第16回 支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会 議事録

日時

2026年5月18日(月)15:00~16:52

場所

消費者委員会会議室・テレビ会議

出席者

(専門委員)
【会議室】
池本委員、葛山委員、谷本委員、永沢委員、山本委員
【テレビ会議】
坂東座長、森下座長代理、柴田委員、瀧委員、滝澤委員、細谷委員、宮園委員
(オブザーバー)
【会議室】
鹿野委員長、黒木委員長代理
【テレビ会議】
柿沼委員
(参考人)
山田 茂樹 司法書士
(事務局)
小林事務局長、吉田審議官、友行参事官、事務局担当者

議事次第

  1. 開会
  2. 議事
    主な論点について(第2回)
  3. 閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

≪1.開会≫

○坂東座長 本日は、皆様、お忙しいところ、お集まりいただきましてありがとうございます。ただいまから、消費者委員会第16回「支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会」を開催いたします。

本日、会議に御出席いただいております委員の皆様を御紹介いたします。

本日は、池本委員、葛山委員、谷本委員、永沢委員、山本委員は会議室で、森下座長代理、井上委員、柴田委員、瀧委員、滝澤委員、細谷委員、宮園委員、それに私、坂東はテレビ会議システムにて出席をしています。なお、加藤委員、柿野委員は所用により御欠席との連絡をいただいています。

また、消費者委員会からのオブザーバーとして、鹿野委員長、黒木委員長代理は会議室で、柿沼委員はテレビ会議システムにて御出席をいただいています。なお、大澤委員は御欠席との連絡をいただいています。

本日の進行についてですが、途中で私の回線が切れた場合は、復旧するまでの間、座長代理の森下先生に司会をお願いしたいと思っています。座長代理の回線も併せて切れた場合には、事務局に進行をお願いすることといたします。

それでは、本日の会議の進め方について、事務局より御説明をお願いいたします。

○友行参事官 本日、テレビ会議システムを活用して進行いたします。

一般傍聴者にはオンラインにて傍聴いただき、報道関係者のみ会議室で傍聴いただいております。

議事録については、後日公開いたします。議事録が掲載されるまでの間は、本日の会議の模様をホームページにて配信いたします。

配付資料は、議事次第に記載のとおりでございます。もし不足等がございましたら、事務局までお知らせいただきますようお願いいたします。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

≪2.主な論点について(第2回)≫

○坂東座長 それでは、本日の議事に入りたいと思います。

前回の調査会では、昨年公表した中間整理の内容や相談事例の整理、事業者、事業者団体からのヒアリング等の結果を踏まえ、支払手段の多様化、複雑化を背景として、現在どのような課題が生じているのか、また、今後どのような方向性を目指していくべきかについて議論を行いました。本日は、前回の議論も踏まえ、さらに議論を深めてまいりたいと考えております。

それでは、事務局より、資料に基づいて御説明をお願いいたします。

○友行参事官 それでは、資料1と資料2と資料3を使いまして、御説明申し上げます。

まず、資料3を御覧いただけますでしょうか。「主な論点について(第2回)」としております。前回の5月1日の資料の続きのような形で作成しております。

最初に「はじめに」のところでございます。全ての消費者が、自己の事情や取引の特性に応じた支払手段を、安全かつ安心して利用できる環境が確保されていることは、消費者の安全・安心にとどまらず、取引全体に対する信頼を支える基盤というふうに記載しております。そして、これがひいては国民経済の発展の前提であると記載しております。しかしながら、支払手段の多様化、キャッシュレス化が急速に進展する中で、不正利用、情報漏えいといったものだけでなく、悪質な加盟店に支払手段が利用される、支払手段に関わるトラブルが生じた場合に紛争解決の枠組みが必ずしも十分でない状況が見受けられるということでございます。

1つ目でございます。「現行制度に内在する課題及びリスク」でございます。こちらは前回のときにも御提示したものでございます。少し内容を膨らませているところもございます。

①詐欺的取引リスクでございます。

②でございます。様々な支払手段がある中で、同様の機能を果たしリスクを持つようなものについて、規制の在り方や法制度が多様であり、機能・リスクに照らして支払手段を横断的に見た場合、隙間が散見されるというのが1段落目でございます。

「また」のところでございます。例えば後払い決済では事業者団体が設立されております。そして、自主規制が行われております。しかし、事業者団体に参加している事業者は限定的となっております。事業者団体に参加しない事業者によるトラブルが報告されているというところが2点目でございます。

「さらに」の段落でございます。制度と実態の乖離の課題でございます。例えばクレジットカードを中心とする2か月内払いについては、割販法により加盟店調査や苦情対応に関する制度的枠組みが整備されております。ただ、一方で、消費生活相談の現場からは、同種のトラブルであってもカード会社の対応に差異が見られるという指摘がなされております。この②につきましては、規制の隙間、自主規制の限界、制度と実態の乖離というリスクということで整理しております。

③でございます。支払の仕組みや契約構造が複雑で、取引に関与する事業者の役割分担や契約条項等について、消費者が適切に理解することが困難となっております。また、消費者が支払手段を選択するための情報、何らかの不測の事態が生じた場合における相談・連絡先、そういった情報が分かりやすく提供されているとは言い難いということでございます。情報・交渉力の非対称リスクでございます。

④複数の事業者が様々な形で関与しております。誰が何についての責任を負い、トラブルが生じた際に誰が責任を持って解決に当たるのかが不明確になっております。特に、いわゆる支払仲介会社については、多様な事業を展開し、提供するサービスの内容に応じて適用される規制も異なっております。責任所在不明確リスクとしております。

⑤でございます。後払い決済やキャリア決済は、支払を後日に繰り延べる仕組みとなっております。そして、利用者の資力を超える支払を可能とする与信性のあるサービスとなっております。自主規制による一定の取組が進められておりますが、クレジットカード等のほかの与信手段と一体的に捉えた返済能力調査などは行われておりません。過剰与信リスクでございます。

⑥キャリア決済を代表的なものとして取り上げておりますが、通信料金と商品またはサービスの対価が一体として請求される仕組みは、消費者が商品・サービスに関する支払を行わないと通信サービスが停止されるという形で、消費者にとって重大な影響を及ぼし得るリスクを内包しております。生活基盤侵害リスクとしております。

1つ目といたしまして、このように現行制度に内在する6個の課題及びリスクを掲げております。

2番でございます。「支払関連事業者における消費者保護の実現に向けた共通ルール(プリンシプル)」でございます。

柱書きのところでございます。これまでの検討を踏まえると、消費者が支払手段を安全・安心して利用できる環境を整備するに当たっては、いかなる支払手段が用いられる場合であっても、共通して確保されるべき消費者保護の実現を最優先の課題として位置づけるべきということでございます。とりわけ、以下の点が正しく認識され、具体的に実施される必要があるということでございます。

①として、消費者が自己の事情や取引の特性に応じて、支払手段を適切に選択でき、利用に関する相談・連絡先や費用等を明確に認識できるよう、必要な情報を分かりやすく提供すること。

②悪質な加盟店が支払手段を利用することを未然に防止すること。

③消費者トラブルが生じた場合には、紛争解決のため、各支払関連事業者が協力し対応すること。

④過剰な借入れや多重債務の発生を抑止するための措置を講じること。

⑤支払サービスに係る請求の不払を理由として、生活上不可欠なサービスの提供が一方的に停止されることがないようにすること。

「まず」のところでございます。これらの事項を、支払関連事業者に共通する基盤的なルール、あるいは根本的な規範として明確に位置づけ、その業務運営全般に一貫して反映させていくことが必要ではないか。このようなプリンシプルに基づき支払サービスが提供されることは、消費者一人一人の生活における安全・安心を確保することにとどまらず、取引全体に対する信頼、社会経済活動の円滑な遂行、国民経済や消費者・事業者のいずれにとっても望ましいものと考えられるとしております。

ここまでは前回でもある程度お示ししたところでございます。

3番でございます。「支払手段に関するプリンシプルと現行法の対応関係」でございます。プリンシプルに基づき支払サービスが実効的に提供されるためには、プリンシプルを示すだけでは十分とは言えません。これを具体化・実現するため、機能やリスクの特性に応じたルールが横断的に整備されることが必要となっております。当専門調査会における調査審議では、これまで実際に消費生活センターなどに寄せられた具体的な相談事例を検証していただいてまいりました。そして、そこにおいて何が問題となっているのか、どのような対策が考えられるのかについて、中間整理の段階からそれ以降、検討を行ってきていただいております。そうした検討や事業者団体とのヒアリングの結果を踏まえ、リスクの予防、いわゆる未然防止、リスクが顕在化した際の対応、いわゆる事後救済、紛争解決という2つの観点から、具体的なルールの在り方について一定の方向性が示されたところであり、それについては資料1ということで本日御提示しております。

一旦、資料1につきまして御確認をお願いいたします。資料1は「相談事例等に照らした消費者トラブルの未然防止及び紛争解決等のために求められるルールの方向性」としております。

