第15回 支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会 議事録
日時
2026年5月1日(金)13:00~14:58
場所
消費者委員会会議室・テレビ会議
出席者
- (専門委員)
- 【会議室】
坂東座長、池本委員、葛山委員、谷本委員、永沢委員、宮園委員、山本委員 - 【テレビ会議】
森下座長代理、柿野委員、加藤委員、柴田委員、瀧委員、滝澤委員、細谷委員 - (オブザーバー)
- 【会議室】
鹿野委員長 - 【テレビ会議】
黒木委員長代理 - (参考人)
- 山田 茂樹 司法書士
- (事務局)
- 小林事務局長、吉田審議官、友行参事官、事務局担当者
議事次第
- 開会
- 議事
論点整理について - 閉会
配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)
- 議事次第(PDF形式:56KB)
- 【資料1】 相談事例の概要(PDF形式:479KB)
- 【資料2】 事業者・事業者団体との意見交換の概要(PDF形式:257KB)
- 【資料3】 主な論点について(PDF形式:247KB)
- 【資料4】 池本委員提出資料(PDF形式:306KB)
≪1.開会≫
○坂東座長 それでは、始めたいと思います。
本日は、皆様、お忙しいところをお集まりいただきましてありがとうございます。ただいまから、消費者委員会第15回「支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会」を開催いたします。
本日、会議に御出席いただいております委員の皆様を御紹介いたします。池本委員、葛山委員、谷本委員、永沢委員、宮園委員、山本委員、それに私、坂東は会議室で、森下座長代理、井上委員、柿野委員、加藤委員、柴田委員、瀧委員、滝澤委員、細谷委員はテレビ会議システムにて御出席をいただいています。
また、消費者委員会からのオブザーバーとして、鹿野委員長は会議室で、黒木委員長代理はテレビ会議システムにて御出席をいただいております。
なお、大澤委員、柿沼委員は御欠席との連絡をいただいております。
それでは、本日の会議の進め方について、事務局より御説明をお願いいたします。
○友行参事官 本日、テレビ会議システムを活用して進行いたします。一般傍聴者にはオンラインにて傍聴いただき、報道関係者のみ会議室で傍聴いただいております。
議事録については後日公開いたします。議事録が掲載されるまでの間は、本日の会議の模様をホームページにて配信いたします。
配付資料は、議事次第に記載のとおりでございます。もし不足等がございましたら、事務局までお知らせください。
以上でございます。
○坂東座長 ありがとうございました。
≪2.論点整理について≫
○坂東座長 それでは、本日の議事に入りたいと思います。
当専門調査会は、令和7年8月に中間整理を取りまとめ、公表いたしました。その後、引き続き調査・審議を重ねてまいりました。
中間整理以降の具体的な検討としては、後払い決済、キャリア決済、いわゆる支払仲介会社、クレジットカードを中心とする2か月内払いの取引等を対象に、個別の相談事例に即して、その現象や問題状況、さらにそうした現象が生じている背景・原因の整理を行ってまいりました。あわせて、これらの支払手段に関連する事業者及び事業者団体に対するヒアリングも実施いたしました。
なお、一部非公開の部分もございますが、その詳細につきましては消費者委員会のホームページにおいて公表しているところであります。事業者の皆様や各事業者団体からは、それぞれの業務に関して適切な消費者保護を図るべく御努力をなさっていることについての御説明がなされたと思います。私どもも、そういった御説明を聞きながら、そのベストプラクティスが消費者全体に広がっていくことが何よりも重要なのではないかということを学ばせていただきました。
さて、本日は、こうした中間整理の内容を踏まえ、それ以降に行ってきた様々な事例の整理や事業者・事業者団体からのヒアリング結果等を踏まえて、支払手段の多様化・複雑化を背景として現在どのような課題が生じているのか、今後どのような方向性を目指していくべきかといった点について、さらに議論を深めてまいりたいと考えております。
それでは、事務局より資料について御説明をお願いいたします。
○友行参事官 それでは、資料1を御覧いただけますでしょうか。「相談事例の概要」としております。
1つ目が後払い決済でございます。相談事例のところを御覧いただけますでしょうか。
動画共有サイトで美容液の広告を見た、サイトには「継続回数の約束なし」とあったので、その後コンビニ後払いで8,000円程度支払ったということでございます。ただし、その後、2回目の商品が届く前に解約申請する。それから、それについて代金を支払う。その後、ネット上で解約申請したが、4回縛りのコースになっているという連絡があったということでございます。クーポンを使用したことで、4回縛りの定期コースに変更されたことが分かったということでございます。後払い請求業者から督促が届いたり、それから、販売会社と後払い請求業者に解約と代金請求の取下げについてメール等で交渉しているが、対応してくれないという内容となっております。
この後、相談事例を幾つか御紹介してまいりますけれども、それぞれの相談事例につきまして、現象と問題状況、現象が生じた要因について、相談事例の中から分かる範囲で分析をするということをこちらに記載させていただいております。
ただいまの相談事例につきましては、現象が生じた要因のところを見ていただきますと、2つ目のマルでございます。クーポン利用によって契約条件が変更することに説明が不足している、このような契約方法は消費者契約法違反の可能性もあることが考えられます。
それから、その下のマルでございますが、消費者と販売店との間で消契法違反の可能性もある消費者トラブルが生じているさなかであるにもかかわらず、支払事業者から一方的に督促・訴訟通知が送付されているということでございます。
次のページでございます。同じく、後払い決済に関わる相談事例となっております。こちらの相談事例の紹介は割愛いたします。
申し遅れましたが、こちらの後払いにつきましての相談事例①、相談事例②ともに、第10回の支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会で既に1度御紹介している事例となっております。
相談事例②に戻りますが、こちらにつきましては、現象が生じた要因のところでは、解約成立後の誤った請求がなされているといったことが考えられると分析させていただいております。
その下のグラフは、御参考的な意味合いもありまして掲載しているところでございます。御参考的な意味合いと申しますのは、こちらについても、脚注のところにございますように、第10回支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会で1度御紹介したデータとなっております。
相談の規模感といたしまして、後払い決済が関連する消費生活相談の件数は、2024年には5万7000件程度、2025年度のデータは、少し減っているように見えますが、こちらにつきましては、脚注にございますように2025年9月9日時点までの登録分でございますので、現実のデータはこの数字とは違っていることが十分考えられます。
次に3ページ目でございます。キャリア決済(電話料金合算払い)につきましての相談事例でございます。
相談事例①、その次のページの相談事例②、いずれも11月28日に開催されました第10回の専門調査会において紹介している事例でございます。ですので、詳細については御説明を割愛いたします。
5ページ目に参ります。3番のいわゆる支払仲介会社についての相談事例でございます。
相談事例①でございます。インターネットでぬいぐるみを注文したところ、代金の7,000円はクレジットカードで一括払いした。サイトには注文して一両日中に確認メールが届くとあったけれども、メールが来ない、連絡したが返信もなかったということでございます。クレジットカード情報を伝えてしまったことが気になって、クレジットカード会社に連絡してカード情報を変更することをこの相談者は行っております。販売会社の名称は分からないが、クレジットカード会社に商品未着で連絡不能と伝えたところ、自分で取引したものについてのトラブルの対応はできないと言われた。また、決済代行業者は海外の業者と分かり、連絡の取りようもないということでございます。
こちらの現象が生じた原因のところを見てみますと、販売事業者とも連絡不能で、海外の決済代行事業者が介在しており、クレジットカード会社も対応しない。実在しない事業者、詐欺サイトの可能性があるということでございます。
次の相談事例②でございます。「資金ゼロでもできる」という動画を見て、取引に入っております。上から5行目の辺りですが、キャンセルすると決済代行業者に送ったら、キャンセル権限がないので販売会社にキャンセルするようにと返信があった。販売会社のサポートセンターにもキャンセルメールを送付した。そうすると、窓口から手続するように言われ、メールアドレスと電話番号を知らせるように言われたので、そこは断った。不審なので警察にも出向いた。クレジットカード会社に申し出たら、消費生活相談窓口で手続するように言われたということでございます。
現象が生じた原因のところでございます。「無料」とうたいながら高額な登録料を請求する典型的な詐欺的勧誘手法の可能性があるということでございます。また、決済代行会社は、加盟店の悪質性を確認せず決済処理を行っているなどといったことが原因として考えられます。
7ページ目でございます。クレジットカードを中心とする2か月内払いでございます。
相談事例の1つ目でございます。医療脱毛の6回分の契約をした。単価2万円で、その代金をクレジットカード一括払いで決済したということでございます。ところが、2回分の施術を受けたところで会社が倒産してしまったということでございます。カード会社に連絡したところ、チャージバック期間を経過していて何も対応できないということでございました。
現象が生じた原因のところでございます。事業者の突然の倒産によって前払済みのサービスが提供不可能になった、クレジットカード会社のチャージバック期限を超えてしまったということが記載されております。
相談事例②でございます。こちらについても、美容整体のセルフケア講座というものを1本契約している、それから、受講開始1回目に今回解約希望の1年間のレベルアップ講座も契約しているということで、2本の契約をしているということでございます。1つの契約については毎月代金を36回に分けて業者に払うことになり、クレジットカードのマンスリークリア契約で業者に支払中だと。新たな契約は業者に24回に分けて同様に支払っているということでございます。事前説明とサービス内容に違いがあることを弁護士に相談して、契約解除を申し出て、今月以降は払いたくないと考えているが、クレジットカードにまた請求が上がっているということで御相談が上がっているということでございます。
