第19回 支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会 議事録

日時

2026年8月3日(月)15:00~17:00

場所

消費者委員会会議室・テレビ会議

出席者

(専門委員)
【会議室】
坂東座長、森下座長代理、池本委員、葛山委員、瀧委員、谷本委員、永沢委員、山本委員
【テレビ会議】
井上委員、柿野委員、加藤委員、滝澤委員、細谷委員、宮園委員
(オブザーバー)
【会議室】
鹿野委員長
【テレビ会議】
黒木委員長代理、大澤委員、柿沼委員
(参考人)
山田 茂樹 司法書士
(事務局)
小林事務局長、吉田審議官、友行参事官、事務局担当者

議事次第

  1. 開会
  2. 議事
    取りまとめについて
  3. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○坂東座長 本日は、皆様、お忙しいところ、お集まりいただきましてありがとうございます。ただいまから、消費者委員会第19回「支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会」を開催いたします。

本日、会議に御出席いただいております委員の皆様を御紹介いたします。

本日は、森下座長代理、池本委員、葛山委員、瀧委員、谷本委員、永沢委員、山本委員、それに私、坂東は会議室で、井上委員、柿野委員、加藤委員、滝澤委員、細谷委員、宮園委員はテレビ会議システムにて御出席いただいております。なお、柴田委員は所用により御欠席との連絡をいただいています。

また、消費者委員会からのオブザーバーとして、鹿野委員長は会議室で、黒木委員長代理、大澤委員、柿沼委員はテレビ会議システムにて御出席いただいております。

それでは、本日の会議の進め方について、事務局より御説明をお願いいたします。

○友行参事官 本日、テレビ会議システムを活用して進行いたします。

一般傍聴者にはオンラインにて傍聴いただき、報道関係者のみ会議室で傍聴いただいております。

議事録につきましては、後日公開いたします。議事録が掲載されるまでの間は、本日の会議の模様をホームページにて配信いたします。

配付資料は、議事次第に記載のとおりでございます。もし不足等がございましたら、事務局までお知らせいただきますようお願いいたします。

以上です。

≪2.取りまとめについて≫

○坂東座長 それでは、本日の議事に入りたいと思います。

これまでの調査会では、支払手段の多様化・複雑化が進行する中、従来の業態別規制の枠組みにとどまることなく、あらゆる支払手段に共通して求められる利用者保護の考え方を中核的な消費者保護原則、プリンシプルとして体系的に示す必要があるという問題意識の下、プリンシプルに対応する論点に沿って議論を行ってきました。

また、プリンシプルを単なる概念にとどめず、実効性を確保していくために求められる取組の在り方についても重要な論点ごとに議論を重ねてまいりました。

本日からは、これまでの議論を踏まえて作成した取りまとめ案について御議論いただきたいと考えております。

それでは、事務局より資料について御説明をお願いします。

○友行参事官 それでは、資料1を御覧いただけますでしょうか。

これまで主な論点についてということで、4回ほど御議論をいただいてまいりました。ただ、まだ完全に論点が詰まっているとは言えず、もう一度御議論いただくという趣旨もございまして、表題といたしましては「取りまとめについて」、どのような形で最終的に取りまとまっていくか、まとめていただくかということでこの表題としております。

最初に「はじめに」とございます。これまで委員の先生方からいろいろと御発言いただいたようなことで初めに書くことが適切だと思われることを「はじめに」のところで記載しております。

こちらの2段落目を御覧いただけますでしょうか。「支払手段は」というところでございます。こちらには、電気、ガス、水道、通信等と並び、支払手段は国民生活と経済活動を支える基本的な社会基盤の一つだと記載されております。消費者が選択して利用するものではありますけれども、一般の商品購入の場合と同列ではないということであります。支払手段が悪質な事業者による消費者被害に利用されること、その被害が十分に救済されないまま放置されることは本来あってはならず、そうしたことは社会インフラとしての支払手段に求められる役割と整合しないというような書き方で記載されております。

2ページ目に参ります。

「ここで取り上げた課題は」という2段落目のところでございます。従来の業態ごとの法制度を前提とするアプローチのみでは十分に対応することが困難な、支払手段の多様化、機能の分化・複層化に伴って生じている横断的な課題であるということでございます。そのため、各支払手段について共通して確保されるべき消費者保護の中核的原則すなわちプリンシプルを明示し、その実現を求めているというような整理にしていただいております。

なお、ここでいうプリンシプルは、いかなる支払手段が用いられる場合であっても必ず確保されなければならない到達点でございます。それは、今後新たに消費者に提供される決済手段にも共通して必ず対応されるべき事項と考えられます。そして、それらの原則は、遵守しない理由を説明すれば足りる趣旨のものではないということでございます。ここを議論の出発点として、この後調査審議や整理がなされているということでございます。

「第1 中間整理の概要」でございます。中間整理を昨年出していただいております。

「1 中間整理で示した事項」ということで、中間整理で示した事項の振り返りという形になっております。

4ページ目を見ていただけますでしょうか。

2つ目の括弧書きの中間整理でさらに議論を深める必要があるとされた視点のところでございます。①から④までさらに議論を深める必要があるとされた視点が中間整理では示されております。

例えば①でありますけれども、多様な支払手段を提供する事業者に関する法的定義が必ずしも実態に整合しておらず、その結果として規制の対象外とされる主体が生じている。同様の業務を行う事業者間において法規制の在り方に差異が生じている可能性があるということが指摘されました。

この点についてはということで、業態ごとの法的規制にとらわれるのではなく、支払関連事業者が果たしている機能及びそれに伴うリスクに着目し、現状では規制の対象外となっている支払関連事業者を含め、同様の機能を持つ場合には、等しくプリンシプルの実現のため、役割と責任を担うべきとの考え方に立ったというようなことでございます。

このような形で、以下①、②、③、④という形で、中間整理でさらに議論を深めるべきということについてはどのような結論に至っているのか、どこまで審議ができているのかということがここに整理して記載されております。

それから、5ページ目の中間整理で迅速な対応を要するとされた事項が①から⑤までの5点提示されております。中間整理が出された後の審議はこの5点を中心として行われたということでございます。

6ページ目に参ります。

相談事例の概要でございます。既に表に出ているものでございますが、1番として後払い決済と記載しております。この後、キャリア決済というようにそれぞれ調査審議で分析いただきました相談事例の概要を記載していっております。

一つ一つの整理の仕方でございますが、一つの支払手段において大体2つぐらいの相談事例を記載しております。そして、それぞれの相談事例の項目の下に消費者トラブルの現状という形でまとめを記載しております。そのまとめ方は、最初の段落でその相談事例がどのような形になっているかというものの概要、それから、その次の段落では支払関連事業者がこの相談事例に対してどのような対応を取っているかということが分かるような形で記載しております。相談トラブルの状況の概要と、その相談トラブルに対して支払関連事業者が消費者に対してどのような形で説明をしたのか、しなかったのか、どのような対応がなされたのかということを記載するような形で整理をしているところでございます。細かな内容につきましては本日は割愛いたします。

第2が相談事例の概要となっております。

それから、15ページ目が「第3 事業者・事業者団体との意見交換の概要」でございます。こちらも、この専門調査会におきまして意見交換していただきました事業者・事業者団体についてまとめをしております。1番は日本後払い決済サービス協会、2番は一般社団法人電気通信事業者協会という形でございます。それから、3番として一般社団法人日本クレジット協会という形でございます。

なお、非公開、会議は公開しませんでしたけれども、個社からもヒアリングに対応していただきましたので、その点につきましては脚注でヒアリングを行った旨を記載するという形にしております。

19ページでございます。「第4 支払手段が多様化することに伴う消費者が直面するリスク」でございます。こちらについては今まで御整理いただいた6個のリスクということで、項目としては変わっておりません。見出しのところに例えば詐欺的取引リスクとした後に、括弧書きで詐欺的取引に巻き込まれるリスクというような形で少し説明的なものを加えております。これは前回御発表いただいた委員のワーディングをこちらのほうに引用させていただいております。

リスクの整理の後でございますが、22ページが「第5 支払手段について共通して確保されるべき消費者保護の中核的原則(プリンシプル)」ということであります。ここまで相談事例や事業者からのヒアリングをさせていただき、また、その結果、横断的なリスクというものについて整理していただきました。そのリスクに対応するためには、横断的な形で中核的原則、どのような支払手段があったとしても守っていただくプリンシプルがあるというような整理の仕方をしていただいたということだと考えております。

柱書きのところですが、上から3つ目、「こうしたことからも」になります。業態ではなく、機能に着目した横断的な規律への転換が求められていると考えられる。消費者が支払手段を安全、安心して利用できる公正で健全な取引環境を整備するに当たっては、いかなる支払手段が用いられる場合であっても、共通して確保されるべき一定水準の消費者保護が確保されることが必要ということでございます。

そして、1番から5番まで中核的原則(プリンシプル)として示していただいております。この内容はこれまで御議論いただいたものから大きくは変わっておりません。

24ページの第6のところでございます。プリンシプルを示すだけではなく、プリンシプルの実現に向けて求められる具体的な方策についても御議論いただきました。

柱書きのところに4つのお話を段落ごとに記載しております。

4つ目の段落のところでございます。「重要なのは」というところから始まっております。重要なのは、各支払関連事業者が、本プリンシプルの実現に向けて不断の取組を進めることである。ここでいうプリンシプルとは、各事業者が目指すべき到達点を示すものであり、その具体的な実現の在り方については、以下の行為規範において示しているとしております。また、その実現手段は一様ではなく、法制度による担保が適切なものもあれば、ガイドラインや自主規制等による対応がふさわしいものも含まれるというような形で記載されております。

1つ目が情報提供の充実であります。以下、それぞれの項目におきまして、(1)が基本的な考え方、(2)が行為規範、取り得る対応の方向性という形で整理されているということでございます。

情報提供のところにつきましては、(1)では支払手段の適切な選択のための情報提供、(2)では行為規範(対応の方向性)として適切な支払手段の選択を支える情報提供となっております。

26ページ目からは、具体的にこういうような情報提供がなされることが望ましいというような形で整理しております。これまで主な論点についてということで何回か御議論いただきました。その間に出されました委員からの意見をできるだけ盛り込むような形としております。

