第68回 食品表示部会 議事録

日時

2022年8月22日(月)16:00~18:12

場所

消費者委員会会議室・テレビ会議

出席者

【委員】
受田部会長、生駒部会長代理、青木委員、穐山委員、阿部委員、石川委員、今村委員、監物委員、澤木委員、菅委員、清古委員、田中委員、戸谷委員、野々内委員、前田委員、湯川委員、渡邊委員
【消費者庁】
依田審議官、蟹江食品表示企画課保健表示室長、宗食品表示企画課課長補佐
【事務局】
加納事務局長、岡本審議官、友行参事官

議事次第

  1. 開会
  2. 「食品表示のデジタルツール活用に係る検討調査事業」について
  3. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○友行参事官 それでは、時間となりましたので、始めさせていただきたいと思います。

本日は、皆様、お忙しいところを御参加いただきまして、誠にありがとうございます。ただいまから消費者委員会第68回「食品表示部会」を開催いたします。

本日は、委員全員の御出席をいただいており、部会が成立しますことを御報告いたします。本日は、受田部会長、生駒部会長代理、菅委員が会議室にて御出席、その他の委員はテレビ会議システムにて御出席いただいております。

議事に入る前に、8月1日付で事務局に審議官として岡本が新たに着任しておりますので、御挨拶を申し上げます。

○岡本審議官 8月1日付で審議官に着任いたしました岡本です。よろしくお願いいたします。

○友行参事官 なお、私は7月1日付の人事異動により消費者委員会事務局参事官に着任いたしました友行でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

続きまして、会議の進め方と配付資料について確認させていただきます。

本日は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、テレビ会議システムを活用して進行いたします。テレビ会議にて御参加の委員におかれましては、ハウリング防止のため、発言者以外の方はマイクをミュートの状態にしていただきますようお願いいたします。御発言される際は、あらかじめチャットでお知らせください。受田部会長に御確認いただき発言者を指名していただきますので、指名された方は、マイクのミュートを解除してお名前をおっしゃっていただき、御発言をお願いいたします。御発言の際、配付資料を参照する場合は、該当ページの番号も併せてお知らせくださいますよう、お願いいたします。

チャットが使いにくいなど、不都合がございましたら、呼びかけていただければと思います。また、御発言の際には、カメラつきの方は、可能な限りビデオ通話をオンにしていただければ幸いでございます。御発言が終わりましたら、ビデオ通話を停止し、マイクをミュートの状態にお戻しください。なお、音声が聞き取りにくいなどの場合にもチャット機能でお知らせください。

傍聴者を入れずに開催いたしますが、議事録につきましては、後日、消費者委員会のホームページに掲載いたします。議事録が掲載されるまでは、本日の会議の様子を、8月23日火曜日15時頃よりホームページで動画配信いたします。

本日お配りしております資料は、議事次第に記載しておりますとおり、資料1、参考資料となっております。もし不足がございましたら、事務局までお申し出くださいますようお願いいたします。

それでは、受田部会長、以降の進行をお願いいたします。

○受田部会長 皆様、こんにちは。

オンラインで参加の皆様、私の声は聞こえておりますでしょうか。チャットにはレスポンスがないのですけれども、大丈夫でしょうか。

ありがとうございます。穐山委員から、声が聞こえております、とのことです。

≪2.「食品表示のデジタルツール活用に係る検討調査事業」について≫

○受田部会長 それでは、本日の議題に入りたいと思います。よろしくお願いいたします。

まず、本日は、消費者庁から依田審議官、蟹江食品表示企画課保健表示室長、そして、宗食品表示企画課課長補佐にお越しいただいております。どうぞよろしくお願いいたします。

なお、依田審議官は6月28日付で御着任ということですので、ここで一言御挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○消費者庁依田審議官 御紹介いただきまして、ありがとうございます。ただいま部会長から御紹介いただきました、消費者庁の審議官を拝命しました依田と申します。食品関係全般を担当させていただきます。

前職は水産庁の漁政課長ということで庶務課長をやっておりまして、その際には一連のアサリの表示の問題について、相当、消費者庁とはいろいろ議論させていただきまして、Q&Aの改訂で収まったわけでございますけれども、表示をめぐる問題につきましては、消費者の皆様に生産の段階の情報をきちんと伝えていく意味では、消費者の問題であると同時に、各種食料事業者といいますか、生産者から流通加工業者に至るまで、そこは、ある意味、見える化が必要だということで、産業政策の観点からも非常に重要な要素でございます。

今回は、このたび、消費者庁の審議官ということで立場が変わりますので、私の経験も生かしながら、やはり消費者の皆様にどういう形で情報を伝えていくかということで頑張っていきたいと思いますので、先生方の御指導、またよろしくお願い申し上げます。

○受田部会長 ありがとうございました。

それでは、本題に入ってまいりたいと思います。

本日の議題は、食品表示基準の改正に係る諮問を受けての審議ではなく、第5次消費者委員会食品表示部会で取りまとめました、食品表示の全体像に関する報告書の中で行った提言に基づき、消費者庁が行いました調査の報告となります。

食品表示の全体像に関する報告書は、表示事項が増加し、それに伴って消費者が安全性に関わる表示を見落とす可能性がある問題を背景に、食品表示はどうあるべきかを検討するため、ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会などからのヒアリング等も含め、9回にわたって議論を行った上で取りまとめたものでございます。表示事項間の優先順位や事業者の意向といった様々な問題について、今後、調査検討を行うために必要な実態把握に関する調査を速やかに行うことを提言したものでございました。

この報告書に基づいて消費者庁では各種調査が順次進められておりまして、昨年8月には令和2年度に実施した調査の結果について、本部会に御報告をいただきました。報告書では、ウェブを用いた食品表示の可能性について検討することも盛り込まれているところですが、本日は、それに関連し、令和3年度に実施した「食品表示のデジタルツール活用に係る検討調査事業」の結果が取りまとめられたということでございますので、この部会にて御報告をいただきます。

それでは、資料1について、宗食品表示企画課課長補佐から20分程度でまず御説明をお願いいたします。

○消費者庁宗食品表示企画課課長補佐 ありがとうございます。それでは、お手元の資料1に沿いまして、令和3年度に実施いたしました食品表示のデジタルツール活用に係る検討調査事業報告書につきまして、その概要を御説明させていただきます。私、食品表示企画課課長補佐の宗と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

まず、1ページ目「1.事業実施の背景と課題」でございます。

これまで御議論いただいておりますように、食品の義務表示事項は多くて見づらい状況となっております。現行の表示事項以上に義務表示項目が増えてしまいますと、ニーズが多様化する消費者にとって、更に表示が見づらく十分に活用されないなど、今後、更に問題が深刻化する可能性があります。こうした背景を踏まえまして、容器包装の表示をデジタルツールで代替することが可能か技術的検証を行うとともに、消費者の意向を調査することを目的としまして消費者庁では令和2年度に「アプリケーションを活用した食品表示の実証調査事業」を実施いたしました。

こちらは、実証用のデータベースとスマートフォンアプリを作りまして、容器包装上の表示をデジタルツールで代替する場合にどういった技術的課題があるのかという検証を行うとともに、スーパーで消費者モニターの方に実際にそのアプリを使用いただきまして、デジタルツールによる食品表示に関する消費者のニーズを確認して、食品表示の利活用に向けた課題を明らかにする、そういった趣旨の事業になります。

その結果でございますけれども、まず、技術的課題としまして、この左側の「技術的課題」という四角ですが、各社において管理している食品表示データのフォーマットが統一されていないですとか、データのコード体系の解釈にばらつきがあるとか、これは例えばアレルギー品目の有無がありなしで表すか、1と0で表すかとか、そういったことですけれども、そういった問題ですとか、あるいはデータを収集するだけでは利用できないという問題がございました。また、3つ目のチェックですが、食品表示情報の管理には商品パッケージの画像が重要ですけれども、各社でデータとして管理されている食品表示データにはそのデータが含まれていないですとか、含んでいる場合もその格納方法等が標準化されていない問題ですとか、あるいはデータの一部が欠如しているとか、最新状態に保たれていない場合もございました。

一方、右側の四角で「消費者の意向」、アプリを使ってみた消費者の意向ですけれども「より簡潔に情報を記載してほしい」といった不満が上げられた一方で「健康維持・増進に必要な表示項目をもっと増やしてほしい」といった両極端な意見が見られるとか、あるいは「栄養成分の活用法を示してほしい」といった表示事項の活用方法ですとか、個人の体質等のパーソナライズ化された情報提供のニーズが存在し、多様なニーズがあることがうかがわれました。

また「デジタルツールによる食品表示に係る評価」ですけれども、アプリで食品表示を見て購入商品が変わった、または変わる可能性があると回答した人が実証参加者の7割を超え、アプリで食品表示を確認することによって消費者の購買行動が変化する可能性を示しております。さらに、実証参加者の7割以上の方が「今後もアプリを継続したい」と回答しておりまして、健康維持・増進ですとか食物アレルギー等に関する具体的なニーズを持っている方が、より継続利用の意向を有していることも分かりました。

その一方で、最後ですけれども「バーコードでスキャンする際にほとんどエラーになるので使いにくい」ですとか、あるいは「パッケージを自分で見ることとの違いを感じなかった」という回答ですとか、また端末操作が煩雑である、といった回答も見られたところでございます。

2ページ目ですけれども、このような令和2年度事業の結果を踏まえまして、令和3年度は、消費者の意向を更に深掘りすることを目的としまして、実証における対象商品ですとか期間を拡大するとともに、アプリケーション機能も拡充して本格的な実証を実施したということになります。

具体的には、令和2年度の実証では合計10日間、参加人数は156人であったのですが、令和3年度にはこれが18日間、参加人数は405人。対象商品も、令和2年度は約1,800件であったものが、令和3年度は約9万件というふうに大幅に拡大しました。

さらに、アプリの機能についても、令和2年度版のアプリがございますけれども、それに更に、文字サイズの調整機能ですとか、あるいは表示機能を増減できる機能、それから、アレルギー物質をアラートしてくれる機能ですとか、個々人の健康目標に応じた表示の強調機能、また、用語の説明機能ですとか、いろいろな機能の拡充を行ってみたということでございます。

3ページ目で、こちらが具体的な実証事業の流れになります。

まず、食品業界最大の商品情報サービス事業者である株式会社ジャパンインフォレックス様から保有する食品表示データを一元的に提供いただきまして、マル2ですけれども、実証用にデータベースを構築して、それらのデータを格納します。マル3ですが、消費者モニターの方がスーパーでその商品のバーコードをスキャンするための実証用アプリを構築しまして、最後にマル4ですけれども、スーパーに買い物に来られた消費者の方からランダムにモニターとして御協力をお願いしまして、お買い物の際に構築した実証用のアプリを使って食品表示情報を確認いただく。それで、モニターの方々には実証前後でアンケート調査を実施する。こういった流れになっております。

