災害時の船舶活用医療の運用を開始しました!

2026年1月7日

 令和8年1月から、災害時において、船舶を活用して被災地の傷病者に必要な医療を提供する「船舶活用医療」の運用が開始となりました。

1.「船舶活用医療」とは?

 災害時等における船舶を活用した医療提供体制の整備の必要性については、平成7年に発生した阪神・淡路大震災を契機にその議論が高まり、平成23年に発生した東日本大震災の経験を踏まえ、関係省庁が連携しながら検討を進めてきました。

 その後、令和3年6月に成立した「災害時等における船舶を活用した医療提供体制の整備の推進に関する法律」が令和6年6月に施行され、令和7年3月には、「災害時等における船舶を活用した医療提供体制の推進に関する計画」が閣議決定されました。この計画を踏まえ、船舶活用医療の実施の手順やルール等を定めた「災害時における民間船舶を活用した船舶医療活動要領(初版)」を策定するなど、船舶活用医療の提供体制の整備を進めました。

 大規模災害が発生した場合、被災地の医療現場では、医療資源の不足等により対応困難な傷病者が多数発生し、陸上の医療機能がひっ迫するものと予想されます。このような場合に、自ら宿泊設備、食料の保管設備、発電等のライフライン供給設備等を持って自己完結的に海上で活動でき、かつ、多くの人・物の運搬が可能であるという船舶の特性をいかし、陸上の医療機能を補完することが必要です。

 この役割に鑑みると、災害時において医療を提供する船舶の具体的な用途としては、例えば、以下の2つが考えられます。

<脱出船の用途>
 船舶において、必要な医療を提供しながら、被災地の傷病者を被災地外の医療機関に搬送します。自動車や航空機等と比べ、広い空間を有しており、多くの傷病者の搬送が可能であるという船舶の優位性をいかした用途です。
 対象となる傷病者については、被災を原因とする傷病者のみならず、例えば、災害発生以前からの入院患者等、被災を原因としない傷病者も含まれます。

<救護船の用途>
 被災地付近の港に接岸させた船舶において、一定期間、被災地の傷病者に対して救護活動を行います。自ら発電等のライフライン供給設備等を持ち、自己完結性を有するという船舶の優位性をいかした用途です。
 対象となる傷病者については、被災を原因とする傷病者のみならず、例えば、災害発生以前からの通院患者等、被災を原因としない傷病者も含まれます。

2.「船舶活用医療」が災害時の生活にどう役立つ?

 国民の皆様が船舶活用医療に関わる機会は、大規模災害等に被災した時です。

<脱出船の場合>
 災害によって十分な医療の提供が困難な状態になった医療機関の入院患者等は、当該搬送元医療機関において、被災地外の他の医療機関への船舶による搬送に同意をいただいた上で、船舶による搬送中に必要な医療の提供を受けることができます。その際には、患者のご家族は、必要に応じて船舶へ同伴いただくことが可能です。

<救護船の場合>
 傷病者の方は、独歩又は車両により船舶に乗船し、船舶内で受診の上、その後、下船していただくことが可能です。

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