佐田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成18年11月28日

(平成18年11月28日(火) 9:03~9:16  於:内閣府 522号室)

1.発言要旨

 本日の閣議は、質問主意書、答弁書6件、政令1件等がございました。
 そういうことでありまして、今日の閣議の懇談会で発言をさせていただきました。
 内容は、先週21日独立行政法人の見直しに関する「行政減量・効率化有識者会議」の指摘事項について、同会議の飯田座長から総理に報告がなされました。その際には私も同行いたした次第であります。また、昨日27日政策評価・独立行政法人評価委員会において独立行政法人の見直しについて有識者会議の指摘事項を踏まえて勧告の方向性が決定され、各府省に対して通知がなされたと聞いております。これらを踏まえて、本日の閣僚懇談会では菅総務大臣及び私から指摘事項及び勧告の方向性を最大限生かして見直しを進めていただきたい旨、各所管大臣へお願いをいたした次第であります。
 それと、今、非常に公務員の不祥事等、学校の先生も含めていろいろございますので、今後、公務員改革にもしっかりと着手していきたいと、こういうふうに思っております。特に、天下りの問題も中馬プラン等もありますけれども、やはり事後規制は言うまでもありません、大変厳しくしていかなくてはいけない。いろいろと天下りの問題がいわれておりますので、事後の規制はもうしっかりと厳しくして、そしてまたなおかつ関連した会社に2年間就職できないという規制につきましても、しばらくはこれは残さなくてはまずいなと、こういうふうに思っております。したがって、今までの事前の2年の規制、これも残して、事後の規制も非常に厳しくしていくと、こういう方向で今考えていきたいと、こういうふうに思っております。
 またもう一点は、今、専門調査会で議論をいただいておりますけれども、労働基本権の問題も含めて、そしてまた分限の問題、そしてまた分限の問題になってくると人事院の人事院規則にも絡んできますから、その辺も含めて総合的に議論をしていきたいと、そんなに長い期間ではなくて、できるだけ速やかにやっていきたいと、こういうふうに思っております。
 それと、やはりこれは公務員ですから絡んできますけれども、教育委員会制度、先般の山形のああいう大変不幸な事件の中で教育委員会が何か歓送迎会をやっていたなんて、もう言語道断な話ですから、これはもう教育長は今度辞める、当然と言えば当然であって、これはやはりしっかりと厳しくしていかなくてはいけないと、これを見て私もつくづくまた再度思ったのは、これは教育員会制度、本当にガバナンスをしっかりして強化しなくてはいけないということを再度思った次第であります。
 以上です。

