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高消費者委員会委員長 記者会見

2017年12月20日
消費者委員会

日時

2017年12月20日(水)12:59~13:17

場所

消費者委員会会議室

冒頭発言

(高委員長) 年末もお忙しいところを御出席いただきまして、ありがとうございます。

私からは、報告事項は2件ございます。1件目は「食品衛生規制等の見直しに関する意見」についてでございます。

現在、厚生労働省において、食品衛生法の改正を初めとする食品衛生規制等の見直しが検討されております。

当委員会は、12月13日に厚生労働省よりその検討状況をヒアリングし、意見交換を行いました。委員からは、主に次の3点について意見がありました。

第1点目、食品を製造する際に安全を確保するための管理手法であるHACCPの導入に当たり、中小企業などに配慮する場合においても、消費者が享受する衛生の水準が同等であることが望まれること。

第2点目、国民の安全を確保するためにも、リスクの高い成分を含む、いわゆる「健康食品」等における健康被害を防止するために、こうした食品について製造工程管理を行うなど、実効的な体制をつくること。

最後の第3点目、食品リコールに関して、消費者庁所管の食品表示法によるものでも、アレルゲンなど安全性にかかわる理由による場合は、食品衛生法と同じようにその情報を把握し、国民に情報提供すること。

このため、当委員会は、厚生労働省と消費者庁に対して、これら3点に関する意見を発出することといたしました。関係省庁と連絡の上、当委員会が指摘した取組が着実に実施されるよう期待しているところでございます。

2件目は「消費者基本計画工程表の改定に向けた意見」についてでございます。

本日の本会議において「消費者基本計画の実施状況に関する検証・評価及び計画工程表の改定に向けての意見」を議論の上、取りまとめ、消費者庁及び関係省庁宛てに発出することといたしました。

消費者基本法においては、消費者基本計画については、それらの結果の取りまとめを行おうとする場合、消費者委員会の意見を聴かなければならないとされております。このため、当委員会としては、計画の実施状況や計画に盛り込むべき新たな課題などにかかわる検討を、調査審議の重要な柱の一つと位置づけております。現行の消費者基本計画においても、「消費者委員会は、消費者行政全般に対する監視機能を最大限に発揮しつつ、本計画に基づく施策の実施状況について、随時確認し、KPIも含めて検証・評価・監視を行う」とされているところです。

今回の意見を検討するに当たっては、これまでに当委員会が発出してきた建議等、及び最近の被害の実態、本年11月から12月にかけて行った関係省庁からのヒアリングの結果などを踏まえたものとなっております。

今回の意見に盛り込まれた事項については、確実に工程表に反映の上、積極的な取組を行っていただきたいという思いで取りまとめました。関係省庁におかれましては、ぜひ積極的に検討の上、工程表の改定素案に反映していただければ幸いに存じます。

以上2件でございます。

質疑応答

(問) 最初の「食品衛生規制等の見直しに関する意見」の中のリコール情報の把握ということなのですけれども、これは今まで言われてきた中では、消費生活用製品安全法では、事故情報の報告義務がある。ところが、食品にはない。大きな食中毒であるとか、指定の菌による被害であるとかということについては保健所への届出義務がありますけれども、例えば「健康食品」であったりとか、通常の有害事象に対する報告義務がないということもあるので、この報告義務ということについて検討すべきではないかとずっと思ってはいました。

ただ、今回の食品リコール情報の把握ということなのですけれども、これは違反であることに基づいて食品のリコールをしたもののうちの安全性に関わる理由によるものについて、事業者の義務づけということだと思うのです。消費者委員会として、ここでおっしゃっていることは、今まで自治体の中では、東京都みたいに安全性に関する自主リコールであるとか、そういうことについては報告の義務があって、罰則はないですけれども、条例で決められている。それと同じようなことを厚生労働省がやろうとしていることについて、何か一歩踏み込んだものをみられているのか。それとも何か特別なものを、消費者委員会として出されているのかが読み取れないのですけれども、どうですか。

(答) 確かにこの文章だけだとわかりにくいですね。具体的な内容については、厚生労働省でつくり上げていくということですけれども、今、御指摘のありました特にリスクの高い成分を含んだ「健康食品」の問題について、リコールの仕組みが今まできちんとしたものが出来上がっていなかった。だから、食品衛生法の見直しに当たって、それに付随するいろいろな規制について、全体として見直しをやろうということです。その中の一つとして、このいわゆる「健康食品」について、もし何らかの危害があった場合には、その情報をすぐに上げるとか、あるいはリコールに移るとか、そこの体制をきちんとそろえようという議論をしているということです。

それと併せて、我々として追加的に申し上げたのは、食品表示法においても違反行為があった場合のリコールがあるではないですか。消費者としてはわかりにくい部分があるので、2つの制度を誤解のないような形でそろえてもらいたい。ただし、食品表示法については、先ほど言いましたようにアレルゲンとか、消費期限が過ぎたものとか、いろいろ安全に関わるところの問題について、厚生労働省の仕組みと消費者庁の仕組みを大体そろえてもらいたいという意見を申し上げたところです。

(答・事務局) 補足ですけれども、後者の食品表示法のリコールの件については、御指摘のあったように、条例で食品衛生法違反のものについては、報告の義務付けなどという形でなされているところですけれども、今回厚労省からの説明は、法律の形でそういったものについて措置をするということを考えているというお話がありましたので、それであるならば、食品表示法についてのアレルゲン等の安全に関わるようなものについての表示の違反についても、食品衛生法と並びで法的な措置をということで、こちらに書かせていただいたところです。