この表のつくりでございますが、左側は、今、ワードの文書で御確認いただきましたプリンシプルに沿って枠囲いをしております。一番最初は「参入規制、情報提供等基盤的な消費者保護」ということでございます。その次が「支払手段が悪質な加盟店に利用されないよう未然防止すること」、「紛争解決」、「過剰借入・多重債務の抑止」、「生活基盤サービス停止の防止」という形になっております。

それぞれのプリンシプルに対応するような形で、求められる具体的なルールの方向性を記載しております。これまで多くの回数を重ねていろいろと御議論してきていただいております。全ての求められる具体的なルールの方向性を書き出しているわけではございませんが、例えばということで、それぞれのプリンシプルに対応した形で求められる具体的なルールの方向性をこちらのほうに一覧表として記載しております。

表の中身についての御説明は、本日は割愛させていただきます。

それでは、ワードの資料に戻りたいと思います。ワードの資料の4ページ目、下から3行目からになります。求められるルールの在り方を考える上では、現在のルールがどのような事業者によるどのような行為を規制しているのかについて、整理しておくことが有益であるということでございます。それにより、未然防止や紛争解決の観点から求められるルールのうち、どの部分が既に存在し、どの部分に不整合や欠落があるのかを特定することができるということでございます。

それを試みるために御提示している資料が、本日の資料2となります。こちらの表のつくりにつきましても御説明申し上げます。一番左側の列は「プリンシプルに対応した分類」ということで、先ほどの資料1と項目名は同じでございます。最初が「参入規制、情報提供等基盤的な消費者保護」としております。ずっと下のほう、次のページに流れていっていただきますと、先ほどのプリンシプルに対応させたものと同じように、未然防止の話、それからずっとページが続いてまいりまして、紛争解決についての話、過剰借入・多重債務の抑止、生活基盤サービス停止の防止というような形で、プリンシプルに対応した形で項目を並べております。

そして、そのプリンシプルと対応する形で「具体的なルールの内容等」を左から2つ目の列に記載しております。例えば1ページ目に戻っていただきますと、「プリンシプルに対応した分類」として「参入規制、情報提供等基盤的な消費者保護」のところには、具体的なルールの内容として、割販法が最初に出てきておりますけれども、登録制、包括信用購入あっせん業者、個別信用購入あっせん業者、クレジットカード番号等取扱契約締結事業者という形で、それぞれどんな形のルールがなされているか。

そして、右側のほうに進んでいただきますと、そのルールは誰に対して義務がかかっていますかということの「対象事業者」という列になっています。包括信用購入あっせん業者なのか、個別信用購入あっせん業者なのか、クレジットカード番号等取扱契約締結事業者なのかという形で整理をしてきております。こちらは割販法が中心になっておりますけれども、同じページの右のほうに行っていただきますと、今の「対象事業者」の1つ右側の列は「根拠条文」となっております。割販法の何条、それから、省令などが関わるときには省令なども可能な範囲で引用してきて、こちらのほうに整理するような形にしております。

そして、その次の列になりますが、またここに「対象事業者」ということで、今度は資金決済法などについて、この列に記載しております。参入規制、登録制などが求められている事業者として、割販法以外の資金決済法などについて、例えば第三者型前払式支払手段発行者であったり、資金移動業者であったり、あるいは同じ四角の中に入れてしまっていますが貸金業者であったり、それらは一番右端の列の「根拠条文」としては、どういうところに裏打ちされているか。資金決済法の何条、貸金業法上の何条というような形で記載しております。

一番右側の欄を見ていただきますと、こちらは条文本体だけではなくて、例えばガイドラインでありますとか、事業者団体の自主規制的な取組が該当する場合には、そういったものも引用しております。

一番右側の欄の上から4つ目の升を見ていただきますと、資金決済法の第何条という形で記述もございますけれども、例えば金融庁の事務ガイドラインの前払式のところ、資金移動業者の関係のところでは、このような規定がありますよという部分があれば、引用してきております。

そのような形で、資料2につきましては、消費者に関わりの深い金融関係の法律につきまして、現行法がどのような形になっているか、そして、それの義務が係る事業者はどういう事業者なのかということをなるべく一覧表の形でお示しするように作成しているところでございます。

それから、この表の先に進んでいただきまして、4ページ目に行きますと、一番左側の「プリンシプルに対応した分類」で【参考】と書かれているところがございます。「個別クレジットと特商法の考え方」という見出しにしておりますが、例えばクーリング・オフとクレジット契約との関係、特に個別クレジットと特商法の5類型などの関係では、どのようなルールが割販法上置かれているかと、そして、それはどういう事業者に対してなのかというものを参考というような置き方にして、関連するプリンシプルの近くのところに整理するという形もしているところでございます。

資料2の説明はこのくらいにいたしまして、ワードのほうに戻ります。

ワードの5ページ目になります。上から3行目でございます。このような形で、資料2で現行法がどのようになっているのかを御確認いただきました。こうした検討の結果、相談事例等から導かれる求められるルールの方向性と、支払手段ごとに分かれている現行法制の射程を踏まえると、例えば以下のような点が指摘できるのではないかということでございます。

「加盟店管理について」。割販法については、加盟店の適格性確保、初期・定期・随時の調査、違反時の契約解除等について条文及び省令レベルで規律がございます。他方、後払い決済、キャリア決済等では、そうした適用対象とならない支払手段については、加盟店管理に関する法的規制が薄いということ、自主規制や事業者判断等に委ねられていると言えるのではないか。また、資金決済法については、この部分をガイドラインで手当てされているということが見てとれます。

「事後救済について」です。割販法においては、抗弁権の接続、クーリング・オフ、契約取消し、既払金返還等、被害発生後において支払を停止または回復を図るための制度的方策が体系的に整備されていると言えるのではないでしょうか。他方、割販法の適用とならない支払手段については、これらと同様の効果を有する仕組みが、制度上、横断的に義務づけられているとは言い難いのではないでしょうか。また、資金決済法については、金融ADRといった紛争解決のための枠組みが整備されている点が目立ちます。

「過剰与信防止について」です。現行の過剰与信防止規律は、主として「二か月を超える支払猶予」を基準として設計されております。その結果、実質的には与信的性質を有する後払いやキャリア決済については、制度上の義務として十分な過剰与信防止規律が及んでいないのではないか。

「生活基盤サービスと支払ルールの在り方」につきましては、電気通信事業法では、契約締結前の書面説明義務などがございます。ただし「商品やサービスに関する支払の不払を理由とする通信サービスの停止」を直接禁止する規定は現行法上存在しないと見られます。

次に、4番でございます。「プリンシプルの実現のための方策を担う事業者の機能別の類型化」でございます。これまで専門調査会では、プリンシプルを整理してきていただいておりますけれども、これまで整理してきたプリンシプルを実効性あるものとするためには、当該方策をいずれの主体が、いかなる機能に基づいて担うべきかを明らかにする必要があるということでございます。その際、個別の業態ごとに細分化した規律を設けるアプローチではなく、支払手段が本質的に有する機能に着目して、それぞれの機能に伴って生じ得るリスクに対応したルールを課すということも考えられます。

このような問題意識の下、以下のように整理できるのではないかということで、①でございます。消費者と契約し消費者に支払手段を提供する事業者が1つ目。

②販売事業者と契約し販売事業者に支払手段を提供する事業者が2つ目。

③上記①②以外の事業者。以上3つでございます。

これらの機能を担う支払関連事業者については、適用される法令の違いにかかわらず、リスクに応じて、共通して適用されるルールが整備されることが必要と整理できるのではないかということでございます。

5につきましては、「以上のほか、今後整理が必要と考えられる論点」としております。もしかすると、時間の関係で、本日以降の議論で中心となる部分かもしれません。

まず①として、事業者の機能の類型に応じた方策の担い手と役割分担の明確化でございます。

7ページに参りますが、事業者の機能の類型に応じて、各プリンシプルを実効的に実現するためには、どの主体がどのような方策を担うべきか、どのように明確化していくべきか。その際、典型的な義務を直接課すべき事業者を規制の対象とする。その一方で、それ以外の事業者については、必ずしも直接規制対象とするのではなく、規制対象の事業者が監督するという枠組みを採用することもあるのではないかということでございます。

②リスクの程度に応じた対策の均衡の在り方でございます。全体として機能別に分類していただきまして、それぞれの事業者がどういった義務を負うのかということを整理していただいた後、共通のプリンシプルを前提としつつ、それらがリスク・機能の内容に応じて講ずるべき方策の水準をどのように調整すべきか、バランスが取れているかどうかということでございます。例えば定期購入等、広範な消費者被害が現在想定されている取引については、一般的なものに加えて、追加的な措置を求めることの妥当性などについて検討することもあり得るということでございます。

他方で、事業規模や取扱金額が一定規模以下のものについては、過剰規制を避けるというようなこと。そういった形で均衡、バランスを取っていくということについて、御議論いただければと思っております。

③につきましては、消費者が負うべきリスクの整理とそれを前提とした消費者教育でございます。消費者保護を図るに当たっては、事業者だけではなく、支払手段ごとにどういったリスクがあるかということを消費者のほうで認識し、それらを専門調査会のほうで整理した上で、その整理を前提として消費者教育をいかに実施していくのかについても検討が必要ではないかということでございます。

