第82回 食品表示部会 議事録

日時

2026年8月6日(木)16:00~18:03

場所

消費者委員会会議室・テレビ会議

出席者

【委員】
今村部会長、中田部会長代理、穐山委員、阿部委員、井之上委員、笠岡委員、川口委員、監物委員、河野委員、鈴木委員、田中委員、船江委員、前田委員、森田委員
【消費者庁】
宮長食品表示課長、今西保健表示室長、松山課長補佐、冨岡食品表示調査官
【事務局】
小林事務局長、友行参事官

議事次第

  1. 開会
  2. 食品表示基準の一部改正案について
  3. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

《1. 開会》

○友行参事官 定刻となりましたので、始めさせていただきたいと思います。

本日は、皆様、お忙しいところを御参加いただきまして誠にありがとうございます。ただいまから、「消費者委員会第82回食品表示部会」を開催いたします。

本日、今村部会長、中田部会長代理、井之上委員、笠岡委員、川口委員、監物委員、河野委員、鈴木委員、田中委員、船江委員、前田委員、森田委員は会議室にて、穐山委員、阿部委員にテレビ会議システムにて御出席いただいております。

なお、小川委員が御都合により御欠席されておりますものの、定足数を満たしていることを御報告いたします。

また、本日は、議題の説明のため、消費者庁から宮長食品表示課長、今西保健表示室長ほか、会場にて御出席いただいております。

本日は、報道関係者のみ会議室で傍聴いただき、一般傍聴者にはYouTubeによりオンラインにて視聴いただいております。議事録につきましては、後日、消費者委員会のホームページに掲載いたします。議事録が掲載されるまで、YouTubeでの見逃し動画配信を行います。

次に、配付資料につきましては、お手元の議事次第に記載しております。もし不足の資料等がございましたら、事務局までお申し出くださいますようお願いいたします。

それでは、今村部会長、以降の進行をお願いいたします。

《2.食品表示基準の一部改正案について》

○今村部会長 部会長の今村です。

食品表示部会はしばらくぶりですけれども、またよろしくお願いいたします。

本日の議題は、「食品表示基準の一部改正案について」であります。令和8年7月17日付で、資料1のとおり、内閣総理大臣から消費者委員会に対し食品表示基準の一部改正についての諮問が行われました。

当部会では、消費者庁より諮問事項やパブリックコメントの主な意見に対しての回答について御説明をいただいた上で、質疑、意見交換を行いたいと思います。

なお、消費者庁の令和8年度の「栄養機能食品に関する検討会」の構成員をしていただいている阿部委員、河野委員、森田委員におかれましては、今回の諮問事項に係る議論にも参加されていますので、答申を取りまとめる際にはこれまでの消費者委員会本会議や下部組織での対応を踏まえて結論の決議からは外れていただくことになります。

それでは、説明に入っていただこうと思います。消費者庁から45分程度で御説明をお願いいたします。

○消費者庁食品表示課今西保健表示室長 それでは、消費者庁保健表示室の今西から御説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

本日資料をつけさせていただいていますのが、資料1が食品表示基準の一部改正ということで、今回、栄養機能食品のところを改正させていただく内容になりますが、その具体的内容の新旧の形のものになっております。

資料2が、主に説明させてもらう資料になりますが、今回の改正内容の説明資料、資料3が、7月30日までパブリックコメントを取っておりましたので、そのパブリックコメントの内容ということで、回答の案もつけているものになっております。それから、参考資料1、参考資料2という形でつけさせていただいております。

それでは、資料2、資料3を使って説明させていただきたいと思っておりますので、資料2を御用意いただければと思います。

今回の食品表示基準の一部改正の内容につきましては、栄養機能食品に関する食品表示基準の改正ということになります。

まず、栄養機能食品になりますが、こちらについては消費者庁でまず対象の栄養成分を決めております。内容としましては、脂肪酸が1種類、ミネラルが6種類、ビタミンが13種類、合わせて20種類の栄養成分を決めておりまして、その栄養成分の下限値と上限値を決めまして、その範囲内にあるものについて栄養成分の機能を表示することができるということで、その栄養成分の機能、摂取をする上での注意事項、そういった表示をする内容について消費者庁で基準を決めて、その基準を守ってもらって販売をしていただくという自己認証制度の食品になっております。

今回、まさに消費者庁が決めている基準、先ほど説明しました下限値・上限値、栄養成分の機能、そういったものの改正をさせていただくという内容になっております。具体的な説明に入る前に、この制度については2ページの内容になっております。

このような内容の制度になっておりますが、対象食品としましては、容器包装に入れられた一般用加工食品と一般用生鮮食品ということで、広く対象食品が決められております。例えば、一般用生鮮食品であれば、こちらは食品関連事業者のホームページ等で公表されている情報になりますが、ピーマンのビタミンCとかカイワレのビタミンB12というものがあったりということで、必ずしも加工食品だけではなくて生鮮食品のものがありますということになっております。

対象者については限定しておりませんが、必要に応じて注意事項で表示をするということになっております。

規定といたしましては、栄養機能食品として販売するためには、1日当たりの摂取目安量に含まれる当該栄養成分量が定められた下限値・上限値の範囲内である必要があるということ。それから、基準で定められた栄養成分の機能だけではなく、注意喚起表示等も表示する必要がある、自己認証制度になっておりますという形になります。

続きまして、具体的に表示の義務事項という形で決められている事項になります。1つ目が栄養機能食品である旨と、栄養成分の名称を書いていただくということで、例えば、「栄養機能食品(亜鉛)」とか、「栄養機能食品(ビタミンA)」という形で、括弧をつけて栄養成分を入れて表示をしてもらうという形になっております。

栄養成分の機能が書ける。1日当たりの摂取目安量に含まれる当該栄養成分量の下限値と上限値を基準で決めておりますという形になります。摂取の方法。摂取をする上での注意事項。バランスのとれた食生活の普及啓発を図る文言。消費者庁長官の個別の審査を受けたものではない旨。1日当たりの摂取目安量に含まれる機能に関する表示を行っている栄養成分の量が、栄養素等表示基準値に占める割合という形になっております。調理又は保存の方法に関し特に注意を要するものにあっては当該注意事項。

それから、5番の摂取をする上での注意事項というのは、基準で決めている内容になりますので、これを書いていただく。当然ながら、それ以外の注意をする必要があるものについては、事業者で書いていただく内容になりますが、特定の対象者に対し注意が必要とするものにあっては当該注意事項という内容になっております。

本日、改正の内容については、その中で色をつけておりますが、上限値・下限値、栄養成分の機能、摂取をする上での注意事項という3点になっております。

次のスライド4ページは、この改正内容について検討を行いました「栄養機能食品に関する検討会」になります。検討会については、令和7年度、令和8年度の2年間に検討会を計4回やりまして検討させていただいております。令和7年度に3回、令和8年度に1回という形になっております。

構成員については、今回、下限値・上限値とか摂取をする上での注意事項とか栄養成分の機能という関係で、当然ながら栄養施策と深く結びついているものになっておりますので、日本人の食事摂取基準(2025年版)の策定の検討会に参加いただいた佐々木先生。それらの検討会のワーキングに参加いただいた上西先生、吉田先生も参考人の形で入っていただきながら議論をしたところになっております。

具体的な内容について、次のページから説明させていただきます。まず、栄養成分の下限値・上限値になります。 まず、下限値については一律になりますが、栄養素等表示基準値の30パーセントという形になります。栄養素等表示基準値ですが、先ほど説明した日本人の食事摂取基準(2025年版)に併せて見直しをしておりまして、その議論は令和7年1月30日に開催いただきました第76回の食品表示部会で御説明をさせていただき、そして、令和7年3月28日にこの内容については改正をしておりますので、その改正した内容を反映する形で、栄養素等表示基準値の30パーセントということで計算をしているのが下限値という形になります。

上限値については大きく3つの考え方を持っておりまして、1つ目が、医薬部外品の1日最大分量が設定されているもの。健康障害非発現量(NOAEL)があるものについては、NOAELから日本人の平均的な摂取量を差し引いたもの。耐容上限量(UL)が設定されているものについては、ULから日本人の平均的な摂取量を差し引いたもの。これらのものと医薬部外品の1日最大分量と比較いたしまして、一番低い値を採用するという考え方が1つ目の考え方になります。

NOAEL、UL、医薬部外品の1日最大量が設定されていない成分については、栄養素等表示基準値を用いるというのが2つ目の考え方になっております。

その考え方に至った経緯といたしましては、栄養機能食品が身体の健全な成長、発達、健康の維持に必要な栄養成分の補給を目的として栄養成分の機能を表示するものであること。また、国が定める上限値である以上、安全性の確保が特に重要であるということで、たとえULが設定されていないということであったとしても、そのされていない場合のほとんどは関連の科学的根拠が不十分なためであるということもあって、どれだけ摂取しても安全ということではないということ。これらを踏まえますと、栄養素等表示基準値というものがほとんどの人が不足しない量ということで、そこを上限値とすることが適当ということで判断をされているという内容になっております。

3つ目が、一番下の矢印になりますが、医薬部外品の1日最大分量は設定されていないのですが、食事摂取基準でULが設定されているものが2つございまして、それが亜鉛と銅の2つになっております。亜鉛と銅については、ULから日本人の摂取量の上位1パーセンタイル値を差し引いて算出するという考え方です。この3つの考え方で整理をしております。

次のページに行きまして、まず1つ目の医薬部外品の1日最大分量を採用する栄養成分について。こちらについては、表に書かれたミネラルとビタミンがありますが、これらについては現行と改正案では値の変更はなしという形になっております。

続きまして、2つ目の考え方になります。NOAEL、UL、医薬部外品の1日最大分量が設定されていない栄養成分になります。こちらについては、n-3系脂肪酸、カリウム、ビタミンKは現行と変わらないのですが、マグネシウムについては栄養素等表示基準値の上限値を採用するということで、日本人の食事摂取基準(2025年版)を踏まえて栄養素等表示基準値が今320mgになっておりますので、320mgに改正するという案になってございます。

