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河上消費者委員会委員長 記者会見

2016年5月24日
消費者委員会

日時

2016年5月24日(火)16:00~16:30

場所

消費者庁記者会見室

冒頭発言

(河上委員長) それでは、始めさせていただきます。

報告事項が3件ほどございます。

最初のものは、消費者基本計画工程表の改定素案に対する意見についてということで、本日の本会議におきまして、お手元に配付しました資料のとおり、消費者基本計画工程表の改定素案に対する意見を取りまとめました。

当委員会では、本年2月にこの消費者基本計画工程表の改定に向けた意見を公表しておりますけれども、消費者庁をはじめとする関係府省庁等では、その後、その意見も踏まえつつ工程表の検証、評価及び見直し作業を行いまして、取りまとめられた工程表の改定素案が出されました。これは4月にパブリックコメントにかけられました。このパブリックコメントにかけられた工程表の改定素案については、5月10日の消費者委員会本会議でヒアリングを行ったところであります。

本意見については2月の意見でも言及しましたとおり、本年2月から4月にかけて行った建議のフォローアップの結果を踏まえたものであります。また、本年4月に公表した健康食品の表示・広告の適正化に向けた対応策と、特定保健用食品の制度・運用見直しについての建議も踏まえております。それらの関係では、さらに、商業施設以外の遊戯施設における事故防止対策と健康増進法による表示・広告の適正化の在り方に関する検討などについて、それぞれ工程表に明記するよう求めているところであります。

見ていただければわかることですけれども、2つに分かれておりまして、全体的な事項というところでKPIの意味の見直しをやってはどうかということがあります。KPIはそれ自体、非常によいことなのですけれども、指標の意味するところが時代とともに変化するものでございますから、目標の数値等について不断の見直しを行って、本来の消費者政策の達成のための指標となることを目指して、KPIというものを考えていただきたいという一般的な要請をしております。

もう一つ、工程表で、図で矢印が入っているところがまだかなりあります。できるだけ具体的にどういうことをやっていくかということについて書き込んでくださいということは前々からお願いしているのですけれども、見ていると5年間同じ内容での矢印が続いている。それが必要なものもあるのですが、しかし、具体化できるものとか、目標を設定できるようなものについてはできるだけ書き込んでいって、それが何年度までに行われるというような手順を明確に設定した上で図示していただきたいという要請もしております。

個別の課題についてはそこにありますとおりでして、軽井沢スキーバス事故を受けた対応の問題であるとか、基礎ぐい工事の施工を確保するための取組等々について具体的に示しております。

第3番目のところには今後の課題ということで、この基本計画で直ちに対応してほしいということではないのですけれども、将来的にこういうことを考えていただきたいということで幾つか挙げておりまして、4つ項目があります。第1番目が特商法の適用除外になっている消費者保護関連の法律の部分の適正な執行、そして執行体制強化ということを考えていただく必要があるので、それについて一つ一つの様相を明らかにしていただく。特に消費者庁が特商法の違反に関して数値を挙げてくれているのはいいのですけれども、一体どういうケースに関してこうした行政処分を行ったのかという執行状況をもう少し具体的にわかるように、分析の上、明らかにしてほしいといったようなことが要望として記載されております。

2番目が消費者教育の推進でありまして、これまで消費者教育というのは随分言われてきておりますけれども、推進法以来どのようなことがなされてきたのか。そのフォローアップをして、必要に応じて更に具体的なステップを書き込んでもらいたいということが希望でございます。

3つ目が地方消費者行政の充実という部分でありまして、これはいろいろな協議会が設置されたということになって、その設置状況がKPIで示されているわけですけれども、この中に書かれていないものとして、例えば消費生活協力員であるとか、消費生活協力団体の活用支援なんかも含めて、より実質的にその内容について明らかにして、方向性を示していただくことをお願いしたい。さらに、多くの消費者団体にとって関心事であります地方消費者行政推進交付金が平成29年度で終了するということから、今後の計画的・安定的な取組が可能になるためには、交付金終了後の財政上の支援あるいは施策についてきちんと検討して、この中に書き込んでいただければということであります。