4ページ目ですけれども、こちらが実際にアプリを使用する際のイメージです。

まず、利用者情報としまして、御自身の健康目標とアレルギー情報、それから、見たい・知りたい情報を事前に登録いただく。その上で、アプリで商品のバーコードをスキャンすると、事前に登録した情報に応じて、見たい情報が見やすく表示されるような具合でございます。

必要に応じて、この右端のものですけれども、詳細な情報を展開したり確認したりできるので、もっと簡潔に見たい人はそうできるし、詳しい情報が欲しい人はそれも見られるというふうになっております。

5ページ目に参ります。続きです。

例えばアレルギーをお持ちの方向けに、こういったアラート機能、アレルギー物質が含まれていると、こういうふうに赤くアラートされるような機能ですとか、あるいは更に類似商品の提案機能なども拡充したところです。また、栄養成分の摂取目安ですとか健康目標に応じた強調機能ですとか、この例ですと食塩を減らしたいと思っている方向けに食塩がこれだけ含まれているというものを強調するような機能ですとか、あるいは最後、右端ですけれども、用語の意味を確認できるような機能などもつけていたところです。

6ページ目は、実証に御協力いただいた店舗等の情報になります。こちらのスーパーでお買い物をされている消費者の方に実証をお願いしたということでございます。

7ページ目が実証の結果でございます。

まず、デジタルツールによって食品表示情報を確認することについて、回答者の81.0%の方が「見やすくなった・より内容を理解できた」と評価していました。「見やすくなった」理由についてですけれども「イラスト表記」とか「文字の大きさ」等による視認性の向上が、さらには「より内容を理解できた」要因としては、アプリの機能によって栄養成分表示の数値が持つ意味ですとか、添加物の正しい理解、が挙げられておりました。

また、デジタルツールによって食品表示情報を確認することによる商品選択の変化についてですけれども、85.0%の方が「変わった」または「将来は変わる可能性がある」と回答していました。最後に「アプリの機能の中で、今後も利用したいものはあったか」という質問もあったのですが、それによると「ピクトグラムによるアレルギー物質アラート機能」と「栄養成分の摂取目安との比較・健康目標に応じた強調機能」が回答としては多くございました。

8ページ目で、引き続き、実証結果についてです。

84.0%の方が「アプリで確認できると良い情報がある」と回答していました。特により詳しい原料原産地・添加物・原材料情報に関する情報に対して、ニーズが高いことが分かりました。より詳しい情報に対するニーズについて、年齢とか性別による差異は見られなかったということですけれども、ただ、日常的に当該表示項目を確認している方においては高い傾向が見られました。

さらに「アプリで確認できると良い情報がある」と回答した方に対して「より多くの情報がデジタルツールで確認できることにより、商品選択に影響はあるか」と質問したところ、70.0%の方が「商品を選択する上で参考にしたいと思う」と回答されました。

9ページ目でございます。続いて、実証結果のうち、デジタルによる食品表示情報の提供への意向についてです。

まず、本実証で用いたようなアプリを使った食品表示情報の提供方法に対する意向を確認しましたところ、いずれの表示項目についても依然としてパッケージへの記載ニーズが高い傾向にありましたが、項目によっては「パッケージに記載があって、アプリで補足説明が良い」ですとか、あるいは「パッケージは概要のみで、アプリで詳細が確認できればよい」といった回答の合計が「必ずパッケージに記載してほしい」という回答を上回る場合もございました。

パッケージ掲載がいい理由ですけれども「信頼」ですとか「利便性」が挙げられました。また、今購入時に確認している情報は、従来どおりパッケージ上で確認したい、といった声も多い結果となりました。今後のデジタルによる食品表示情報の提供の検討に際しては、パッケージ上に表示した上でのアプリによる補足説明ですとか、パッケージ上に概要を表示した上でアプリによる詳細説明とすることを受け入れる声もあることから、パッケージ上の表示とデジタルによる情報提供の併用、といった形についても考慮していく必要があると考えられます。

アプリを用いた実証については以上になるのですけれども、続いて10ページ目は、令和3年度事業においては、食品表示データの取扱い等に係る実態調査としまして、食品表示データの取扱いに関する実態とその課題を把握するとともに、食品表示データのオープン化を行った場合の影響ですとか、それに対する事業者の方々の意向を確認することを目的に、食品製造、流通、小売事業者、商品情報サービス事業者、それから、アプリケーションサービス事業者の方へのヒアリングを実施いたしました。

オープン化というものはまた後で出てきますけれども、デジタル技術を使って食品表示情報を確認できるようにするためには、その食品表示データがデジタル技術で利用可能な状態になっている必要がありますが、今はそうしたデータを事業者が自由に閲覧・活用できるような形になっておりませんので、本事業においてはこれを自由に閲覧・活用できる形とすることをオープン化と定義しまして、その課題ですとか影響について各事業者にヒアリングを行ったということでございます。

ヒアリングの結果ですけれども、いずれの事業者の方も、食品表示データのオープン化の推進は必要である、と認識されていることが分かりました。一方で、食品表示データのオープン化に関する課題としまして、例えば左上の製造事業者の「食品表示データの取扱いに関する現状」という欄に記載されておりますように、例えば商品規格書のフォーマットが統一されていない、不統一であるとか、あるいは記載対応に係る負荷がかかっていることが挙げられております。

一方で、例えば小売事業者の方の「食品表示データのオープン化の影響(期待/懸念)」という欄を御覧いただきますと、オープン化に向けた懸念といたしまして、商品情報の正確性ですとか適時性、それから、責任の所在に関する懸念なども示された結果になっております。

11ページ目は、食品表示情報をオープンデータ化するに当たってのデータの管理方法、それから、読み取り方法の検討についてです。

まず、管理方法についてですけれども、先ほども少し触れさせていただきましたが、今は食品関連事業者が有料で利用する商品データベースは存在するものの、現状、食品表示データは自由に閲覧・活用できる形とはなっておりません。容器包装上の表示事項を食品表示データとして利活用可能な形態とするためには、食品表示データを無償で制約なく利用可能なオープンデータとすることが望ましいと考えられます。

そのための方式について、概念実証を行った結果ですけれども、コンピューターによる自動的なデータの編集ですとか、あるいは連携に適したファイル形式。そのファイル形式がここに図で書かれておりますLinked-RDFファイルですが、そういったファイル形式でオープンデータ化することによって、データを一元的に集約しない、分散管理型のデータ管理が可能であることが分かったところです。

12ページに「参考:オープンデータの管理方法」ということですが、オープンデータの管理方法としては、ファイル集約者が食品事業者から収集したデータを公開する集中管理型と、食品事業者が任意の場所、各食品事業者のホームページ等ですけれども、そこに公開する分散管理型の方式が考えられるところです。

集中管理型は、分かりやすくはあるのですけれども、データを登録する際の本人確認が難しいですとか、情報に誤りがあった場合に責任がどこにあるか、とかという整理が難しい等の問題があるところです。

一方で、分散管理型は、あくまで情報を公開するのは各事業者ですので、データの適時性については期待できるほか、あと、責任の所在も比較的整理しやすいと考えられるところではあります。

その他、それぞれの方式の違い等はこちらの図のとおりとなっております。

13ページ目でございます。こちらが食品表示データの読み取り方式の検討についてのスライドになります。

食品の識別には、現在はJANコード、これはいわゆるバーコードとお考えいただければと思いますけれども、それが一般的に使われておりますが、内容量の違いですとか、栄養成分、原材料等が一部異なる場合であっても、JANコード上は同じ商品の扱いとなってしまう場合があるため、食品表示情報を提供する目的では商品を一意に識別できない場合がございます。商品を一意に識別でき、かつ商品情報の拡張を考慮した場合、JANコード以外のコード体系であることが望ましいと考えられるところです。

また、食品表示データを識別する方法について検討を行った結果、JANコード等のいわゆる1次元シンボルは保有可能な情報量に制約があります。一方で、この図の3番の電子タグというものもありますけれども、この例として挙げられているRFIDというものはICチップから電波を飛ばして無線通信で情報をやり取りする、そういった方式ですが、これは金属とか水分の影響を受けやすい問題があることなどを踏まえますと、食品表示情報を提供する手段としては真ん中の2番の2次元シンボルの利用が現実的なのかなと考えられるところです。2次元シンボルは、例示しておりますのはQRコードというふうに書いておりますけれども、そういった形式ということです。

周辺情報として、コーデックス委員会における技術革新を用いた食品表示情報の提供に係るガイドラインも検討が進められておりますけれども、そこでの議論の中でも2次元シンボルが代表的な方式として示されているところです。

最後、14ページ目でございます。食品表示データのデジタル化・オープン化にはこういった技術的論点があります、という表になります。

順番に簡単に触れさせていただきますが、まず、食品表示データのフォーマットですけれども、広く利用されるためには、データの規格ですとか、また、利用条件も統一されることが望ましいところです。

第2に、データの鮮度ですとか正確性をどういう仕組みで担保していくのか、という課題がございます。

第3に、データの流通方法として、集約方式と分散方式の2つを御紹介しましたけれども、どのようなデータ流通の在り方が望ましいのか、を検討していく必要がございます。

第4に、オープンデータ化に向けた仕組みづくりですけれども、中小・零細を含む事業者の方々も含めて、実現性と実効性のバランスを考慮しながら、効率的に食品表示データの公開・流通を進めるための仕組みを設計する必要があります。

第5に、加工食品を一意に識別する方法、どのように現物の商品とデジタル上の食品表示データを1対1でひも付けるかという問題がございます。今、広く利用されているJANコード、バーコードでは食品表示情報を提供する目的では加工食品を一意に識別することができないので、関係省庁とも連携しながら識別方法を検討していく必要があります。

最後、第6ですけれども、食品表示データが流通し、誰もがそのデータにアクセスできるようになることが望ましいと考えられる一方で、一足飛びにそれを実現するのは難しいことから、段階的に進めていく必要があるということでございます。

私からの御説明は以上となります。

○受田部会長 ありがとうございました。

それでは、ただいまの御説明に対して委員の皆様から御質問や御意見をいただきたいと思います。御発言がある方は、テレビ会議で御参加の委員におかれましてはチャットで御入力いただき、会議室で御参加の委員の皆様は挙手でお知らせください。どの部分から御質問いただいても結構でございます。

いかがでしょうか。

それでは、チャット上では渡邊委員、それから、前田委員から御意見、御質問があるということなので、まずはオンラインで御参加の渡邊委員、前田委員の順番で指名させていただきます。