3つ目の考え方になります。医薬部外品の1日最大分量は設定されていないが、ULが設定されている栄養成分ということで、まず1つ目は亜鉛になります。現行の値を参考にしたときの値が表の一番左側になります。第6次改定の日本人の栄養所要量を現在の基準では参考にしているということで、その当時のULは3mg。直近の2025年版の食事摂取基準におけるULが一番右側になりますが、男性、女性とそれぞれございますが、一番低い値が3mgとなっておりますので、この3mgのULから、日本人の摂取量の上位1パーセンタイル値が18.5mgになりますので、これを引きまして16.5mgということで、17mgという改正案になってございます。

同じような計算を銅のほうにもやっております。銅については、現行の基準値を参考にした第6次の栄養所要量というULについては9mg。現行の直近のものの2025年版については7mgというULになっておりますので、この7mgのULというものを参考にいたしまして、UL7mgから日本人の摂取量の上位1パーセンタイル値の2.41mgを引きまして4.5mgで、4.6mgという改正案という形になっております。亜鉛と銅についてはこういった考え方にのっとって改正案を設定するという形にしております。

11ページに説明した内容をまとめております。

12ページになります。

今、御説明いたしました、下限値の栄養素等表示基準値の30パーセント、それから上限値を全てのものに当てはめたものの一覧表になっております。現行から増える値を赤字にしております。現行から減る値が青字という形になっております。それぞれ先ほど説明した内容で整理をしたものになっております。

続きまして、2つ目の内容になります。栄養機能食品の栄養成分の機能の文言についての内容になっております。

これまでの経緯について、14ページでまとめております。

栄養機能食品制度を創設したのが平成13年になっておりまして、その時に栄養成分の機能の文言を整理しております。それが今の基準の内容になっておりまして、その時から改正していないという内容になっております。ですので、その当時のものが「第六次改定日本人の栄養所要量」ということで、食事摂取基準の前身になっております。これが我々は2000年版と呼んでいるものになりますが、2000年版に基づいて設定をしております。

それから時間がたっている中で、令和元年に調査事業をやっておりまして、その調査事業の中での指摘が、栄養機能食品の栄養成分の表示が2000年版の考え方に基づいて設定されているもので、20年たっているということでエビデンスとかい離が生じていること。各栄養成分についてのエビデンスも蓄積されてきておりますので、最新の科学的根拠を踏まえた表示内容への見直しが求められるということで、その調査報告の指摘を踏まえた上で、消費者庁において、令和3年度、令和5年度に、調査・検討事業と調査事業をやっております。この中で、見直し原案を作って、その見直し原案を消費者の認識等に関する調査ということで、分かりやすさの調査をいたしまして、その結果も踏まえながら、令和7年度の「栄養機能食品に関する検討会」で御議論いただいたという内容になっております。

具体的な内容については15ページからになります。先ほど説明いたしました見直し原案について、消費者の認識等に関する調査をやっております。その見直し原案を採用するもので、消費者の認識調査で「分かりやすい」と回答された者の割合が多いものは原案を採用しようと考えております。

見直し原案の修正を検討するもので、「分かりやすい」と回答した者の割合が低いものについては、分かりやすさの観点で、改めて分かりにくいところも含めて検討いたしまして修正しました。また、割合が低いと判断するものを60パーセントとさせていただいたという形になっております。

修正を検討する際には、令和3年度事業の留意事項で示されておりました、「消費者及び食品関連事業者が容易に理解でき、かつ、短い栄養成分の機能表示を設定すべき」という基本的な観点を重視しまして検討させてもらっております。

もう一点検討させてもらったのが、栄養成分の機能は、現行は末尾が「栄養素です。」になっておりますが、当然ながら栄養成分の機能によっては、同じような成分が複数あるということもございますので、そういった場合は「栄養素のひとつです。」という末尾にすることで、「栄養素です。」と「栄養素のひとつです。」に分けることに改めるということで検討しました。

スライドの16ページでは、見直し原案に対する分かりやすさの回答をお示ししております。赤線を引いているビタミンAとビタミンCの間が60パーセント以上、60パーセント未満ということになります。例えば、赤い線の下側にあります「腸管での鉄の吸収を助ける栄養素」というビタミンCの見直し原案がございますが、ここについては分かりやすいと回答した者の割合が低いため検討いたしまして、「腸管での」と書いているところについては、どこで吸収という部分は特に書かなくても機能は分かるので、「鉄の吸収を助ける栄養素」という形で整理をする形で、それぞれ分かりにくいとされたものについて、分かりやすさの観点を踏まえて検討した内容になっております。

具体的にこの内容を示しているのが参考資料2で、検討会の取りまとめをつけております。この中の19ページに「3-5 栄養成分の機能の文言の修正」がありますので、こういったところも参考にしていただければと思います。

そういった形で修正をしまして取りまとめたものが次のスライド17ページになっております。こちらはn-3系脂肪酸・ミネラルの改正案になっております。

n-3系脂肪酸にございますが、末尾が「栄養素です。」というものを改正案では「栄養素のひとつです。」という形で整理をする。亜鉛については、「栄養素です。」と「栄養素のひとつです。」という形で整理をするということをやっております。

次のページ18ページがビタミンの改正案になっております。同じような考え方で整理をしたものになってございます。

続きまして、次のスライドから3つ目の内容になります。「栄養機能食品における摂取をする上での注意事項について」の内容になっております。

次のスライド20ページがこれまでの経緯の内容になっております。先ほども説明いたしましたが、平成13年に栄養機能食品制度が創設されたということで、創設時から摂取をする上での注意事項は大きく変えていないため、今回改めて見直しの必要性も含めて確認をさせてもらって改正をする形になっております。

もともと平成13年の議論のときも、「過剰摂取や禁忌による健康被害を防止する観点から、適切な摂取方法等を含めた注意喚起表示を義務づけること」という考え方を取っておりますので、引き続き、この考え方を維持するという形で考えています。

次のスライド21ページが、現行の摂取をする上での注意事項の内容になっております。n-3系脂肪酸を見ていただければ、「本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。一日の摂取目安量を守ってください。」と。これについては全ての栄養成分で言えることになりますので、これは共通の注意事項という形になっております。

それ以外の注意事項についてマーカーをつけておりますが、例えば、亜鉛を見ていただければ、「亜鉛の摂り過ぎは、銅の吸収を阻害するおそれがありますので、過剰摂取にならないよう注意してください。」、「乳幼児・小児は本品の摂取を避けてください。」といった形で、それぞれの注意事項という形で、特定の文言をつけているという形になっております。

それらを整理いたしますと、乳幼児・小児に対する注意事項という点と、特定の栄養成分に対する注意事項という点になるという形になっております。

この3つに分類を整理したものについてそれぞれ検討したのが次のスライド22ページになっております。全ての栄養成分に共通する注意事項については、引き続き表示をすることというふうに整理をしております。

乳幼児・小児に対する注意事項は、亜鉛と銅とマグネシウムという形になりますが、こちらも日本人の食事摂取基準(2025年版)とかそのほかの資料を踏まえても、引き続き表示することと整理をしております。亜鉛、銅、マグネシウム以外に対象となる栄養成分があるかというのを検討しておりますが、そちらについては特に追加が必要なものはないと整理をしているところでございます。

3つ目の分類になります。特定の栄養成分に対する注意事項ということで、亜鉛、カリウム、マグネシウム、ビタミンA、ビタミンK、葉酸になります。こちらについては、直近の日本人の食事摂取基準(2025年版)や各種の資料を踏まえて、引き続き表示をするという形で整理をしております。

ですので、改めて検討させてもらっておりますが、基本的には現行の表示の内容を引き続き表示していただくと考えているという内容になっております。

その他の栄養成分の追記というのがございますが、それが次のスライド23ページになっております。例えば、ビタミンAとビタミンCの2つを1つの製品で使う場合がございますが、その2つを使った場合が、現行だとビタミンAの注意喚起表示とビタミンCの注意喚起表示をしていただくわけですが、まとめて書くとどちらの栄養成分のことを言っているかが分からないというのがございますので、分かるように整理を今回させていただくことで、改正案といたしましては、ビタミンAについては「妊娠三か月以内又は妊娠を希望する女性は、ビタミンAの過剰摂取にならないよう注意してください。」という形で、「、ビタミンAの」を入れさせてもらうという形になっております。同様に、マグネシウムの場合も、「マグネシウムを多量に摂取すると軟便(下痢)になることがあります。」という形で、分かるように「マグネシウムを」を追記するという形の改正案ということにしております。

それを踏まえた上で全体を整理いたしますと、次のスライド24、25ページになります。赤字で加えている部分が今回の改正する内容になっております。

補足で、ビタミンAは、注意喚起が「妊娠三か月以内又は妊娠を希望する女性は、ビタミンAの過剰摂取にならないよう注意してください。」という内容になっておりまして、「妊娠三か月」と「妊娠を希望する女性」という形で書かせていただいている部分になりますが、実際に妊娠を希望する方、妊娠3か月ぐらいの方々も含めて、ビタミン、ミネラルが不足する方々に対して、こども家庭庁や厚生労働省が示しているわけですが、「妊産婦のための食事バランスガイド」では、基本的には「ビタミンAが」ではないのですが、ビタミン、ミネラルをしっかり摂るためには野菜をしっかり摂ってくださいということをコミュニケーションしており、その中で緑黄色野菜もしっかり摂ってくださいといったことも伝えております。

食事摂取基準を見ましても、ビタミンAに関しては、妊娠の後期と授乳期についてはよりビタミンAをたくさん摂ってくださいということで付加量を定めております。ですので、その付加量を考えても、妊娠後期と授乳期はより多く摂ってくださいということが推奨されているという形になります。

