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松本消費者委員会委員長 記者会見

2011年8月26日
消費者委員会

日時

2011年8月26日(金)17:36~18:05

場所

消費者庁6階記者会見室

質疑応答

(事務局) お待たせしております。幹事社の方がお見えになっていないようなので、委員会事務局で始めさせていただきたいと思います。
 今日、ちょっと長丁場で2時間半、委員会をやっておりまして、傍聴に入られた方はお疲れかと思いますけれども、盛りだくさんの内容がございますが、一応住宅リフォームを中心に最初は少し御質問をお受けしたいと思います。
 お手をお挙げいただければと思います。どうぞお願いします。

(問) リフォームに関する建議で、一番伝えたい、訴えたいこと、建議したいこと、要望したいことというのはどんなことなんでしょうか。

(答) 消費者委員会の今まで建議というと、どちらかというと悪質商法っぽいものを取り上げて、被害の救済、防止のためにもう少し規制を強化せよ、法律のここをもう少し変えるべきではないかといった内容のものが多かったかと思います。今回はそのようなことも最後の方で少し入っておりますが、むしろ消費者がリフォームをしたいというニーズはたくさんあるんだけれども、どういうふうにすればいいのかよくわからない、どこに相談すれば適切な情報がもらえるのか、自分が契約しようとしている相手方が信頼できるのかどうか、あるいは見積価格が相当なのかどうかがわからないというレベルの消費者からの相談が大変多いということがわかりました。そうであればもう少しうまく情報が伝えられ、消費者として手軽に相談ができるような仕組みをうまくつくっていけば、消費者のニーズを満たし、かつ事業者としてもサービスをきちんと提供していけるということで、両方にとってプラスになるのではないかという観点から幾つか提案をしたということです。
 一番大きいのは、手軽に相談ができて情報がもらえるような仕組みを国と地方が協力をしてきちんとつくっていく必要があるのではないか。既に幾つかの仕組みがあるわけで、それをうまくつなげばワンストップでいろいろな情報がもらえるようになってくるのではないかということです。

(問) ありがとうございました。

(事務局) ほかにはいかがでしょう。どうぞ。

(問) 国交省はこの案について何と言っているのでしょうか。

(答) 正式にはこれから対応していただくということになるわけですけれども、事前にいろいろお話を聞いたりしている段階では、国交省としてもこれはいいアイデアだから、実現をするように努力したいという内々の意向は伝えられております。

(問) わかりました。

(事務局) ほかにございますか。

(答) その他、本日、建議、意見、提言等、5つ配付しておりまして、そのうちの4つは本日消費者委員会として採択したもので、最後の食品表示の在り方についての部分は、今週の火曜日、前回の委員会で採択をした内容です。どれについてでも結構ですから、御質問がございましたらどうぞ。

(問) 被害者救済制度ですけれども、この前の専門委員会のとりまとめと変わったことはあるんですか。そのままでしょうか。

(答) 専門調査会の報告書は全く変わっておりません。専門調査会の最終的に決めた内容をそのまま報告書として提出していただいたということで、それに基づきまして消費者委員会としての意見を述べる、具体的には、この報告書に書かれていることをきちんと進めてくださいということに加えて、その際、意見の中に書いております1~4までの点も考慮に入れながら検討を更に進めて具体的な法案化、法律づくりを推進してくださいという内容になっています。

(問) 今後はどういう経路をたどっていくんですか。

(答) 今後は法律の条文づくりに入っていきますから、消費者庁と主として法制局の間での交渉が中心になりますし、またどれぐらいの範囲を対象にするかという辺りになりますと、ほかの省庁からもいろんな意見が出てくるかもしれないということですけれども、基本的には消費者庁と法制局です。

(問) 今日の時点でこれはもう消費者庁に渡したんですか。渡すんですか。

(答) この意見ですか。

(問) はい。

(答) 意見は消費者庁の方にお渡しします。

(問) それを受けて消費者庁は来年度の通常国会に法案を出すべく努力するということですか。

(答) 来年度の通常国会に法案を出すこと自体は消費者基本計画の中に書かれておりますから、当然の前提です。その際に、ここに挙げているような1~4までについても留意しつつやってくださいという内容です。

