内閣府 Cabinet Office, Government of Japan

内閣府ホーム  >  活動・白書等  >  審議会・懇談会等  >  消費者委員会  >  記者会見  >  2015年  >  河上消費者委員会委員長記者会見

河上消費者委員会委員長 記者会見

2015年10月28日
消費者委員会

日時

2015年10月28日(水)11:00~11:28

場所

消費者庁記者会見室

冒頭発言

(事務局) ただいまから、消費者委員会河上委員長の記者会見を始めます。

(河上委員長) それでは、始めさせていただきます。

報告事項は2件ございます。

先月の7日に、第4次消費者委員会としての初会合が開催されました。第3次消費者委員会に引き続きまして、第4次消費者委員会の委員長に私が選任されました。また、委員長代理につきましては池本委員にお願いすることといたしました。微力ではありますけれども、気持ちを新たに、公正で円滑な委員会運営のために全力を尽くす所存でおりますので、よろしくお願いいたします。

昨日、10月27日の消費者委員会本会議では、第3次安倍改造内閣の発足を受けて、新たに消費者行政を担当されることになった河野大臣、松本副大臣、酒井政務官から御挨拶をいただきました。消費者委員会も設置から7年目を迎えまして、その活動もようやく軌道に乗ってきた感がございますけれども、今後取り組まねばならない課題は山積みしておりますので、ひとつひとつ丁寧に消費者委員会ならではの持ち味を生かして頑張ってまいりたいと考えております。

第4次消費者委員会にも第3次消費者委員会と同様に、記者の各位から温かい御理解と御協力を期待しております。

2つ目の報告事項ですけれども「消費者委員会における当面の主要課題」ということで、お手元に配付しております紙があるかと思います。昨日の消費者委員会本会議では、今後の調査審議における当面の主要課題について確認をいたしました。

お手元にある資料は、第3次消費者委員会委員から第4次消費者委員会委員への留意事項等を踏まえまして、各委員の関心等についてこれまで委員間打合せで意見交換を行ってきた結果、今後の調査審議の主要な課題として取りまとめたものであります。

昨日の消費者委員会本会議では、建議及び提言・意見に向けたテーマとして3つ。1つは消費者教育、第2は地方消費者行政、第3は官民連携という、この3つを中心に検討していくということを確認いたしました。これはばらばらではなくて、お互いに関連し合っているものではございますけれども、とりあえず、この3つを山にして作業をしていく。消費者委員会としては、それ以外にもその都度の課題に対して対応していくことになりますけれども、差し当たっての中長期的な課題ということになります。

消費者委員会の機能をこれまで以上に十分発揮できるように、各委員、事務局職員と力を合わせてしっかり取り組んでまいりたいと思いますので、御支援、御協力のほどをよろしくお願いしたいと思います。

余り具体的な内容はないのですけれども、以上が私からの報告でございます。よろしくお願いします。

質疑応答

(事務局) それでは、質疑応答に移ります。御質問のある方は挙手をお願いいたします。

どうぞ。

(問) 第4次消費者委員会で取り上げる関心のテーマの、この3つの柱なのですけれども、官民連携に関しては先日も中長期的な指針を出されていましたが、第4次消費者委員会ですとどんな切り口でそれぞれ調査審議していくようなイメージになるのでしょうか。

(答) まだ具体的には検討中ですけれども、前回の第3次消費者委員会の調査報告書はどちらかというと理念的なものとか抽象的な方向性を総論的に示すことにとどまっておりましたので、今度はあの報告書を参考にしながら少し具体的な中身を各論的に詰めていこうということです。一番基礎になる作業として恐らく各地方のそれぞれの現状を実際に調査して分析していくという作業を試みる必要があろうと思っています。

特に、センターは大きな市については100%、ほぼ出来上がったとはいうものの、実際にはセンターの中にきちんとした相談員が配置されている部分はその全部ではなくて、6割以下なのです。しかも、その配置されているものの中でも兼職のような形でやっているところなど、非常に不完全な形でしかセンターが運営されていないといったところもございます。それは地方によってかなり温度差があるのですけれども、そういうことを考えると、やはりセンターの現在の運営の実情といったものをまずきちんと調べる必要があろうかと思います。

適格消費者団体の活動に関しても、実際にこれから集団訴訟などの手続が動き始めますけれども、そこに対応できるぐらいの消費者団体というものはそんなにたくさんはないわけです。もし特定適格消費者団体になったとしても、具体的な手続の中で活動していくためには、ある程度の財政的な基盤が必要であります。けれども、そうした財政的基盤がない団体に対して、それはしようがないのだというふうに言ってしまえばおしまいですが、やはりそれなりの財政的な支援の枠組みを作ってあげる必要があるように思います。

