山本消費者委員会委員長 記者会見

2019年12月25日
消費者委員会

日時

2019年12月25日(水)12:29~12:40

場所

消費者委員会会議室

冒頭発言

(山本委員長) 年末のお忙しいところ、お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。

本日、私から冒頭申し上げることは特にございません。

 

質疑応答

(問) 12月になって消費者庁で検討会が3つ立ち上がっているかと思うのですけれども、この検討会について山本委員長はどのように注視されたいか、委員会としてはどのような情報共有などを考えていらっしゃるのでしょうか。

(答) 消費者庁で3つ検討会が立ち上がっていると伺っております。

デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会は、主にデジタル・プラットフォーム事業者の取組について検討するものと伺っております。

それから、消費者のデジタル化への対応に関する検討会は、消費者としてデジタル化にどう向き合えばいいかということについて検討していくと伺っています。

もう一つが消費者契約法に関する検討会で、こちらはデジタル・プラットフォームだけでなく、消費者委員会としてこれまでいろいろ申し上げてきたことも含めて検討がされると伺っています。

従いまして、大きく言えば、デジタル・プラットフォームの問題は政府全体として取り組んでおり、主に対事業者の問題でありますので、消費者庁で委員会を立ち上げたのは、むしろ対消費者との関係で問題になることについてこれから検討を深めていく趣旨であると承知していますし、消費者契約法については、それも含まれますが、さらにそれを超える部分も検討していくと伺っています。

デジタル・プラットフォームの問題につきましては、この場でも何度か申し上げておりますように、消費者委員会としてこれから重点的に取り組んでいかなくてはいけない課題であると思っておりますので、消費者庁の検討状況を見ながら、消費者委員会としてもそちらとの関係を考えながら取り組んでいきたいと考えております。

それから、消費者契約法のデジタル・プラットフォーム以外の部分に関しましては、専門技術的側面の研究会という今回立ち上がった検討会の1つ前の段階の研究会が報告書を公表しておりまして、パブリックコメントの結果まで公表されているということでございます。この問題に関しては、従来からこの消費者委員会で取り組んできたいろいろなテーマが含まれているところですので、これについてはしかるべきタイミングで消費者庁から聴取、ヒアリング等を行うという形で取り組んでいきたいと考えております。

いずれも、タイミングはいろいろになるかと思いますけれども、委員会として重点的に取り組んでいかなくてはいけない課題であると考えています。

(問) 今日は委員長会見と実際の本会議が逆なので、ちょっと質問しにくいところもあるのですけれども、今日の本会議で第4次計画の素案が示されて議論がスタートされると理解しているのですけれども、山本委員長としてスピード感を持ってやりたいと考えていらっしゃるのか、じっくり委員一人一人の意見を聞いていきたいのか、今日はどのように取り組まれたいという思いがありますでしょうか。

(答) 基本計画については、策定のスケジュールの問題もありますので、余りゆっくりというわけにもいかない面があります。ただ、消費者問題の全体について書かれている文書で、委員は関心が非常に強い分野がそれぞれあると思いますので、委員の方々の意見をよく聞いて、基本計画がより良いものになるように、委員会としていろいろ意見を言っていきたいと考えています。

とにかく、あらゆることについて書いてあるものですから、これは作成者も本当に大変だと思いますし、委員も大変なのですけれども、その中で特にそれぞれの委員の思いや関心が強い分野があると思いますので、そこのところはじっくりと聞いて、意見を出していきたいと考えています。

(問) 最初の質問の関連なのですけれども、消契法の研究会の報告書で、つけ込み型などを新しく加えるみたいな報告書が出ていると思いますが、消契法については前回、改正の前、法案ができた段階で委員会としても意見を出していらっしゃって、どういうふうに見直していくかということについて方向性をその当時示されたかなと思うのですけれども、今の研究会の報告書について、山本委員長としてはどういうふうに見ていらっしゃいますか。

(答) ここは既に委員会として意見を出しているところでして、いろいろ検討を進められたと感じておりますけれども、ただ、なかなか難しい問題が依然として残っていると思っています。この報告書の中でも、意見が幾つか併記されたような形になっているところが、検討を進めていく上での難しさを表していると思っています。ですから、この辺りのところは、ヒアリングを消費者庁に対して行って、消費者庁として今後どういうふうに取り組んでいくつもりかということも伺った上で、さらに検討していきたいと思います。

報告書の中でも、2つ、3ついろいろな考え方に分かれていて、さらにその組合せのようなものもありますので、非常に複雑なのですけれども、パブコメの結果も出ておりますので、それに対して消費者庁がどういうふうに考えているかということも含めてよく伺った上で、委員会としてさらに必要なことをしていきたいと思っています。

(以上)