現象が生じた原因のところでございます。受講実態や品質に争いがあるにもかかわらず、加盟店側が支払停止に同意していないなどのため、クレジットカード側で自動請求が止まらない。2本の契約が別々の支払枠で動いており、一方のみ停止しても他方が走り続けるといった状況が生じているということでございます。
9ページ目につきましては、年度別で見た支払方法別相談件数・割合でございます。販売信用に関する相談件数は、このところ年間20万件前後で、そのうち2か月内払いが大きなウエートを占めているということの表でございます。
こちらにつきましても、注のところを御覧いただきますと、この専門調査会の中間整理で1度提示しているデータとなっております。御参考までに掲載しているところでございます。
相談事例につきましては、数は限られた形で、それぞれの支払の状況に応じて2つ程度ずつ御紹介しているという状況でございます。
次の資料2を御覧いただけますでしょうか。こちらは、専門調査会のほうで事業者・事業者団体との意見交換を行っていただいた概要を整理したものとなっております。支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会では、支払関連事業者との意見交換を実施したと記載させていただいております。本意見交換における主な論点の概要は、以下のとおりであるということでございます。
まず1番として、「日本後払い決済サービス協会、株式会社ネットプロテクションズ及びGMOペイメントサービス株式会社との意見交換」としております。
この回の意見交換につきましては、資料の脚注を御覧いただきますと、脚注2番の第11回の専門調査会を昨年の12月12日に開催しているところでございます。この開催の模様は、ホームページを御覧いただければ、公表資料、議事録について掲載されております。ですので、詳細につきましてはそちらの御確認ということになりますが、この資料では、主な論点、意見交換の概要について整理しております。
本文に戻ります。まず、加盟店調査についてでございます。日本後払い決済サービス協会からは、割販法における加盟店管理規制を参考として、加盟店審査に関する自主ルールを自主規制団体として策定しているという御説明。それから、悪質な加盟店の排除を目的として、会員各社がそれぞれ保有する加盟店情報を一元的に共有する「加盟店情報交換制度」を開始しているという説明がございました。そのほか、相談窓口に関することや支払可能見込額調査に関する取組などについての御説明があったところでございます。
その次に、2ページ目の2番でございます。一般社団法人電気通信事業者協会との意見交換も行っております。その際の意見交換の主な内容として、加盟店とのトラブル、相談窓口、通信料金とそれ以外のサービス代金の支払の分離などについて、ここでは取り上げております。
加盟店とのトラブルにつきましては、電気通信事業者協会からは、加盟店と消費者との間で発生したトラブルへの対応については、原則として加盟店と消費者との間において解決が図られるべきものとの基本的な考え方が示されたということでございます。
3つ目の括弧の支払の分離のところにつきましては、下から4行目でございますけれども、キャリア決済サービスについて、サービス開始当初の仕組みを前提とした運用を維持すべきものとは考えておらず、利用実態等を踏まえて適切な在り方を検討していくといった認識が示されたところでございます。
電気通信事業者協会との意見交換につきましても、脚注にございますように、1月23日に開催されました専門調査会において、ホームページに資料と議事録などにつきましても公表しておりますので、詳細はそちらを御確認ということでございます。
それから、3番といたしまして、一般社団法人日本クレジット協会との意見交換も行っております。こちらにつきましては、先に脚注のところを御紹介いたしますと、本年の3月26日に開催しており、資料や説明の内容などにつきましてはホームページを御確認いただければということでございます。
日本クレジット協会との意見交換についてでございますが、ここで主な概要として取り上げておりますのは、加盟店調査に関すること、海外アクワイアラーなどとの取引に関わること、苦情伝達、自主的取組の遵守、4ページ目に参りまして、2か月内払い取引に関する自主的取組、クレジットカード取引に関する費用となっております。
3ページ目に戻りまして、加盟店調査に関しましては、上から3行目のところからでございますけれども、クレジット協会からは、割販法はクレジット番号等取扱契約締結事業者が加盟店調査義務を負う制度設計となっており、決済代行業者が介在する取引であっても、加盟店との取引に問題が生じた場合には、当該締結事業者が加盟店に関する調査、是正対応、さらには契約解除に至るまでの責任を負う構造が既に法律上整備されているといった説明もございました。
また、このページの一番下のところでございますが、自主的取組の遵守につきましては、クレジット協会からは、自主ルールに適切に運用できているか確認するため、目的の異なる複数の調査を実施しているといった説明があったところでございます。
専門調査会におきましては、今御紹介しました3つの事業者・事業者団体との意見交換のほか、1ページの脚注の1に書いてございますように、GMOペイメントゲートウェイ株式会社、SBペイメントサービス株式会社とは非公開で意見交換を実施しております。
事業者・事業者団体との意見交換の概要については以上でございます。
続きまして、資料3の「主な論点について」を御説明いたします。
1ページ目でございます。
これまで中間整理をおまとめいただき、中間整理の後は事業者・事業者団体とのヒアリングを行っていただくなど、調査・審議を続けてまいりました。そういったこれまでの調査・審議を踏まえると、支払手段に係る現行制度においては以下のような課題・リスクが存在すると言えるのではないかとなっております。
まず1つ目でございます。各種支払手段に共通する課題として、支払手段の多様化及びキャッシュレス決済の進展を背景に、非対面での取引が容易になり、その結果、詐欺的取引や消費者トラブルが増加し、その未然防止や被害回復を困難なものにしているのではないかということでございます。一定の制度的枠組みに基づく義務づけが講じられている場合もありますが、同種のトラブルであっても、例えば各カード会社の対応に差異が見られるという指摘もなされているところでございます。制度上の義務の存在とその運用における実効性との間に課題が残されている可能性があるのではないかということでございます。詐欺的取引リスク、制度と実態の乖離が1つ目でございます。
2つ目でございます。いわゆる支払仲介会社については、多様な事業を展開しております。提供するサービスの内容に応じて適用される規制も異なっており、その位置づけが必ずしも明確ではない点があるということでございます。決済ネットワークの中で支払仲介会社を含む複数の事業者が様々な形で関与することにより、トラブルが発生した際の責任の所在が不明確となっている可能性があるということでございます。責任所在が不明確ではないかというのが2つ目のリスクでございます。
2ページ目に参ります。支払の仕組み・契約構造が複雑となっております。取引に関与する事業者の情報や契約条項等について消費者の適切な理解が難しい、トラブルに遭っても情報・交渉力が低いと言えます。3つ目は、情報・交渉力非対称リスクでございます。
次に、後払い決済については、自主規制による一定の取組が進められているところもございます。ただし、クレジットカード等のほかの与信手段と一体的に捉えた返済能力調査、多重債務の防止に関するルールや仕組みが確立されているとは言い難い点であります。キャッシュレス決済が、他の与信手段の利用へとつながる入口等となっている可能性も踏まえると、与信的性格を有する支払手段の提供に当たっては、返済能力審査の在り方について一定の仕組みなどが求められるのではないかということでございます。4つ目は、過剰与信リスクでございます。
次は、キャリア決済のような通信料金と商品又はサービスの対価が一体として請求される仕組みは、消費者にとって生活の維持に重大な影響を及ぼし得るリスクを内包しているということでございます。現行の制度的枠組みの下では、通信サービスの継続という消費者のライフラインに関わる利益と商品又はサービス代金の回収とが適切に切り分けられているとは言い難い状況にあるということでございます。ここでは、それを通信料金だけにかかわらず、生活基盤侵害リスクという形で整理しております。
6つ目でございます。規制の隙間に位置づけられる後払い決済の分野においては、自主規制団体への参画事業者数が限定的となっております。事業者間における対応の差が、結果として消費者にとってのリスクにつながっていると見られるという点でございます。こうした状況は、規制の隙間に伴うリスクが解消されにくい、自主規制の枠組みが有する限界を示しているとも考えられるということでございます。6番目のリスクは、自主規制の限界、規制の隙間リスクでございます。
以上、現時点、6つのリスクがあるのではないかというようなおまとめの仕方となっております。
次に、2番といたしまして「支払関連事業者における根本的な規範」でございます。これまでの検討を踏まえると、消費者が支払手段を安全かつ安心して利用できる環境を整備するに当たっては、いかなる支払手段が用いられる場合であっても、一定水準の消費者保護が維持されることを最優先の課題として位置づけることが重要ではないかと記載されております。そのため、支払関連事業者において、とりわけ以下の点が担保される必要があると言えるのではないかということで、4点まとめていただいております。
第1に、悪質な加盟店が支払手段を利用することを未然に防止すること。第2に、消費者トラブルが生じた場合には、紛争解決のため、各支払関連事業者が協力し対応すること。第3に、過剰な借入れや多重債務の発生を抑止するための措置を講ずること。第4に、支払サービスに係る請求の不払を理由として、生活上不可欠なサービスの提供が一方的に停止されることのないよう配慮すること。
まずは、これらの事項を支払関連事業者における根本的な行動規範(プリンシプル)として明確に位置づけ、その業務運営全般に一貫して反映させることが必要ではないかと記載されております。
3番、「今後整理が必要な論点」でございます。
①支払関連事業者については、その果たす機能の内容及び当該機能に伴って生じ得るリスクを適切に踏まえ、それぞれに対応したルールを課すことが必要ではないか。
②制度運用の明確性及び予見可能性を確保する観点から、ここで言う消費者の利益を著しく害するおそれのある「悪質な加盟店」とは、いかなる行為、属性を有する事業者を指すのかについて、一定の定義又は判断基準を設ける必要があるのではないか。