事務局からの説明は以上でございます。

○坂東座長 ありがとうございました。大変丁寧にまとめていただいたと思います。

ここからは、今御説明のあった資料3「主な論点について(第2回)」の項目ごとに、改めて委員の皆様から御議論をいただきたいと思います。

1番と2番のところ、1番は課題及びリスク、2番はプリンシプルに関するものですが、これらについては前回の議論もありましたので、少し時間を少なめにして、主な議論の対象として、3番、4番にできるだけ注力したいと思っております。御協力をいただければと思います。

それでは、まず1番の「現行制度に内在する課題及びリスク」について、改めて御意見、御発言をよろしくお願いいたします。

細谷委員、御発言をよろしくお願いします。

○細谷委員 細谷です。ありがとうございます。

「主な論点について(第2回)」のところなのですけれども、おおむね今までの議論が反映されている形で賛成しております。1つ短く付け加えるとしたら、消費者が今抱えている問題として、消費者相談の現場でも、消費者の脆弱性が非常に問題になっております。どんな消費者、しっかりとした大人の消費者でも、デジタル取引とかAI等の利用によって、状況によって脆弱な消費者になり得てしまっている状況を踏まえますと、一番大事なのは、やはり情報交渉力非対称リスクのところだと思います。ここで書かれているように、十分に分かりやすく提供されているとは言い難い状況において、情報の一覧性とか、どのような人でも理解し得るような表現の方法を模索するというような、さらに突っ込んだ説明がされているといいなと思っております。

私からは以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

それでは、続きまして、瀧委員、御発言をお願いします。

○瀧委員 ありがとうございます。

1番のところに関連して、リスクという切り方で丁寧にまとめていただいていることにはすごく意義があると思っていまして、一応フィンテックの人間としていつも申し上げているのは、いろいろな手段があったり、いろいろな技術があったり、いろいろなタイプの事業者がいるわけですけれども、最終的に金融は技術との兼ね合いで言うと機能の固まりで整理されていくものになりますので、その機能の中で内在している消費者の方々が大変な目に遭いかねないようなリスクという断面で割って議論をしていることで、将来出てくる様々な新しい技術に対するフレームワークとしても機能しやすい形を取っているのかなと思っております。

何度かこの検討会で申し上げているように、今後、先ほどもございましたが、AIが実際にコマースといいますか、電子商取引を代行してしまったり、その中でAIが買物をするときの意思決定が、今までのようにクリックをして同意するというよりは、ユーザーさんが支払意向を示すだけというようなところから、買物の在り方が変わってしまう可能性も結構ございます中、そういうことにもちゃんと、ある意味対応できるようなフレームワークとして御記載いただいているのかなと思っておりまして、内容につきまして賛成している次第です。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。大変貴重な御指摘をいただいたと思います。

宮園委員、よろしくお願いします。

○宮園委員 NACSの宮園です。ありがとうございます。

この報告書の書きぶりについて思うところが1つありまして、「はじめに」のところには、その後に書くリスクのことが全て触れられているほうが、すんなりリスクを読み手が受け入れやすいのかと思います。そういう視点で考えますと、「はじめに」のところに過剰与信と生活基盤のことも簡単に触れていただけると、そのリスクにつながっていくのかなと思います。書きぶりのところだけなのですが、こういうふうに思いました。ありがとうございました。

○坂東座長 ありがとうございます。本当に文章は読みやすい形で整理ができることがとても大切だなと私も思います。

それでは、もう少し時間があると思いますので、1番のところについての御意見、御発言はございますでしょうか。

それでは、1番に戻っていただいても結構だということを前提に、2番の「支払関連事業者における消費者保護の実現に向けた共通ルール(プリンシプル)」についての部分に議論を移したいと思います。これはリスクとの関係でも大きな関連性がございますので、1番のところに戻っていただいても結構ですが、2番について御意見をいただければと思います。

永沢委員ですね。

○永沢委員 発言の機会をいただきありがとうございます。

まず、2番のところですけれども、これは考え方にもよりけりだと思うのですが、今、①から⑤まで並べていただいておりますけれども、私は①と②は逆なのではないかと思っております。それぞれ、合理的な判断ができるための知る権利と、安全に取引をする権利というものにつながっていくと思うのですが、どちらが重要かどうかというのは個人の考え方もあると思いますが、②は安全な取引をする、安全というほうが重要性は高いと思うのです。なので、これは御相談ということでございます。私は逆のほうがいいのではないかと思っております。また、後の展開が参入規制の話だとか、なぜ法規制が必要なのかというところにつながっていくことも考えると、①と②の順番は考えていただけたらと思います。

あともう一点、プリンシプルという言葉が、確かに行動規範と書かれてはいるのですけれども、今後多くの人に読んでいただくことを考えますと、日本語に言い換えていくことを検討したほうがいいのではないかと思います。金融庁で現在、顧客本位の業務運営の原則と呼んでいるものもプリンシプルですが、当初、フィデューシャリー・デューティーという片仮名で議論していましたが、最後に国民に公表する時点で原則という日本語に言い換えました。多くの日本人はカタカナ英語が苦手で、例えばパラダイムシフトと聞いただけで思考が固まるという方もあったりします。当面は、プリンシプルでいいと思いますが、最後の回までに適当な日本語を検討してはどうかと思います。

それから、「はじめに」のところに戻りますが、安全かつ安心して利用できる環境が確保されるというところですが、ここに公正な取引が今、非常に重要な価値になってきていること、消費者が公正な取引ができる権利は基本的な消費者の権利であることも踏まえておくべきと思います。安全・安心だけではなく、市場の中で公正に取引ができるというような一言があるといいという希望を伝えさせていただきたいと思います。

以上でございます。ありがとうございました。

○坂東座長 ありがとうございました。重要な御指摘を幾つかいただいたと思います。

それでは、山本委員、御発言をお願いします。

○山本委員 ありがとうございます。

2番のところということですので、意見というよりも編集上の、これはほかの委員の先生にもどうでしょうということで、主語が消費者なのか事業者なのかによって、例えば借入れと貸付けとかが逆になるのですけれども、そこはどう統一したらいいのか分からないのですが、そこは統一したほうがいいのでしょうか。資料1にも借入れと入っていたのですけれども、事業者向けに言うときは、彼らからすると貸付けなので、それでいいのかという点です。

編集上のところで気になったのはそこだけで、あとは今、永沢委員が言われたプリンシプルは、やはり私もちょっと違和感が正直ありましたという便乗発言をさせていただきたいと思うのですが、では、日本語でいいのが何かというのは、今すぐ直ちに言えるというわけでもありません。

一応、編集的なところだけで、私の意見は以上です。ありがとうございました。

宮園委員、よろしくお願いします。

○宮園委員 すみません。今、慌てて手を挙げました。

先ほどの永沢委員の話と重なる部分があるのですが、2番の「支払関連事業者における消費者保護の実現に向けた共通ルール」という見出しのところに、消費者保護の実現がなぜ必要なのかというのは、先ほどありました公正な取引の市場形成が必要だから消費者保護が要るのだというふうに、プリンシプルという言葉を使うのであれば必要かなと思いますので、この見出しのところに少し公正な取引市場の形成というようなことも入れていただくほうが、事業者側から見ても取り組みやすいのではないかと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。

それでは、もちろん前に戻ることを駄目だという趣旨ではございませんが、今日新たに議論の対象になるのが3番と4番だと思います。3番もタイトルにプリンシプルが入っておりますが、現行法との対応関係について詳細な資料をつくっていただきました。その点について、委員の皆様から御意見や御質問でもいいかと思いますが、ありましたら御発言をいただければと思います。お願いいたします。

池本委員、お願いします。

○池本委員 ありがとうございます。池本です。

説明いただいた資料の非常に詳細なものを拝見しました。大変な作業だと思いますし、議論していく上で参考になるものだと思います。全体をつぶさに見て、さらにこれがということを漏れなく申し上げるところまでの時間は取れなかったのですが、1点だけ、私の発言レジュメ、資料4として配付していただいた1ページ目の中ほどで指摘しているところです。この議論をするときに、割賦販売法と資金決済法の2つの規律がしばしば比較対照されています。(2)に書きましたように、割賦販売法はカード発行会社、イシュアーと加盟店契約会社、アクワイアラーあるいは決済代行という販売業者側に近いものと、それぞれに義務規定を定めているのに対して、資金決済法は前払式支払手段の発行者に対しての義務というふうにして、その先に中間の業者を委託した場合にも同等の責任が発行者にあるということがガイドラインに入っている。

そのガイドラインで、業務委託をした場合の責任というか、実行すべき中身ということを示しているのが、事務ガイドラインのⅡ-3-3-1の囲みでくくったところではないかと思います。例えば委託先においての法令遵守体制の整備について、適切な措置が確保されているか。あるいは委託契約によっても、利用者と発行者との間の権利義務には変更がない。利用者に対しては発行者自身が業務を行ったものと同等の権利が確保されていることが必要である、というようなことが入っていますので、この点はぜひ加えておいていただく必要があろうかと思います。

