第20回 支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会 議事録
日時
2026年9月8日(火)10:33~12:23
場所
消費者委員会会議室・テレビ会議
出席者
- (専門委員)
- 【会議室】
坂東座長、森下座長代理、池本委員、葛山委員、永沢委員 - 【テレビ会議】
柿野委員、柴田委員、瀧委員、滝澤委員、谷本委員、細谷委員、宮園委員、山本委員 - (オブザーバー)
- 【テレビ会議】
黒木委員長代理、大澤委員 - (事務局)
- 小林事務局長、小堀審議官、三谷参事官、事務局担当者
議事次第
- 開会
- 議事
報告書(案)について - 閉会
配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)
- 議事次第(PDF形式:52KB)
- 【資料1】 報告書(案)(PDF形式:1357KB)
- 【資料2】 報告書概要版(案)(PDF形式:595KB)
- 【資料3】 池本委員提出資料(PDF形式:220KB)
≪1.開会≫
○坂東座長 本日はお忙しいところをお集まりいただき、ありがとうございます。ただいまから、消費者委員会第20回「支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会」を開催いたします。
会議に御出席いただいております委員の皆様を御紹介いたします。
本日は、森下座長代理、池本委員、葛山委員、永沢委員、それに私、坂東は会議室で、井上委員、柿野委員、柴田委員、瀧委員、滝澤委員、谷本委員、細谷委員、宮園委員、山本委員はテレビ会議システムにて御出席いただいております。
なお、加藤委員は所用により御欠席との連絡をいただいております。
また、消費者委員会からのオブザーバーとして、黒木委員長代理、大澤委員はテレビ会議システムにて御出席いただいております。
なお、鹿野委員長、柿沼委員は所用により御欠席との連絡をいただいております。
それでは、本日の会議の進め方について、事務局より説明をお願いいたします。
○三谷参事官 事務局でございます。
本日は、テレビ会議システムを活用して進行いたします。一般傍聴者にはオンラインにて傍聴いただき、報道関係者のみ会議室で傍聴いただいております。
議事録につきましては後日公開いたしますが、議事録が掲載されるまでの間は本日の会議の模様をホームページにて配信いたします。
配付資料は議事次第のとおりであります。もし不足等がございましたら、事務局までお知らせください。
事務局からは以上でございます。
○坂東座長 ありがとうございます。
≪2.報告書(案)について≫
○坂東座長 それでは、本日の議論に入りたいと思います。
この間、専門調査会では、報告書案について委員間で打合せをするなどを通して、委員の皆様から書面での意見を提出いただくとともに活発な議論をしてまいりました。本日提出された報告書案は、こうした議論を反映したものであります。
その基本的な考え方は次のとおりです。支払手段の多様化・複雑化が進展する中、従来の業態別規制の枠組みにとどまることなく、あらゆる支払手段に共通して求められる利用者保護の考え方を、中核的な消費者保護原則、プリンシプルとして体系的に示す必要があるという問題意識の下、プリンシプルに対応する論点に沿って議論を行ってきました。また、プリンシプルを単なる概念にとどめず、実効性を確保していくために求められる取組の在り方についても重要な論点ごとに議論を重ねてきました。
本日は、これまでのこうした議論や委員の皆様から提出された御意見等を踏まえて作成した報告書案について、改めて御議論いただきたいと考えております。
それでは、事務局より、報告書案について御説明をお願いします。
○事務局担当者 それでは、資料1を御覧いただけますでしょうか。報告書案に沿いまして御説明申し上げます。
1ページ目の「はじめに」でございます。我が国においては、クレジットカード、後払い決済、キャリア決済、コード決済等、消費者が利用できる支払手段の多様化が進展しております。キャッシュレス決済の利用比率も着実に高まっております。キャッシュレス決済の普及は、我が国の政策課題とされております。キャッシュレス決済が利用されることにより、現金を持ち歩く必要がなく、支払が簡単で早い、利用履歴の確認を行うことが可能で、それを利用した家計管理が可能になるなど、一定の利便性がもたらされていると言われております。
他方、決済が対面でなく主としてインターネット空間において行われることを背景として、消費者トラブルに関する未然防止や被害救済が必ずしも容易ではないことなどが指摘されております。
3段落目のところでございます。支払手段は、電気、ガス、水道、通信等と並び、国民生活と経済活動を支える基本的な社会基盤の一つとなっております。消費者にとって、その利用はサービスの選択の一つではございますが、一般の商品購入の場合と同列に論ずることは適当ではないとされます。したがって、こうした支払手段が悪質な事業者による消費者被害に利用されること、その被害が十分に救済されないまま放置されることは本来あってはならず、そのような事態によって支払手段に対する消費者の信頼が損なわれることは、社会インフラとしての支払手段に求められる役割と整合しないと考えられます。
消費者委員会では、支払手段の多様化が消費者にどのような影響を及ぼしているのか、また、そうした状況が生じている要因はどこにあるのかといった点について、多角的な観点から検討を行うこととされております。
15ページでございます。第2の「相談事例の概要」の「5 小括:消費者取引の匿名化・キャッシュレス化の進展に伴う消費者トラブルの未然防止・救済の困難性」でございます。
相談事例を確認していただいた結果、多くの相談事例を分析していただきました。その結果、明らかになったこととして、財・サービスの取引そのものがインターネット上で完結するようになったことで、消費者は対面取引の場合以上に販売事業者とのコミュニケーションが難しく、詐欺的な事業者を見分けることが困難となり、意図しない定期購入の契約、詐欺的取引による被害、新たな消費者トラブルに直面していることが挙げられております。また、販売事業者と消費者との間でトラブルが発生した場合、インターネット上の匿名性の高い販売事業者を相手とする取引では、消費者自らが問題解決を図ることが従来にも増して困難ということが指摘されております。その結果、販売事業者側に明らかな不正行為が認められる場合であっても、事実関係の確認や責任主体の特定に時間を要し、その間も消費者に対する支払請求が継続されるという構造が生じております。さらには、消費者と販売事業者との間でトラブルが継続しているにもかかわらず、支払関連事業者から消費者に対して一方的に督促や訴訟提起に関する通知が行われている事例が見受けられました。
以上のような問題の背景には、悪質な販売事業者が支払手段を利用していたことがあり、加盟店調査及びモニタリングの在り方が、消費者被害の未然防止において重要な意味を持つことから、加盟店管理の実効性や、加盟店調査・モニタリングを含む消費者保護の方法についての検討の余地があるものと考えられると言えます。
次に、20ページまで進んでいただけますでしょうか。第3の「事業者・事業者団体との意見交換の概要」の「4 小括:デジタル化・キャッシュレス化の中で複雑化・複層化した取引実態」でございます。
この中で3点指摘されております。「例えば」の段落のところでございます。クレジット協会では、会員事業者による割販法に関する自主ルールについて適切な運用を確保するため、定期的に体制整備の状況や自主ルールの運用実態等について調査を実施しているとのことでありました。また、後払い協会においても、割販法における加盟店管理ルールを参考として、加盟店審査に係る自主ルールを策定しているとのことでありました。さらに、悪質な加盟店の排除に資する取組として、加盟店情報を一元的に共有する加盟店情報交換制度を運用するなどという自主的な取組がなされていることが分かりました。こうした自主的な取組は、悪質な事業者の排除や取引の適正化を通じて利用者保護の向上に資するものとして評価できるとされております。
一方、こうした取組にもかかわらず、悪質な事業者がデジタル取引の特性を利用して消費者を容易に勧誘し得る環境が形成されていることに加え、支払関連事業者についても、アンバンドリングの進展によってその機能が複雑化・複層化しております。このため、販売事業者と消費者との間で生じているトラブルを支払関係事業者が早期に把握し、適切に対応することが難しくなっている可能性があると指摘されております。
また、消費生活センター等に寄せられる相談件数と、事業者団体が把握している相談件数との間には乖離が存在しているというような実態も確認できました。
次に、22ページの第4の「本報告書が関係行政機関及び支払関連事業者等に対応を求める根拠」のところでございます。
まず、第一に、消費生活相談件数の水準でございます。図表で示しているとおり、支払方法別に見た販売信用に関する相談件数はこのところ増加しております。また、後払い決済につきましては、2025年度に約6.7万件に達しております。これは2021年度の3倍となっております。支払手段別に見て突出した水準となっております。
第二に、決済規模との対比でございます。中間整理における図表50を見てみますと、決済額1兆円当たりの相談件数に換算すると、コード決済が410件、電子マネーが1,610件であるのに対し、後払い決済は約2万7800件となっております。
第三に、把握されている件数は、生じている問題の全体像を反映していない可能性があります。
その下の「その上で」の段落のところでございます。当専門調査会としては、規律の要否が相談件数の多寡のみによって判断されるべきものではないと考えるとされております。支払手段は、電気、ガス、水道、通信等と並ぶ社会基盤であります。その利用は消費者にとって回避可能な選択ではありません。そこで生ずる被害は、詐欺的取引による金銭の喪失、債務の累積といった、事後の回復が容易でない性質を有しております。また、キャリア決済につきましては、相談件数は年間6,000件と後払い決済に比して少ないものの、財・サービスの代金の不払が通信サービスの停止に直結し得るという構造それ自体が、他の支払手段には存在しない性質のものであり、件数の多寡とは別に対応を要すると考えられます。
最後の「なお」の段落でございます。なお、事業者団体との意見交換においては、規律の追加が費用の増加を通じて最終的に消費者の負担となり得るとの指摘がなされました。この指摘は正当な考慮を要するものであり、本報告書が一律の詳細な規制ではなく、プリンシプルという形で達成されるべき到達点を示した上で、その実現方法を事業者の創意工夫に委ねるという方法を採ったのは、この点をも踏まえたものとされております。