一方、妊娠初期は、ビタミンAの付加量はゼロとなっているのですが、一方で過剰摂取の観点で、ビタミンAを過剰に摂取すると胎児の奇形等の報告がございます。過剰摂取は避けてほしいという観点で、妊娠3か月以内、妊娠を希望する女性に限定した注意事項を示しているという形になっております。

いずれにしても、当然ながらこの表示事項は、バランスのよい食事を摂ってくださいという中で、野菜などからビタミンやミネラルはしっかり摂ってもらうことで、妊産婦に対しての栄養指導はされており、食事摂取基準も参考にしていただいていると思っておりますので、そういったところで「妊娠三か月以内又は妊娠を希望する女性は、ビタミンAの過剰摂取にならないよう注意してください。」という注意喚起になっております。

以上が今回の改正案の内容になっております。これらの改正案について、パブリックコメントを実施しておりまして、その内容について資料3で説明をさせていただきます。

パブリックコメントは、7月1日から7月30日の約1か月間、意見募集をしております。寄せられた受付数は23件、寄せられた意見数は36項目という形で、そのうち今回の改正事項の内容に関する意見数が24項目になっております。

その概要と意見に対する考え方を次のページの別紙にまとめております。今回、主な内容について御説明させてもらいたいと思っております。

まず通し番号の1番目になります。こちらは、先ほど説明いたしました栄養成分の下限値・上限値の関係についての質問になっております。具体的には、栄養素等表示基準値と今回の栄養成分の上限値というものがございますが、栄養成分の上限値が栄養素等表示基準値を下回っているものがあるということで、今回御質問いただいた方はビタミンDを例に出しておりますが、ビタミンDは栄養素等表示基準値が9.0μgで、今回、ビタミンDの栄養成分の上限値が5.0μgで下回っているという内容になっております。

御意見の趣旨は、栄養成分の上限値が栄養素等表示基準値を下回っている場合は、栄養素等表示基準値に占める割合を100パーセントに近づけることは不可能ですという御意見でした。次のページになりますが、栄養成分の上限値を設定する際には栄養素等表示基準値も考慮すべきでないでしょうかという御意見になっております。最後になりますが、栄養素等表示基準値を占める割合を100パーセントに近づけるような仕組みや制度設計にすべきではないでしょうかという形で、まとめて説明させていただきました。

この御意見に対する考え方が右側になっております。まず、栄養機能食品の考え方を説明させてもらっています。「栄養機能食品は、栄養成分の補給を目的として摂取をする者に対し、当該栄養成分を含むものとして当該栄養成分の機能の表示をする食品です。栄養素等表示基準値は、日本人の食事摂取基準(2025年版)の18歳以上の成人の推奨量等の性・年齢別の値を人口に基づき加重平均した値であって、1日当たりの栄養素等摂取量の目安であり、この1日当たりの栄養素等摂取量には、食事からの習慣的な摂取量が含まれます。」ということで、栄養機能食品以外の一般的な食事から摂るようなものも含めて栄養素等表示基準値の目安は考えていただくという考え方で設定しているものになりますので、そういった観点も踏まえて、今回消費者庁で検討した内容といたしましては、栄養機能食品における上限値の設定に当たっては、安全性の確保が特に重要で、慎重に検討を行ったということで、先ほど私から説明した内容に沿って、上限値については3つの考え方に沿って今回設定させてもらいましたという回答内容をつけているという形になっております。

続きまして、通し番号3番の質問になります。こちらは、栄養機能食品の栄養成分の機能の文言になっております。今回御意見をいただいたのは、「亜鉛は、たんぱく質・核酸の代謝に関与して、健康の維持に役立つ栄養素です。」というのを今回の改正の中で削除している内容になっております。削除されている部分があるが、現在は否定されているのかという内容の質問になっております。

こちらについては、まず亜鉛についての御質問がございましたので、「亜鉛は、たんぱく質・核酸の代謝に関与して、健康の維持に役立つ栄養素です。」という文言について、令和7年度の検討会で検討を行いまして、「たんぱく質や核酸の代謝を助ける」機能の結果として、「皮膚や粘膜の健康維持を助ける」機能ということになりますので、「たんぱく質や核酸の代謝を助ける」機能は、「皮膚や粘膜の健康維持を助ける」機能に至る途中の機能であることから、他の栄養成分の機能の文言との平仄も考慮いたしまして、最終的な機能を表示することがより分かりやすいこともございますので、そういった意見を踏まえて削除しております。

検討会では、消費者、食品関連事業者、有識者等の各々の立場から御議論いただきましたということで、栄養機能食品における栄養成分の機能の文言の改正事項の背景、趣旨、考え方等の詳細については、令和7年度の検討会の取りまとめ、参考資料2の先ほど説明したところになりますが、そういった形で公表しておりますという回答をつけております。

続きまして、通し番号の5番になります。こちらは、先ほど説明いたしました「栄養素です。」という表現と「栄養素のひとつです。」という表現について、必ずしも栄養素の一つであることを強調する必要はないのではないかという御意見になっております。

こちらについても回答といたしましては、栄養成分のみを補給・補完しても機能を発揮できない栄養成分とか、同じような機能を持つ栄養成分が複数存在する場合は、当然ながらそれぞれで見るのではなくて、併せて見ないといけないというのがありますので、そういったものの留意が必要でございますので、該当する栄養成分については、消費者及び食品関連事業者に当該機能を持つ栄養成分の一つである旨を分かりやすく伝えるため、今回、「ひとつです。」という形に改めましたという説明を入れております。当然、栄養機能食品の対象となる栄養成分で、ある機能を有する栄養成分が1つしかない場合は、文末の表現を「栄養素です。」という形に整理をしております。今回検討した内容について、その後ろにつけておりますが、栄養成分の機能の文言の改正に向けては、令和3年度の調査、令和5年度の調査事業を踏まえた上で原案を作成し、令和7年度に開催した検討会において御議論いただいた内容に基づいて作成・提示していますという内容でまとめております。

続きまして、通し番号の8番になります。こちらは、今回文言を複数書いてくださいという形になっているものについて、一部まとめることが、これまでもできるような形になっているのですが、それをこれまでも「食品表示基準について」(平成27年3月30日消食表第139号 消費者庁次長通知)で示しているので、もう一度示してくださいという内容になっております。

こちらについても、前半の部分は我々で検討した内容について書かせていただいておりまして、次のページの後半、「検討しました。」の後、今回の考え方になりますが、栄養機能食品における栄養成分の機能の文言は、表示内容の主旨が同じものであっても、食品表示基準別表第11で定める栄養成分の機能に変化を加えたり、省略したりすることは認められないとなっております。ただし、一つの食品で二つ以上の栄養成分について栄養成分の機能を表示する際、一つの栄養成分を二つ以上の栄養成分の機能がある場合においてはまとめて表示しても差し支えないという考え方は、従前の考え方から変更しませんという内容になっております。

ですので、今回の改正に併せて、「食品表示基準について」という通知を改正し、これまでと同様に表示例を示す予定ですという形でまとめております。

続きまして9ページ、通し番号の12番になります。こちらは経過措置期間に関する御意見になっております。先ほど説明いたしました栄養素等表示基準値の経過措置期間が2027年度末製造分までという形になっております。今回の改正案の経過措置期間は、我々のほうで考えているのが2029年度末製造分までという形になっております。この経過措置期間を2027年度末製造分から3年間猶予して2030年度末の製造分までにしていただきたいという御意見になっております。

この経過措置期間についてになりますが、今回、栄養成分の下限値・上限値の改正を行いますので、食品関連事業者において製品設計の変更が生じるとともに、栄養成分の機能の文言や摂取をする上での注意事項の改正ということで、容器包装の改正も必要になるということで、我々のほうも一定の期間を要することを考えておりまして、そういったものを踏まえながら令和12年3月31日までの経過措置期間を設定しております。

この期間は、我々の予定どおりに行けば、3年以上の経過措置期間が確保できるという形になりますので、パブリックコメントの御意見と同じぐらいの期間は設けられることになりますので、我々のほうとしては、今御説明した改正案を施行すればしっかりと対応していただけると思っているという形の内容になっております。

駆け足の説明になりましたが、私からの説明は以上になります。よろしくお願いいたします。

○今村部会長 御説明ありがとうございました。

それでは、質疑応答に移りたいと思いますが、委員の皆様からの御意見、御質問をいただく前に、まず消費者庁の令和8年度の「栄養機能食品に関する検討会」の構成員を兼務していただいていた阿部委員、河野委員、森田委員からコメントをいただきたいと思います。阿部委員、河野委員、森田委員の順番でコメントをお願いしたいと思います。

まず、阿部委員からよろしくお願いいたします。

○阿部委員 日本栄養士会の阿部でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

令和7年度、8年度の2年間、「栄養機能食品に関する検討会」の構成員として参画させていただきました。先ほど説明もありましたけれども、20種類の栄養成分の下限値・上限値、機能の文言、摂取をする上での注意事項について、最新のエビデンスに基づいて丁寧に議論が行われたと思っております。制度創設以来、20年ぶりになる見直しということでしたが、検討会の中では極めて意義深い意見交換が行われたと評価しております。

今回の見直しで特に重要と考えておりますのが、注意事項が制度創設以来、初めて全面的に検討されたことだと思っています。栄養機能食品は上限値・下限値が設定され、さらに機能の文言と併せて注意喚起表示が義務づけられている制度になりますので、この制度につきましては保健機能食品全体の中でも消費者に最も確実な情報提供を行う枠組みと言えると思っています。

