佐田内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成18年10月24日

(平成18年10月24日(火) 9:26~9:42  於:内閣府 522号室)

1.発言要旨

 本日の閣議は、一般案件1件のほかに質問主意書の答弁書10件、法律案1件ということであります。閣僚懇談会で、あえて私の方からまた言わせていただきましたけれども、基本的に規制改革・民間開放推進会議の議長が決まりまして、本格的な議論に入ると。そういう中におきまして、昨今の滝川や福岡の大変痛ましい、いじめの問題に対して、しっかりとした対応をとっていかなくちゃいけないと、こういうことを申し上げました。
 もう以前から申し上げているとおり、教育委員会の強化、わけても今回の事件においても教育委員長という名前が出てこないということ自体がおかしな話であって、教育長は事務方ですから、教育委員長をトップとした、しっかりとしたガバナンスをしていかなくてはいけないと。そして、教育の確立をしていくと。
 もう1点は、非常に難しい問題ですけれども、この間も申し上げた学校の現場の職制の問題ですけれども、校長、教頭以下が全部平という考え方というのは、非常にこれはもう世の中にない組織であって、若い先生方がなかなか指導していただくとか、そういう不測が見られると。やはりしっかりとした組織づくりをして、そしてまたスクールカウンセラーのしっかりとした受け入れであるとか、こういうことも含めて、こういう今の痛ましい事件を再発しないように全力でやっていかなくちゃいけないと、こういうことを申し上げた、こういうことであります。
 以上です。何か御質問ありますか。