次のページに参ります。第5の「支払手段が多様化することに伴う消費者が直面するリスク」でございます。
柱書きの下から4行目の「これまでの」のところでございます。これまでの調査審議を踏まえると、支払手段が多様化・複雑化する中で、以下のようなリスクが重要な問題として顕在化してきていると考えられるとしております。
1つ目が、詐欺的取引リスク(詐欺的取引に巻き込まれるリスク)であります。
2つ目が、規制の隙間リスク(自主規制の限界、制度と実態の乖離)(十分な利用者保護が確保されていないサービスを利用するリスク)でございます。
3つ目が、情報・交渉力非対称リスク(必要な情報や契約条件を十分に理解・比較できないまま利用するリスク)でございます。
4つ目が、責任所在不明確リスク(トラブル時に責任の所在や申出先が分からず、適切な対応を受けられないリスク)であります。
5つ目が、過剰与信リスク(支払能力を超えた与信や利用によって債務が過大になるリスク)であります。
次のページです。6つ目が、生活基盤侵害リスク(キャリア決済の未払により通信サービスが停止され、生活基盤が損なわれるリスク)であります。
27ページ、第6の「支払手段について共通して確保されるべき消費者保護の中核的原則(プリンシプル)」であります。
柱書きのところでございます。支払手段が多様化・複雑化する中で生じているリスクを踏まえると、消費者トラブルの未然防止及び事後救済を図るためには、業態ごとの個別のルールではなく、支払手段が有する機能に着目し、それぞれの機能に伴って生じ得るリスクに対応したルールを課す必要があるとされております。
消費者にとっては、各事業者がいずれの業態に属するか、いずれの業法によって規制されているかということは分かりにくく、また、同じような機能を果たす事業者であるにもかかわらず保護の程度が異なるということは混乱を生じさせる原因となることに加え、消費者保護という観点からは、業態にかかわらず、消費者がどのようなリスクにさらされているか、当該リスクに適切に対応するためにはどうしたらよいか、ということが重要であるということでございます。
こうしたことからも、業態ではなく機能に着目した横断的な規律への転換が求められていると考えられるとされております。いかなる支払手段が用いられる場合であっても、共通して確保されるべき一定水準の消費者保護が確保されることが必要であり、特に、以下の点が具体的に実施されることが、消費者に安心感をもたらす上で重要であるとして、以下5つのことでまとめられております。
1つ目が、情報提供の充実でございます。
2つ目が、悪質加盟店の排除による未然防止でございます。
28ページに参りまして、3つ目が、紛争解決体制の整備と苦情適切処理でございます。
4つ目が、過剰与信防止でございます。
5つ目が、生活基盤サービスの保護でございます。
29ページ、第7の「プリンシプル実現に向けた事業者の機能に基づく類型」でございます。
ここでは、機能1といたしまして、消費者に支払手段を提供する機能、機能2としまして、販売事業者に支払手段を提供する機能、機能3として、その他支払の実現に関与する機能というように分類されております。
これらの機能は、支払関連事業者の業態または法形式によって定まるものではなく、個別の取引において当該事業者が現に果たしている役割によって定まる。したがって、同一の業態に属する事業者であっても、取引ごとに異なる機能を担うことがあり、また、一つの事業者が一つの取引において複数の機能を併せて担うこともある。さらに、支払手段を取り巻く環境が複雑化・複層化していることに伴い、一つの取引において同一の機能を担う事業者が複数関与する場合もあるとされております。
31ページの「4 プリンシプルの実効性確保に向けた役割分担の考え方」でございます。
3つ目の段落のところでございます。消費生活相談の現場では、しばしば「事業者間を転々とさせられ、解決に至らない」、「誰に相談すればいいのかを把握できない」と指摘されております。
この下の段落でございます。こうした事例を防ぐため、消費者が最初に問合せをした事業者は、①どの事業者が責任を持って解決してくれる可能性があるのかという情報提供を可能な範囲で行うこと、②たとえ解決を自己完結できなくても、可能な範囲で消費者を適切な窓口につなぐことが必要である。このように、消費者保護の実効性を確保する観点から、消費者との最初の接点となった事業者が、関係する支払関連事業者との連携を可能な範囲で主導することが必要である。ただし、これは、消費者から最初に問合せを受けた事業者が、直ちに当該消費者トラブルについて最終的な法的責任等を負うべきであることを意味するものではないと整理されております。
34ページ、第8の「プリンシプルの実現に向けて求められる具体的な方策」でございます。
これまでの調査審議におきましては、支払手段の多様化に伴い、消費者が直面するリスクを整理し、それらのリスクに対応するため、支払サービスに全体に共通して求められる中核的な原則(プリンシプル)に着目した検討を行ってきていただきました。
こうしたプリンシプルが実現されるべきことについて特段の異論は生じにくいと考えられております。
問題は、こうしたプリンシプルをどのような考え方に基づき実現していくかということでございます。ここでは、それを具体化するために考えられる方策を示しているとされております。考えられる方策は、各事業者がプリンシプルを実現するに当たり参考とすべき行為規範を示すものとされております。
次の段落です。プリンシプルという語は、コーポレートガバナンス・コード等において、遵守することが望ましい指針を示し、遵守しないという選択をする場合にはその理由を説明することを求める手法の中で用いられることがあります。本報告書にいうプリンシプルは、こうした手法における「遵守することが望ましい指針」とは異なる。既に述べたとおり、ここでのプリンシプルは、達成されるべき結果としての原則を示すものであり、それをどう達成するかについては詳細なルールで縛るのではなく、サービスの機能やリスクに応じて、関係事業者の創意工夫に委ねるという考え方に基づくものであり、現在、各事業者が何らかの規制の対象になっているか否かにかかわらず、その実現に向けて努力されるべきものと整理されております。
こうした考え方に立った上で、以下では、各プリンシプルを実現する上で関係事業者に求められる行為規範を示しております。その実現手段は一様ではなく、ガイドラインや自主規制による対応がふさわしいものもあれば、制度による担保が適切なものも含まれ得るとされております。
次の段落でございます。行為規範に記載されている事項の多くは、現在、何らかの規制の対象となっているかどうかにかかわらず、各事業者そして事業者団体において自主的な取組の参考とされ、実践されることを求めるものであるとされております。ただし、さらなる創意工夫により、本報告書で記載したものとは異なる方策によることも考えられるということでございます。
また、行政機関による監督下にある事業者との関係では、行政機関には、以下の行為規範も踏まえ、事業者によるプリンシプルの実現に向けた取組を積極的かつ継続的に勧奨することが求められます。必要な場合にはガイドライン等の見直し等により対処することが求められます。加えて、関係事業者の自主的な取組のみでは改善しないと考えられる事項については、関係行政機関は実効性のある適切な対応の検討を行うべきである。この点、当専門調査会として、特に制度による手当てが重要であると考えられる事項については、後ほどその旨の提案を行っているということでございます。
第8の柱書きに書かれたこと全体がプリンシプルの実現に向けて求められる具体的な方策、そして、考え方となっているということでございます。第8の具体的な方策につきましては、説明は割愛いたします。
54ページの「第9 プリンシプルの実現を確保するための制度的枠組み」でございます。
2段落目でございます。本報告書が関係行政機関及び支払関連事業者に求める取組は、次の三層から成っております。第一層として、業態ごとに個別の規律を設ける従来の枠組みのみでは消費者トラブルに対応し切れない状況を踏まえ、全ての支払関連事業者に共通するプリンシプルを示しております。第二層として、現行の法令、監督指針、ガイドライン及び自主規制等をプリンシプルに照らして見直すことを求めております。そして第三層として、それだけでは解消できない事象が存在する場合については、関係行政機関に対し、実効性のある適切な対応の検討を求めております。
54ページの「こうした観点を踏まえ」という段落でございます。
こうした観点を踏まえ、制度的対応の検討事項として以下1から4を挙げております。1として「登録・届出を通じた監督の実効性確保」、2として「消費者被害の発生時における民事上の効果及び救済の在り方」、3として「後払い決済について」、4として「キャリア決済について」ということでございます。
55ページ、「1 登録・届出を通じた監督の実効性確保」でございます。
現在必ずしも法令上の登録または届出の対象となっていない支払関連事業者についても、その機能や役割の重要性に応じて、登録・届出の対象とすることを検討することが考えられるということでございます。
次のページの「2 消費者被害の発生時における民事上の効果及び救済の在り方」でございます。
消費者保護の実効性を確保するためには、事業者に一定の行為を求めるだけでなく、その義務が履行されなかった場合や消費者トラブルが発生した場合に、消費者が具体的な救済を受けられる仕組みが整備されていることが重要であるということでございます。
このような観点から、(1)支払関連事業者から消費者への請求留保、(2)加盟店調査・措置に関する規律の明確化と私法上の評価、(3)個別信用購入あっせんと特定商取引法における消費者保護の考え方、(4)原因取引上の問題を支払段階にも反映させる観点からの抗弁の接続について整理しております。
次のページからそれぞれの項目の説明に入りますが、詳しい内容については割愛させていただきます。
62ページの第10の「制度を支える観点」でございます。
支払手段に関するルール整備の方向性をここまで整理してきていただいておりますが、消費者保護の実効性を確保するためには、制度的対応に加え、消費者の理解や金融技術の活用といった視点も不可欠と言えます。
そこで、「1 支払手段の多様性を踏まえた消費者教育の在り方」、それから、64ページ、「2 金融技術を活用した消費者保護の在り方」というところで整理をしていただいております。
67ページ、「おわりに」のところでございます。