③その他でございます。
御説明は以上です。
○坂東座長 ありがとうございました。
今までの議論をリスク、プリンシプルという形で整理をしていただき、それに伴ってどのような課題があるかという点を今後の審議の方向性としてまとめていただいたと思います。本日は、とりわけ資料3に基づいて委員の皆様から御意見をいただきたいと思っております。基本的には1、2、3を分けて御意見を賜りたいと思っております。
まず第1の「現行制度の課題・リスク」について、御意見、御指摘のある委員から御発言をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
池本委員。
○池本委員 池本でございます。
発言メモを提出させていただいたところ、資料として配付していただきました。ただ、あれもこれも書いてありますので、まず重要と思われる総論的なことで、論点①、②、⑥について、しかもペーパーにある程度詳しく書いてありますので、その要点を紹介する。③、④、⑤については、後で時間があれば少し発言させていただくというふうにしたいと思います。
まず論点①ですが、非対面のネット取引で、もともと取引の相手方、サイト業者との間でも匿名性がある、トラブルが起きやすい上に、それを決済する事業者もネット上で素性がよく分からない、あるいはどこへ連絡していいか分からない、こういう問題があるから非常にトラブル起きやすいという問題。ですから、ある意味では今回の議論の一番根幹をなす問題指摘は、詐欺的取引などの被害が生じやすいリスクがある、こういうふうになるのだろうと思います。
これに関連して、資料2のクレジット会社のヒアリングのときに出た意見で、割賦販売法では加盟店調査とか苦情対応というものが、加盟店との契約締結事業者がきちんと調査をするという制度ができているという意見がありました。これは、現実問題としてどうなのかというのをデータで確認しておいたほうがいいと思ってデータを紹介します。ただ、このデータは昨年春の国民生活センターのヒアリングの数字を出したのですが、今日配付された資料1の9ページに数字が新しいものがありますので、そちらを前提に説明します。
国民生活センターのPIO-NET情報で、支払方法別の相談件数という9ページの数字を見ますと、ここはそのままで、2015年が4万681件だったのが2024年度には18万3442件というふうに非常に大きな数字になっていることが示されました。ただ、この18万3442件の中には後払い決済の件数も含まれている可能性があると理解しております。
その件数ですが、昨年春に聞いた数字が4万8800ですが、先ほどの資料では5万7702件ということなので、それで計算をし直すと、2015年から2024年の間に3.3倍とあるところが3.1倍というふうに少し数字が下がります。そうは言っても、それに対するクレジット協会の統計資料によりますと、2015年はクレジットカードの契約件数が2億4040万件ですが、2024年には2億9766万件と1.24倍に増加しています。確かに増えているのは間違いないのですが、トラブルは3.1倍、契約件数は1.24倍ですから、やはりコントロールできていないと言わざるを得ない。特に今ネット社会の中で、クレジット会社が関与しているものについても、契約件数の増加よりはトラブルの発生件数が大幅に大きい。こういう辺りをしっかり見ていただくと、クレジット事業者団体の自主規制・規則でちゃんと管理しているということには残念ながらなっていないということは確認していただく必要があると思います。
論点②につきましては、もともと決済事業者というのは、消費者に決済手段を提供するとともに販売業者に対して、いわば両方へ決済手段を提供する、取り次ぐという立場であるのですが、それを前提にしながらも、この頃の大きい流れとして、特にクレジット決済の分野では、決済を行う事業者がカード発行会社、イシュアーと、加盟店契約会社、アクワイアラーというふうに役割分担されている。さらには、その先に決済代行業者というのが入ったり、場合によってはそれがもう一段入ったりという形で、役割分担が非常に広がっているために、決済手段を提供する事業者の責任という総論だけではなくて、立場の違いによって見ていく必要があるのではないか。
特に悪質加盟店を排除するということになると、加盟店との契約、販売業者に決済手段を提供する側の責任、しかも、それが単発の責任ではなくて、消費者に決済手段を提供する者があくまで消費者には安心・安全な決済手段を提供する役割があるし、その両者がきちんと提携して連絡・調整しながらやってもらわなければいけない。そのためには、その中間に介在する事業者もしっかりと役割を果たしていただかなければいけない。こういう問題だということで議論を進めていく必要があるのだろうと思います。
特に中間の業者ということでいうと、この頃いろいろな問題がありまして、いわゆる決済プラットフォーム、いろいろな決済手段を総合的に選択肢を広げて提供している者とか、あるいはデジタルプラットフォーム、ネット上のモールを運営する事業者も決済手段を提供するとか、そういう中間の業者にもいろいろな業態があるということなので、そういうことも視野に入れて考えていく必要があろうかと思います。
飛びまして、論点⑥について要点を説明させていただきたいと思います。資料の中では後払い決済を主に念頭に置いて、自主規制には限界があるのだと。その例として、割販法の加盟店調査のルールが十分ではないのではないかという指摘をしております。それは間違いなくそうなのですが、実は2か月内の支払について法規制がないという割販法のルールが、後払い決済も翌月払いを原則としていますし、あるいはキャリア決済も結局のところ翌月払いだから割販法の適用もないということが土台になっている。そういう意味では、現在問題になっているものの多くが、2か月内払いについて法規制がクレジットの分野でないことが、ほかのところでいろいろ影響している。全体を見て考えていただく必要がある。
そして、この調査会の中でも時々議論になっています、いわゆる収納代行。ようやく海外に送金する収納代行については資金決済法で規制対象になりましたけれども、国内での収納代行をやるものについては規制対象になっていない。やはりここも、規制がしっかりと横断的になっていないためにトラブルが非常に深刻な状態になっている。その意味で、規制の隙間リスクというものは、各種の支払手段にも共通の大きなリスクですので、これは6番目ではなくて、論点③の前か後ろか、その辺りの総論的なところに位置づけていただいたほうがいいのではないかと、位置づけのことも含めて一言申し上げました。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございました。
リスクの具体的な中身について、これまでの議論も踏まえて池本委員から御指摘をいただいたと思います。
リスクの内容についてでも結構ですし、こういったまとめ方の視点についてでももちろん結構でございますので、1番のところについてぜひ御意見をいただければと思います。
谷本委員、お願いします。
○谷本委員 ありがとうございます。谷本です。
池本委員からも御指摘があったことと似通ったこともあるかなと思うのですけれども、1のリスクのまとめ方ですが、1のところで指摘されている重要な点は、詐欺的取引が増えている、それが少額だけれども多数になっていたり、高額なリスクというものも生じているということかと思いますし、池本委員の提出された資料のところでも論点①については詳細に書かれておりますので、アとイのようなところを補充していただければいいなと思っております。
他方、①の中の制度と実態の乖離という中身ですけれども、これはどちらかというと、ここの整理で言うと⑥の中に位置づけていただいたほうがいいのではないかと思います。これは、自主規制の限界とか規制の隙間リスク、制度と実態の乖離のリスクということでまとめていただいたほうがいいかなと思います。
①は、実態としてデジタル社会の進展によってこういうリスクが発生しているという問題で、これについて規範的にどういう問題点があるのかというところが⑥で、むしろこれは、池本委員からも御発言がありましたけれども、②として総論部分かなと思いました。その上で、②としていただいている支払仲介会社のところは大きな総論部分かなと思いますけれども、③として位置づけていただいたほうがいいのかなと思います。
その上で、③の部分は④としていただいて、これは池本委員からも御指摘があったかと思いますけれども、支払の仕組み・契約構造が複雑で消費者の適切な理解が困難であるという部分は、取引内容、取引関与者、連絡先の不明リスクということで位置づけていただくほうが後のプリンシプルの整理とも整合性が取れるのではないかなと思います。
④は⑤とする。これも各論としての位置づけではないかと思いました。
⑤も各論として⑥として位置づけていただいたほうが、整理としては見やすくなるのではないかなと思います。
この部分は以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
各委員から御意見をぜひという積極的なお申出がありますので、急ぎたいと思います。
瀧委員、お願いします。
○瀧委員 ありがとうございます。
私からもコメントのみでございます。
いただいたリスクの整理方法とかは、私もフィンテックの世界からこの問題を捉えている人間として、今後いろいろな類型のサービスが出てくると思うので、そういうときに機能やリスクの類型で問題を整理していくアプローチが不可欠だと思っております。そういう意味では、このような制度の把握をすること自体、結構大きな意義があるのではないかなと考えております。
細かく、分かりやすさとか、MECE(ミーシー)である必要はないのかもしれないですけれども、今出ている問題を整理していくところに当たっては谷本委員の御意見を入れていく必要があるのかなと思っているのですけれども、総じて、こういった規制の在り方はよく問題があるところだけにフォーカスして、1個の業規制をつくって満足するというアプローチが取られがちだと思うのですけれども、今のような書きぶりをしていただくと、今後生まれるような問題点に対してちゃんと改善が示せるのでいいのではないかなと思っておる次第です。
ただ、いろいろな行政の中では、先ほど述べましたように、何か1個の問題があって、それを業規制によって対応するみたいなことが比較的日本ではよく取られるアプローチかなと思っておりますので、後段のプリンシプルのところはそういう意味では難易度が高いことをお書きになっているのだと思っていまして、両方だと思っています。プリンシプルを大事にしていくことと、あと確実に新しいプリンシプルの下でしっかりとした規制導入が図られるように、ある種使いやすいものを出していくことが大事なのかなと思いました。
コメントでのみでございますが、以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
