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河上消費者委員会委員長 記者会見

2014年11月4日
消費者委員会

日時

2014年11月4日(火)19:00~19:43

場所

消費者庁記者会見室

冒頭発言

(事務局) 時間になりましたので、ただいまから、河上消費者委員会委員長の定例の記者会見を行いたいと思います。

では、委員長、お願いいたします。

(河上委員長) 報告事項が4件ほどございます。

1つは「教育・保育施設等における事故情報の収集及び活用に関する建議」についてであります。

資料がお手元にあるかと思いますけれども、初めに、建議の取りまとめに至るまでの経緯を若干御説明申し上げます。

今回の建議は、消費者の安全確保という観点から、教育、保育施設等における子供の安全確保にテーマを絞りまして、安全確保のためには過去に発生してしまった消費者事故等の情報を収集し、再発防止策を現場にフィードバックすることが最も重要なことであるといたしまして、消費者安全法に基づく事故情報の収集及び活用の実態と改善策について、調査、審議するということにいたしました。

消費者事故は多種多様な消費生活の分野において発生するわけですけれども、特に教育・保育施設等における子供の安全をテーマとして選定した理由として、まず、1つ目は、保育所、認可外保育施設、放課後児童クラブなどの保育施設とか、ファミリー・サポート・センター事業やベビーシッターなどの保育関連事業及び、幼稚園において死亡事故を含む重大事故等が繰り返されているということ。それから、2つ目は、来年度が子ども・子育て支援新制度の施行に向けて、現在、内閣府、文部科学省、厚生労働省が当該分野における重大事故の再発防止策の検討を行っているところであるという、タイミングの問題の2点であります。

当委員会では、平成23年度に消費者事故の拡大及び再発の防止を図るという観点から、内閣府特命担当大臣(消費者)から文部科学大臣及び厚生労働大臣等に対して「消費者安全行政の抜本的強化に向けた対応策についての建議」を平成23年7月22日に発出しておりまして、この建議では、消費者安全法における重大事故等の通知義務について、一部の公共施設や商業施設等、事故の発生場所によっては必ずしも関係省庁から消費者庁に通知される仕組みとなっていないことを指摘して、その対応を求めたわけであります。

その後、今年の1月に消費者委員会における当面の主要課題について議論をした際に、委員会として取り組むべき主要なテーマを検討したわけですが、その1つとして事故情報の収集が不十分な分野における事故情報収集徹底のための対応策を検討しようではないかということになりました。

委員会としては、これまで9月30日と10月7日の本会議において、関係府省庁のほか、有識者、事業者団体からヒアリングを行ったものであります。このほかにも、実態調査などを重ねまして、本日の建議の取りまとめに至りました。

建議内容については、本日の本会議で齋藤委員から御説明のあったとおりでありますけれども、その概要が別紙の概要版という形で入っておりますので、それを御覧いただければと思います。

概要版の1ページ目では、教育・保育施設等における厚生労働省及び日本スポーツ振興センターが取りまとめた事故件数と、消費者庁の公表資料及び事故情報データバンクの事故事例を紹介しております。

2ページ目は、教育・保育施設等で発生した事故について、消費者安全法に基づく消費者庁への通知が適切に行われておらず、消費者庁に事故情報が集約されていない現状についてまとめております。

そのような現状、課題について、3ページ目では建議事項をまとめているということでありますので、その内容を説明いたします。

「建議事項(1)事故情報の収集」は、内閣府、文部科学省、厚生労働省、これらは「関係府省」ということになりますが、子ども・子育て支援新制度、以下「新制度」と申しますけれども、新制度の施行に向けて、関係府省において開催されている教育・保育施設等における重大事故の再発防止策に関する検討会、以下「事故再発防止策検討会」と申しますけれども、この検討会において、事故情報収集の仕組みを検討するに当たっては、消費者庁の協力を得て、消費者安全法に基づく通知制度を含めて検討されたいということ。

それから、厚生労働省は、事故情報を収集する仕組みがないベビーシッター事業や、十分に事故の実態を把握できていない小規模な認可外保育施設についても、事故情報を適切に収集する仕組みを構築すること。

さらに、消費者庁は、消費者安全法に基づく事故情報の通知制度について、関係府省に対し、消費者庁へ通知する教育・保育施設等における事故情報の範囲、その通知方法を継続的に周知し、必要に応じて通知を督励すること。