(問) わかりました。一段階と二段階があったかと思いますけれども、損害賠償請求という言い方をしていいんですか。

(答) 最終的にはそうです。

(問) 一段階目はまだ請求ではないですね。

(答) 一段階目は言わば確認の訴えということになっております。

(問) 違法行為の確認ですね。

(答) 共通争点についての確認をする。それで二段階目で具体的な請求に入るということです。

(問) だからセットで損害賠償請求ということですね。これまでにはない形ですね。

(答) はい。日本では今までなかったやり方で、損害賠償請求のために必要な要件のうちの一部を第一段階に切り出して、みんなで共通だからということで、そこの共通点の確認を裁判所に求める。そうすると、それ以外の部分は割と争いが少ない部分になりますから、第2段階では、本格的な裁判をやらなくても簡易な手続でかなり進んでいくのではないかという期待の下にこの仕組みはつくられています。

(問) 簡単にイメージすると、全く被害を受けたということを認識していなかった消費者が、あるとき消費者適格団体のホームページで、例えば私が買った商品は偽物だったということで、その判決が確定しましたというのを知って、それを適格消費者団体に私も被害を受けましたと手を挙げるんですね。

(答) 参加をするということです。

(問) 参加することによって、あとは適格消費者団体が損害額などの確定を裁判所とやってくれるということですか。

(答) 適格消費者団体に自分の権利を授権するという手続になっておりまして、適格消費者団体が第二段階も当事者として訴訟をやるということです。

(問) 最初に手を挙げるだけでいいんですね。

(答) はい。

(問) あと少しお金を払えばいいんですね。

(答) 幾らぐらいの手数料にするかという点は、まだいろいろ検討があるということですけれども、そんなに高額にはならないと思います。

(問) わかりました。

(答) それと今おっしゃったような気がついていない被害者というのもありますけれども、気がついているんだけれども、自分では訴訟など起こせないという被害者も含まれます。

(事務局) ほかにいかがですか。どうぞ。

(問) リフォームに戻るんですけれども、先ほど一番の建議は何でしょうかということで相談体制の強化ということだったんですが、もう一つ挙げればなんでしょうか。

(答) 順番でいけば2番ということになるんでしょうか。ただ、1番と2番に分かれていますけれども、情報を周知しろという点では共通点があるんです。2番はリフォームの瑕疵の問題ですね。もしリフォーム工事の中で不十分な点があっても、こういうリフォーム瑕疵保険に入っている場合であればきちんと保証をしてもらえるし、何かトラブルがあっても責任持って処理をしてもらえるというところがありますから、リフォーム瑕疵保険に入っている事業者であれば、消費者は比較的安心して取引をしても大丈夫だということになるので、そういう事実をきちんと消費者がわかるような仕組みをとっていただきたいということです。
 そうすれば事業者にとっても、消費者から信頼してもらうための1つのわかりやすい指標になるわけですから、事業者もまたこのリフォーム瑕疵保険に積極的に入ってくるのではないかというねらいもあります。

(問) ありがとうございました。

(答・山口委員) 先ほどの質問の関係でいいですか。

(事務局) どうぞ。

(答・山口委員) 消費者委員会の委員の山口です。質問がありましたけれども、損害賠償だけではないんです。それは報告書の17ページにありますが、不当利得とか債務不存在の場合もあり得ますので、損害賠償だけというと誤解。済みませんでした。

(答) 契約が無効だということだと、無効だから払ったお金を返してくださいという話になるので、損害賠償というよりは不当利得の返還という話になるんです。この報告書の現在の仕組みから言いますと、消費者契約法違反のケースを念頭に置いている場合が多いので、そうなると契約が取り消されるとか、この条項が無効だという話になるので、お金を払う必要がなかったですねということになるケースが多いです。払ったお金を返してくださいという形の方が実際は多くなる可能性があります。

(問) これは民事訴訟ですか。

(答) 民事訴訟です。

(事務局) ほかにはいかがでしょうか。どうぞ。

(問) ごめんなさい。別件になりますがいいですか。国民生活センターの一元化問題で、午前中一元化すべきとしたタスクフォースの結論が出たわけですけれども、先ほど大臣が記者会見を行って、その一元化するかどうかの判断を先送りして、第三者を含めた検証の機会を設けるべきだと述べられました。松本委員長の御感想をお聞かせ願えればと思うんです。