(問) 「アレルゲン」という語句で検索したときに、現在の消費者庁のリコール情報サイトで食品の「アレルゲン」ということで検索したときに出てくる数と、食品産業センター、業界団体が集めている自主リコールの中での「アレルゲン」をやると、圧倒的に業界団体のほうが数が多いということもあるので、食品リコールの特に安全性に関するものについては消費者庁においては整備してほしい、要するに、そういうことなのですね。

(答) そうです。

(問) 先ほどのものに関連して、「健康食品」による健康被害の情報が非常に多くPIO-NETに入っていて、化粧品や医療のサービスを上回って1位に来ている状況がある中で、こういう提案が出されたことは歓迎できるのですが、リスクの高い成分にプエラリア・ミリフィカに含まれていたミロエストロールというものが挙がっているのですが、私たち一般消費者から考えて、事前にリスクの高い成分が含まれているものが把握でき切れるのか。どういうものが「健康食品」として売られているか全体像がつかめない中で、これが本当に実効性ある制度になるのかどうかが非常に見通せない気がしたのですが、消費者委員会としてはどのような受け止めでいらっしゃるのでしょうか。

(答) 基本的に厚生労働省が今、取り組んでいる内容を注視しているところで、彼らもこの問題については、事前の体制整備というものをまず促す。例えば原材料の管理などについても、その管理の体制を強化する事前の取組のところと、もう一点、今、おっしゃったように、実際に使ってみてそこから危害が出てくる可能性もあるわけではないですか。その場合の事後対応についての仕組みについても考えたいということです。あらかじめこの成分が危険だということは、なかなか使ってみないとわからない部分があるので、2段階で事前の取組と社内の体制の整備と、それから起こった場合の事後対応で、法改正や規制の見直しを進めていくという説明を受けたところです。ですから、とりあえず注視しておくしかない状況です。

(問) 今日の資料とは関係ないかもしれないのですけれども、以前、消費者委員会で8月に消費者契約法の改正についての答申と、そこにつけて付言を出したと思うのですけれども、消費者庁がその後、パブリックコメントを募集したと思うのです。結果が既に公表されています。そのパブコメの内容についての委員長の受け止めと、パブコメの募集時点で、消費者委員会が付言としてつけた内容については特に積極的に消費者庁からはパブコメで聞いていなかったと思うのですけれども、今後消費者庁が実施したパブリックコメントの内容について、何かこの消費者委員会の場を設けて報告を受けるといった予定があるのかどうかを伺いたいです。

(答) それは、私の方では十分にお答えできません。

(答・事務局) 消費者庁で、パブコメの結果について公表されるということについては承知をしています。付言について何か特別に分かるような形で結果の公表がされているということでは確かにないですけれども、我々といたしましては、付言は付言という形で庁に申し伝える形ではしているつもりですので、まずは庁で、今度は法案という形で具体的に整備をされると認識していますので、その状況について見守っていくということで考えております。

(問) 実はこの御質問は基本計画のところで関連して質問させていただこうと思っていたのですが、私は状況濫用のつけ込み型に対し、消費者委員会が付言をつけた。それに対して、前委員長は、付言を無視してパブコメをしたのはおかしいという発言をされていて、さらに公表したときには、その中に状況濫用型のつけ込み型を早急に法律に導入してほしいみたいな意見が何件あったかを、全てその他に入れてしまったと。私はその記者会見の中で、これは明らかにすべきではないでしょうかという質問をしたのですが、結局明らかにされないままだった。それに対して消費者委員会は何も言わないのかと私は思うのですが。

(答・事務局) 先ほども言いましたように、既に次に法改正をという段階になっているときに言うことが良いのかどうかとか、いろいろあると思いますので、まずは法案になってどういうものが出てくるのかも私たちは分からないわけですから、そういうものを見ながらということになろうかと思います。

(答) その問題に対するいろいろな方の意見はいただいていて、ちゃんと目を通しております。弁護士会から、もしくは消費者団体の方々からもその声は強いなと。ただ、私のところには事業者からの声は届いておりませんので、済みませんけれども、状況を注視するしかないと思っているところです。

(問) 基本計画の中で、消費者委員会として、この意見を出している中で特にここに力を入れているというところがあれば御説明いただけるとありがたいです。

(答) 今日挙げた7項目ですね。7項目いずれも強調したいところですけれども、今のつけ込み型との関連で言えば、この1番目の民法の成年年齢の引下げに対応するための措置という点でしょうか。法改正を待たずに直ちに取組を始められること、それを単なる言葉ではなくて、具体的にどういうことに取り組むのかスケジュールも出せと、こういうところに力点を置きたいと思っています。

(問) それから、あす閣議決定の予算についてなのですけれども、実は消費者行政推進交付金のものが半分ちょっとぐらいしかつかないのではないかという情報があります。もしこうなったときに、消費者教育と啓発はほとんどできなくなると私は思っておりまして、そのような状況の中で、教育で成年年齢引下げに対応するというような方針で進む状況の中で、消費生活センターの消費者教育の予算が確保されない中でどのようなことができるのかを、改めて再検討が必要になってくる状況が来ると思いますので、それはよろしくお願いします。

(答) ありがとうございます。

(問) 工程表のこの意見は「7.その他」も含めて7項目ということですか。安全専門調査会とか、いろいろやってきたことは基本計画の中に含まれているということ。

(答・事務局) 前文のところにその点については。

(問) こちらの。そうですか。

(答・事務局) 「加えて」というところです。

(以上)

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