2段落目でございます。関係行政機関におかれましては、まず、現行の法令、監督指針、ガイドライン及び自主規制機関における自主規制が5つのプリンシプルの実現という観点から見て必要十分なものであるかについて検討を行い、検討の結果、規律の空白、保護水準の不均衡または実効性の不足が認められる事項について必要な対応の在り方を検討することが必要である。重要なのは、各支払事業者がプリンシプルの実現を図ることであるが、関係行政機関においては、そうした事業者による取組を積極的かつ継続的に勧奨するとともに、必要な場合には規制により対処することが必要であるとされております。
また、先ほど申しました①から④につきましては、関係行政機関においてその制度の在り方について検討を深めることが重要であるとされております。
また、事業者・事業者団体におきましても、第8に示す行為規範も参考としつつ、プリンシプルの実現に向けた改善を行うことが重要であると整理されております。
その上で、関係行政機関においては、検討結果を公表し、規律の空白等がある場合については、具体的な改善措置の要否及び対応方針を明らかにし、必要な事項については速やかに対応を進めることが必要であるとされております。
最後の68ページでございます。「なお」のところでございます。
本報告書では様々な考え方を示したが、それが実際の消費生活の改善に結び付くためには、事業者、事業者団体、関係行政機関の積極的な取組が必須である。オンライン環境下での消費者取引に係る様々な課題については、関係行政機関においても様々な検討が進められている。そうした取組とともに、ここで行った調査審議が、消費者がより一層安心して便利な支払手段を利用できる環境づくりに寄与することを願っているということでまとめられております。
事務局からは以上です。
○坂東座長 ありがとうございました。
前回の調査会で提出された取りまとめ案に比べますと、第5でリスクを提示し、第6でプリンシプルを提示し、業者の類型化を第7で図り、第8で具体的な方策を提案し、第9でそのための実効性確保策を書くという形で整理された文書になっております。
それでは、委員の皆様から、総括的にこの報告書案についての御意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
池本委員、お願いします。
○池本委員 池本でございます。
まず全体として、8月初めの取りまとめ案に比べて、何か所かは表現をかなり要約したところもありますが、私たちがこれまで議論してきた中身について、方向性は揺るぎのないものとなっていると思います。
そういう中で、後払い決済とキャリア決済は、単に事業者の自主的な対応だけでは不十分なので、関係する省庁で検討していただきたいという形で、特出ししているということでぜひ受け止めていただきたいと思います。それを親委員会のところでもしっかりと発信し、フォローアップもしていただきたいと思います。
2点だけ、論点を絞って発言したいと思います。できるだけ手短に話します。
「プリンシプル」という用語は、先ほど事務局からも御説明があったところですが、現在、消費者契約法の検討会の中では、どちらかというと民事効につながるものとしてではなくて、プリンシプルというのは行動規範や行動原則で配慮を促進する仕組み、配慮規定を設ける、こういう方向で議論されています。それと本委員会でのプリンシプルというのは意味が違うのだということをまず確認しておいていただく必要があるのだろうと思います。
それは、先ほどの紹介にもありましたが、いかなる支払手段においても必ず確保されなければならない到達点であって、これは2ページのところに書いてあるのですが、事業者の自主的対応と法制度上の趣旨を適切に組み合わせて実現することが求められるものだと。そういう広がりのあるものだから、「プリンシプル」という言葉で様々な対応が必要だと言っているところです。そして、35ページのところでは、関係事業者の自主的な取組では改善しないと考えられる場合には、関係行政機関は実効性のある適切な対応の検討を行うべきだということまでも踏み込んで言っているわけです。
実効性のある適切な対応というのは、現在ある法律の解釈・運用、ガイドラインでできる可能性があるのか、そうでなければ、法制度そのものに手を付けてでもきちんと実現をしていただく必要があるだろうと思います。
そういう中で、2つ特出しにしている中の、特に後払い決済のことについて一言申し上げたいと思います。日本後払い決済サービス協会というのが2021年に設立されて、その後、2022年3月には加盟店審査に係る自主ルールという、割販法の加盟店調査措置の規定をかなり参考にした非常にすばらしい規定を設けておられるわけです。
ただ、まさにそれと同じ時期、国民生活センターで集約しているPIO-NETによると、2021年は2万件台だったのが2022年度は4万2000件、23年は4万4000件、24年度は5万7000件、そして、25年度は6万6000件と、残念ながらどんどん増加の一途をたどっているわけです。
他方で、業界の参加団体も努力しておられるのでしょうけれども、数社のままであるし、せっかく設けて頑張っておられる自主的取組が残念ながら業界全体に広がっていない。そういう状況だとすると、これはやはり底上げをしていくためにも法制度に手を付ける必要があるのではないか。
このことは、むしろ業界団体としても、せっかく頑張っているのにアウトサイダーによってトラブルが広がって自主的努力が報われないという状況になっていくということでは困るだろうと思うのです。確かヒアリングのときにも、そういった法制度的な措置についてどうかということについて、積極的な反対意見ではなかったと私は理解しております。その意味で、これについてはきちんと受け止めて、速やかに法規をつくっていただきたい。
これについてもう一言加えますと、協会が設けている加盟店審査に係る自主ルールというのは、まさに割販法の二月払購入あっせんの規定を参考にしております。割賦販売法は、もともとは2か月を超える後払いですけれども、既にカード方式については加盟店調査義務は2か月以内のところにもう入っているわけです。個別信用のところはそこに入っていないけれども、今の社会の中で、新しく出てきた後払い決済というものは、まさに割販法の中に入れるのか、同じようなものをつくるのか、つくり方は別として、経済産業省、決済サービスを推進している省庁においてしっかり受け止めていただきたいというのが願いであります。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
それでは、谷本委員、御発言をお願いします。
○谷本委員 ありがとうございます。谷本です。
まとめていただきましてありがとうございます。
前回の「取りまとめについて(案)」の内容から、そちらでの議論を受けて今回の報告書案の中に反映させていただいた幾つかの点について、非常によい形でまとめていただいて、感謝を申し上げます。
特に、先ほど池本委員からも御発言がありましたけれども、2ページでプリンシプルの意味を明確に定義したという点は非常に重要だったのではないかなと思いますし、さらに、支払関連事業者及び関係行政機関に取組を本報告書案は求めるものですけれども、それらの取組について、3ページでも示されておりますように、第一層、第二層、第三層としてその内容を明確に具体的に示していただいたことについては、前回の議論を受けてこのようにしていただいたというところで感謝を申し上げます。
また、全体的には、池本委員からもお話がありましたけれども、前回の「取りまとめについて(案)」を要約した部分はあると思いますけれども、その性質については同じものかなと理解をしております。
その中で1点気になるところがありました。それは60ページの(4)で、抗弁の接続の部分です。前回の議論のところで意見はなかったのですけれども、追加されている一文がございました。最後のところの「研究者等によりあるべき射程についての理論的な研究が深められるべきである」という部分です。これについてはちょっと違和感がございます。
3ページで、「本報告書が関係行政機関及び支払関連事業者に求める取組は、次の三層から成る」ということを説明しながら、その取組の実現を求めているのですけれども、60ページだけ「研究者等」を名宛て人としているというところにまず違和感がございました。
実質的に考えたときに、与信取引と原因取引とが密接に関連性がある場合については、皆さん御承知のとおり、何十年もの研究者と実務家による理論的研究の蓄積がある部分です。そう考えると、ここの一文はどういう意味なのかなと考えた次第です。
もちろん、本報告書は与信取引と原因取引との関連性がある場合だけではなくて、非常に広い支払取引と原因取引との関連がある場合についても対象としているところですので、それについては、ここの部分だけではなくて、今後も検討は引き続き進める必要があるという意味で理解をさせていただきたいと考えておりますが、この一文がなぜここだけ、研究者等により研究が深められるべきであるとされているのかは疑問が生じたところです。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
今の御指摘は、確かにその文章が誰に何を要求しているのかを考える上でやや曖昧さが残っている部分は否定できないのかなと思いますが、今、谷本委員がまとめていただいたように、例えば、広く民事ルールを適用していくために、どういった考え方がこれから必要なのかという点について、研究者等にも一定の役割があると理解していただけるといいのかなと思います。
○森下座長代理 森下です。
今の点に関連してちょっとだけお話しさせていただければと思います。
1つは、研究者もたくさん宿題をいただいていることはある意味事実だと思うので、私も研究者ですので、たくさん考えなければいけないなと思っております。
この点については、先ほどまさに谷本委員からもお話がありましたように、かなり理論的な研究が進んでいる部分もあれば、しかしながら、(4)の記述は非常に幅広いものを対象にしたものですので、射程の見極めとか、そういう部分については研究者も大いに貢献すべき点があるのではないか、さらに貢献すべき点があるのではないかということで受け止めつつ、ただ、ここで「研究者等により」ということも書いてありますので、谷本委員がおっしゃられたように、既にある程度まとまった具体的な提案が研究者の側からされてきているものについては、それを踏まえた上で、関係する当事者の皆様に更に一歩進んだ御検討が期待されているということも含めての「等」ということなのかなと思いますので、そのようなことでこの部分については理解をするということではいかがでしょうか。
○坂東座長 ありがとうございます。
今の御提案も含めて、整理をする際に考えさせていただければと思います。
御発言の希望が多数来ているものですから、急ぎたいと思います。
山本委員、お願いします。
○山本委員 ありがとうございます。
全体のまとめ的なところは池本委員と谷本委員におっしゃっていただいたので、報告書に関して気づいた点を2点お伝えしたいと思います。
