第17回 支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会 議事録

日時

2026年7月10日(金)10:00~11:38

場所

消費者委員会会議室・テレビ会議

出席者

(専門委員)
【会議室】
坂東座長、森下座長代理、池本委員、葛山委員、永沢委員、山本委員
【テレビ会議】
柿野委員、柴田委員、瀧委員、滝澤委員、谷本委員、細谷委員、宮園委員
(オブザーバー)
【会議室】
鹿野委員長
【テレビ会議】
黒木委員長代理、大澤委員
(参考人)
山田 茂樹 司法書士
(事務局)
小林事務局長、吉田審議官、友行参事官、事務局担当者

議事次第

  1. 開会
  2. 議事
    主な論点について(第3回)
  3. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○坂東座長 本日は、皆様、お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございます。ただいまから、消費者委員会第17回「支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会」を開催いたします。

本日、会議に御出席いただいております委員の皆様を御紹介いたします。

本日は、森下座長代理、池本委員、葛山委員、永沢委員、山本委員、それに私、坂東は会議室で、柿野委員、柴田委員、瀧委員、滝澤委員、谷本委員、細谷委員、宮園委員はテレビ会議システムにて出席いただいております。なお、加藤委員は所用により御欠席との連絡をいただいています。

また、消費者委員会からオブザーバーとして、鹿野委員長は会議室で、黒木委員長代理、大澤委員はテレビ会議システムにて御出席をいただいています。なお、柿沼委員は御欠席との連絡をいただいています。

それでは、本日の会議の進め方について、事務局より御説明をお願いします。

○友行参事官 本日もテレビ会議システムを活用して進行いたします。

一般傍聴者にはオンラインにて傍聴いただき、報道関係者のみ会議室で傍聴いただいております。

議事録については、後日公開いたします。議事録が掲載されるまでの間は、本日の会議の模様をホームページにて配信いたします。

配付資料は、議事次第に記載のとおりでございます。もし不足等がございましたら、事務局までお知らせいただきますようお願いいたします。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

≪2.主な論点について(第3回)≫

○坂東座長 それでは、本日の議事に入りたいと思います。

議事に入る前に、まず、私から本日までの当専門調査会での議論の経緯について、簡潔に御説明したいと思っております。

当専門調査会では、昨年公表した中間整理の内容を踏まえ、支払手段の多様化、複雑化に関わる相談事例の分析や、事業者、事業者団体との意見交換等を行い、現時点でどのような課題が生じているか、その課題に対応するため、今後どのような制度が必要なのかという点について議論を重ねてまいりました。

現行の支払手段の環境を考えますと、消費者は各種支払手段を安心・安全だと思って使うものの、実際の取引に関与する主体は、販売事業者、決済代行事業者、プラットフォーム等、複雑で多層化してきています。キャッシュレス決済の利用比率が高まる中、決済手段が安心して使えないということになれば、消費者の日常生活における影響はとても大きなものとなります。

また、消費者は、支払関連事業者の加盟店の選択に対して決定権がありません。決済に関わる当事者の関係も、消費者が認識することは困難でもあります。消費者は、決済に関して情報や交渉力について格差があると言えます。その結果、トラブルに遭ったとしても、金額が小さい場合には泣き寝入りせざるを得ないこともあります。

こうした点について、適切な対応を求める声が消費生活センター等から消費者委員会に寄せられています。こうしたトラブルには、事後的な救済が難しいケースもあり、そもそもトラブルが発生しないような仕組みを構築することが、消費者の利益の保護という観点からは重要となっています。

支払手段の多様化、複雑化に関わるこうした課題を克服するために、どのようなルールが必要と考えられるのでしょうか。現状を鑑みると、支払手段を規律する法令が多岐にわたり、同様の業務を行う事業者間で、規制の内容に差異が生じている可能性があること。

2つ目に、金融技術の発展に伴い、支払手段の多様化が今後一層進展し、様々な業態が登場すると見込まれることなどがあり、こうした状況にふさわしいルールの在り方について検討する必要があるのではないかと考えています。

従来、支払手段に関する規律は主として業態ごとの法制度により構築されていましたが、支払手段の多様化、複雑化が進展する中においては、こうした業態別規制のみでは、必ずしも十分に対応し切れない面があるのではないかと思慮されます。

例えば、そこでは決済と消費者に関する横断的なルールを、まずは策定することが重要だと考えられます。支払手段の多様化に伴い、消費者が直面し得るリスクを把握した上で、その未然防止と事後的な救済の観点から、あらゆる支払手段に共通して確保されるべき一定水準の消費者保護の内容を整理することが重要です。

その上で、個別の制度や業態の違いを超えて、支払手段全体に共通して求められる利用者保護の考え方を、中核的な土台となる消費者保護原則、プリンシプルと呼びますが、として体系的に示すことが必要ではないかと考えました。

当専門調査会では、これらのプリンシプルは、プリンシプルの概念を基礎として、その実効性が確保されなければならないと考えています。なぜなら、議論の出発点は、消費者が抱える不安に応えること、実際に生じている消費者トラブルを解決することだからです。

本日は、事務局において、プリンシプルごとに、実現に向けた基本的な考え方。

2つ目に、今後採るべき具体的な行動規範。

3つ目に、それを実現するための監督や自主的規制という制度的枠組みや法的効果の案について整理いただいており、それらについて御議論をいただくこととしたいと思っております。

それでは、事務局より資料について御説明をお願いいたします。

○友行参事官 それでは、資料1を御覧いただけますでしょうか。

この資料につきましては、これまでの調査審議において、委員の皆様からいただいた御意見や、御議論について、座長、座長代理に御指示、御確認をいただきながら、事務局において整理したものでございます。

それでは、内容にまいります。

「はじめに」のところは、割愛いたします。

「第2 相談事例のまとめ」でございます。「匿名化・キャッシュレス化の進展による未然防止・救済の困難性」という小見出しを付けております。

1行目のところからでございますが、財・サービス取引そのものがインターネット上で完結するようになったことで、意図しない定期購入や詐欺的取引による被害などが生じているということを指摘しております。

また、その後、中頃でございますが、支払手段についてもキャッシュレス化が主流となっており、支払を止めることは、消費者自ら行うことが困難となっている実態がうかがえると整理しております。

それから「一方」のところでございます。支払関連事業者においては、消費者と販売事業者との間でトラブルが継続している状況にもかかわらず、消費者に対して一方的に督促、訴訟提起に関する通知が行われているという事例も見受けられるということなどを記載し、相談事例のまとめという形で現時点は置いております。

それから、2ページ目に参ります。

「第3 事業者団体及び事業者ヒアリングまとめ」でございます。

括弧で見出しを付けております。「デジタル化・キャッシュレス化の中で複雑化・複層化した取引実態と現行制度との乖離」と記載しております。

専門調査会では、事業者ヒアリング等を行い、それによれば、現行法令や自主的な取組を通じて、加盟店調査、苦情対応等について一定の対応が図られていることが確認されました。

例えば、クレジット協会では、割賦販売法に関する自主ルールの適切な運用を確保するため、定期的に体制整備の状況、自主ルールの運営実態について調査を実施しているというような御説明がございました。

また、日本後払い決済サービス協会からは、割販法における加盟店管理ルールを参考として、加盟店審査に係る自主ルールを策定、また、悪質加盟店の排除に資する取組として、加盟店情報を一元的に共有する加盟店情報交換制度を運用するといった御説明、また、非加盟事業者の加盟を促進するための取組を実施しているというようなことでございました。

こうした自主的な取組は、悪質事業者の排除、取引の適正化を通じて、利用者保護の向上に資するものとして評価できるというような御指摘がございました。

一方、こうした取組にもかかわらず、悪質な販売店がデジタル取引の特性を利用して、消費者を容易に勧誘し得る環境などが形成されているということ。

支払事業者においても、その機能が複雑化・複層化しているといったことがあり、販売店と消費者との間で生じているトラブルを、支払関連事業者が早期に把握、適切に対応することが難しくなっているような状況がうかがえるのではないかという御指摘がございました。