四角囲みで表題がついております。情報提供されるべき基本的な内容、それから、情報提供の内容に関するもの、さらに小見出しを括弧で付けております。

それから、その次、27ページに情報提供の仕方・方法に関するものということでございます。

それから、28ページといたしまして、最後ですが、情報提供の実効性の確保のところでございます。この中を少し紹介いたしますと、既に相当程度の多くの情報が提供されているとの指摘もあります。一方、消費者トラブルの実態を踏まえると、単に情報量を増やすだけでは必ずしも消費者の理解や適切な行動につながらないという問題意識でございます。どのような情報を提供するかに加えて、消費者が必要なときに必要な情報を容易に発見し、理解し、活用できるかという観点を重視することが重要だというような御指摘でございます。

2番目が悪質加盟店の排除による未然防止でございます。

(1)の基本的な考え方としては、販売事業者を調査・排除し得るものの責務、それから、29ページに参りまして、加盟店情報交換制度の対象拡大であります。

(2)といたしまして行為規範でございます。取引環境の変化に対応した加盟店調査の実施とされております。

30ページでございます。割販法の改正のとき以降、加盟店に対する初期調査、定期調査、随時調査並びに調査結果に基づく措置に係る実務が相当程度整っているという認識が出されているかと存じます。これは新たに加盟店調査に係る義務を負うことになる事業者にとって、参考とすべき先行的な取組として評価できる。以下に述べる行為規範はこの到達点を踏まえたものであるとされております。

他方で、デジタル取引の特性を利用した勧誘の手法は絶えず変化しております。既存の実務によっても対応し切れない事態が生じていると見られます。技術の活用を含めた不断の改善が期待されるといったところでございます。

ここでは、まず割販法に倣いまして、初期調査としてこういうことがなされることが望ましい。それから、定期調査として、随時調査としてということで、これまで委員からいただきました御意見、アイデアなどを盛り込んでおります。

それから、31ページの半分より下のところは加盟店情報交換制度の拡充及び適切な運営の確保ということでございます。可能な限り支払関連事業者全体へこの制度を拡大することが必要ではないかということでございます。

「3 紛争解決体制の整備と苦情適切処理」でございます。

プリンシプル3でございますが、ここには2つのことが記載されております。紛争解決のため、トラブルが生じた場合には各支払関連事業者が協力し対応することということがまず1つ目でございます。

それから、「また」ということで、関係する事業者の義務の不履行によって消費者が損害を被らないよう、支払の回避や損害の回復等の救済手段が適切に提供されることでございます。

これはプリンシプルでございます。ですから、どの事業者であっても実現してもらわなくてはならない到達点でございます。

(1)プリンシプルの実現に向けた基本的な考え方であります。支払関連事業者の連携・協力による紛争解決、それから、消費者と直接の接点を有する事業者の責任であります。

それから、現行制度の概要が33ページに記載されております。

(2)の行為規範でございます。紛争解決のための体制整備というような考え方として考えられること。34ページでございますが、受付記録の作成や高齢者、障害者等への配慮など、これまでいただきました御意見、アイデアなどを盛り込んでおります。

それから、34ページの下のところからは期待される対応の例を記載しております。34ページの下から35ページにかかります。期待される例としては、自社が解決の権限を有しない場合には、権限を有する事業者の名称、連絡先を特定して案内すること。案内を行う場合には、消費者の同意を得た上で、申出の内容及び受付番号を案内先の事業者に引き継ぐこと。案内後も、案内先における対応の状況を把握し、対応が行われた場合には再度の連絡を行うこと。

他方で、避けるべき対応の例であります。自社は決済のみを行っているとして、案内先を示すことなく対応を終了することは避けるべき。自社における一時対応を行うことなく、消費生活センターへの相談を案内することは避けるべき。消費者に対し、関係する事業者を自ら特定した上で申し出ることを求めることは避けるべき対応ということで、例として挙げております。

それから、苦情適切処理義務の履行及び必要な対応でございます。例えば括弧書きにありますように、割販法の考え方の準用であります。または高齢者、障害者等への配慮でございます。現在においては、高齢者であっても認知機能が低下した高齢者、知的障害者であってもキャッシュレス決済を使わなければならないという状況に置かれております。

それから、36ページであります。ISOの基準を参考にすることでございます。

それから、支払関連事業者の連携・協力による苦情適切処理、紛争解決というところの括弧書きが記載されております。ここでは、後述する機能1の人たち、2段落目ですが、消費者に支払手段を提供する人たちが紛争解決などにおいて期待される役割、それから、後述する機能2、販売事業者に支払手段を提供する機能を担う事業者に期待される取組、それから、その他支払の実現に関与する機能を担う事業者、後述では機能3と言っておりますが、1にも2にも該当しない、全ての支払関連の事業者に期待する役割というものをここで記載して整理しております。

その上でなのですが、一番下の段落の「また」のところであります。こういった形で紛争解決に当たりましては、機能1、機能2、機能3などがそれぞれ連携して対応することが期待されております。この「また」のところで記載されていることは、支払関連事業者がほかの事業者と連携する際には、契約において紛争解決への協力義務を明確に規定しておくことが考えられる。こうすることによって、支払関連事業者における協力関係が実質的に制度的に担保され、円滑かつ実効的な紛争解決につながることが期待されるということでございます。機能1、機能2、機能3がそれぞればらばらに活動するのではなく、連携する際には契約において紛争解決への協力義務を明確に規定しておくことが有用だというような趣旨の記載ぶりとなっております。

4番が過剰与信の防止でございます。

(1)として基本的な考え方でございます。過剰与信防止規制の適用範囲でございます。括弧書きで財・サービスの提供時点と支払時点の間に期間を置き、または支払債務を累積させることにより、利用者の現在の資力を超える利用を可能とする支払手段を提供する事業者と捉えるというような考え方として整理されております。

38ページに行為規範(対応の方向性)ということで整理されております。括弧書きのところだけ御紹介いたします。支払可能見込額調査、信用情報機関の活用、それから、39ページに参りまして与信枠のデフォルト設定、次の真ん中ぐらいのところでございますが、利用可能額増額の見直しといったことが行為規範(対応の方向性)として考えられるということでございます。

5番目は生活基盤サービスの保護というところでございます。

それから、次に41ページの第7といたしまして、プリンシプル実現に向けた事業者の機能に基づく累計ということでございます。

1番といたしまして消費者に支払手段を提供する機能ということでございます。こちらはこれまでるる議論されてきておりますので、詳細な説明は割愛いたします。

42ページに参ります。

最初の三角囲みのかぎ括弧のところですが、1番のところについて消費者に支払手段を提供する機能の例という形で、例えばということで幾つかの事例が記載されております。この辺りについても、もし委員の先生方から御意見があればいただきたいと思っております。機能1に分類される事業者というのは例えばこういうものということを特出しするような形で整理されております。

2番は販売事業者に支払手段を提供する機能を持つ事業者の話であります。こちらにつきましても、最後のところにかぎ括弧で販売事業者に支払手段を提供する機能の例ということで特出ししております。何か書き方として不十分なところがあれば御指摘いただきたいと思っております。

それから、3番としてその他支払の実現に関与する機能ということでございます。43ページの頭のところにその他支払の実現に関与する機能の例ということで特出ししております。この辺りも記載が不十分であれば御議論いただきたいと思っております。

それから、プリンシプルの実効性確保に向けた役割分担の考え方ということで、改めて記載をされております。上から4つ目の段落のところでございますが、消費生活相談の現場ではしばしば「事業者間を転々とさせられ、解決に至らない」「誰に相談すればいいのかを把握できない」という指摘が数多く寄せられているというような形で説明もなされているところでございます。

それから、44ページのところでございます。ちょっとフォントを落としまして、消費者が最初に問合せをした事業者の役割の例と記載しております。機能1、機能2、機能3というような分類の仕方で、それぞれプリンシプルの実現のために期待する役割、担ってほしい役割ということを整理しておりますけれども、例えばこういう場合にはどういうふうに考えられるのか、どういうことが記載されるのかということを事例として挙げているところでございます。こちらについては、御指摘いただいたり、もしくはもう少し拡充することが必要かとも考えられます。

それから、45ページの「第8 プリンシプルの実効性確保のための制度的枠組み」のところでございます。柱書きでございます。消費者保護を実効的なものとするためには、事業者に求められる行為規範を明確化するだけでなく、その遵守を担保し、被害の未然防止、適切な救済を確保するため、制度的枠組みを整備することも重要であるとしております。このため、プリンシプルの実効性確保の観点から、以下について検討することが適当ではないかということでございます。なお、本取りまとめは業態ごとに個別の記述を設ける従来の枠組みのみでは対応し切れない状況を踏まえ、支払サービスが果たす機能に着目した横断的な規律の必要性を指摘するという形にしております。

1つ目が登録・届出制を通じた監督の実効性確保でございます。

それから、46ページに参りまして、2つ目が消費者被害の発生時における民事上の効果及び救済の在り方でございます。柱書きのところでございます。消費者保護の実効性を確保するためには、事業者に一定の行為を求めるだけでなく、義務が履行されなかった場合や消費者トラブルが発生した場合に、消費者が具体的な救済を受けられる仕組みが整備されていることが重要であるとしております。仮に行為規範や監督上の措置が存在したとしても、それらが行政上の対応にとどまり、個々の消費者の被害回復につながらないのであれば、消費者保護として十分とは言えない。このため、民事上の権利義務関係を明確化し、被害の未然防止と被害回復の双方に資するルールの整備を図ることが重要であるということでございます。

前回からの御指摘、御議論を踏まえまして、以下(1)から(4)までの4つのパターンについて整理されております。それぞれの各項目についてどう考えるか御議論いただきたいと思っております。

1つ目が(1)として支払関連事業者から加盟店への支払の留保の話でございます。

それから、48ページに参りまして、(2)として加盟店調査義務違反が認められる場合の私法上の効果でございます。

それから、49ページの(3)といたしまして個別信用購入あっせんと特商法における消費者保護の考え方でございます。

それから、50ページに行きまして、51ページ、原因取引上の問題を支払段階にも反映させる、いわゆる抗弁の接続の話でございます。

以上4点について、どう考えるかということで御議論いただければと考えております。

それから、52ページと53ページでございますが、後払い決済についてということ、それから、生活基盤サービス停止に関する運営ルールの整備というこの2つの項目は特出しされております。こちらは中間整理におきましても今後迅速に対応が求められる事項として特出しされていた項目でもございます。この部分では、それを受けましてこの2つについては特出しされているということでございます。