全体通じて、8月の上旬のときのものに比べまして、特に私が前に気になっていた規制論のところをかなり強く書かれていた部分が、今回は収まっていてよかったと思います。
それに関して1点気になったのが、24、25ページの部分です。読み上げますと、「各カード会社の対応の差異がどういった原因によって生じるのかは不明であるが」と書かれています。そこに続けて、「仮に、一定のカード会社が制度上の義務を遵守しないことにより生じているのであれば」から続く行です。これは私の個人的な意見ですが、削除したほうがいいのではないかというのが私の意見です。
なぜかというと、既存制度に問題があるという仮説をここで述べるべきところだったのかなと。もちろん消すか消さないかの判断はお任せいたしますが、むしろそういうことよりも、制度があっても更に苦情が発生して、トラブルが発生しているから、不断の努力が必要ですよねというふうに私は捉えておりました。それが1点目です。
もう一点は、16ページに戻っていただくことになるのですが、ここも私の発言趣旨としては、既存制度に問題がある前提というか仮説の発言と読み取れて、読み上げますと、「加盟店管理の実効性や、加盟店調査・モニタリングを含む消費者保護の方法について検討の余地があるものと考えられる」、これそのものは現実に近い、我々が思っていたことに近いことを表現されていると思うのですけれども、加盟店管理の実効性やモニタリングなどがどうか、具体的にそこに問題があるということを追求することに関しては、私はあまり賛同していなかったのです。これでもいいという判断もありましたら、御判断いただければと思います。
もう一点は、インフォーマティブというか、情報的なところなのですが、後払い決済の苦情件数が増えているという棒グラフが表示されていた部分があったかと思うのですが、ここに関して、私によく意見を述べてくださる周辺の方々の中に多い傾向として、後払い決済というのはPIO-NETできちんとキーワード化されていたのでしょうか、あるいはそこがちゃんと抽出できるのでしょうかという疑問を感じている方が現実に多いということがあります。これは21年からそこがきちんとキーワード化された後のデータであると思うのですが、そういう認識を持ってくださらない方がいらっしゃるという懸念があるものですから、まず1つは私が議事録に残る意見として述べさせていただきましたという点です。可能であれば、そういう記述を1行ぐらい増やせるのであれば御検討いただきたいという点ですが、可能であればという範囲での意見です。
以上3点が私の意見です。ありがとうございました。
○坂東座長 ありがとうございます。
引き続いて、細谷委員、お願いします。
○細谷委員 細谷です。よろしくお願いいたします。
まず、前回8月3日の取りまとめ案に比べて、明確にプリンシプルというのを掲げていただき、これは単なる努力目標ではなく、必ず対応すべき事項だということで5つ取り上げていただいたということがまとめとしてすばらしいと思います。これは、消費生活の相談や消費者教育の現場でも、支払手段の判断基準として使えるのではないかなと思っておりまして評価しております。
私からは、本報告書について2点、確認というか、意見をさせていただきたいと思います。
今回の報告書では、各所に28個「実効性」という言葉が出てまいります。しかしながら、先ほど事務局からの説明にあったように、各事業者団体の聞き取り等で、後払い決済やキャリア決済、その他の支払手段でも、現場の認識と相談現場での認識、相談件数も含めて乖離が見られておりました。
今回、プリンシプルということで、事業者や事業者団体、関係省庁が実効性のある対処を行ってくれることになったとしても、今度、実効性の検証が消費者トラブルの実態を捉えていなければ、本来の目的を達成できないと思います。ぜひ、消費者センター、国民生活センター、消費生活相談員、消費者団体などと密に連携を取っていただきたいと思っております。
最後に、後払い決済についてです。前回8月3日の取りまとめ案では、こういう記載がありました。「割賦販売法は、信用供与を伴う取引について、加盟店調査、苦情処理、支払能力調査等の利用者保護措置を講じているところ、後払い決済についても同様の消費者保護上の要請が認められる」との記載でした。今回の報告書案を見ますと別の表現となってしまっておりますが、プリンシプルの実現ということで同じ意味を含んでいると認識していただきたいと思っております。
消費生活相談の現場では、現在も後払い決済を利用した商品・サービスの相談が一向に減っておりません。今、相談の多い詐欺的な定期購入トラブルの事業者のサイトでは、特定の後払い決済会社しか選べないといった状態もあります。
先ほど池本委員がおっしゃったように、ヒアリングを行った後払い決済の事業者団体の自主ルールは本報告書のプリンシプルとも一致していて、加盟会社は努力してくださっているということが分かりました。しかし、非加盟の事業者がプリンシプルに反するやり方で栄え、逆に事業者団体の自主ルールを守っている事業者が衰退すれば、良い事業者も状況に耐えられずルールを守れなくなっていってしまいます。プリンシプルを守り、事業者を守って支援していくことに反対する人はいないと信じております。現在起きている相談をなくすためにも、すぐに制度的対応がなされることを期待しております。
私からは以上です。
○坂東座長 ありがとうございました。
それでは、葛山委員、お願いします。
○葛山委員 葛山です。
まず、報告書については賛成いたしますということを総論として申し上げまして、委員間打合せも含めて何十回もの調査審議を重ね、報告書をまとめていただいたこと、本当に感謝しております。
私からは、強調したい点と残された課題ということで何点か申し上げさせていただければと思っております。
まず1つ目として、私は被害救済の実務の立場から申し上げることになるのですけれども、その観点でいうと、報告書の大きな到達点としては、規律の切り口を業態や法形式ではなくて機能に置いたという点だと思っております。
報告書の29ページで、機能について、業態、法形式によって定まるものではなくて、個別の取引において当該事業者が現に果たしている役割によって定まると。特に、具体的な規律として重要な加盟店調査義務につきましては、報告書の40ページでは割販法に限ったものではなくて、ほかの支払手段においても採用されるべきであると明確に述べていただいております。
これは、支払手段が増えるたびに生まれてきた隙間への横断的な歯止めとして大変意義があるものとして重く受け止めておりますし、また、適用に関して金額の閾値を設けると、その直下に悪質事業者が集中し得るという実務的な懸念についても脚注の36に記していただいております。
2点目は、申立時の請求留保などの民事効について、被害現場から申し上げたいと思います。相談に来られた消費者の方にとって切実なのは、基本的には被害が回復できるかどうかが全てと言っていいと思っております。誰が被害状況を調べてくれるのか、調べている間にも請求を受け続けるのかというのは非常に切実だと思っております。
報告書は、消費者の苦情申出が一定の類型に当たる可能性が高い場合には一定期間請求を留保して、その間に加盟店調査と交渉を進めることが必要であるということは56から57ページに書いていただきまして、第9の冒頭でも、自主的な取組で十分であるか検証すべき4つの類型として、事前の予防、請求の留保によらなければ実効性を欠く場合、明文の根拠なくしては実施し得ない場合ということを挙げていただいたのも重く受け止めております。
3つ目としまして、報告書が関係行政機関に求めているものの中身でございます。報告書は、第三層として実効性のある適切な対応の検討ということを3ページ、35ページ、54ページで求めております。
立て付けとして、「はじめに」として、「状況が改善しない場合には新たな規制の導入が必要となる場合もある」と3ページで述べていただきまして、54ページではその検討事項を「制度的対応の検討事項」と呼んでおりまして、「おわりに」のところで、「必要な場合には規制により対処することが必要である」、また、検討結果の公表も必要であるというふうに明確に67ページに書いていただいております。
私の理解ですが、第三層の検討には必要に応じた規制上の措置が含まれておりまして、その要否を検討し、結果と対応方針を公表するところまでが求められておりますし、これが実効性のある対応だと思っております。
4点目ですけれども、割販法に関して、加盟店管理も含めて基本的な規制としては十分な点が多く、これをいかに横展開していくかというところが一つ重要だと思っております。一方で、割販法についても、だんだん決済が複層化して、例えば複層的な決済代行が入ることによって、どこが加盟店管理責任を有しているのかが実際に分かりづらくなっている事例等、私が訴訟をやっていても課題を感じるものですから、今回の報告書を受けて、決済制度の複雑化への対応がより進むことを非常に期待したいと思っております。
さらに、複層化に関して申し上げると、割販法に限らないのですけれども、決済プラットフォーム事業者などの消費者に直接接する事業者が、消費者への情報を開示しない、紛争解決に協力しないということがないようにという点です。これは実務的に非常に重要な観点ですから、今後適切な対応をいただければ有り難いなと思っております。
最後に、残された課題ということで1点申し上げたいと思います。収納代行について、国内の収納代行については、「おわりに」に重要な課題ということで68ページに記載していただきました。
加盟店の選定やモニタリングを担い得る収納代行については、報告書の29ページ、30ページの基準に照らすと、少なくとも機能2に当たり得る類型が多いのかなと理解しておりますが、現状、収納代行を名乗ったマネロンとか詐欺への加担、この被害が激増している実態、金額も非常に大きいということを捉えまして、クロスボーダー収納代行の規制は始まったばかりですが、国内の収納代行の問題についても目を向けていただければなということは非常に強く思っております。最後、67ページの「おわりに」というところで検討結果の公表と速やかな対応を求めておりますが、今まさに被害に遭っている消費者の救済につながるように報告書をいかに実行に移していただくのか、これをお願いいたしまして私の意見としたいと思います。ありがとうございました。
○坂東座長 ありがとうございます。
それでは、宮園委員、お願いします。
○宮園委員 NACSの宮園です。
ありがとうございました。
今回の報告書を拝見して、国民生活のインフラとなっている決済手段について、消費者の利益擁護や公正な取引の実現を可能にするようなプリンシプルが盛り込まれているかと思って、大きく期待しているところでございます。特に、この中で幾つか強く期待したい部分について述べさせていただきます。