「第4 支払手段が多様化することに伴う消費者が直面するリスク」でございます。

専門調査会におきましては、そのリスクについて、次のように整理されております。

3ページ目、1つ目が「詐欺的取引リスク」でございます。

また、2つ目が「規制の隙間リスク」でございます。

3つ目が「情報・交渉力の非対称リスク」でございます。

それから、4ページ目、4つ目が「責任所在不明確リスク」でございます。

5つ目が「過剰与信リスク」でございます。

6つ目が「生活基盤侵害リスク」でございます。

「第5 支払手段について共通して確保されるべき消費者保護の中核的原則(プリンシプル)」でございます。

支払手段が多様化することに伴うリスクを踏まえると、消費者トラブルの未然防止、また、事後救済を図るためには、業態ごとの個別のルールを設けるのではなく、支払手段が有する機能に着目し、それぞれの機能に伴って生じ得るリスクに対応したルールを課す必要があると整理されております。

消費者にとって、各事業者が、いずれの業態に属するか、いずれの業法によって規制されているかということは、分かりにくく、また、同じような機能を果たす事業者であるにもかかわらず、保護の程度が異なるということは混乱を生じさせる原因であるというような御議論がございました。

一方、消費者保護という観点からは、業態にかかわらず、消費者がどのようなリスクにさらされているか、当該リスクに適切に対応するためにはどうしたらよいかということが重要であるということでございます。

こうしたことからも、機能に着目した横断的な規律への転換が求められる。消費者が支払手段を安全かつ安心して利用できる公正で健全な取引環境を整備するに当たっては、いかなる支払手段が用いられる場合であっても、共通して確保されるべき、一定の水準の消費者保護が確保されることが必要だということでございます。

まず、その中核的原則、プリンシプルの1つ目は「1 情報提供」でございます。

「2 未然防止」でございます。

「3 紛争解決」でございます。

それから、6ページ目に参ります。

「4 過剰与信防止」でございます。

「5 生活基盤サービスの保護」ということでございます。

「第6 プリンシプル実現に向けた事業者の機能に基づく類型」でございます。

支払手段が上記のプリンシプルに従って消費者に安全に提供されるためには、プリンシプルをより効果的に実現できる事業者が役割を果たすことが重要であるとされております。

消費者に対する適切な説明や救済、加盟店に対する監督等を内容とするというものが、プリンシプルには関わってきております。それに鑑みまして、消費者及び加盟店との接点の有無が、その類型に当たっては重要な視点となり得るということでございます。

かかる設定の有無を基礎として、支払関連事業者の類型を以下のとおり整理されております。

なお、1つの事業者が、以下の1、2、3の機能のいずれか1つを担う場合にとどまらず、複数の機能を合わせて担う場合もあり得るとされております。

まず、1つ目が、「消費者に支払手段を提供する機能」でございます。

それから、7ページ目に参ります。

2つ目が「販売事業者に支払手段を提供する機能」でございます。

3つ目が「その他支払の実現に関与する機能」ということでございます。

プリンシプル実現に向けた事業者については、これら3つの類型に分かれて考えるということでございます。

7ページ目の半分より下のところの括弧書きでございます。「プリンシプルの実効性確保に向けた役割分担の考え方」が記載されております。

まず、上から3行目から、機能1の事業者は、消費者に対する情報提供、苦情対応等の消費者対応について、第一次的な役割を担うと、ここでは整理されております。

機能2については、加盟店に関する調査、是正、契約解除等の役割を担うとされております。

機能3につきましては、その保有する情報の範囲及び関与の程度等に応じて、他の事業者による調査、紛争解決に協力する役割を担うという形で整理されております。各機能に応じた役割分担を前提としつつ、必要に応じて連携して対応する。なお、消費者に対する最終的な対応責任は、消費者と直接接点を有する事業者が負うものとするとされております。

8ページ目に参ります。

ここのところを、ページ替わりで論点1と記載しておりますけれども、このような形で、本日は、主な論点についてというペーパーの中で、11個の論点という形で明示されている部分がございます。

「第7 プリンシプルの実現に向けて求められるルールの整理」に参ります。

2段落目のところでございます。プリンシプルについては、支払サービスに求められる利用者保護の基本的な方向性を示したものでございます。

しかしながら、利用者保護の実効性を確保するためにはプリンシプルを具体的な行為規範として明らかにするとともに、その履行を確保するための制度的枠組み、法的効果についても検討することが必要ではないかとされております。

以下では、先ほど座長から御指摘がございましたように、(1)から(3)の項目に基づいて整理がなされております。

1つ目が、情報提供のプリンシプル1に関わることでございます。

「(1)プリンシプルの実現に向けた基本的な考え方」でございます。

時間の関係から括弧のところだけ御確認いただきたいと思います。

支払手段の適切な選択のための情報提供。

それから、9ページ目に参ります。

「現行制度の状況」を御参考に記載されております。

(2)として「今後採るべき行為規範」でございます。適切な支払手段の選択を支える情報提供となっております。

それから、10ページ目に参ります。

「(3)当該行為規範を遵守するための制度的枠組み及び法的効果」でございます。見出しだけとなっております。「登録・届出を通じた監督の実効性確保」や「情報提供義務の履行確保」とされております。

プリンシプルの2つ目の「未然防止」でございます。

基本的な考え方としては「販売事業者を調査・排除し得る者の責務」。

それから、11ページ目に参りまして「加盟店情報交換制度の対象拡大」。現行制度の状況は、御参考に記載されております。

「(2)今後採るべき行為規範」でございます。「取引環境の変化に対応した加盟店調査の実施」。

それから、12ページに参りまして「加盟店情報交換制度の拡充及び適切な運営の確保」となっております。

「(3)当該行為規範を遵守するための制度的枠組み及び法的効果」の考え方でございます。

「悪質な販売事業者の利用防止及び排除の履行確保」「加盟店調査義務違反に対する私法上の効果」となっております。

この部分についても論点という印がついております。

13ページに参ります。

「3 紛争解決」でございます。プリンシプル3に関わることでございます。

基本的な考え方といたしまして「支払関連事業者の連携・協力による紛争解決」。それから「支払関連事業者の連携・協力による紛争解決と消費者と直接の接点を有する事業者の責任」。

それから、14ページに参ります。

「現行制度の状況」について御参考で記載されております。

「(2)今後採るべき行為規範」でございます。

「苦情受付及び紛争解決のための体制整備」。

それから「苦情処理義務の履行及び必要な対応」。

15ページに参ります。

「機能に応じた紛争解決への協力及び連携」。

16ページに参ります。

「支払の回避及び損害の回復による救済の確保」。この辺りは論点という印がたくさんついているところで、今後、議論を深めていただくところとなっております。

「(3)当該行為規範を遵守するための制度的枠組み及び法的効果」でございます。

「苦情処理及び紛争解決の履行確保」に関すること。「苦情処理義務等の不履行に対する私法上の効果」というところでございます。

次にプリンシプル4の「過剰与信防止」に関わることでございます。

基本的な考え方といたしまして「消費者の返済能力に応じた与信の確保」、それから「過剰与信防止規制の適用範囲」、さらに「多重債務防止の観点による初期与信枠の見直し」。

それから、17ページに参りまして「現行制度の状況」の記載がございます。

「(2)今後採るべき行為規範」でございます。

「過剰借入及び多重債務の防止」「与信枠のデフォルト設定及び自動増額の見直し」。それから「過剰与信及び多重債務の防止に向けた規律の整備」ということでございます。

18ページに参ります。

制度的枠組みと法的効果でございます。

「過剰借入及び多重債務防止に係る履行確保」。それから「後払い決済について」ということでございます。

プリンシプル4のところにつきましても、論点というマークが何か所かについております。この辺りにつきましては、引き続き御議論を深めていただくところとなっております。

「5 生活基盤サービスの保護」でございます。

「プリンシプルの実現に向けた基本的な考え方」「生活基盤サービスの不当な停止の防止」。

それから、(2)といたしまして「今後採るべき行為規範」でございます。

「生活基盤サービスと財・サービス取引の支払関係の分離」。

(3)の制度的枠組みと法的効果。「生活基盤サービス停止に関する運営ルールの整備」とされております。

第8は「制度を支える観点」ということで、また、ここで話題が変わっております。

支払手段に関するルールの整備の方向性については、消費者保護の実効性を確保するためには制度的対応に加え、消費者の理解や技術の活用といった視点も不可欠であるということでございます。