ほかにも、見守りのためのいろいろな会議というものが作られるようになっておりますけれども、各地方自治体から見るといろいろな会議が並行して存在しているのですが、それぞれがどういうふうに連携していったらいいのかということで戸惑っているような地方自治体もあります。ですから、具体的な先行事例の中で比較的うまくいっているようなところをチェックして、そうした事例を整理しながら情報発信する。

いろいろな形で、官民連携のこれからの具体的な在り方について、消費者委員会としてできる範囲の調査分析をして、その情報を皆さんに還元するという作業をやっていくことになろうかと思います。

(問) 今の点は官民連携ということですね。

(答) そうです。

(問) あと2つの消費者教育と地方消費者行政で、重複する部分もあるかと思うのですが、どんな切り口が考えられるのでしょうか。

(答) 消費者教育の部分も、誰がどういう形でその教育に携わるかということが必ずしも明快ではない。消費者庁には消費者教育に関する会議がございますから、その中で検討していることではあるのですけれども、消費者委員会としてみれば、先ほどの官民連携ではないですが、例えば事業者団体であるとか、あるいは消費者団体がどういう形で、どのレベルで連携をして教育の現場に関わっていけるかということを考えてみたいと思います。消費者庁でやっている検討会の報告書が出る前に一度、消費者委員会ならではの切り口で全体を分析した上で、こういうこともありますから留意していただきたいという報告ができればと思っています。
現実問題として、例えば、高齢者の見守りの仕組みで福祉のネットワークと消費者団体とが連携するという話がありますが、高齢者に対して、例えば不当勧誘に対する被害防止のための何か啓発活動とか教育活動をするとしても、どのレベルの人に何を教えていけばいいのかとか、あるいはいろいろなことを教えるにしても、その素材としてこういうものが扱われるとうまくいっているといった例が恐らく全国のいろいろな調査をすれば出てくると思います。そういう連携の在り方を含め、教育の中身、方法について、消費者委員会として情報を提供する。余りこうしろああしろという話ではないにしても、少しでも参考になるような話を出せればいいかなとは思っています。

(問) ありがとうございます。

(事務局) ほかにございますでしょうか。

どうぞ。

(問) 先ほどの続きになると思うのですが、地方消費者行政は今、実質的に相談窓口はできたけれども、中身が足りないという話をしていて、それを調査するということだったのですが、国の支援の方法などもいろいろ、単年度の交付金になったりとか、本当に国が何をするのかというのは結局、あの建議は明確にならないままになっていると私は思っておりまして、地方消費者行政の課題を何と考えていて、具体的に何か専門調査会のようなものを立ち上げるのでしょうか。

(答) 今のところ、専門調査会の立ち上げは計画しておりませんで、調査の作業だけを親委員会と事務局で行っていくということです。ただ、必要になった場合には、場合によってはワーキング・グループなり専門調査会なりを作るということを考えています。

何が必要かという話ですけれども、それぞれの地方で若干温度差はありますし、地方によって考えるべき力点の違いがあるのですが、やはり経済的な支援というものが十分できるかどうかというのは1つの鍵であります。

各消費者団体は、今、会員が極めて少ないといいますか、裾野が広がらないようです。ですから、会費収入だけで何かをやろうといっても限界がある。裾野を広げるための何か方策を考える必要があることと、それから、会費収入だけではうまくいかない。例えば訴訟をするときの担保金の基金化のようなこととか、幾つかやることがあると思うのです。

それぞれの地方自治体が消費者問題に積極的に取り組んでもらうのが第一ですので、国だけに何かをさせるというのではなくて、地方の首長さんにも消費者政策に対してもう少し積極的に取り組んでもらえるような方策をぜひ考えていかないといけないと思っております。

(問) やはり官民連携のところから3つを併せて検討していきたいというような思いがあるということですか。

(答) はい。そうです。

(事務局) ほかはよろしいでしょうか。

どうぞ。

(問) お願いします。

まず、この建議とかを出すようなめどがどれぐらいの時期にあるかということと、消費者教育は、昨日の消費者委員会本会議でも学校教育、高校までの教育の学校の現場においてやることが重要であるという話があったと思うのですけれども、文科省の所管になるとは思うのですが、そういう働きかけが1つの論点になるのかどうか、教えてください。

(答) おっしゃるとおりです。ですから、文科省とかなり意見を交換しながら作業をして、学校の授業の中でできることはできるだけ盛り込んでいっていただくということをしないといけないと思います。

特に、御承知のとおり、成年年齢の引下げが最近話題になっておりますけれども、仮に18歳というところまで下がったとしますと、高校を卒業した時点から市場の中では独立した取引主体として扱われます。これは責任のある形で行為能力者となるわけでありまして、だまされたときでも自分の財産に対する責任を負わないといけない。それを考えると、やはり大学に上がる前あるいは上がった直後に、少なくとも不当な勧誘に対して一定の対応ができるだけの知識あるいは心構えというものは持っていただく必要があって、これは高校までの教育の中で相当培っていただく必要があると考えております。