まず、消費者がどの決済を選ぶのかというときに、分かりやすい目安は登録があるということだと思っております。登録があることによって、監督やいろいろな調査がされていって安全であるという保証がついているようなイメージがありますので、情報提供の中で登録があるかないかがぱっと消費者に分かる、もちろん消費者も登録が意味するものを理解しておくことは大変重要なのですけれども、そういった仕組みができているということを期待しております。
それから、特に今の話ですが、後払い決済です。これについては未成年者も使えます。経済的に厳しい方も使えます。そのため、通常よりはかなり弱い者でも簡単に使えるところがあると思いますので、先ほどの登録があるということは本当に大事なことだろうと個人的には思っております。
また、過剰与信防止、返済能力を超えた過大な債務を負うことがないという点においては、相談現場の中では、クレジットカードが使えないとか銀行から借りられない方たちも後払い決済やキャリア決済を利用しているという現実もありますので、この辺りも、少額ということはありますでしょうけれども、過剰与信防止については何らかの実効性のあることをやっていただきたいと考えております。
それから、生活基盤サービスの保護というのは、相談現場ではとても大事にしているところです。その中で、報告書にもありましたように、キャリア決済の部分です。現実に相談を受けている中では、借金で首が回らないぐらい大変な状況になって、キャリア決済が払えなくて、結果的に携帯電話が使えなくなる方も少なくありません。そうなってしまいますと、例えば就職活動がしにくかったり、信頼できる方との連絡が取りにくかったり、更に言えば債務整理をしている弁護士との連絡も取りにくかったり、本当に脅かされる方が多くありますので、今回この中で通信料金を払えば止められないというような仕組みが明記されたことは非常に心強いと思っております。
また、私たち消費者団体の中では、今現実にトラブルが多かったりしておりますので、少しでも早く実現していただきたいというのが強い願いであります。そのために、今後、企業側の意見も聞いて、消費者側の意見も聞いて、いい感じのところで折り合って、消費者が安全で安心してキャッシュレス決済を使えるような基盤ができていけば有り難いなと思っております。
最後に、言い損ねたのですが、紛争解決のプロセスとして捉えるという点も非常に重要だと思っています。そのプロセスの中で、報告書の中にありましたように、本人が問い合わせたり状況把握ができないような弱者の方もたくさんおられます。そういう方も便利に使えるのがキャッシュレス決済ですから、そういった場合、支援者が介入して、情報をもらったり、本人にお伝えしたり、そういったサポートもできる仕組みが一言触れられていますことを、これからそういった点にも発展していただきたいなと思います。実効性がある仕組みを期待しております。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
それでは、瀧委員、御発言をお願いします。
○瀧委員 マネーフォワードの瀧でございます。
私からは総論的なコメントでございます。
まず、多くの論点を取りまとめていただきました事務局様に敬意を表したいと思います。前代未聞の議論が多かったところだと思いますので、座長、座長代理を含めてまずはお疲れさまでございました。
私からは2つ大きくコメントの論点がございます。まず1つは、よく言われていることでございますが、キャッシュレスを取り巻く環境変化についてでございます。日本は様々なキャッシュレス法制が各省庁に分散している状況にあります中で、それらが最初に立法されたタイミングと今で社会・経済環境はかなり変化しております。昔は、恐らく小口とか日常決済とか、そもそもデジタル取引なんてなかった頃から、今はそれが常態化しているという意味で、前は便利だからとかそういう法律であったものが、今は生活必需の要素になってきているという点は、本検討会の非常に重要な趣旨であるのかなと思っています。
さらに、国として大規模な補助金を出してキャッシュレス決済を推進してきたわけでございますので、そこに対してちゃんとした制度的なキャッチアップをしなければいけないという問題意識もあるのかなと思っております。
私の専門領域である技術の話を申し上げると、多くのキャッシュレスなり決済の機能は今は分散的に機能として提供されており、場合によっては1企業とか2企業ではなくて、多数の企業が最終的に1つの支払手段を提供するという形態になってきていますので、従来でいう業規制でこの会社を見ていればいいというタイプの規律が働きにくくなってきているということは重要な論点かと思っております。
同時に、よくデジタルが消費者に悪いように使われるのではないかという、私は一種の偏見だと思っているものも変わってきているのかなと思っています。デジタルツールが消費者をエンパワーすることができるという側面もこの数年間はより出てきているのかなと思っており、この点は報告書に反映いただいたとおりなのかなと思っております。
さらに、本検討会では触れることがなかなか難しかったですけれども、これからの商取引においては、AIがそれを仲介することが起きていくと思います。AIは必ずエラーを含んで挙動するものでございますので、今までには考えられなかったタイプの消費者トラブルも今後は生まれるところに、支払手段というものの射程も今後は見ていく必要があるのだなと思っております。以上がまず環境変化でございます。
これらに対する今後の制度の在り方につきまして、私も電子決済等代行業という自主規制から、実際には法体系を伴う自主規制に至るような制度を自ら運営をしてきた立場でございまして、そういう制度が生まれる前から自主規制をやっていた立場として、正直者がばかを見ない制度であるべきだというのはずっと思っている次第でございます。
本検討会でも、ヒアリングで実にたくさんのある意味正直者といいますか、しっかりとやられている事業者のお話を聞けた中で、そのビヘイビアではない人たちが正直者に対して負の外部性を発揮してしまう状況を変えなければいけないという問題意識があるのかなと思っております。
また、重ね重ねになりますが、支払手段を所管する官庁が分散しています。かつ、実態として事業者を監督するケイパビリティは省庁によって異なるというのも実態だと思っていますので、であるがゆえに、省庁横断的な対応が本検討会のように必要であったということも明らかなのかなと思っております。
このような観点を踏まえますと、様々な対応可能性を残しつつ結果を追っているというのが本報告書の重要な点だと思います。といいますのは、例えば、がちがちな制度を運用してしまった結果、国内の制度が非常に使いづらい、国内の商取引のユーザー体系が非常に悪いとなれば、逆に海外で潜脱的であったとしてもデジタルサービスが普及してしまって、それが日本の中で普及してしまうみたいなこともあり得るわけで、日本をバイパスさせないようなルートをちゃんとつくるというのは非常に重要だと思っています。
また、消費者保護のコストは、短期的には加盟店手数料などにはねていく要素がありますけれども、究極的には加盟店が手取りの低下を甘受せざるを得ない状況であるのか、消費者側に負担増として転嫁される構造にありますので、こういったことにおいて創意工夫の余地を残すことも等しく大事なのかなと思っております。
これらの制度の在り方に関して、報告書は結構しっかりとした提言をしていると思っております。現状の制度体系以上のものを横断的に要望しているものだとも思っております。ただ、最終的には、何もしなかった場合に監督官庁というのは不作為を含めて大きな意味での結果を負うことになるものだと思っていますので、こちらの報告書の内容が真摯に今後の検討につながることを要望するものでございます。
私からは以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
それでは、永沢委員、お願いします。
○永沢委員 ありがとうございます。
最初に、本報告書の取りまとめに当たり、事務局の皆様には大変な御苦労をいただきました。お礼申し上げます。多様な意見が出て、取りまとめは大変だったと思います。坂東座長、森下座長代理、お疲れさまでございました。そして、ヒアリングに御協力いただいた事業者団体の皆様にもこの機会を借りて、改めてお礼を申したいと思います。誤って理解していたこともあったと気付きましたし、お話を聞いて理解を深めることができたこともたくさんありました。ありがとうございました。
私は一消費者の立場で参加させていただきました。ほかの委員の先生方のように専門的な立場でのお話はできず、感想めいた意見となりますが、幾つか簡単に申し上げたいと思います。
第1に、プリンシプルです。ほかの委員もおっしゃったことではありますが、全委員に共通していた問題意識としては、同じような機能とリスクを持つ支払手段なのに、どうして規制があるものと、ないものがあるのか、また、規制があったとしても、異なるのかというところだったと思います。つまり、消費者が受けられる保護に差があることはおかしいのではないかということが私たちの出発点だったと思います。
決済手段は、私たちの日々の消費生活に欠かすことができないものです。社会のインフラという表現をされた方もあったと思います。私たち消費者は、様々な支払手段を使って生活をしているわけですけれども、利用するに当たっては、戸惑いや不安を抱えることなく安心して利用できるようであってほしい。そのためには、多様な決済手段があるとしても、これだけはどの決済手段においても実現していただきたいという共通の最低ラインが5つのプリンシプルであったということを、私からもお伝えさせていただきたいと思います。プリンシプルと言うと難しく聞こえると思いますが、事業者や行政にこれだけはお願いしたいことというふうに捉えていただきたいと思います。
第2に、決済に関わる事業者の役割分担についてもかなりの時間をかけて議論させていただきました。決済の仕組みが複雑化・多層化する中で、私たち消費者はトラブルに遭ったときにどこに問合せをすればいいのかが分かりにくくなっていますし、相談現場からはたらい回しも起きているというお話が聞こえてきました。
正直申しますと、複雑な仕組みを設計したのは消費者ではございません。最初に相談を受けた事業者には、消費者を突き放さずに適切な窓口につないでいただくことをお願いしたいと思いますし、関係事業者にもそれぞれの役割に応じてトラブルの解決に協力していただく、そういう体制をつくっていただくことを強くお願いします。
第3に、少額の被害と悪質な販売業者の排除についてです。被害額に比べて解決のための負担が大きいと、消費者は諦めてしまいます。そうした泣き寝入りが積み重なってしまうと悪質な事業者は排除されなくなってしまい、そうすると市場全体への信頼も損なわれていくことになるわけです。
