税制調査会「税についての若者集会」の概要
1. 日時
10月22日(火)17:00~20:15
2. 場所
東洋大学スカイホール
3. 出席者
塩川財務大臣
石弘光会長、島田晴雄委員、神野直彦委員、竹内佐和子委員
4. 意見発表者
落合 貴之さん(慶應義塾大学経済学部4年)
折茂 美保さん(東京大学経済学部4年)
濱地 倫大さん(一橋大学経済学部2年)
5. 傍聴者数
229人(男性179人、女性50人)
6. 概要
3人の意見発表者の方から意見を伺った後、石弘光税制調査会会長より税制の現状について説明がありました。その後、一般の傍聴者の方からも意見を伺いました。
意見発表者の方等から出された主な意見は以下のとおりです。
(総論)
- 結果の平等から機会の平等へのシフトに対応する税制が必要。
- 日本はアメリカ型の小さな政府を志向する一方、税制においてはヨーロッパ型の負担を求める声が強いが、両者には矛盾があるのではないか。
- 国民負担率の増加が不可避な中で、いかに将来世代の負担を減らすかということを考えると、歳出の見直し、特に社会保障制度の見直しが必要。
- 地域の自主性を活かすため国から地方への税源移譲が必要。
(個別税目)
- 若者の能力を活用し経済社会に参画させるため、ベンチャー支援強化税制、証券税制の見直しが必要。
- 所得税については、生損保控除の廃止等課税ベースの拡大と税率引下げが必要。また、同時に消費税率の引上げが必要。
- 家族構成等に応じた控除を廃止し、同じ所得の人には同じ税負担を課すべきではないか。
- 現在の退職金税制は、雇用の流動化に反しているのではないか。
- NPO法人など社会的貢献を行う団体への優遇措置を充実させるべきではないか。
- 企業に対する減税は、黒字法人である大企業にだけメリットがあるので、赤字法人が多く、益税の解消により税負担増となる中小企業への配慮も必要ではないか。
- 法人税については、税率の水準だけを議論するのでは不適当で、試験研究費税額控除等を考慮した上で、そのあり方を考えていくべきではないか。
(以上)