そのほかにも日々消費者問題としていろいろな問題が生起しております。つい最近も自動車の燃費の偽装問題なんかもありましたけれども、そうした新しい問題がどんどん出てきますので、そうした問題に対してもこの基本計画の中で補充をして明らかにしていただきたいということが、今、直ちにというわけではないのですけれども、希望として述べてあります。

こうした意見、各項目について、関係府省庁におかれましては、積極的に検討の上、可能な限り工程表の中に書き込んでいただきたいと考えているところでございます。これが第1番目の報告事項であります。

第2番目が、「電力の小売自由化に関して注視すべき論点」についてであります。本年4月1日から電力小売の全面自由化が始まるということでして、小売電気事業者が提供するサービスの内容等に関する消費者の理解を増進するための情報提供や、小売電気事業者との契約トラブル等の消費者トラブル防止等が課題となっているところであります。エネ庁と国民生活センターの間で協定も結ばれて、いろいろと作業がされているところでございますけれども、この問題につきましては公共料金等専門調査会でも検討が重ねられてきまして、今般、「電力小売自由化について注視すべき論点」というものが、この専門調査会で取りまとめられたところでございます。

今月の17日の消費者委員会において、この論点について専門調査会の座長であります古城先生から報告を受けまして、議論をさせていただきました。その結果、同日消費者委員会としても「意見」を発出することにしたところでございます。この「意見」は皆様の資料の中に入っているものでございます。後でゆっくりと御覧いただければと思いますけれども、今後、消費者委員会としては、ここで示された論点に基づいて電力の小売自由化に関するフォローアップを行うことにいたしまして、必要に応じて意見表明を検討することとしております。

大きな問題の一つは情報提供のところにございまして、料金プランとかそうした電力料金の計算の根拠といったものについて、透明度が余りにも低くて、あるいはパック料金になってしまっているので、現在の自分にとって新しい小売料金が本当に有利なのか不利なのかということが判断しづらいということがあって、結果的にそれがトラブルのもとになります。パックになったということになると、例えば2年縛りとか3年縛りの別のパック内容の商品を解除したときに解除の期間がずれたりしますと、違約金の問題が発生するといった問題もございます。そうしたことも含めて、料金プランとか、そのような商品構成についての情報提供をしっかりしてくださいということとか、電力の比較サイトによる情報提供なんかについてもきっちりやってほしい、円滑なスイッチングの対応策といったことも問題にしております。これらは前にこの記者会見でも披露したことのあるものですけれども、消費者委員会の意見という形でまとめて発出することにしたものでございます。

今後、当委員会としては、自らフォローアップすることにしたわけであります。この意見の名宛て人はわかりにくいかもしれませんけれども、基本的には当委員会がいろいろと検討をしていく際の留意点を整理するという形でまとめてあります。ですから特段の名宛て人はいないのですけれども、関係諸機関が電気料金に関していろいろと検討していく際にお役に立てるであろう留意点がかなり具体的にまとめてありますので、この留意点を参考にして電力小売自由化に関する消費者への周知とわかりやすい情報提供、更には小売電気事業者との契約トラブルの消費者トラブル防止に関して一層の取組をしていただけるようにと期待しているところでございます。これが2つ目であります。

3つ目が、「電力の託送料金に関する調査会」の設置についてであります。今日の本会議でも御説明をさせていただいたところなのですけれども、電力の配送電事業を行う電力会社の託送料金につきましては、昨年12月に経済産業省による認可が行われたところでありますが、今般、消費者の視点からフォローアップを行う必要があるということになりました。その一環として、5月20日付けで内閣総理大臣から当委員会に対して諮問がございまして、公共料金等専門調査会のもとに「電力託送料金に関する調査会」が設置されました。

この調査会の座長には、私から公共料金等専門調査会の座長を務めておられます古城委員を指名いたしました。

本調査会につきましては、第1回調査会を昨日23日に開催いたしまして、その席には河野大臣も御出席になられて、冒頭に御挨拶をいただいたほか、経済産業省から電力託送料金の査定方針についてヒアリングを行ったところでございます。これはまだ第1回ですので、これから議論が進められるということになります。

