税制調査会「税についての対話集会」(第3回)の概要

1. 日時

4月8日(月)14:30~17:00

2. 場所

北海道ホテル(帯広市)

3. 出席者

石弘光会長、佐野正人委員、神野直彦委員、水野忠恒委員

4. 傍聴者数

127人

5. 概要

石弘光税制調査会会長より税制の現状について説明後、6人の意見発表者の方から意見を伺いました。その後、一般の傍聴者の方からも意見を伺いました。

意見発表者の方などから出された意見は以下のとおりです。

(総論)

  • 今後、増税が避けられないとしても、その前に徹底的な歳出の削減が必要ではないか。
  • 将来の社会保障の合理化等が避けられないことから、自助努力を促す税制を構築するべきではないか。
  • 国と地方の仕事の分担に見合った税源の配分を行うべきではないか。

(個別税目)

  • サラリーマンの納税意識を高めるためにも、現行の源泉徴収と年末調整ではなく、確定申告する制度にするべきではないか。
  • 配偶者控除等は働く女性の社会進出を阻害しているので縮減すべきではないか。
  • 消費税の中小特例は見直すべきではないか。
  • 機会均等の確是正の観点から相続税を強化するべきではないか。
  • 高齢者の資産を勤労世代に移転できるよう、生前贈与を拡大すべきではないか。

なお、会場の参加者との対話については、別紙を参照してください。

(以上)

別紙 会場の参加者との対話(帯広市)

PART1

(1)あなたは、ご自分またはご家庭で納めている所得税と住民税の額を知っていますか?

[1] 正確に知っている 12%
[2] だいたい知っている 73%
[3] 知らない 15%

(2)あなたが税金を払っていると感じるのはどんなときですか?

[1] 確定申告をするとき 28%
[2] レジで購入した商品の支払をするとき 15%
[3] 住宅や車を購入したとき 8%
[4] 給料日 44%
[5] その他 5%

(3)あなたは税金についてどのような要望がありますか?

[1] より一層の減税をしてほしい 15%
[2] 不公平をなくしてほしい 39%
[3] わかりやすい税制にしてほしい 19%
[4] 税金の使われ方がよくわからないのできちんと説明してほしい 23%
[5] その他 4%

PART2

(1)国際的にみると、日本は、公的サービスはヨーロッパ並みに手厚くなっている一方、税や社会保険料の負担はアメリカ並みに低くなっています。今後の公的サービスと負担の関係についてどう思いますか?

[1] 福祉、教育などの公的サービスは、現在の水準を維持させるべきであり、税、社会保険料の負担が増えてもやむを得ない 43%
[2] 税、社会保険料の負担が増えては困るので、福祉、教育などの公的サービスの水準が下がってもやむをえない 42%
[3] 福祉、教育などの公的サービスの水準も下げて、税、社会保険料の負担も増やす必要がある 15%

(2)我が国の財政赤字は累積し、国も地方も借金に頼っている状況です。この解消の手段についてどのように考えますか?

[1] 歳出(支出)を削減すればよく、増税は必要ない 42%
[2] 増税により歳入(収入)を増やせばよく、歳出削減は必要ない 3%
[3] 歳出削減と増税を組み合わせる必要がある 55%

(3)税金は公的サービスを賄うための財源ですが、どのように負担するのがいいと思いますか?

[1] 皆に負担を求める必要はなく、所得や資産が多い一部の人を中心に負担すればよい 11%
[2] 公的サービスの恩恵は多くの人が受けているのだから、幅広く誰もが負担するほうが良い 72%
[2] どちらともいえない 17%

(4)税金の仕組みについては、個々の事情に細かな配慮をしていくと複雑化していきますが、どのように考えればよいと考えますか?

[1] 個別の事情に十分配慮することは必要であり、そのために複雑でわかりにくくなってもやむを得ない 19%
[2] 個別の事情にあまり配慮してもきりがなく、複雑になり過ぎるので、できるだけわかりやすい税制にした方がいい 62%
[3] どちらともいえない 19%

税についての対話集会