それから、第9といたしまして、55ページです。消費者教育の在り方と金融技術を活用した消費者保護の在り方のところでございます。

まず、55ページの消費者教育の在り方のところにつきましては、前回、委員からペーパーで意見もいただきまして、そして、御議論もいただきました。ここの整理の仕方でありますが、1番の消費者教育の在り方とした後の最初の括弧書き、消費者教育の推進と事業者責任の確保というところでございます。消費者教育を充実させれば事業者の責任は問われないということではございません。リスクがあるので消費者が注意すべきという点と、リスクが顕在化したときに誰が責任を負うかという問題は区別されるべきということが記載されております。消費者教育は事業者に対する規律の代替とはならないということでございます。まずそこを断った上で、その後、金融リテラシーの強化や消費者教育の機会を確保することが大事だというような整理が今なされております。

事務局からの説明は以上でございます。

○坂東座長 ありがとうございました。

本日は、この取りまとめ案の内容について項目ごとに御議論いただきたいと思っております。

まず、「はじめに」の部分についても御意見をいただいているようですので、「はじめに」の部分について御意見をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

池本委員。

○池本委員 池本でございます。

非常に全体像を分かりやすく整理していただいているかと思います。

そういう中で、まず「はじめに」につきましては、1ページ目にキャッシュレス決済の比率が着実に高まっているという記述があります。まさに客観的な推移としてはそうなのですが、これは実は経産省が将来的な目標を決済比率80パーセントにする、2030年までに65パーセントにするという中間目標、将来目標などの政策目標を明確に定めて推進している点を一言触れておく必要があるのではないかと思います。だからこそ、今後の安心・安全な支払手段を確保するために、政府としても法制度的な政策も含めて積極的に担うべきだという後のほうの議論につながるのではないかと思います。それが一点です。

あともう一つは、これは表現の問題にすぎないのですが、同じ「はじめに」の2ページ目でプリンシプルについてというのが先ほど紹介されたところにあります。ここに特にプリンシプルという言葉がほかの分野では法的な効果を伴わない配慮事項のような形で使われている例も少なくないので、ここでは事業者の自主的対応と法的措置等を適切に組み合わせて実現するものであるというような位置付けを一言足しておいたほうが分かりやすいのかなと思います。

以上2点です。

○坂東座長 ありがとうございます。

「はじめに」の部分について、もしほかに御意見がございましたら承りたいと思いますが、いかがでしょうか。

永沢委員。

○永沢委員 池本委員の御意見と重なるのですけれども、今のいろいろな種類のトラブルが発生している背景には、政府がキャッシュレス政策を推進してきた。これは私たちの生活を便利にしているのですけれども、そこに今の法制度とかいろいろなもの、いわゆるインフラ的なものが追いついていないのではないかというところはやはり意識として持ちたいと思うので、最終的には事業者の対応及び規制の見直しも求めていくというこの専門調査会の立ち位置からすると、事実だけではなくて、少しゆがみが出ているとまでは言いませんけれども、やはりここでチューンアップして、次のキャッシュレス推進に備えた社会インフラをつくっていく必要があるというようなトーンが「はじめに」の中にあるとよりよいのではないかと思います。

私からは以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

全体をまとめる部分ですから、様々な形で御意見があるかもしれませんが、御指摘いただいたことは調査会の議論の中でも確かに前提としてなされていたような気はします。

それでは、次に移らせてください。第1から第3の部分は中間整理の概要、相談事例の概要、事業者・事業者団体との意見交換の概要で、事実関係が中心になった記述ではありますが、この点についてもし追加的な御意見がありましたら、この機会にお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。

もちろん字句の調整といいましょうか、統一化といった部分はきっと御意見があるかなと。

そうしたら、加藤委員、御発言をお願いします。

○加藤委員 加藤でございます。

14ページに括弧書きの見出しとして「匿名化・キャッシュレス化の進展に伴う消費者トラブルの未然防止・救済の困難性」とあるのですけれども、こちらは数字付きの見出しに格上げしたほうがいいと思います。同じことが17ページの「デジタル化・キャッシュレス化の中で複雑化・複層化した取引実態」にも当てはまります。これらは相談事例の分析やヒアリングの結果、我々がどういった結論に至ったかという点ですので、セクションのレベルを上に上げて、より目立つような形にしたほうがいいという趣旨です。

その理由としては、これは専門調査会でも大分前のほうでなされた議論ではあるのですけれども、こういった消費者問題を解決する際に、例えばこのペーパーを読んだ支払関連の事業者の方は、それは財とかサービスを提供する事業者の問題であって、我々の問題ではないと最初に思う可能性が高いです。しかし、そうではないというところが我々の検討の出発点であって、そういったところを相談事例やヒアリングを通して明らかにしたというところがまずこの第1、第2、第3での一番重要なところだと思います。そういった点で、ただいま私が指摘したところは、数字付きの項目とした方がよりメッセージが伝わるのではないかと思いまして発言いたしました。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。大変重要な御指摘をいただいたかなと思います。

それでは、1から3の部分についてさらに御意見があれば、もう一つ二つお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。

その後に時間をかけなければいけませんので、御協力いただいたものと判断をしまして、それでは、次に「第4 支払手段が多様化することに伴う消費者が直面するリスク」「第5 支払手段に共通して確保されるべき消費者保護の中核的原則(プリンシプル)」の部分について、御意見がございましたら御指摘いただければと思います。いかがでしょうか。

第5を受けてその後の第6、第8につながることを思えば、恐らく具体的な中身としての第6、第8の部分で議論をすることが重要だと考えますので、もしそれとの関係で第4、第5に戻らなければいけない場合には再度御指摘をいただくとして、それでは、一つの大きな議論だと思いますが、第6の部分、すなわち「プリンシプル実現に向けて求められる具体的な方策」について、プリンシプル1から5のうち、いずれでも結構でございますので、御意見、御発言をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

そうしたら、谷本委員から。

○谷本委員 ありがとうございます。谷本です。

この取りまとめ案の中には委員の皆様方の意見を多数取り入れていただいて、具体的な内容については大変感謝しております。ありがとうございます。

具体的な内容が充実したものになってはいるのですけれども、私としては気になる点がありましたので、意見として出させていただきました。これは多岐にわたるというか、細かい点も含めてあるのですけれども、まとめて述べさせていただいたほうがいいかなと思いますので、述べさせていただきます。

意見のところに述べさせていただきましたけれども、私が気になりましたのは、前回と今回の取りまとめ案について、項目に付けられたタイトルとか柱書きの部分は似通っているのですけれども、その前の第3回とは随分変更されている箇所があるというところが気になりました。そこが形式的な変更だけなのかなと思っていたのですけれども、読んだ側の受け止めとしては、あるいはぱっと見たときの印象としては随分違うものになっているのではないかなと思って意見を出させていただいております。

1つ目は、第3回の主要な論点のところでは、この第6に相当する部分は「プリンシプルの実現に向けて求められるルールの整理」とされていたのですけれども、この取りまとめ案は前回のところから「プリンシプルの実現に向けて求められる具体的な方策」とされています。ここは座長からもお話がありましたように本報告書の中心部分であるために、適切なタイトルとすることが非常に重要ではないかなと思っております。

これまでの議論内容を示す内容としては、プリンシプルの実現に向けて求められるルールの整理であったのではないかと考えますので、これは変更する理由は存在しないのではないかなと思いますので、第3回の「主な論点について」で付けられていたタイトルに戻すほうが適切ではないかと考えております。

ここでは様々な点で変更が見られるのですけれども、現在の第6の柱書きの内容についてなのですけれども、意見のところにも述べさせていただいている(2)のところです。これも第3回のときの主要な論点のところで第7として付けられていた柱書きから内容が変更されているわけなのですけれども、特に気になったのは第3段落のところです。「問題は、こうしたプリンシプルをどのような考え方に基づき実現していくか」云々というところで、気になったのが最後のところです。「考えられる方策は、各事業者がプリンシプルを実現するに当たり参考とすべき行為規範(対応の方向性)を示すものである」とされています。

なぜこういう表現になっているのかというところを考えたときに、主要な論点3のところに存在した、全てのプリンシプルにおいて置かれていました(3)の当該行為規範を遵守するための制度的枠組み及び法的効果の項目は全て削除されまして、第8のところにまとめられています。そういった理由からこの第6は異なる文言としたという理由が考えられるわけです。

しかし、第8にまとめられた内容というのは第6を前提とするものですし、これまでの議論では、(2)としては今後取るべき行為規範とされていて、そこで主に検討してきた事柄というのは、事業者はどのような義務を負うべきかというものであったと思います。つまり、プリンシプルの実現に向けて求められるルールについて議論を行ってきたと認識しています。だからこそ、以前は(3)当該行為規範を遵守するための制度的枠組み及び法的効果も併せて議論してきたと考えております。

そのため、現在の柱書きの第3段落目のところですけれども、「考えられる方策は各事業者がプリンシプルを実現するに当たり参考とすべき行為規範(対応の方向性)を示すもの」という記載は、これまでの議論を示す記載としては適切ではないと考えております。

その上でですけれども、意見としては、先ほど述べましたように、この第6のタイトルを「プリンシプルの実現に向けて求められるルールの整理」と戻した上で、この柱書き第3段落については、「問題は、こうしたプリンシプルをどのような考え方に基づき実現していくか、具体的にどのような方策を取ることが考えられるかである。そこで、以下」ですけれども、「そこで、以下では、各プリンシプルの実現に向けた基本的な考え方と、それを実現するため考えられるルールの方向性を示している」とすることを提案したいと考えております。

一応ここで切ったほうがよろしいでしょうか。

○坂東座長 どうぞ。もう一つあれば。

○谷本委員 全部関連しているのですけれども、申し訳ないです。

(3)のところなのですけれども、第3回の主要な論点では、この書き方が(2)今後採るべき行為規範、(3)当該行為規範を遵守するための制度的枠組み及び法的効果とされていたのですけれども、第4回のところ及び今回の取りまとめ案では「(2)行為規範(対応の方向性)」とタイトルが変更となっておりますし、さらに(3)は削除されているということは先ほど述べたとおりです。