(答) まず、第一段階のタスクフォースが従来の考え方を変えないでそのまま結論を出したということについては、消費者委員会としては余り適切ではなかったのではないかと考えております。つまり、消費者委員会の意見をきちんと取り入れることなく、また全国4か所で公開シンポジウムというのをやっていたわけですが、あそこに出た意見も全く反映されないで、とりまとめ案をそのままとりまとめにしたという点については、少し問題があるのではないかと思いますが、それはタスクフォースという狭い範囲の当事者のみでやった議論なのだから、自分たちが一番いいと思う案を決めるということ自体はあり得るんだろうと思います。
 それを受けて政務三役として別の判断をされたということ、大臣のお話を聞く限りでは、消費者委員会の意見の内容が実質的にはかなり取り入れられたことになっている。つまり、今の段階で2当事者のみで決められた結論で最終決定するのではなくて、もう少し広い範囲の人を入れて議論をするということは、まさに消費者委員会がずっと指摘してきたことでありますから、そういう点では我々の意見を実質的には採用していただけたということだと思っております。

(問) ありがとうございました。

(事務局) どうぞ。

(問) 今日の大臣の会見で、第三者の検討する対象として、消費者委員会自体ということもあるかもしれないし、またはほかの有識者とかを入れた別の組織ということもあるかもしれないと。人選は大臣自らがするというお話があったのですが、附則によったら本当は消費者委員会でやるべきだったんですが、消費者委員会の建議ではいろんな方たちを入れたきちっとした前の福田内閣のときのような組織が必要だということを書かれているのですが、それについてどういう組織が必要なのかもう一度気になって、同じ答えになるのかもしれないのですが、教えていただけますでしょうか。

(答) 大臣がどう考えておられるかは大臣に聞かないとわからないですが、消費者委員会が考えていることは、国民生活センターをどうするかだけの議論では狭いということです。タスクフォースはそこだけをやっていたわけです。しかし、設置法の附則で書かれていることは、3つの組織を合わせて消費者行政全体を見直す必要があるということです。
 そうしますと、消費者委員会も今のような仕組みでいいのか、消費者委員会と消費者庁との関係あるいは国民生活センターとの関係が今のままでいいのかということも含めて見直しをする必要があるのではないか。消費者委員会を2年間ずっとやってまいりましたけれども、今の仕組みのままでいいのかということについては、我々もいろいろ思うところがあります。そこも含めて国民生活センター、消費者庁、消費者委員会の分担の仕方とか連携の仕方とかをもう一度考え直すということであれば、それは消費者委員会として第三者的にはできないことですので、もう一つ別の組織を大臣の直接の下に置いて、より高い視点から検討する必要があるというのが7月に出した消費者委員会の意見の中身です。

(問) 思うところがあるというのは、またいつかそのうちに話をいただけることがあるのでしょうか。

(答) それは8月31日に2年間を振り返る記者会見をやりたいと思います。まだ最終的には決まっていないようですけれども、記者会見としては最後の31日がいいかなと思っているんですが、委員会の公開の場としては30日の午前中に最後の委員会があります。そこでこの1年間の活動報告を年次報告書のような形で出します。その後、1年前に消費者委員会に対していろいろ意見をいただいた消費者団体、経済団体、職能団体から消費者委員会の2年間をどう評価するか、今後どうあるべきかについて意見を出していただいて、委員との間でディスカッションしようということになっています。

(事務局) ほかにはありますか。どうぞ。

(問) 個人情報の問題で聞きたいと思うんですが、消費者委員会の意見としては、今後次期の委員会において優先的に解決すべき課題等を抽出しということで検討を続けるということですが、現時点で委員長が優先すべきもの、重点を置くべきものというようなことについてのお考えがあればお聞かせください。
 もう一点、先ほど委員の方の意見の中で、専門調査会自体の発足が遅れたという反省点があるという点や、別の方は番号制での保護の在り方というのは、本来、個人情報保護法制全体を考えた中で考えるべきことではないかというような御指摘もありました。ということは、もう少し専門調査会あるいは消費者委員会の方での個人情報保護法制の在り方を急ぐべきであると受け止められるんですが、その辺り、消費者委員会での個人情報保護問題の取扱いについての次期になるかもしれませんけれども、体制等でお考えがあればお聞かせください。