その注意事項が、現在の食事摂取基準や食品安全委員会の評価、さらには食品衛生基準科学研究の結果と照らし合わせて一つ一つ精査されたことにつきましては、自己認証制度という制度の中では、この制度の信頼性を支えるものと思っております。特に全栄養成分に共通するものといたしまして、「本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。一日の摂取目安を守ってください。」という文言が引き続き表示されることは、栄養機能食品が医薬品ではなく食品であることを消費者に明確に伝える上では不可欠と考えております。この表現につきましてはいろいろな御意見があるかもしれませんけれども、「本品は」ということが、「食品である」ことをところを強調していると思っておりますので、引き続きこちらの理解をお願いしたいと思っています。

また、特定保健用食品と比較いたしましても、多量摂取への注意と1日の摂取目安量遵守を明確に義務づけているのは、栄養機能食品のみであり、注意喚起は制度の核と言えるものと思っております。

他方で、改正案の策定だけでは国民の健康増進に資する制度としては十分に機能することは難しいと考えております。パブコメの中でもいろいろ御意見がありましたけれども、消費者のリテラシーは自発的に向上するものではなく、健康の方はいいのですけれども、疾病のある方や治療中の方々に対しましては、また乳幼児もそうなのですけれども、それぞれに応じた正しい使われ方が必要になると思っています。使い方を誤れば、健康の方のみならず、疾病のある方、特に乳幼児にも影響が及ぶと考えています。

検討会の中では、参考人から亜鉛の過剰摂取についての御指摘もございましたけれども、一見健常に見える方でも栄養成分自体が相互作用を起こして健康被害を生じ得るというコメントがございました。そういう意味では、現場におきまして専門家が適切に消費者に指導することも必要ですし、やはり適正使用の支援というのは今後ますます重要になってくると思っています。

また、栄養機能食品の名前と近い栄養補助食品なども世の中にたくさん出回っております。上限値・下限値の規定も注意喚起もないものがたくさんあります。このような中で、消費者が両者を区別して選択することは非常に困難な状況にあると思います。そのため、今回のような改正を契機にいたしまして、栄養機能食品というものをしっかり消費者に理解をしていただいた上で食品を選択していただくことも必要なことではないかと思っています。また、規範を守る事業者とそうでない事業者がいることも見受けられますので、制度の信頼性を維持する上ではしっかりと事業者にも理解をしていただくことが重要な論点と考えております。

もう一つ、今回は20年ぶりの見直しの中で、「栄養所要量」という言葉が出てきて、そのような時代もあったなと思いましたけれども、今回の制度見直しにまでにとても時間がかかっていることも一つ課題ではないかと思っています。

食事摂取基準につきましては5年ごとに改定が行われますので、特に下限値・上限値につきましては食事摂取基準の改定などと合わせて、速やかに追認できる仕組みなどを今後検討していただきたいと思っています。

最後に、パブコメの中にありましたが、「栄養素です。」と「栄養素のひとつです。」への質問や、あるいは機能の文言の背景と趣旨についての質問などもございましたけれども、今回の改定につきましては、この改定の背景と趣旨をしっかりと消費者に伝えることと、消費者庁だけではなく、事業者、消費者団体、専門家が一体となって普及啓発を一層進めていただくためのとても重要な機会だと思っておりますので、今後、制度の普及につきましては連携を図りながら進めていてほしいということを最後に要望として申し上げたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

私からは以上になります。

○今村部会長 ありがとうございました。御要望、御意見ということで承ります。

続いて、河野委員、お願いいたします。

○河野委員 一般財団法人食品産業センターの河野です。よろしくお願いいたします。

私からは、事業者視点での検討会の受け止めと、意見、要望を申し上げたいと思います。

まず、下限値・上限値の見直しについては、最新の科学的知見に基づいて整理されたものであり、見直しの内容は妥当であると考えます。

このうち、上限値について、安全性を重視した算定方法とその根拠が明確に示されたことは制度の信頼性を高めるものと受け止めています。

次に、機能文言の見直しについては、正確であることと分かりやすいことの両立を目指した整理であったと理解しています。酸化障害などの一部の専門的な用語を見直し、機能の本質を短く示す方向は、消費者の理解につながるものと考えています。

一方で、機能の本来の意味や科学的な正確性が適切に伝わることも重要です。今回の見直しについては、その趣旨が消費者に適切に伝わるものとなっているか、今後も継続して確認していくことが必要であると考えます。

3点目の摂取上の注意事項の見直しについては、健康被害の防止に必要な内容を維持する方向で整理されており、妥当であると考えています。特にビタミンAやマグネシウムの栄養成分名を明記する修正は、どの成分に関する注意事項かを明確にするものであり、消費者の理解に資すると考えています。

今回検討された3点の見直しは、栄養機能食品制度の科学的妥当性と分かりやすさを高め、より安全で適切な活用の促進につながるものと考えます。また、今回の検討は、本制度が本来目指す役割や基本的な考え方について改めて考える機会にもなったと受け止めています。

栄養機能食品制度は、通常の食生活で必要な栄養成分の補給を支援するとともに、消費者が正確な情報に基づいて食品を選択し、適切に摂取できるようにすることを目的として創設されたものと理解しています。また、制度創設時からバランスのとれた食生活の重要性が示されており、栄養機能食品は、食生活を基本としつつ、必要な栄養成分を補給するために利用するものと理解しています。

したがって、今回の見直しについて周知する際には、個々の表示内容の変更だけでなく、こうした制度の目的や基本的な考え方についても事業者及び消費者に分かりやすく伝え、制度全体への理解を深めていくことが重要だと考えます。そのことが、事業者による栄養機能食品制度の趣旨に沿ったさらなる活用と、消費者による栄養機能食品の適切な利用及び過剰摂取の防止につながるものと考えます。

最後に要望となりますが、今回の見直しにより事業者は、製品設計、包材変更、ウェブサイトの情報の修正などが必要となります。このために、新旧対照表や具体的な表示例、先ほどの御説明にもありましたけれども、Q&Aなど、事業者が改正内容を正確に把握できるよう、分かりやすい情報発信をお願いしたいと思います。

以上です。

○今村部会長 ありがとうございました。御意見、御要望として承りたいと思います。

続いて、森田委員、お願いいたします。

○森田委員 一般社団法人Food Communication Compassの森田です。

検討会に消費者の立場で参加させていただきました。

2001年の制度創設以来、初めて機能の文言、注意喚起のところできちんと見直しが行われたというのはとても意義深いことだと思っております。

というのは、この25年間、四半世紀ですけれども、栄養の様々なエビデンスとか、根拠とか、いろいろなものが変わっていく中で、この文言だけが見直しされていなくて、例えば新しい機能が出てきてもそれに反映されていないところが問題だなと思っておりました。

令和元年度の調査ではそういう立場から御意見も申し上げて、幾つかの機能性の文言の修正もお願いをしてきたところで、このたび、随分そこから長い時間もかかったわけですけれども、ようやく修正に至ったということで、それも専門家の先生たちが精緻に、しかも情報をきちんと公開しながら、議事録を読んでいただくとどういう議論が行われたのかが全部残っていますので、そういう形で議論が行われたということはとてもよかったと思っています。

今回は、別表第11を中心に一つ一つ見てきたわけですけれども、栄養機能食品の制度そのものに関しては議論していません。この制度は、保健機能食品の一つでありながら消費者の認知度が低いところが問題で、消費者意向調査を消費者庁でしていただいていますけれども、保健機能食品の中ではトクホと機能性表示食品よりも全体的には低いところで推移をしています。こちらは、機能の文言きちんと洗練された、分かりやすい、そして正確な機能の文言がせっかく作られたのに、それが使われないことはとてももったいないと思います。

日本人は、ビタミンとかミネラルという言葉も好きですし、そこにいろいろな期待もする。例えば、新しいこんな論文ができました、例えばビタミンDの免疫とか、コロナのときなどはそういう話がすごく出てきて、期待をすると思います。でも、実際のところはどうなのかというときに、決められた文言が一番正確であり、それ以上でもないというところが分かるというところで、すごくいい制度だと思います。

また、上限値と下限値がきちんと決められているというところもよくて、パブリックコメントの中で、栄養素等表示基準値ぎりぎりまでという話もありましたけれども、そうではない、過剰摂取ではない、過剰摂取をさせないというところで、すごく意識的に安全側に立った制度設計になっているところも信頼できる制度だと思います。先ほどの阿部委員もおっしゃっていたとおり、注意喚起表示がまさに肝というところだと思いますけれども、各成分において注意点をきちんと述べているところも重要です。

ですので、すごく信頼度が高い制度なのですけれども、まずは表示事項が多いということがあって、たくさんの言葉があるというところで、消費者ももしかしたら敬遠をしてしまうのかもしれないなというところがあるのかもしれません。

ですから、本当に啓発が大事だと思うのですけれども、栄養補助食品みたいなものとか栄養強調表示をしたような食品がたくさん出回ったり、あとは機能性表示食品でも1日分のビタミンDみたいに強調した表示で、機能は書けないわけですけれども、そういうビタミンとかミネラルがたくさん入った食品が世の中に出回って、こうした安全側に立った栄養機能食品がきちんと世の中になかなか出ていかないというのも問題だなと思います。

ただ一方で、出ていっていないのかというのも疑問で、栄養機能食品はほかの保健機能食品と違っていて、市場がどのぐらいかが分かっていないところがあります。届出制度ではないので、誰が作っているのかも分からないところがあって、そこがなかなか把握しづらいというのもこの制度の欠点なのかなと思います。

今後、サプリメントの制度が出てきて、恐らくサプリメントにおいては、栄養機能食品も誰が作っているのかというのがきちんと分かるようになると思うのですけれども、初年度のこの検討会ではまだそこが分からなかったので、栄養機能食品のその制度の問題点を様々言ったのですけれども、ここの検討会は別表11の話をするところだというところもありましたので、なかなか周辺のところの問題とか課題が話し合えなかったところはあったかと思います。