渡邊委員、お願いいたします。

○渡邊委員 ありがとうございます。渡邊ですけれども、聞こえますでしょうか。

○受田部会長 聞こえております。よろしくお願いします。

○渡邊委員 何点かあるのですけれども、まず、1点だけ意見があるのですが、今回は実証実験ということで報告書があるのですけれども、そもそも表示事項が多くて見づらいことの解決方法の一つの手段としてデジタルでの表示はどうだろうかということで始まったのではないかという理解していますので、まずは例えば表示事項の見直しとか表示項目の見直し、あるいはそれぞれの表示項目を義務表示と任意表示に分けて任意表示へ移行するとか、そもそも何を本体に残すか。それで今度、本体の表示を見た後に、それでは、デジタルをどういう形で活用するかということもあると思うので、今回は一から全部、デジタル表示で表示していく形で実証実験をやられているので、思っていたイメージと全然違う。あと、消費者庁さんでデジタル表示に前のめりになっているのではないかという気がまず一つはします。

それ以外にも意見があるので後で言いますけれども、まず全体としては、オープンデータ化も含めて、何でそんな必要があるのかとか、腑に落ちない部分が何点かあるので、後でそれは言いますが、とにかくデジタル表示に移行するのだという感じで前のめりになっているような気がします。

以上です。

○受田部会長 ありがとうございます。

この調査事業を実施した背景、また、目的、それから、今の御質問からいくと、この実証実験を踏まえて、今後も含めて大きな視点での質問をいただいたかと思います。

この点に関しては、消費者庁からまずお答えをいただいてよろしいでしょうか。

それでは、依田審議官、お願いいたします。

○消費者庁依田審議官 ありがとうございます。御指摘はごもっともだと考えてございます。

もともと、この実証事業については、正にこの表示項目を義務とするか、任意とするかとか、優先順位とか、こういう食品表示の全体像に関する報告書でいただいている宿題といいますか、これ自体に何か対応する形のお答えを出そうということではなくて、既存の義務とか任意の事項はそのままにした上で、ウェブを活用した場合にどういうメリットがあるのか、あるいは課題があるのかを純粋に技術的な課題を整理しようということで試みたものです。そういう意味では私ども自身、まだ不勉強な部分は多分にあるのが実感でございますので、これを基に表示制度そのものをどうこうするというところまで熟したものではないということで、途中段階の御報告になるのかなと考えています。

2つ目のオープンデータの話についても、私もこれは着任して、オープンデータ化の議論がこの実証事業の中に入っていること自体、外に対するメッセージは若干、気になったところでございます。正にこのオープンデータ化は、個々の事業者さんが持っている営業秘密とか、そういうものをも含めて、どういう形でオープンにしていくのかというのは、任意の仕組みにするのか、それとも、制度上の仕組みにするのかという大きな違いがございますので、これも私どもの理解としては、あくまでもこの実証事業の中で仮にオープンデータ化とか、宗から申し上げました、無償で提供できるような、ウィキペディアみたいな形のものがあった場合にどういう形のものが考えられるか、デジタルをするに当たって、やはりよりよいものにしていくためには、ここでそういう議論はあると考えています。

今回、この実証事業で私どもも勉強になったのは、これを表示の代用にするのか、補完にするのかという大きな議論はございますけれども、やはりこの1対1、当該商品の情報をどう伝えていくかが一番重要だと思いますところ、現行のバーコード中心の情報管理では、先生方からいただいている宿題に対して応えるためは情報量が足りず、先ほどの1対1の一意性というか、商品とデータとの対応関係もバーコードでは追えないことが分かったこと、これが非常に大きな意義になるのではないかということでございます。

そういう意味では、すみません、繰り返しになりますが、制度にチャレンジする気は毛頭、現時点ではございませんし、オープンデータ化もオープンデータ化を前提に議論を進めるつもりも毛頭ないことを御理解いただければと思います。

○受田部会長 ありがとうございました。

まず、そもそも論のところ、渡邊委員も第5次の食品表示部会において共に御議論いただきました食品表示に関する全体像の議論。ここを基に今回の調査事業も実施していただいているかと思います。

先ほど渡邊委員からも御質問がありましたように、今の容器縛りで、ここの部分は前提として当然、それを念頭に置いている。プラス、例えば併用したり補完したりしていくときに、ウェブ上の情報提供の在り方をうまく活用できないかという観点が全体像における大きな議論でございました。

当然ながら、代替とかすみ分けとかという言葉を使っておりましたけれども、容器縛りを一部ウェブ上に移行してしまうようなことも考えられるのではないかという議論はそのときありましたが、これは制度的に見ると相当クリアしていかないといけない段階が複数あるし、一足飛びにはそれは難しい。そして、何よりも、食品表示に関する消費者意向調査等から見ても、今の表示事項に関して容器でお示しをしていただきたいという消費者の声は非常に高い。

このあたりを踏まえて、インターネット上での情報提供が先行して、様々な理想的モデルといいますか、優良事例も調べ、そして、提供の在り方についても様々な試行をしてみましょうという一環で行われているものと私自身も認識しているところでございます。

もう一言だけ添えますと、当時の議論においては、食品表示の分かりやすさという部分を、いわゆる視認性と理解度というふうに分けて、より分かりやすい食品表示の在り方を考えていくべき。その中で今、食品表示に関しては視認性の部分がどうしても消費者の声から判断すると十分でないということがございました。

今回、こういったデジタルツールを活用していただいて、いろいろな声をお聞かせいただいた中で、初めて視認性に加えて理解のしやすさが上がっている。こういう情報提供の在り方もデジタルツールを活用することによってかなり進歩していくのかなというところは注目に値する、というふうに私自身も感じたところでございます。

今、まず、渡邊委員からそもそもの部分を御指摘、御質問いただきました。恐らく今、順次、質問がありますという委員からのチャット記入をたくさん拝見しておりますけれども、まず、ここの部分は整理しておく必要があるかと思いました。

渡邊委員、今のお答え、また私も少し補足をさせていただき、容器縛り、これをデジタルによって代替するという一足飛びの議論ではないし、そういう意味での前のめりというお言葉がございましたけれども、段階は踏んでいるというお答えでございます。いかがでしょうか。

○渡邊委員 そのとおりなのですけれども、どうしてそういうことを言うかというと、全部の情報ではなくて、ほとんど例えば商品に書いてある表示でオーケーになる商品も結構多いと思うのです。だから、そうするとどうなるかというと、入り口のところでその商品ともうちょっと見たい表示をつなぐデジタル化の入り口のところが、今、JANコードとかが言われていますが、ひょっとしたら売場にパンフレットみたいなもので、例えば二次元バーコードでもいいですが、それをやると補完されるデータが出てくる形でもいいので、何かすごく、全ての表示をデジタル化するからこういうデータベースとか、そういう話になるけれども、ただ補完だったらそんなにすごい話ではなくてもいけるのではないかということで申し上げました。

○受田部会長 ありがとうございます。

容器縛りの容器とデジタル。その間に多分、ステップが必要である。しかも、今のお話はスマートフォンを前提としているということで、チャット上、湯川委員からも、「この調査はスマートフォンの使用を前提としているように思います。スマートフォンを誰でもが使用できるインフラとして考えてよいのでしょうか」という御記入もあります。今の渡邊委員の後でコメントをいただいた入り口の部分、あるいはスマートフォンだけでいいのか。こういった点については更に議論の余地があるかと思います。

その点は踏まえて、今日はまず、こうやってデジタルツール活用に関しての調査、事業の報告を受けておりますので、その中身をまずメインで議論はさせていただきたいと思います。

渡邊委員、まず一旦、そこで区切らせていただいてよろしいでしょうか。

○渡邊委員 オーケーです。すみません。

○受田部会長 ありがとうございます。

それでは、続いて、前田委員、お願いいたします。

○前田委員 前田です。ありがとうございます。

質問なのですけれども、アレルギー物質についてなのですが、全ての商品に関して28品目が分かるようになっているのかどうかを確認させていただきたい。

それから、アレルギーでいう一括表示の部分が例えば個別表示で見られるとか、そういうふうに形をそろえたもので見られるようになっているのかを確認させていただきたいと思います。

よろしくお願いします。

○受田部会長 ありがとうございます。

アレルギー表示に関して、実態としてどうだったか。フォーマットあるいはピクトグラムの示し方、どういうふうに実施されたかということでございます。

では、宗課長補佐、お願いいたします。

○消費者庁宗食品表示企画課課長補佐 ありがとうございます。

すみません。まず、1点目の全ての商品について、28品目見られるようになっていたのかということですけれども、こちらは残念ながら事業者によって情報の精度がまちまちであったこともあって、推奨品目等も含めて特に全てが見られるようにはなっていなかったということでございます。

それと、恐縮ですけれども、2点目の御質問は。

○受田部会長 2点目については、示し方、フォーマット、恐らくピクトグラムでの表示の仕方について御質問だったかと思いますが、前田委員、そういう理解でよろしいですか。

○前田委員 ありがとうございます。

アレルギーで個別表示と一括表示というものがあるのですけれども、例えば括弧でくくって最後に小麦を含むとかと書かれると、例えば小麦のアレルギーの患者さんで、しょうゆは使えるのですが、しょうゆの小麦なのか、ほかの食材の小麦なのか分からないという困り事が結構多いのですけれども、そこの部分のお話でした。

○受田部会長 ありがとうございます。

では、宗課長補佐、お願いいたします。

○消費者庁宗食品表示企画課課長補佐 ありがとうございます。

その点も結局、容器包装上の表示されているものがデジタルでも反映されているということでして、結局、そのあたりも今回の実証の段階では事業者によってまちまちであったということになります。

○消費者庁依田審議官 ちょっと補足で、まちまちというのは語弊があるのですが、部会長がおっしゃったように、この実証事業は容器包装上の表示義務を前提として、それをウェブでやったときに、例えば字の大きさが拡張できるとか、その情報を二次的に検索できるとか、そういうことができて、それが理解に結びつくということであって、あくまでも表示ルール上の表記が前提になっておりますので、そういう意味ではアレルギーに関しても推奨表示と義務表示ということのルールが決まっていますので、その容器包装上のルールはそのまま遵守しているという前提でございます。まちまちというのは語弊がありますけれども、そういうことでございます。

○受田部会長 ありがとうございます。

前田委員、よろしいでしょうか。

○前田委員 では、容器包装に表示されたものがそのまま反映されて見えるという、見やすいということでよろしいですか。

○消費者庁依田審議官 そういうことでございます。

○前田委員 ありがとうございます。

そうしますと、5ページ目にありますアラート機能のところなのですけれども、赤いマルでアラート機能が表示されるのですが、これに引っかかってこないものもあるということになりますね。

○消費者庁依田審議官 おっしゃるとおりでございます。推奨表示などは容器包装上も任意の仕組みになっていますので、そもそも、このアラート情報に載ってこない可能性もございます。