(答) 今期の専門調査会は非常に難しい時期に議論していただいたということになると思うんです。そういう中で、具体的に法律をこういうふうに変えるべきだというような突っ込んだところまではやれていないということです。
 では、次期の委員会でそこまでやるのかというと、やはり番号制の方がどう動くかと全く無関係に個人情報保護法の方だけこういうふうに改正すべきだということには恐らくならないんだと思いますから、番号制の議論を注視しつつ、では個人情報保護法本体はどういう方向にいくべきなのかという形の議論になっていく。その場合に、第三者委員会が番号制以外の個人情報保護の部分についても要るのか要らないのかというところは、かなり大きな争点になってくるだろうと思います。
 過剰反応の部分は、法律を改正してどうこうという問題とは少し異質なものですから、啓発とか施策とかという方になるので、少し違った点かなと思います。

(事務局) ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

(問) 申し訳ないんですが、契約法について少し教えていただけないでしょうか。私、前の国民生活審議会のときに、かなり細かい項目で事業者の範囲とかインターネットの広告も対象にすべきとかいろんな論点で事細かくある程度まで整理したところのまま止まっていると思っていて、民法が難しすぎてこの議論についていけなくて、申し訳ないのですが、ここで併せて契約法を遅れることなく改正しなければいけない一番肝になる部分はどの辺なんですか。

(答) 基本計画を見ていただければ、例えば不招請勧誘とか適合性とかといった具体的な言葉が挙がっていますから、それはきちんと検討しなければならないということですし、更に現在既にある条文が今のままでいいのかという点も、国民生活審議会時代の消費者契約法評価検討委員会では、途中までですけれども、検討をやっています。
 他方で、民法改正の方の学者グループの案の中に、消費者契約法のこの条文をこういうふうに変えて民法に引っ越しすべきだというような提案が既に先行的に出ているわけです。そうすると、消費者庁サイドの検討を何もしないでいると、民法改正の方が先に行ってしまう。ある学者グループの案がそのまま民法に採用されていくことになると、消費者庁サイドの検討を全く反映しないで、消費者契約法の廃止や改正が進んでいくということになりかねないわけです。
 だから、法務省の方の検討は検討で一生懸命やっていただけばいいし、その中で学者グループの提案でいいのがあれば、今度は消費者庁サイドでの消費者契約法の改正にどんどん採用していけばいいのではないか。その上で更に消費者庁として法務省の方で議論していないような点も議論して、こういう形で消費者契約法を改正すべきだという考えをつくっていって、法務省の方の民法改正の考え方と調整しながら、この部分は民法の方でやりましょう、この部分は消費者契約法の方に入れましょうというように、配置についてはお互いに話し合って決めていくということが可能になってくるわけですが、法務省の方しか作業していないということだと、協力をしていろいろいい内容を考えるということにはならない可能性があるということです。

(事務局) ほかに。6時を過ぎましたので。どうぞ。

(問) 2つありまして、1つは今回の建議は6件目でいいんでしょうか、5件目でしょうか。

(答) 6件目です。

(問) もう一つは、8月31日に2年間を振り返る記者会見ということをおっしゃいました。8月30日は最後の委員会と。考えてみるとあと5日とかそのレベルです。委員会の在り方というのはどうなのかというのはあれなんでしょうけれども、2年間を振り返ってということですので、2年間やってこられた委員の方々が一番よくわかっていらっしゃると思うんですが、新しい委員の方々に対して、引き継ぎとかそういうのをやってらっしゃるのかどうか。つまり、内閣総理大臣がたしか委員の任命だと思うんですが、それがあと5日とか6日のレベルの中で、既にこれは決まっているのかいないのか、決まっていても人事ですので名前は出せないとは言っても、決まっているかいないかということはおわかりなんでしょうか。

(答) どこかで事実上決まっているんですけれども、私は全くわかりません。

(問) これは31日の段階で、今までやっていらっしゃった委員の方々との記者会見ということになりますでしょうか。

(答) そうです。31日までは我々は委員ですから。9月1日からは新しい人が委員になる。

(問) 消費者委員会はあと1回ですね。

(答) 今期の委員会は。

(問) 今期の委員会は1回ということですか。

(答) はい。

(事務局) なければもう6時も過ぎておりますので終わりたいと思います。
 どうもありがとうございました。お疲れ様でした。

(以上)

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