第14回 支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会 議事録
日時
2026年3月26日(木)16:00~17:30
場所
消費者委員会会議室・テレビ会議
出席者
- (専門委員)
- 【会議室】
坂東座長、森下座長代理、池本委員、葛山委員、瀧委員、谷本委員、永沢委員、山本委員 - 【テレビ会議】
井上委員、柿野委員、柴田委員、滝澤委員、細谷委員、宮園委員 - (オブザーバー)
- 【会議室】
鹿野委員長 - 【テレビ会議】
黒木委員長代理、大澤委員、柿沼委員 - (説明者)
- 一般社団法人 日本クレジット協会 土橋常務理事
一般社団法人 日本クレジット協会 河野理事・事務局長
一般社団法人 日本クレジット協会 佐々木自主規制部長
一般社団法人 日本クレジット協会 細川業務部長 - (参考人)
- 山田 茂樹 司法書士
- (事務局)
- 小林事務局長、吉田審議官、友行参事官、事務局担当者
議事次第
- 開会
- 議事
一般社団法人 日本クレジット協会からのヒアリング - 閉会
配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)
≪1.開会≫
○坂東座長 それでは、始めたいと思います。
本日は、皆様、大変お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。ただいまから、消費者委員会第14回「支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会」を開催いたします。
本日、会議に御出席いただいております委員の皆様を御紹介いたします。
本日は、森下座長代理、池本委員、葛山委員、瀧委員、谷本委員、永沢委員、山本委員、それに、私、坂東は会議室で、井上委員、柿野委員、柴田委員、滝澤委員、細谷委員、宮園委員はテレビ会議システムにて御出席いただいております。なお、加藤委員は所用により御欠席との御連絡をいただいております。
また、消費者委員会からのオブザーバーとして、鹿野委員長は会議室で、黒木委員長代理、柿沼委員はテレビ会議システムにて御出席いただいております。なお、大澤委員は、御欠席との連絡をいただいております。
それでは、本日の会議の進め方について、事務局より御説明をお願いいたします。
○友行参事官 本日もテレビ会議システムを活用して進行いたします。
一般傍聴者にはオンラインにて傍聴いただき、報道関係者のみ会議室で傍聴いただいております。
議事録については、後日公開いたします。議事録が掲載されるまでの間は、本日の会議の模様をホームページにて配信いたします。
配付資料は、議事次第に記載のとおりでございます。もし、不足等がございましたら、事務局までお知らせいただきますよう、お願いいたします。
以上です。
≪2.一般社団法人 日本クレジット協会からのヒアリング≫
○坂東座長 それでは、本日の議事に入りたいと思います。
前回の調査会では、いわゆる支払仲介の事業者からヒアリングを行うため、GMOペイメントゲートウェイ株式会社及びSBペイメントサービス株式会社の皆様にお越しいただき、支払仲介の概要等について、直接お話を伺いました。
今回は、クレジットの業界団体であります、一般社団法人日本クレジット協会の皆様にお越しいただいております。協会の皆様からクレジットの実態及びマンスリークリア等について直接お伺いし、今後の調査審議をより一層深めてまいりたいと思っております。限られた時間ではございますが、有意義な意見交換となりますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
改めまして、本日は、一般社団法人日本クレジット協会から河野理事・事務局長様、土橋常務理事様、佐々木自主規制部長様、細川業務部長様に会議室にて御出席いただいております。大変お忙しい中、お時間をお取りいただきまして、ありがとうございます。
本日の進め方ですが、日本クレジット協会様より、15分程度で、大変短くて恐縮ですが、御発表をいただき、その後、意見交換を約60分間程度行いたいと思っております。
それでは、早速ですが、一般社団法人日本クレジット協会、河野理事・事務局長様より、どうぞよろしくお願いいたします。
○土橋常務理事 冒頭に当たりまして、本日は、お招きいただきまして大変ありがとうございます。
私どもクレジット業界につきまして、本日は当協会の取組等について御説明させていただきながら、質疑応答については、私ども4名で対応させていただきたいと思います。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。
○河野理事・事務局長 それでは、早速でございますけれども、私、河野のほうから資料に基づきまして御説明を差し上げたいと思います。
資料は、お手元にございますでしょうか。資料のほうは、まず、冒頭、簡単に当協会の御案内だけさせていただければと思います。
右下のページ数を御覧いただければと思いますが、2ページを御覧ください。
まず、当協会でございますけれども、クレジット取引の公正な運営と消費者保護の実現を目的とする業界唯一の認定協会ということでございます。
その役割といたしましては、割賦販売法及び個人情報保護法に基づく2つの認定機能に支えられるということでございます。
まず、割賦販売に基づく認定割賦販売協会といたしましては、自主ルールの策定、取引の適正化に向けた取組などを実施してございます。
次に、個人情報保護法に基づく認定個人情報団体といたしましては、個人情報保護指針の策定や適切な情報の取扱いの促進といった役割を担ってございます。