そういう意味では、今後、栄養機能食品をきちんと活用していただくためにも啓発が大事なのかなと思うのですけれども、啓発活動も様々な場面があると思います。例えば、栄養政策にのっとるところだと、よく地方の保健所なんかでやるコミュニケーションの場で栄養機能食品の活用なども言われているところだと思いますし、私もそういうところでお話ししたことがございます。そういう制度のお話も大事なのですけれども、学生に対しての啓発も大事かなと思います。

私は大学で消費科学などの消費者関係の講座を持っているのですけれども、学生さんは表示の勉強する場所がないのです。食品に関わる方々でも、食品衛生はやりますけれども、食品表示という学問体系がそもそもないので、表示を勉強することがないままに、例えば食品の研究をしたり、食品の開発をしたりするわけです。そういう方々に、表示ということがどういう成り立ちで、もちろん栄養機能食品だけではなくて表示制度というのがどういうルールにのっとってやっているのか、それは食品関係だけではなくて、これから生活者として社会に出ていく方々にもすごく大事だと思いますので、啓発はやはり大事なテーマだと思っています。

最後に、経過措置期間についてお伝えしたいのですけれども、経過措置期間が長いなと思っています。すぐに基準改正をしていただければ3年半かもしれませんけれども、そういうふうになっていきますと、私は栄養機能食品の乳飲料をよく飲んでいるのですが、マグネシウムとカルシウムとビタミンDとB、そういうミネラルと葉酸、ビタミンが3つ入っている、1日200mlで半分摂れますというのがあって、割とよく売れている商品ですけれども、それを取っていると、パックのところに機能の文言がずっと書いてあるのです。それがある日から、「栄養素です」と書いてあるのが「栄養素のひとつです」になったり、機能の文言が増えていたり、こっちのものは今までどおりなのにこっちはそうではないということで、消費者が混乱するという期間が結構長くなるのではないかなと思います。

今回、ビタミンDとかはかなり数値も変わっているので制度設計も変わってくると思いますし、開発の方も表示も対応するのが大変だというのは分かるのですけれども、経過措置期間が長い分だけ混乱するかもしれないですし、企業も大変だし、読み込む消費者も毎日飲んでいるものがそうやって変わってくると問合せもしたくなると思います。「ひとつです」というのはどういう意味ですかという話も出てくるかもしれません。

ですので、またもう一回啓発なのですけれども、改めてそういう啓発も含めてお願いしたいと思います。

以上です。

○今村部会長 ありがとうございました。

御意見として承りますけれども、先ほどサプリメントの御意見をいただきまして、サプリメントは消費者委員会の本会議で先週厚労省と消費者庁から御意見をいただきまして、またこの表示部会にも戻ってくることがほぼ確定しておりますので、そこで活発な議論が行われるのではないかと考えております。

○森田委員 どうぞよろしくお願いします。

○今村部会長 経過措置に関してですけれども、先ほどのパブコメへの御回答として、令和12年で、これが今から見て3年半という意味ですか。森田委員への確認です。

○森田委員 諮問に書いてあったのは、令和12年3月の製造と書いてあったので、今からだと3年半になると思います。

○今村部会長 施行して経過措置というパターンと、施行がいつというのはちょっと違うと思うので、どういう予定ですか。

○森田委員 施行がもしこれが終わってすぐだとしたら3年半だし、これが3月末だったら3年になると思います。

○今村部会長 施行がいつかと、経過措置かというのをもう一度確認をお願いします。

○消費者庁食品表示課今西保健表示室長 今回、食品表示基準の一部改正は、府令の改正になりますが、公布とともに施行いたします。公布日施行です。

ただ、一定の経過措置期間を置きますという考え方ですので、令和12年3月末までが経過措置期間という考え方になっております。施行は公布日と同日になります。

○今村部会長 まだ施行日は分かっていないけれども、経過措置期間の終了日だけ12年にしているということで、もしかしたら施行が遅れると2年になるかもしれないし、早かったら3年だという理解だと思います。ありがとうございます。

では、各委員の先生から御質問、御意見を承りたいと思います。会場の委員の方々は挙手を、ウェブでの参加の方はオンライン上の挙手ボタンをお願いしたいと思います。いかがでしょうか。

では、鈴木委員、田中委員の順番でよろしいでしょうか。

○鈴木委員 食品表示検定協会の鈴木です。

本日は、丁寧な御説明をいただきありがとうございました。

今回の諮問事項については、非常に丁寧に議論をしていただいておりますので、特段の異論はございません。その上で注意事項の表示方法に関わる今後の検討課題として、「リスクの大きさに応じた情報の区分」と「表示方法」について要望をお伝えしたいと思います。

食品表示基準第7条第1項では、栄養機能食品について、栄養成分の機能、1日当たりの摂取目安量、摂取方法、摂取をする上での注意事項、さらに特定の対象者に対する注意事項などがそれぞれ表示事項として規定されています。

今回配布された資料2の21ページ等に記載されている注意事項は、消費者にとって必ずしも同じ重要度の情報ではないと考えます。1日の摂取目安量を守るという一般的な適正利用の情報と、腎機能が低下している方や血液凝固阻止薬を服用している方に摂取を避けるよう求める情報では、健康リスクの大きさと消費者に求める行動が異なってくるかと思います。

海外では、オーストラリア・ニュージーランドの食品基準でも、食品の安全に関する情報を警告表示、助言表示及び、含有に対する申告に制度上で区分されています。重大な健康リスクに関する警告と特定の消費者に対する一般的な助言を同一に扱わず、リスクの性質に応じて表示を仕分ける考え方が同食品基準の構造に組み込まれているということです。

国内では、一口タイプのこんにゃくゼリーについて、関係業界団体が子供や高齢者に食べないように求める統一マークを商品前面に表示し、さらに裏面については「警告」の見出し、枠囲み、文字の色や大きさなどを定めて、窒息事故防止のために自主的な取組を行ってきたような例もあるかと思います。

このような日本国内の自主的取組も非常に重要なことですけれども、事業者や業界によって対応に差が生じる可能性があります。健康リスクが重大であり、表示によって危害を回避できる可能性がある情報については、事業者や業界の任意の取組に委ねるのではなく、対象商品に対して適用される法定表示として、表示内容及び表示順位を定め、視認性を確保することが消費者の保護という観点から望ましいと考えております。また、安全に配慮して表示を行う事業者だけが表示面やコストの負担を負うことを避けるという点でも、共通のルールは意義があると考えております。

消費者に対する普及啓発ということが阿部委員、森田委員からも出てまいりましたが、こちらも非常に重要なことではあるのですけれども、全ての消費者に情報が行き届き、その内容を正しく理解していただくことには限界があるかと思いますので、消費者が事前に制度を学び、または自ら情報を探すことだけを前提とするのではなくて、情報が十分に届いていない方であっても、商品を選択し摂取する場面で重要な情報を認識し、危害を回避できるよう、仕組みとして可能な限り安全を確保することが望ましいと考えます。

さらに、食品表示制度と同じく消費者庁が所管する製造物責任法について、消費者庁のQ&Aでは、危険性による事故を消費者が防止・回避するための適切な情報を製造者が与えなかった場合を「指示・警告上」の欠陥と整理しています。

製造物責任法が表示順位や表示の様式を直接定めているわけではありませんが、法定文言が記載されていることだけでなく、重要な情報が消費者に認識され、危険回避の行動につながるという視点は食品表示においても非常に重要なことだと考えております。

今後、栄養機能食品に限らず、ほかの保健機能食品や一般の食品も視野に入れ、健康リスクの大きさ、対象者及び求める行動に応じて、摂取回避に関する情報、具体的な注意情報、一般的な適正利用情報を区分し、どのような場合に法定の警告表示が必要となるかも含め、表示順位や見出し、枠囲みなどの視認性についても検討課題として取り上げていただくことを要望いたします。

以上です。

○今村部会長 ありがとうございます。

今の鈴木委員の御意見は、この栄養の話ということでしょうか。

○鈴木委員 今回の別表第11については特段の異論はありません。そのうえで、本栄養機能食品の表示を含め、今後、表示の視認性やリスク情報の表示について、この食品表示部会になるかは分かりませんが、どこかでそうした事項についても御議論いただく機会を設けていただきたいという要望です。

○今村部会長 ありがとうございます。

この書き方とかリスコミの強化を要望するということでよろしいですか。

○鈴木委員 はい。

○今村部会長 事務局からお願いします。

○消費者庁食品表示課今西保健表示室長 貴重な御意見をありがとうございます。そういった観点もあると思いますので、御意見として伺っております。

○今村部会長 ありがとうございます。

続いて田中委員、ウェブから穐山委員、そしてまた会場に戻りたいと思います。

○田中委員 ありがとうございます。

北海道文教大学の田中です。

ちょうど亜鉛、銅、マグネシウムの3栄養素を追加したときの担当官ということで、基本的なところから確認させてもらって、そのときの経緯とか、または上限値・下限値の考え方などをお話しできればと考えております。

私たちが健康を保つ上では、まず毎日の食事から必要な栄養素を取ることが基本です。その食品には、体をつくり、命や健康を維持するために必要な栄養素を供給するという一次機能があるという前提があります。その意味で、栄養機能食品に表示されている「食生活は主食・主菜・副菜を基本に食事のバランスを」という言葉が表示されています。これは単なる決まり文句ではなくて、保健機能食品制度の出発点を示す大切なメッセージだと考えております。

その上で、健康増進法では、健康の保持・増進を図るために摂取することが望ましい栄養素の量を食事摂取基準として定めることとされています。とりわけ、国民の栄養摂取の状況から見て、その欠乏が健康の保持・増進に影響を与える栄養素を対象とするという考え方が示されているわけです。つまり、栄養素の不足は一部の人だけの問題ではなくて、国民全体の健康を考える上で取り組む必要のある栄養上の課題として位置づけられているということなのです。栄養機能食品は、こうした考え方を背景として、通常の食生活だけでは必要な栄養成分を十分に取ることが難しい場合に、不足する栄養成分の補給・補完をするための食品であるといったことを改めて分かりやすく説明する必要があるのではないかと思います。