○前田委員 今の状況が分かりました。ありがとうございます。

以上です。

○受田部会長 ありがとうございます。

それでは、続いて、穐山委員、お願いいたします。

○穐山委員 穐山です。どうも、御説明いただきありがとうございました。

私は昨年から食品表示部会に参加させていただいているのですけれども、この前の議論があまりよく分かっていませんが、これは一応、データベースのところの、12ページの長所と欠点を見させていただきますと、集中管理型だと国が何らかの管理でやるということですけれども、やはり責任の所在が分からないということで、即座に表示がデータベース化できるかというところもあり、なかなか難しいのではないかと思います。またランニングコストにおいて、国の負担が結構掛かるのではないかと思っております。

また、分散管理型だと今度は逆に産業界の企業の方へかなり負担が掛かるのではないかと思います。ウェブ登録等で、先ほどもおっしゃっていましたけれども、中小等に対応できるかどうかがやはり問題点が多いのではないかと思っております。

別な考え方として、これは私、専門家ではないので分からないのですけれども、光学的な文字認識技術がおそらく結構発達しているかと思います。既存のパッケージの表示は基準で義務ですね。ここのパッケージを例えばアプリでスキャンや写真による光学文字認識をして、それを何かうまく整理できるようなアプリがあれば、今まで業者も負担でもないですし、国もそれほど管理する必要はないかと思います。

それで、もしそういったアプリができるのであれば、そのほうが比較的導入しやすいですし、責任の所在も、パッケージの表示をそのまま文字化して検索できるようにすればいいわけですから、事業者にパッケージの責任が生じていることにつながるわけですから、もしそういうアプリの開発を国が主導で行っていただければ比較的導入しやすいのではないかと思うのですけれども、そういう考え方はできないものなのでしょうか。

○受田部会長 ありがとうございます。2点いただいたかと思います。

今後、これを具体的に進めていくとなったときのコスト。それから、そのコストを誰が負う形になるのか。当然考えていかないといけない、極めて重要な問題かと思います。特にデータベース化して国が管理することになれば、国が負うコストはかなり大きくなる可能性があるのではないか。一方で、分散管理型は企業へのコストが更にオンされていくのではないかというコストの問題が一点。

それから、2点目は、アプリを使ってということではあるのですけれども、一括表示自体を具体的に分かりやすくというか、見やすくウェブ上でお示しいただくような形もこの前段階としてあるのではないか。そういう御意見だったかと思います。

いかがでしょうか。

宗課長補佐からよろしいですか。

○穐山委員 いや、違うのですけれども、よろしいですか。ごめんなさい。

○受田部会長 1点目、2点目、どちらですか。

○穐山委員 私の後半の意見としては、アプリの開発を光学的に例えば文字認識してしまえば、その文字認識したものをうまく整理できるようなアプリがあれば、瞬時にできてしまえばパッケージの義務表示だけで済むわけですね。だから、データベースを考える必要はなくなってくるわけです。

○受田部会長 OCRを含めて、そういった文字情報を、アナログをデジタル化していく形で、ここも今の御意見でいただいたところかと思います。

この点も含めて、2点お答えいただけますでしょうか。

宗課長補佐、よろしいですか。

○消費者庁宗食品表示企画課課長補佐 ありがとうございます。

まず、1点目の分散管理型のデータベースだと中小企業等の負担はオープンデータ化していくに当たってどうなのかということでございますけれども、そういった点も正にオープンデータ化、デジタル化を進めるに当たっての事業者の方々のコストがどうなのかも今後検討していく必要のある課題であると認識はしておりまして、そういった検討もしていきたい。

もう一つ、オープンデータ化といっても、そもそも先ほど御説明申し上げたとおり、いきなりといいますか、容器包装上の表示を何か代替するとかということまでを今の時点で考えているということではないことと、このオープンデータ化に関しても、全ての事業者の方にいきなり最初から取り組んでいただけるとは我々も当然考えていなくて、容器包装上の表示を専ら続けていただく。今までどおりにもちろん、それは続けていただきたいということでございますし、その限りにおいては特に新しい負担を中小企業者の方々に強いるようなものではないと考えております。

それから、2点目の文字、容器包装上の食品表示をそのまま文字認識して、そういうアプリが開発できれば今のこういったデータベース化にはならないのではないかという御指摘であると理解させていただいておりますけれども、一応、こちらの実証事業の前段階としてそういったことも議論にはなったということなのですが、実際の今のところの問題としては、食品表示といっても、文字の大きさですとか、あるいは色合いですとか、結構、いろいろなバリエーションがありまして、残念ながら技術的に今の時点ではそういったアプリの構築が難しい。そういったコメントもあったということで、今回の実証事業においてはデータベースを整理してという方向での検討を行ったということでございます。

○受田部会長 ありがとうございます。

穐山委員、今のお答えなのですけれども、これは第5次において全体像の議論をしていきながら、容器縛りの一括表示の見やすさをどうやって改善できるかという、その一つ、改善策としてデジタルのツールを利用していこうということで、幾つかの調査事業が既に消費者庁で実施していただいております。そんな中でも先行事例等をいろいろ調べていただいて、例えばこれは容器縛りの一括表示をという視点だけではなく、今におけるウェブを利用したオンラインショッピングといいますか、オンラインでの市場が非常に活発になっていることを踏まえて、オンラインでそういった一括表示が示されているかどうか等についても既に調査等がなされております。

したがって、今回、1ページ目にこの調査の目的の部分が書かれておりますけれども、容器包装の表示をデジタルツールで代替することが可能かどうか、技術的検証を行い、消費者の意向をまず調査してみよう、ということで施行されているというふうに御理解いただければと思います。

そして、今後、今日はまだ一言、コーデックスの話が13ページに出てきておりましたけれども、一方でこういったコーデックス委員会等で食品表示の情報提供の在り方について世界的な議論が行われ始めておりますので、この動向も注視しながら、我が国におけるウェブでの情報提供の在り方、デジタルツールの利用も独自に考えていきたいということで今、1つずつ試行しているというふうに御理解いただければと思います。

これまでの議論の流れがありまして、すみません。説明が不足している部分が多々あったかと思っております。穐山委員、よろしいでしょうか。

○穐山委員 すみません。ありがとうございました。

○受田部会長 ありがとうございます。

会場からも御質問いただけるということで、次に、菅委員、お願いいたします。

○菅委員 菅です。よろしくお願いします。

既に様々な問題点、第5次のところから振り返っての今、何をしているのかの話が出てきていると思いますし、その第5次のところでも、先ほど部会長がお話しいただいたように、優劣論から入るのは容易ではないことを前提に、「前のめり」というよりは、今回の調査でもやはり「移行」したりする、あるいは「代替」したりするのは一筋縄ではいかない難しいことなのだなということがまた改めて一層分かったのかなと。それがまた、特に消費者の意向とのマッチングということを考えた場合に、簡単にどこかで「代替」できるような形ではなく、また、容器包装上の表示プラスアルファの価値みたいなことが実現できればよいかもしれないけれども、それすらもなかなかそう簡単なことではないことが分かってきているのかなと思うので、まだ「前のめり」という評価はされる必要はないのだろうと改めて思いました。

その点は踏まえた上で、若干基本的なことというか、今回の調査でなされたことについての確認的なことをさせていただきたくて質問しようと思うのですが、1つ目が資料1の2ページ目で、今回、令和3年度は18日間で、実証参加人数も405人になったということですけれども、これはそれぞれの参加者の方は1日だけ体験された形になっているのか、何日か継続して体験された方もいらっしゃるのかどうか。対象商品も9万件で、50倍に増えたようですが、これは分からないかもしれませんが、イオンで買い物をされる売場のどのぐらいの割合の商品が対象になったことになるのか。

また、操作の手間とか煩雑さのようなものを考えるに当たって、買い物の時間がどのぐらい増減したのかとか、買い物をする中で手に取って、特定の参加者が購入を検討しようとする商品のどのぐらいの割合についてスマートフォンを使ってみたのかとか、そういったことも報告書本体には、ある程度、詳しくデータがあるものでしょうか。あるいはそういう実証をするにはまだ環境が整っていない段階なのかどうか、お分かりの範囲で教えていただけたらと思うのがまず一点です。

それから、先ほどの御質問の中にも出てきたかもしれませんけれども、今回の実証実験については、少なくとも資料1の9ページまでの御報告については、既に食品でなされている表示のデータを保有している事業者のデータを一元的に提供されたものをそのまま活用しているということですから、この調査用に個々の事業者の皆さんがデータの提供や入力などの手間を実証実験されたということではなくて、あくまで消費者の買い物におけるスキャンとデータ参照の実験にとどまるという理解でいいでしょうか。要は、事業者サイドが受けるかもしれない負担とか負荷というものについて今回は実験されていないという理解でいいでしょうかという確認です。

それから、資料1の5ページの「実証用アプリケーションの機能」の中でも、同じ話になるかもしれませんけれども、「1日当たり」というような形で設定した場合にアプリが気の利いた情報をくれるかもしれないという点についてですが、これも容器包装上に現に書いてある情報をそのまま提供するだけに現時点ではとどまっているはずなので、その人が1食で食べる量に応じてどのくらい摂取することになるのかといった形のものにタイムリーに変更等して対応するわけではないのかなということなのですけれども、そういう理解でいいでしょうかという質問です。

それから、資料1の9ページ目で、緑色の部分の1つ目の評価の部分で、「パッケージへの記載ニーズが高い傾向」はもっともだと感じるところなのですけれども、若干、気になりましたのは「必ずパッケージに記載してほしい」と量的に比較する対象として「パッケージに記載があって、アプリで補足説明が良い」というものが違う傾向の意見であると整理されているかのようにも思えてしまう部分がありますが、パッケージにあってほしいと考えている点では同じ意向だと思いますし、3つ目の「パッケージは概要のみで、アプリで詳細が確認できればよい」というものも、概要の充実度合いの捉え方いかんでは類似する意向のようでもあると思うので、ここでは緑色の部分の3つ目の評価である、あくまで併用可能性のニーズの表れだと評価するのにとどめておられると理解したいと思うのですけれども、そういう理解でよろしいでしょうかということです。

取りあえず、まず、質問としては以上です。

○受田部会長 ありがとうございます。

1つ目は、実態に関してのより詳細なデータについてお問合せでございました。

詳細は分かりますでしょうか。

○消費者庁宗食品表示企画課課長補佐 すみません。ありがとうございます。

まず、1点目なのですけれども、それぞれのモニターの方は1回限りなのかというのが最初なのですが、こちらのモニターのやり方が基本的にはお買い物に来られた方にランダムに声をかけて、それで使っていただくということなので、恐らくは1回だけという方が基本的にはそうではないのかと考えております。性別、年齢とかの属性情報は登録いただいていますけれども、それ以上の個人が特定できるものは登録していただいていないので、そういった状態でございます。