私の意見としましては、先ほど(2)のところでも示しましたように、この(3)を削除するということであれば、(2)のタイトルとして「行為規範(対応の方向性)」とすることはこれまでの議論を的確に示すものとはならないように思われます。そのため、(2)のタイトルとしては、ルールの整理またはルールの整理とした上で(対応の方向性)へと変更することを提案したいというものです。もちろん、このルールには自主規制や法的規制など様々なものが含まれることは言うまでもないわけです。

さらに、こう提案する理由として追加しますと、取りまとめ案の第5で挙げられている5つのプリンシプルは、それ自体が行為規範とも言えるものでありますので、繰り返しこの言葉のみを取り上げる必要性は薄いと考えているというところになります。

長くなりましたが、以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

続いて、この部分についての御意見をお願いしたいと思います。

葛山委員、お願いします。

○葛山委員 葛山です。ありがとうございます。

取りまとめ案自体については、総論として6つのリスクを整理していただいて、達成されるプリンシプルを到達点として示したということに非常に賛成でございます。

あと、第6の柱書きの部分について、谷本委員の御指摘と重複するところもございますけれども、見え方の問題もあるのかなと思っておりますが、短めに意見を申し上げたいと思います。

本取りまとめ案では、プリンシプルを遵守しない理由を説明すれば足りる趣旨のものではないと。これを到達点としておりまして、到達点をこのように明確にしているので、記載としては十分かなというところもございますが、実現手段のところ、谷本委員からも御指摘がありましたが、法制度による担保、ガイドライン、自主規制と対応を単純に並列したと読まれてしまうともったいないなと思っておりまして、どの方策がどの手段に振り分けられるのかという基準がないと思われてしまうと、読み手が自主規制で足りるという読み方になってしまうとまずいのかなと思っておりまして、本取りまとめ自身が規制の隙間リスクの中身として自主規制の限界と制度、実態の乖離というのを指摘しておりまして、自主規制が既にある領域でもやはり法令上の規制の必要性というところが問われているというのが取りまとめの到達点なのかなと思っております。

したがって、達成手段の議論のところにおかれましても、消費者被害の防止、回復に直結する中核的な方策、これは議論があるのかもしれないのですけれども、特に例えば加盟店管理、苦情の適切処理、支払留保、登録・届出は当然ですけれども、この辺りについては法制度による担保を基本とするという方向を打ち出すことが望ましいのかなと私としては思っております。

ただ、念のため申し上げておくと、全て一律に同じ義務をという趣旨ではなくて、義務の内容というのは機能別、消費者との接点、加盟店の調査、排除する権限、保有する情報、リスクへの関与というところで比例的に設計されるのは当然なのかなと思っております。ただ、過剰規制ということがあるのですけれども、そうではなくて、適用除外ではなくて履行方法の簡素化等で比例的に対応していくというところ、これは過剰与信の箇所で取りまとめ案でも検討しているところですから、この辺りを前提として本文上明確にしておくことが望ましいのかなと思っております。

私としてはこの点に関しては以上でございます。ありがとうございます。

○坂東座長 ありがとうございます。

池本委員、お願いします。

○池本委員 池本でございます。

今、お二人の意見で、自主ルール中心であるように読まれては困るという葛山委員からの発言が今あったのですが、私は「はじめに」のところでプリンシプルという言葉が他の分野で事業者の配慮事項的な意味で使われている傾向があるので、導入のところで、私たちのこの取りまとめでは自主的な規制と法整備を適切に選択する、組み合わせるのだということを入れておけば、そこは抑えられるのではないか。

ここの24ページでいいますと、まさにその実現の方法は法制度による担保とガイドラインや自主規制などもあるということが並列で書いてあること自体が間違いということではないのではないか。これまでのヒアリングでも自主規制の紹介があり、それについてやや不十分ではないですかとか、そういう議論をしてきたし、法整備とどちらにするか。実際にはこの情報提供以下の何ページかにわたるところは、例えば割賦販売法の規制の紹介なども含めて、どちらかというと法制度のことを中心に紹介してあるわけで、しかし、自主ルール的なものも活用しなくてはいけないというのは幾つかありますし、後で別の論点で私はそれを紹介したいと思うのですが、そういう意味では、ここの24ページ以下の見出しまで変える必要はないのかなと。導入のところはちょっと見直していただけるといいかなという感じを受けております。

取りあえず以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

森下座長代理、お願いします。

○森下座長代理 ありがとうございます。

私も池本委員と同じような印象を抱いております。私たちが考えるプリンシプルというのは、どちらかというと行為規範というよりも達成されるべき結果を示しているものなので、行為規範とプリンシプルが一緒というのは私の理解では少し違うのではないかと考えております。

あと、具体的な方策かルールかというところですけれども、この方策の中に書いてあることにはいろいろ、本当に各事業者に自主的に取り組んでいただくということが重要なものも入っているのかなと思います。それに関連して、葛山委員がおっしゃられたように、この中にあるもの、いろいろな提案が入っているうち、まさに所管官庁で法制度による取組を積極的に検討していただいたらいいと消費者委員会が考えるもの、事業者団体に積極的に取り組んでいただきたいと消費者委員会が考えるもの、そうではなくてベストプラクティスの更なる発展を期待したいと考えるもののめり張りが非常に分かりにくいかもしれないというのは、まさにこれから報告書を最終的に仕上げていく過程でその部分をもっとめり張り付けるということは必要ですし、一番最後のところに例えばそういうような期待されるアクションのようなものをまとめる部分があってもいいのかなと思いますけれども、それが必ずルールということで書かれなければいけないということでもないと思いますし、我々の議論もルールに限らず幅広い検討をしてきたのではないのかなと思っております。

そういう意味で、池本委員がおっしゃられたように、冒頭でこの趣旨をクリアにしつつ、あとはそれぞれの提案がどういう次のアクションを関係者に求めるものかということもよりクリアにするということで、柱書きまでは変えなくてもいいのではないかと感じております。

○坂東座長 谷本委員。

○谷本委員 私、先ほど意見を述べましたけれども、池本委員が初めに言われましたように、「はじめに」のところでプリンシプルの意味をもう少し明確にしていくということと、先ほど森下座長代理もおっしゃったような、第6の中身としてめり張りを付けた書きぶりをすると。現在めり張りがついていないことを前提として、こういうふうにしたほうがいいのではないかという提案をさせていただいたのですけれども、めり張りを付けていただくということであれば、今の形でタイトルについてもこれの維持で問題ないと考えております。

以上です。

○坂東座長 どうぞ。

○永沢委員 私も第6は大変重要な部分でもあり、すごく力を入れて議論したことが、また、私たちの出した意見が十二分に反映されているとは思うのですが、その結果、やはり読み手にとって分かりづらくなっている。読み手はいろいろな方々がいるわけですけれども、特に読み手がどういうふうに受け止めるかというところがすごく重要だと思っていて、特に行為規範というときに、この行為というのは事業者の行為であって、行政の行為ではないわけだから、そこは途中で入れ替えて、確かに後ろに行政の対応の部分を持っていっているのですけれども、何となく名残が残っていて、事業者に求めること、事業者にこれは最低限やってほしいと思うこと、それから、さっきおっしゃったようなベストプラクティスとか段階があるところがみんな平たく出ている上に、そこに行政の対応も一緒に混じってきているので、そこで分かりづらくなっているのではないかと思いますので、ここはやはりもう一段整理する必要があると私も思っています。

やはり利用者に強く遵守いただくことを求めるものと、それから、ベストプラクティスで求める取組とかというものと、それから、制度面、行政、立法に期待する、求めるものというのはもっとはっきり分かるように、今、後ろに持っていっていただいたのですけれども、ちょっと分かりづらくなっているかなと思います。

それからもう一点、あと2つお話しさせてください。いろいろと私たちがアイデアを出したことが反映されていって、事業者の方にこういうことをやってほしいのだなということを理解いただくための事例を入れていただいたのですけれども、やはり平面で読んだときにそこが途中で非常に目にとまってしまって、重要な柱が見えてこなくなるので、例えばそういうところは少し囲みでするとか分けないと、流れが切れてしまうかなと思いました。

それから、最後に事務局にお尋ねなのですけれども、まだ合意ができていないからかもしれませんが、仲間内で見せたときに、何々かと書いてあるのはどうしてですかと。呼びかけて終わりで、私たちの専門調査会の立場が自信がなさげに見えますよと言われましたので、そこは断定的な表現に変えられるものは変えていく。多分まだ合意ができていないから「か」になっているのかなとは思いますが、そこをやはり最後のところではしっかりと強く断定系にしていただきたいなと思っております。

私からは以上でございます。ありがとうございました。

○坂東座長 事務局、問いかけがありましたが、お答えするのがなかなか大変かもしれませんが、もし御意見があれば。

○友行参事官 今日お出ししたものにつきましては、まだ御議論中のものもございますので、そういった趣旨で今のような表現ぶりにしております。

○坂東座長 恐らく議論してきたものの中に、委員として共通の理解に達している部分と、それから、依然としてそれに関して必ずしも意見が統一できていない部分が残っているというのも、私の整理でも率直に言うとあります。その辺の書きぶりをどうするか。複数の意見を書くほうがいいのか、並列のほうがいいのか、それとも一定の方向性を示した上で少し考慮事由も含めて記載するほうがいいのかというところについては率直に申し上げて悩んでおります。ただ、そこも含めて、最終的な報告のところは今の永沢委員の御指摘も踏まえて考えたいなと思います。

それから、もう一つ率直なことを言うと、法制度の枠組みの中で議論をすべきことと、いわゆる自主的な対応の中でできることがある意味では車の両輪になっているような提言の部分もかなりあって、どちらかだけで書けるかというと、なかなか難しいなというところも正直に申し上げるとあります。その辺のめり張りは、しかも、それがどちらを先行させて物事が実現するのかというところでもある意味では価値判断をしなくてはいけないなと思っていて、その辺りが本当に言い切ってしまっていいのだろうかというのに少し不安感を私はまだ覚えております。ですので、そのことも含めて、何とか今日御提案いただいた御意見を参考に整理ができればと思っております。