また、関係府省は、教育・保育施設等において、消費者事故等が発生した場合には、消費者安全法に基づき、事故情報が漏れなく消費者庁に通知されるようにすること。

そのためには、関係府省は通知の対象となる消費者事故等が発生した場合の事故情報の通知に関して、地方公共団体の教育・保育施設担当部局から所管府省を経て、消費者庁への通知する方法を含めて検討するとともに、地方公共団体を通じて教育・保育施設等に対して事故情報の報告について協力を求めること。

「建議事項(2)事故情報の分析・活用」はたくさんあります。

関係府省は、事故情報に関する現場のニーズを的確に把握するため、施設等の運営主体や地方公共団体を交えた検討を行うとともに、新制度の実施以後も検討を継続的に行い、改善を図っていくこと。

関係府省は、再発防止のための知識や注意喚起などの情報について、新制度に移行しないものも含め、全ての教育・保育施設等にフィードバックすること。また、消費者庁は、教育・保育施設等において発生する事故は、家庭においても起こり得るものであることに鑑み、子育て世帯にも情報を届けるよう、取り組むこと。

消費者庁は、注意喚起のための資料作成などに「事故情報データバンク」が活用できることを関係府省の協力を得て、地方公共団体に周知すること。「子ども安全メール」について、保育事業者や子育て世帯に登録を促すなど、いわゆるプッシュ型の情報発信を推進すること。

さらに、関係府省は、事故再発防止策検討会で検討している事故情報のデータベース化に当たっては、消費者庁の「事故情報データバンク」などの既存のデータベースの活用を含めて検討すること。

最後に、関係府省及び消費者庁は、教育・保育施設等における消費者事故の検証について、個々の事故の検証を行うことと、被害の拡大防止や再発防止のための知見を得ることの2つの要請があることを踏まえ、それぞれの目的を達成するために適切な検証体制の構築に向けた検討を行う必要がある。

以上の建議事項について、内閣府、消費者庁、文部科学省、厚生労働省は着実に履行していただき、教育・保育施設等における事故の再発防止等に努めていただきたいと思いますということであります。

考えてみると、安全の問題というのは事故が起きて、損害が発生して、その被害の救済を事後的にやるというのでは遅いわけであって、何とかして予防しないといけない。再発を防止することが第一でありますから、そのためには事故原因を究明して、必要な情報を共有して、分析した結果をきちんと隅々までフィードバックするということに尽きるのだろうと思います。ですから、そうした情報のフィードバックをするための体制あるいは検証の体制をちゃんとつくってくださいということであります。

これが最初の建議についての御説明ということになります。

次が、機能性表示制度についてであります。本日の消費者委員会の本会議で、機能性表示食品に関する制度全般について議論を行いました。御覧になった方も多いと思います。

10月31日付で内閣総理大臣から、食品表示法の規定に基づき、諮問を受けたということに伴い、行ったものであります。

この食品表示基準については、従前から食品表示部会で審議しておるわけですけれども、この件については、制度が新たに設置されるということ、食品表示部会とは別の場で審議しております特定保健用食品、いわゆる特保のあり方との整合性なども確認する必要があるということから、制度全体の確認あるいは議論といった点は、本会議で行うのが適切だろうということで、本会議で今日議論させていただいたというわけであります。

本日の議論によって、今日制度全般についていろんな質疑があって、ガイドラインの扱いとか府令の状況等については、なお若干の疑義が残るというところがありましたけれども、しかし、消費者庁がこの制度を構築することによって、機能性食品に対しても、安全性とか機能性に関して一定の関与をきちんとできるように精一杯努力しているということは理解できたところでありまして、制度設計として、若干の疑問は残りましたが、一応適切であるという認識に至ったわけでございます。

今後については、食品表示基準への反映について、食品表示部会で確認していただいて、議論を行った上で、そこの審議結果を踏まえて、本会議で改めて答申について議論をするという予定でおります。

これが機能性表示制度についての御報告であります。

第3番目、消費者契約法専門調査会第1回の開催について御報告いたします。

消費者契約法については、8月5日付で内閣総理大臣から当委員会に対して、その規律等のあり方を検討することを内容とする諮問がなされました。また、消費者庁においては、本年3月から9月にかけて、消費者契約法の運用状況に関する検討会が開催され、その検討内容を取りまとめた報告書が10月に公表されているという状況でございます。