それから、この9万件がどのぐらいの割合をカバーしているのかということですけれども、このイオンの情報は非公開なので、そちらのデータも手元にはないです。

買い物の時間等がどのぐらい増えたのかといったことですけれども、そちらも未調査で、そういったことも分からないというふうになっております。

それから、今回の実証に当たって事業者の方に何か入力していただくとか負荷をということですけれども、こちらに関しては、今回の調査に関しては基本的にはジャパンインフォレックスさんという情報提供事業者の方が持っている情報をいただいた形なので、今回は新たにそういった手間がかかったことはないということです。

今回のアプリに関しては、基本的には容器包装上のデータをそのまま見られるようにしたもので、消費者のニーズにタイムリーに対応できるようなものになっていたのかということでしたけれども、こちらも菅委員の御指摘のとおりで、容器包装上に表示されている情報が表示されるものなので、そういった形で便利に、タイムリーに対応できるようなものには今回はなっていなかったということです。

それから、最後の9ページのアンケート項目の評価の仕方でございますけれども、こちらのデータをどういうふうに評価するのかというのも、どこまで一概に申し上げていいかというのはありますが、基本的にはこの項目が、御指摘のとおり、パッケージに記載があってアプリに補足説明がいいとか、あくまでもパッケージに記載があってということが前提になっているお答えではありますので、基本的にはそういうことなのかなというふうに理解できるのではないかと考えております。

○菅委員 ありがとうございます。おおむね、お返事をいただいたのだと思います。

1点、最後のところで少し、タイムリーということに関して追加させていただきたいのは、前回の「インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック」の御説明を受けた折に感じたこととして、その場でも申し上げたことと関連するのですけれども、調査期間の日数が少ないから原料原産地表示はその間には多分変わらないような形のものばかりなのだろうと想像しますが、期限表示などには、どの程度、今回対応できていたのでしょうか。なかなかタイムリーに変更することが難しそうな、正にJANコードなるものであるならば難しそうにも思うのですけれども、そこはどういう形のところまでできたのでしょうか。

○受田部会長 お願いします。

○消費者庁宗食品表示企画課課長補佐 実は今回、期限表示に関してはデータの対象外であったということです。

○菅委員 分かりました。

○受田部会長 ありがとうございます。

今、御質問いただいた内容は当然、多くの委員の皆さんも御関心のある詳細なお話だったかと思います。もちろん、御協力をいただいた企業情報ということで、なかなかオープンにできない部分もあるかと思いますけれども、もし、先ほど渡邊委員からもデジタルへのつなぎの部分でいろいろな工夫が必要であるという御意見等も勘案していくと、ショッピングのスピード、利便性、アクセスのしやすさ。こういったところを含めて、このアプリの情報提供の在り方は考えていかないといけないのではないか。そういう意味で、詳細な情報が更に明らかになることは求められることではないかという思いがいたしました。

それと、9ページの、必ずパッケージに記載。この前提があることを踏まえて、このアンケートの結果を見ていくという、そこの視点ですね。これを何かアプリのほうへ誘導していくような話ではないと思いますので、そこの部分は取扱いに関して慎重に進めていかないといけないという御趣旨だったかと理解しております。ありがとうございました。

それでは、続いて、オンラインで、湯川委員、お願いできますか。幾つかチャットに御記入いただいておりますし、また、既に議論になっている部分もあるのですけれども、よろしくお願いいたします。

○湯川委員 ありがとうございます。

幾つかチャットに書かせていただきましたが、質問のやり取りを聞いていまして今回の調査の趣旨などは分かりましたので、書いてはいないのですが、今回、基本的にはパッケージの表示をウェブで提供できるかどうかが主な目的だったと理解いたしました。

食品表示基準では、パッケージ上の表示について、幾つか応答義務を課した上で省略できる事項が幾つかあります。製造所の固有記号、それから、原料原産地の「または表示」。これなどは製造者にお問い合わせくださいという前提でこういった表示が認められていると思うのですが、例えばこのアプリでそれが分かるようになっていれば、この応答義務が満たされたということになるのでしょうか。恐らく、それが唯一、現状からの拡張的な部分かなと思いましたので、その点だけ質問させていただきます。

以上です。

○受田部会長 ありがとうございます。

いかがでしょうか。応答義務に関して、それが今回の実証実験において解決していく、あるいは応答義務まで応えられるようになっているのかどうかという点について、消費者庁側、いかがでしょうか。

○消費者庁宗食品表示企画課課長補佐 ありがとうございます。

それでもって応答義務が果たされたことになるのかどうかという法的な整理についてはまた検討していく必要があるのかなと思っておりますけれども、一方でスマートフォンがどのぐらい誰でも使えるインフラになっているのかという議論もありますし、そういったところも踏まえて整理していく必要があるのかなと考えております。

期待できる効果としては、アプリでそういった情報を提供することによって、あくまで可能性ですけれども、問合せが減って負担が減るようなことは可能性としては考えられるのかなと思ってはおります。

○受田部会長 ありがとうございます。

今回はそこに関しては手がつけられていないけれども、可能性としては、湯川委員が御指摘のとおり、非常にそういった応答義務に関するやり取りがスムーズにいく可能性はあるというふうに考えたらよろしいですね。

○消費者庁宗食品表示企画課課長補佐 はい。

○受田部会長 ありがとうございます。

あと、湯川委員からはチャット上に、外国語による情報の提供。今回、文字拡大機能であるとか、あるいは一部消費者に対する情報の提供を補足的にお伝えするような用語確認機能であるとか、こういったものがあるので、その一環で多分、全体像のときにもこういった、今、人口の2%ぐらいいらっしゃる外国人に対する食品の情報提供のより分かりやすい在り方、意見もありましたので、当然、こういったアプリを利用して翻訳ということもできるのではないかという点で御質問をいただいておりますが、将来の見通し等も含めてコメントをいただけますか。

○消費者庁宗食品表示企画課課長補佐 ありがとうございます。

正にこういったデータで、デジタルで食品表示情報を表示することによって開ける可能性の一つとして、そういった機械翻訳を使って、日本語が母語でない方への情報提供も可能になるとか、そういったことは可能性の一つとしては大いにあり得るのではないかと考えております。

○受田部会長 ありがとうございます。非常に表示に関して、課題になっている部分の解決に向けての一つの方法論になり得るということかと思います。この点、湯川委員のチャット記入の御質問に今、お答えをいただきました。

それでは、続いて、石川委員から御質問いただいて、その次、会場のほう、生駒部会長代理からの質問という順番でお願いします。

石川委員、よろしくお願いします。

○石川委員 ありがとうございます。石川でございます。

既に質問したかったことはほとんど、つぶさに御回答いただいておりまして、ありがとうございます。

私が感じましたのは、やはり消費者に向けての情報提供ツールがこうやって増えていくこと。それが便利に使えることは非常に有り難いことだと感じておりますが、基本的には、できるだけ実効性の高いものにするためにも、できるだけ今の消費者の購買行動に沿った調査が今後も進めていただけると有り難いと思いました。

今回、令和2年度も令和3年度もイオンさんというショッピングセンターで実証調査が行われていますけれども、やはりこういったショッピングセンターでゆったりお買い物をするという前提のことと、それから、今のコロナ禍の中でできるだけお店の滞留時間を短くしようと努力する消費者の行動を考えると、どういった利便性につながっていくのかも併せてお考えいただけると有り難いと思いました。

あと、1つだけ追加で御質問させていただきたいのは、今回、令和3年度の調査では商品件数9万件で、かなり令和2年度の調査より増えておりますが、確か、令和2年度の調査は基本的に対象事業者が23社の大手企業さんだったと思うのですけれども、令和3年度の9万件の商品は中小企業の商品も含まれておりますでしょうか。また、事業者に対する実態調査も行われているのですが、これはそれぞれの業者さんには大手企業の方、中小企業の方、いろいろ取り混ぜて伺っておられるのか。そこだけ確認させていただきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

○受田部会長 ありがとうございます。

1件目に関しては、購買行動につながるようにということで、大手ショッピングセンターのお力添えで今に至っているところで、コロナ禍における消費者行動を踏まえた形でこの実証実験をどう見ていくか。ここはポイントになるという御意見をいただきました。

この点は、先ほどの菅委員からの御質問にもございました、買い物のスピードがどう変わっていくかとか、こういったところとも連動させて、また、こういった意見に対する対応、今後に向けての調査に是非つなげていただければと思います。

2つ目が質問で、9万件の、実際にメーカーですね。どういう内訳になっていて、中小の食品メーカー等に関してもこの9万件の中に含まれているのでしょうかという内訳に関してですが、いかがでしょうか。

○消費者庁宗食品表示企画課課長補佐 ありがとうございます。

9万件の中に中小の食品メーカーさんの商品がということですけれども、こちらはすみません。一部含まれる可能性もございますが、つぶさには手元に数字がないということでございます。

○受田部会長 すみません。詳細に関しては分からない部分もございますけれども、また今後に向けてオープンにできる情報になるようでしたら、また明らかにしていただければと思います。ありがとうございます。

そうしましたら、次に、生駒部会長代理から御質問いただきたいと思います。

○生駒部会長代理 今までたくさんの委員の方が指摘された部分とかなり重なる部分もあるかと思うのですが、私の意見として申し上げさせていただきたいと思います。

現在、検討されて調査されている食品表示のデジタル化に関しましてなのですが、2つの視点が大きく分けてあると思うのです。実は私も消費者で、日々、食品を購入するような立場でございます。消費者の利便性が一つあると思うのです。そこから考えますと、やはりパッケージに表示されて、簡潔に、より必要な情報が得られる。そういう記載がどうあっても必要かなと思うのです。

忙しい日々の中、消費者は瞬時に必要な情報をチェックします。例えば原材料であるとか、食品添加物であるとか、アレルギーの問題、賞味期限、消費期限、そして、栄養成分。女性ですと、カロリーなども気にします。そういった部分が表示されていないと知ると、買うのをやめようかとまずはなるわけですから、必ずそういう必要な情報がパッケージに記載されていることが前提と考えるべきだと思います。消費というものは、本当に瞬殺の行為なのです。スピードの問題なので、消費者のそういった需要は是非重要にお考えいただきたいということが一つあります。より的確な情報を得て、信頼が置ける消費が活性化するようなことのためにそういう表示をまず重要に考えていただきたいことが一つ。

もう一つは、企業の責任における情報公開の必要性は大きく問われておりまして、サステナビリティーやSDGs、エシカルの今、広まりの中で、エシカル経営が求められています。そういった部分では、デジタルを活用するのはよいのではないかと思っています。企業が情報公開する責任を果たすということで、これが全部、パッケージ上に他の情報とともに記載されてしまうと、どちらの情報も紛れてしまって、見づらいというのはあると思います。

