第9回母子手帳国際会議が開催されました(2015年9月15日~17日・カメルーン)

9月15日~17日、カメルーンにおいて開催された第9回母子手帳国際会議の一セッションとして、9月15日午後6時から約1時間程度、「野口英世アフリカ賞」シンポジウムが開催されました。同シンポジウムには、約20カ国の海外からの参加者およびカメルーン保健省関係者など約200名以上の参加がありました。

1.  冒頭、原田内閣府野口英世アフリカ賞担当室長から、スライドを活用して、同賞の創設の経緯や目的、これまでの受賞者の紹介及び野口博士についての説明を行いました。


講演中の原田内閣府野口英世アフリカ賞担当室長

その後、近藤国際協力機構(JICA)人間開発部主任調査役及び小松国際母子手帳委員会事務局職員の協力を得て、野口博士の生涯を説明した紙芝居を実施しました。


「野口博士の生涯について」紙芝居を行う近藤JICA人間開発部主任調査役(写真右)
小松国際母子手帳委員会事務局職員(写真左)

2.  続いて、第一回同賞医療活動部門受賞者のミリアム・ウェレ博士が「野口英世アフリカ賞がアフリカにとって如何に重要か」とのテーマで、次のとおり基調講演を行いました。

(1)アフリカにとって如何に野口英世アフリカ賞が重要であるかについては、大きく次の3点が挙げられます。(ア)同賞は健康、医療の向上を通じてアフリカの抱える課題に取り組み、そして解決に向けた行動の必要性を指摘していること。(イ)同賞の目的に謳われているように、状況の改善がアフリカのみならず全人類にとっても重要なことを訴えていること。更に、(ウ)同賞は、医学研究分野と医療活動分野をともに授賞対象分野としており、この2つの分野が手を携えて行動することによって、はじめて医療事情の改善が達成できるとの重要な点を強調していること、です。


ウェレ博士の講演

(2)また、同賞を一層定着させ、認知度を高めるとの観点から、日本政府が各国JICAを通じて、例えば「野口英世プロジェクト」と銘打って、(ア)大学等の基礎医療研究の人材育成を図ることや(イ)草の根レベルの地域医療サービス向上のためのプロジェクトを実施することを提言したい。