また、国際的にも、栄養素が体の成長や発達や正常な働きにどのような役割を果たしているのかを表示する、健康に関する表示の一つとして扱われています。これは健康強調表示の中の栄養成分のNutrient Function Claimで示されています。そのため、機能を表示する以上は、栄養成分が意味のある量で含まれていること、安全に摂取できる範囲であることの両方が大切ということになっております。

そこで栄養機能食品は、下限値は栄養成分がごくわずかしか含まれていない食品にまで機能表示が行われることを防ぐということ。そして、栄養成分の補給・補完をして、意味のある量を確保するための基準です。一方で、上限値は、機能が表示されているからといって、多く取れば取るほど健康によいという誤解を防いで、通常の食事や他の食品、またサプリメントからの摂取も含めて、過剰摂取による健康への影響を避けるための基準ということです。

ここで注意が必要なのは、上限値は主として継続的な摂取による健康障害のリスクを避けるため、1日当たりの摂取目安量中に設けられた規格上の値ということです。したがって、1日だけ上限値を超えれば直ちに健康障害が生じるという境界線ではないということ。一方で、上限値以内であれば、単回の投与、1回の大量摂取や複数製品の併用も含めて、あらゆる摂取方法について安全が保証されているというものではないということです。このため、1日当たりの摂取目安量を守ることの意味を、注意喚起表示と併せて分かりやすくして伝える必要があるということです。

したがって、栄養成分のよい働きだけを強調するのではなく、1日当たりの摂取目安量、過剰摂取の注意、通常の食事が基本であることを一まとまりの情報として示す必要があります。改めて、時間が経過したことから必要なことです。

また、栄養機能成分とは別の成分を一緒に表示することによって、その成分についても国が機能を認めているかのような誤解を生じる表示もありますので、そこも引き続き気をつけなくてはいけないということです。

そういうことから、栄養機能食品は毎日の食事に代わるものではなく、主食・主菜・副菜を組み合わせた食生活を基本とした上で、不足する栄養成分を補うために利用する食品ということを、行政や事業者、専門家などの専門職と連携して、制度の目的や下限値・上限値の意味、適切な利用方法について、消費者に分かりやすく伝えていく必要があるかと思います。

私は栄養士養成施設の教員をやっておりますので、表示については食品衛生の中でもやります。食品学の中でも保健機能食品制度の話をし、私は公衆栄養が担当ですが、栄養政策の中でこういったものを背景とともに伝えているところでございます。

以上です。

○今村部会長 ありがとうございました。

栄養機能食品の根幹に関わる部分を改めて認識させていただく御意見だったと思います。これは御意見として承ってよろしいですか。

○田中委員 はい。

○今村部会長 では、穐山委員からお願いいたします。

○穐山委員 私も意見というかコメントだけです。

御説明ありがとうございました。前回、私はいろいろお話をして御迷惑をかけてしまったかもしれません。

先ほど消費者庁表示課の方から御説明があったと思いますけれども、私は栄養の先生方がちゃんと科学的エビデンスに基づいて非常に難しい議論だったと思いますが、NOAELとか、上限値とか、そういったことで上限量を決めて、適切な表示を設けていただいたということで非常に感服しております。この件に関して私は特に申し上げることはないのですけれども、先ほどビタミンAのところを結構丁寧に御説明いただいたと思います。

ビタミンAは基本的には総称でありまして、成分としてはレチノールとかレチノイン酸、あるいはβ-カロテンとかカロテノイドも入ってくるわけですよね。この辺は、単純にビタミンAと言ってしまうと、サプリメントに入っているビタミンAと感じるのですけれども、基本的に栄養機能食品というのは生鮮食品も対象になっています。あと、動物性のビタミンAと植物性のビタミンAといろいろあるわけです。そのときに、私も過剰摂取の安全性の表示に関しては、これは妥当だと思っています。ところが、不足による安全性というのも啓発活動をしていっていただきたいなと思っております。それはリスコミあるいはいろいろな形でもいいですし、こども家庭庁のほうでもやられているかと思います。妊娠後期と授乳期にはビタミンAは必須であります。お子さんの腸管の発達とか、あるいはこれは免疫の話なのですけれども、制御性Tセルの誘導とか経口免疫寛容を誘導するためには必ず活性型レチノイン酸が必要になってきます。ですので、妊娠後期から授乳期にかけては不足になってはいけないということです。ここは誤解を受けないように、できればリスコミあるいは啓発活動をしていただいたほうがよろしいかと思います。

特に、植物性のビタミンA、カロテノイドは過剰症は基本的に懸念はないと言われていますので、動物性のビタミンAとかサプリメントのビタミンAは妊娠初期に過剰症は気になるところでありますので、これは注意しなければいけないところだと思います。そういった丁寧なリスコミ活動を、ここはなかなか難しいところだと思うのですけれども、そこはこの表示制度とは別に、消費者庁様あるいはこども家庭庁のほうから、ぜひリスコミ活動をして丁寧に消費者にお伝えいただければなと考えているところです。

以上です。

○今村部会長 ありがとうございます。

注意喚起だけではなくて、もともと必ず取るべきものとして定められているものなので、そちらのほうがおろそかにならないようにということですけれども、何か事務局から追加はありますか。

○消費者庁食品表示課今西保健表示室長 妊産婦の栄養指導といったところは、恐らく食事摂取基準等を参考にしながら指導されておりますので、我々としても表示という観点以外も含めて、今、御説明させてもらった内容とか先生方に教えていただいた内容については、我々のほうで理解しながら説明ができるように努めていきたいと思っております。

○今村部会長 ありがとうございます。

そのような回答ですが、穐山委員、よろしいでしょうか。

○穐山委員 いろいろありがとうございました。

○今村部会長 では、会場から、川口委員、船江委員、前田委員の順番でお願いします。

○川口委員 川口でございます。

丁寧な御検討と説明をどうもありがとうございました。

今回の改正には賛成しております。その上で、意見を4点述べさせていただきます。

まず1点目は、資料2の12ページの栄養機能食品における下限値・上限値の関係についてです。この値は、栄養素等表示基準値と幾つかの上限値のパターンをもとに安全性を十分確保して算出されていることがよく理解できました。

別表第10の栄養素等表示基準値が令和7年3月に改正されておりますので、別表第11も改正することについて全く異論はございません。

また、改版が必要になるのに加えて、今回は配合変更も想定されて、賞味期限の間の分析値の確認期間も考慮して経過措置期間を設定されたということで、事業者の実行可能性も配慮されていることを認識しました。下限値が下がるもの、上限値が上がるもの、つまり範囲が広くなるものについては、配合の変更は恐らく必要ないのではないかと思われるので、大半の商品は配合には影響しないのではないかと推測します。

しかし、逆に範囲が狭くなっているものはカルシウム、銅、パントテン酸、ビタミンB12、ビタミンDの5つで、特に下限値が1.6倍になっているビタミンB12やビタミンD、上限値が77パーセントになっている銅などでは、配合の変更が必要な商品も出てくるのではないかと考えられます。その点も考慮して経過措置期間はお示しいただいた令和12年、2030年3月末で、約3年半の猶予期間を持つことは妥当だと考えます。

2点目は、17、18ページの機能の文言に関してです。現行の文言は、2000年版の栄養所要量に基づいて2001年に設定されて既に25年が経過していて、食事摂取基準に記載されている機能のエビデンスと乖離しているということで、今回、最新の科学的根拠に基づいて見直しをすることは妥当だと考えます。非常に厳密に令和3年度から調査・検討を繰り返して、現行と見直し原案の両方の分かりやすさを消費者に調査するなど、大変丁寧に検討くださったことにまずお礼を申し上げます。

パブコメの中でも、「栄養素のひとつです。」と「栄養素です。」の文言の使い分けとか、文章のまとめ方について10項目と多くの意見がございました。私も当初は「栄養素です。」に統一したほうがよいのではと考えていたのですが、令和5年度の調査事業において十分に検討され、また、令和7年度の検討会でも消費者、事業者、有識者等で正確性と分かりやすさを追求して議論を重ねられた内容ということですので、今回の改正案の内容でよろしいのではないかと考えております。

「助ける」と「必要な」の文言の使い分けにつきましても同様でございます。Q&Aでその辺りを事業者が間違えないようにきちんと示してくださるということでよろしいかと考えております。

3点目、経過措置期間関連です。今回は、2025年版の食事摂取基準に基づく栄養素等表示基準値に合わせての改正ということですので、改版等に必要な期間を経て2030年3月末までに速やかに変えることが妥当だと考えます。今後、2030年度版に合わせて改正する必要も出てくるかもしれません。

今回は、文言等も科学的根拠に基づいて丁寧に検討してくださったので時間がかかったかとは思いますが、次回からは、栄養成分表示の検討と併せて栄養機能食品につきましても同時で見直すことを検討していただきたいです。

また、経過措置期間中は新旧が混在しますが、この分析値はファクトであって、機能とか注意書きの文言が変わっているとしても消費者に大きな不利益はないのではないかと思われます。よって、改正前後のどちらの基準を用いているということをあえて記載するのは、仮に入れたらまた外すといった余分な改版も必要になろうかと思いますので、限られたスペースの中であえて必要ないのではないかと考えております。

最後は、普及啓発についてです。先ほど森田委員からも指摘がありましたが、令和8年3月に消費者庁が出された「令和7年度食品表示に関する消費者意向調査」では、栄養機能食品の理解度は「どのようなものか知っている」と回答した方が24.7パーセントで、トクホの38.2パーセントや機能性表示食品の30パーセントと比べて低いです。また、特徴を示したものに対しても、「知っていることはひとつもない」と回答された方が40.1パーセントもいらっしゃいました。

