高消費者委員会委員長 記者会見

2019年7月26日
消費者委員会

日時

2019年7月26日(金)17:00~17:11

場所

消費者委員会会議室

冒頭発言

(高委員長) 今日は、特に私から説明するものはございません。申し訳ございません。

質問をお受けするということでお願いいたします。

質疑応答

(問) 今日も預託の議論をされていましたけれども、毎度毎度恐縮なのですが、いつぐらいにどのような形でどんなふうに結果を出そうと思われているのか、もしお答えいただける部分があればお願いします。

(答) 今日のシェアリングエコノミーのヒアリングですけれども、我々が考えているもの(規制など)がどういったところにどういう影響を及ぼすのかということまで、かなり慎重に考えないといけないなと思い、ヒアリングを行ったところです。

いつ、どうこうと言われていますけれども、当然何らかの形で意見は出す予定でございます。ただし、既存の法律の中の部分的な修正というような話ではないので、かなりいろいろな所に影響が及んでくるという意味で、慎重を期して、意見を聞いているところです。

どういう形になるかは明確には言えませんけれども、何らかの形で第5次の消費者委員会の終了までにはきちんとした形で出します。

(問) 今のに関連してなのですけれども、今日のシェアリングエコノミーのヒアリングというのは、預託に関係あるのかないのかというのも疑問に思ったところなのですが、どういう意図でシェアリングエコノミーの関係でヒアリングされようと思ったのかを伺えますか。

(答) いろいろな業界に影響が出るのかもしれませんけれども、一番近いところはシェアエコかなと思ったのです。つまり、自分が持っている物を預ける。それで、いろいろな人に貸したりするというプラットフォーマーがいるわけです。

ジャパンライフのようなものとは根本的に違うのは、要するに、売って、買ってもらって、そのお客さんに物を預けてもらう。だから、今あるシェアエコの場合には、自分で売るという行為はないわけです。既にあるものを預ける。預けてもらった物を、利用したい人に使ってもらっている。だから、最初の販売行為というのはないと我々は想定しているのですけれども、ただ、今日の話の中にもありましたように、将来的にはそういったものも出てくる可能性もあるわけです。

今日自動車の例が出ていましたけれども、あれは一般の消費者に買ってもらうものではないですが、会社がお金を借りて、借り入れして、そのお金で車をそろえて、利用したい人に貸すわけです。

今日の説明は出ておられましたか。

(問) はい。

(答) そのときに、間にオーナーというのを置いていましたけれども、要はあのようなスキームでやるときに、お金を金融機関から調達するのではなくて、一般の消費者に買ってもらって預けてもらうというやり方に切り替えることもすぐにできてしまうわけです。そういう意味で、今、想定されるシェアエコの関係者の方々がどう思うのか、意見を聞きたかったのです。

現状、遊休資産の運用ということであれば全然問題ないのです。ただ、それだけではなくて、やり方次第で投資用のものに仕立て上げることもできるという話は確かにあるなと思いました。

例えば、これはジャパンライフのようなビジネスではないですけれども、倉庫ビジネスなどもあり得ます。ワインを売って、そのワインを預けるというビジネスもあって、これはシェアエコと言えるのかどうか分かりませんけれども、売って、自分のところに預けてもらう。飲みたいときに飲んでもらうということですから、別に投資用の商品ではないのですけれども、もしこのワインでもうかりますよという話にすれば、また同じような仕組みができてしまいますよね。

それに一番近いのがシェアエコのところで、ですから協会組織がきちんとあるところに、まず意見を聞いてみたいと。比較的前向きな意見をいただけたので、有り難いと思っています。

(問) 8月の全般的なスケジュール感みたいなものをお聞きできればと思います。

(答) むしろ事務局に言ってもらったほうが良いかな。本当はお盆休みが欲しいぐらいなのですけれども、めじろ押しですよね。全般的なスケジュールというのは。

(事務局) 一つは、先ほどお話のあった預託の話。

(答) 預託商法のところを特に聞きたいのですか。

(問) それも含めて。

(答) では、スケジュールを持ってきて。お持ちではないのですよね。

表に出しているもので。

(事務局) ただ、恐らく8月の今の任期の末が迫っているので、先ほど委員長が言われたように、いわゆる預託の話についても何らかのものをまとめようとしていることが一つあります。

食品表示部会の中でも今、食品表示の全体像を議論していますけれども、それもどこか区切るところまで、8月までにまとまるところで何らかのものは出てくる可能性があります。

それと、公共料金ですね。消費税の引き上げの関係の議論が想定されます。

(答) これは勉強会みたいなものなのですけれども、既に提言書を出しましたので、その関係で、専門家の方に来てもらって、ヒアリングを行う予定です。

(事務局) 補足いたしますと、結局、8月末で任期が切れるので、今、各部会で取り組んでいるものだとか、第5次の間に取り組んだものについての更に補足的な意見交換、勉強会。今、プラットフォームのことを言われたのは、その辺りに絡むこと、第5次ではオンラインプラットフォームの在り方について検討しましたけれども、その根本的な部分、AIのことだとかは今後も続いていくだろうというところで、委員の方の御関心も強いこともあり、勉強会を兼ねたヒアリングとか、そういったことも予定しております。

そのため8月も目いっぱい、最後まで予定が入っております。具体的に何をというのは、これから調整するところもありますので、また発表できる段階になりましたらお知らせしたいと思います。

(問) たびたび済みません。

先ほど高委員長がおっしゃった預託の話で、既存の法律の中の部分的な部分の修正ではないという言い方をされたと思うのですけれども、それは今の預託法を改正するという話ではなくて、新しい法律とかそういう部分の思いがあるということで良いのですか。

(答) 既存の法律のいずれにも関わってくるような話なので、特商法もありますし、預託もありますし、それぞれのある一部分、この部分を改正しましょうという話ではなくて、全体としてどのような仕組みにするか。それから、執行に関してもどう考えるかとか、いろいろなところに影響が及んできますので、私はもうちょっと早目に決着がつくかなと思ったのですけれども、そう容易くないなと今、感じているところです。

(問) 今日の預託取引の議論についてなのですけれども、今回はシェアリングエコノミー協会の石原さんに来ていただいたと思うのですが、今後、こういったプラットフォーマーの企業の方々にお越しいただいて、また個別のヒアリングをするということはお考えなのでしょうか。

(答) 第5次の我々の委員会においては、事業者に来てもらうのはたしかこれだけでしたね。他にはありませんね。

(事務局) ないです。

(答) ただ、引き続き、いろいろなところの影響については、検討していかなければいけないと思います。そこだけで終わるとは思わないので、それは将来の課題になるかもしれません。

つまり、商品があるよと言いながら、実はないというようなものは、どのようなものでもできてしまうわけです。今日NHKのニュースで見てきたのだけれども、もともと物がない「モノなし」云々の問題とか、幾らでもいろいろな悪質商法が出てくるわけです。

(以上)