私は今回の議論を通じて、加盟店調査とともに悪質な加盟店に関する業界横断的な情報共有が今後大きな鍵を握るのではないかと認識しました。報告書においてもその点は力点をおいていただけたと評価しています。事業者の皆様には業界の枠を超えて、また関係省庁の皆様にも積極的に関与いただき、横断的な情報共有の実現を進めていただくことを期待しております。
いろいろと申し上げて恐縮ですが、自分の関わっている消費者教育についてです。昨今、消費者問題が生じると、すぐにその解決は消費者教育ということになりがちですが、決済の分野は消費者が賢くなるだけで解決できないほど非対称性が大きく、まず整えるべきはトラブルを未然に防ぐための体制を事業者に整えていただくことであり、トラブルが起きたときにちゃんと相談し解決できる環境の整備を事業者や行政に進めていただくことであると思います。
もちろん消費者のほうも取引に当たって注意深くならなくてはなりません。消費者も支払条件や利用明細を確認して、おかしいなと思ったら早めに相談する、そういったことを習慣化していくことが、これまで以上に大切であり、この点は消費者教育の役割であると再認識いたしました。
最後に、今後について一言申し上げたいと思います。事業者・事業者団体の皆様には、制度の検討を待たずに取り組める改善策は進めていただきたいと思いますし、それぞれの御経験を持ち寄って、業界の枠を超えて多面的に検討していただくことを期待していますが、実効性のある取組を具体的に推進していくためには、関係省庁の役割が極めて重要であると思います。ぜひとも、この報告書を出発点として、様々なステークホルダーが参加する場を設けていただいて、具体的な方策について建設的・実効的な議論を始めていただきたいと思いますし、必要があると判断されるときには、規制の導入や強化を議論いただきたいと思います。
消費者の信頼という基礎を欠けば、国が目指しているキャッシュレス化やネット取引の発展というのは、どんなに便利であっても、それは砂上の楼閣になってしまいます。この報告書が次の日本経済、社会の発展のステップになることを期待しております。
私からは以上でございます。ありがとうございました。
○坂東座長 ありがとうございます。
柴田委員、御発言をお願いします。
○柴田委員 柴田です。
まず、報告書の取りまとめに御尽力いただきました事務局の方々、座長の先生、委員の先生方に大変感謝を申し上げたいと思っております。
私も報告書に賛成しております。
私のほうからは、報告書全体について賛成する理由といいますか、そのコメントということで述べさせていただきたいと思います。
最初に、実際に消費者がどのようなトラブルに遭っているかということを把握することが出発点かなと思っておりまして、特に相談事例を検討対象にして具体的に検討することができたというのは、実態に即した検討となり、大変評価できると思っております。また、関係者の事業者の方々からもヒアリングすることもでき、議論や実態を考慮した報告書となっていると評価しています。
そして、キャッシュレスが取引に浸透しているという現状があるわけですけれども、これを支えているのが利用者である消費者が安心に使えているということである、これを前提として考えてまいりました。商品やサービスを購入して代金を支払うという中で、支払が取引化しているというのが非常に顕著になっていると実感しております。そこから問題が生じていて、様々な事業者が関与することになり、取引構造も多層化して複雑化している。さらには、支払自体が悪質な加盟店に利用されるような実態や相談事例が出てきて、消費者が誰とどういう取引をしているかというのは分からなくなっている構造となり、また、支払に関して、どういう事業者にどういう責任があるかということを理解することが難しくなっているところ、実際に消費者被害という現状が明らかであることからも、競争の前提が維持されていない状況があるのではないか、競争の前提が損なわれているのではないかという問題意識で考えてまいりました。実際にトラブルが生じたら消費者は苦情処理にたどり着けないという事態もその一つの表れだと思っております。今回の報告書の趣旨が生かされるような仕組みが出来上がれば、こういった事態が回避されることを一つは期待しているということでございます。
もう一つ、プリンシプルをどう実現していくかという今後の課題があると思っています。ルールの在り方として、今回のヒアリングでも理解できたことですが、自主ルールがあって、解決している部分と解決していない部分が明らかになったということもこの調査会の意義ではないかと思っております。当然自主ルールは任意にすぎないので、加入していなければ及ばないのです。
こういった点も踏まえて、現行制度に加えてあるべき、まさに実効性のある規制の必要性を報告書は主張していると思っております。この点、実効性のある規制を今後どのように実現していくか、そのために必要な動きを期待して、そして、消費者のトラブルを解決するのに有効な方策が打ち出されることを期待しているということでございます。
私からは以上となります。
○坂東座長 ありがとうございます。
それでは、柿野委員、御発言をお願いします。
○柿野委員 よろしくお願いします。柿野です。
このたび、このような報告書をまとめられたことに対しまして、事務局の皆様、そして、座長、座長代理の先生方の御調整、誠にありがとうございました。私も賛成をいたします。
私のほうからは、やや感想めいた発言となりますけれども、3点述べさせていただきます。
1つ目は、消費者教育と事業者の責任との関係について明確に書かれているという点を評価したいと思っております。支払手段に伴うリスクのうち、消費者自身の理解や行動によって低減することが期待されるものと、制度や事業者が低減すべきものとを区別する必要があるということで以前発言をさせていただきましたけれども、全てを消費者教育に期待するという論調が時々見られますが、そういったことではなくて、特に決済手段が複雑化・多様化している中で、ここを明確に区別し、今回の報告書に、消費者教育は事業者に対する規律の代替にはならず、詐欺的な事案について特に消費者の落ち度に転嫁してはならないというようなことが明記されていることは重要なことだと考えております。
その上で、個別の支払手段の知識にとどまらず、複数の支払手段を含めて将来の支払額を把握し、信用を管理する力、トラブル時に相談・救済につながる力、さらに安全な利用環境が不十分な場合に事業者や行政に改善を求める力まで示されていることを評価したいと思っております。
第2に、現在、次期学習指導要領に向けた検討が進められている段階でございます。家庭科において、デジタル化時代における消費者教育や金融経済教育の充実ということが検討されております。今回の報告書で整理された内容をぜひ次期学習指導要領の学習内容に反映をしていただいて、学校教育でしっかりとこういった内容についても深めていただきたいと思っております。
最後に3点目ですけれども、私がこの専門調査会に参加させていただいて、知らないことがあまりにも多かったということが正直な感想でございます。こういったことを多くの消費者・市民の方が御存じでない状況にあるのではないかと考えますと、メディア等の報道によって、急速にキャッシュレスが進んだことによって様々な問題が生じている現実を多くの方に理解いただくこととともに、消費者・市民がこれからの健全な利用環境をつくり出していく担い手になっていくことも重要な観点だと考えております。そういったエンパワーメントを促していくような消費者政策も併せて考えていけたらと感じました。
以上です。どうもありがとうございました。
○坂東座長 ありがとうございます。
滝澤委員からチャットに御意見が書かれております。私のほうで読み上げさせていただきます。
私は経済学者として、キャッシュレス推進の意義や、報告書にもあるとおり、規制コストが最終的に消費者負担となり得ることを重く見る立場ですが、その立場から申し上げても、本報告書案に賛成します。
理由は3つです。第1に、本報告書は、対応の根拠を件数の多寡に置いていません。データの限界を認めた上で、支払手段が社会基盤であること、自主規制が非加盟事業者に及ばないこと、審査を真面目に行う事業者ほど競争上不利になるといった構造的な事実を根拠としています。市場の機能を重視する立場からも、支持できる論理かと思います。
第2に、一律の詳細規制ではなく、到達点としてのプリンシプルを示し、実現手段を事業者の創意工夫に委ねた設計です。真面目な事業者の負担を抑えつつ、規律を守らない事業者が有利になる状況を正す方法としてバランスの取れた選択だと思います。
第3に、支払手段の信頼はキャッシュレス推進の前提であり、消費者保護と推進は対立ではなく補完の関係にあるものと考えられるためです。その上で、決済データを持つ関係省庁や事業者の協力を得て、相談の内訳や販売事業者との関係を横断的に検証する共通のエビデンス基盤を今後も備えていただきたいと思います。
また、多様化が経済全体に与える影響のマクロ的な分析と施策の効果検証は残された課題であり、関係省庁の検討状況と併せて、消費者委員会のフォローアップの中で位置付けていただければと思いますという御意見をいただいております。
今、委員から活発な御意見を伺うことができました。本日いただいた議論の多くは、今回の報告案に賛成をし、その基本的な考え方を支持していただけるものであったと思います。
なお、更に検討すべき課題も数点指摘をされました。もし可能なら、その点については、森下座長代理あるいは事務局とも相談することを踏まえつつ、私に御一任をいただければと思っております。限られた時間の中で、この報告書をきちんとしたものとして世に問わなければいけません。そういったことを考えますと、検討できる時間はもう限られており、そのような対応をさせていただくことに御理解を賜ればと思います。
もし御異議等ございましたら、この機会に御発言をいただければと思いますが、いかがでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○坂東座長 ありがとうございます。
それでは、そのような対応をさせていただきたいと思います。
なお、本日いただいた意見については、改めて事務局と検討させていただきたいと思います。
さて、報告書のこれからの対応については私に御一任をいただきました。第9次消費者委員会における本専門調査会での報告書案に関する議論は本日が最後になります。
閉会に当たりまして、限られた時間しか残っておりませんが、委員の皆さんから所感を一言ずついただきたいと思います。大変申し訳ないですが、一人1分以内でお願いできればと思っております。
まず、会場にて御参加いただいている委員の皆さんから、次にオンラインで御参加いただいている委員の皆さんに五十音順でお願いしたいと思います。それから、森下座長代理に一言お願いします。最後に、オブザーバーの大澤委員、黒木委員長代理の順番で御発言をいただきたいと思っております。