今回、機能の文言も消費者にとって大変分かりやすい内容に見直していただいておりますので、消費者にしっかり活用してもらえるように、今回の変更のみならず、制度や特徴も理解が深まるように、引き続き普及啓発に取り組んでいただきたいと思います。

以上でございます。

○今村部会長 ありがとうございます。

御要望、御意見と考えてよろしいでしょうか。

○川口委員 はい。

○今村部会長 続きまして、船江委員、お願いします。

○船江委員 船江です。どうぞよろしくお願いいたします。

丁寧な御検討と御説明ありがとうございました。

まず1つ質問させていただいて、その上で3つ意見を述べさせていただきたいと思います。

まず質問ですけれども、今回、表示内容、機能の文言について、科学的根拠を踏まえたものに見直されて、さらに表現ぶりもアンケート結果を踏まえて分かりやすいものになっていると思います。

ところで、今回改正された栄養成分の機能の文言をそのまま使うことは、栄養機能食品でしか使えないと思うのですけれども、これはあくまでも栄養素の機能ということですので、このままの文言ではなくて多少アレンジする、例えば「助ける」を「サポート」とか「補助」に変えて短くするとか、そういう形で、その他のいわゆる健康食品、栄養補助食品とかはそういうふうに使っているものもあるかと思うのですけれども、その他のいわゆる健康食品においても今回の栄養成分の機能の文言をアレンジした形で消費者に訴求することは可能だという考えでいいのでしょうか。

○今村部会長 では、事務局からお願いします。

○消費者庁食品表示課今西保健表示室長 今御説明をいたしました栄養成分の機能を表示できるのは、保健機能食品に限定しております。保健機能食品というのがトクホと呼ばれる特定保健用食品と栄養機能食品と機能性表示食品があるのですが、機能性表示食品については今御説明したビタミン、ミネラル等の20種類の栄養成分は表示できないことになっております。ですので、20種類の栄養成分についてはまさに栄養機能食品だけになっております。

一方で、栄養機能食品の栄養成分の機能の文言は、基準以外の内容にはできないという形になっておりますので、例えば、「サポート」といったものも含めて制度としてできない形になっていると御理解いただければと思います。

○船江委員 栄養機能食品について「サポート」とか「補助」は使えないと思うのですけれども、おっしゃるとおり、保健機能食品以外のものは機能を表示できないから、書くことはできないのだけれども、市場には似たようなものがたくさん出回っているように思われて、そこがどうなるのかなと思ったのですけれども、それは分かりました。原則としてというか、法的にはアレンジしても機能を書くことはできないことになるということですよね。

○消費者庁食品表示課今西保健表示室長 食品の表示という観点で、いわゆるパッケージに機能を書くことはできないとしていますので、基本的にそういったものはないものと思っております。

○船江委員 分かりました。

ということなのですけれども、実際に市場には消費者から見ると同じような意味合いの表現ぶりのものが広告も含めて散見されるような気がしています。しかも、今回定めた上限値を上回る、あるいは下限値を下回っているようなその他の健康食品などが出回っておりますので、実際に市場を見ていると、そこは消費者から見ると見分けがつきにくいような感じがしますので、それは実際に事業者に対しても消費者に対しても明確に区別がつくような市場にしていく必要があると思います。

あと2つあって、1つは、注意事項の書き方については先ほど鈴木委員がおっしゃったことに私も賛同しておりまして、消費者からすると、もちろん啓蒙を受けていろいろな理解を深めていくことは重要だと思うのですけれども、パッケージを見て一読で何を注意しなければいけないのか、何が入っているのか、そういったことが分かるようにできるだけしていくことが私も必要だと思っています。

例えば、今回、注意事項の件についても、出ている商品を見ますと、「本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません」というところまではほかと同じ黒文字にしつつ、「一日の目安量は守ってください」というふうに赤文字にしている商品もありますし、あと特に注意事項ではないですけれども、お子さんが飲む場合には保護者が指導・管理するようにというふうに自主的に書いているものもあります。

ただ、この辺りについては、事業者が自分の商品をよりよく消費者に使ってもらうため、あるいはトラブルがあって返ってこないようにするためとか、いろいろな理由があると思うのですけれども、消費者保護という観点からは事業者任せにしないでルール化をきちんとしていくことが必要だと思いますので、今後そういったことについても御検討いただきたいと思います。

あと、今回、阿部委員からもお話があったとおり、栄養機能食品は機能性表示食品や特定保健用食品とは異なって、多量摂取への注意と1日の摂取目安量の遵守を明確に義務づけているわけですけれども、過剰摂取へのリスクが最近懸念されていますし、子供向けの商品でもそういうものが懸念されるものがありますので、栄養機能食品以外のほかのいわゆる健康食品についてもその辺りについての手当といいますか、義務づけみたいなものも検討すべきだと考えております。この辺りは、今後サプリメント規制の内容検討の中でもちろん触れられることだと思いますけれども、要望として述べさせていただきたいと思います。

以上です。

○今村部会長 ありがとうございます。御要望として承りますけれども、事務局に確認なのですけれども、先ほど船江委員がおっしゃった、栄養機能食品で「サポート」と書いたら駄目だという監視は実際にはどのようにされているのでしょうか。

○消費者庁食品表示課今西保健表示室長 今やっていることとしては、いわゆる表示というものの監視で、自治体の例えば保健所といったところが店舗に行っております。例えば、監視を強化しているということでは、夏季一斉とか冬季一斉で表示の内容を見てもらうことで、そういったときに全般的に見てもらっているものだと思っております。そういった形では監視・指導しているというのが実態になっております。

○今村部会長 ありがとうございます。

ですので、勝手に書き替えたら駄目だということを確認もちゃんとしていただいていると理解いたしています。

引き続き、前田委員、お願いいたします。

○前田委員 前田です。ありがとうございます。

消費者庁からと、検討会に入っておられた3人の委員の方から、丁寧な御説明をいただきありがとうございます。計画的に検討会を実施して丁寧な検討を重ねたことはとても重要な取組だと思っています。その中で、最新の科学的根拠に基づいて安全性も考えられて、また、消費者の認識調査結果に基づいて分かりやすさも検討されている改正案だと思いました。私からは特に異論はございません。

以上です。

○今村部会長 ありがとうございます。

ほかはいかがでしょうか。

では、井之上委員、笠岡委員の順番でよろしいですか。

○井之上委員 日本生協連の井之上です。

今回の改正については、現状に合わせた改正ということと、丁寧な議論が進められているという認識であります。改正内容に異論はありません。

その上で、当該表示の認知度については、必ずしも高いと言えないのかと思っております。せっかく分かりやすい改正内容も含まれており、今後の課題としては、我々も含めて消費者啓発が大事なのかと思っております。特に、商品を通じて栄養成分については過剰摂取や欠乏という事象があるということを知ることは、とても大事なことと思っております。

片や事業面をみると、先ほど包材改版の話もありましたが、特に栄養成分の範囲が狭くなるものについては添加量の調整などの話も出ていましたが、減衰するようなものについては再評価もしないといけないケースも考えられ、猶予期間については一定の期間が要るものと考えておりますが、今回の改正については猶予期間も取られていて、この面からも異論はないと思っています。

ちなみに、認知度の話ですが、日本生協連における組合員、消費者からのお申出というか、商品や事業に関する質問事項は年間4から5万ぐらいいただいております。この中で栄養機能食品の質問については数件程度だったというところであります。中身も、「栄養機能食品の制度というのは何なのか」だとか、「機能性表示食品とは違うのか」というようなそもそもの部分の質問が多く占められており、そもそもの部分で、消費者理解がなかなか進んでないという認識であります。そう考えると、その他の保健機能食品と併せて、それらの違いも含めて消費者啓発をしていくことが大事なのではないかなと思っております。

注意喚起の強調の話も出ていましたが、消費者保護の観点から、リスク対応という形で考えると強調についてはすごくいい案なのかと思っています。

あと、コープ商品の栄養機能食品の利用ですが、ウエハースとかショートブレッドとか手軽に食べられるものにこの表示をしているところで、食品全体ではおおよそ1パーセントにこの表示を実施しています。

一方、市場の中でどこにこの栄養機能食品の表示はなされているのか、探してみると、現状、グミタイプも含めてサプリメントの売り場で広がっている捉えています。ちなみに、コープ商品ではサプリメントの取扱いをしていないので、1パーセントの利用率になっている状況とともいえます。

先ほど強調に関する議論の場の話がありましたが、先日、厚生労働省の食品衛生監視部会でサプリメントの議論がされ、紅麹問題に絡んで今後、サプリメントの表示について部局横断的に検討するとのやり取りがなされた記憶があります。そうであるならば、サプリメントの議論のときに栄養機能食品の強調についても議論してもいいのではないかと思いました。

以上です。

○今村部会長 ありがとうございます。

御意見として承るということです。よろしいですかね。

では、笠岡委員、お願いします。

○笠岡委員 サンベルクスの笠岡です。

本日は御説明ありがとうございました。

私自身は、食品小売業にずっと従事をしてきて、栄養成分に関する専門的な知識はありませんので、今回、消費者庁の方、あと検討会に参加された皆様のお話をお伺いして、栄養機能食品の制度について理解を深めることができました。ありがとうございます。

私のほうからは、意見を2つ述べさせていただきます。

まず、栄養成分の機能の文言について、18ページの改正案の文言になりますが、これは食品事業者側として、実際に栄養成分の機能を表示してその食品のよさをお客様にアピールしたいと考えたときに感じることですが、ビタミンCの鉄の吸収を助ける栄養素という文言と、カルシウムの吸収を助ける栄養素という文言が、この文言だけその栄養素が私たちの体の機能にどういった効果を与えるのかという直接的な表現がないので、分かりやすさのアンケートでも60パーセント未満になっているのかなと感じました。