このような経過を踏まえて、10月21日に開催しました第175回消費者委員会本会議において、消費者契約法専門調査会の設置を決定し、本日、第1回専門調査会が開催されたということでございます。

私や石戸谷代理もオブザーバーとして出席をさせていただきました。

本日は、消費者契約法の実体法部分に関するこれまでの主な検討経緯を振り返りまして、消費者庁から消費者契約法の運用状況に関する検討会報告書についての説明をいただいた上で、委員の皆さんから今後、本専門調査会においてどういう形でどういう点に重点を置きながら検討していくかという課題あるいは問題意識等について、御意見をいただいたというところでありまして、今後、検討が本格的に進められるものと考えております。

第4番目が、北海道電力の家庭用電気料金の再値上げについてであります。

北海道電力の家庭用電気料金の値上げ認可申請について、10月7日に開催した第173回消費者委員会において、家庭用電気料金値上げ認可申請に関する調査会で取りまとめられた意見を、古城座長から御報告いただき、当委員会としての意見を取りまとめました。

この意見では、北海道電力に対してさらなる経営の効率化を求めるとともに、北海道民への影響を考慮して、激変緩和措置に関する具体的な方策を速やかに明らかにし、適切に実施すべきであるといたしました。

経済産業省に対しては、泊原発の再稼働が予定より遅れる場合であっても、3度目の値上げがないことを確保するために、どのような措置を講ずるのか、明確にすべきであるといたしました。

また、再稼働後、実際に値下げが行われるか不明確であるため、必ず値下げをするということを明示すべきであるといたしました。

今後の課題として、中長期的な電源構成の考え方について、再生可能エネルギーの使用拡大の見通しも含め、消費者に対して積極的に丁寧な情報提供、説明を行うよう、北海道電力に促すべきであるといたしました。

本意見を踏まえて、消費者庁は、経済産業省と協議を行い、関係閣僚会議を経て、今月の1日に申請から1.7%圧縮した、平均15.33%の値上げの実施が決定されました。また、電力の消費量が増える冬場に消費者の負担を抑えるため、今月から来年3月までの5カ月間は激変緩和措置として、さらに値上げ幅を2.9%圧縮して、平均12.43%とするということになりました。

今回は、電源構成の構成が変わった部分についての認可制度での初めての申請ということでありまして、本来であれば、燃料費等の対象費目以外の原価は洗いかえができないという制約があったわけでありますけれども、しかし、前提となる経営効率化について、やはり深掘りを求めるということをいたしまして、制度的に見れば厳しめの査定ができたのではないかと考えております。これは、今後にもつながる大きな成果であったように思われます。

私のほうから用意していた御報告は以上であります。あとは御質問の中でお答えいたします。

質疑応答

(事務局) それでは、御質問のある方は、マイクに向かって御発言をお願いいたします。

(河上委員長) どうぞ。

(問) 3番目に御発言があった、今日第1回があった契約法なのですけれども、私、最後のほうが見れていなかったのですが、冒頭で来年の8月がおしりで、なかなかタイトなスケジュールなのかなという印象があるのですが、大体どれぐらいのペースで専門調査会を開いていって、来年8月にまとまるのは最終的な法改正まで見据えた報告書か何か、取りまとめになるのでしょうか。

(答) 法改正のことを一足飛びに言えるかどうかはまだ申し上げることはできませんけれども、少なくともそれに向けた一定の取りまとめはやろうというつもりでおります。できれば来年の8月までに答申まで持っていきたいということを申し上げたところでありまして、そのためにはかなり集中的な審議を必要とすることは明らかであります。頑張りたいと思います。

(問) どの程度のペースでしょうか。

(答) どうでしょうね。感じとしては月に1~2回という形でいかざるを得ないと聞いております。

(問) 関連して、契約法の件なのですが、諮問書もありますけれども、改めて見直しをする意義をお聞かせいただければと思います。

(答) 消費者契約法ができあがったのが2000年でして、そのときには本当に時間的に余裕がなく、とにかく必要最小限で、小さく生んで大きく育てようということを言いながらつくり上げた。

実効性確保の方策も含めて、残された課題がたくさんあったわけです。できれば5年ぐらいで内容的には見直そうということにはなっていたのですが、結果的には10年以上、実体法部分は改変されないまま残ったということになります。