早速ですが、池本委員、お願いします。
○池本委員 池本です。時間がありませんので、発言資料として準備してきましたので全部は申し上げませんが、その2ページ目に「消費生活相談情報の信用性について」ということを書いておきました。
これは、平成28年には消費者契約法、特定商取引法、割賦販売法がいずれも法改正の議論をしていたのですが、それぞれの場でPIO-NET情報は相談者からの申出内容を記録しただけではないか、これを立法資料として使うのはいかがなものか、信用性がないという意見があちこちで出たわけです。
そのことに対して、当時の消費者問題担当大臣、河野太郎大臣から明確な答弁が出ております。読み上げる時間はありませんが、参議院地方・消費者問題特別委員会の平成28年5月20日の議事録の8ページに書いてありますが、個々の情報も相応の信頼性があるし、それが多数登録されていて真実性はより高いものにもなるし、それを政府・各省庁で立法に使ってきたものではないか、それを信頼性がないという意見に対しては政府として承服しかねるということをきちんと申し上げてまいりたいと述べておられます。今後、各省庁でいろいろな場で検討されるときには、この観点で参加者に対してPIO-NET情報の取扱いについて周知していただきたいと思います。
以上です。
○坂東座長 では、葛山委員、お願いします。
○葛山委員 葛山です。
長期間にわたり、会議の場では被害現場の立場から言いたいことは言わせていただいて、またもろもろ勉強させていただきまして本当にありがとうございました。あとは、本当に報告書の実効性に期待したいというところと、あと、言いたいことは言わせていただいたということで、最後も言わせていただければと思います。
収納代行と暗号資産の詐欺への利用ということは、まだまだ現場として残った課題として本当にありますので、この点を個人的にウオッチしていきたいと思いますし、今後の消費者行政側、また関係各所にも期待していきたいと思っております。本当にありがとうございました。
○坂東座長 では、永沢委員、お願いします。
○永沢委員 柿野委員がお話しされましたけれども、私も今回の専門調査会に参加して、消費者活動をしてきておりますけれども、本当に知らないことが多くて、裏側はこのようになっていたのか、毎日何回使っているだろうと思う支払手段の裏側について知ることができました。まだ完全に分かっているわけではありません。私以外の皆さんも同様だと思います。
これからキャッシュレスを更に進めていく方向にあると思いますけれども、確かキャッシュレスは2018年ぐらいからスタートしたと思いますが、ここら辺りでこの仕組みと制度のチューンナップをしておかないと、この後、大変なことが起きるかもしれないということはみんなで自覚する必要があると思いました。
もう一点、この報告書は議論がすごくたくさんあったこともあって厚くなってしまいました。最後まで読めないという方も聞いています。なので、私たち専門調査会に参加した者のミッションとして、これを分かりやすくみんなに伝えていくというのは重要な役割だと認識しております。引き続きよろしくお願いします。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
それでは、次にオンラインで御参加の委員の皆様から一言御意見をいただきたいと思います。
最初に、柿野委員、お願いします。
○柿野委員 ありがとうございます。
先ほど既に感想的なことを言ってしまったのですけれども、本調査会に参加させていただき本当にありがとうございました。あまり貢献できないことに心苦しさを感じながら委員会に参加していたのですけれども、消費者教育の問題の以前にこれから解決していかなければいけないことがたくさんあって、関係省庁や業界団体や事業者それぞれの共創によってどういう環境をつくり出していくのかという、正にスタートラインに立っているという段階であることを、調査会を重ねる中で、強く感じておりました。
今回学ばせていただいたことを生かして、消費者教育の領域で広く伝えていきたいと思います。本当にありがとうございました。
○坂東座長 ありがとうございます。
それでは、柴田委員、お願いします。
○柴田委員 柴田です。
私も先ほどいろいろ述べたところではあるのですけれども、消費者法というよりは独禁法の研究をしておりまして、特に消費者の取引上の地位に基づいて不当に不利益を受けるということと競争の関係をずっと見ておりまして、ここで勉強させていただいた議論は今後の活動に生かしていければと思っております。
また、ここでは今後の課題ということで、今回報告書で提示されたような内容がどのように実現されていくのかということはとても重要だと思っております。特に消費者のトラブルが無くなるような、トラブルを解決できるような実効性のある仕組みが今後できていくことに期待したいと思っておりますし、また尽力していきたいと考えております。
以上でございます。どうもありがとうございました。
○坂東座長 ありがとうございます。
瀧委員、よろしくお願いします。
○瀧委員 瀧でございます。
私も先ほどいろいろ述べたとおりでございますので、最後のコメントとしては、行政機関というのは、フロンティア的な新しい制度だみたいなことで騒がれたときと、大きな問題が起きたときには制度が動くことが多いのですけれども、この検討会で取り上げているのはもっと日常に潜んでいるというか、日常に存在している問題をちゃんと解きましょうということだと思っています。ですので、本報告書における提言をしっかりと生かされていくことを期待する次第です。
以上です。
○坂東座長 それでは、谷本委員、お願いします。
○谷本委員 ありがとうございます。
私も、この専門調査会で好きなように発言をさせていただきつつ、皆様の御意見も学びながら勉強をさせていただきました。
一言感想としては、日本のこういう支払事業者に対する法制度というのは業態ごとに分断されているところはありますし、その結果、今回の調査会でも問題となったような規制の隙間が生じてしまう。そこで横断的にどういうルールを考えていったらいいのかということを初めてこの専門調査会で議論をさせていただき、座長、座長代理を中心として、事務局の努力もいただきながら、画期的な報告書を作成することができたというところをとても喜ばしく感じております。
皆様からお話があったように、この報告書について、報告書で終わるのではなくて、これをどういうふうに実行していただくのか、実効性あるものとしていくのかというところは非常に重要なことになっていきますので、諸機関、事業者の方々には努力をしていただきたいと切に願っております。本当にありがとうございました。
○坂東座長 ありがとうございます。
細谷委員、お願いします。
○細谷委員 細谷です。
私は、昨年春の前任の岩澤委員から引き継いでこの委員をさせていただきました。岩澤委員からは、発表資料を基にいろいろなミッションをいただいておりました。その中で、私たち消費生活相談員がこの委員会にいる意味としては、日々、本当に被害を受けた方の顔を知っている、声を知っている、そして、被害を受けたくないと思って啓発の講座に来ている市民の皆様、国民の皆様を知っているというところだと思います。そういう方々が今後被害に遭わないために、被害回復のために、この報告書は道筋を立てていただいたと思っております。
ただ、先ほどもおっしゃられたように、ペーパーで終わるだけではなく、いろいろなところでこれを広める。例えば、リーフレットにするとか、SNSで発信するとか、様々な形で支払手段にプリンシプルが必要なのだということを発信していただきたいと思っております。
あと一つ、今回の調査会を通じて私が今思っていることは、この報告書の中でも、便利に使えるキャッシュレス決済、便利さということが必ず付いているわけですけれども、こと消費者問題を考えた場合に、便利さということが本当にその人の幸福につながるかということを考えております。
子供にSNSの規制をするというのが世界的にも広がっておりますが、ある一定の不便さも消費者の本当の幸福のためには必要な場合もあるということをこの会議を通じて考えることができたことも良かったと思っております。
大変いろいろなことを勉強させていただきました。発言も至らぬ点があったと思いますが、どうもありがとうございました。
○坂東座長 ありがとうございます。
それでは、宮園委員、お願いします。
○宮園委員 ありがとうございました。
私は、この専門調査会の議論を通じまして、実際に相談対応をさせていただいている消費者の方や、また相談に来られる方を支援している福祉関係の方、そういった方たちの顔をいつも思い浮かべておりました。
このプリンシプルがこれから各省庁や企業、業界団体、いろいろなところで検討されていくと思います。その中で、現在困っていらっしゃる方の困る前の段階で情報提供をされて、安全なところを消費者が自分で選ぶことができるようになったり、もしも困ったときにもしっかり紛争解決できるプロセスがある、そういう実現を本当に期待しているところです。
ただ、現在私たちがこういうところを一生懸命議論し、その後、次のステップでまた検討していく中でも、さらに現在進行形で困っている方はたくさんおられます。ですから、なるべく早く実効性がある仕組みができていってほしいと願っております。
お世話になりました。ありがとうございました。
○坂東座長 山本委員、お願いします。
○山本委員 ありがとうございます。
まず、私自身がこの専門調査会に参加させていただいたこと、自由な発言をお許しいただいたことと、報告書のまとめも本当に大変だったろうなといった、もろもろのことに感謝の言葉をまず述べさせていただきたいと思います。本当にありがとうございました。
私自身は、どちらかというと支払手段の専門家の一人という位置付けでの参加になったかと思うのですが、非常に活発な意見をいただいて刺激的だったのですけれども、驚いたこととして、私や同業者といいますか、キャッシュレスに携わる者にとって当たり前のことが多くの方にとって当たり前でない。そこに大きなギャップがあって、そこのギャップが埋まらないことがこの世界を複雑にしているという一つの原因をつくっているのだなと、前から勘づいていたはいたのですが、目の当たりにしました。今後も、私としては仕組みや制度の理解をいろいろな方に深めていただくような活動していかなければいけないなと思っております。
あと、感想と反省なのですが、私個人もそうなのですが、制度とか、加盟店調査であるとか、そういった仕組みを深追いしていくという方向に進みがちだったかなと思っております。より重要なのは、この調査会は実際に生じているトラブルの実態をもうちょっと合理的に解釈して分析して、それに対して事業者や事業者団体とか省庁など、専門的知見を持っている人たちに受け取っていただいて、解決に向けた活動に結び付ける、そういう方向性をもう少し発言できたらよかったかなという反省点もございます。