プリンシプルの部分については、後ほどまた委員の皆様から具体的な御意見をいただきたいと思っております。
山本委員、御発言をお願いします。
○山本委員 ありがとうございます。
私は、この整理で言うと①と⑥かなと思うのですが、先ほど池本委員がおっしゃられたことと共通する点と違った視点の意見なのですが、まず、今回問題として特に大きいところは3つか4つあるかと思うのですが、そのうち1つがクレジットカードの一括払いの部分、2か月内払いのところの御指摘があったと認識しております。あと、キャリア決済、後払い決済のように、そもそも規制をはなから受けていないところにも問題があるのだと。
そこで進め方というか、考え方ですが、例えばクレジットの取引とキャリア決済、後払いの取引というのは全く違う側面があると私は思っているのです。それは、制度面から見たときに、クレジットカードというのはそもそもカードを発行する会社が包括信用購入あっせん業者として登録を受ける。あとは、加盟店と契約を締結する業者がクレジットカード番号等取扱契約締結事業者としての登録を受ける。要は、提供している事業者は規制対象に当たるけれども、その中の取引の部分的にというか、ある部分は実は規制を受けていない、そういう規制の網の矛盾点があるという点ではないか。さらに言うと、クレジットの場合は、そもそも取扱高も非常に多い中で苦情が増えているという点がある。
それに対して、キャリア決済と後払いを考えますと、支払手段を提供している事業者は支払行為に関して何ら規制を受けていないものであって、そこはそのままでいいわけがないというのがまず私の意見です。
そういう意味では、例えば後払い決済などの示唆的な事象と思われるのは、自主規制ルールを敷いて、ほぼ割賦販売法にあるような加盟店情報の交換制度とか加盟店の調査規定のようなもの、クレジットカードのものを模倣したものを用意しているわけですので、そこは極論してしまえば割賦販売法の枠内に収めるべきと考えても全く矛盾はないのではないかと考えています。
キャリア決済に関しても、全く規制のない中でどう規制していくべきかというのは論点になるのですが、規制ありきではない実務的な議論も、矛盾していますが、後払いは割賦販売法の枠内に入れてもいいのではないかという私の意見ではありますが、他方で、キャリア決済のように動きが難しいところに関して、申入れとか、実際に支払をキャリア決済と通話料を分けることによってもかなり救済されるという実務的な意見もかなり出てきたと思いますので、そういう意味で、実務的に制度に手を入れないけれどもできる部分と、制度を少しいじらなければいけない部分があるのではないか。そういうところは、参入規制があるかないかなどの要素によって仕分けていくという考え方はあるのではないかと思います。
そういう意味では、特に⑥のところと①の一部の意見ということになりますが、以上です。ありがとうございました。
○坂東座長 ありがとうございました。具体的な規制にどういうふうにつなげていくか。
葛山委員。
○葛山委員 ありがとうございます。葛山です。
全体方針と今後の検討についてということでコメントさせていただきたいと思います。
今までの議論を前提としてまとめていただいた枠組みとしては賛成で、実際の事案から抽出したリスクという要素をまとめていただいたのかなと思っております。順番とか入替えについてはそうなのですけれども、要素としてはこれで賛成です。
ここからどう実効化するかというところで、大枠の方針についてコメントさせていただきたいと思っております。2つありまして、1点が具体的な事例としてトラブルになっているものを漏らさないようにする必要があるのではないか、あとは、手当てとして実効的なものにするというところの2点が必要かなと思っております。
1点目の漏れがないようにするということについて、6個挙げていただいた中で、BNPLとキャリア決済を特出ししていただいて、論点④、⑤として挙げていただいていると思いますけれども、それ以外について、例えばDPFを利用した決済とかメールリンク付決済などで詐欺的なトラブルに遭った場合に、消費者が窓口が分からない、業者が対応しないというケースも散見されるのかなと思っておりますので、こういったケースは当然今後議論になっていくと思うのですけれども、漏らさないようにする必要があるのではないかと思っております。
また、1つ目の漏らさないという観点からすると、詐欺的な事案で銀行振込について収納代行と称する業者が詐欺被害での決済のインフラになっていることがあって、先ほど池本委員からもお話がありましたけれども、クロスボーダーは規制が入りましたが、国内について手つかずになっているということがございますので、悪い人たちというのは規制がないところを使ってきますので、収納代行の定義が曖昧なこともあって、やはり手つかずになっているので、こういったものを漏らさないようにするという観点も必要なのかなと思っております。
2点目については、これをいかに実効的なものにするかというところで、これは2つ目のプリンシプルのほうに関係するところなのかもしれませんが、民事上、行政上の義務を負わせること、あと登録制の可否、要否、あとは実際の執行が適切にできるかという観点から検討することが必要なのかなと思っております。
全体的なところでしたが、コメントさせていただきました。私からは以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
では、細谷委員、お願いします。
○細谷委員 ありがとうございます。
事務局のほうでまとめていただいた主な論点については、これまでの事業者とか事業者団体のヒアリングの中で見つけてきたリスクとプリンシプルというところをうまくまとめていただいて、基本的には賛成でございます。
2点、私のほうで追加というか、もう少し入れていただきたいところがございます。消費生活相談の現場では、実際にトラブルに遭った場合、どちらに連絡をするかとか、そういうのが消費者が自分で解決する場合には非常に必要ですし、相談室からあっせんに入る場合でも必要ということがございます。
それにおいて、誰しもが小さなスマートフォンの画面の中で見るわけですけれども、情報提供の仕方として、支払の場合はあるプラットフォームとかがいろいろな方法がありますよというふうに表示をしていくわけですけれども、そこで自分はこれを選ぼう、ここだったらこういう連絡先なのだなということが一目で分かるような、車でいうと道路標識みたいな共通したものができるといいのではないかと思っています。
これまでトラブルになっていたのは、大事なことがすごく小さく書かれていたり、特定商取引法の表記がなかなか見つからなくて泣き寝入りしてしまったみたいなことがありますので、キャッシュレス決済についても支払方法をまたいだ共通の情報提供の何かが必要ではないかなと思っております。そこら辺は、プリンシプルのところに情報提供の正確さが担保されているみたいなところが入ってくるとよろしいのかなというふうに意見させていただきたいと思います。
もう一点は、苦情の伝達です。これまでキャリア決済とかクレジット事業者団体に質問をさせていただいたときに、私どものPIO-NETの情報とか、キャリア決済については電気通信では相談ができていないのに調べていますといったやり取りがあったわけですけれども、その中で感じたのは、苦情の伝達というところは大事だと。そこで悪質な業者か否かというところも判断ができますし、自主的に事業者団体が自分たちのやり方を是正していくというのも、確かな苦情の伝達がちゃんと担保されているところが大事だと思っていますので、この書き方については賛成していますので、そこら辺をぜひ盛り込んでいっていただきたいと思っております。
私からは以上です。よろしくお願いいたします。
○坂東座長 ありがとうございました。消費生活の相談の現場で起こっていることが制度の実態の乖離というところでもあるのだと思いますが、その具体的な中身について御発言いただいたのではないかなと思います。大変貴重な御指摘をありがとうございます。
それでは、宮園委員、お願いします。
○宮園委員 NACSの宮園です。
全体で、リスクの中から解決を考えていくという考え方はとても分かりやすくて、賛同いたします。書きぶりとして、もしかしたらリスクが先にあって説明があるとより分かりやすいかなと思う部分もある。そこはそうではないといけないという部分でもなく、私が検討を深めなければいけないところではあります。
それから、私も現場で相談を受けているものですから、どうしても③のところが一番気になっております。③の中で、まず解決ができることすら知らない消費者はたくさんいると思いますので、紛争解決ができることを知る、そのための手続を知る、そういった支援機関のアクセスを知ることが非常に大事なのですが、これが、消費者が理解できる状態で提供されて、救済情報のアクセス性を制度として確保していくことが言えたらいいなと。具体的にもっと言いますと、行政機関とか、事業者団体とか、消費者団体なども、それぞれの役割としてアクセス性を確保する、担う者というので入れていただけるとよりいいかなと思います。
また、EUの消費者救済のためのデジタルツールというのもありますが、そこでは救済の選択肢を案内されていたり、ADRの機関のリストとリンク、さらには苦情ホームへのリンクもあるように聞いたことがありますので、キャッシュレスは恐らく皆さんネット上とかデジタルでやるので、苦情ホームのリンクまで、例えば消費者団体とか事業者団体のホームページから行けるとか、そういうアクセスしやすい制度設計ができていければなと思います。
こんなところです。
○坂東座長 ありがとうございます。
引き続いて、永沢委員。
○永沢委員 ありがとうございます。
既に発言された先生方の御意見と重なるところはあるのですけれども、リスクを特定して、そのリスクに対してどう対応していくのかという展開というのは大変分かりやすくていいと思います。その上で、リスクの並べ方としてはそうしていただくのが望ましいと思います。また、私も、①と⑥は総論的なものですので、⑥を上に上げていただくことが望ましいと思います。
①のところに関して、マンスリークリアに特定して書いてあるように読めてしまうところが少し引っかかります。相談事例を読ませていただきますと、悪質な事業者と言われる者が後払い決済という規制の緩いところに流れていっているという御指摘が多く出てきておりました。詐欺的取引リスクというのはマンスリークリアの分野だけに限ったものではないので、例えば、近年拡大している後払い決済のように法的な枠組みがまだはっきりしていないものについてもといった文言をここに入れていただいたほうがいいように思います。
