税制調査会「税についての対話集会」(第2回)の概要

1. 日時

3月25日(月)13:30~16:00

2. 場所

城山観光ホテル(鹿児島市)

3. 出席者

石弘光会長、上野博史会長代理、河野光雄委員、竹内佐和子委員、本間正明議員(経済財政諮問会議)

4. 傍聴者数

168人

5. 概要

石弘光税制調査会会長より税制の現状について説明後、4人の意見発表者の方から意見を伺いました。その後、一般の傍聴者の方からも意見を伺いました。

意見発表者の方などから出された意見は以下のとおりです。

(総論)

  • 税と社会保険料等を合わせて議論する必要があるのではないか。
  • 増税はやむを得ない選択だと思うが、その前にまずは徹底した歳出削減が必要ではないか。
  • 地方の活性化を図るためにも、国から地方へ財源を移譲すべきではないか。
  • 主婦、サラリーマン等普通の国民の声をよく聞いて、税制論議を行ってほしい。
  • 租税教育の充実に努める必要があるのではないか。
  • 現在の厳しい景気情勢を考えれば、需要創出のための減税も必要ではないか。

(個別税目)

  • 現在の個人所得課税の課税最低限の水準が本当に高いと言えるのかよく議論する必要があるのではないか。
  • 法人に対する課税の一層の適正化を図るべきではないか。
  • 批判はあるが、消費税は公平な税であり、増税するなら消費税がいいのではないか。
  • 現在の景気情勢や中小企業の実情に配慮し、相続税、贈与税について検討して欲しい。

なお、会場の参加者との対話については、別紙を参照してください。

(以上)

別紙 会場の参加者との対話(鹿児島市)

PART1

(1)あなたは、ご自分またはご家庭で納めている所得税と住民税の額を知っていますか?

[1] 正確に知っている 15%
[2] だいたい知っている 67%
[3] 知らない 18%

(2)あなたが税金を払っていると感じるのはどんなときですか?

[1] 確定申告をするとき 25%
[2] レジで購入した商品の支払をするとき 14%
[3] 住宅や車を購入したとき 4%
[4] 給料日 56%
[5] その他 1%

(3)あなたは税金についてどのような要望がありますか?

[1] より一層の減税をしてほしい 13%
[2] 不公平をなくしてほしい 39%
[3] わかりやすい税制にしてほしい 23%
[4] 税金の使われ方がよくわからないのできちんと説明してほしい 21%
[5] その他 4%

PART2

(1)国際的にみると、日本は、公的サービスはヨーロッパ並みに手厚くなっている一方、税や社会保険料の負担はアメリカ並みに低くなっています。今後の公的サービスと負担の関係についてどう思いますか?

[1] 福祉、教育などの公的サービスは、現在の水準を維持させるべきであり、税、社会保険料の負担が増えてもやむを得ない 33%
[2] 税、社会保険料の負担が増えては困るので、福祉、教育などの公的サービスの水準が下がってもやむをえない 51%
[2] 福祉、教育などの公的サービスの水準も下げて、税、社会保険料の負担も増やす必要がある 16%

(2)我が国の財政赤字は累積し、国も地方も借金に頼っている状況です。この解消の手段についてどのように考えますか?

[1] 歳出(支出)を削減すればよく、増税は必要ない 25%
[2] 増税により歳入(収入)を増やせばよく、歳出削減は必要ない 1%
[3] 歳出削減と増税を組み合わせる必要がある 74%

(3)税金は公的サービスを賄うための財源ですが、どのように負担するのがいいと思いますか?

[1] 皆に負担を求める必要はなく、所得や資産が多い一部の人を中心に負担すればよい 11%
[2] 公的サービスの恩恵は多くの人が受けているのだから、幅広く誰もが負担するほうが良い 73%
[3] どちらともいえない 16%

(4)税金の仕組みについては、個々の事情に細かな配慮をしていくと複雑化していきますが、どのように考えればよいと考えますか?

[1] 個別の事情に十分配慮することは必要であり、そのために複雑でわかりにくくなってもやむを得ない 13%
[2] 個別の事情にあまり配慮してもきりがなく、複雑になり過ぎるので、できるだけわかりやすい税制にした方がいい。 76%
[3] どちらともいえない 11%

税についての対話集会