「支払手段の多様化を踏まえた消費者教育の在り方」「金融技術を活用した消費者保護の在り方」ということで、見出しのみが記載されております。

ここにつきましても、引き続き御議論を深めていただくところとなっております。

第9は「御議論いただきたい論点」といたしまして、これまで御説明したところで、ところどころ論点幾つと番号が振られているところに、一つに集約している部分であります。

「第9 御議論いただきたい論点」で、1番から、それから20ページ、21ページに参りまして、11番まで、引き続き御議論をいただきたい論点として、ここに1つにまとめているところでございます。

事務局からは以上でございます。

○坂東座長 ありがとうございました。

それでは、早速議論をしたいと思います。

資料1「主な論点について」には、本文中にも議論していただきたい事項についての指摘がなされているとともに、それは、先ほど御説明にあったとおり、19頁以下にまとめられております。

そこに記載をされた論点1から論点11までの議論について、本日は、1から順番に論点ごとに御意見をいただきたいと思っております。

それでは、まず「第6 プリンシプル実現に向けた事業者の機能に基づく類型」の論点1について、御意見、御発言をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

森下先生、お願いします。

○森下座長代理 今日は、かなり時間もタイトだということもあるので、事前に委員の方から提出された御意見を拝見するところ、多くの意見は、複数の事業者の方と接点があるような場合には、まず、消費者がコンタクトした事業者に責任を持ってほしいと。その上で、より適切なところと連携するとか、そのようなことにしていただいて、要は、コンタクトをされたということは、一定のつながりがあるということの証左でもあるでしょうから、そのようなことを基本的なルールとして、自分のところが主たる原因でないから、ほかに行ってくれという形で単に手放すということはないようにするということを基本的なルールとしてほしいということで、ほぼ一致をしていたように思われますので、あとは、それがどこまでフィージブルかとか、そうすることに関する課題があるかということを、もう少し考えるということかなと考えております。

○坂東座長 ありがとうございます。

池本委員。

○池本委員 池本でございます。

非常に的確なおまとめをしていただきましたので、基本は、それで私もよろしいかと思います。

ただ、その場合に、消費者と最初に接触した、最初に関わらず接触したという言葉の中には、特に個別方式、後払い決済のように、先に加盟店とつながった事業者が消費者に接触する、消費者から見れば、初めて接触するというか、唯一の接触先はそこですが、その場合は、契約締結というものがない、クレジットカードのように、最初に与信枠を決めるという基本契約があって、それから利用し始めるというものと、販売契約が結ばれるときに、突然、登場するというものがあるので、接触というところの意味が、契約締結に限定しないのだということは、ぜひ確認しておいていただきたいと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。事業者を機能ごとに3つに分類し、その分類をした上で、それぞれが一定の役割を果たしていただきながら、最終的に責任の所在をどうやって把握していくかというところは、今のお二人の先生方の御意見に収れんされるのかなと私も思いますが、特に付け加えて御議論があれば、伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。

よろしいでしょうか。なかなかまとめ方が難しいのですが、この間、様々な御意見を委員の皆様からいただいてきて、この部分については、今、まとめていただいた形で共通の理解ができているのではないかと考えます。

ですので、この論点の1つ目については、今のまとめを基本として、整理をしていくということで対応していただきたいと思います。

それでは、次に移りたいと思います。

プリンシプル2の未然防止の論点2、具体的に申し上げますと、ページ数でいきますと20ページのところにあります。つまり、加盟店調査義務違反があった場合に、どのような実効性確保の効果を持たせるかというところの、とりわけ私法上の効果についてどう考えるかというところについて、また、様々な御意見があるのではないかと思いますので、ここについても、御意見をいただければと思います。

葛山委員、お願いします。

○葛山委員 弁護士の葛山です。

意見の論点メモを出させていただきましたが、一応私の立場としては被害現場で、被害回復のために何ができるのかというところから、ペーパーとして割と強いところを書かせていただいたのですけれども、基本的にまとめられている論点ペーパーのスタンスについては大賛成ということではございます。

論点メモへの意見は、本当に、被害回復という観点、被害現場からどういう制度が一番被害回復に有り難いかというところに特化した意見ですので、違った目線もあるかと思いますけれども、1つの意見として見ていただければと思っておりますが、やはり加盟店調査義務違反による私法上の効果というのは、被害回復には非常に有効な手段であると思っております。論点メモでも書かせていただいたのですけれども、裁判例で、加盟店調査義務違反、電子マネーの件で、規範としては認めた事例というのがございます。

そうすると、裁判をやれば、現状でも私法上の効果は認められるのではないかという考え方もあるかと思うのですけれども、これは、やはり、公法上の義務とか、ガイドラインに基づいて私法上の義務というのを判断する裁判体によって割とブレがあり得るということを思っておりますので、やはり被害回復の現場から見ると、私法上の効果というのが、明文としてあったら大変有り難いなと思っておりますので、制度設計の細かいところについても意見としては書かせていただいたのですが、まず、総体として、あったほうがいいのかどうかというところについて、意見として申し上げたいと思います。

○坂東座長 ここについては、様々な御意見があると思うので、ぜひお出しいただければと思います。もちろん、読んでいただければ分かるように、加盟店調査義務違反が行政上の処分につながるだろうということについては、明確に記載がなされた上で、さらに、私法上の効果というものをどうやって考えるかというところが大きな論点になっていると、お考えいただけると有り難いなと思っております。

もし御意見があれば、ぜひ、お願いします。

山本委員、お願いします。

○山本委員 事前に意見書を出していなくて発言で代えさせていただきたいと思います。

まとめ方等について異論があるわけではございません。この加盟店義務違反に関してなのですけれども、何をもってしたときに違反になるのかというところとか、あとは、例えば今までの議論の中で、そもそも割賦販売法の加盟店管理の義務のところが、機能不全であるかのような御指摘も一部にあったと思うのですが、そのような指摘は、私の一委員の意見としてはあまり適切ではない、つまり、そこまで証明できるような根拠を十分に示せないと私は考えております。

むしろ、それよりも、そもそも加盟店管理責任のない事業者の存在や、網羅性というところで言うと、後払い決済などのように、規制がないことによって加盟店管理義務がそもそも生じていないところ、そこに対する問題の示唆として、この項目があると捉えることができたらいいのかなと、これは私の考えなのですけれども述べさせていただきました。

以上でございます。

○坂東座長 池本委員、お願いします。

○池本委員 池本でございます。

今のお二人の御発言と大きく違うことではないと、私は受け止めているのですが、私も論点ペーパーを提出させていただきましたので、そこの2ページに書いてある要点だけ申し上げます。

加盟店調査義務というものは、基本は販売業者に支払手段を提供する事業者の役割、責任の問題ですが、苦情が発生したときにそれが伝達されて、こういう問題があるかどうかという個別の取引をめぐっての加盟店調査と、そもそも加盟店として受け入れるかどうか、どういう商品を、どういう販売方法かということを含めて調査する入口の加盟店調査という2段階あると思います。

民事責任に直結するのは、苦情発生時の、その苦情の中身を確認して、不適正な取引であれば、その契約の解消も含めた指導をするという、そちらの苦情発生時の加盟店調査ですが、やはり悪質業者を排除するという意味では入口の問題もある。ただ、その入口の問題が、実際に表面化するのは、何らかの苦情が発生したその消費者との関係で出てくるので、やや補完的な位置付けになるかもしれませんが、苦情発生時の問題を処理するときには、そもそも、加盟店契約締結のときに審査していたのかどうかということも、民事責任上は考慮要素になると、そういう位置付けではないかと考えております。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

民事上の効果というものをどのように整理をすれば、最も加盟店調査というものが機能するのか、あるいは、今の段階でいけば、事業者によって同じような与信的な機能を許容しているにもかかわらず、その加盟店調査に関する実際の対応にやや違いが出ている。それをどのように消費者の目線から評価するのかが、恐らくポイントになってくるのかなと思います。

その意味でいけば、各委員から出していただいている意見、それから、救済の現場で、民法の考え方を土台としてどういうことが言えるかという点についての御意見には、先ほど池本先生がまとめていただいたように、実は、格別、立場に違いがあるとか、そういうことではないのだろうなとは思ってはいます。