その間に、電気通信の発展というのはものすごい勢いで日常生活に影響を及ぼしてまいりましたし、高齢消費者が大変増えた。一般的に高齢消費者被害が増加しているわけですけれども、高齢化社会というのが進展して高齢消費者が取引主体として増加してきたということと関係しております。

他方で、通常の市場での取引の基本ルールになる民法が法務省によって改正されるということで、今、作業がどんどん進んでいる。こうした動きにちゃんと合わせて、消費者契約法の内容も整備する必要があるというのは、疑いがないところでありまして、これまで、2000年の段階で積み残していた問題も含めて、今後、その間の変化に合わせて消費者契約法の内容を充実したものにしようということで、この法律に対しどこをどう見直していければいいかということを検証する必要があるわけです。

(事務局) ほかはよろしいでしょうか。

(問) 今日の建議ですけれども、これを読むと、要するに、消費者安全法がこれまで機能していなかったということも一部で言えるのではないかなと思うのですが、その理由は正直言ってよくわからないのですが、これは委員長、どうお考えでしょうか。

(答) やはり法律はできたけれども、それがきちんと運用がされていなかったというか、十分に認知されていなかった。しかも抜け穴があったわけですね。子どもの保育の問題に関して言うと、無認可保育所があったりして、本来のルートから外れたところも幾つかあった。特に、最近、ベビーシッターの不祥事があったりして、事故が起きたということもあって、その破綻部分がよく見えました。

こうした事故が多発していることを見れば、消費者安全法という法律のブラッシュアップがもう少し必要で、それをうまく使うためのノウハウを蓄積していかないといけない。

これまでも、消費者委員会の側から情報をうまく一元的に収集したり、それをフィードバックすることを要求していたわけですが、なかなかそれがうまくいっていないということでしたから、そこは運用をしっかりやってくださいねというのからまずスタートだったわけです。

(問) この建議というのは個別具体的な事項を受けてというよりは、そういった事故が多発しているという現状を踏まえての建議という認識でよろしいのですか。

(答) それで結構です。やはり数値的に見て、子どもの事故というのが結構高どまりしているという状況でありますので、そうした一般的な状況に対する建議ということであります。

それから、タイミングの話は、今日、委員会でも出ましたけれども、来年の子ども・子育ての問題が課題になっているということもございますので、このタイミングで出していくことが望ましいだろうということであります。

(事務局) ほかはよろしいでしょうか。

(問) 先ほどの質問にも関連するのですけれども、消費者安全法のことで、5年経っているわけですが、厚生労働省、文部科学省自体が通知していないということですが、なぜということはヒアリングか何かでわかっているのですか。

(答) なぜというところまで詳しくは。

(問) 周知されていないとか、理解していないというのは一般に言われますが。

(答) 一応通知はしたということみたいなのですけれども、繰り返しきちんとやっているかどうか。

この辺は事務局のほうで何か補足できますか。

(答・事務局) 事務局からお答えします。

我々、厚生労働省と文部科学省の担当者にヒアリングさせていただきまして、状況を伺ったのですけれども、要するに、保育所とか、幼稚園もそうですが、そういった現場で起きた事故について、消費者安全法の対象となってくるような、いわゆる消費者事故という概念等がうまく認識の上で重なっていない部分があったというのは事実のようであります。

ですので、事故が起きたときに、これは消費者安全法という制度の中で消費者庁に通知されていくべきものという認識の部分で、うまく制度が浸透していなかったのかなというのが、私ども事務局から話を伺ったところの受け止め方でございます。

(問) 今回の建議は学校も入るのですか。

(答) 一応教育・保育施設等ということで考えていますので、学校も入るということになろうかと思いますけれども、まずは小さい子どもの事故がずいぶんたくさんあったので、射程は学校まで及ぶかと思いますが、とりあえず保育所と準保育所というのですかね、例のいろんな監護をするための機関、ファミリー・サポート・センター事業、地域型保育事業、認可外保育施設、ベビーシッター事業といったようなものに重点があります。学校では放課後子供教室といったあたりですね。概要版の1ページ目の一番上のところに一応当委員会が建議の対象としたものということで、絞り込んでいます。