この部分もとても重要なのですが、先ほど谷本委員からもお話があったように、これはその後8に肝心な部分が、谷本委員流に言うと、言わばプリンシプルがあって、ルールがあって、そのルールを具体化するところがあって、それが簡単に言えば5、6、8と流れるわけですよね。8の部分とも大きな関係が出てくると思うので、そこも含めて議論ができればいいなと思うのですが、そうすると7が大変かわいそうですので、7というのは、御存じのとおり、プリンシプル実現に向けた事業者の機能に基づく類型といって、案外この報告書でも機能別に考えるよということを示す大切なところなのですが、この部分についても改めて委員の皆様からまず意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。

葛山委員、お願いします。

○葛山委員 葛山です。ありがとうございます。

どの部分で言及するか悩んだのですけれども、必ず言いたいなと思っていたテーマがございまして、申し上げたいと思います。収納代行の扱いについて申し上げたいと思います。クロスボーダー収納代行は規制が入ることになりましたが、国内収納代行についてということで意見をさせていただきます。

まず、機能のところで申し上げたのが、機能2の定義として、契約の有無を問わず、取引の実態等に基づき販売事業者に支払手段を提供する機能とされておりまして、これに関連して国内収納代行、収納代行ですね。販売事業者の委託受けて消費者から代金を収受して販売事業者に引き渡す。この収納代行というのが機能2に含まれ得るという理解でよいのかなと考えておりますが、分類について、収納代行はいろいろございますが、収納代行自体がまず機能1から3で捉えられているのかどうか。これは漏れていないですよねということはまず最初に確認をさせていただきたいです。

と申しますのが、これは従前から申し上げているとおりですけれども、SNS型投資詐欺は年間で1000億を超えるという大規模な被害において、収納代行もしくはこれを自称する事業者というのが資金回収の経路として厳然として存在しておりまして、被害回復を困難にしている、また、被害を拡大させているという実態は、従前の資料もお出ししてあるので割愛しますが、これは報告させていただいたとおりです。

裁判例の状況も申し上げましたが、収納代行業務について原因関係の把握を求める行政規制がないこと、これを一つの理由として調査確認義務を否定して、収納代行の会社への請求を棄却している例があります。一方で、必ずしも全部負けているわけではなくて、これはメモでも出させていただいたのですけれども、同じようなスキームの2つの判決、しかも日付も一緒というところで、一つは認容されている、一つは認められているが、一方は認められていないといった事例もございまして、責任の帰趨というのが裁判所の定立する規範でかなり変わってしまうというところがございまして、これは予見可能性を欠きますし、消費者側から見ると業規制の不存在が民事救済のハードルとして厳然として今も残っているということは申し上げたいと思います。

どこまで整備ができるか、これは非常に難しい議論がございますが、令和2年と令和7年の資金決済法改正で取引構造、リスクに応じた規律と適用除外、これが立法上設計できるということを示してございますので、あとは政策的な判断、被害実態に応じた判断だと思っております。

その上で、この報告書の記載ぶりについて、これは要望でございますが、機能2に含まれるのであれば、第7の機能2の例示として収納代行を明記していただくことが有り難いなと思っておりまして、仮に取りまとめで整理し切れない部分があるにしても、少なくとも脚注もしくは「おわりに」の今後の課題として国内収納代行に関する規律の在り方というのを明示していただければ大変有り難いなと思っております。

意見メモに私の考える記載例というのを入れておりますので、御検討いただければと思いまして、やはりここで1つ申し上げておきたいのが、消費者被害の防止、回復の観点の経路を横断的に整理して、関係行政機関に検討いただく、その接続の場として本調査会の役割は大変大きなものだと考えておりますので、今苦しんでいる消費者がいっぱいいるような類型について落とすことがないようにしていただきたいというのが私の切なる要望でございます。

以上です。

○坂東座長 具体的な提案も含めていただいておりますので、事務局のほうで。私が言うのもなんですが、収納代行が本報告書から抜け落ちているとは私は思っておりません。今、葛山委員から御指摘をいただいた点はごもっともであって、ただ、個別の類型ごとに機能分けをしたために、それぞれの機能について具体例を記載している報告書になっていないことから、たまたま例示がされていないということだろうと思っております。ですので、課題としての挙げ方も含めて少し検討させていただければと思います。ありがとうございます。

7の分け方のところについては従来からずっと議論をしてきて、必ずしも100パーセント完璧に全てのものをここで捉え切れるのかという点については、なかなか課題も残るところではありますが、しかし、こうした捉え方をしなければ、これからの決済についてプリンシプルを適用していくという考え方がなかなか難しいのではないかという点では共通して理解が進んでいるのではないかと思っているのですが、せっかくの機会ですので、なお御意見があれば伺いたいと思います。

池本委員、お願いします。

○池本委員 葛山委員の意見に関連して一言、葛山委員よりはややトーンを下げた感じに聞こえるかもしれませんが、収納代行について被害が非常に深刻なものがある、桁違いに深刻な被害が広がっているということは議論の中で紹介されたところであります。ただ、収納代行というと、本来代理受領権限を得てやっているコンビニ収納代行がどういう形でどうやっているか、こういう形であれば資金の保有についての規制は必要ないというような辺りと、口座提供型収納代行を本来やっている者のヒアリングとこの業態との違いで、どこへ線を引いてどうやるかという言わば規制の在り方の議論は残念ながらできていないと思いますので、収納代行そのものを一つの項目として取り上げるというのは難しいのかなと。

ただ、私のペーパーの最後の辺りにも書きましたけれども、この議論の中で紹介された中で本当に桁違いの深刻な被害があるというのは私も実務家として実感するところですし、これについては「おわりに」の今後の課題というところでコンビニ収納代行などとの線引きの在り方も含めて検討が求められることだという程度の課題があったというところぐらいの指摘はしていただいたほうがよいのではないかと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

細谷委員、御意見をお願いします。

○細谷委員 ありがとうございます。

私も意見の冒頭のところに書かせていただいたのですけれども、収納代行というよりも、そもそもこの支払手段の多様化と消費者問題ができる背景にあったところの第1回目の論点メモを思い返しまして、そうすると、そこの文面では支払手段が多様化・進展していると。決済手段は現金、預金、電子マネー、暗号資産などとあるというようなこととか、それについて銀行振込み、カード決済、QRコード、コンビニ決済等と書かれているのですけれども、事務局の作成したものは、私たち委員としては、あらゆる支払手段が入っていて、それも含めてプリンシプルを守るのだというのが伝わってくるように受け取れるのですけれども、初めてこれを読んだ方とか一般の消費者、もしくは啓発をやっている教員の先生とかが見たときに、どこら辺なのだろうというのが具体的に分からないように受け取られると思うので、このプリンシプルのところのどこかにいろいろなもの、現金、預金、電子マネー、クレジットカード、こういうようなものを含めて、あらゆるもので今後発生されるのも予感される決済手段も含めて、全てに関してこれが適用されるのだというところをどこかで明言することによって、そういうところの問題がカバーできるのではないかなと思っています。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

様々な支払手段がある中で、ありとあらゆるものが基本的に対象になっていくのだとは思うのですが、それが示しているものが何なのかというところを最後にどう整理するかということも含めて、今いただいた御意見については再度ちゃんと考えてみたいと思います。ありがとうございました。

そうしましたら、取りあえず7のところの枠組みについては共通理解ができていると思うので、あとはその表現ぶりといいましょうか。その中でどの範囲を報告書としてちゃんとメッセージとして出すかというところの議論かなと思います。

ただ、第8の部分、すなわちプリンシプルの実効性確保のための制度的枠組み、もちろん谷本委員の御発言を前提にすれば、これは確かにルールになるよねと思います。それも含めて第8の部分というのはとても大切だと思いますので、6、5とも関わりを持ちながらで結構ですから、御意見、御発言をいただければと思います。

谷本委員。

○谷本委員 ありがとうございます。谷本です。

先ほど発言したところと関わってくるところで、意見の1から3を前提として意見の4を出させていただいているのですけれども、先ほど発言しましたように、1から3についてはほかの記述、めり張りを持って記述することでもって足りると判断するという前提に立って、意見の変更が生じています。

それでも第8のタイトルなのですけれども、プリンシプルの実効性確保のための制度的枠組みというのが、第6のところではプリンシプルの実現に向けて求められる具体的な方策ということを前提とすると、プリンシプルの実現に向けては行為規範を確認するということがあるとすると、実効性を確保するというのはプリンシプルではなくて行為規範、あるいは冒頭に消費者保護を実効的なものとするためにはと書いてありますので、第6を受けて行為規範とするのか、あるいは実質的な内容を取って、それまでのところでもプリンシプルの記述の中でも消費者保護という観点が重要なのだということも述べておりますし、この調査会でも消費者保護ということを前提として考えてきましたので、消費者保護の実効性確保のための制度的枠組みでもいいかなとは思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

ほかに御意見があれば承ります。

葛山委員。

○葛山委員 葛山です。何度もすみません。ありがとうございます。

どの範囲というか、この第8に関してはいろいろと言いたいことがございまして、ただ、項目がいっぱいございますので、まず順番のところで、登録に関して対応の方向性というところで問いかけがございましたので、こちらについて意見をさせていただければと思っております。

第8の1の登録・届出制について、この書いていただいている機能1、2に登録制、機能3に届出制という枠組みはどうかということについては、賛成という意見を述べさせていただければと思います。

補足ですけれども、クレジットカード番号等取扱契約締結事業者についてはきちんと登録制が入りまして、加盟店調査義務ということが入っておりますが、近しいところで電子マネーについては同じような規制が入っておりませんで、これは実務的によく見るのですけれども、クレジットカード網から排除された悪質加盟店というのが電子マネーでいまだに同じような被害をやっていて、決済代行についてはまるで適切な情報開示すらしないと。我々としては証拠保全とかを打ち込んでいろいろ戦うのですけれども、これは一般の消費者が弁護士に頼まないと非常に大変だろうなということがございますので、そういった意味でも非常に賛成であるということを申し上げたいと思います。割販法自体の加盟店管理の到達点を否定するというものではなくて、むしろこれを広げていくべきだと。登録制を広げていくべきだという趣旨で申し上げております。

登録制に関してもう一点だけ。問いかけで、小規模事業者の適用除外というところ、これは議論があるところかなと思いますが、私の意見を申し上げますと、やはり規制のゆるい決済経路があると悪質事業者というのは入っていきますし、閾値を設けるとその直下に集中するということが何となくイメージされると思うのですけれども、実際にこれは起きてくると思っておりますので、適用除外という形ではなくて、規制の簡素化等の形で対応することが望ましいのではないかというところを意見として申し上げたいと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