述べたいことは幾つかありますが、要点をまとめると以上でございます。本当にありがとうございました。
以上でございます。
○坂東座長 ありがとうございました。
山本委員にはいろいろ現場のことを教えていただいたと思います。
それでは、森下座長代理に御発言をいただきたいと思います。
○森下座長代理 ありがとうございます。
大変大きく重要で複雑な問題について、強い意志を持って進めてくださった事務局の方々には心からお礼を申し上げたいと思います。
また、リーダーシップを執ってくださった坂東座長、そして、多様な観点から御意見をくださった委員の皆様、また御協力をくださった事業者・事業者団体の皆様にも心からお礼を申し上げたいと思います。座長代理として不十分な役割しか果たせなかったことにつきまして、皆様におわびを申し上げたいと思います。
消費者の方々の声はなかなかこういう立法のプロセスなどに届きにくい部分もあるのではないかと感じておりますけれども、本調査会の意義としては、消費者の皆様からの相談とか、トラブルの解決に日々携わっておられる方々の実体験とか、あるいは先ほど池本委員からも御紹介のあったPIO-NETなどの具体的なデータに基づいて、消費者の方々がどのような問題に困っておられるのか、どう感じておられるのかということが明らかになったこと、そして、そうした問題にどのように対応すべきかについてまとまった提案がなされた、具体的な提案がなされたことは大変意義があることではないかと思っております。
ただ、立場が異なると物の見え方が違うというのは常々で、いろいろな見方がある部分だとも思いますけれども、そういう場合にはなぜそのような見方の違いが発生しているのかという部分も含めて、今後、検証や検討が前向きに進んでいくことが重要だと思っております。
あと、本報告書の特徴的な点は、支払手段に携わる事業者の方々は非常に多様である、また、異なる業法に規制されている、あるいは規制の対象になっていない事業者もおられるという事実を踏まえて、分野横断的なプリンシプルを提示するという方法を選択しているという点ではないかと思っています。
報告書の中にもありますけれども、プリンシプルに書かれていることが実現された方がよいことについて異論はないと思うのです。私たちもいろいろな場面で消費者になるわけですが、そのような場合には同じようなことを多分事業者に期待していると思います。そのようなことも考えていただきつつ、事業者の方々には、先ほども御発言がありましたけれども、規制を待つことなく、更にできることは何かということをぜひお考えいただければ大変うれしいなと思っております。
また、報告書に触れられておりますけれども、本報告書で述べられていることが事業者の民事責任にどう反映されていくのかなということも重要であると考えております。特に、全ての事業者を規制の対象にするということは全く現実的ではないということを考えますと、ルールに従わない、プリンシプルを実現できない、あるいは消費者の方々にトラブルの原因を提供するような事業者の方々が、民事上の責任を負うことは非常に重要なことで、この点については規制や監督ということとは別に、法曹関係者とか研究者ももちろんだと思いますが、しっかりとさらに検討を進めて、具体的な実践を発展させていくことが重要ではないかと思っております。
本報告書からは、先ほども申し上げましたが、研究者も多くの宿題をいただいたと思っております。しっかりと頑張りたいと思いますし、本報告書が今後の横断的な検討とか実効的な取組の発展に結び付いていくことを願っております。どうもありがとうございました。
○坂東座長 それでは、オブザーバーの委員の先生方からお話をいただきたいと思います。
まず、大澤委員、お願いします。
○大澤委員 委員の皆様、事務局の皆様、すごく立派な報告書に仕上げていただき、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。オブザーバーとして御礼申し上げます。
決済手段を横断的にきちんと実情を把握して、どこに問題があるかというのを網羅的に把握し、かつ、いろいろな決済手段に共通するプリンシプルを提示したというものは、消費者委員会の専門調査会ではもちろん今までなかったですし、例えば研究分野でも横断的なものというのは、もっと短いものであればもちろん研究者の研究はたくさんありますけれども、最近の後払い決済とかキャリア決済まで含めてというのは今までなかったのではないかと思っておりまして、この報告書は非常に画期的だと思っています。私は研究者ですので、この報告書をまた参考にさせていただいて、いろいろ研究を深めていきたいと思っています。
それとともに、複数の委員の方からお話が出ていましたが、この報告書、審議の成果をきちんと世の中に広めていくというのはとても大事ではないかと思っています。確かに大部で、読むのに難儀するというのはそのとおりかもしれませんが、ポンチ絵などの概要なども付けてくださると思いますし、そういったビジュアル的に見やすくするというのもそうなのですが、ただ消費者委員会のサイトで公表するだけではなくて、この内容をきちんと披露する場があるといいのではないかなと思っています。
本当にこれだけの成果ですので、多くの事業者にも協力してもらってできたものですから、今後の研究界はもちろん、実務界、何より関係省庁にきちんと問題を意識してもらうための報告書の今後の公表の在り方も検討していく必要があると思っています。どうもありがとうございました。
○坂東座長 ありがとうございます。
それでは、黒木委員長代理、お願いします。
○黒木委員長代理 坂東座長と森下座長代理、そして、関係委員の皆様方、本当にありがとうございました。
私は第8次のときに、支払制度の問題は専門調査会で検討すべきではないかと鹿野委員長と話し、事務局の皆様とも相談いたしました。その結果、現時点でこの問題に最も精通された先生方に委員、座長、座長代理としてお集まりいただき、この報告書をまとめていただきました。心から感謝申し上げます。
先ほど大澤委員からもお話がありましたが、私は第7次のときに委員を務めておりました。第7次では、委員会の意見区分のうち「建議」を次のように定義しています。「建議」とは、設置法第6条第2項第1号に定める「重要事項」について、制度・運用の改善等に向けた具体的な提案と理由を含み、関係行政機関に対して何らかの行為を促す意図がより明確なもの。通常は自らの調査による調査報告書を付しますが、迅速な対応が求められる場合などには必ずしも付すことを要しない。原則として、相手方省庁との間で事実誤認がないかなどの確認や実現可能性を含めて一定の協議を行い、内容や表現上の工夫・調整を行うが、最終的には委員会の責任と判断によって取りまとめる。そして、一定期間後の報告徴収やフォローアップなどによって、建議の内容の実施状況について報告を求める(設置法第8条)ものとしています。
この点でも、先生方に心からお礼を申し上げたいと思います。今回の支払制度に関する専門調査会の報告書が扱った問題は、次のようなものです。民法は、弁済について、債務者が債権者に弁済を行ったときに債権は消滅すると定めているだけです。ところが、キャッシュレス決済では様々なレイヤーと様々な契約当事者が複層的に入り乱れているため、誰に対して何をすれば最終的な債務の弁済として債権が消滅するのかが、よく分からなくなっています。この問題を、専門調査会の皆様には多方面から分析していただいたと受け止めています。
消費者委員会としては、この立派な報告書を受けて、先ほど読み上げた「建議」という形で制度改革の一助となることを、これから考えていきたいと思っております。皆様方に心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございました。
本来なら事務局の皆さんに一言ずついただきたいところです。それだけの御苦労をかけました。ただ、時間の制約があるので、最後に私の発言で終わらせていただきたいと思います。
1年を超える期間です。報告書の中にも書いてありますが、20回の専門調査会を含めて45回の会議をしました。後になって会議の回数を数えてみると、すごくやったなというのが正直なところです。かなりの議論をしたのに、まだまだ分からないところもあるし、まだ考えなければいけないところがあるのも事実です。でも、少なくともこれから消費者が関わる決済に関する基本的な考え方の整理は随分と進めることができたのではないかなと思っています。
それができたのは、委員の皆様の率直な御意見、それから、大丈夫なのかと思うくらい誠実に事務局の方々が御対応いただいたこと。私が前が見えなくなって分からないなと思ったときに、森下座長代理が本当に適切なアドバイスをくださるので、何でこんなに優秀なのだろうと思いながらいつも御意見に助けられました。それから、事業者や消費者の皆さんがこの議論に基本的には理解を示してくださっていたことも忘れてはならないと思います。
既に多くの委員の皆さんがおっしゃっているように、この報告書が実効性の確保をもってこれから尊重されていくためには、関係行政機関の皆さんや事業者の皆さん、そして、もちろん消費者も含めた多くの皆さんの協力・理解無しには実現しないだろうと思います。そのために何ができるのかということについては、委員の皆さんから今日も多くの示唆がございました。それも含めて、私もこれから荷物を全部下ろさないで頑張っていきたいなと思っております。
改めて、皆様に心から感謝をしてこの会議を閉じたいと思います。ありがとうございました。
≪3.閉会≫
○坂東座長 それでは、事務局から最後に何か連絡事項等はございますか。
○小林事務局長 事務局長をしております小林です。
委員の皆様、本日を含め毎回熱心に御議論いただき、先ほどは力強いメッセージもいただきまして本当にありがとうございました。また、審議に御協力いただいた事業者・事業者団体の皆様にも事務局として感謝を申し上げます。おかげ様で、各支払手段の現状と課題を横断的に、そして消費者の視点から整理いただくという画期的な報告書をまとめていただいたものと思っております。取りまとめに向け、座長、座長代理を始め委員の皆様に多大な御尽力をいただきましたことを心より御礼申し上げます。
本日でこの専門調査会は一区切りとなりますが、消費者委員会としては日々消費生活上のいろいろな課題に取り組んでおりますので、今後とも皆様にいろいろな形でお世話になることと思います。引き続き、消費者委員会のことをよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。
○坂東座長 それでは、これにて閉会とさせていただきます。時間が随分超過していて大変申し訳ありませんでした。お忙しいところをお集まりいただきまして、どうもありがとうございました。
(以上)