その上で、2つの法律における規律の仕方の手法を参考にしながら、これから議論する新しい決済手段について、どちらの方法が望ましいのか、あるいは現行法のどの辺が参考になるのかという形で議論していくとよろしいのではないかと思います。ちょっと断片的なところだけですが、それだけまず指摘させていただきたいと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。そうですね。これだけの法律を丁寧に整理するのはとても大変なことですので、これを私たちがどう参考にしていくかというところを踏み込んでこれから議論しなければいけないのだと思います。

それでは、谷本委員、御発言をお願いします。

○谷本委員 ありがとうございます。谷本です。

まず、資料2の表のところで確認したい点がありますので、そちらを述べさせていただきます。1番目のところで「利用者等に関する情報の適正な取扱い、苦情の適切かつ迅速な処理のために必要な措置」という部分が、これは業務の運営に関する規定ですけれども、包括の業者にも個別の業者にも規定があるところですけれども、これはプリンシプルとの対応でいくと、どちらかというと③のところに入れたほうがいいのではないかと思いました。

それに関わると、先ほど発言してもよかったのですけれども、2のプリンシプルの③ですが、紛争解決のために支払関連事業者が協力し対応するということも非常に大切なのですが、まずは消費者からの苦情への対応というものが、悪質な加盟店の排除にもつながるので、その苦情に対応するということも何らかの形で③の中に入れていただいてもいいかなと思っております。

あと、最後のプリンシプルに対応したところでいくと、「過剰借入れ・多重債務の抑止」の中に入っているのですけれども、その一番下のところに「個別クレジットと特商法の考え方」の過量販売による解除・既払金返還が記載されているのですが、どちらかというと、こちらというよりも、プリンシプルの3のところの民事的な規制に関わる部分ですので、同じく「個別クレジットと特商法の考え方」の中でクーリング・オフの場合と虚偽説明の場合が述べられていて、そこに追加して、この過量販売による場合も述べていただいたほうが、整理としてはいいのではないかなと思いました。

これが資料2で気になった点なのですけれども、ほかにもあるのですが、一回切ったほうがよろしいでしょうか。それとも続けて発言させていただいてよろしいでしょうか。

○坂東座長 続けて御発言ください。

○谷本委員 すみません。

3のプリンシプルと現行法の対応関係の中で、これは例えばということで幾つか挙げていただいているのですけれども、例えばとして挙げるにしても、プリンシプルが①から⑤で挙げられていて、それがリスクに対応したものということで、資料2でも参照条文を挙げていただいているわけなのですけれども、ここで言うと、プリンシプルの①に対応するような部分についても書いていただいたらいいのではないかなと思いました。

プリンシプルの①に対応する部分としては、1つは、例えば割賦販売法においても、資金決済法においても、登録について規定が置かれているという参入規制の部分。そして2つ目は、情報提供について、特に割賦販売法における規定もあるというようなことを述べていただいてもいいのではないかなと思いました。

プリンシプルの②に対応するのは「加盟店管理について」ということで書いていただいているのですけれども、プリンシプルの③に対応する部分は「事後救済について」と書いていただいているのですが、これは事後救済とすると非常に範囲が狭いことになるので、むしろ紛争解決ルールのような形で広げて書いていただいてもいいのではないかと思いました。こちらに書いてあるのは救済ということなので、民事規制のみなのですけれども、これに加えて、この調査会でも議論になってきました行政による規制ということで、苦情適切処理義務等についても割賦販売法において規定があるわけで、挙げていただいてもいいのではないかと思ったということです。

3については以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

それでは、御希望が多いので、急ぎたいと思います。

まず、山本委員、お願いします。

○山本委員 ありがとうございます。

私からは2点あります。まず1点目、「加盟店管理について」という表現がされていますが、加盟店という言葉は、戻ってしまって申し訳ないですが、資料3の論点整理のほうですと、最初のほうにもいきなり加盟店と出てきているのですが、加盟店の定義というか、加盟店って何ですかという注釈なりをどこかに入れておくというのは、あったら見逃していたのですが、必要かと思います。特に加盟店というと事業者というふうに解釈しがちなのですけれども、個人でも個人事業、販売者という側面で、販売している人ということもあり得るので、加盟店というのはそっちも含むんだよというふうに網羅性を少し広げておくことが必要かなと思いました。

あとは、ここの中に書いてあるのですけれども、加盟店の適格性確保、初期・定期・随時の調査、違反。少し難しい感じがあるので、例えば当該支払手段が問題のある加盟店で利用できないように未然の防止というのが1つと、取引を継続的に開始して、悪質な取引を直ちに検知して速やかに対処するとか、そういう少し砕いた表現にしてもいいかなと思いました。これは私の意見の一つにすぎませんので、もし賛同いただければという程度の発言です。

もう一つは、過剰与信防止というのが加盟店管理と同列に記されていると思うのですけれども、これに関しては、実は少し表現を変えてもいいのではないかという意見を持っています。どういうことかというと、加盟店管理というのは事業者から見て販売者に対して網羅的に、どんな支払手段でも加盟店管理といえば1つで通じると思うのですが、過剰与信防止というのは、後払いの支払手段だけに限定されてしまいます。言い換えれば、前払式支払手段の発行者に対しては、過剰与信の防止というのはあり得ないというふうに、自分たちは関係ないなとなってしまうので、そうすると概念として、これはやはり支払手段の類型にかかわらず、消費者の不適切な利用を抑制するための合理的な措置を講じるべきだというような概念になるのかなと。

今のところはあらかじめ作文してきたので読んだのですけれども、そうすると、消費者の適正な利用を維持するための対策なり、そういう表現にしたほうがいいと私は思いました。その上で、過剰な与信防止というのは後払いに共通する事柄であって、あとは適正な利用管理というのは、前払式とかその他の支払手段で求められる。場合によっては収納代行のような人たちにも適正な利用という言葉でそこが網羅できるのではないかと感じました。

以上2点、意見でございます。ありがとうございました。

○坂東座長 ありがとうございます。

それでは、瀧委員、お願いします。

○瀧委員 ありがとうございます。

私からは、ただの賛同の意見でございます。全体として、やはりプリンシプルベースという考え方を取るときに、どうしてもコミュニケーションというか、ちゃんと問題意識をシャープに伝えないといけないとか、プリンシプルなので、その後にどういう制度運用が行われるのかがぼやっとしているというか、予見可能性が低かったりすると、そもそもこういった整理自体がゆがめられてしまうところだと思いますので、私は結構ここでしっかりと、2でプリンシプルをやりますと、3番で割とダイレクトに課題意識をできるだけシャープに書き込んでいることの意義は大きいのではないかと思った次第でございます。

資料2は、日本で決済をつかさどる官庁が複数にまたがっている中で、これまでも誰かがやらなければいけなかった仕事だと思っています。なので、ここでまずおまとめいただいたこと自体が、ある意味ですごく教科書的な価値を持つなと思っていますし、恐らくこれを見たことで、多分いろいろなフィードバックも出てくると思うのですが、この表自体が長きにわたってといいますか、メンテナンスされて、少しいろいろ加わっていくような運用ができたりすると、共通言語として重要になってくるのではないかなと思いました。

消費者委員会さん自らが行政監督をするわけではない以上、この表を使って個別の官庁が、できれば同じ問題に対しては同じ温度で当たることができるというような、ある種基準になっていくと一番いい結果だと思っておりますので、そのような意味でも非常に重要な最初のバージョンが出ているのかなと考えております。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございます。

私も瀧委員と全く同感です。これが整理できたらとても貴重な資料になるだろうなと思っております。

それでは、順番ですみません。細谷委員、お願いします。

○細谷委員 全相協の細谷です。

私のほうからお願いというか意見なのですけれども、ここまで1番、2番で考え方とか今までの議論を投影したので、私たちとしては共通認識があると思うのですが、例えばこの表とかが広く公開されて、今後利用されるということを考えますと、今この表にあるのは割と具体的な特別法の中の規制とか、細かい規制ではあるのですけれども、通常の相談現場とかで現行法でどうしようもない、手当てできないような相談といった場合は、やはり基本に返って、消費者基本法とか消費者契約法の概念に戻ることが多いです。それを使って事業者様にも、消費者基本法の5条には事業者の責務というのがあってねと、そこで分かりやすく説明されることが必要とされているのですよとか、消費者は救済される権利があるのですというようなことをお伝えすることがありますし、消費者契約法でも3条を使って説明することがあります。

なので、この表もすばらしいのですけれども、一番考え方を大きくまとめることとして、支払手段に関するというところはどうかと思うのですが、支払手段についても含んでいる消費者を保護する大事な法律として、消費者基本法の5条にはこういうことがあるとか、消費者契約法の3条にはこういうことがあって、対象事業者は全ての事業者で消費者を何条で守っているのですよというような、割販法とか資金決済法は、もちろんこれでいろいろなことで救っているわけですけれども、そういう大きな概念を持つ法律を私たちは持っているので、それもぜひ記載していただきたいです。