学校の事故に関しては、これは実際には収集のルートというのはあるのはあるのですね。日本スポーツ振興センターが公表している認可保育所の事故ですね。学校の事故は入っているはずですが。

(問) 通知義務はあるけれども、報告自体は。

(答・事務局) 恐れ入ります。事務局から御説明します。

いわゆる小学校などで怪我をしたときに、日本スポーツ振興センターで運用している共済補償制度、こういったものに入っていれば、その補償の給付の申請が行われるわけですけれども、それを通じて、こういう事故が現場で起きたので、保険給付をお願いしますという申請を出したときに、センターの方でどんなことが起きたのかということを把握することができて、それがセンターで収集されたデータが後で公表されていくという意味での集約が、一定程度行われているということでございます。

(問) つまり、学校とか保育施設、要するに報告義務はどうなっているのかというのを。

(答) 報告義務そのものは今、ないのではないですか。

(答・事務局) 施設に直接義務ということではなくて、その情報を把握した地方公共団体とか、中央省庁、そういうところに消費者安全法の義務がかかるという形になっております。

(問) 消費者庁が発表している消費者安全法に基づいた重大事故の場合は、学校で起きた、例えばスプレーで冷やしたやつで化学やけどをしたとか何かは、半年後とかとても遅く来る。つまり、収集されるところのルートが、たまたま自治体の長が知ったりとか、医者に行ったときに大きな医院が知らせたとかということであって。

(答) その都度に関して組織的な情報の通知ということにはなっていなかったのですね。

(問) そこまでは建議は入っているわけですね。

(答) 今回の建議はそこは入っていないです。

(答・事務局) 調査対象としておりませんので、正確にはこちらも整理しておりません。

(問) ということは、要するに消費者安全法をきちっと守ってくださいということですね。

(答) そういうことですね。もともと保育園とかそういうところで事故が起きて、いろんな被害が出ているのだけれども、それを消費者被害だと捉えられていなかった節があるのです。弁護士さんがヒアリングのときに言っていましたが、これは消費者被害なのですねと、逆に専門の方がおっしゃっていたぐらいで、その意味では現場にこれが消費者被害として重大事故の通知の対象だということの認識が十分ではなかったということが、改めて明らかになって、これをきちんとしてくださいということになります。

(答・齋藤委員) ちょっとよろしいですか。

先ほどお配りした調査報告という資料があります。8ページを御覧ください。「現行制度・実施状況に係る課題」という見出しで、厚生労働省、文部科学省が具体的に今、どういうルールでどのようにやっているというのを書いています。それぞれにやっているので、一言では言いにくい部分があります。

これで全部網羅しているかというと、ここから漏れているものがある。例えばベビーシッターなどでは報告義務がないというのが見えてきます。

(問) 消費者庁の報告の中では、昔は施設、有料老人ホームも出ていたのですけれども、今はほとんどぽつんぽつんですので、多分有料老人ホームも同じだと思いますけれども、要するに、報告義務の収集の体制に対して建議をされるのであれば、発生したところからどのように管轄官庁に渡るか、あるいは直接消費者庁に来るのかとか、製品の事故であればどうなるのかとか、そういうことまで書いてあるのかなと思っていたのですが。

(答) 一応報告書の中で、課題のところまで書き込んでいる部分がありますけれども、調査報告書の中では実際、どういうところでどういう発生事故であって、どういう原因であったかまでわかるような形での情報の収集というのが望ましいということも書いてあります。

ですから、うまくこれが機能すれば、事故原因についてある程度わかって、それを検証した上で、体制がちゃんと整っていれば、原因についてさらにフィードバックできると期待できるのではないかと思います。前の建議をもう一歩進めて、おしりをたたいたという状況であります。

(事務局) あとはよろしゅうございますでしょうか。

(問) もう一つだけ、先ほどの2番目におっしゃった機能性表示の制度のことです。今日、実は傍聴できなかったのですけれども、消費者委員会として、機能性表示についてどう考えるのかということについて、31日に諮問が出ておりますけれども、諮問というのは向こうから来て、こうですよという回答なのでしょうが、消費者委員会としては、本当のところはどうなるのだろうかという態度を出すとかはないのでしょうか。