2.質疑応答

(問)今日、閣僚懇談会の後に総理から何か。
(答)だから、それはいろいろ地域活性化の問題やら、公務員改革の問題やら、いろいろと話をさせていただきました。
(問)公務員改革についてなんですけれども、通常国会を目指して法案ということにもなってくる─今のところどういうふうに考えていらっしゃいますか。
(答)できれば、まとまれば通常国会でやっていきたいと、こういうふうに思っています。
 これは、やはり公務員改革と一言にいわれるけれども、いろいろ絡んできていまして、例えばこの間もちょっとお話ししたけれども、要するに天下りの問題も含めてそれに労働基本権、分限、すべてに官民交流、すべて絡んできますので、そういう議論の中で大体コンセンサスがとれた部分から法律をつくっていきたいと、こういうふうに思っています。できれば通常国会で出せるならもう出していきたいと思います。
(問)公務員改革に関して、今日総理から何らかの指示ということはございましたか。
(答)いや、別にそれはだからこういうことで議論をさせていただいておりますということを申し上げたまでです。
(問)2年間の天下り規制は残すということだったんですけれども、撤廃という方向では中馬プランをつくられた中馬前大臣がやった党の行革推進本部、本部長もしていらっしゃいますけれども、このあたり党との……
(答)いや、だからそれはそういう方向で進めたいと思っているということはもう言ってありますけれども。
(問)党側の方に……
(答)御了承いただいたかどうかはわからない。その方向でやると。
(問)2年間の天下り規制は残すという判断に当たる理由についてもう少し詳しく。
(答)やはりこういう世の中の状況を見たときに、天下りの批判等含めて本当に天下りをなくすためには、本当になくすためにはやはり事後の厳しい規制と同時に今ある規制もとりあえずは残すと。だから、これによって天下りを完全になくしていく方向で、また足りなければもっと規制もしなくてはいけないと思っていますし、とにかく天下りをなくす方向でしっかりとやっていきたいと。
(問)とりあえずといいますのは、例えば事後規制の方はかなり効果的に……
(答)効果的になればね。
(問)ということであれば外すということに。
(答)そう、それもあり得る、選択肢の中にね。だから、やはり官民交流ということもありますから。これ今言っている天下りというのは、やはり予算だとか、権限を背景にしているのは、これはもう絶対許されることではありませんから、これを何としてもなくすためには、しっかりとまず規制を厳しくして状況を見ると、こういうことですね。
(問)それと、労働基本権含めて、コンセンサスができたものからというお話ですけれども、全体がまとまるというのをいつまでも待つということではなく……
(答)だから、その方向性を打ち出して御理解をいただいていくということですよね。
(問)専門調査会等で議論をされているものについては、多少時期は順番としてずれるということ。
(答)だから、やはり我々はその方向性で党と議論したりしますけれども、専門調査会は法的な部分であるとか、本当に専門的な側面からしっかりと議論をしていただくと、こういうことですよね。
(問)通常国会を目指される法案というのは、基本的にはやはり天下り規制が中心になってくるというお考えですか。
(答)いや、まだそれはわかりませんけれども、それが御了承いただければもう速やかにやりたいと。
(問)できるものからということですか。
(答)いわゆる佐田プランみたいな形でね。別に対抗しているわけではないですよ、別に。もう中馬先生も私も同じように、もう天下りは絶対なくさなくてはいけないという基本的な考え方は間違っていないわけですから、全然違っていませんから。
(問)事後規制の考え方については中馬前大臣の考え方と特段……
(答)もう変わらないけれども、できる限り厳しくしていきたいと。
(問)刑事罰なども。
(答)それはわからないです、まだ。だから、それはとにかくどこまで厳しくやるか、これから議論していきたいと思っています。ただ、相当厳しくして確実になくすようにしていきたいと思っていますから。真剣にやりますんで。
(問)大臣、話変わりますけれども、党の方の話ですが、昨日、復党問題、今一応方向性、平沼議員を除く11名復党ということにまとまる方向ですけれども、それについて党内でもっと厳しくすべき、慎重にすべきだという意見もあれば、あるいはそんなに厳しくすべきではないという意見もありましたが、大臣はどのように考えていますか。
(答)いや、別に私が答えるべきことではないですけれども、党紀委員会並びにやはり詳細な御判断、こういうことを見ていきたい、こういうふうに思っています。
 基本的に私が答える立場にありませんから、よろしくその辺は御理解いただきたいと思います。
(問)道州制法案が今日衆院で可決される見通しですが、受けとめ方の法案の意義を改めて。
(答)この法案の一番大事なところというのは、まず地方分権を進めていくということですね。徹底的に地方分権を進めていく。
 もう一点は、要するに税財源の移譲、権限の移譲、これをあくまでも例えば特定広域団体、いわゆる指定されるところの地域の方々の意見を中心にそれを踏まえて検討をしていくということです。この辺が一番大事なところですね。例えば今回は北海道ですけれども、北海道の道民の皆さん方の意見はできるだけ集約して北海道においてはこういう税財源の移譲、そしてまた権限の移譲をお願いするということでどんどん言ってきていただいて、それをどんどん実行していくと、毎年、毎年実行していくと。そういう中において、北海道にとっても地方分権を確立していく。また例えばその後いろいろな地域で九州とかほかの地域で特定広域団体になった場合には、その中でまたいろいろな意見を出して、地域の特定広域団体の中の人たちにもいろいろな意見を聞きながらやっていくというところがこの法律の非常に大事なところなんです。
 最初にまず少ないでしょという反対意見がありますけれども、要するにシステムというのは物すごく大事なことなんですよね。要するに、自動的に地域の方々の意見を入れて税財源、権限の移譲をどんどん毎年自動的に進めていく、こういうことが非常に重要で、そういうシステムもこの法律にとって非常に重要なことだということを御理解いただきたいと思います。これはかなり機動力のある法律だと私は思っています。そしてまた本当の意味で将来に向けてビジョンをつくって、これがどんどん進んでくれば、要するに道州制のビジョンはできてきて、それを要するにどんどん将来に向けての道州制に向けて進めていくと、こういうことです。
(問)先ほど出ました教育に関してですが、規制改革会議がまとめた教育に関して学校選択制だとか、教員強化について実際現場ではどういうふうになっているかということを内閣府が昨日アンケート調査を発表されたんですが、それの受けとめと大臣としての……
(答)評価ですか。
(問)教育評価制度が余り実施されていないという、学校選択制も余りできていないという結果だったんですが。
(答)要するに、官邸にある再生会議の方、これもしっかりと我々重視していかなくてはいけないと思います、もちろん。やはりこういうことというのは、教育問題というのはこっちの意見はこっち、こっちの意見また違いますというのでは困るんですよ、やはり。文部科学省だとか、再生会議、そして我々の規制改革、民間開放会議、こういうことが一緒になって、速やかにできるだけ早く同じベクトルで進めていく、いい教育をつくるために全力でやっていくと、こういうことだと思いますよ。だから、評価の問題もそうです。評価だったら、ではどういうふうにしていくのかとか、それの意見を出していただいて。目的は同じだから、目的は同じですから、その方向に向けて全力でやっていくと、こういうことです。
 だから、あれは規制改革の方が指導をしてアンケートをとらせていただきました。
(問)今日総理の方から来年度予算とか今年度補正予算についての指示とか何かあったんでしょうか。
(答)ありましたけれども、それは後で総理の記者会見で聞いてください。

(以上)