ただ、それをどのような形で記載することで、そのことが伝わるのかというのを、私たちは最後考えなければいけないのかと思っているところです。

谷本委員、御発言をお願いします。

○谷本委員 ありがとうございます。谷本です。

先生方の御発言に基本的には賛成するのですけれども、この加盟店調査義務違反、加盟店調査義務の話と、後に出てくる苦情処理義務と、こちらは、やはり連動しながら働かせていくものだろうなとは考えております。

その上で、例えば、従来の割賦販売法の規制内容を見ていますと、義務違反と私法上の効果というのは、必ずしも連動しているものではなかったということも考える必要があるのではないかと思っております。

義務違反の場合にどうなのかという話は、また別にあるとは思いますけれども、加盟店調査義務と苦情処理義務の促進という、その遵守の促進をするために、私法上の効果を認めて消費者を救済していくという、この義務の遵守と私法上の効果というのは、これも連動しながら働かせているというのが割賦販売法の考え方としてあろうかと思います。

そのような義務違反と連動しない私法上の効果というものについても、考える必要があるのではないかと思います。また、これは後の論点にも出てくると思うのですけれども、これは、機能1の支払手段提供事業者全般にいえる話ではなく、与信機能を有する事業者についてのみ、考え得ることではないかという点も重要なのではないかとは思っております。また、後でも関連してきますので、後で発言したいと思います。

それで、取消権を認めるというときには、これは、一体どういう場合に、どういう法的な構成で認めるのかということも、やはり明らかにする必要があるのではないかと思っております。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

先ほどの葛山委員の御発言も、いわゆる裁判の実務で認められていることの法的構成をどうやって評価するかというところも踏まえての御発言だったと思うわけですが、これを遵守させることの内容として、私法上の効果を記載するということにどういう価値があるのかというところも、一定判断をしなければいけない。

さらに、今、谷本委員から御指摘があったとおりですが、いわゆる紛争解決との関係で、それをどういう形で記載するのかというところも、最終的には判断をしなければいけないということなのだと思います。

なお、この部分については、少し論点の整理が必要かなと思っております。ですので、今あった御発言を取りあえず引き取らせていただいて、ここについては、もう少し私どもで議論をする時間が残されていると思いますので、他のところの御意見を伺った上で、この部分にどういう記載ができるのか、あるいはどういう形で、それをどこまで記載ができるのかというところも含めて、少し時間を使って、検討したいと思います。

なお、それを前提として、追加の御意見がありましたら、あと1、2伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。

どうぞ。

○森下座長代理 今、座長がおっしゃられたとおりだと思います。何をもって加盟店調査義務違反があったとするかということもはっきりしないので、そういった点は少し具体化する必要があるかなと思いますのと、今、谷本委員から与信のときに限る話かというお話あったのですけれども、そこはかなり大きな話だと思っていまして、恐らくそうではないとお考えの委員の方もいらっしゃると思いますので、その辺りは重要な論点でしっかりと考えていかなければいけないのではないかと思っております。

○坂東座長 ありがとうございます。

対象をどう評価するかということがまとまらなければ、なかなか書きにくいねというのも改めて感じておったところです。

その部分も課題としてあるというところ、事務局サイドとして、すみません、整理をする際に少し考慮いただければと思います。いずれにしてもこの部分は、大変申し訳ございませんが積み残しになりますが、少し議論を深めてまいりたいと思います。

限られた時間で、本当に申し訳ないのですが、次の議論に移らせていただきたいと思います。

3つ目は、プリンシプル3に関する部分ですね、論点の3というところです。いわゆる紛争解決の論点3についての御意見をいただきたいと思います。

この部分について、御意見のある委員の方は御発言ください。よろしくお願いいたします。

池本先生、お願いします。

○池本委員 池本でございます。

私の発言メモでは、3ページ目に論点3として記載しておきました。プリンシプル3の下でということは、苦情発生時の苦情受付、紛争解決するときの体制整備ということになりますが、これは割賦販売法に関連規定があるので、それが参考になるのではないかということで少し紹介しておきました。これは、全部お話しするのは時間がかかりますので、ポイントだけ申し上げますと、その法律や、あるいは監督の基本指針というガイドラインなどでもかなり具体的に出してあります。

特に、現在のキャッシュレス決済全体で言いますと、①にある外国法人の場合には、国内に営業所を設けておかなくてはいけないと、ちゃんとそこで送達を受けたり、判断できる者がいなくてはいけないと、これは実際に外国法人関係の問題を取り扱うときに非常に困っている問題です。

あとは、③にある苦情を迅速適切に処理する体制が必要であるとか、あるいは法令、規則を遵守する体制を整備する。ガイドラインには、さらに具体的な細かいところがありますが、これを法令、ガイドラインのどのレベルに置くのかはともかく、こういうことをちゃんと入れるとなると、やはりこれは消費者に支払手段を提供する事業者、販売業者に提供する事業者両方が連携して問題にするとなると、その辺りは、こういう体制整備を入れた登録制の話にもつながるのかなと、そういう感じも受けております。

以上です。

○坂東座長 では、細谷委員、お願いします。

○細谷委員 細谷です。

私も論点ペーパーを出させていただいたので、それに基づいてお話しさせていただきます。

苦情の適切処理の体制については、やはり消費者が非常に多様化して、かつ脆弱性のある消費者が増えているという状況を考えて、形式的に体制を設けるだけでなく、そうした消費者の事情を踏まえた体制を構築していただきたいと考えます。

例えば、現在の定期購入の解約等の電話だと、時間を非常に制限して解約に応じるとか、そういう問題が起きておりますので、高齢者に対しては、例えば有人窓口を必須とすることや、あと不正利用については、やはり365日24時間、何らかの対応ができるように、支払手段にかかわらず、対応してほしいと思います。

また、対応する窓口が昨今自動的なAIとかチャットのみということになっていることも多いことから、どのような対応をするか、そして、担当者の質的レベルも確保するということも踏まえて、体制整備を構築すべきだと思っております。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

では、山本委員、お願いします。

○山本委員 ありがとうございます。

また、意見書なしで、これで議事録に残させていただきますが、基本的に池本先生がおっしゃったことと同じではあるのですが、苦情受付、紛争解決の整備のところでは、やはり割賦販売法の苦情連携の対応が、特に直接加盟店管理をしていない事業者がきちんと苦情を受け付けて対応するという、ある意味で、システムとして出来上がっているわけで、これは、よくできていると私は思っています。問題は、それがあるにもかかわらず、それが適用されない、一部事業者で漏れているところがあるというところが問題であるということだと思いますし、加えて、例えば、後払い決済のような、そういう制度枠組みが全くないところに対しても、そういったことをやるべきであるというような示唆にもなるのではないかと思っております。

私の意見は以上です。ありがとうございました。

○坂東座長 ありがとうございました。

宮園委員から、チャットのところに意見が寄せられていて、ちょっと今、発言が難しい環境下におられるということで、どうしましょう、私が読めばいいですか。

○友行参事官 では、事務局から御紹介いたします。

○坂東座長 お願いします。

○友行参事官 宮園委員から御意見をいただいております。

この論点の3のところにつきましては、事業者が理解して受け入れやすいことも重要だろうと思います。そのため、根拠を示しておくことが求められると思います。

池本委員が指摘された法や、JISなども、その根拠になるかと思いますといった御意見をいただいております。

○坂東座長 ありがとうございます。

書き込んでいただいて、宮園委員、ありがとうございました。

この部分というのは、今回の検討では、キーになる1つのポイントかと思います。消費生活センターから寄せられている苦情や国センからいただいたような情報などでも、決済の場合には、苦情を消費者が申し立てても、それが適切に取り扱われていないのではないか、あるいは、消費者だけからではなくてセンターからの相談でもなかなか難しい事例があるということが挙がっておりました。

したがって、それから先ほどの加盟店管理でも、池本委員から御指摘があったとおりでありますが、消費者からの苦情をきっかけとして、加盟店の行為について改めてチェックをしてみるということが必要になり、それは逆に言うと、消費者というのは多くの場合、自分が使った会社に苦情を申し立てるわけですから、ところが加盟店の設定している事業者は、今度は加盟店と関わりを持っているところであって、つまりそれが同一であるとは限らないわけですね。