ほかの委員からも。

池本委員。

○池本委員 第6、第7あたりも個別の意見はあるのですが、今、第8の議論に固めていますので、そこに関して一、二申し上げます。

まず、今の葛山委員の意見に引き付けて申し上げますと、45ページの登録・届出を通じた監督の実効性確保というところで、対応の方向性に消費者に支払手段を提供する事業者の場合には、その内容からして体制整備、義務履行を確保するために登録制による行政的監督が必要ではないかということ。それから、販売業者に支払手段を提供する事業者についても同じような加盟店調査などの重要な役割があるので、登録制による行政的監督が必要ではないかと。まさにここで議論した中身だと思います。

本当はそれの当てはめの一つとして、先ほど前払式の電子マネーの話題が出ましたけれども、後払いの中でも決済代行業者に対する登録制が非常に不徹底なために問題が起きているというところがあるので、本当はそういう例示も入っているといいのかなと思うのですが、これは書きぶりをどこまで詳細に広げるかの問題なので、私としては当然これは入っているという理解でおります。あとは、全体の書きぶりの中でそこを含むことができるかどうかの課題かと思います。

もう一点は、次の2の民事上の効果及び救済の在り方で指摘されている総論的なところはそのとおりですが、(1)の支払関連事業者から加盟店の支払の留保という見出しの中でるる記載され、対応の方向性というところが出ておりますが、これは先般まで議論したところでは、加盟店に対する支払の留保の問題と消費者に対する請求についても加盟店調査をしている間は請求を一時留保するという言わば両面の暫定的な民事措置ということで議論があったと理解しております。

現に47ページから48ページの包括信用購入あっせんに係る自主規制規則は、調査をする間は支払請求を行わないという例が載っているので、その両面を否定するものではないと思いますので、(1)の見出しのところへそれも併記していただいたほうが内容と見出しが一致するのではないかと思います。

以上、2点申し上げます。

○坂東座長 ありがとうございます。

そうしたら、山本委員、御発言をお願いします。

○山本委員 ありがとうございます。

これは葛山委員、池本委員とかぶるところがあるのですけれども、加盟店管理の責任のところというのがやはり空白と言っていた部分で、特に御指摘になった電子マネー、一定の規定はあるものの、機能するほどではないというところ、記載上の問題なのですけれども、その辺を電子マネーなどとか少し広げてもいいのかなと思いました。今、加盟店管理が実質的に義務付けられているのはクレジットカード取引だけですので、それ以外の支払手段についてそこに書き加えるということは、特定の支払手段について深掘りしているというよりも、記載の範囲を広げるという意味で重要ではないかなと思いました。

収納代行も加盟店管理というか、ちょっと戻ってしまうのですけれども、要は販売者に支払手段を提供して消費者から取るような文言がたしか1行ぐらいありまして、そこに括弧付けで収納代行業務などと書くことによって、読み手がこれは収納代行を言っているなと分かるというのは、どこかに括弧付けで5文字ぐらい足せば済むので、細かい話ですが、書いてもいいのではないかなと思いました。

今、8ですよね。

○坂東座長 8だけでなくても。

○山本委員 最後のほうになってしまうのですけれども、時間がないと思いますので簡潔に。後払いも8の終わりのほうに触れていたかなと思うのですが、認識は合っていますかね。50ページ、51ページあたりですかね。これに関しては書いていただいているとおりで、勧誘規制の必要性についてどのように考えるか。具体的にどういう規制を当てはめるかはここではメンションしないということも認識しておりますので、ただ、これは私の意見書で出させていただいた令和2年の附帯決議の件などもありますので、次のステップは何かというような観点を少し加えていただくといいのかなと思っております。

以上です。ありがとうございました。

○坂東座長 では、宮園委員、お願いします。

○宮園委員 NACSの宮園です。

今回の取りまとめを消費者、消費生活相談員がどういうふうに見るのかというのをNACSの金融委員会のメンバーにも諮ってみましたところ、やはりこの8の実効性を高めるというのが特に大事な期待されるところだというような意見がありまして、それもなるべく迅速にできるようにというところで、ここからは私の個人的意見なのですが、迅速にするための優先度合いが分かればもっといいのかなと思ったりもしています。

それから、53ページの4の生活基盤サービスの停止に関するところなのですが、(2)の保護のところです。このキャリア決済が分離できないという部分は、日弁連が消費者委員会にも意見を提出されていて、それも私たちは大変参考にしながら議論してきたと思います。注か何かにそういった社会的要請があるのだというのが分かるように書けるのであれば、消費者委員会にこういう提言があったとかと書いていただけると、より必要性をアピールできるのではないかなと思いました。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。意見書が出ていて社会的な問題になっているということのメンションをできないだろうかという御提案かと思います。

特に8でなくてはいけないと指定せずに、5、6との関係性もあると思いますし、7で具体例といいましょうか、そういったところを出して、それが言わば8あるいは6の理解のためにも、例は括弧書きがいいとかいろいろ御指摘もありますが、それも含めて少し全体で御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。

○森下座長代理 ありがとうございます。

今回の取りまとめの中で、基本的に内容としてのエッセンスはほぼコンセンサスが取れてきているかなとは思っております。そういう意味で、先ほど「マルマルか」はどうなのだという話がありましたけれども、ここで「マルマルか」とされていることについて、少なくとも今の場では御異論はあまりなかったとすると、むしろめり張り度合いの付け方とか、そういうようなところではいろいろなニュアンスの差とか思いの差とかはあるかもしれませんけれども、方向性について「マルマルか」としてクエスチョンマークにしなければいけないほどの意見の違いはあまり見当たらないような気もしていますし、むしろそれがあれば今日の場で御指摘をいただいたらいいのかなと思っております。

あと、第8の部分で、最初から登録・届出ということにはなるのですけれども、恐らく我々の考え方からしますと、登録・届出の対象となっていない人もやらなければいけないことがある、行為規範を守らなければいけないということが大前提としてあり、その中でも登録・届出という形でさらにもう一段高いレベルでの履行の確保というものが求められるプレーヤーが一定いるということを考えますと、何となくこういう話は登録・届出されなかったらノー・オブリゲーションという話になりやすいと思うのですけれども、そういう話ではないと思いますし、恐らくここで挙げられている、守ったらどうですかと言っていることは、ほとんどの事業者の方は当然やっていらっしゃることで、やらなくていいということが言えるものではないようなものが多いかなとも思いますので、そういう意味では、1の前にもう少し、先ほど行為規範の部分についてもっとめり張りを付けるという話もありましたけれども、そのめり張りに応じたことも踏まえながら、行為規範をしっかりと守っていただくためのいろいろなアイデアというかお願いしたいことというのを、ここでもいいですし、どこかに書いたらいいのかなと。登録・届出とは別にという言葉をしっかりと書いてもいいのかなと思いました。

あとは、より一層分かりやすくするという観点では、先ほど例を見やすくするというのですかね。少しフォントを下げて、場合によっては四角で囲んでという話がありましたけれども、そういうようなところの工夫とか、あるいは例えば冒頭のところでリスクということが述べられていますけれども、そのリスクに対してこの報告書はどうソリューションを提案しようとしているのかというような観点からのちょっとした整理とか、やはり消費者の皆さんにも読んでいただきたいということを考えると、まだまだ読みやすくするための工夫というのはいろいろできると思いますので、そういう意味では、コンテンツはほぼ固まってきたと思うのですけれども、見え方と分かりやすさの点ではまだまだ工夫できる点があるのかなと思いますので、そういった点はまだもう少し知恵を絞っていければなとは考えております。

以上です。

○坂東座長 今の点からいくと、例示の事例についても池本委員から御提案いただいていますよね。せっかくですから一言。

○池本委員 ありがとうございます。

取りまとめ案でいうと44ページに2つケースが紹介されていますけれども、この事例が特に最初の部分でいうとクレジットカードから電子マネーへチャージしたという案件でトラブルが起きたときに、電子マネー発行事業者が自分のところで解決権限がない場合には、クレジットカード会社と連携をしてというニュアンスで書いてあるのですが、そういうケースも出てくるのかもしれませんが、むしろ多くの場合はチャージした電子マネーを使ったその先の取引が原因取引としてトラブルが発生したというケースではないかと思うのです。それをむしろ正面に出して、請求を受けたクレジットカード会社に対して消費者が苦情を申し立てたときに、自分のところは電子マネー会社に対してのチャージの支払だけで、その先のところへ言っていかなくてはいけないのですよと言って、連絡すべき先を伝え、さらにできればこういう申出があったけれどもそちらを紹介したのでよろしくという連携をしておくというふうにするというケースにしたほうがよく発生する場面ということになるのではないかと思います。

その意味で、その次のコード決済アプリでクレジットカードまたは銀行口座、これも書いてある中身として積極的な間違いということではないのですが、コード決済の場合にどういう仕組みかというのはあまりここで議論はしていなかったのではないかと思います。むしろ典型的にイメージしやすいものでいえば、後払い決済を利用して、例えば定期購入事案について後払い決済を利用して、その後払い決済業者に対する支払をコンビニ払いにしたと。直接払ったコンビニに対して何とかしてくれと言われても、うちが決済したのは後払い業者に対する支払で、トラブルになっている原因取引は後払い決済業者に言って、そこが対応してもらう必要があるのですよということを説明して、そちらを紹介する。そして、こういう連絡があったので、そちらへ回ったらよろしくと伝えるというよくあるケースを想定して紹介したほうが伝わりやすいのかなと思います。

以上2点です。

○坂東座長 山本委員。

○山本委員 ありがとうございます。時間がないところ、すみません。

池本委員がおっしゃられた部分と少しかぶるのですが、特に44、45辺りを読んでいて私も1点気になりました。原因取引に係る責任を持つ事業者と取り次いだ中に入っている事業者を一蓮托生に書くこと自体は問題だとは思っていないのですけれども、読み手からすると、責任が誰にあるのか、その所在も自分たちにあるのではないかと読みかねない。つまり、クレジットカード会社はチャージしただけなのに、この専門調査会ではクレジットカード会社に責任を取れと言っているのではないか、そういうふうに読まれるのはマイナスになってしまうと思うのです。なので、原因取引のところの責任と、苦情をちゃんと連携してたらい回しにせずきちんと対応せよということを文脈的には言っていると思うので、そこをもう少し明確に読み手が分かるようになるといいのかなと思った点です。その点は池本委員の御指摘のとおり、後払いとかキャリア決済、あとはコード決済全てに共通して言えるところだなと感じました。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

