「第3回地方消費者委員会(千葉)」を開催しました

地方消費者委員会とは

消費者委員会の委員が地方に出向き、消費者のみなさま、関係各団体のみなさまの声に直接真摯に耳を傾け、問題の解決に効果的に取り組むために、地方の関係団体や自治体などと連携し、地方での意見交換等を開催するものです。

千葉での会合の様子を紹介します

写真集はこちらからご覧いただけます。

「第3回地方消費者委員会(千葉)」の横断幕を背に話をする河上委員長の写真
河上委員長による基調講演


「第3回地方消費者委員会(千葉)」は、消費者委員会と消費者行政充実ネットちば、千葉県弁護士会、千葉司法書士会が主催し、平成24年6月30日(土)に千葉県消費者センターで開催されました。県、市の消費者行政担当者、消費生活相談員、消費者団体、弁護士等、117名が参加しました。

シンポジウムは河上委員長の基調講演「消費者委員会と地方消費者行政」で始まり、千葉県環境生活部県民生活課の石川徹課長から、「千葉県消費者行政の現状について」の報告がありました。
続いて、自由討論では、拝師徳彦弁護士の司会のもと、県内の「地域間格差」や相談員の処遇、センター窓口体制の充実強化、小規模自治体の広域化対策等を議論しました。
県の6市(旭市、富里市、南房総市、柏市、館山市、野田市)の消費者行政担当者より報告があり、消費者委員会から出席した河上正二委員長、小幡純子委員、夏目智子委員をはじめとする参加者より、質問や意見が活発に出されました。また、実際に相談窓口で日々対応している相談員や、地域の防犯指導員からも報告がありました。
「活性化基金により相談体制を充実強化できたものの、今後は(1)相談員(有資格者)の確保、(2)相談員や職員の『質』を維持・向上するための研修機会、そのための予算確保が大きな課題」、「消費者行政の必要性や相談員の苦労が、首長や担当職員にまで伝わっていない自治体が依然としてあり、対策が必要」などの意見が出ました。
まとめとして、河上正二委員長は「千葉のように人口が多い県で、『人の確保』に悩んでいることに驚いた。県内の消費生活相談に関する有資格者をうまく活用できる方策が必要。『人づくり』に苦慮しているのは全国の自治体の共通課題。従来型の消費者運動論にとどまらず、若い世代に消費者問題にもっと関心をもってもらう体制づくりが必要」と述べました。


会場を参加者の背から撮影した写真、夏目委員がマイクを持っている
フリーディスカッションの冒頭、挨拶する夏目委員


最後に、消費者行政充実ネットちばの河野誠代表幹事から閉会挨拶があり、終了しました。

参加者のアンケート結果から

会場では、参加者を対象にアンケート調査を行い、参加者の声を集めました。アンケートでは、「県内の地域格差が大きすぎる」、「国、県に地方の現状をもっと知ってほしい」、「行政職員の意識改革が必要である」、「広域消費生活センターの設置を検討してほしい」などのコメントがありました。

千葉県知事への表敬訪問

地方消費者委員会の開催にあたり、6月27日(水)、河上正二委員長と原早苗事務局長が、千葉県庁を訪ね、森田健作知事へ後援のお礼と、消費者行政の重要性について意見を交わしました。


河上委員長、森田県知事、原事務局長の3人が並んで記念撮影した写真