そうすると、苦情の適切な連絡といいましょうか、情報提供といいましょうか、それも機能しなければ、どうやら決済の場合には、きちんとした対応ができない。つまり消費者トラブルがあったときに苦情を適切に取り扱ってくださいねというプリンシプルに反対する方は誰もいないと思うのですが、その中に何を込めているかということを分かりやすくここの文章の中に伝えるということがとても重要です。ただ、皆さん方から御指摘をいただいた御意見なども含めて、結局、具体的に書けば書くほど、それだけやればいいのというようになってしまって、逆に抽象的であればあるほど、何をやればいいのということにもなるので、ここの部分の書きぶりといいましょうか、どこまで踏み込んで表現をするかというところは、案外、我々のこの報告書の中で重要な部分かなと、基本となる部分かなとも思っております。

ですので、今いただいた意見を基にどういう記載ができるかというところも含めて、それから、御指摘いただいたように割販法のルールというのが1つ考えられると思うのですが、そのとき、山本委員からもお話があったとおりで、ルールとしては、かなり整備されたものがありながら、なかなか事業者間連携も含めた連携というのは、容易ではないという一方で現実があって、そこを私たちとして、どのように整理をするのかを考えたいと思います。

重要な論点だと思いますので、この際、現場の御意見も含めて、では、永沢委員、お願いします。

○永沢委員 意見のほうに書かせてはいただいておりますけれども、今、坂東座長のお話を伺いながら、あまり細かく、この報告書において書いてしまい過ぎることは、最低ミニマムしか求めなくなってしまうので、ここは、やはり割販法とか、既にある法律を参考にしながら、次のほかの場で、この苦情に対応してほしいというプリンシプルについて、具体的な内容は検討していただきたいとは思いますが、やはり私たちとしては、ここは、義務付けは必要であると。それで、義務付けされているからこそ、違反が問える、そこから、また次の話ができるというところは、書くべきではないかなと思っています。

それから、苦情の受付と、それから紛争解決は、少し場面が違っていると思っていて、苦情受付のほうは、完全に強く義務付けをお願いしたいと思うのですが、紛争解決についても、義務付けをお願いしたいのですけれども、これは、なかなか業によって難しい部分も、いろいろ言われそうだなと思っているのですが、1つお願いとして、お願いになるのですけれども、やはり金融ADRを参考にして、あちらでは、これは登録制が大前提になって下にあるわけですけれども、やはり応諾義務というのを法律で定めていて、応諾しなければ違反ということになるので、紛争解決に協力しなかったということで、次の救済が得られるのではないかと思うので、その辺りはほしいところだなと、私としては思っております。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。

具体的な御意見をいただいたと思います。どういう義務付けをするにも、場合によっては、強弱といいましょうか、表現の仕方も含めてあり得るのかもしれません。

池本委員、お願いします。

○池本委員 1点だけ、私は、割販法関係のことばっかり引用しているのですが、資金決済法のガイドラインの中に、苦情処理体制について、結構、きめ細やかな記載があると思います。

そういうものも参照しながら、幅を持たせて提言をしていくということはありではないかと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

恐らく、割販法、それから、資金決済法で、それから、そもそもそれを消費者法制的に考えるときに、消費者自身から、そういうトラブルに関する申出があったというのが、やはり、とても重要なきっかけになるわけですから、それを適切に取り扱われていくということを確保するために、どんな制度的なことが必要であって、義務付けが必要なのかという点を改めて、少しここも継続みたいになりますが、考えてみたいと思います。

ただ、委員の皆さんから出てきたいろいろな御意見で、在り方としてはどういう形で議論ができるかというのが、少し見えてきているのではないかなと、私としては考えております。

ここも議論をし出すと切りがないのですが、取りあえず、以上ぐらいにとどめさせていただきたいと思います。

その次の論点に移らせていただきたいと思います。

論点の4ですね。論点の4も関わりがある議論ではありますが、プリンシプル3のところの履行及び必要な対応についてどのように考えるかというところが、論点の4になっていると思います。

先ほどの論点の3と重なる部分もあると思うのですが、続けて、ここの部分についても御意見をいただければと思います。

葛山委員、お願いします。

○葛山委員 葛山です。ありがとうございます。

多分、論点の3と引き続きの話だとは思っておるのですけれども、苦情処理義務については、業界によっては、割と自主規制規則があるところがあるという話が先ほどもありまして、これも業界ごとに違うと思うのですが、やはり実効性がどれぐらいあるのかという観点でいうと、事業者がどれぐらい加入しているのかというところ、あとは自主規制があるとしても、それの運用の徹底ができているかという観点が割と現場のほうでは問題になっているというところを強く思いますので、そこがやはり、できているかどうかをチェックして、できていなければ、やはり法制化というか、法律で担保するというところも、1つ考え方としてあると思っていて、その辺りをどう点検して、実効性を持たせていくのかというところは非常に重要なのかなと思っております。

ですので、それをどういう形で報告書に落とすかは、まだ、難しいところというのは、先ほどから、座長の御指摘のとおりかなと思っております。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

ほかに御意見ございますでしょうか。

池本委員、お願いします。

○池本委員 私の発言レジュメで記載しておきました3ページから4ページで、少し詳しく書いてはあるのですが、これを全部説明していると、とても時間がないので、ポイントだけ説明します。

先ほど来、山本委員からも御発言があったかと思うのですが、苦情発生時の処理は、消費者に支払手段を提供する事業者のところに、消費者からは、そこしか窓口はないですから、そこへ苦情が来る。それをきちんと確認した上で、その内容に応じては、それこそ1件でもすぐにアクワイアラー側、販売業者とつながっている事業者に連絡をする。あるいは、その他の苦情であれば、多発したときに連絡するというような選択肢も割賦販売法にはあります。

そして、それを受けた販売業者とつながっている事業者が、加盟店調査をして、その結果を、最初の消費者につながっている事業者のほうへ報告するということが書いてあるわけです。まさにその両者が連携して解決をする、その辺りが規律としては参考になるのではないかと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

具体的な解決の場面になっていく議論ですので、先ほどの議論の続きという形になるのかなと思いますが、今、両委員から出た論点はとても大切で、1つ目の、やはり事業者団体が関わってくる場合があり得るということなのだと思います。苦情処理等について、私の頭の中にどうしても残っていて、これもどう考えたらいいのかというのが残っているのが、国センや消費生活センターの場面では、苦情として一定の数があるのに、業界団体では、ほとんど苦情はありませんでしたという、落差がありました。

それは、消費者からの苦情をどう捉えるかということに関わっているのかもしれないし、あるいは契約書で記載されていて、仕方ないねと、なるのかもしれない。だから苦情としてカウントしないのだという話なのかもしれません。もう少し考えてみないと分からないのですが、要は、事業者団体に行ってもどこに行っても、苦情は苦情として一旦受け付けられるのだという仕組みを、どうやってちゃんと整備していくかというところが、やはり出発点としてとても大切なのかなと改めて思います。

ですので、先ほどの論点の3との関係も踏まえて、消費者からの苦情が適切に取り扱われて、それが効果的に機能するように、池本委員からの御指摘もあったとおりですが、効果的に機能するように、ここの部分については、記載を考えていきたいと思います。

お願いします。

○森下座長代理 ありがとうございます。

3も4もですけれども、基本的な流れというのは、割賦販売法には非常によく整備されたものがあるので、それを現状、割賦販売法の適用対象でないような事業者、我々は幅広くターゲットにしていますので、そこに横展開をしていくということが望まれる方向ではないかというのが、多分多くの御意見なのかなと思いました。

そうすることで、何か不都合があるのかというのは、一応我々としても考えておく必要があると思うのですけれども、要は割賦販売法以外の事業者に、このようなことを求めることによる何らかの明らかな、うまくワークしないとか、そういうのがあるかというところは、一度点検をしたほうがいいかなと思います。

あとは、割賦販売法の規定は、法定の規定ですので、ある程度抽象度が高く書いてあるのですが、先ほど例えば、細谷委員から、具体的には、このようなことを願いしたいというような御提案もありましたので、そこのところで我々からのアイデアというのか、よりよい制度をつくっていただく上でのアイデアとして書けるものは書いておくと、そういうのはなかなか法律とか、そういう話ではないと思うのですけれども、アイデアとしてどんどん書いておくということがいいかなと思いました。