さらに業界団体といたしまして、クレジット業界や会員の業の振興を目的とした対応のほかに、法令対応、業界統計の編纂、教育・啓発活動、こういったことに幅広く取り組んでございます。
現在、会員数は904社に上りまして、包括、個別、クレジットカード番号取扱締結事業者、さらには関連企業に至るまで、多様な事業者の皆様に御参加をいただいております。
これら会員企業の皆様とともに、クレジット産業の全体の健全な発展に取組を進めているところでございます。
3ページにお進みください。
当協会の歩みを書かせていただいております。2009年にクレジット産業協会、全国信販協会、クレジット個人情報保護推進協議会の3団体が大同団結して誕生した総合団体ということでございます。
先ほども御説明いたしましたけれども、2009年7月に、個人情報保護法に基づく認定個人情報団体の認定を取得、また同年の12月に、割賦販売法の施行に合わせまして、認定割賦販売協会の認定も取得しております。
その後も反社会的勢力排除に向けたセンターの設置、また、クレジットカードのセキュリティ実行計画、現在も取り組んでおりますセキュリティガイドライン、2018年、2021年等の割賦販売法の改正の対応といった多角的な役割を担いながら、クレジット取引の安全性と信頼性を支える活動を継続して取り組んでまいりました。
4ページを御覧ください。
本日御説明させていただく主な内容でございます。1点目として、クレジット取引の市場規模、2点目としてクレジットカード取引に係る割賦販売法と自主ルールの適用について、3点目としてクレジットカード利用に関する正しい理解の促進と、安心・安全に利用していただくための取組、その後は参考ということでございます。
まず、資料の5ページ、クレジット取引の市場規模ということで、具体的な内容については6ページを御覧ください。
クレジット市場の基礎となる信用供与額、取扱高でございます。クレジットカードショッピングの信用供与額は、速報値ではございますけれども、2025年時点で134兆5860億円ということで、この6年間で61兆円の伸びを示してございます。
この背景といたしましては、オンライン取引の拡大や、キャッシュレス化の進展によりまして、クレジットカードが日常の様々な決済場面で利用されるようになったことが挙げられるというところでございます。
また、クレジットカードはキャッシュレス決済の中心的な役割を担いながら、消費者の決済行動を大きく支えることが、こういった市場データからも御確認いただけると思っております。
スライドの7ページにお進みください。
クレジットカードの発行枚数でございます。2025年3月末時点で発行枚数は、3億2057万枚となっておりまして、前年比で2.2パーセント増加してございます。
これは、20歳以上の人口比で見ますと、1人当たり3.1枚のカードを保有しているという計算でございまして、クレジットカードが社会インフラとして定着しているということが言えるのではないかと思っております。
スライドの8ページを御覧ください。
今度は、クレジットカード決済を含むキャッシュレス市場の全体の状況でございます。
経済産業省の公表によりますと、2024年のキャッシュレス決済比率は42.8パーセント、金額ベースでは141兆円となっております。そのうちクレジットカードを占める割合というのが82.9パーセントと、依然としてキャッシュレスの中核的な決済手段として位置づけられてございます。
また、より実態を把握する観点から、このキャッシュレス比率については、従来の国際指標から新たな国内指標が設定されておりまして、これによりますと、2024年の実績は51.7パーセントのキャッシュレス比率、政府はこの指標を用いまして、2030年に65パーセントを目指すというところで、今後も着実に、このキャッシュレスは拡大していくと考えてございます。
また、キャッシュレス利用の状況につきまして、クレジットカードがスマホ決済またはキャリア決済など、他の決済手段の基盤として活用されるケースも一定程度存在してございます。
しかしながら、実際にこのカード番号がどの決済手段にひもづきまして、結果としてカード決済として処理されているケースがどの程度あるかということにつきましては、定量的に示せるデータというのは、現在把握できておりません。
また、事前にいただいた御質問に関連いたしますけれども、クレジットカードが他の決済手段、例えば電子マネーや携帯キャリア決済とひもづいて利用されるような場合でございますが、クレジットカード会社における被害が発生した場合の回復の関与につきましては、他の決済手段との関係性について、一般論として少し御説明をさせていただきたいと思います。
まず、前提といたしまして、複数の決済手段が連携する場合につきましては、チャージをする段階とチャージの後の利用段階など、異なる段階で別々の事業者または法制度が関与するために、不正がどこで起きたかによって一時的な責任主体が変わるという構造でございます。
例えば、一般的に携帯電話料金合算払いや電子マネーのチャージ、これにつきましては、カード会社の立場からすれば、携帯電話会社、電子マネー発行会社がそれぞれ加盟店という位置づけになります。
この場合、カードに関する取引につきましては、救済の申出があった場合は申出内容を把握いたしまして、必要な場合は支払請求を保留しつつ、カード会員の皆様へヒアリングや当該加盟店と契約するカード会社を介して、加盟店へ照会し事実確認等を行うということになってございます。