この例示は、先ほど永沢委員や葛山委員から消費者への見え方というお話もあったと思うのですが、この五十数ページの文章を読むのはなかなか大変なことでございまして、その意味からいっても、できるだけ身近にあるような事案でイメージをつくっていただいて、言っていることは何なのかということを具体例で示すことは意味のあることかなとは思います。ただ、それが本文との関係でどう理解されるかというのは、御指摘のとおり注意していかなければいけないところかなと思いますので、ここも改めて出し方も含めて少し精査させていただきたいと思います。

本来であればもっと中身のところの議論をしたいのですが、限られた時間です。ぜひにという御意見がありましたら、あと一、二伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。

そうしたら、池本委員、お願いします。

○池本委員 時間がない中、恐縮です。

第6に戻りまして、2点申し上げたいと思います。

第6の「1 情報提供の充実」に関連したことが一つなのですが、ここに書かれている中で非常に詳細に情報提供すべき事項というようなものも紹介されています。ただ、適切な支払手段の選択を支える情報提供という言葉の中には、支払手段の利用契約を締結した後に、契約書面に代わる情報提供として契約の全体像をきちんと提供してもらうという意味での情報提供義務と、この支払手段を使って大丈夫なのかなと、あるいは複数並んでいる中でこれとこれの違いは何かという入口の選択の問題と、2種類あると思うのです。一通りの契約内容、支払手段提供の契約と原因取引の契約の全体像を網羅的にというのは、どちらかというと契約締結時の情報提供であって、入口のところのどういう仕組みの、しかも、どういう属性の事業者にお願いすることになるのかというふうに、項目を本当に絞って情報提供をするということになるのではないかと思います。その2つの情報提供の場面を少し小見出しか何かで区別してあると分かりやすくなるのかなというのが、一つこれに関して申し上げたところです。私のペーパーでは3ページから4ページにかけて触れてあるところであります。

もう一つは、第6の「2 悪質加盟店排除による未然防止」の29ページ以下のところなのですが、ここで初期調査、定期調査、随時調査というのを非常に詳細に書かれております。この中身自体はもちろん適切な中身なのですが、これだけを実行すればいいということではなくて、悪質加盟店の調査というのは本当に手口がどんどん変わっていくので、それこそ事業者間で情報交換をしながら最新の対応をしていくということが必要で、それこそ法令に書いてあることの一歩先を事業者間の連絡協議会のようなところで情報交換をするという自主的対応が必要になる分野なわけなのです。

実は、なぜそれを思ったかというと、今、クレジットカード番号の情報漏えい、不正利用の被害が莫大になっている中で、クレジット取引セキュリティ対策協議会というのを業界の関連事業者でつくって、セキュリティガイドラインを毎年更新している。法律や省令には基本の性能水準だけ書いてあって、これに基づく監督の基本指針というところでこの業界団体のセキュリティガイドラインを参考にしながら、これも調査の視点に加えるという、まさに自主規制を支援するあるいは共同規制的な考え方が取られているのです。

悪質加盟店の排除のための手口の情報は、各社のノウハウというよりは業界の中できちんと情報交換をして、それが加盟店情報交換制度の役割でもあるわけですから、そういう位置付けにしてはどうか。それは今回のペーパーでいいますと、初期調査、定期調査、随時調査があるというその後辺りに、さらに柔軟な最新の対応をするためのそういう協議会をやって、一歩先の対応に自主的に取り組むというようなことを一言指摘していただけるといいのかなと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

山本委員。

○山本委員 全体的なところではあるのですが、この調査会の趣旨として、当然問題がある取引ありきでお話をしていると思うのですけれども、例えばクレジットカード及び後払いも、全体的には後払い系に規制なりなんなりというような示唆的な内容になっていると思うのですが、文脈を読むとやはり全てが悪いように読めてしまうところがあって、事業者からすると自助努力もかなりしている中で、割賦販売法などの厳しい規制の中で管理もしていても、なおかつ犯罪の手口が上回っているというのが実態なわけですので、そこの部分に対する配慮、リスペクトというのはあってもいいのではないか。後払い決済も同様でして、全ての事業者の全ての取引に問題があるというのは間違いで、あらかたの取引は正常なわけですよね。ところが、どうしようもない取引があって、それを相談員が現場で非常に困っている、それを何とかしようと。

つまり、便利に使っている、社会生活に寄与している後払いであり、クレジットで、そういった文脈というのもやはり冒頭のどこかに1行でも入れたほうがいいのではないか。読むとやはりネガティブなことしか書いていないように思えるので、そういうところは実際はそうですよねと。我々も便利に使っているわけですし、後払いだって正常に使っている方がいっぱいいる。ただ、事業者間で対応のばらつきがあるのは事実で、その点は以前御指摘したときにそういうことを今後調査する必要があるのではないかというような御意見もいただいたと思っておりますが、ここはスコープの範囲かというところは別ですけれども、そういった観点を少し頭のほうに加えると、読んでもらいやすくなるのではないかなと思いました。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

確かに御指摘の点はそうかもなと。ヒアリングの際にも私たちが教えていただいたこともたくさんあるわけですから、それへの感謝も含めて、一番最初の「はじめに」のところに、今、先生方の議論を聞いていると、「はじめに」のところで何のメッセージを送るかというのがすごく大切だなと改めて思っている次第です。それでその後の読み方がひょっとしたら大分変わってくるかなと改めて思うところではあります。ありがとうございます。

実は、瀧委員から報告書を出していただきながら、きちんとした議論ができていない部分がまだ残っております。残された時間でその部分についてもぜひ共通の理解を得たいと思っております。

第9の制度を支える観点についてですが、金融技術を活用した消費者保護の在り方については十分な議論ができておりません。瀧委員からペーパーを出していただいておりますので、まず瀧委員から、ペーパーの趣旨を含めて、御発言をいただきたいと思います。

よろしくお願いします。

○瀧委員 ありがとうございます、

本編の資料に多分転記いただいていますので、そちらをベースに御覧いただければと思います。57ページをお開きください。

私からのペーパーは3つに分けてお話を申し上げていまして、1つ目が消費者が自衛できるという方法が増えています。多分ここが趣旨に一番即した部分なのかなといいますのと、少し将来系の課題が2つあると思っていまして、一つは消費者さんが自ら自力救済をするツールが、多分ですけれども、AI時代には前よりは増える可能性があるというポイントを取り上げさせていただいているのと、今、AIが電子商取引を代行するような世界観が生まれてきていまして、それはいい面も悪い面もあると思っています。その辺をお伝えできればと思います。

まず、最初の自衛のところでございますが、消費者さんができることは、特に決済を行う瞬間と決済を行った後に自らがどういう取引をしていたのかという情報にできるだけ手間なくアクセスできることというのが大事だと思っています。取引の瞬間は、これは割とテクニカルな用語ではございますけれども、カードコントロール機能というのが例えば国際ブランドさんとかの提供されているAPIとかだと存在していまして、例えばeコマースとかもそうですし、サブスクとかもそうだと思うのですけれども、だんだんと今の消費者というのは自分が今指示したというタイミングではないところでお金を使われるケースというのが増えてきているのだと思っていまして、そういうところでも月額で幾らまでなら決済を容認するであるとか、このお店でしかこのカードは使いたくないとか、そういうふうなコントロールを付すことが今は技術的には可能になっています。

多くの人が実感している一つの機能は、無くしたかもしれないカードを急に止める機能というのが最近はカード会社さんのアプリにございまして、これは一番究極的な使い方なのかなと思っていますが、やはりカードというのはどこにでも使えないようにするというのが実は一つの利便性なのかなと思っておりまして、そういうものをうまく管理することが、今は企業の経費精算のカードなどではたまに運用されている方法なのですけれども、より消費者さん向けにこれを利用することができると、どこでも使えてしまうとか、意図せぬタイミングで使われてしまうというところを事前に抑止できるだけでなく、そういう安心できる手段なのだと考えることができるというのが1つ目の②で書いているようなところでございます。

また、③で書いておりますのは、私の会社がいつも提言していることではございますけれども、カードを利用した後に自らがその利用されたという情報に対してできるだけ早くアクセスさせてあげるべきだというのがございます。クレジットカードさんのケースがどうしても事例としては多くなるのですけれども、未確定の明細のタイミングであっても、数日以内に明細のサイトに行くとお金を使いましたねというデータが得られるわけでございまして、これを見ることで、結構多くの人たちがこんなに使ってしまったとか自分で認識しているものもあれば、これは何だと確認をするようなことも実際には起きているわけでございます。逆にこれがちゃんと確認できることをもって、クレジットカードをより安心できるようになった方々というのも多いなと思っておりまして、このような体験が今はまだ銀行明細とクレジットカードの一部しかAPI化というのは進んでないところがございますので、より広く当たり前にしていくことができると、何も家計簿サービスだけではないのです。何か防犯的なサービスとかに接続することができるようになるのではないかと思っております。

このようなアプリは、昔は特定のちゃんとアプリが使いこなせる人にしか使えないようなアプリであったことが多いのですけれども、今後は、多分なのですけれども、AIのチャットボットを皆さんも何か使われていると思うのですが、そこに直接つなぐような世界観が出てくるのだと思っています。そうすると、私は今大丈夫ですかみたいなことをChatGPTとかGeminiに投げていくようなことができると、そこから一元化して自分の決済を一応見守ることができているような状況が生まれるのではないかなと思っています。そうやって事後的にでも状況に気づいたりすることができると、まずいことが起きたときの事後救済もできるだけ早く動くことができるというのが大事なポイントかなと思っております。その辺が未整備であるというのを課題感として記載させていただいているところでございます。

2つ目の回復の現代化というところは、アメリカのサービスとかを探していいますと、実際に変だなと思った明細を見たときに、そこから自己救済をするための例えば弁護士サービスにつないでもらうみたいなことがあったり、あとはサブスクであれば解約を代行するサービスがあったり、そういうふうに自分で自らやるには結構大変なのだけれども、例えば一定の手数料を払うことで、そういったところの救済をやってくれる会社というのがアメリカの事例ではございます。