続いて、①の括弧の制度と実態の乖離というところは、ほかの先生から御指摘もありましたように、⑥のほうに持っていっていただいたほうがよく、⑥のところも後払い決済のみについて書いてあるように読めてしまいますので、新たな支払手段が今後も開発されて登場してくることも想定されるということを、例えば、昨今利用が広がってきている後払い決済のような規制の枠組みがない決済手段については云々と展開していただいてはどうかと思います。といいますのも、後払い決済は割販法の延長上に、収納代行は議論があるところですけれども、資金決済法の延長上に展開が想定されるのかなと思っております。そのようなことも踏まえますと、そのように記載していただいたほうがいいのではないかと思います。
細かな点ではございますが、②のところです。アンバンドリング化が進む中で成長を遂げてきている分野があるわけですが、そういった分野では、責任の所在が不明確な場合もあれば、不明瞭な場合もあるように思います。事業者団体から、責任の所在は明確に定義されているとお話しになっていましたが、消費者側からは責任の所在がどこかが分かりません。つまり、分からないには不明確な場合と、表示が不明瞭な場合の2通りがあるのではないかと思います。責任の所在が不明確な分野としては、DPFに関しては議論しているところで、場を提供した責任はあるでしょうと消費者側は主張しているのに対して、事業者側は必ずしも同意いただいていませんので、現状、不明確な状況であると言えます。このように、不明確と不明瞭との書き分けが必要ではないかと思いました。
それから、③のところです。これは宮園委員が御指摘されたことと重なるのですけれども、消費者の適切な理解だけではなく、消費者が容易に把握することができることが必要です。また、適切な理解は消費者教育につながりますが、消費者の容易な把握というのは表示の問題というように、対応する分野がそれぞれ異なると思いますので、それぞれ別のものとして2つ書いていただくことを希望します。
最後に、①の冒頭の4行は全体の導入部分になると思いますが、「それらへの対応」と軽く書いてありますけれども、なぜ利用者保護が必要なのかというところを、総論の冒頭部分に書くとよいと思います。決済は国民が日々生活をしていく上で欠かすことができない、誰もが関わる手段です。そのような決済でつまずきが生じることは経済の円滑な運営に大きな支障になり、経済成長の妨げにもなり、だから、決済分野のトラブルは解決していかなくてはいけないのだというところを冒頭のところで押さえていただいて、多様な主体から広く理解を求める必要があるのではないかと思います。利用者保護だけではなく、円滑な経済成長の要になるものだというところをぜひ押さえていただきたいと思います。
私からは以上でございます。
○坂東座長 ありがとうございます。
池本委員が追加の御発言ということですので、お願いします。
○池本委員 お時間をいただきましてすみません。
先ほど積み残した論点③、④、⑤について、ほかの方からある程度御発言が出ているので、ポイントだけ確認したいと思います。
論点③は、情報・交渉力の非対称リスクということで、契約の中身などが分かりにくい、あるいはどこへ連絡していいか分かりにくいということの御指摘でした。確かに、後払いでいつどう立替払をするのか、あるいは同時に資金移動があるのか、どの段階でどうなるのかということもですし、決済対象取引の事業者の連絡先、そして、自分の苦情についてはどこへ連絡すればいいのか、ネット取引特有の連絡先がなかなか検索できないという問題も含めて考えていけば、決済事業者そのものの契約の構造や連絡先などを明らかにすることと、決済対象取引の事業者の連絡先や契約内容などを明らかにする、クレジットの世界で言えば書面交付義務、あるいは最近ですと情報提供義務と言われるもの、そういうことへつながっていく議論だろうと思うのですが、その意味で取引内容とか連絡先が不明であるリスクと言い換えてもいいのかなと感じました。
論点④は、過剰与信リスクということで整理されております。まさにそのとおりなのですが、これは制度的な対応をしていないから過剰与信になるということだけではなくて、そもそもネット取引というのはボタン一つで支払を完了してしまう。よく、子供がゲームサイトで夢中になって、親のカードが入っているので気がついたら何十万も使っちゃったというものもそうですが、その意味では、制度の性質上、多重債務リスクがあり、それについて決済事業者がきちんと手当てをしないことによって過剰与信リスクにもつながるという整理ではないかと思います。
それから、論点⑤のキャリア決済ですが、これも支払が遅れたときには通信料金も停止しますよというので、生活基盤を侵害するという大きなリスクがあるということですが、考えてみると、消費者基本法2条の中に、生じた被害について迅速・適切に救済される権利、もちろん必ず解約できることを保障するものではなくて、それについてきちんと相談を受け付けて、解決できるのかどうか、きちんと連絡・調整をするという機会が奪われるという意味でいうと、被害救済の権利が侵害されるリスクだと捉えていくことによって、より重要性が増していくのではないか。
それから、我々弁護士の実務との関係でいうと、破産申立てをするときには全ての債務の弁済は禁止する、ただし、光熱費とか電話料金のような生活必需の支払だけは許容されるというルールになっているのに、キャリア決済の仕組みは、規約の中に入れることによって、そこだけは偏頗弁済をして破産手続法に違反する状態を強要されるという問題もあるという辺りも指摘していただくといいかと思います。
最後に一言、先ほど論点⑥に関連して伝え忘れました。レジュメでいうと5ページの一番上のところです。自主規制で対応するという議論には、自主規制がちゃんと業界に伝わっていない、実効性が不十分ではないかということだけではなくて、そもそも後払い決済は、消費者がどの後払い決済事業者を選ぶかではなくて、あるサイトを選ぶと、そこで提携しているところを使ってくださいというのが出てくる。つまり、個別式の契約ですから、消費者がカード会社を選ぶようなことにならない。したがって、ある一部の有力な事業者がきちんと自主的にやっていますと言っても、悪質業者はそうではないところへ集まってやっていくことになるので、ますます実効性は性質上ないのだと。だからこそ、全体のルール、法的なルールが必要だというふうに考えていくことが必要ではないかと思います。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
加藤委員、よろしくお願いします。
○加藤委員 加藤でございます。
③について一言コメントいたします。
直近の池本委員の発言とも若干関係するのですけれども、③で挙げられたリスクについては、トラブルが生じた後、例えばどこに問合せをしたほうがいい、問合せをすべきかどうかということについての問題が中心になっているかと思います。それに比べて、中間整理の段階では消費者、利用者側の選択についての情報の非対称性みたいなことも挙げられていた。要は、選択肢が本当にあると言えるのかという問題も取り上げられていたかと思います。
この問題は、先ほどの池本委員の、実際には消費者にとって選択肢がない、その支払手段しか提供されていないといった場合に詐欺的な被害に遭っているという問題もありますので、③は③で、問題が生じた場合の解決についての責任や問合せ先の明確化に焦点を絞った上で、先ほどの池本委員がおっしゃったような、そもそも支払手段の選択について消費者に委ねることによっても解決できない問題が含まれているということも、どこかで付言しておくのがいいのではないかなと気がしました。
私の発言は以上です。
○坂東座長 ありがとうございました。
1番のところについて、委員の皆様から様々な御意見をいただいたと思います。考えてみれば、今回まとめていただきました①から⑥のリスクの中には、相互に重なる部分もあれば、具体的な問題のときにはそれがつながって様々な消費者のリスクとなる場合もあるわけですので、総論的な問題であるとか、あるいは特定の取引を対象とした問題であるとか、その辺りを少し整理してくださいというお話と、そのためにも追加的にこういう観点を考えてくださいといった御意見をいただけたのかなと思います。
ただ、多くの委員の方々から御発言をいただきましたが、こういったリスクを明示して、それに対応する考え方を整理していくという基本的な考え方は、多くの委員の皆さんから御賛同を得られているのではないかなと思います。
そのリスクを端的に上手に表す言葉は本当に難しいわけですが、その名称も含めて、1番の構成をどういうふうにして再度整理をするかということについては、今日御指摘いただいたことも踏まえて検討していきたいと思います。
そのリスクとの関係でいけば、恐らくこれらのリスクは8割方共有できているのかなと勝手に思いましたが、既にもう委員の皆様方の発言の中にはそれが入っていますが、どういう対応をしていくことにつながるのか、しかも、今ある決済方法だけではなく、これから出てくるかもしれない様々な消費者が利用する決済方法も含めて、どういう基本的な考え方が必要なのかというところに、次の段階の整理が移っていくのだと思います。
今日の資料によれば、それを根本的な規範、プリンシプルという表現でまとめていただいています。この点についても、既に御発言も一部あったところですが、委員の皆様から、こういった観点をさらに付け加えてはどうかとか、具体的な御提案であるとか、そういったものをこの機会にいただきたいと思います。議論の中心を2に移して、プリンシプルのところについての考え方についてぜひ御意見をいただければと思います。いかがでしょうか。
では、谷本委員、よろしくお願いします。
○谷本委員 谷本です。
2のプリンシプルについては、恐らく1で示されたリスクとこのプリンシプルを結びつける根拠が必要になってくる部分だろうなと思います。ただ、それについてはこれまでの調査会でも様々な形で私も発言してきましたし、委員の皆さんからも発言があったので、それは今回省略させていただきますが、その根拠に基づいてプリンシプルの①と②については、これは現在⑥で示されているように、自主規制の限界や規制の隙間があるのだけれども、どう見ても、ほかの法規範から見ても、ここの部分は必要になってくるのではないかということで、このプリンシプルは①、②として必要になってくるのだろうと思いました。
③ですけれども、私自身は②と③の間にもう一つ③のような新たなプリンシプルが必要になるのではないかと思っています。それは、池本委員、加藤委員からも御発言があったように、現在③に支払の仕組み・契約構造も複雑で消費者の適切な理解が困難であるというところが書かれているのですけれども、それだけではなくて、永沢委員からも御発言があったと思いますけれども、取引関与者が一体どのような者なのか、連絡先も不明だというリスクを現在③のところには書かれるべきではないかと思いますし、それに対応して新たに③として支払関連事業者の所在を明らかにすることというようなプリンシプルが追加されることが望ましいのではないかと考えております。