また、特商法にも11条とかで支払方法について記載している法律がありますので、そういうほかのもうちょっと大きな法律からも、この文面に、表に入れていただけたら、ここに入っていないところの考え方を見通せますし、将来、これから考える、まだ思いつかないような支払方法にも対応できるのではないかなと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。

それでは、宮園委員、お願いします。

○宮園委員 5ページの「事後救済について」の部分なのですけれども、私も先ほど谷本委員がおっしゃられた紛争解決ルールという言葉のほうが、よりこの報告書の趣旨にも合ってくるような気がします。その中で、資金決済法、今回初めて出てきたわけなのですが、これはもう少し説明を入れたほうが分かりやすくなるかと思いまして、例えば資金決済法というのは前払式の決済手段だけではなくて、資金移動業も入ってきます。その中で、特に金融ADRというのは、前払いのほうには適用がありませんで、資金移動業のほうだけのものであるのですね。ですから、その辺りのことを書いていただくのと、実際、あまり紛争解決事例として知られていないのかと思いますので、どういった効果があるのかというのを、この金融ADRをしているのが東京弁護士会の紛争解決センターなのですが、そこが2024年に報告書を出していまして、それを見ると、例えばアプリで買ったものやサポート詐欺ですね。それについて取下げにはなったけれども、当事者間で見舞金が振り込まれたとか、それから、ネットバンキングで払った不正なものも補償が得られたとか、そんなことで取り下げても結果的に何らか被害救済ができているという事例もありますので、資金決済法を入れられるのであれば、注でもいいと思うのですが、少しこの辺りのことを説明されておくほうが、より皆様の理解が深まって、訴求力があるかなと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。

それでは、葛山委員、お願いします。

○葛山委員 葛山です。ありがとうございます。

本日いただいた資料ですけれども、全体の方向性については、今までの議論を丁寧に拾っていただいておりまして、賛成です。

その上で、メモを提出させていただいておりますが、今の項目に関連するところ、資料1と資料2について意見を申し上げさせていただき、後ほど項目4についてはまた別途、時間をいただければと思っております。

資料1に関して申し上げたいと思います。資料1の表なのですけれども、2ページの1つ目の項目として、問合せ窓口ということを書いていただいて、この窓口の設置の方向性自体は非常に大事だと思っております。海外の決済代行業者の義務づけも含めて、これは非常に大事かなと思っております。

これは表現の問題なのですけれども、原案で「決済代行業者に対して」とされておるのですが、DPFとか複層的な決済において、そもそも消費者はどこに苦情を言っていいのか分からない状況がまず実態としてあって、あと、クレジットカード取扱締結事業者についても複数の決済代行が介在する場合、最終決定権限がどこにあるのかというのは、消費者側から全く見えなくて、事業者の側ですら、幾つも入っている場合、自社ではないとだけ把握しているケースがあって、この現状を踏まえると、対象が決済代行業者だけではなくて、消費者が直接接する、もしくは接して把握可能な決済に関わる事業者と広く捉えたほうが被害救済に資するのではないかと思っております。

あと、単に形式的な窓口だけではなくて、被害回復に必要な情報、例えば最終決定権限を有する事業者がどこにあるのかも含めて、把握した情報を適切に消費者に提供するということまでやらないと、複層化した決済の中で消費者がどこにたどり着けばいいのか分からないまま、機会を逸するということがあるのかなと思っております。

あともう一点ありまして、このページの5項目でネットワーク責任ということを書いていただきまして、複数の事業者が一つの決済に関与する場合、これについては消費者に被害回復のための実体法上の請求権を付与するという方向、これは非常にいい議論だと思っておりますが、記載ぶりの問題なのですけれども、ちょっと検討の余地があるかなと思ったので申し上げたいと思います。

1点目として、これも主体の話なのですけれども、原案では「販売業者と決済代行業者が一体と評価される場合」ということを書いていただいておりまして、叩き台だということは理解しておるのですが、ネットワーク責任の主体について、販売業者と決済代行業者だけではなくて、決済代行業者と決済事業者の関係もネットワーク責任の主体に含めて考えるほうが望ましいのではないかと思っております。これは被害救済の観点からも、あと民法上の不法行為の責任の観点からも、決済代行について、決済事業者が審査すべきであったという過失が仮に認められるとすると、責任を観念し得るところですから、被害救済の実効性を確保するためにも責任主体は柔軟に設計したほうがいいのではないかなと思っております。

あともう一点、今の「一体と評価される」という書きぶりのところなのですが、ちょっと気になっていたのは、ちょっと重たいのではないかと思っております。不法行為責任の枠組みでも、加盟店管理義務の違反の過失があれば責任は認められるというところなのですけれども、一体であるというのは、消費者がどこまで立証できるかという問題は非常に難しい要件なのかなと思っております。効果との関係で、どういう形にするかという問題はあるにしろ、被害救済の現場でこれがぱっと来ると、なかなか使うのが困難なところがあるのかなと思いました。

あと、資料2のほうです。非常に膨大なボリュームの資料で、これは本当に丁寧にまとめていただき、私も非常に勉強になりまして、ありがたく思っております。

これは関連して若干コメントさせていただきたいということなのですけれども、この構造として、まず6つのリスクを挙げていただいた上でプリンシプルという形に書いていただいておるのですが、詐欺的取引リスクというのが冒頭に挙げられておりまして、これは非常に適切な問題提起だと思っております。近年の詐欺被害の中で一番大きなものは、年間1000億を超えるSNS型ロマンス型投資詐欺というものがありまして、これは喫緊の課題ではないかと思っております。これの被害救済が実際にどうやって行われているかということにつきましては、銀行振込型ですが、振込詐欺救済法に基づく口座凍結というのが統計ベースでも年間100億を超える金額でございます。これは預金保険機構で公告された金額ですから、公告されないまま訴訟になっているケースを考えると数百億の被害救済が実際に起きているということです。これはもちろん全体の法体制の枠組みの中で特殊な立法のされ方をしたというのはありますが、ただ、やはりこれは非常に有効な法律制度となっておりまして、私の直近の担当事案とかでは、数千万の被害について、もろもろいろいろやりましたが、ほぼほぼ回収できている。これはきちんとやれば非常に有効な手段となっておりますので、制度設計を進めるに当たっては、有効な手段としてこういうものもあるよということは検討いただけるとありがたいなと思っております。

私の意見としては以上です。ありがとうございます。

○坂東座長 ありがとうございました。

それでは、永沢委員、お願いします。

○永沢委員 ありがとうございます。

私も幾つか意見がございますが、まず、資料1につきまして、気になりましたことを申し述べさせていただきたいと思います。

第一に、私もネットワーク責任という言葉は非常に大事な概念であると思っておりますが、その上で、表の2ページ目のところですけれども、この言葉、概念について、社会的に合意形成されているかが気になります。途中で議論もありましたけれども、責任の内容や対象となる範囲について十分に議論されないままここに出していいのかというのが1点気になります。

次に、クレジットカード会社に以前勤務されていて、現在は消費者活動をされている方から、チャージバックについて御理解間違いされていませんかという意見が寄せられました。チャージバックがいつの間にか消費者の権利のように位置づけられているけれども、そういうものではないとのことです。この点は以前、山本委員も御指摘されていたと思います。大変よく整理されている表なのですが、表現について少し検討すべき点があると思っております。

続いて、論点整理の資料に関して、先ほどプリンシプルの順番のところで申し上げたこととも関連するのですが、「参入規制、情報提供等基盤的な消費者保護」という表現でくくっていただいていますが、5ページの論点のところで、加盟店管理から挙がっていきますが、情報提供に関する現行の規制についての整理が漏れていると思います。表には記載されていますが、情報提供に関する規制の現状についての簡単な記載がここにも必要であろうと思っております。

それから、繰り返しますが、参入規制と情報提供が基盤的な消費者保護に該当するというのはそのとおりなのですけれども、情報提供以前に、ビジネスをやるために最低限備えておいてほしい体制整備がまず大前提ではないのかと思います。体制整備の中に、情報提供や苦情対応などいろいろなものが入ってくるのではないかと思います。私どもが情報提供のことを繰り返し言い過ぎたこともあって、情報提供だけが特出してしまったのかもしれませんが、気になりましたということを申し上げておきたいと思います。

さらに、事後救済のところで、資金決済法の金融ADRについて書いていただいておりますが、金融ADRは、前提に免許制や登録制があった上でのものであり、どういうふうに位置づけるのかが課題であろうと感じております。私は、ODR(オンライン紛争解決)のようなものをこの分野で日本でも創設したらいいのではないかという提案はあってもいいと思っています。海外では、比較的金額の小さい紛争は定型的にODRで解決処理しているという話も聞いたことがあり、そういうのもあるのかなと思っておるところです。

最後に、戻りまして、加盟店管理のところでは割賦販売法等の法令に基づく事業者に対する義務づけによるものがあり、資金決済法によるガイドラインというものがあるというように、いろいろな規制の在り方が並列的に書いてあるわけですが、それぞれがどのような効果を持ち、どのような限界があるのか、また、どう評価されているのかについても書いておくといいだろうと思います。事務局には御負担をかけますが、よろしくお願いいたします。