(答) 「本当のところ」が示すのはどういう意味でしょうか。

(問) 例えば委員の方々に対しては、不安があったりとか、懸念があったりとか、そういうところは丸くおさめてしまうのではなくて、例えばいろいろ世間では消費者被害がさらに助長するのではないかとか、経済問題もあるし、経済被害もあるし、健康被害もあるし、しかも、表示自体が非常に、食品表示基準のあれでごっちゃになっているし、制度が3つもできてしまうしということで、委員会としては制度が3つもできることに対して、特保の中で、今日だけでなくてそれ以降も、もっと根本的に検討すべきだみたいな意見を出されていたような気がするのですが、今の段階ではどうなのでしょうか。ここに至ってはという。

(答) 特保とかそのほかの制度との関係とか、整理というのは、委員会としてきちっとやらないといけないという問題意識はそのまま生きております。

ただ、今回の表示に関して、食品表示のあり方についての諮問で、機能性表示はこういう形でやることについてどうかという表示の部分だけが問い合わせが来たわけですね。ですから、制度そのものについての根本的な議論というのは、むしろ消費者委員会において継続して考えるべきものは考えるとせざるを得ないのだと思います。

ただ、一方で、機能性食品の機能性表示をああいう形で特保とは別のものと区別して使うことについて、制度的にはこれでやりなさいということがある意味では閣議決定で縛られているわけですので、それを前提にした上で、なおかつ、どういう表示が望ましいかということを、表示のあり方だけに限って、食品表示部会におろして審議していただくという仕方にしました。

でないと、食品表示部会のところで、そもそも食品の表示のあり方全般についての議論は重過ぎますので、なかなかしづらいところがあります。それは親委員会のほうで引き受けて考えましょうということになったものであります。

(問) もう一つだけ、確認なのですけれども、消費者委員会は消費者行政の推進と、監視と、消費者の方々の意見を施策に反映、橋渡しとか、あるいはパイプ役とかいろいろあるかと思いますが、一番気になっているのは、消費者委員会の意見と消費者庁の意見が違っているとき。あるいは対立したとき。こういったときに対しては、監視役という機能が1つあるわけですけれども、大臣は1人なのですが、大臣はまたなるかもしれませんけれども、そういう意見がかみ合わないとき、そのことに対しての選択というのはないのでしょうか。そういう議論はないのでしょうか。

つまり、食品表示法の基準案についてもそうですけれども、部会の中で諮問案に対してほぼ反対修正だったものが、2週間後には変えるわけですが、ほぼオーケーとなるわけですが、消費者委員会として、反対意見があった場合の考え方とか、検討のあり方とか、今、そのようになっていないような気がしましたので。

(答) 部会の中でですか。

(問) 部会も消費者委員会も。

(答) ちょっとそこはよくわからないのですが、部会において、一応了解が得られたとなっているかと思います。

消費者委員会が委員の間での意見として、消費者庁のとっている態度に対して、これはまずいのではないかと考えたときには、遠慮なしに言う立場でありますし、そうあるべきだと思っております。

ですから、もちろん、我々は内閣総理大臣から任命されている人間ではありますが、しかし、内閣総理大臣に対しても一定の勧告ができる立場でありますから、それは言いたいことはちゃんと言うという姿勢でおります。

(問) 委員のお一人お一人は独立で職権を行うと書いてありますので、だから、委員の人たち自身がどう思っているのかとか、とても大事だと思うのですが、それがある問題、今のあれでは消費者委員会に対しては、ほかの取引とか安全ということよりも、食品の問題分野に対して非常に消費者団体とか、率直に言いましてギャップがあるような、結論として出てくるもの、あるいは検討過程はいろいろな意見がありましたけれども、そこに対してどうなのかなというのが、委員会の考え方がどうなっているのかよくわからないところがありましたので。

(答) 今のところは委員の間でそれほど異論があるとは私は考えておりません。

もう一つは、消費者団体の方がどのように考えているかということについて、あまりパイプ機能について、そちらにぐっと寄ってしまいますと、それはまた困るのです。委員は委員個人としての見識を前提にして、ある意味では消費者団体からも独立して、消費者政策のあり方について考えるということでもありますので、ときに消費者団体の御期待に添えない場合もございます。しかし、消費者政策全体として見たときに、委員の間でこれがベストであるというものを追及しているということで御理解いただければと思います。

(事務局) では、よろしいでしょうか。

それでは、これで会見を終わらせていただきます。

(河上委員長) どうもありがとうございました。

(以上)

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