ですので、消費者のニーズと、あと、企業の責任を少しすみ分けてお考えいただいて、企業の情報公開の責任においてはやはり私はデジタルの活用で、お買い物をした後に、例えばQRコードですとかバーコードで情報を深掘りしていって、これは信頼が置ける企業だから、もう一回、買いましょうということにもつながるかなと思います。その視点を是非すみ分けとして2つの視点があることはお考えいただければと思います。質問というより意見ですが、よろしくお願いします。

○受田部会長 ありがとうございました。

御意見を頂戴したというところだと思いますけれども、消費者の利便性、商品選択における時間のファクターという部分、ここは重要である。この点は先ほどの石川委員の購買行動につながる部分、また、繰り返しになりますが、菅委員からの御質問ともつながってまいりますので、全ての消費者に対して、皆さんに活用していただくというよりも、それぞれの消費者の消費行動、これに合致するような形で、このデジタルの情報提供も一つの大きなツールになっていくのだという観点が求められるということ。

それと一方で、企業の情報提供。企業情報を公開し、消費者に対して、あるいは社会に対する公開の責任。ここの部分もこういったデジタルの情報提供の場が一つ有効に使えることになるのではないか。この議論は、先ほどからも容器縛りの話と、それを補完したり補強したりしていく上でのデジタルツールの活用という部分で議論がございますけれども、全てをパッケージ上に情報公開することになれば、もともとのこの調査事業が立ち上がった発端であります、情報が多過ぎて見づらい、ここにまた舞い戻っていくことになりますので、デジタルツールによって、消費者が求める、公開すべき、そういった情報をしっかりと補完していただくことも求められるデジタルツールの利用目的になるのではないかということかと思います。

これまでの議論から更に整理をしていただいたということで、ありがとうございました。

それでは、続いて、オンラインで、今村委員、お願いできますか。

○今村委員 今村です。聞こえておりますでしょうか。

○受田部会長 はい。

○今村委員 意見を述べさせていただきます。

まず、今回の調査は表示のデジタル化がどれだけできるかということで、ウェブを通じて情報提供がどれだけできるかという調査。実際のところ、なかなか難しそうですねという結果だったと理解しています。

その中で、補完的にどんな情報が出せるかがこれからのテーマだと私は思っていますし、先ほど湯川委員から御指摘がありました固有記号を検索できるようにするといったことは、正に補完的に今の表示をウェブでサポートする意味ではいい例だと思うので、そういったことが実際にできるようにしていってほしいと思っています。

次に、データの管理。この資料で言うと11ページ、12ページのことなのですけれども、この資料は間違ってはいないのですが、非常に詰めが甘いというか、問題があると思っています。

まず、自分のバックグラウンドとして、私はデータベースを実は研究分野としては主な研究分野としておりまして、大きなデータベースをたくさん回しております。厚生労働省が最近、いろいろなデータベースを作って失敗されていますけれども、失敗のフォローをやっていますので、今の書かれている内容はこのままだと絶対できないというふうに確信できるものがあります。

まず、中央管理か分散管理かが問われておりますけれども、これは実際には中央管理などは不可能です。それは多分、ちょっと考えれば分かる。では、分散管理ならすぐにできるのですかといったら、恐らくシステムだけでも100億円ぐらいは掛かるのです。一つ、これを管理するような財団が必要になるぐらいのレベルのものが必要になると思います。

なぜ、そんなことを思うかというと、このデータベース化は基本的に標準化されていなければデータベースにはならないので、標準化の作業が全く行われていないものに対してデータベースを作って皆さんに見てもらうようなことは現実的には不可能です。

それで、それをごく最近、実感する事件があって、私は病院の電子カルテシステムの標準化もやっているのですが、その中でアレルギー患者さんのアレルギー物質の標準化、コード化をやったのですが、1,000ぐらいは最低限あるのです。そのうち、日本標準商品分類やその他のコードで振られているものは本当に10分の1ぐらいですから、新しく全部コードを振り直さなければいけないようなところから始まってまいります。

例えば今、自分のデータベースを見ていたら、日本標準商品分類にはカレー粉とかはありますけれども、コリアンダーとかになったら当然なくなるわけです。そのほか、砂糖とかはありますが、キシリトールとかサッカリンとかは当然ないわけです。それは違うコードでは振られていますけれども、商品コードとしては振られていないのですが、そういうことの標準化が行われていないことが非常に大きな困難を呼ぶ。要は、土台がない状態で上に塔を造っていってもそれは崩れるのです。

厚生労働省などでも、例えば接種証明を出そうとしたときに、市町村の作るデータがコード化されていなかったので、結局、デジタル化されていないような情報を無理やり統一しようとしたら失敗したことがあるので、いかに標準化していくかが重要で、そのために、まだ基礎が全くできていないのが今の状況だと思っています。

ですので、できるだけウェブなどでの情報提供はするべきだと思いますし、補完的に出せるような情報はやっていくべきだと思うのですけれども、いきなり大上段に構えて全データベースシステムを目指すということは多分、現実的には無理だと思いますし、その点を踏まえて今後の施策を考えていってほしいと思います。

今村からは以上です。

○受田部会長 ありがとうございました。大変貴重な御意見をいただいたかと思います。

今後に向けて、この調査事業をどういうふうに次の段階へつなげていくか。これは今後の非常に大きな課題ですし、そこにおける、今の今村委員からの御指摘、例えば国全体で管理することについて、標準化されていない、コード化されていないものに関してのデータベースの意味はなかなか脆弱であり、崩れてしまう可能性があるというお話でした。当然、そういった御指摘もあるかと思います。

今後に向けてということではありますけれども、補完機能の充実については一定の可能性を感じるという御意見もいただきましたので、これを踏まえて、また今後検討していただくということかと思いますが、消費者庁サイドでコメントがありましたらいただけますでしょうか。

依田審議官、お願いいたします。

○消費者庁依田審議官 この調査結果は、先生方が御指摘のとおり、前提とか、いろいろ詰まっていないところはお許しいただきたい部分が結構ありますけれども、デジタルという、今後、我々がデジタル化の波については抗し切れない部分もございますし、また、デジタルを活用することによって事業者も消費者も利益が得られる部分は当然あるかと思いますので、そういう前提で詰まっていない部分について御容赦いただければと思っております。

今後でございますけれども、まず、消費者にとっては、先生がおっしゃるとおり、この容器縛りにおける表示の見やすさとか、あと、生駒先生からもございましたように、「利便性に欠ける。だから、活用できない。」といった部分について、デジタルを使うと何かいいことがあるのではないかという意味での利便性向上の可能性という話があるかと考えています。

また、マル2のところも、オープンデータ化のほうは極力、今回、委託事業者に対してオープンデータ化までいろいろ調査してもらいましたけれども、あくまでもこれは御披露するときには参考にとどめております。前提としまして、そもそも公共料金とか、そういうものをオープンデータ化すること、いわゆる地下鉄とか鉄道事業者は届出制と免許制という前提で、そもそもデータベース化することはインフラでは必要なのでオープンデータ化という議論はあるかと思いますが、殊に食品表示の情報自体、全て行政に届出義務があるわけでもございませんので、我々に届出もない情報を無理やり国が一方的にオープンデータ化することはまずあり得ないのかなと個人的に思っております。

一方で、デジタル化を推進していくに当たって一番のポイントはやはり、利便性ともつながるのですけれども、その商品との1対1の関係が担保されていないと、補完するといって、補完された情報が全く違う情報で見せられたとか、1か月前の情報を見せられているということだと全く意味がないので、そのあたりの技術的課題は詰めていかなければいけないという話です。

あと、この際、補足させていただきますと、生駒先生がおっしゃった点がすごく重要かなと思っておりますのは、デジタルの利用に際し、このQRコードなどを使いますと、伝えられる情報が相当増えるということで、バーコードの何倍も情報が伝達できる可能性があることを私どもは分かってきまして、そうなると、一方で現在、容器包装縛りであるがゆえに、物理的に、そこまで情報を載せると本当に分からなくなってしまうため丸めた表現にするということで、これまでも、先生方のお知恵をお借りして、いろいろ表示の工夫をしてきたわけですが、一方で情報公開という観点で言うと、デジタルの力を使えばもう少し企業にとっても開示できる部分があるのではないかと考えられます。

一方で、消費者の知る権利の保障とのバランスもありますけれども、「全ての情報を出せ」とかということによって、かえって事業者の事業コストが高まり、結果として消費者の方に価格転嫁されるのもお互い本意ではないことの中で、部会長の御指摘のあった、国際的な動きとして、食品の場合、いわゆる輸入品も含めて、バリューチェーンもグローバルに広がっておりますので、そのあたりの国際的な流れも注視していく必要があると思います。これは、交渉事でもございますので、どこまで御報告できるかというところはありますが、ポイントとしては、そういった動きも示して、方向性としていろいろ御相談、御報告させていただければと考えてございます。

○受田部会長 ありがとうございました。今村委員からのコメントを受けてお答えをいただきました。それでは、続いて。

○今村委員 今村ですけれども、よろしいですか。

○受田部会長 今村委員、どうぞ。

○今村委員 今後、JANコードで無理で、QRコードでいっぱい読むようになるから情報がたくさん来るというところは全くそのとおりだと思うので、そこに可能性はあるのですけれども、その情報が標準化されていなかったらほぼ意味がないというのが今のデータベースの世界では既知のことなので、例えば先ほどの個別の商品を指定する以前に、どんな商品で、どの会社がどんなふうに作っているかというコードが標準化されていない状態で個別指定だけを議論しても前提が崩れるのです。

ですから、どんな商品かだけでも標準化することがどれだけ大変な作業になるかを前提に置いていかないと、普通に各企業がQRコードで商品管理しているレベルと、ほかの企業も含めて標準化された情報提供されるレベルとではやはり桁が違ってくるところを是非頭に置いていただいてやってほしい。これはデータベースをやり始めた人は大概、最初にぶつかって、できない理由になるのですけれども、そこを是非踏まえてやってほしいと思います。

以上です。

○受田部会長 ありがとうございました。

しっかり、今の御意見を受け止めていただきたいと思います。ありがとうございます。

時間も大分押してきております。あと、オンラインでは戸谷委員、それから、田中委員、御質問があるということですので、順番にお願いしたいと思います。

戸谷委員、お願いします。

○戸谷委員 戸谷です。聞こえますでしょうか。

○受田部会長 はい。聞こえております。

○戸谷委員 既に先ほど来、お話も出ているので、重なってしまいますけれども、この調査の対象の消費者の方が405人とのことですが、この方たちの、例えば年齢構成とかの属性はどのようになっていますか。スーパーに買い物に行かれる方にその場で渡して調べてもらったという御説明がありましたが、全体の属性の情報はあるのでしょうか。