私からは以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。

それでは、池本委員、御発言をお願いします。

○池本委員 池本でございます。ありがとうございます。

これから発言するのは、事前の発言レジュメには書いていなくて、皆さんの議論を聞きながら、改めて資料3の見出しや記述の見直しをしながら感じたところを少し整理させていただきたいと思います。

1つ戻りますが、資料3の3ページから4ページのところ、これは谷本委員から先ほど指摘があったところの下のほうの②で、悪質な加盟店が支払手段を利用することを未然に防止することという項目と、次のページの③で、トラブルが生じた場合には、紛争解決のために各支払関連事業者が協力し対応することと、この2つが掲げられております。それに対応するものと思われるものが、5ページ目の「加盟店管理について」と「事後救済について」になっているようにも見えるのですが、実は加盟店調査措置というものは、ここでは加盟店管理という言葉でこの間使われていますが、新たに加盟店を入れるかどうかを判断するときに、その事業者についての取引の内容、方法、契約条件などを見たり、あるいは広告表示なり、そのほかの情報を見て、受け入れるかどうかを判断するという、まさに未然防止あるいは拡大防止のためのことと、特に「随時調査」というのは、苦情が発生した場合に、苦情を受け付けたものを加盟店調査に反映させて、不適正な取引であれば解約処理することを指導したり、同じようなことを繰り返して対応しなければ、加盟店契約を解除するということも含めた対応で、最後の部分で言うと、これはそれ以降の新しい被害を未然防止する拡大防止の効果もあるということになるはずです。そういった意味が、3ページ、4ページの言葉の意味のところにも、あるいは5ページの言葉の意味のところにも、両方そういうところでまたがるのだということを入れていただくとよいのではないか。

同じような意味で、今度は5ページの「事後救済について」というところなのですが、ここが専ら割賦販売法で民事規定だけが紹介されていて、支払を停止し、または回復を図るための制度的方策がある。適用対象にならないものについてはそれがない。資金決済法では金融ADRとなっている。これまでいろいろ議論してきた中で、例えば苦情を受け付けて、その苦情をアクワイアラー側に伝達し、加盟店がどういう販売方法か調査して、不適正なものは解約処理しなさいというのは、まさにトラブル発生時の事後救済につながる処理というものが一定の義務として位置づけられる、そういう機能がある。これは割賦販売法の2か月を超える後払いは抗弁接続という強力な民事ルールがあるので、加盟店調査義務とか苦情の適切処理義務が民事の解決に直結するイメージはあまりないかもしれないのですが、むしろこれが今後、横断的なルールとしては非常に重要なものになってくるはずです。その意味で、事後救済あるいはトラブル発生時の対処ということは、行政的な意味での対処の仕方、行動規範のことと民事的に直結する解決ルールのことと、2段に分けて書いていただく必要があると思います。

そして、今の3ページ、4ページのところと5ページを比較していったら、これは谷本委員からの指摘にもヒントを得たのですが、3ページのところに支払手段を適切に選択できるように情報提供すると、そこで言う情報提供は、支払手段提供者自身の名称や連絡先、問合せ先もあるし、取引の内容についてのもの、あるいはその販売者の連絡先もあると思うのですが、そのことは5ページのところに項目がないのではないか。5ページにも同じように情報提供義務についてということで適正な取引をしていくためには、販売業者の素性、あるいは取引決済対象、取引の内容や事業主体について表示する。そういうものがあれば、別冊資料2にあるような詳細な現行法との関係性もつながりが見えてくるのではないかと思います。

そして最後に、一覧表にしてある資料2の項目と、資料3の主な論点の項目の立て方の中で、もう一つ入れるとすると、ルールの実効性確保に関する規律という項目は、やはり1つ項目立てしておいたほうがよいのではないか。それは義務規定でいえば、行政規制によって行政処分を行うということですし、あるいは民事ルールは事後救済のところでも出るのですが、実効性確保の中でも義務規定に対応する民事ルールというもの。これは以前に、抗弁接続という100かゼロかのものではないとしても、一定の調査措置を講じなかったため、あるいは苦情の適切処理をしなかったために救済の機会を失った場合には、そのことによる賠償責任的な救済措置もあり得るのではないかということを申し上げたことがあるかと思うのですが、そういうところも含めた実効性確保です。実効性確保という点で言うと、例えば多重債務防止で言うと、個人信用情報機関を整備する、それがばらばらの業界でそれぞれつくることで足りるのか。あるいは悪質加盟店排除で言うと、加盟店情報交換制度、クレジット業界でやっているような、あれをほかの決済手段提供者に広げると考える余地があるのかどうかとか、そういう実効性確保に関する関連制度のことも少し議論の対象になるのではないかと思います。

すみません。あれもこれもで申し訳ありませんが、以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。事務局がこの間整理していただいたことは、私は大変な努力の産物だと思っていました。ただ、それに対しても多様な御意見が出てきて、今のところ私は頭の整理ができずにいます。

それでは、森下先生、お願いします。

○森下座長代理 ありがとうございます。

今回、事務局に本当に豊富な資料をおまとめいただきまして、ありがとうございました。大変勉強になりました。恐らく議論していく上で、今回の資料の性格を一応確認しておいたほうがいいかと思います。資料3は、私の理解ですと、全体的な報告書の一部として盛り込むものであると思います。今回、前回中間報告を出しているわけですけれども、その中間報告の整理があって、ヒアリング結果の紹介があって、その上で何をプラスアルファとして今回の新たな報告書として出していくかという部分のコアとなる内容を議論するための、そういう過程でのペーパーだという理解でおります。

その上で考えますと、今日もいろいろ御指摘のあった、例えばワーディングですとか、あるいは用語の説明ですとか、そのようなものは全体的な報告書の中で分かりやすく説明していくことで対応することになってくるのかなと感じました。

そういう観点からすると、今の時点で非常に重要なのは、今回、資料1と2を御用意いただいたわけですけれども、本当にプリンシプルを実現する上で、1に書いてあるような対処策で、これは我々が議論してきたということだと思うのですけれども、本当に足りているのだろうかと、何か足りないものはないのだろうかというようなことを改めて確認すること。あとは資料2では、それに対応すると考えられる現行法のツールがあるわけですけれども、そういったようなものが、先ほど池本委員から有効性という話もありましたけれども、それぞれのものが有効に機能しているかどうかということ。あとは広がりとして、資料ではカバレッジについてもまとめてくださっているわけですけれども、カバレッジが狭過ぎたり、あるいは広過ぎたりしていないのだろうかということ、かと思います。

あとは、同じような機能を果たしているプレーヤーに対して、ある法令の下で提供されている規律とほかの法令の下で提供されている規律の違いに合理性があるのだろうかというようなところを丁寧に検討していくことが必要なのかなと感じております。

今回表を見せていただいて、まだそういった点について検討することが十分できていないのですけれども、そういったような作業をしっかりとしていかないといけないのではないかと考えております。

ただ、一方で、理由があって違いが出ている部分もあると思うのです。資金決済法と割賦販売法の中にはいろいろな違いがあると思うのですけれども、それぞれ対象とする事業者の性格の違いですとか、監督制度の違いですとか、そのようなものの違いもあるので、そういったような違いとか発展してきた歴史とか、いろいろなものがあってこういう違いが生まれていると思うのですが、その違いが合理的なのか。今見てその違いが調整されるべきなのかというところをしっかりと深めていくのが次のミッションなのかなと考えております。

あと、3のところで幾つか項目を挙げているわけですけれども、今回はプリンシプルへの対応策として、具体的に我々としてはどういうことを考えてきたということを事務局として出していただいたと思います。ここまでの御議論にあったように、プリンシプルベースということで、プリンシプルを我々の議論の根幹に据えるとすると、3のところはプリンシプルに対応した現行法の施策ですとか、あるいはプリンシプルに対応したあるべき施策、それに対して現行法はどういうものがあるか。それには有効性があるもの、ないもの、あるいはカバレッジがちょっと狭いもの、あるいはギャップがあるもの、そのようなものをプリンシプルをベースに整理していくと分かりやすいのではないかと感じました。

対策の措置によっては、今までのお話もあったように、例えばこういった施策はここにも関係するし、ここにも関係するというお話もあったと思いますけれども、ベースとしてはプリンシプルに対応した書きぶりで、どういったことが実現されるべきであるというようなことを資料1から引っ張ってきて、それに対して、現行法はこういうことがあるということを資料2から引っ張ってきて、けれども、例えば有効性ですとか、あるいは横の広がりという点でこういう課題がある。だからこうすべきであるといったようなことを、3のところで検討する。そうすると3は相当なボリュームになると思うのですけれども、そこは核心の一つですので、そこを充実して示していくというようなことは考えられるのでしょうし、そのようなことができると大変すばらしいのではないかと思っております。

ただし、今回、その前提の作業として非常に重要な資料をおまとめいただき、具体的にこのグループとして何を目指そうかということについては、非常にクリアになってきたと思いますので、次回に向けてそういった作業を進めることができればと考えております。