ですから、若年層の消費者被害を救済するため、あるいは加害者にならないための教育がこの中では大事であるという気がしております。特にオンラインゲームとかSNSとかインターネットを介した、若年層を中心とした消費者問題というものはかなり深刻でございますので、この点についても教育の中身としては重視していかないといけないという感じがしております。

(問) これからですけれども、提言などを出されるようなめどというものは、1年後とか、そういうものはあるのでしょうか。

(答) 時期は、今のところはっきりと区切れませんけれども、できれば桜が咲くころまでに何かできればいいなと思っております。

(問) ありがとうございます。

(事務局) ほかはよろしいでしょうか。

どうぞ。

(問) 今のものに少し絡むのですけれども、この建議の戦略的な在り方といいますか、例えば商業施設の遊戯施設における消費者安全に関する建議というものは8月下旬に出ていて、これは夏休みが始まる前だったらもっとすごく広く取り上げられたのではないかという気がして、何かそういった、これは多分、委員が替わる間際に結構、これまでのものを吐き出した感じがしたのですけれども、そういったもうちょっと余裕を持った対応といいますか、もっとスケジュール感をきっちりと詰めてやったほうがいいのではないかと私は思ったのですけれども、その辺は第4次消費者委員会ではいかがでしょうか。

(答) おっしゃるとおりだと思います。小さい世帯でいろいろ作業を並行してやっていたものですから、なかなか準備が整わなくて、むしろ8月末までに何とか間に合うだろうかという状況ではあったのです。ですから、第3次の消費者委員会としては大車輪で作業をして、あそこで精一杯だったということなのですけれども、もう少し早くにテーマを固めて調査を進めることができればよかったなと反省はしております。

第4次消費者委員会ではこれまでの報告書作成のペースをもう一遍反省して、タイミングのいいところで出せるように、おっしゃるように、努力したいと思います。ありがとうございました。

(事務局) そのほか、よろしいですか。

どうぞ。

(問) 食品表示部会の開催時期と、どのテーマから取り組むお考えかをお教えください。

(答) 食品表示部会は、今、まだ委員の任命手続をやっている段階でありますけれども、臨時委員の人選について順次進めている段階で、候補者もほぼ具体化しているところでありますから、もうしばらくすれば開催が可能であると考えております。

(問) それから、食品表示法の残された課題の中に、食品添加物と原産地表示と遺伝子組換え表示が残っていまして、河野太郎大臣は、原産地表示は積極的に取り組みたいということをおっしゃっていて、何から検討されるのでしょうか。

(答) これは、むしろ食品表示部会の中で考えていただく必要があると思いますけれども、食品表示基準の検討作業では順次やらないといけない部分があります。そのほかに、加工食品の原料原産地表示、それから、遺伝子組換え表示、添加物の表示、外食アレルギーの表示とか、そのほかにもインターネット販売時の表示の仕方とか、いろいろ検討課題が残されております。

これは、積み残し課題というものは消費者庁も独自に検討を進めるというふうに聞いておりますけれども、消費者委員会としてもその状況を注視しながら、必要に応じて言うべき意見は言わないといけないというふうに考えています。どれが大事ということは余りないと思うのですが、個人的には、一応の決着は見たものの、やはり外食のアレルギー表示辺りはかなり大事ではないかとは思っております。

(事務局) そのほか、どうでしょうか。

どうぞ。

(問) 1点、特定商取引法の専門調査会で、当初、委員長はオブザーバーとして参加されていたと思うのですが、第4次消費者委員会ではまた改めて参加するということはないのでしょうか。

(答) 私は時間の許す限り特定商取引法専門調査会にも顔を出すつもりでおります。消費者契約法のほうはオブザーバーとして出ていて意見を言える状態にしてあるのですが、特定商取引法のほうは、前もオブザーバーではなくて、横のほうにいて、傍聴者の一人という形で座っておりまして、同じ形で今後もやっていこうかなとは考えております。

(事務局) そのほか、いかがでしょうか。

どうぞ。

(問) 特定商取引法の意見募集に4万件という意見が出ているのですけれども、賛成の意見が545件と、予想したよりも少なかったと私は思っているのですが、委員長は意見募集の数とかについて、どのように受け止められましたでしょうか。

(答) 集中受付期間に提出された意見の総数が特定商取引法で40,315通という報告を受けております。その中で、規制強化に積極的な意見が545件、反対意見・慎重意見が39,428件ということになっています。