カルシウムと鉄自体は認知度が高い栄養成分なので、そこまで分かりづらいとは思わないのですけれども、パブリックコメントのほうにもありましたように、今回の改正案の文言に変わることで、表現が分かりやすくなっている一方で、栄養成分の機能が複数の文章に分かれてしまっているので、一つ一つの文言を単独で表示をしてしまうと逆に分かりにくくなってしまうのかなと感じています。

パブリックコメントの回答にもありましたように、文面が複数に分かれているので、2つ以上の機能をまとめて表示をするというケースが増えるのかなと思いましたので、食品事業者側、表示を作成する側としては、2つ以上の基準をまとめて表示する表示例を多く出していただきたい。そのほうが表示が作りやすくなるかなと感じました。

もう一つが、摂取をする上での注意事項について、資料の21ページ目になりますが、今回赤く塗られている注意事項と緑で塗られている注意事項については、表示を見落としてしまうことで、実際にその食品を摂取する消費者が健康を害してしまうリスクがある重要な表示になるかと思います。

栄養機能食品は表示しないといけない文面が多くありますので、一つ一つの文字はどうしても小さくなってしまうと思いますので、特に色が塗られている重要な注意事項、特定の栄養成分に対する注意事項と、乳幼児・小児に対する注意事項については、実際にパッケージに表示をするときも文字の色を変えるなど、目立つように、見落としがないように表示したほうがいいのではないかと感じました。

私からは以上です。

○今村部会長 ありがとうございます。

御意見として受け止めますけれども、実際の周知の際の工夫ということですので、何かお考えがあれば事務局からお答えいただければと思いますが、いかがでしょうか。

○消費者庁食品表示課今西保健表示室長 委員の先生方からおっしゃっていただいたように、我々はこの制度をつくるだけではなくて、この制度を使っていただくということも大事になっておりますので、普及啓発の仕方については、我々だけではなくて、普及啓発を担当している部署もありますので、そういったところも一緒に相談しながらやっていきたいと思っております。

○今村部会長 今、御要望としては、2つ以上書く事例を出してほしいとか、色をつけたほうが望ましいですよということは、省令とは別にリスコミの段階でする、しないという話があると思うので、その辺の検討の可能性についてはいかがでしょうか。

○消費者庁食品表示課今西保健表示室長 表示例といったものについては、通知「食品表示基準について」で例を示したいと思っております。どういう例がいいかといったものは、また御相談させてもらいながら決めていきたいと思っております。

○今村部会長 ありがとうございます。

笠岡委員、よろしいですか。

では、中田委員、お願いします。

○中田部会長代理 消費者庁の今西室長には、これまでの検討経緯の御説明、そして、委員の皆様には様々な側面からの御審議をありがとうございます。主要な論点はほぼ出尽くしていると思いますので、私からは1点だけ意見をお伝えしたいと思います。

今回の改正は、最新の科学的根拠に沿う形で、栄養機能表示に限定して改定案をまとめていただいたと理解しておりますが、当食品表示部会としては、消費者が安全に食品を摂取すること、そのためには消費者自身が店頭で正しく自身のニーズに合った食品を選択する機会と、必要な情報を分かりやすく提供することが十分できているかどうかということが注目すべき点でもあると考えております。

一言で消費者と言っても、消費者には高齢者の方や何らかの疾病をお持ちの方がたくさんいらっしゃるわけで、今回の栄養機能食品の表示基準見直しの後、順次機能の文言や注意事項等、商品パッケージに記載される表示が変更されていくことになると思われますが、見直しの原案作成時には今回認識調査結果を反映していただいたということであるのですが、実際の食品容器包装に説明を記載できる面積は極めて限られている中、文字量、文字の大きさ、デザインの視点でも、当該情報を必要とする消費者に誤解なく十分な理解とともに伝わる環境が整えられているか、危険性のある摂取事象は発生していないか、または、施行後、業界の事業者における課題感の動向に何か変化はあるのか等、表示変更後も引き続きモニタリング、検証をお願いして、その結果を可能であれば食品表示部会においても御共有いただければと思います。もし現時点で今後のモニタリング検証の具体的な計画などがありましたら、御共有いただければ幸いです。

○今村部会長 ありがとうございます。

現時点で答えることがあれば、事務局からお願いします。

○消費者庁食品表示課今西保健表示室長 消費者意向調査を毎年定期的にはやっておりまして、その項目についても当然ながらその都度検討しているということになります。現時点でそれ以外の調査はやっておりません。

○今村部会長 中田委員、どうでしょうか。

○中田部会長代理 御回答ありがとうございます。

そうしますと、毎年、定点では調査をしているけれども、その時々で調査項目が変更しているという理解でよろしいでしょうか。

○消費者庁食品表示課今西保健表示室長 当然ながら、ずっと継続的に見なければいけない項目もありますので、その項目を見ながら、そのときに必要なところを調査する形でやっているということです。

○中田部会長代理 御説明ありがとうございます。

それでは、来年の調査の御共有もぜひお願いできればと思います。

○今村部会長 ありがとうございます。

ほかに御意見はいかがでしょうか。特に追加で御意見等はございませんでしょうか。

委員会全体の御意見としては肯定的な御意見が多かったと思いますし、諮問内容について答申させていただくことができるのではないかと思います。

ほかにないようでしたら議論はここまでといたしまして、諮問に対する表示部会としての判断に入っていきたいと思います。

冒頭でお伝えしましたように、阿部委員、河野委員、森田委員におかれましては本件についての決議権がございませんので、御発言及び決議への参加はお控えいただきたいと思います。また、オンライン参加の阿部委員におかれましては、一旦カメラをオフにしていただいてということですので、御協力をよろしくお願いいたします。

それでは、答申案を配付及び画面表示いたしますので、少しお待ちください。そして、友行参事官から5分程度で答申書案の説明をお願いいたします。

○友行参事官 それでは、画面でも確認できるかと思いますので、私のほうから答申書についてお伝えいたします。

答申書、令和8年7月17日付、消食表第528号をもって諮問のあった食品表示基準の一部改正について、下記のとおり答申する。食品表示基準の一部改正について、諮問された改正案のとおりとすることが適当であるということでございます。

併せまして、本日御欠席の小川委員からコメントをお預かりしておりますので、代わりにお伝えいたします。

今回の食品表示基準の一部改正について、特段の反対はなく、賛成いたします。その上でコメントをいたします。

私は、栄養機能食品や栄養補助食品、特定保健用食品や機能性表示食品の分野は、規定が大変細かく消費者には分かりにくいので、やはりリスクコミュニケーションが大事だと思っています。今回は、特に高齢者とケアをする周りの人を意識して、正しく怖がれるように具体的に反復的に伝えることを意識していただきたいという点を要望いたします。

以下は個人的なことでございますが、両親の介護をしています。両親は体によさそうと思うと購入し、食卓の周りやリビングにいろいろな製品が置いてあります。栄養機能食品や栄養補助食品、トクホや機能性表示食品など、もともとそれほど気にせず摂取していましたが、最近は認知機能が低下し、気にできないのが実態で、気が向いたときに摂取し、摂取したかどうかを忘れるので、本人が量を注意することが難しいです。周りが注意するのもかなり難しいのですが、必要以上に取り上げることもストレスなので、正しく怖がれるようになりたいのです。

例えば、今回の改正に関連しては、資料2の21ページの注意事項で、カリウムやビタミンKの何々の方は摂取を避けてくださいという表現は、ほかより一段注意喚起レベルが高い表現です。既に行われている具体的な情報の例ですが、同じ注意事項でもレベルの差があることを伝える必要もあるのではと思います。レベルの差があることを理解していれば、正しく怖がる一歩になるからです。あるいは、薬局の待合室やテレビの政府CMなど、高齢者の生活で目や耳に入りやすいメディアを使い、反復的に伝える。そうすることで、高齢者やケアをする人たちが正しく怖がれる情報提供をしていただければと思います。

以上です。

○今村部会長 ありがとうございました。

今、小川委員からの御意見もありましたけれども、委員の皆様から今の答申案について御意見を賜りたいと思います。総じて制度の啓発については委員会のほうでもかなり活発な御議論がありまして、消費者庁からは通知の段階で踏み込んで検討していただけるという回答をいただいているところです。ですので、特に御意見がなければ、この答申案の取りまとめに入りたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。

では、7月17日付に諮問のありました食品表示基準の一部改正につきまして、食品表示部会で答申案のとおり了承することでよろしいでしょうか。

(首肯する委員あり)

○今村部会長 ありがとうございます。

異議がないことを確認させていただきましたので、原案どおり答申させていただくということで進めたいと思います。

答申の内容につきましては、報告書により委員長に報告し、同意を得た場合には消費者委員会の答申書に沿って発出させていただくことになります。また、先ほど申し上げましたように、通知で周知する際に制度の在り方とか、特に健康に関する注意喚起については、ぜひ事例としてどんなふうにするかも含めて表現を考えていただきたいということはこの委員会からの御意見として聞いていただければと思います。

では、議論をこれで終わりたいと思います。以上をもちまして、改正案の審議を終了とさせていただきたいと思います。委員の皆様には非常に活発な意見をいただきました。ありがとうございました。建設的な方向で意見を添えていただきますことに感謝を申し上げたいと思います。

では、以上をもちまして終わりたいと思います。連絡事項があれば事務局からお願いします。

《3.閉会》

○友行参事官 長時間にわたりまして御熱心な御議論をいただきまして、誠にありがとうございました。

次回の食品表示部会の詳細につきましては、改めて事務局より御連絡を申し上げます。

以上です。

○今村部会長 ありがとうございます。

それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきたいと思います。皆様、お忙しいところをお集まりいただきまして、熱心な御議論をいただきましたこと、心から感謝を申し上げます。どうもありがとうございました。

(以上)