税制調査会「税についての対話集会」(第1回)の概要

1. 日時

3月18日(月)13:30~16:00

2. 場所

ホテルニューオータニ幕張(千葉市)

3. 出席者

石弘光会長、大宅映子委員、奥野正寛委員、松尾好治委員、本間正明議員(経済財政諮問会議)

4. 傍聴者数

201人

5. 概要

石弘光税制調査会会長より税制の現状について説明後、4人の意見発表者の方から意見を伺いました。その後、一般の傍聴者の方からも意見を伺いました。

意見発表者の方などから出された主な意見は以下のとおりです。

(総論)

  • 現行の税制は各種の利害調整の結果複雑となっており、簡素化の観点から見直しが必要ではないか。
  • 納税者は税金の使い道が無駄の無いように目を向けるべき。
  • 地方に権限を持たせ、国に関与されないお金を地方自ら集める仕組みが必要ではないか。
  • 国民が納得して納税できるよう、租税教育やわかりやすい広報が重要ではないか。
  • 財政状況が厳しいことはわかるが、増税の前にまず徹底した歳出削減を行うことが必要である。

(個別税目)

  • 課税最低限の水準を下げて、納税者を増やすべきではないか。
  • 消費税は事業者への配慮が大きすぎ、特に高い免税点を引き下げるべきではないか。また、滞納を解消させるために、納付回数を増やすべきではないか。

なお、会場の参加者との対話については、別紙を参照してください。

(以上)

別紙 会場の参加者との対話(千葉市)

PART1

(1)あなたは、ご自分またはご家庭で納めている所得税と住民税の額を知っていますか?

[1] 正確に知っている 19%
[2] だいたい知っている 62%
[3] 知らない 19%

(2)あなたが税金を払っていると感じるのはどんなときですか?

[1] 確定申告をするとき 37%
[2] レジで購入した商品の支払をするとき 15%
[3] 住宅や車を購入したとき 11%
[4] 給料日 33%
[5] その他 4%

(3)あなたは税金についてどのような要望がありますか?

[1] とにかく安くしてほしい 5%
[2] 不公平をなくしてほしい 43%
[3] わかりやすい税制にしてほしい 26%
[4] 税金の使われ方がよくわからないのできちんと説明してほしい 24%
[5] その他 2%

PART2

(1)国際的にみると、日本は、公的サービスはヨーロッパ並みに手厚くなっている一方、税や社会保険料の負担はアメリカ並みに低くなっています。今後の公的サービスと負担の関係についてどう思いますか?

[1] 福祉、教育などの公的サービスは、現在の水準を維持させるべきであり、税、社会保険料の負担が増えてもやむを得ない 38%
[2] 税、社会保険料の負担が増えては困るので、福祉、教育などの公的サービスの水準が下がってもやむをえない 46%
[3] どちらともいえない 16%

(2)税金は公的サービスを賄うための財源ですが、どのように負担するのがいいと思いますか?

[1] 皆に負担を求める必要はなく、所得や資産が多い一部の人を中心に負担すればよい 11%
[2] 公的サービスの恩恵は多くの人が受けているのだから、幅広く誰もが負担するほうが良い 84%
[3] どちらともいえない 5%

(3)税金の仕組みについては、個々の事情に細かな配慮をしていくと複雑化していきますが、どのように考えればよいと考えますか?

[1] 個別の事情に十分配慮することは必要であり、そのために複雑でわかりにくくなってもやむを得ない 14%
[2] 個別の事情にあまり配慮してもきりがなく、複雑になり過ぎるので、できるだけわかりやすい税制にした方がいい。 80%
[3] どちらともいえない 6%

税についての対話集会