2.質疑応答

(問)ほかの閣僚からも同様の発言というのはあったんでしょうか。
(答)それはありません。今回は、いよいようちの方が、それをやりますから―失礼しました。この件につきましては、伊吹文部科学大臣と高市大臣とよく連携をとりながらやるということも、最後に言った次第であります。
(問)今日発言された、その思いというか趣旨というのはありますか。
(答)やはりこれから、こういう、もう本当に痛ましいことが起きないように、全力で我々は取り組んでいかなくちゃいけませんし、規制改革・民間開放会議においても、本当にメーンのテーマとしてやっていかなくちゃいけないということであり、それともう一つは、やはりこの閣議で出したというのは、他の省庁へもかかわることですから、よく連携をとって、同じ方向、ベクトルで全力でやれるような形にしたいという思いがあったものですから、あえて発言をさせていただいた、こういうことであります。
(問)教育委員会なんですけれども、今、都道府県にもあって市町村にもあってというような二重の構造とかいろいろ指摘されていますけれども、大臣の考える教育委員会の将来像というのがちょっと見えてこないんですけれども、どの辺に……。
(答)将来像というか、今ある教育委員会の体制があるのにもかかわらず形骸化しているということが問題なんです、やっぱり。例えば滝川も最後には出てきましたけれども、教育委員会のトップというのは教育委員長ですから、その教育委員長がやっぱりガバナンス、しっかりと指導をして教育委員会は実質的に動いて、そして子供さん方の教育に専念できるような体制をつくっていかなくちゃいけないと、こういうように思っていますし、教育委員会のやることというのは、すべてに教育全般にかかわることですから、そういうことを含めて、しっかりとガバナンスをとってやっていかなくちゃいけないと、こういうことです。
(問)教育委員会の人選で組合とのもたれ合いとか、そういうことも指摘されていますけれども、その人選とか、そういうところも含むんでしょうか。
(答)もちろんそれは、やはり私が思っているのは、教育委員会の委員については、人数の弾力化ということは、もう既にやるということになっておりますけれども、とにかくしっかりとした教育行政を理解して、そして人格、識見ともにすばらしい方になっていただくと。そのためには今の選定基準もありますけれども、国も責任を持ってそれは選んでいかなくちゃいけないと、こういうふうに思っています。
(問)そうしますと、教育再生会議でも教育委員会の先を行くということが議論になるとは思うんですけれども―教育再生会議の方でも議論になると思うんですけれども、そのあたりの関係はどう考えていますか。
(答)関係は、だからそれはもう、少しでも子供さん方のためになる教育委員会にしなくちゃいけないわけですから、目的は一緒ですから、その中で同じ方向性を持ってやっていきたいと、こういうふうに思っております。もちろん、それは教育再生会議もありますし、文部科学省もありますし、私が申し上げているのは、要するに受け皿ですね。教育委員会の受け皿をしっかりとしていかなくちゃいけませんし、学校の現場の受け皿もしっかりしていかなくちゃいけないと。要するに後の魂は、教育再生そしてまた文部科学省の方で入れていただくということでいいと、私は思っております。ただ、余りにも不自然だから、今の教育委員会は。
 今の教育長が今度のいろんな問題のときに出てまいりましたけれども、その前は校長先生ですから、そして責任関係が明らかでないものだから、昔は広島県の世羅高校で大変残念なことですけれども、校長先生がお亡くなりになったということもあるんです。責任が全く明確化されていないから、現場の校長先生のところに責任が集中したわけでありますから、本来ならばきちっと教育委員会が責任を持ってやっていくと、こういう体制づくり、または最終的には国がしっかりと責任を持っていく、こういう体制をつくっていかなくちゃいけないと、こういうふうに思っております。
(問)教育委員会の権限を首長に移譲しようという議論が特区などでも試されようとしていますけれども、その辺の議論との整合性というのはどのように考えておられますか。
(答)いや、今だから、基本的には首長に移行していこう、特区で手を挙げたところにはやらせてもいいなという考え方というのは、学校施設の運営でしょう、設備の運営ですよ。それから、できるというならそれは構いませんけれども、私が申し上げているのは、もっと根本的な部分であって、これはやっぱり子供さん方を守るという観点において、しっかりと教育委員会は強化して、ガバナンスをしっかりしてやっていくと、こういうことです。だから、その学校の施設だとかそういうものについては、どうしてもやりたいというところであれば、そのかわり、ちゃんと責任を持ってやっていただくと、こういうことです。
(問)規制改革会議の方では、設置義務の撤廃という方向で、これまでずっと委員の皆さん方は議論をしてきたわけです。中間答申にも、それなりの報告書が書かれていて、その中で最終答申2カ月の段階で、大臣が修正をということに関して、反発も起きるんじゃないかと思うんですけれども。
(答)だから、審議会ですから、それは。審議会は参考意見として聞いているわけですからね、最終的な閣議決定であるとか実効性というのは、また別の問題ですから。
(問)議長であり、また教育の方の主査をされている草刈さんの方と、例えばそういった要請をしたりとか、そういうことは。
(答)要請というか、私の考えはお伝えしようと思っています。
(問)何らかの段階で。
(答)そうです、もちろん。こういう問題というのは、やはり常にフレキシブルな気持ちも持って時代に即応してやっていかなくちゃいけないと、こういうことだと思っていますし、明らかにおかしいところは直していかなくちゃいけないと、こういうように思っております。今言った教育委員会のガバナンスの問題と学校の組織の問題は、これは絶対おかしな問題ですから、しっかりと直すべきところは直していかなくちゃいけない。
 だって、皆さん方の会社だって、社長と専務以下は全部平だなんという組織はないでしょう、世の中に。これはやっぱり時代に即応して、直すべきは直していかなくちゃいけないと、こういうことです。かなりの抵抗はあろうかと思いますけれども、やっぱりそれは子供さん方、未来の子供さん方のためですから、堂々とやっぱり主張すべきは主張していかなくちゃいけないと、こういうふうに思っております。