以上です。

○坂東座長 森下先生、ありがとうございます。今後の進め方などについても御示唆をいただけたのではないかと思います。

3番のところの御発言は、次の細谷委員の御発言で最後にして、4番のところにも入っていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、細谷委員、よろしくお願いします。

○細谷委員 何度もすみません。私のほうからは、資料1にあるプリンシプル対応のブルーのところです。一番最後の被害救済の観点から、キャリア決済に係る云々のところの最後のほうに、また、高齢者及び障害者に配慮したサポート体制として、音声案内の充実や大文字表示などのUI設計を進めることという記載があるのですけれども、この表の中ですと、キャリア決済のところだけにこの文面が係っているように読めるので、高齢者と障害者対応のことは非常に重要で、あらゆる支払手段にも適用していただきたいと思いますので、別枠にしていただきたいなというのが一つです。

もう一つございまして、私はこの専門調査会に出ながら、ある事業者のことをイメージして実はいつも出席しております。消費者センターでずっと苦労している定期購入の事業者です。後払い決済の事業者の団体様にもお話ししていただいたときに、そこに参加している事業者はトラブルが少なくなってきているのだけれども、そうではないところがいるというお話がありました。このプリンシプル対応の表を見て、そこの事業者が市場から排除できるのだろうかどうかというところを注目しておりまして、この表と今までの議論からすると、そこの事業者に、事業として正しいというか、公正な取引をしていただくとか、消費者保護の観点から対応していただけるためには、この登録制、参入規制のところしかないなと思っております。

そこで、登録制、参入規制のところで消費者保護及び取引の適正性を確保する観点から、所管省庁への登録または届出を求める制度、もちろんそれが必要なのですけれども、これに加えて、そういう消費者の保護及び取引の適正性を確保する観点から、注意するとか、何度も勧告するとか、そういうことを行わない場合は市場から排除できるような文面を入れてほしいなと思っております。

私からは以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。

それでは、次も大切な議論だと思いますので、4番の機能別に事業者を類型化して方策を考えていくという部分に移りたいと思います。この点に関する率直な御意見を承りたいと思います。よろしくお願いいたします。

池本委員、お願いします。

○池本委員 ありがとうございます。

これについては、事前に発言レジュメを提出させていただきましたので、その2ページ目の(2)あるいはその前のページも関係はするものです。まず基本の考え方として、これはこの調査会の中でもしばしば議論していた私のレジュメで言うと3ページのところに書いてありますが、消費者に支払手段を提供する事業者と、販売業者に支払手段を提供する事業者と、さらにその中間で仲介をする事業者という3つの分類の中でそれぞれの役割分担を認識しながら、その取引の適正化、安全・公正な取引のためにどういう規律が必要かという議論をしていくということだったのだろうと思います。

そこで言いますと、私のレジュメで言うと3ページにありますが、これを全部読み上げると時間がなくなりますので要点だけでお読み取りいただきたいと思うのですが、消費者に支払手段を提供する事業者としては、決済手段や自分自身の属性、あるいは取引内容についての情報提供。しかも、それは分かりやすく一般消費者が理解できるように提供することが必要である。支払能力調査、あるいは苦情が発生したときには苦情の適切処理、先ほどの加盟店調査にもつながるものが必要であると。それを担保するために、その下に書いてあるような幾つかの実効性確保の措置が必要になるのではないか。

他方で、販売業者に支払手段を提供するものは、そこを加盟店として契約締結する時点でまず、加盟店の事業主体や販売方法、取扱商品などについての基本的な事項を調査しておいて、それが消費者に支払手段を提供する事業者と共有できるようにしておくこと。そして、苦情が寄せられたときには、苦情は消費者に支払手段を提供した事業者側から寄せられることになりますが、改めてその取引についての加盟店の販売方法等を調査して、当初把握していたものとの関係を確認する。こういうことをしっかりとやるためには、登録制や調査体制の整備義務、あるいは加盟店情報の交換制度なども必要になってくるであろうと。

そして、中間の業者というのは、最も単純化したのがここに書いたことですが、加盟店情報を販売業者と提携している事業者から受け取って、それを消費者に支払手段を提供する事業者に伝達すること。苦情発生時には逆のルートで伝達していくこと。こういう中身で、そのものについてまで登録制も含めた規律が必要なのかというと、これは場合によってはレジュメのアの事業者もしくはイの販売業者と提携する事業者が指導監督するという規律の仕方もあり得るのではないか。この辺りは、後払い決済や収納代行のような個別式の取引ごとに決済手段が登場するものと、キャリア決済あるいはカード払いもそうですが、包括式で最初に消費者との間で利用枠を決めるようなものとで流れが違ってくるので、それに伴って誰が中間の決済仲介業者をコントロールするのか。

ただ、それもさらに考えていくと、この頃の決済プラットフォームとか取引デジタルプラットフォーム事業者のように、それ自体が消費者に名前を表示して決済手段を使ってくださいと顕名する事業者。我が社の決済手段というよりは、我が社も提供しているものはあるけれども、他のカード会社にしろ、プリペイドにしろ、こういうものも選択できますよというふうに名前を出してやっているものについては、苦情を受け付ける可能性も高いから、それをきちんとしかるべき先に提供していかなければいけない。そのことと、最終的に誰がその責任を負うのかということも規律しておかないと、お互いに責任のなすりつけ合いでは困るというような問題が出てくるのではないかと考えております。

取りあえず以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。

それでは、葛山委員、よろしくお願いします。

○葛山委員 ありがとうございます。

私もメモを提出させていただいたとおりなのですけれども、資料3の3類型について意見を申し上げたいと思っております。

まず、3類型にしていること自体については賛成でございまして、検討の枠組みとして非常に適切だと思っております。その前提で、提出させていただいた資料に関して発言させていただきたいと思っておりまして、2点、3類型のスコープとしてどこまでなのかというところと、あとは、この提示していただいた文言上、スコープを包含しているのかということを確認させていただければと思います。

まず1点目、どこまでなのかというところで、被害実態を踏まえて発言させていただきたいと思っておりまして、収納代行を検討の俎上に載せるべきではないかということについて、繰り返しになりますけれども、実務上、被害の現場から看過できないところでございますので、改めてお時間いただきたいと思っております。

クロスボーダー収納代行については規制が入りましたが、被害現場では、クロスボーダーではない国内の収納代行が詐欺の資金の回収手段として対応されております。メモでも出させていただきましたが、注釈に落としていますけれども、数百億円単位の多額の被害が報道されております。また、私の実際に見た事件でも、数十億円規模の被害ですが、収納代行を名のって、行政からの対応を免れるということをして、被害を拡大させた事案が実際にございます。これは国内です。

収納代行に対して、被害者が返金を求めて提訴した場合、収納代行にすぎないという反論をしてくるわけです。為替取引に該当しない、行政規制の対応ではないから何の義務もないと主張しまして、実際にこれは被害者側が敗訴するケースが散見されています。

これはどこにそもそも原因があるのかというのは非常に難しいところではございますが、為替取引概念というのは明文の定義がございませんで、判例はあるものの、その外延は不明確で、学説でも非常に複雑な状況となっており、解釈が一義的には定まっていないと。

この曖昧さというのがグレーな収納代行がばっこしている原因となっておりまして、被害現場の混乱を招いている現状がございます。さらに、消費者側からすると、これはちょっと難しい話になりますが、代理受領権が付与されているかどうかというのが外部的に判断できない。端的に言うと情報が分からないということで、当該取引が為替取引に該当するのか、消費者側からは事実上確認が不可能でありまして、これが訴訟になった場合に、消費者側の著しい不利益ということになっている問題でございます。端的に言いまして、国内も含めて収納代行については適切に検討していただきたいというところが私の意見でございます。

具体的にどのようにするのかということを何も言わないのはちょっと不義理かなと思いましたので、方策は幾つも考えられるのかなと思っておりますが、お出ししたペーパーはあくまで方策の一案にすぎませんが、少なくとも2つの観点が重要かと思っております。1つは、少なくとも規制の方向性として、クロスボーダー収納代行、詐欺の枠組みについて規制を前提としておりますので、国内の収納代行についても規制を実質化する観点での検討。あとは代理受領が成立しているかいないかというところで、法執行の実行を強化する観点が必要だと思っておりまして、十分な実態把握ができているかというと、疑問が正直ございまして、実効的な監督体制の構築と併せた検討は不可能かなと思っております。

これを前提といたしまして、被害実態を踏まえまして、収納代行だけではないのですけれども、DPF決済とか、メールリンク付決済とか、そもそもこの3類型のスコープに含む趣旨であるのかどうかを確認した上で、これを含む趣旨であれば、あとは文言上これが包含されているのか、これが含まれているのかを確認させていただきたいです。

具体的には、含むということであれば、この要件1として、まだ文言は検討の余地があるのかなと思っておりますけれども、「消費者と契約し」という文言になっておりますが、例えば振込先となった収納代行業者と消費者との間で契約が観念できるか。必ずしも契約は観念できないのだけれども、消費者と接する、直接お金を受け取る事業者というのが観念できると思っておりまして、これは今の業態だけではなくて、今後の決済を考えたときにグランドデザインとしてプリンシプルですから、より広いところを包含しようとすると、例えば消費者から金銭を受領するといった要素を加えるとか、契約構成に限定されない形で、より広く包含できる要件。これはちょっと難しいのが、効果との関係もございますので、余り広くすると、それは効果との関係で難しいという側面がありますので、それはトレードオフだと思いますが、この辺りについて、よく検討する必要があるのではないかということが私の意見として申し上げたいところです。