最後、ADRはどうするかというのは、これは、また1つ大きな論点かなと思っております。

○坂東座長 ありがとうございます。

森下先生のおっしゃるとおりで、書けるものは何かという観点も、今から議論を最後にまとめていく際に、とても重要な御指摘かなと改めて思います。不都合がないかという点も、適切な御指摘をいただいたと思います。

お名前が出ましたが、細谷委員、御発言をお願いします。

○細谷委員 すみません、先ほどの皆様の意見には、基本的に賛成でございます。その補足の意見としましては、やはり事業者団体とか、自主ルールを設けているにもかかわらず、例えば割賦販売法の苦情の受付とか紛争解決は、自主ルール等に基づいてされているということなのですが、これまでの意見交換にありましたように、クレジットカード会社等の対応のばらつきを見ると、自主ルールのみでは限界があります。法律というバックボーンがあることで、自主ルールの対応のばらつきというのをなくしていただくことで、消費者センターでのあっせんとかでは非常に役立つということを皆様にぜひご留意いただきたいと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。

御指摘のとおりだと思います。つまり、消費者からの紛争は別に全部裁判で解決されるわけではないので、消費生活センターで、この紛争処理ということが具体化することによって、紛争の解決に資するのかどうかという視点は、絶えず私たちも持っておかなければいけない大切な視点かなと、改めて思います。ありがとうございました。

それでは、前のめりだなという印象を与えたくないですが、はっきり言って前のめりなのですが、時計ばっかり見ています。それは、さておき、3番と4番の論点については、これは本当に関連していて、とても重要な、私どもの報告書にとっても、とても大きなことだと思います。

ただ、各委員から出た意見というのは、基本的に大きな違いがあるのではなくて、それをどう最後に整理して文章化していくかというところに少し知恵を絞らなくてはいけないし、その中で、例えば、森下先生からあったような、私たちが提案できるような知恵もないだろうかというところも含めて、もう一歩踏み込んだ議論をしてみたいと思います。

次に移らせていただきたいと思います。

5番のところです。論点の5、これは、支払の回避及び損害の回復による救済の確保とタイトルは書いていただいておりますが、プリンシプル3、すなわち、苦情解決に関わって、要するに、その苦情解決が十分になされなかった場合、義務違反があった場合に、そのことをどのように評価して考えるかという、案外これも重い課題だと思いますが、この点について、御意見をいただければと思います。

葛山先生、お願いします。

○葛山委員 葛山です。発言の機会をいただき、ありがとうございます。

論点ペーパーにも書かせていただいたのですけれども、これも先ほど何人かの方から御発言があったのですけれども、私法上の効果というところを見るときに、加盟店管理義務のところと、この義務違反のところというのは、やはり連携して考えていくべきところと、そうではないところと、2つあるのかなと思っておりまして、基本的なスタンスとしては、論点ペーパーでも書かせていただいたとおりで、やはり救済のためには私法上の効果を認めるべきだというところは強く言いたいなと思っております。

ここについて、どういう形で制度設計するのかというときに、考えなくてはいけないところは何点かあると思うのですけれども、まず、行政法上の履行の確保というところに加えて、私法上の効果を入れなくてはいけない理由としては、やはり未然防止と被害回復というところを見たときに、その被害回復のためには私法上の効果を入れていただく必要があるのですが、加盟店管理義務違反で裁判をやるとなると、やはり弁護士のところに行って、それなりに重たい手続になりますと。

それで、今ここに書いていただいている中で、取消しとかであれば、弁護士のところに行かずとも、早い段階で、任意交渉で解決できるところも相当あると思いますので、そういう観点からしても、ここは被害回復のために、実効性を、ボリュームゾーンとして多いと思いますので、そこはあったほうが相当望ましいかなというところで思っております。

もろもろ申し上げたいことあるのですが、この点を言い出すと長くなりますので、総体的なところに今日はとどめさせていただきたいと思います。

以上です。

○坂東座長 すみません、僕のまとめがよくなくて、私法上の効果に先に入ってしまっていまして申し訳ありません。もちろんそこもすごく大切で、ただ、要するに苦情があったときに、まず、予防効果として止めることができるということをどう考えるか、回避するということをどう考えるか、回避できると、割販法でいう抗弁権の対抗みたいなお話でしょうか、それと、今、私も整理ができていなくて申し訳ございませんでした。止めるということと、これもまたリンクしているのですけれどもね、結局は、契約そのものの効力をどうやって考えるかと、この2つが、形の上からいくと、今の項目設定では、支払の回避及び損害の回復による救済の確保という項目と、それから当該行為を遵守するための制度枠組みということで、言わば私法上の効果というものをどう考えるかと、これもリンクしていると思いますが、という点があります。

ですから、もうこの際、すみません、双方について、いずれからでも結構ですので、御意見をいただければと思います。よろしくお願いします。

池本委員、お願いします。

○池本委員 今、座長が最後おっしゃった、民事の問題と支払の回避を認めるという両方の面というのは、5番の論点と6番の論点も含めてというような趣旨でおっしゃったのでしょうか。

○坂東座長 はい、すみません、そうしていただけるといいかなと思いました。

○池本委員 分かりました。では、発言させていただきます。

私の論点ペーパーでは、5番の論点は、先ほど4番と重なるところもあるし、6番と重なるところもあるので、そのどこかで発言しますとして、ここは記載を割愛したのですが、6番のところ、これが、この調査会の中でも大変議論を呼んでいるところだと思います。

これも細かく説明すると、とんでもなく時間がかかりますので、後で読み取っていただくためのポイントだけ説明します。

消費者に支払手段を提供する事業者と、販売業者とつながる事業者がある。苦情が発生したときの不履行というのが、誰の不履行か、そして、どういう効果が発生するかと考えていくと、まず、民事の効果論でいうと、割賦販売法には最も強力な抗弁接続という規定がある。これは販売業者との間の不履行なり、取消事由なりがあれば、そのことをもって支払を停止できると、これは与信業者の故意、過失は問わないという非常に強力な、消費生活センターなどでは、非常に活用しやすいものがあります。

ただ、これを今後議論していく全ての支払手段にそのまま広げられるかというと、なかなかハードルも高いし、前払いとか資金移動では、支払停止というわけにはいかないわけです。それに対して、判例法理などでは、過失責任構成という言葉を使いましたが、きちんと加盟店調査をしたり、苦情を調査すれば分かるかもしれないけれども、知り、もしくは知り得べきであった場合に責任がある、要するに過失がある場合に責任があるという考え方です。

ただ、これも分かっていたではないかという一般論で言うのか、(3)に書いたのは、苦情適切処理義務として、きちんとそれを伝達して、解明して報告をするという連携をしなさいという義務を定めて、その義務をきちんと果たさなかった場合は責任が発生しますという形で、義務違反と民事効をつなげるという考え方で、これが前払い方式、プリペイドの方式で出てくる場合もあるし、それが下のほうに書いてあります、東京高裁平成28年2月4日判決、事案としては棄却ですが、前に葛山委員からお話があったように、責任構成を非常にクリアに示してくれているというものです。

それから、クレジット決済については、上のほうの東京高裁平成22年3月10日判決ですが、こちらはチャージバックルールという業界の自主ルールを1つの手がかりにしていますけれども、取引上の信義則を踏まえて責任が発生する場合があるという構成を取って、その事案は現実に責任を認めているという事案がある。一定の義務を想定することによって解決しやすくすると。

それから、先ほど論点2のところで谷本委員がおっしゃっていた、原因取引が無効とか取消しになったときに、与信契約を取消しになるというのは、これは、この3つの分類のもう一歩先の第4の類型とでも言いますか、その効力が完全に連動するというより強い、これは現在の割賦販売法でいうと、個別信用購入あっせんを特商法の5類型に適用した場合に限られているものなのですが、それも選択肢に入ろうかと思います。

それから、先ほどの1つ飛ばした論点5のことでいいますと、実は、抗弁接続のところ、あるいは苦情の適正処理義務のところの両方へかかってくるかと思うのですが、苦情が寄せられたときには、最終的にそれが成り立つかどうかはともかく、まず一旦は請求を留保して調査をかけて、それで問題が発覚すれば、それについてはキャンセル処理を指導する、あるいは全然応じなければ、加盟店契約を解除するということも、省令の中に書いてあるのですね、まさにそういう苦情の処理の過程で、その後の未然防止も図ると、そういうような規律があります。それが、行政規制的なルールとしてもあるし、民事のルールも、そこにくっつけることによって、実効性がより高まる、あるいは消費者も救済されるのではないかと。