現在、プリンシプルの③とされている部分は分かりやすいところで、現在のリスクとしては④から導かれるもので、現在④のプリンシプルはリスクの現在の⑤から導かれるというふうな対応関係が存在するのだろうなと思います。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
ほかに御発言のある方、よろしくお願いします。
山本委員。
○山本委員 プリンシプルとおっしゃっている、今の谷本委員の発言と共通するのですが、①、②、③というのは割と具体論のような気がしておりまして、実際にはこれはもう割賦販売法には全て盛り込まれているという事例もあるわけですよね。つまり、どちらかというとテクニカルな項目に当たるのかなと。
それに対して④などは、あとは中身が分かる権利ではないですけれども、どういう事業者が関与しているのかがより分かるような、消費者に伝わるようなという、いろいろな今あった御指摘などは、むしろ①、②、③よりも原理的なプリンシプルという気がしている点に私も賛成です。
そういう意味では、①、②、③は各論的なもの、その上に④ではないのですけれども、原理原則的な、消費者を保護するというか、消費者が知るべき権利のようなものをどう担保するかというような文言があるような整理でもいいかなと私は思いました。
以上です。ありがとうございます。
○坂東座長 ありがとうございます。
それでは、池本委員。
○池本委員 池本でございます。
4つの項目、あるいはもう一つという、個別のところも議論したいところはたくさんあるのですが、そもそも大前提の、私のレジュメで言いますと5ページ目の「原因取引と支払手段との無因論について」という、根本の議論を少し整理しておく必要があるのかなと思います。
なぜそれを思いついたかというと、資料2の2ページ目にあります電気通信事業者協会のヒアリングの中で、その資料でも触れてあるのですが、加盟店と消費者との間で生じたトラブルへの対応については原則として当該加盟店と消費者との間において解決が図られるべきものと考えている、こういう基本の考え方が事業者には根強いし、いわゆる無因論と呼ばれるものは、決済手段というのは銀行振込に象徴されるように、無因であるからこそ全ての取引に差別なく利用できる、それが経済にとって有意義なのだという考え方があることは間違いないと思います。そのこととの関係を少し整理したのですが、これも詳しくは後でお読み取りいただくとして、ポイントだけ御説明します。
5ページのイのところですが、銀行振込は確かにまさに無因性が鍵だということは以前から言われていますし、現在もそうです。しかし、それが振り込め詐欺とか様々な犯罪の資金移動に使われている現状の中で、例えば、本人確認義務とか、あるいは口座凍結などによって資金を凍結し、被害回復あるいは防止につながるようにというふうにしています。これは、無因性を前提にしながら実際の被害に合わせて課題ごとに修正をしているところです。
それから、前払式支払手段提供事業者、電子マネーのところも、無因性を基本にしているのですが、資金決済法の中では公序良俗違反のおそれのあるような取引に利用させないための体制整備ということが登録拒否事由にありますし、あるいは苦情発生時の適切処理義務というものを入れてある。決して無因性を捨ててしまうのではなくて、その原則の下で一部修正をしている。
2か月を超える後払いのクレジット決済の中には、それこそ30年、40年前に非常に深刻な被害が出たことによって、あと、外国の法制の中にも一部あるところで、抗弁接続、理由を問わずとにかく接続するというものが入ったというのがある意味では有因性を象徴する一つの制度だと思いますが、その後できてきている苦情適切処理義務とか加盟店調査義務というのは、無因性を基本にしながら、違法な疑いがある情報が入ったときには対処しなさいというものですから、無因性を否定する制度選択ではないということです。
したがって、ここで議論するときにも、有因か無因か、100かゼロかという議論の仕方ではないのだと。無因性を基本としながらも、被害の防止、救済のための調査対応の責任を持つ、こういう考え方が現行法の趨勢ではないかと考えるわけです。
その関係で、裁判例を細かく紹介する時間はありませんので、割販法の適用がないクレジット決済について、最高裁の平成2年判決、平成23年判決などは、解除・取消しあるいは無効になるような事由についての情報を知り得た場合には、それについて請求を制限する、あるいは既払金の返還義務につながる、そうでない場合には無因である、こういう整理でした。
ただ、それとは別に、注目していただきたいのは東京高裁平成22年3月10日判決というものがあるのですが、高裁までで確定しているので最高裁判決はありませんが、これは1回払いのクレジット、すなわち割販法の適用がないものについて、クレームの申立てをしたのだけれども、チャージバックできるのではないかと指摘したけれども、何もしてくれなかったと。抗弁接続はないわけですから。
それについて高裁判決は、購入者と加盟店との間のトラブルの有無や内容を確認・調査するなどして、むやみに購入者が不利益を被ることがないよう協力すべき信義則上の義務を有すると。こういう考え方で、きちんと苦情を伝達する、あるいはチャージバックをかければ解約処理された可能性が高いものを、それをそもそもしなかったということに一つ信義則上の債務不履行があるのだということで賠償責任を認めたというものです。しかも、この判決は、2016年の加盟店調査義務、苦情の適切処理義務が入る前の規律の判決です。
ですから、事業者規制として無因性を基本としながらも、具体的なトラブルの苦情申立てがあったときにはそれについて対応してくださいという義務を定めること、それに違反した場合には、その限りにおいては民事責任も発生するということを考えていくのは、決して決済の無因性を否定するものではないと考えることができるのではないかと思います。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
従来この議論は、池本委員がおっしゃったとおりで、100対ゼロを前提にそこからどうやって染み出すかみたいな議論をずっとしてまいりましたが、そういう単純な枠組みだけではなくて、決済に関する部分については、それこそ事業者の方々がヒアリングで聞かせていただいたような御努力の実効性も含めて具体的に考えていかなければいけない、それがひょっとするとプリンシプルの一つなのかもしれないというふうにお話を聞いていて思いました。
そうしましたら、せっかくの機会ですので、ほかに御意見がある方は御発言いただければと思いますが、いかがでしょうか。
葛山委員。
○葛山委員 葛山です。ありがとうございます。
プリンシプルについて、これをさらに具体化していくことになるのかなと思っておりますので、大枠は異論がないのですけれども、被害現場で実際にやっているのが、これは書いていただいたところとほぼ絡むのですが、悪質な加盟店を入れるな、入れたら信義則違反で損害賠償を取るぞと。そして、詐欺に遭ったら連絡先を教えろというところは非常に難儀することもあったりしますし、決済を取り消して金を返せというところになるのですけれども、そういう意味では①、②の原則で包括されるように思いますが、谷本委員からも御指摘があったのですけれども、連絡先を教えろというのは原則として別出しするというのは私としては賛成で、支払関連事業者の所在を明らかにすることをプリンシプルに入れるというのは②の前提にあるのかなと思っていて、所在を明らかにするからこそ責任追及できるし、決済事業者同士が協力・連携して消費者に対して被害回復をできる。
ここでコメントさせていただきたいのが、所在を明らかにするだけではなくて、権限を明らかにするということもやっていただきたいと思っております。割販法でも、クレジットカード番号等取扱締結事業者のどこが最終決定権限を持っているのかというところが裁判実務上、割と問題になりますので、責任の所在を事業者間で明確にして、これを消費者に開示させることが恐らく被害救済にも資するわけですし、決済事業者としても変なところがつながらないようにということをしようというインセンティブにも働くのかなと思いますので、この辺りを検討していただけるとありがたいなと思っております。
私からは以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
滝澤委員、よろしくお願いします。
○滝澤委員 滝澤です。ありがとうございます。
プリンシプル①から④につきまして、支払サービスに内在する主要なリスクが一通り押さえられているという意味で、プリンシプルの骨格として適切であると思いました。ただ、例えば、②の「各支払関連事業者が協力し対応すること」などとありますけれども、現状、インセンティブ設計という意味では弱いような印象もありますので、実務上の行動規範として機能させていくためには今後幾つか補足が必要であるように思います。
それから、大変細かな点で恐縮ですけれども、3ページ目の1行目で、「一定水準の消費者保護が確保されること」の「一定水準」というところは、私自身は経済を専門としておりますので、どのようなことを想定されているのかというところで、例えば、支払手段によって保護レベルが変わらないとか、最低限守るべきラインなのか、それとも一定水準の消費者保護といった場合は、経済学的には市場の失敗を最小化するための最小限の介入といったことも考えられるかと思うので、この点、個人的にはやや不明瞭な点もあるのではないかと感じております。ただ、全体的な方向としては賛同いたします。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございました。
今のところは、本当はまたちゃんと議論をしなければいけないところかもしれません。「一定水準」ということで委員の皆様方それぞれの考え方があり得るだろうと思いますが、なるほど滝澤委員から御指摘をいただいて、経済学的には「最小限の」というふうに読めてしまいませんかという御指摘については引き取らせていただいて、改めて検討をしなければいけないなと思います。ありがとうございました。
森下座長代理、よろしくお願いします。
○森下座長代理 ありがとうございます。
プリンシプルについても、リスクについてもだと思うのですけれども、今回消費者委員会がこのような形でまとめてくださっていることの意義は、個別の分野あるいは業界に着目をして議論を始めると、既存の法令とか各分野の特別な事情というものに引きずられて、どうしても全体を見失いがちになることがあるところ、実際、消費者の方にしてみれば、そういうことには関係がなく、いろいろな決済手段を使っていらっしゃるわけですから、そういった観点で横並びで広く見てみようということ、その上で、個別の所管の官庁とも協力の上でより具体的な施策を考えていっていただくという観点から、これは瀧委員が冒頭でもおっしゃられたことだと思いますけれども、このような形で少し広い観点から、抽象度が高くて、こういうことも言及したほうがいいのではないかということもあると思うのですけれども、なるべく包括的に述べるべきことをしっかりと冒頭で整理をしておくという意味でのリスクとプリンシプルを纏めるということは、そういう意義があって非常に重要な仕事を事務局の方にしていただいたのではないのかなと思っております。その上で、お話もありましたけれども、例えばプリンシプルを具体的にどう実現するのかというところはまだまだ議論すべき点はあるかと思っています。