ありがとうございました。

○坂東座長 ありがとうございます。

この3類型の中に課題があるものがどういう形で含まれるのか、含まれないのかについては、もう少し議論が必要なのかなと思います。

山本委員、御発言をお願いします。

○山本委員 ありがとうございます。

私の発言内容も葛山委員とかぶるといいますか、そこと共通しているところがありますが、まず、①、②、③の分類は全くいいと思っておりますということが一言目です。

もう一つは、葛山委員がおっしゃったことと似ているのですが、まだこれから報告書としてまとめていくという前提だとは思うのですが、読者がイメージを湧くかというと、ちょっと分からないところがあるかと思うのです。そういう意味では、①は何かといったときに、クレジットカード会社がその例で、カードを発行している業務がこれに当たるのだということが分かるような形になるといいなと思っていますというのと、例えば③のようにその他というのは、何となく今回きちんと議論する時間がないからまとめました的に見えてしまうところもあるので、やはりそこに該当する事業者はこれだけあって、先ほどあったDPF決済とかメールリンク請求というのは、例えばそれはクロスボーダー収納代行と同じことをやっているのではないかと言えるようなことが見えるような表現を考えていくことで、いや、そこは規制すべきだねというふうに読んだ人の誰もが思えるようなアウトプットにできるといいなと思うのです。

そういう意味で、作業というのはかなりあるので、1つの御提案として、私も以前、多分、支払仲介でしたかね。収納代行とまとめさせていただいたことがあると思うのですが、あの段階では、あの時点の論点を元にまとめていますので、今だともうちょっとまとめられる要素が多いと思いますので、そこを全体に、前回出させていただいた資料と追加的なポンチ絵表現みたいなものを考えてみて、御提示させていただけたらなと思いました。

それを基に、①、②、③、特に③がその他みたいに片づけられるのは非常にこの委員会としても、もちろん①、②が中心的ではあるのですけれども、次回以降の議論にうまくバトンを渡せないと、効果があるのかという疑念がどうしても残るので、そういった御協力をさせていただきたいと思います。

そういう意味では、プラットフォームとかDPFとかメール決済は相談現場でめちゃくちゃ出てきている。他方で、弁護士の先生方が対応している事案は、やはりメイン取引になって何千万とか一気に送られてしまう。そこはちょっとギャップがあるのですが、実は使われているツールはかなり共通点もあったりするので、そういったことをうまく浮き彫りにしていくことは、ここの調査会でも十分できることではないかなと思います。

事務局さんに頑張ってまとめてくださいというのではなく、私もそこの表現のコンテンツとかを御協力させていただきますので、うまくまとめていけたらいいなと思いました。

もう一つ、これは基本的なことというか、簡単なことなのですけれども、①、②、③とまとめたのに、やはり命名したくないですかと。ネーミング、呼び方がないので、これはなかなかいい呼び方が、こうだといいのですけれどもと発する自信がないというのもあって、言いにくいのですが、やはりここも名前をつけて、その名前を基に、今後、法律改正とかにもそういう用語が入っていくようなことになれば、ここの調査会の効果というか、意義も本当に深まるかなと思いました。

以上です。ありがとうございました。

○坂東座長 ありがとうございます。山本委員にはいつもお世話になっていますが、またいろいろと御示唆をいただけると大変ありがたいなと思います。

では、谷本委員、御発言をお願いします。

○谷本委員 ありがとうございます。

私もこの4番目の類型化には賛成です。ここではその考え方というのも示す必要があるのかなと思いまして、今回の問題意識としては、この調査会ではリスクが存在するということが基本になっているかと思います。このリスク発生というのは以前から存在していて、リスクに対応するような法規制は一定程度存在しているわけですけれども、これが今回、資料2として示されていると思います。

ただ、対応できていない部分が存在するということが出発点になるのかなと思います。このリスクに対応して、プリンシプルというものも以前から存在したのだろうと、プリンシプルを実現する必要があるのだろうと思います。

プリンシプルの実現のための方策をなぜこれらの事業者が担うのかというと、やはり問題としているリスク発生に関わる者だということになります。さらに、プリンシプルを実現する必要がありますので、リスク発生に関わっているということでしたら、プリンシプルを実現する義務も一定程度負うのだろうと。さらに、プリンシプルを実現可能な立場の者であるということも、ここは押さえておく必要があるのかなと思いました。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。

もう少し時間がありますが、特に御発言の御希望はいかがでしょうか。

池本先生、そうしたら、お願いします。

○池本委員 ありがとうございます。

今、皆さんの発言をお聞きして、少し参考になればということで発言いたします。収納代行についてどう位置づけるかという話と、それから、消費者に支払手段を提供する、あるいは販売業者に支払手段を提供するというのを、「契約する」という言葉として入れるのは適切ではないという2つのことをお聞きして発言するところです。

1つは、私のレジュメの3ページの下に付け足し的に②として入れたのは、割賦販売法の個別信用購入あっせん、包括信用購入あっせんの定義規定を見ますと、これは要約した表現ですが、特定の販売業者による商品の販売、役務提供を条件として代金相当額を当該販売業者に交付し云々と、それを後払いにするという規律なのですが、これはもともとクレジットシステムが始まった当時、立替払契約方式の事業者、保証委託契約方式の事業者、金銭消費貸借契約方式の事業者等、様々なものがあって、その契約形式の立て方で漏れがあってはいけないということで、実質的な取引の流れを軸にして規律をしたというふうに解説書にも書いてあるのです。その意味で、契約関係というよりは、例えば販売業者から委託を受けて、そこへの支払先を提示して、その振込・送金の受託を受けるという、これは整理した上での表現ではないのですが、現実的な行為なり取引の流れに注目した定義にすれば、十分に入り得るはずです。その意味で、私はあくまでも基準は消費者に支払手段を提供する、あるいは販売業者に支払手段を提供する。むしろもっと出発点は、両方に支払手段を提供する事業者が一人でやっていたものが役割を分化していく。さらにその役割分化の中には中間の業者であった者が大きく見えているところもあると。そのような様々な形態が出ているところも踏まえた上で、漏れがないような形で位置づけを提案するということではないかと思います。

それから、もう一つ、今のことに関連して言いますと、これは以前に森下座長代理から御指摘があったことにつながっていくのですが、資金決済法、金融庁の法制度はどうしても金銭を預かって、それをほかへ送金するというような流れ、あるいは金銭を預かって決済に提供する。前払式支払手段もそうですし、資金移動業もそうですし、資金を預かるから登録制にして、しかも資金の保全をするという、そこに行くけれども、この頃出ている様々なものは、資産を預かるということに着目するのではなくて、ある取引に対する決済を適正に行わせるということで考えるべきではないか。

さはさりながら、その体制をしっかり整備していくという意味で言いますと、後払い決済の割賦販売法は、後払いですから預かり資産の保全は全く必要ないのですが、実は資産規模の要件が登録拒否要件の中にあって、5000万円という数字があるのです。しかも、それは様々な義務規定を適正に履行できるための体制整備の基盤として必要だという説明をされているのです。ですから、そういったもので最低限の登録上の基盤要件を定める。さらに、資金移動業のように受け取ったものが滞留する実態が大きくなるようであれば、それは別の資産要件も考えていくというふうに少し柔軟に考えていくことができるのではないかと思います。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。

恐らくまだ様々な御意見があると思うのですが、これから4番のところは詰めていかなければいけない。ただ、大きな枠組みの考え方は、これを土台に議論ができるのではないかというふうに先生方から御発言をいただいたのではないかと個人的には思っております。

さて、本来であれば、5番のところについても御意見をいただく時間をつくりたかったのですが、5番につきましては、今後の議論の素材でもありますので、今回はその文書の提供にとどめて、先生方から、またその点については御議論をいただく機会を設けたいと思っています。

あと5分ぐらいあるのですが、どうしてもという方がいたら、ぜひ御発言ください。

よろしいですか。

それでは、本日はそろそろ予定の時間が参りましたので、今回の議論はこれで終わりにしたいと思います。様々な御指摘をいただきました。それを丁寧に整理して、今後の文書の中に反映できるよう努力をしたいと思います。

事務局のほうには大変な御苦労をかけますが、またどうぞよろしくお願いします。

委員の皆様方におかれましては、活発に御議論をいただき、ありがとうございました。

それでは、事務局から何か連絡等がございましたら、お願いをいたします。

≪3.閉会≫

○友行参事官 本日も長時間にわたりまして、誠にありがとうございます。

次回の会合につきましては、確定次第、御連絡させていただきます。

以上です。

○坂東座長 ありがとうございました。

それでは、本日の会議は、これにて閉会とさせていただきたいと思います。お忙しいところをお集まりいただき、また、活発に御議論をいただきまして、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

(以上)