これを日本でそのままやろうとすると弁護士法72条に引っかかるものなのかなとは思うのですけれども、もし何か代替的なメカニズムも考えることで、別に弁護士の代わりをする必要がないというところもあると思いますので、そういったことを統合的に受け付けられるような形とかが将来的に発生すると、多分なのですけれども、とても安全にといいますか、安心してキャッシュレスを使えるようになるなと考えているというのが2点目でございます。

3点目はちょっと複雑ではあるのですけれども、今、既にアメリカでは例えばChatGPTを介して買い物をするということが可能になっています。これはよく考えますと、本人が意図していない買い物をされてしまうでありますとか、どこまで本当に委託していたのかの民事的な責任が不明確であるとか、まだ日本では法律上はここはあやふやといいますか、結論が明確化されていない領域ではあるのですが、ただ、将来的に消費者さんは恐らくこれをどんどん使ってくるのだろうなと思っています。

そういうときに重要なのは、まずはエージェントがどちらの味方をしているのだというのはあるのだと思っていまして、物を売る側の味方を徹頭徹尾してしまうようなものが出てきてしまうと、それは多分消費者さんのためにはなかなかならないのだろうなと。願わくば消費者さんの味方になるようなエージェントの間で競争が起きることで、消費者保護をめぐる競争とかができるといいのだろうなというのがビジョンとしてはあるのではないかなと思っています。これは正直この調査会を超えたテーマではあると思っているのですけれども、ただ、実際には取引を止めることができるのが決済のタイミングのみであるみたいなこともあるのかなと思っておりますので、将来このテーマをちゃんと包含できるように報告書が仕上がるといいなという思いで書かせていただいております。

以上でございます。

○坂東座長 ありがとうございます。

可能性として、様々な技術といいましょうか。それが私たちの日常の消費活動にも大きな影響を与えて、ただ、それを技術として把握するときに決済という場面がとても大きな意味を持っているということを短時間で教えていただけたような気がしております。

もし御意見、御質問があれば承りたいと思いますが、いかがでしょうか。

池本委員。

○池本委員 池本でございます。

非常に魅力的な制度紹介をしていただきまして、今お話になった中で、アメリカなどでそういうものの導入が始まっているという話と、日本でも全てのカード会社が一律ではもちろんないと思うのですが、そういうものの導入が始まっているという進捗状況を正確に書いておいていただくと、読み手がそういうのがあるのであればそれを調べてみようとか、あるいは消費生活センターなどでアドバイスするときにもこういう機能が使えるようだよということで、それが消費者の選択行動につながっていくのかなと思います。

そういう意味で、先ほど紹介された幾つか、ずっとお聞きしたので、アメリカにはあって今後の課題と、既に国内でも導入が始まっているという辺りを少し見えるように紹介していただけると有り難いと思います。

以上です。

○坂東座長 そうしたら、永沢委員、先に。山本委員はまとめを。

○永沢委員 技術のほうと、もう一つ、時間もないので消費者教育のところも併せて述べさせていただきたいと思います。

瀧委員の話は未来ではなくて近未来だと思いますが、すぐではない感じがして、でも、近未来を見ながらこれは考えていかなくてはいけないので、今のお話はとても魅力的だと思いましたが、今の足元の部分も必要だと思っており、やはり相談現場でAIを活用できないのかとか、それから、前に途中で出てきましたけれども、直接関係ないかもしれませんが、オンラインADRとかADRの新しい分野というのとかも少額でお金をかけてあまり紛争解決できない。だから泣き寝入りするような分野でもあるので、そういうところは新しい金融技術とかデータを使ってできないものなのかなと。現状で動いているものはないのかなと思って期待したいところで、近未来もすごく大事ですが、今すぐにというところはほしいところです。

それから、消費者教育のところは、私たち委員の発言をもれなく記載いただいたと思うのですが、ちょっとまとまっていない感じがしていまして、やはり分析としては、消費者教育や金融経済教育の中において決済の分野に関する教育、金融リテラシーに関する教育というのが現状どう行われているのかという分析は軽くあったほうがいいとは思っています。その上で、新しい変化の中に対して何が不足しているのか、足りないのかというところをやはり押さえていく必要があり、金融リテラシーの内容、それから、担い手、手法といったところが書かれたほうがいいとは思っています。

それから、とても大事なところとして、皆さん異口同音におっしゃっていますけれども、消費者教育には限界があるというところもやはりきちんと押さえていただきたいと思っておりますので、みんなの意見を全部反映していただいているのですけれども、感想とか意見としてはこれでいいと思うのですけれども、読み手の方は今の消費者教育、金融・経済教育はどうなっているのというのを知らない方のほうが大半だと思いますので、そこはちょっと乏しいところということを付け加えさせていただいて、私からは以上とさせていただきます。

○坂東座長 ありがとうございました。

では、山本委員、お願いします。

○山本委員 ありがとうございます。

瀧委員の御説明というのは私も全く同意見というか、同感でございまして、まずそういう言葉と、もう一つ、示唆的な点が幾つかあって、まずは恐らく思っているより急にそういう方向に倒れるのではないかと私は思っています。つまり、急に目先から決済が見えなくなるというのは間近なところまで来ているのではないか。そういう危機的な状況であるということも、ある意味で警告をしなくてはいけないことなのではないか。

それと、中にありましたが、弁護士に相談できるようなサービス、日本ではないのですけれども、例えばアドオンで損害保険を積み上げていくというのは一部のカードではできるのです。ただ、日本人というのはただではないと絶対サービスを受けない。これは消費者の考え方も変えなくてはいけないという点もある。消費者が負担をすることで、より安全な決済のサービスを受けられるというのは自動車保険と同じ考え方で、これからは必然的になってくるはずなのです。事業者も消費者がそれだとやめてしまうから怖くてできないのです。事業者が安心してそういうアドオンをどんどん付けられるような方向性をサポートしてあげなくてはいけないと思いも強く私は持っているところなのです。損害保険的な考え方というのはこれからすごく大事になってくるだろうと思っています。

あとは、瀧委員は何度もおっしゃっていたのですけれども、実は報告書に採用されていない大事なキーワードがありまして、これはエージェンティックペイメント、エージェンティックコマース、要はエージェント機能が委託を受けたコンピューターシステムが勝手に商取引をして決済をしていくというのはこれから常識的なキーワードになっていくでしょうし、その過程でサブスクなどで今インビジブルペイメントといって見えないうちに支払っている。そういったキーワードも、実は当たり前になってきているのですけれども、この報告書に書くほどではないかもしれないのですけれども、あえて議事録に残させていただくために発言をさせていただきました。

以上です。ありがとうございます。

○坂東座長 ありがとうございました。

○山本委員 書いてありました。一瞬消えたかなと思ったものですから、失礼しました。書いてあればオーケーです。ありがとうございました。

○坂東座長 そうしたら、細谷委員、お願いします。

○細谷委員 ありがとうございます。

瀧委員のペーパーは非常に興味深く読ませていただきました。この中で一つ懸念としていますのが、AIというのは一つの大きな産業革命だと言われています。産業革命が起きれば起きるほど、そのたびに人の格差が生まれているというのは歴史的には事実です。使いこなせる人、手数料等もかかってくるので、それに伴って使えない人とか、本当は一番救わなければいけない脆弱な人にこそこういうエンパワーというのは必要なのですけれども、そういう人というのは大概お金がないので、こういう恩恵にあずかれないというところがあります。そういう意味では、これを事業者の競争の中のものとしていいのか、もう少しインフラとして公的なところが支援して、インフラとしてこういう機能を付けていったほうがいいのかみたいなところまで私どもは提言していくべきではないかなと感じております。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。大変貴重な御指摘かなと思います。

最後なので、僕もちらっと一言しゃべっていいですか。

つくづく技術的な対応を考えるときに、やはりそこに消費者がどう関わるかというのが大切だなと思っています。クレジットカードの支払明細は昔は紙で郵便で送ってくれていたので、私はちゃんと毎回確認をしておったのですが、そのうちにそこはコストがかかるという話になって、ネットで送られるようになって、ネットで送られるとついつい見ないで過ごしてしまうこともある。

今、瀧委員の中に、それは途中で見ることもできるようなサービスの提供ができるのですよというお話もあって、それはとても貴重なことだなと思いますが、その見やすさといいましょうか。簡単にそこにアクセスができるということをどうやって、個人のセンシティブな情報でもありますから、そんな簡単にそれを誰でも見られるなんてなったら一方で困るわけですが、かといって、ハードルが高過ぎると、普通の人はそれを使うときに大変な面倒くさい思いをしてしまう。こういったあたりの実像と、それから、新しい技術で提供できるサービスとをどうやって消費者にマッチングしていくかというときには、きっといろいろな、今、弱い消費者という話もありましたが、具体的な消費者が関わってサービスの提供に一定の視野を持っておくということもとても大切なことなのかなと思いながら聞いておりました。

技術については、恐らく本気でやったならば、一日かけていろいろなものを見ながら、ああでもない、こうでもないとか言いながら、課題はこうだよね、これを活用することに意味はあるよねということについて、本来であれば共通理解をつくっていかなければいけないぐらい重い課題なのだと思います。しかも、それは近未来だと思いますが、そんなに遠くないときに一定の判断をしていかなければいけない。民法の先生方は代理ということをもうちょっと考え直せと横からたたかれた気もしておりますが、それも含めていろいろなものの検討をしていかなければ、きっと新しい消費者取引にどういうものを準備していくかということの整理がつかないような気がしております。ですが、今回私たちに与えられた課題との関係では、それが一つの大きな考えなければいけない宿題なのだということを指摘して、何とかまとめていきたいと思います。

時間が参りましたが、本日全体を通してどうしても御発言をしておかなければいけないという点があれば、あと一、二、承りたいと思いますが、いかがですか。

御配慮いただいて本当にどうもすみません。

そうしましたら、本日は予定の時間が参りましたので、今回の議論はこれで終わりにしたいと思います。

委員の皆様におかれましては、活発、しかも、とても重要な御指摘をたくさんいただき、ありがとうございました。

≪3.閉会≫

○坂東座長 最後に事務局から事務連絡をお願いします。

○友行参事官 長時間にわたりまして御議論いただき、誠にありがとうございます。

次回の会合につきましては、決まり次第また御連絡いたします。

以上です。

○坂東座長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。お忙しいところ、お集まりいただきましてありがとうございました。

(以上)