あと、プリンシプルに関して、先ほど谷本委員からもお話があったと思いますけれども、確かにしっかりとした情報を分かりやすく提供するという部分は大事ではないかと思います。ただ、これも伝えよう、あれも伝えよう、将来を予想するとこれも伝えておかないといけないよねということがどんどん積み重なっていくと、結局、情報が過多になって分からないということもある。しかも、トラブルのことだけを考えるのでなくて、しっかりと選択をしていただけるということも含めての説明、あるいは、今はネットが主体なので、説明というよりもユーザーエクスペリエンスというか、サイトの作り方も含めてしっかりと達成されるべきものが達成されるという観点からのプリンシプルが大事なのではないかと感じました。これは業界を問わず、種類を問わず、もっともっと追求されるべきことなのかなと思います。
以上です。ありがとうございます。
○坂東座長 ありがとうございました。座長代理は今海外におられて大変な中、御発言をいただき、感謝申し上げます。
それでは、細谷委員、御発言をよろしくお願いします。
○細谷委員 今の座長代理の意見に近いものですけれども、私のほうもプリンシプルというところに、今、基本的にはトラブルがあった場合とか、被害回復とか、未然防止のところに比重が置かれているのですけれども、ぜひ検討していただきたいのが、消費者が合理的な判断で、キャリア決済を選ぶだけではなく、この契約をやめようというふうに分かるような全体図を示すということ、支払のプラットフォームの状態で、私はこのぐらいの家計にあるのでこれは買えるな、これは後払いでは買えないけれども前払だったら買ってもいいなということが合理的に判断できるような仕組みを提供することを、UXもそうなのですけれども、消費者が自分のマネーを運用するための道筋が分かるような指針を支払業者は持っているということを伝えてほしいと思いました。
以上です。
○坂東座長 永沢委員、お願いします。
○永沢委員 私は、情報提供をプリンシプルとして事業者に求めることも大事と思うのですが、ネット取引においては、特に相手がどういう事業者かがよく分からないことが一番問題であり、また、掲載されている事業者に関する情報が本当なのか分からないというところも問題であると考えます。事業者の所在や代表者名、連絡先などの情報が利用者に提供されることはもちろん、虚偽でない事業者情報が利用者に確実に提供されることが担保されることが重要です。対面の取引において相手から自分が誰かを明らかにされないで取引をすることはないと思いますが、ネットの上ではそれが確保しづらいので、そこをプリンシプルにしてほしいと思います。他の委員の方からこの点を③に入れたらどうかという意見が出されていましたが、私も強く支持したいと思います。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
柴田委員、お願いします。
○柴田委員 ありがとうございます。柴田です。
私も多分ほかの先生と同じ意見かなと思うのですけれども、プリンシプルとして、決済の仕組みあるいは支払の仕組みを消費者から見て可視化する、透明性を確保するということを一つ大前提として入れて、今議論があるようなことを各論としてどんどん進めていくというやり方もあるかなと思っております。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
宮園委員、お願いします。
○宮園委員 私は多重債務の相談を受けていますので、その視点で考えますと、必ずしも業者が悪質な場合だけがトラブルになるわけではなく、業者は誠実にやっていてもその方の金銭管理ができないというところからもなるので、キャッシュレス決済の議論の中でも、悪質な加盟店、悪質な販売規制はものすごく大事なのですが、そうでない良心的にやっていてもトラブルになるという部分も入れていただけたらと思っていたので、このプリンシプルだと両方が入るような気がしております。
○坂東座長 ありがとうございます。それもとても大切な視点だと思います。
時間を気にしているくせに私がしゃべってはいけないのですが、きっとこのプリンシプルというのは、もちろんこれから議論をする様々な対応に関わる部分もありますが、一方で、これが前提となって決済に関する消費者教育も具体的にイメージされていくことになるのだろうと思います。
この間、どうしても議論が対応策であるとか、こういう整理に集中していますが、最後は日常生活に関わる決済を消費者がどういう形で理解をして使っていくのか、そのときにどういうことを知っておかなければいけないかというところも本来であれば私たちの仕事の一つだろうと思っておりますので、プリンシプルという形で物事の基本的な考え方が出てくるところから教育の構成をしたり、制度の構成をしたり、そういったところに議論がつながるという意味でも個人的にはとてもいい整理をしていただいているのではないかなと思っております。
時間のことがございますので、プリンシプルに関する議論は、今出てきたようにプリンシプルを並べたら10個になった、20個になったというわけにもいかないだろうと思いますが、御提案いただいた様々なところから、それをどう整理するかということについては少し宿題とさせていただいて、柿野委員、御発言をお願いします。
○柿野委員 柿野です。
おまとめいただいているところで発言させていただき恐縮です。
今の流れはまさに私も同じように考えておりまして、このプリンシプルが消費者教育の具体的な内容になっていくのだろうなということを考えておりました。
また、今日の発言で、池本委員から消費者の権利という言葉をお聞きして、消費者委員会でまとめていくところの方向性としましては、消費者の権利がしっかりと守られているのかどうかというところで、先ほどの御発言の中で3番目の内容を入れたほうがいいのではないかというところも、知らされる権利というような観点から見たときにやはり必要なことであろうということを考えておりました。
途中で御発言させていただきましてありがとうございました。
○坂東座長 どうもありがとうございます。とても説得力があるなと思って、改めて聞かせていただきました。
では、プリンシプルという考え方は、最後は教育にせよ、制度設計にせよ、具体的な対応にせよ、そういったところにつながっていく前提になる議論だろうと。リスクに対応してこういうプリンシプルがあって、したがって、こういう考え方を取っていかなければいけない、対応策を取っていかなければいけないということで、今日その詳細について議論する時間はもうありませんが、3番のところで「今後整理が必要な論点」という形で大きく2つにまとめていただいています。
つまり、取引の機能に伴って生じ得るリスクを適切に踏まえてルールを課すことが必要ではないか。もう一つは、明確性と予見可能性ということを考えると、もちろんこのルールは、先ほど宮園委員からもお話があったとおりで、決して悪質な業者に関するものだけではありませんが、そういったところでトラブルが生じるということを考えれば、対象となる悪質な業者の行為をどう具体化していくか、幾つかの事例については私どもも検討してきたところですが、そういった観点も踏まえてこの2つを今後整理が必要な論点として出していただいています。
これについての御意見を委員の皆様から最後に承りたいと思います。いかがでしょうか。
谷本委員。
○谷本委員 谷本です。
今後議論を深めていくことかと思いますけれども、そもそも消費者に支払手段というものが、直接商品又はサービスを売買するような相手方の事業者との関係以外で第三者が支払手段を提供するという場面が生じているというのが最もプリミティブなところかなと思います。
そこでいうと、まずは支払手段を提供している者、つまり消費者と販売業者等ではない形で支払手段を提供するための契約を締結する事業者については、プリンシプルを及ぼすべき対象として考えられると思います。
さらに、その関係の中に、従来クレジット取引であったらイシュアーとアクワイアラーが分化したという部分ですけれども、それを販売業者等と直接契約を締結する事業者というものがさらに加わっているというのがその展開形だろうと考えると、この者についてもやはりプリンシプルを及ぼす必要がどうしても出てくるだろうと思います。
そうすると、プリンシプルを及ぼすべき者が一体誰なのかという対象を考えるときに、①のプリンシプル、②のプリンシプルについては、消費者と直接契約を締結する事業者と、さらに分化して加盟店と契約する事業者がいる場合には、その者も①、②のプリンシプルを同様に及ぼすべき者ということになると思います。
プリンシプルの③、④については、特定の業者というか、支払手段の提供業者というだけではなくて、ここに書かれている③については与信業者ということになるでしょうし、④はキャリア決済に現在のところ限定されるのか、ほかにも存在するのかというのは、今のところ私には想定できないところですけれども、そこが対象になってくるのだろうと思いますが、与信業者であっても、キャリア決済事業者であっても、消費者と直接契約して支払手段を提供する業者という点では共通している部分があると思います。
さらに、その他、消費者と直接契約する事業者だけではなくて、販売業者等と契約する事業者の間に様々な決済関連事業者が存在しているときに、これらの者についてはどういうプリンシプルを及ぼすべきなのかというのを今後考える必要があると思いますけれども、先ほど私が追加してほしいと言いました支払関連事業者の所在を明らかにすることをプリンシプルとして追加するとすれば、そのプリンシプルはその他の事業者に及ぼすべきプリンシプルではないかなと思います。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございました。
山本委員から今後の進め方も含めて御意見があるということですので、よろしくお願いします。
○山本委員 ありがとうございます。
3の点ですが、①か②かということではなく全体的なところですが、先ほどの議論でプリンシプルというのをきちんとしてレベルを上げましょうというのが総論だったと思うので、そこは大賛成で、そうすべきだと思います。一方で、実現できないようなことを求めても事業者は対応できないので、そこをより現実的な方法論なりなんなりに落としていくこともある程度考えるべきことだと思っているのです。なので、まずは現実的にある程度近い枠組みを持っているのが、くどいようですけれども、例えば割賦販売法の中に先ほどのプリンシプルの3つはきちんと組み込まれている、それを規範に考えるということはすごく重要だと思います。