場面によって抗弁接続型のほうが望ましいかなという部分もなくはないのですが、横断的なルールという意味で、義務違反による責任構成というのを検討していただければと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

谷本委員、御発言をお願いします。

○谷本委員 ありがとうございます。谷本です。

すみません、先ほど池本先生から御発言があったところとも関連するのですけれども、また、先ほども発言させていただいたところとも関連するのですけれども、ここの5番のところで挙げられている支払の停止、回避というところは、一応こちらの論点整理では、6の義務の不履行とは関係ない形で示されているのかなとか思ったりはするところです。

ただ、この支払の停止、回避や、書かれております既払金の返還請求という部分につきましては、これは、やはり機能1の支払手段提供事業者が、与信を提供する場合の話ではないかと思います。

というのは、原因取引によって発生した販売事業者の債権を、結局、決済事業者、機能1の事業者が弁済をすると。その後、消費者が機能1の決済事業者に債務を負っているという状態で、これについてどうするのかというのが、きっと支払の停止、回避の話ではないかと思いますし、あるいは消費者が機能1の決済事業者に、その債務の履行をしてしまったという場合に、その分の返還請求権をどう考えるのかという話かと思いますので、これは与信機能を有する機能1の支払手段提供事業者との関係の話かなと、やはり限定される話かなと思っております。

その意味で、限定すべき話と、限定すべきではない話というところを、やはり区別する必要があるのではないかなと思っております。それは、先ほど森下先生からもお話があったとおりで、今後そうしていただければと思っております。

先ほども発言をしたところなのですけれども、池本先生からも御発言がありましたが、義務違反の効果の話と、そうではなくて、与信機能を提供している事業者と原因取引との関係で、義務違反とは関係なく認められるべき私法上の効果というものを、割賦販売法は定めているわけで、その範囲を拡張する可能性というのは、特に後払い決済事業者のように、個別型の個別信用購入あっせんに類似しているような事業者については、あり得るのではないかと、それは既払金の返還請求を認める際にも、割賦販売法が予定しているような構成を拡張しながら考えることができるのではないかと考えております。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。

山本委員、お願いします。

○山本委員 池本先生と谷本先生に全部言われたので、短くまとめます。

特に、この5番と6番、まとめ方的なところの話になりますが、割販法では、要は支払停止の抗弁という実際の事例があるというわけで、ただそちらは、一部は、原因取引との関連性が少し切り離されていると思うのですが、他方で、個別信用購入あっせん、分割払いに関しては、かなり強硬的な規定があり、特商法5類型に関しては、クーリングオフまで、与信事業者に言えばできるという、かなり強硬なルールも現状存在します。そういったところを規範にいろいろと、どこまで適用できるかというのは、コピーしてほかの支払手段に適用できるかというのは簡単には言えないですけれども、そういったことをここで述べるのが重要ではないかと思っております。

○坂東座長 森下先生、お願いします。

○森下座長代理 ありがとうございます。

恐らく、先ほど、論点2の話というのは義務の話だと思うのですね、義務の話と、義務が適切に果たされなかったときの救済の在り方として、どういったようなものが最もフィットするのだろうかと、あるいはフィージブルなのだろうかという話は峻別したほうがいいと思います。

その上で、確かに後払いのケースと、そうではない前払のケースと、即時払いのケースとで、最も望ましくフィージブルな救済の方法に違いが出てくるだろうというのは、おっしゃるとおりだと思うので、そういったような部分をもう少しブレイクダウンして考える、例えば止めるといっても、では、具体的にどういったようなタイミングで何をするのか、止められる場合もあれば、止められない場合もあるでしょうし、そこを掘り下げて考えることが必要かなとは思いますけれども、義務の話と救済の話は分けて、救済の話はもう少し掘り下げるということが必要かなと感じております。

○坂東座長 ありがとうございます。

この部分ももう少し、やはり掘り下げる必要があるかなと、端的に言えば、池本委員が悩みながらお話しいただいたように、抗弁権の対抗型と義務違反型というのを、どう整理するか、それから、今の森下先生の御発言も、それにも関わる話だと思いますし、それから、苦情を申し出た消費者は、恐らく支払わないだろうと思うのですけれども、今の状況では、それでも支払の督促があったりする場面もあるから、その辺りのルール化をどうやって標準的に考えていくかというところも考えなければいけない、とても大切なお話なのかなと思っております。

この部分は議論が尽きませんが、今の森下先生の御発言をまとめとさせていただいて、宿題が幾つかまだ残っているねということで、次に進めさせていただきたいと思います。

次の論点は、これも確か大きかったですね、7番です。

先ほど来、与信という話が出てきておりますが、まず、消費者に与信を伴う支払手段を提供する事業者の範囲をどのように考えますかという論点が示されています。

もう時間もあれなので読みませんが、先生方から御意見をいただければと思います。

多重債務の問題との関係で、いわゆる与信業者に一定の対応が必要であるということが、基本的なコンセプトとして出てきているわけですが、それで、事務局からの御説明にあったように、それを防止する手段として幾つか考えられるということの指摘もありました。

ただ、要はその主体、どこまで多重債務との関係で、私たちは、例えば、信用調査をちゃんとやるというところをどこまで求めるのかというところに関わる議論かなと思うのですが、もし御意見があれば、よろしくお願いします。

池本委員、お願いします。

○池本委員 池本です。

私の発言レジュメの9ページから10ページのところへ書いておいたのですが、9ページ目から10ページに、破産事件の受付件数というのが、2003年がピーク、25万件あったのが、2015年あるいは2022年では7万件台にまで下がっていたのが、24年に8万5000件、25年には9万2000件、これは速報値なのですが、というように急増してきているのです。

それまで下がっていったのは、貸金業法とか、割賦販売法による過剰与信規制の効果だということは、もう間違いないと思うのです。

そのあと、7万件台で少し上がったり下がったりした時期には、銀行のカードローンの問題があって、少し増え始めたというので銀行に向けて金融庁から指導して少し収まってきたのですが、この1、2年でいうと、これは間違いなく、現在のキャッシュレス決済の問題だと評価されるのではないか。相談を受けた破産事件とか相談を受けた中でも、その業者名が必ず複数出てくるという実感もあります。

その意味で、キャッシュレス決済を今後8割に広げていこうと言っている、今の情勢の中では、やはりルールをきちんと、過剰与信の問題についても定める必要がある。

その場合、一番難しい問題が、個人信用情報機関の問題だと思います。それぞれの業界ごとにつくったのでは、全体像、1人の消費者の債務状況は分かりません。かといって、どこで何を買ったというのまでこっちへ知らせるのですかというのは、それはそれで個人情報で抵抗感がある。むしろ、情報をくくった最初の数字だけを利用するとか、何かそこの工夫をしながら、将来的には、やはり1つの情報で見ていくと。

ただ、それが、例えば、賃貸借契約とか、携帯電話の利用のときに使えなくなるということで使われてはいけないとか、そういう面も含めて生活基盤の確保と、個人信用情報も見ながら、ルールを定めていくということが必要なのではないかと思います。

以上です。

○坂東座長 引き続いて、谷本委員、御発言ください。

○谷本委員 ありがとうございます。

すみません、少し気になったのが、割賦販売法の適用範囲を拡張するというところは、今回のこの専門調査会との関連では、もちろん、そのような方向性には賛成なのですけれども、貸金業法の適用範囲を拡張するというところに言及されている点が気になりました。

やはり貸金業法というよりも、割賦販売法は、原因取引があって、その代金の支払のために一定の与信が行われるというところが関連している場合ですので、そうではなくて、貸金業法が想定する、支払われた金銭の利用が限定されないような与信とは少し区別して考えたほうがいいのではないかとは思っております。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

永沢委員、お願いします。

○永沢委員 私も意見のほうに書かせてはいただいておりますけれども、後払い決済、キャリア決済まで、明示的に対象に加えるということを書いたほうがいいと思っております。