○受田部会長 まず、御質問として、405人の属性、詳細ですね。

分かる範囲でお願いいたします。

○消費者庁宗食品表示企画課課長補佐 ありがとうございます。

簡単に、例えば性別で言うと、男性が26%、女性が約7割の回答が残りですとか、年齢としましては、30代、40代、50代がそれぞれ二十何%ずつ、60代の方が15%とか、そういった属性情報は、ある程度、報告書本体には記載をさせていただいております。

○受田部会長 戸谷委員、どうぞ。

○戸谷委員 分かりました。

今回の御説明のときも、そういう属性の簡単な情報も資料に入れておいていただいたほうがイメージしやすかったかなという感じはいたしましたので、お聞きしました。

それと、今村委員がほとんどおっしゃってしまわれていたのですけれども、いわゆるオープンデータ化ではデータベース化するのは本当に容易なことではないということがあります。というのも、農業機械の分野の話なので、多数の中小から大企業まである食品事業者とは違いますが、今、農業機械のオープンAPI化が農林水産省の補助事業の中で進められているのですけれども、これはわずか数社の農業機械のメーカー間で、例えば、コードの話がございましたが、どういう表現にするかとか、食品だと栄養成分の数値を何桁まで表示するかとか、用語の統一など、それぞれ企業さんが持っているデータをただ提供するだけなら企業としては単純な話になるのでしょうけれども、トータルでこういうシステムを作っていこうという話になると、それらの調整にかなり労力が掛かることはほかの分野でも感じましたので、先ほどのいわゆるデータの標準化については、今村委員のお話と同じになりますが、そういうことも踏まえて、どういうふうにデータベース化を考えるかというのは重要ではないかと思います。

ただ、個人的にはやはりデジタルツールは、少なくとも今日のお話でもあったように、いろいろな形でまず補完的なものとして使えるようにしていくのはこのデジタル化の時代の中で重要だと思っております。それをどういう形で提供していくか、先ほどの参考で説明されていたオープンデータの管理方法をどういうふうにするかというのは、更に議論が必要ではないかと感じました。ここは感想も含めてでございます。

以上です。

○受田部会長 ありがとうございます。

今村委員からのデータベース化の話、また一方で、補完をしていくことに関するデジタルの持っている価値は非常に高いという、ここはしっかりと戸谷委員からも御意見としていただきました。ありがとうございました。

それでは、田中委員、お願いできますか。

○田中委員 聞こえますか。

○受田部会長 はい。聞こえています。

○田中委員 すみません。7ページの、アプリの機能の中での今後も利用したいものがあったという部分の意見です。そこには栄養成分の摂取目安量との比較や、健康目標に応じた強調や機能表示という期待が多かったという結果が書かれています。この場合については、これらの強調表示等をするためには摂取量との比較、また、健康の目標に応じた強調等に関する基準が必要になると思います。先ほど来から基準の話もありますが、この場合は「日本人の食事摂取基準」が基になるかと思っています。

この食事摂取基準は、性、年齢、または体重および身体活動量等、これらによって基準からの強調が変わってきます。例えばBMI値により、体重を増やすのか、または減らすのかということがあるわけです。こういったことなどは、表現することに一つ可能性があるのかもしれません。また、細かくそういった性や年齢を見なくとも、塩分摂取については日本人の場合はほとんどが必要量に達していますので、取り過ぎの点だけの健康目標値を利用した表示方法があるかもしれません。こういった点からも検討の必要性があると言う意見です。

もう一点は、もしこれらが健康強調表示みたいな形に発展すれば、今まで「保健機能食品制度」との整理が必要になってくるかと思いました。

以上でございます。

○受田部会長 ありがとうございます。

日本人の食事摂取基準に関して、細かいセグメンテーションされた方々に対する基準値があることを踏まえて、こういった消費者に対する健康目標に対して強調表示を機能化することになれば考えていかなければいけないということで、後半のほうも保健機能食品制度等の利用になれば当然、その観点から考慮しなければいけないことは出てくるであろう、ということになると思います。

こういった利用を図っていくという意味で、消費者の感想から極めて有効であるとおっしゃっていただいただけに、それをしっかりと正確にそれぞれの消費者に照らして正確に情報提供することへの考慮、これが求められるというお話だったかと思います。田中委員、ありがとうございました。

あと、渡邊委員、そして、菅委員から、終わりの時間がありますので、御考慮いただき、まず、渡邊委員からお願いいたします。

○渡邊委員 すみません。1点、商品のデータベースの話が入っているのですけれども、商品は毎年新製品が出て、それでほとんどの新製品は残らないで、本当に次の年まで行く新製品は本当に少ないとか、そういう実態もやはりよく考えておかないと、許可食品ではありませんので、毎年、新製品が出て、少しだけリニューアルするものもあれば新製品もあるし、それでほとんどの商品は次の年はない。そういう中で、それでは、どういうデータベースを作るかということも考える必要があること。

あと、先ほど穐山先生から読み取るお話が出ていましたけれども、例えば赤ワインとかを考えてもらったら分かると思うのですが、赤ワインなどというものは多分、一括表示欄の表示は、例えば100個商品があっても100個全部同じかもしれないのです。だから、商品というものは一括表示以外の情報もすごく大事な商品もあるし、いろいろな商品がある前提でやはり考えていかなければいけないこと。

それから、食品の場合は、それでは、大きい企業は表示のリニューアルをすぐにできるかというと、今度、大きい企業は多くの商品を抱えているので、表示のデータをすみやかにリニューアルするのは非常に難しい。中小は、商品は少ないけれども、人手がいないので、またそれをリニューアルするのは難しい。そういういろいろな状況もよく考慮した上で進めていっていただきたいと思います。

以上です。

○受田部会長 ありがとうございます。食品事業者のお立場から具体的な、今後、これをデータベース化していく、あるいは広範に利用していく上での乗り越えていかなければいけない実用面での課題ということでお話をいただきました。

確かに、赤ワインの話は非常に印象深く、一括表示だけでは多分、価格と、それから、味は全く想像ができないことになるのかもしれません。実用的な意味での問題を提起していただきました。ありがとうございました。

それでは、最後に、菅委員、お願いいたします。

○菅委員 時間ないところをすみません。菅です。

最後に少しだけ意見なのですけれども、今回の調査の中で、資料1の9ページ右下に自由回答欄がありますが、これが消費者の予想される意向について幾つか重要な示唆を与えてくれているのだろうと感じています。

商品選択をする上で、どういう行動を取る人にとって、どういう手段が与えられることがより望ましいと考えているのか。本体の容器包装そのものについても、容器包装上の表示には表示可能面積やフォントや色調の改善等をはじめとして、まだまだ改善できる面が多々あることがこれまでの調査でも御報告されていますし、比較をしてのアンケートの仕方も、どういうものとどういうものと比較して選択してもらうのかも、どこを最終的に目指すべきかと考える上でも慎重に見ていく必要があるのかなと思いました。

他方で、ウェブについては、プラスアルファの表示がなされればということで、先ほど外国語の話も湯川委員から出ましたけれども、視覚的にハンディキャップを持っておられる方に対する情報提供とか、いろいろな活用の仕方があるのだと思います。

最終的に意見というか、これからどんな調査をされていかれるのかという話を先ほど若干お尋ねがあったと思うのですけれども、委員からも何か、その実施方法等について、今日出てきたようなことも含めて意見を言えるようなこともあるように思われるので、全てについて必須だとは思いませんが、ものによっては事前に調査プランの概要的なものでも御説明いただけるような機会があったほうがいいのではないかとも感じました。

以上です。

○受田部会長 ありがとうございます。

今の御意見に関して、今後、またこういった各種調査を実施する上で、この食品表示部会との双方向でのコミュニケーションもしっかり取っていただくこと。

また、今日全般を通じてなのですけれども、第5次の食品表示部会において、食品表示に関する全体像について提言をし、そして実際、その中で提言された調査事業を消費者庁サイドで一つ一つ、昨年度あるいは一昨年度、取り組んでいただいております。その結果を速報として、この食品表示部会において共有していただいて、それに対する御意見と、あるいは質問も含めて委員の皆様から頂戴しているところです。

全体を通じて、もう一度、第5次の食品表示に関する全体像でどういう議論があり、それを踏まえて、この調査がどういう位置づけになっているか。また、先ほど依田審議官からも補足していただきましたけれども、国際的な動きも一方で議論がされていることも踏まえて、この調査事業の有効な活用について、皆さんでまたいろいろな御意見をいただき、英知を結集して、将来の食品表示のよりよい世界を作り上げていくところで引き続きお力添えをいただきたいと思います。

一方で、データベース化の話はかなり困難を伴うところで、ここはある意味、このデジタルでの情報提供の未来の姿を一定描いていただいたことかと思いますけれども、今日のお話では、容器包装の表示を補完していく上で、このデジタルの活用について、具体的に活用の道、有効である事例も御意見としていただきました。そういう意味では着手できるところから、こういった調査事業について具体的に次のステップへ進めていくことも一つお考えいただいてよろしいのではないかと思います。

そういう意味で、こういった全体像に関する調査事業について、逐一、この食品表示部会で意見交換させていただき、時に全体像で何が議論されていたかも復習しながら次に向けて進めていくということで、是非引き続きよろしくお願い申し上げたいと思います。

最後に、食品表示に関する全体像の結びのところでも、誰一人取り残さない食品表示を目指していこうという考え方を盛り込んでおります。日本で暮らしておられる外国人の方、あるいは視覚に障害をお持ちの方や様々な、多様な消費者の皆様にどう寄り添っていくか。そこにおいて容器縛りの限界があるとすると、それをデジタルによって代替・補完することでそういった誰一人取り残さない食品表示の在り方があると思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。

青木委員が一言だけということで、すみません。よろしくお願いします。

○青木委員 すみません。もう閉まってしまった後なのでいいですけれども、事業者としてはどういう情報が有用なのかという話と、できれば今回の調査でも知りたかったのは、どういう商品カテゴリーでこういうデジタル化をすると消費者の方にとって有用だったのか。その商品カテゴリーでの結果も知りたかったかなとは思っております。

例えばお弁当とかがあるではないですか。ああいうものは、どれだけ表示をしようと思っても、やはり表面で中身を見せるようにすると、表示は裏に来てしまうのですよ。弁当をひっくり返して、では、お客さんは見るかといったら、表示はあるけれども、見ないと思うのですよ。では、表示を事業者が表面に持ってこられるかといったら、そうすると、今度は中身が見えなくなるではないかとか、そういう話もあります。

そういう、どういう商品でデジタル化にすると、より事業者にとっても消費者にとってもいいのか。そういったことの視点でも何か情報が出てくるといいのかなと思っております。その辺をまた考慮していただけるといいかなと思います。