あと、池本委員に御指摘いただいたような、無因的な取引のところをどうするかという議論は割と重要な論点として残るだろうなと思うのです。
あくまでプリンシプルを上げるけれども、実務的にできないことまで求められないという前提でいくと、どこまでできるかというカバレッジは、100パーセントは最初から求められないと思うのです。それには時間がかかる。
そうすると、ギャップではないのですが、消費者を保護するという視点で言うと、保護し切れない余地は必然的に残ってきてしまう。それを狭めていく努力をしていくという考え方は当然誰もが共通認識だと思うのですが、そうすると、ここで議論すべき内容ではないのかもしれないのですが、事業者にいろいろ求めるという構成がここだと思うのですが、消費者行政なり教育の現場での消費者教育啓発のところにキャッシュレスをもっときちんと組み込んでいって、今日の論点などがきちんと学習できるような状態をつくり上げていくことも非常に重要だと思うのです。その両面があって、初めてここで議論したことが意味を持ってくるのかなと思いました。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。大変重要な視点かなと思います。
それでは、永沢委員。
○永沢委員 私も既に御発言された先生方と重なるのですけれども、プリンシプルは今5つ出ていると私は認識しておりますが、全ての事業者に通じるものと、与信が発生するものや、現状では特定の事業者分類に対応するものとあると思うので、この部分については、プリンシプルの順番を変えることもあり得るのかもしれないと思いますけれども、まずその辺の整理が必要かなと思っております。
それから、リスクを前半で洗い出しをして、このリスクは大体いいのではないかということになっておりますが、伝統的な手法でリスクに対応できるもの、先ほど山本委員から割販法のところを拡張すればできるものもあるとか、既にある伝統的なところで対応できるものとそうでないものもあるのかもしれないとか、そういったところの検証といいますか、私たちとして見通しみたいなものもあったほうがいいのではないかと思いました。
それから、最後に消費者教育の話が出てきましたけれども、いかなる商品・サービスも必ずリスクはあり、そのリスクは事業者だけが分担するものではなく、消費者も分担しなくてはいけないというところがありますので、そこについて消費者教育の役割が必要なのだろうということで、何も消費者保護というのは絶対に被害を全部ゼロにしてあげるのだというものではなく、それが望ましいかもしれないけれども、リスク分担というのが経済運営の中にはあるのだということは消費者教育の前提としてあるのではないかと思っています。
それから、2番目の「悪質な加盟店」のところについては大変難しいと思っておりますけれども、前に資金決済法のワーキングでも議論したような覚えがございまして、公序良俗に反するところをどこまで拡張できるのかというのが、相談現場の皆さんの声を聞いていると、公序良俗のものはもちろんありますけれども、必ずしもそうではないものもあるところが、プリンシプルとして掲げたものでどこまでどうなのか、その関係性が少し難しいなと思っております。プリンシプルと掲げても、プリンシプルがしっかりとかかるものと少し緩やかになってしまうものと、事業者によっては、あるいは事業によってはあるのかもしれないと漠然と思っているところで、これからの残った会議で議論できたらと思っております。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
細谷委員、御発言ください。
○細谷委員 ありがとうございます。
消費者教育の話が出たのでコメントさせていただきたいのですけれども、新年度が始まりまして、今年もキャッシュレス決済というテーマでやることになって、特別支援高等学校とか、そういうハンディのあるところからもキャッシュレス決済を学びたいという声をいただいております。
その上でお伝えしたいのですけれども、もちろん消費者教育で基本的な決済の考え方、前払、後払い、即時払いとか、契約の基本というものを学んで、その上で道具としての決済を使いこなすというのはもちろん消費者が得なければいけないのですけれども、今問題になっている悪質業者に至っては、昨今のAIも使って、教育された知識を得ている、ちゃんとした能力のある大人でもだませるような手段を使っているという現実がございますので、消費者教育はもちろん大事なのですけれども、事業者側がそういうところを排除していくということとか、やばいよというところが気づけるような手だてを画面上とか仕組みとして設けることが何をもってしても、安全な道路でないと走っている車は事故に遭うということをお伝えしたいと思います。
○坂東座長 ありがとうございます。その点も今後の最終報告に向けての議論で考えていかなければいけないことであろうと私も思います。消費者教育の役割、そこで何ができるのかといった点でしょうか。
それでは、池本委員。
○池本委員 池本でございます。
「今後整理が必要な論点」の2番目の「悪質な加盟店」とは何ぞやというところを先に発言して、そして1に戻りたいと思います。
先ほど永沢委員から、資金決済法の中での議論の仕方として、公序良俗に反するおそれがある取引を悪質加盟店の典型としてまず位置づけ、もっと実態は広いのではないかというので、ガイドラインでも少し広げてあろうかと思います。
もう一つの割賦販売法の世界では、加盟店調査措置義務あるいは苦情の適切処理義務というのが、1件でも寄せられたら直ちに対処せよというものについては、例えば特商法の罰則付禁止行為に違反するもの、もしくは消費者契約法4条の取消事由に該当するものというふうに具体的に条文との関係で挙げてあります。
大事なことは、それプラス、その他の事由であっても同種苦情が多発した場合には、苦情を伝達し調査をしなさいと。つまり、個別案件での重大性と同種苦情が多発したときの重大性。同種苦情が多発するということは、きちんと対応していないということが悪質性のもう一つの徴表ではないかと捉えているのだと思います。そういう割販法の捉え方も参考になるのではないかと思います。
その上で、①のほうの議論ですが、これは先ほど前半の議論で話のあった、消費者に決済手段を提供する事業者と加盟店・販売業者に提供する事業者、あるいはその中間の業者、それぞれが先ほど議論した4つあるいは5つの役割にどう関わるかということだろうと思うのですが、悪質な加盟店の利用を未然防止するということは、加盟店との契約を結んでいる事業者と消費者に提供する事業者の2つが連携しなければ防止できない話になります。
それから、2番目のトラブルが発生したときにその解決のために協力し対応すると。苦情を受け付けるのは消費者に決済手段を提供したイシュアーに当たるところへ必ず寄せられるわけですから、それを加盟店側に伝達する。伝達するということは、中間の業者もきちんとそれを迅速に伝達しなければいけない。その意味では、関連する業者全体がきちんと連絡する。そして、調査した結果をフィードバックしていくということは、まさに中間の業者も含めて全体が連携をしていかなければいけない。こういうことになろうかと思います。
それから、情報提供義務ということが先ほどから議論されていますが、これは加盟店の契約内容についてもきちんと反映できるようにとなれば、決済手段を販売業者に提供する事業者が把握している中身がイシュアー側に伝わっていなければ正確な情報が提供できないことになりますから、これも2つが連携してやっていくことだろうと思います。
それから、多重債務、過剰与信の問題は、専ら消費者に情報提供する者、そして、生活上不可欠なサービスが提示されない、これも請求をする側がやることというふうに整理できるのではないかと思います。
そして、最終的には今のような者が行政処分も伴う行政規制あるいは民事ルールなどを含めてどう組み合わせるかという問題が最後に残るわけですが、民事的な責任というと、直接請求をする、あるいは支払った事業者に対して返してくれという、消費者に決済手段を提供した事業者と消費者との間の規律の問題で、そのさらなる原因が加盟店契約をした事業者なのか、中間の業者なのかによっては、その人たちが連帯責任というのか、内部の求償関係と考えるのかという問題が残るのではないかと思います。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございました。
宮園委員、お願いします。
○宮園委員 「悪質な加盟店」の定義という部分も難しいと思うのですが、この検討会でどれだけできるか、短い期間の中から言うのも難しいかなと思うのですが、実は「消費者」の定義というのも本当に大変だと思います。消費者の性質です。特に私は発達障害がある方の支援をすることが最近とても多いのです。
といいますのが、キャッシュレス決済になると、特性のある方はすぐ買うし、すぐ引っかかるというのは現場では顕著に思います。どのレベルで消費者を想定するのかというのも、時間との絡みもありますが、非常に難しいなというところは感じています。できることなら、そういった発達障害の方たちも救済できるような、被害に遭わないようなプリンシプルができればと思います。
それから、先ほど池本委員がおっしゃったように、私の現場では20代の若い方たちの副業詐欺の被害がとても多いのです。ところが、被害回復はほぼできません。そうすると、いろいろあっても最終的には自己破産するというのを私は何件も担当しています。そういった部分でどうにか民事効ができる方法があればと思います。若者たちは奨学金もあったりしますので、副業詐欺と奨学金を合わせると自己破産しかないというのは何件も抱えております。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございました。
基本的には、今後議論しなければならないことが委員の皆様方からの御発言でよりクリアになったのかなと思います。
今回まとめていただいた「今後整理が必要な論点」について、その中身を具体化する御発言が幾つかあったと思いますので、それを踏まえて今後議論を展開していくことになるものと思います。
きっとまだまだ御意見はあると思うのですが、そろそろ予定の時間が参っております。本日の議論は以上で終わりにさせていただきたいと思います。委員の皆様方からは多様な御意見を活発にいただいたと思います。どうもありがとうございました。
では、本日の審議は以上とします。
最後に、事務局から何かあればよろしくお願いします。
≪3.閉会≫
○友行参事官 長時間にわたりまして御議論いただきましてありがとうございます。
次回の会合につきましては、確定次第、御連絡させていただきます。
以上です。
○坂東座長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。お忙しいところ御参集いただきまして、また活発に御議論いただきまして大変ありがとうございました。
(以上)