ただこれには、組織的な動きもありますから、数は余り大きな意味を持っているわけではなくて、むしろ特定商取引法の中で、この勧誘規制について、それぞれの問題点といいますか、慎重派の方の御心配、あるいは規制派の方の御要請といったものの、意見の内容のほうが大事なので、その意見を参考にしながら専門調査会の中で議論をしていただくことが大事であろうと思っています。

何か、賛成・反対の多数決でものを決める話ではないということですので、そこは、数のことは余り私自身は気にすべきではないという考えを持っております。

(事務局) そのほか、どうでしょうか。

どうぞ。

(問) すみません。また要望なのですけれども、例えば建議を発表するときに、たしか電子マネーのときは事前レクがあったような気がしましたが、商業施設の遊戯施設の建議についてとか、美容医療については特に事前レクはなかったと思うのですけれども、対応がちぐはぐといいますか、だったら、事前レクをやるのだったら全部、事前レクをやるとかで統一したりとか、事前レクをやらないのだったらもうやらないにしたりとか、あと、遊戯施設のときとかはこんな遊具で発生していますという、建議を発表するときに提供写真とかが欲しいと思って、そういうものはやはり業界団体とかに事前に何か協力を得てもらうとか提供していただくとか、あと、電子マネーもプリペイドカードはこんなものですというものを業界団体とかを通じて提供写真をいただけたりとか、そういった広報の在り方についてやや疑問に思うことが多々あったので、改善をよろしくお願いいたします。

(答) 広報の在り方については検討してみます。できるだけわかりやすい形で報道していただくためにも、消費者委員会からの説明がかなり重要になりますので、事前レクというものは比較的理解が難しいといいますか、構造が非常に複雑であるようなものについて専門的に事前レクをしていただいていたのです。必要があれば事前レクを定例化するということは考えてみたいと思います。

この際ですから、私はマスコミの方にぜひお願いしておきたいのですが、これから例えば消費者契約法であるとか特定商取引法であるとかのいろいろな論点について議論が進んでいくと思いますけれども、これは一筋縄ではいかない議論がたくさんあるわけで、その議論の中核的な部分をマスコミの方によってわかりやすく国民に伝えていただくのが一番大事なことではないかと思っています。立法関係の記事というものは現在でも量的にも質的にも必ずしも十分な状況ではないのは事実でありまして、できるだけ国民の方に正しい情報で一方的でない意見を伝えていただきたいと思っています。

法学部出身の方であればある程度わかるような基本的な概念でも、それ以外の方になるとどうしてもわからないことが多いですから。法務省で例えば民法改正についての法案を出しましたけれども、各新聞社が、これは消費者保護のための立法になっているという、法務省が言った言葉をそのまま新聞の見出しにしていました。でも、実際には消費者保護に関する規定というものはほとんどないのです。不完全な個人保証の規定と敷金の規定ぐらいしかない。ほとんどの消費者保護に関する規定は当初の案から落ちたのです。でも、法務省がそういうふうに記者レクをしたらそのまま見出しに躍るという事態が起きている。非常にミスリーディングだと思います。

消費者契約法の場合も、例えば広告に関するいろいろな問題が今、議論されておりますけれども、広告が一網打尽で自由にできなくなるとか規制されるという前提で事業者の方が反対をしておられますが、実際には議論の中でやっているのは、特定の契約に結びついた特定の勧誘の広告です。ですから、それを含めた事前の勧誘行為だけが規制対象となる。そこでうそをついてはいかぬというのが、これは広告の自由規制になるかといいますと、うそをついてはいけないというのは広告だろうが何だろうが当たり前のことですから、その意味では健全な事業者のやっている広告活動を一網打尽に規制するのだというふうに思った人が反対論を述べているのをそのまま出すというのは不正確です。これは逆に一般の国民が立法について適切な形での判断ができなくなることになります。

ですから、新聞とかテレビ、ラジオなどでこういうことに関して、やはりわかりやすく正しい情報を出していただく。それで、少しでも疑問があるときは事務局に聞いていただいて、そこでバランスのとれた情報を出していただけるように、ぜひ御協力をお願いしたい。これは日本のデモクラシーということを考えた場合にも非常に大事なことであります。我々の情報の出し方に問題があるとすれば反省しないといけないことですけれども、マスコミの方にもその点については十分頑張って勉強していただければありがたいと思います。

少し言い過ぎたところはあるかもしれませんけれども、よろしくお願いしたいと思います。

(事務局) ほかにございますでしょうか。よろしいでしょうか。

それでは、これで記者会見を終了させていただきます。

(河上委員長) どうもありがとうございました。また第4次消費者委員会でもよろしくお願いいたします。

(以上)

内閣府 Cabinet Office, Government of Japan消費者委員会事務局
〒100-8970 東京都千代田区霞が関3-1-1 中央合同庁舎4号館8階
電話番号(直通):03-3581-9176