○受田部会長 ありがとうございます。具体的なお話、とても重要なポイントだと思いました。デジタル化、いろいろな活用があるというところの一例だったかと思います。

それでは、この議題については以上とさせていただきたいと思います。今後もこういったやり取りを積極的にまたお願い申し上げたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

それでは、その他に移らせていただきます。本日予定の議事は以上でございますけれども、消費者庁より前回部会での御質問に関して説明を行いたいということでございます。よろしくお願いいたします。

これは宗食品表示企画課課長補佐からお願いいたします。

○消費者庁宗食品表示企画課課長補佐 ありがとうございます。手短にさせていただきたいと思いますが、前回の6月の部会のときに御指摘のあった普及啓発の活動状況についての御報告ということで、参考資料を御覧いただければと思います。

1ページ目でございますけれども、食品表示制度は随時見直しが行われておりますが、制度そのものですとか見直された内容について、周知・普及に我々としても取り組んでいっております。今回は最近実施されたものですとか改正されたものということで4つのトピック、原料原産地表示、遺伝子組換え表示、栄養成分表示、それから、食品添加物表示について、その周知・普及の状況について御報告させていただきたいということでございます。

2ページ目をめくっていただきまして、まず、原料原産地表示で、平成29年9月に全ての加工食品の原料原産地表示が義務化されまして、今年4月から完全施行されたところです。

このことについて、まず制度改正に伴う全国説明会を農林水産省と連携して10回実施いたしまして、また、平成29年以降、令和3年度にかけて事業者向けの説明会を54回、消費者向けの説明会を99回実施しております。令和3年度は、新型コロナの感染拡大で対面での説明会が難しかったので、オンラインによる事業者向けの説明会を4回開催いたしました。また、制度概要に関する解説動画を消費者庁・農林水産省のウェブページに掲載してみるとか、事業者団体ですとか都道府県等からの要請を受けて、各種説明会に職員を講師として派遣したり等をしております。令和3年度には22回ということでございます。

また、2つ目の欄で、中小企業向けの活用マニュアルで、消費者庁に多くの問合せが寄せられた事案を中心として、具体的な加工食品の事例を挙げながら、表示の注意点などについて解説したものを作成しております。こちらは消費者庁のウェブページに掲載したところ、今年4月から7月の間に2,000件のアクセスをいただいております。

さらに、パンフレットですけれども、制度概要に関するパンフレットを作成しておりまして、ウェブページに掲載しておりまして、令和3年度に4万3000件のアクセスをいただいております。説明会等でも配布させていただいて、令和2年12月には新聞にも掲載させていただいております。

3ページ目でございます。こちらは遺伝子組換え表示についてですけれども、こちらは平成31年4月に遺伝子組換えでないものの水準を見直して、令和5年4月から施行予定でございます。

このことについて、まず、改正内容に係る説明会等を基準の改正時に、東京及び大阪で大規模の説明会を実施して、その後、消費者団体と連携した、消費者向けの説明会を令和3年度に5回実施しております。先ほどもありましたけれども、やはりコロナの拡大で対面での説明会は難しかったので、オンラインでの説明会も実施したということです。

また、改正内容の概要について解説するパンフレットも作りまして、これもウェブページに載せておりますけれども、令和3年度に2万8000件のアクセスをいただいて、説明会等でも配布させていただいているところです。

4ページ目でございます。栄養成分表示についてですけれども、こちらは平成27年3月に食品表示基準の制定により、全ての加工食品の栄養成分表示が義務化されたところで、令和2年4月から完全施行されているところです。

このことにつきましては、まず、事業者向けのガイドラインとして、基準と関係通知を基に、具体的な例を示しながら、栄養成分表示制度について説明したものを作成しまして、これもまたウェブページに掲載しております。令和4年6月・7月の間に1万2000件のアクセスをいただいております。

また、消費者向けの普及啓発動画として、栄養成分表示を正しく活用してもらうための動画を作りまして、これもウェブページに載せております。これは今年5月から7月の間に5,000件のアクセスをいただいているところです。

さらに、消費者向けの、これもまた各種のパンフレットを作成いたしまして、ウェブページに載せております。令和3年度に4,000件のアクセスをいただいているところです。

5ページ、保健機能食品制度について、でございます。

こちらについては、まず、商品情報をデータベース化しておりまして、消費者の方が必要とする商品情報を簡単に検索できるシステムを構築しております。令和3年度に特定保健用食品約680万件、機能性表示食品約195万件と、多くのアクセスをいただいております。

また、パンフレットも作成しておりまして、消費者向けには保健機能食品の利用のポイント、事業者向けには必要な手続等を示したものを作成しておりまして、ウェブページに掲載しております。令和3年度に5万8000件のアクセスをいただいております。

さらに、政府広報テレビ番組において、保健機能食品をテーマにした番組を作成しております。これは現在も政府広報ウェブページにも掲載されております。

最後ですけれども、6ページ、食品添加物についてです。食品添加物表示については、令和4年3月に食品添加物の不使用表示に関するガイドラインを公表しております。

これについては、令和2年12月から事業者団体ですとか都道府県等からの要請を受けまして、消費者庁職員を講師として32回派遣しております。

また、消費者向けにも、具体的な事例を挙げながら、制度概要を示したパンフレットを作成しておりまして、ウェブページに掲載しておりまして、今年7月だけで5,000件のアクセスをいただいているということでございます。さらに、食品添加物不使用表示に関するガイドラインの内容をより理解してもらえるように、具体的例示の下で、10類型に分類したイメージしやすいような資料を作っておりまして、これもウェブページに載せておりましたところ、7月だけで3,000件のアクセスをいただいている状況です。

普及啓発の活動状況についての御報告は以上となります。

○受田部会長 ありがとうございました。近年の主な食品表示制度に関して周知・普及をどのように図っているかというところで、特に原料原産地表示の全面施行等、ここが一つポイントになっていたかと思います。

それでは、菅委員、お願いいたします。

○菅委員 菅です。私からのリクエストにお答えいただいた部分がある御報告だと思いますので、まずは御礼を申し上げます。ありがとうございます。

2ページ目の原料原産地表示の説明会なのですけれども、平成29年度以降、どの年度にどの対象に向けて何回ずつぐらい説明会を実施してこられているか、今回でなくてもいいので、教えていただくことはできますでしょうか。

なぜ、このようなことを申し上げるかといいますと、最近、この場で関わった食品表示基準の変更については猶予期間が相当長く設定されているものが複数ありますけれども、そうした場合に事業者の皆さんがそれぞれの検討時期に合わせてタイムリーに検討されるのはもちろんだと思いますが、消費者にとっての啓発という場合には、現物の食品表示が必ずしも変わらないうちにどこまで新制度を説明して理解してもらえるのか、工夫の必要なところがあるのだろうと推測しているからです。

つまり、原料原産地表示や遺伝子組換え表示のようなものについて、どの時点でどのぐらいの回数、啓発を行うのか。その結果、どの時点でどのぐらいの理解度が得られたのか。皆さんの関心を持たれる時期がいつなのかにもよるのでしょうけれども、やはり完全施行される直前期にも一層、取組を強化していただく必要があるのかもしれないと思うからなのですが、そのあたりの御方針とか普及度合いの確認ということについては何かお伺いできることがあるかどうか、お聞かせください。

また、テレビ番組とか新聞、あるいは先ほど御紹介のあったYouTubeなどの動画などで、どのタイミングでどのように取り上げられているのも気になりますけれども、完全施行直前はあまり意識されていないようにも思われますので、そのあたり、どうあるべきなのか、私も具体的な意見があるわけではないのですが、一層、応援する意味で周知に努めていただけたらと思います。

それで、参考資料1ページの一番下に「事業者及び関心のある消費者への周知・普及」とありますように、確かに「関心のある」人に啓発することは当然求められるわけなのですけれども、他方で今日の前半で出てきた実証実験では、資料1の7ページに新しい気づきがあったとおっしゃる方もいらっしゃるようですし、これももっともなことだと思うのです。そういう意味では、全体の表示に関する消費者の知識や理解の促進とか、あるいは底上げという意味でも、広く周知する方法を取っていただきますようにお願いしたいと思いますという要望です。

以上です。

○受田部会長 ありがとうございました。

具体的な周知に関して、タイミングも含めて、もう少し詳しい情報の御提供をということですけれども、今ではなくてもいいということで、またそういった詳細について後日共有していただければというお願いでございます。

それと、啓発が、具体的にアウトカムとしては消費者の新制度に関して理解度をどれだけ高め得たのかという、ここを評価していかないと啓発普及をしただけに終わってしまう可能性もなきにしもあらず。したがって、アウトカムと普及啓発、アウトプットとアウトカムをどういうふうに結びつけてPDCAサイクルとして回していくかが一つポイントになるのだろうと、今の御発言を伺っていて私も感じたところでございます。

この普及啓発と理解度との相関づけといいますか、こういった点についてはどのようにお考えなのでしょうか。

○消費者庁宗食品表示企画課課長補佐 すみません。ありがとうございます。

これまでチラシですとかセミナーの開催で周知・普及を行ってきたところではあるのですけれども、一つは引き続きセミナーの開催とかで新たな制度の普及啓発に努めてまいりたいということと、あと、どのぐらい理解が進んでいるのかということですが、毎年、消費者向けの意向調査というものはやっておりまして、その中で原料原産地表示ですとか、そういった制度改正があったらば調査項目の中に取り込んで、どういった形で関心が高まっているかとか知られているかといったことは把握を一応していっておりますので、その結果も踏まえながら普及啓発の在り方も考えていかないといけないと考えております。

○受田部会長 ありがとうございます。

毎年、定点で観測している食品表示に関する消費者意向調査、nが1万ですから、関心のあるなしを問わず、広く国民の理解度でモニターしていただいていますので、そういうところとこの啓発をうまくクロス集計していきながら、どういった効果が最も大きいのか、あるいは難しいのか。ここも、先ほど菅委員がいみじくもおっしゃいましたけれども、我々も一緒に取り組んでいかないといけない極めて重要な普及啓発だと思いますので、是非そういった議論を更に進めていけるような、またお示しをしていただければ大変ありがたく存じます。

ほかに委員の皆様から、先ほどの参考資料、周知・普及状況について、何かコメントあるいは御質問はございませんでしょうか。

チャットへの御記入はないようですが、よろしいでしょうか。

ありがとうございます。

特にないようですので、先ほどの周知・普及状況についての御報告は以上とさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

本日用意した議題に関しては以上でございます。最後に、事務局から連絡事項があればお願いいたします。

≪3.閉会≫

○友行参事官 本日も長時間にわたりまして御熱心な御議論をいただきまして誠にありがとうございます。次回の日程につきましては改めて御連絡いたします。

○受田部会長 ありがとうございました。それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。予定を少し超過しまして申し訳ございませんでした。

皆様、お忙しいところをお集まりいただきましてありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。

(以上)