私から報告することは以上でございます。

質疑応答

(問) 託送料金の件なのですけれども、今後価格の引下げというのは場合によっては求めていくという方向で正しいのでしょうか。

(答) 託送料金に関して今、検討が始まったばかりなので、どういうことになるのかというのは調査会のほうから検討があった上で、消費者委員会として考えていくことになります。意見が取りまとめられるのがいつになるかということもあるのですけれども、もし仮に託送料金が高過ぎるという話になった場合には、その引下げということも視野に入れて考えないといけないと思います。まだこれからの検討課題ですので、今のところはお答えできません。

(問) そもそもとして全体の3割を占めていて、この価格が妥当ではないのではないかという視点から調べ始めたというわけではないのですか。

(答) そこは先入観があるわけではなくて、発送電分離によって託送料金というものがそれぞれ考えられるようになってきたということでして、そこでトラブルが起きないようにということであります。実際に託送料金が本当に高いのか安いのかということについては、確かに議論があります。しかし、それも含めて実際の決定の仕方とか、そういうものについてきちんと審議をしていただいて、それからの話となります。

(問) 今の託送料金の関係で、今日の閣僚会見で大臣が7月頃をめどに何か意見が出てくるのではないかということをおっしゃっていたのですけれども。

(答) 大臣が7月頃とおっしゃったというのは私も承知しております。ただ、実際に審議をしてみないと、どれくらいのタイムスパンで結論が出せるかはわからないので、今後きちんと議論をしていただいて、それに従って考えていきたいと思います。

具体的な検討スケジュールについては、調査会で今、検討中と認識しております。

(問) 2か月ぐらいしかないから、結構な頻度で行うのでしょうか。

(答) そうですね。調査会でできる限り頑張るということなのだろうと思います。7月は一つのめどで、それに必ず間に合わせるということを要求しているわけではございません。

(問) 関連してなのですけれども、調査会の回答を得て、消費者委員会としてはまた意見をまとめるという作業に入るということですか。

(答) 必要に応じて意見を申し上げることはあるかと思います。

(問) 調査会から報告を受けた後で消費者委員会としての意見を取りまとめるのは、どのくらいの期間を想定されていますか。

(答) 調査会で十分議論していただいた上で意見が取りまとまったとすれば、委員会からの意見発出はそんなに時間はかからないと思います。

(問) イメージとして一応、諮問を受けていて答申するわけではないですか。その後、この前の特商法とか消契法のときみたいに報告書として答申するのですか。それとも、こういった今日配られた意見みたいな形。どちらもあり得るのですか。

(答) 諮問をいただきましたから、答申は出さないといけないので、答申書を作ることになるかと思います。

(答・事務局) そこのところについても調査会でやることになります。

(問) 答申書をどのような形式にするかというのも、まだわからないということですか。

(答) そうです。

(問) 意見表明みたいになるのか、それとも報告書みたいなもので。

(答) ええ、特に問題がないのであれば、そんなに仰々しい答申書にする必要はないかもしれませんね。

(問) 電力自由化の注視すべき論点に関してですが、このフォローアップはいつ頃やる予定なのでしょうか。

(答) これは適宜やっていくということになりますけれども、公共料金等専門調査会において今後具体的な実施方法とかスケジュール案についても検討をしていただいて、それに基づいてやっていくことになるかと思います。

(問) 年内とか年度内ぐらいでしょうか。

(答) それは具体的には今、はっきり申し上げることはできません。

(問) とりあえず論点だけ挙げたということですか。

(答) そうです。

(問) あと、基本計画のほうで2月意見が計画に反映された点というのはあるのでしょうか。

(答) 2月意見はほとんどと言ってもいいほど、反映されました。

(問) 細かいのですけれども、特商法の適用除外での行政処分というのは、どのような法律の行政処分が想定されているのでしょうか。

(答) 特商法の適用除外ですか。

(問) 適用除外とされている消費者保護関連法においても、特商法における違反類型と同様のことに対して行政処分がなされている状況を出してほしいと。

(答) いろいろ特商法には適用除外があります。電気事業法では外れていますから別個になっています。そういうものに関しての処理があったかどうか。具体的に事務的にありますか。