私は金融教育に関わっている立場から少し意見を書かせていただいておりますけれども、私も貸金業法ではなくて割賦販売法のほうに付けたほうがいいのではないかと、後半のほうにも書いているのですけれども、一番気になっておりますのは、やはり、収入のない未成年者でも、これらのBNPLやキャリア決済は普通に使っていて、これは今までの社会の中ではなかったことであり、彼らが、気が付いたら、早い段階から債務を負うことに慣れてしまうという環境が、本当に教育上いいのかどうかというのは、私は少し気になっておりまして、そういう観点から、やはり事業者の皆さんには、規制が入っても仕方ないと思っていただきたいなと思っております。

貸金業法とは、そういう意味ではレベルが違う話かなとは思っています。

以上でございます。

○坂東座長 ありがとうございます。

当初の予定の11時半が迫っておるのですが、10分程度の延長をしたいと思います。

今、永沢委員がいみじくも言っていただきましたが、実は、論点の8と9というのは、逆に言うと、プリンシプル4の下でのキャリア決済に関する考え方、例えば、与信枠のデフォルト設定及び自動増枠といったものをどう考えるか、それから、論点の9のところは、まさしく後払い決済についての考え方ということで、一方で信用情報のところをどう考えるかという池本委員の議論は、ここをどう取り扱うということにも、具体的な判断としては影響を与えるのかなと思っていますので、この点についても、キャリアや、あるいは後払い決済についても、もし思うところがあれば、この機会に御意見を、あと10分程度の中でいただければと思います。

細谷委員、お願いします。

○細谷委員 私もこの点については、論点ペーパーに出していますので、そちらを参考にしていただきたいと思うのですが、先ほど谷本委員から出されました貸金業法の件なのですけれども、原因取引と直接関係ないということも、実際はそうなのですが、現場の相談としては、原因取引を行った事業者が、貸金業者を複数紹介し、利用してくださいと案内されて借入するということになります。貸金業者によっては、どういう理由で借入するのですかという聞き取りの電話をしている会社もあります。その場合、複数社から借りないで済むということもあります。貸金業者側にも何らかの対応を求めたいというのが相談現場からの意見です。

○坂東座長 ありがとうございました。

なかなか問題設定が広いので、多重債務という事態は、もう本当にいろいろなものが関わって、最後はキャッシュレス決済に至るというところが、現状かなと思いますが、その辺りも含めてどういうイメージを描いていくかということが重要なのかなと思います。

チャットに宮園委員から御意見をいただいているのですが、また、事務局のほうで読んでいただいてよろしいでしょうか。

○友行参事官 宮園委員からの御意見でございます。

学生で固定した収入が多くはないにもかかわらず、キャッシュレス決済の浸透により返済困難になるケースが散見されます。

親が肩代わりをしたり、社会人になって間もなく債務整理をするなどは深刻な問題です。また、自己破産して数年しか経過していない人も借金を負い、再度の破産を希望されるケースもございます。

そのため、過剰与信防止について広く事業者の範囲を考えていただきたいと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

現場で御相談なさっている方の御意見として、貴重な御意見かなと思います。

山本委員、そうしたら御意見をお願いします。

○山本委員 ありがとうございます。

私は、ここは、やはり後払い決済というのは、当初この調査会が発足した当時も、現場から一番強い規制を求める意見があったと私は認識しておりますので、そこは非常に重要な議題であると考えておりますので、もう少し大きく扱ってもいいのかなというのは、個人的な考えであります。

あと、もう一つは、やはり貸金の件とかが出てきているのですが、私は少し論点が違うと思います。

ただ、実際のトラブルというのは、貸金だけではなくて、要はキャッシングをさせられて、消費者金融で無理やり引き出さされて、銀行口座からも振り込んでいますから、そこの議論をすると、銀行口座も対象にしなければならないように私には聞こえます。

ですので、問題があるということを述べることは非常に重要なのだけれども、この中の本質的な議論の中にそれが入るものではないと、私は思っております。

以上、私の意見でございます。

○坂東座長 池本委員、お願いします。

○池本委員 池本です。

多重債務防止のために、この信用情報機関をどう機能させるかということに絞ってお話しします。

私は、CIC、販売信用の分野だけではなくて、貸金業の分野も含めて、やはり、どういう制度設計にしていくかということは、やはりこの関連する課題として触れていただきたいと思います。

というのが、特に一連の調査会の中でも議論が出ましたけれども、次々販売のように、1日に何件も契約をさせると、それで消費者金融を使うとした場合に、翌営業日の朝までに登録すればよいというルールになっている。

実はCICもデータバックアップのために、夜間何時間かは、利用できない時間があります。これは、システムそのものの問題なので、いずれも一朝一夕に、すぐ来月からこうしますというわけにいかない制度だと思います。

しかし、そうだとすれば、与信判断で実際に実行するかどうかは、翌営業日の朝、前日までの登録が入ったのを確認してから実行するとか、言わば運用上で、そういう借り回りのようなことを防止する、そういう対策とか、何かルールによって防止できることがあるのではないか。

今は、ネットで24時間何時でも利用できる、また、それを悪用する事業者も現実にいるわけですから、あるいは消費者としても、深夜に申し込んで、審査して回答は翌朝になりますと言われても、品物がそこへ来るわけではないのだから、そういう時間の余裕はあっていいはずだといった、実際の運用面での対応ということも提言に少しでも加えていただければよいのではないかと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。

私が多重債務という言葉を使ってしまったので、どちらかというと、そっちの議論になってしまって申し訳ないです。

基本的には、支払方法の拡大といいましょうか、広がってきたことに基づいて、要は信用調査が十分になされていないのではないかという課題が出てきています。しかも、山本委員が先ほどおっしゃっていただいたとおり、例えば、BNPLでは、それが具体的な問題となっているのではないかという御指摘がなされてきていて、先ほど池本委員からお話があったように、それが数字としても具体化しつつあるのかなというところもございます。

まとめることは、まだ十分にできませんが、どの範囲をどういう形で書くかということについては共通の、まだ少し課題が残っているのかなと思いますが、現場からの御意見は、恐らくBNPLも含めて、広くそれを対象として議論をしてほしいというのが、大きな御意見なのかなと思います。

ただ、そのときのモデルとして、貸金業法というのをどれだけ頭の中に入れるのかどうかというのは、ここは少し御意見に違いもあるようです。そこは少し引き取らせていただいて、もう一度整理をしたいと思います。

既に36分から7分になってしまって、もう一つやりましょうというのは、とてもではないけれども、私は言えません。

いつもながらに、本当に、消費者教育については、各委員の先生方から率直な御意見もいただかなければいけないと思っているところですが、これについては、今回でいけば、一応論点9ぐらいまでお話をしたということにさせていただいて、10の消費者教育、あるいは次もとっても大切で、金融技術でどこまでの対応ができるのかということについて、もう少し私たちも、いろいろな方の御意見を聞きたいなという思いはすごくありますが、これについては、すみません、また、積み残しの宿題とさせていただきたいと思っています。

本日の議論は以上で終わりにしたいと思いますが、せっかくですので、どうしてもという御意見があれば、1人、2人、承りたいと思いますが、いかがでしょうか。

池本委員、お願いします。

○池本委員 これは、終わってから事務局にお願いするくらいでいいのかもしれないのですが、ペーパーの構成の問題として、登録または届出による実効性確保というのが、確か情報提供に関するところに記述があったかと思います。

それで、登録制とか届出制による監督の在り方という問題は、この義務に違反したときのペナルティーというよりは、幾つかいろいろな規律がある中の全体を見通して、行政的な監督をどのようにするかということなので、少し項目を個別義務とは切り離して、独立項目にしたほうがいいのかなという印象を感じましたので、御検討をいただければと思います。

以上です。

○坂東座長 本日の審議は以上としたいと思います。

≪3.閉会≫

○坂東座長 最後に、事務局から事務連絡をお願いいたします。

○友行参事官 長時間にわたりまして御議論いただき、ありがとうございました。

次回の会合につきましては、決まり次第、御連絡させていただきます。

以上です。

○坂東座長 それでは、本日は、これにて閉会とさせていただきます。お忙しいところお集まりいただき、活発な御議論をいただき、大変ありがとうございました。

(以上)