(問)今のお話なんですが、学校組織の問題ですね、校長、教頭以下ということですが、これについて、まず大臣がどうあるべきだというふうに、新しい職制をつくるべきだという意見なのか、あるいはそれともう一つは、大臣の所管されている規制改革会議ということで、何か議論あるいはできることがあるのかどうか。
(答)これは、非常に難しい問題でもあります。抵抗もあろうかと思います。今例えば東京であるとか広島なんかは、主幹という形で置いているはずなんですね。これは省令か何かでやっていますから、非常に身分も不安定なんですよ、はっきり言って。昔は主事というのがありましたね。これも抵抗がありましたけれども、この主事も1年ごとに変わっていくと。それでは、みんな全く拘束力も指導力もないわけでありまして、ただだから、私が今日申し上げたのは、文部科学大臣とか高市大臣と連携をとりたいというのは、これは学校教育法にも絡んでくることですから、要するに職制の問題になっていきますと。だから、私がやりたいのは、やっぱり自然な形で、例えば学校の中の校長先生、教頭先生、その次は、例えば教務部長、課長、それで係長だとかね。入ってきた人たちは、その人たちに指導していく。そしてまた、それをちゃんとその先生方の指導をしながら、ちゃんと評価もしていく。そして、課長さんは部長さんが評価していく、普通の組織ですよ、それは。やっぱり普通の組織にしていかなくてはいけないと。そして、しっかりとした先生方をつくっていくと。
 もう一つ大事なことというのは、今いろいろいじめの問題も含めて、不登校の問題やら学級崩壊の問題やらありますけれども、これについてのスクールカウンセラーだとか、そういう方々が非常に心理的にベテランの方々でありまして、相談で入ってきているんです。そういう人たちもしっかりと学校に根づけるように、今、ともすると、そういう人たちに対する学校側の反発があるということも聞いております。そういうことを考えたときに、そういう方々がもしも学校に来たときに、例えば課長待遇にするとか、そういうことでしっかりと子供さん方の悩みを聞いていけるとか、こういうことをしっかりと自然にやっていけばいいのであって、私は別に非常に不自然なことを言っているつもりは全くないです。今普通の社会で、普通の組織にしたいというふうに考えているわけでありまして、ぜひその辺は御理解いただきたいと、こういうふうに思っています。
(問)教育委員会の話に戻ってしまいますけれども、ガバナンスということを強くおっしゃられるんですが―ガバナンスというお話ですけれども、ちょっと不勉強で間違っていたら恐縮なんですが、現在の教育委員会は、恐らくは月に1回か2回ぐらいの委員会の会議のときに、基本的に非常勤という形だと思うんですが、やっぱりそういう形ですと常勤でもっと、常にしっかりとその状態の見て指示していくということですか。
(答)そういうことです、言われるとおり。だから、そこも私も言おうと思ったんですけれども、それほど地域にとって、また学校にとって、子供さん方にとって重要な意思決定機関である教育委員会が、そのトップの教育委員が全部大体非常勤で、教育長は非常勤じゃないですよ、はっきり言って。それがもう非常に組織的におかしくなっているんですよ、だから。だから非常勤でもおかしいし、月に1回か2回しか議論をしないなんというのは全くおかしなことであって、やはりそういうメンバーの人たちも教育行政に長けた、そして人格、識見ともにしっかりとした方になっていただく。そして、最終的には繰り返しになりますけれども、国が責任を持つと、そういう方向でやっていかなかったらば、地域の教育はよくなっていかないと、私はそういうふうに思っておりますし、それは普通のことだと、私はそういうふうに思っています。
(問)国が責任を持つというのは、市町村教諭に対する国の指導力を強めるということですか。
(答)そういうことです。
(問)人選については、現状だと首長が恐らく議会に図って議会の承認を得るという、そこの地方、市町村なら市町村、都道府県なら都道府県で完結していると思うんですが。
(答)ですから、平成何年だったかな。要するに地方にゆだねるということで、教育委員は、要するに議会の同意を得て市長が決めるわけですよね。それで教育長は互選していくんでしょう。教育長を互選するときは、教育長だけはきちっと、やっぱり教育者なんですよね、互選するんだけれども。それで、ほかの人たちは教育に余り関係ない人が相当入っていると。私はそれは、まさにおかしいことだと思います。例えば教育行政に関係の、ものすごく、今言ったとおり人格のある方、そしてまた教育行政に詳しい方、または例えば子供さん方の方からPTAのいろいろな幹部の方だとか、そういう方を入れてもいいですよ。全く教育行政に関係のない人を入れるということは非常に問題が残るんじゃないかなというふうな気もします。
 やはりどんなに田舎でも、どんなに都会でも、やはり本当に教育行政はしっかりと明るい、そして責任の持てる、人格、識見ともにある人を選んでいかなくちゃいけないと私は思っています。なぜなら、どんなに田舎のお子さんだって都会のお子さんだって、同じ教育を受ける権利があるわけですから、それはしっかりとやっていかなくちゃいけないと、私はそういうふうに思っています。
(問)国の責任の件なんですけれども、今でも教諭に対して通達などで実質的な指導はしていると思うんですけれども、もっと踏み込んだ、具体的にこうするべきというのはあるんでしょうか。
(答)だから、そのガバナンスの問題もそうですよね。もうちょっとしっかりと、教育委員長をトップとした教育委員会をしっかりと確立していかなくちゃいけないじゃないのとか、また今言われたとおり、本当に非常勤でいいのかということをもう一度議論し直すとか、そして人員のメンバーについても、こういう人がいいんじゃないかとか、ちゃんとした人を、教育行政に明るい人をしっかりと入れていかなくちゃいけないとか、そういうことをやっぱり指導、監督していくということが大事だと思いますよ。
(問)国が?
(答)国が。

(以上)

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