(答・事務局) 宅建業法もそうですかね。

(問) それは消費者庁が調べるということですか。

(答・事務局) そういうことについて消費者庁が司令塔になって、所管省庁のほうも調べるという意味です。

(問) 最後に、KPIの見直しというのは、どのような見直しを念頭に置かれるのでしょうか。

(答) 特に食品関係のものが多いのですけれども、うちの食品関連の担当委員からは、例えば食品の幾つかを抽出して、それを検査したというような結果が出て何%やったかということになって、百数%なんていう数字も出ているのです。そうではなくて、場合によって輸入食品に関しては全品検査をすべきではないかとか、いろいろなことがあります。ということは、全体の中でどのくらいの何割が検査されたのかというのが、本来はKPIとして出されるべきではなかったかという議論もされておりました。

事実上できることできないことがありますから、KPIの立て方というのは状況によって変わるとは思うのですけれども、そこは時代とともにこれが実質的には必要な情報だというKPIを探してくださいということで、何か事務的に補足できることはありますか。

(答・事務局) 1つを狙い撃ちにするわけではないのですけれども、達成して当たり前と思うような目標があったりとか、訪販はやったことはやったのかもしれませんが、それがどういう効果があったのかという点から見ると、まだいろいろ見直す余地があるということを言っただけで、どれかものすごくスペシフィックにというよりは、全体的にちゃんとやってくださいということを訴えてきたという。

(問) 個別にKPIを立ててくださいと言っているわけではない。

(答・事務局) ではないです。それを言い始めるといろいろ出てきてしまうので、工程表は決定されてから1年たつので、それも踏まえて達成状況も見て見直しを図ってくださいねといったことを言っているという形になります。

(問) 電力小売で国民生活センターと監視等委員会が連携協定を結ばれてということでありました。消費者委員会には定期的に苦情事例とか、そういうものが現在、届くようになっているのですか。

(答) 国民生活センターから、一定の情報が定期的に来るということにはなっています。

(問) 食品表示法が施行されて1年たちました。消費者委員会の役割としては、委員長がずっとおっしゃっていた消費者の意見、パイプ役、要するに消費者生活への反映ということ。食品表示法の中に申出制度というものがあって、この申出制度が本当に運用されているのか。実用されているのかどうかとか、そういうことが消費者団体では疑問視されていて、今まで新しい法律が制定されたときの運用実態みたいなものというのがあるのではないかと思います。

先ほどありましたけれども、宅建業法とか電気事業法とか割販法にしろ消費生活用製品安全法にしろ、消費者庁との共管が、各省庁との共管法といいますか、それが事業者指導が例えば消費生活用製品安全法の場合は経産省が事業者を指導するようになっておりますけれども、あるいは割販法もクレジットのあれとか、そういうものが本当に共管されているのか。そういうものが分断されていないのかとか、そのことも今後の課題としてはあるのではないかと思います。

(答) 運用の実態ですね。

(問) これはずっと委員長が第2期から委員長をされてきたときに、今回消費者白書ということで近々報道されますけれども、あれも現在は平成27年の消費者政策の国会報告という題名で出ておりますけれども、これは法律に基づいた報告ということで、白書という別のものがまた法改正でなったわけですけれども、たしか委員長になられたときも、この報告が出たたびに委員会の意見としてこの問題はこうだ、こういうふうに改善するべきだということを出されていましたので、消費者白書についても何か意見を言うというのが必要ではないかということを1つ思いました。

(答) 白書は本日でしたっけ。

(答・事務局) そうです。

(答) 近々消費者委員会でも白書についてお話を伺う機会がございます。従来は白書を作り始めて余り経験がなかった頃で、これとこれはまとめたほうがいいとか、かなり形式に関して意見を申し上げたことがございました。内容に関してもし気が付いたことがあれば、委員会としても申し上げたいと思います。特に事故情報の一元化がうまくいっているのかどうかとか、特に共管のところで起きているものに関して、それがうまく集約できているのかといったようなことも、これは事故情報を国会について報告すべきものが本体として1つあるので、その辺もよく見て、もし申し上げることがあれば申し上げたいと思います。

(以上)

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