その結果、消費者への返金が必要と判断した場合には、売上取消しや請求調整で対応しているとお伺いしてございます。
その一方で、例えばチャージ後の電子マネー残高の不正利用だとか、前払い式支払手段発行者、銀行との口座ひもづけがある場合の銀行取引で発生した被害につきましては、これは銀行が対応するなど、それぞれを対象とする各種法令やガイドラインにて、ここら辺の整理はされているものと認識しておりまして、役割分担などもそれらによって明確化することが求められているものと承知してございます。
次に、スライド9以降でございますけれども、クレジットカード取引に係る割賦販売法と自主ルールの適用について御説明をいたします。
その本題に入る前に、10ページのほうを御覧いただきたいのですけれども、これは、もしかしたら釈迦に説法になるかもしれませんけれども、まず、クレジットカード取引を担う関係者の全体像について御説明します。
クレジット取引については、御存じのとおり、単に消費者と加盟店2者で成り立っているわけではございませんで、例えばカード発行会社イシュアー、加盟店契約を締結するカード会社アクワイアラー、あとは決済代行会社、国際ブランドのVISA、Master、JCB等々といった複数の主体が関与しておりまして、これらの事業者がそれぞれ役割を適切に果たすことで、皆様が日常的安全にスムーズかつカードを利用できる環境が整備されてございます。
スライド11に移っていただいて、ここでは割賦販売法がクレジットカード取引に対してどのような規制を課しているのか、特にカード発行会社と、カード番号等取扱締結事業者に課される規律について御説明いたします。
なお、以降の御説明の中で、クレジットカード番号等取扱締結事業者については、締結事業者と略させていただきます。
割賦販売法は、消費者保護と公正な取引の確保を目的に、取引条件の表示や民事ルールに至るまで、カード発行会社、締結事業者などが遵守すべき幅広い義務を体系的に規定しております。
割賦販売法における規制内容については、お示しをしておりますとおり、クレジットカード番号等の適切な管理及びカード番号等と取扱契約の締結につきましては、マンスリークリアも同じ枠組みの対象となってございます。
カード番号取扱契約の締結においては、加盟店調査において規定しており、これらの規定では分割、マンスリーなどの支払い方式の違いによる取扱いの差はございません。
さらに、この法的枠組みを確実に運用するために、後ほど御説明しますが、当協会は認定割賦販売協会で自主ルールを策定し、それを運用し、または必要な調査を行い、措置を求めているところでございます。
スライド12を御覧いただきたいと思います。
引き続き、クレジットカード番号等取扱締結事業者の位置づけについて御説明いたします。
割賦販売法では、加盟店でのトラブルや不正利用を未然防止するために、締結事業者に登録制を導入しております。
その上で、加盟店網のゲートキーパーとして機能するために、締結事業者には、四角の囲みにありますとおり、加盟店との契約前の初期調査、平時の定期調査、事故等発生時の随時調査と、各段階に応じた加盟店調査義務が課せられておりまして、これらを通じて加盟店の適正性を継続的に確認し、不正取引の予防や早期発見を図る仕組みとなってございます。
さらに、加盟店で問題が発生した場合には、たとえ決済事業者が間に入っているケースでありましても、加盟店との契約締結解除に関する権限、必要な調査、是正措置の実施責任を最終的に負うのは締結事業者でございます。
つまり、法律上の責任主体はあくまでも締結事業者でございまして、不適切な加盟店の排除まで含めたガバナンス機能の中核を担う立てつけがここで確保されてございます。
続いて、事前に監督法の中で悪質な決済代行業者を使わないよう義務づけることはできないのかという御質問をいただいてございました。
この点につきましては、割賦販売法は、締結事業者が加盟店調査義務を負う制度になっておりまして、決済代行業者が介在している取引につきましても、加盟店との取引に問題が発生した場合には、締結事業者が加盟店に対する調査、是正、契約解除まで含めて責任を負う構造が既に法律上整備されてございます。
この法律上の加盟店調査や契約解除の実施措置を行うことによって、実態上、悪質な事業者と契約する悪質な決済代行事業者は排除されるのではないかと理解してございます。
また、事前にいただいた質問にも関連いたしますが、実態として、海外アクワイアラーや決済代行会社が多層的に関与する取引があるということについては、私どもも認識しており、プレーヤーが多く登場するクレジット決済の特徴でもあろうかと存じます。
当協会が関係業者へヒアリングをした結果を基に、一般的な取引関係を整理した内容にて御回答させていただくと、海外アクワイアラーや、海外決済代行業者が関与するケースでございましても、国内の加盟店と直接つながる部分につきましては、必ず国内の締結事業者が存在いたします。そして、この締結事業者が割賦販売法に基づく加盟店調査の義務を負っております。現行の割賦販売法において消費者の苦情対応につきましては、消費者から苦情を受けたカード発行会社から締結事業者に苦情情報が連携されて対応されるものとして、法規制、仕組みが既に整備されており、各取引における義務主体が不明確になることはございません。
スライド13へお進みください。
ここにつきましては、割賦販売法で締結事業者に義務づけられている加盟店調査の概要について御説明をするものでございます。
前のスライドで、割賦販売法のもとでは、締結事業者が加盟店対応の中心的役割を担うという点を御紹介しましたが、ここでは具体的な仕組みを整理してございます。
割賦販売法では加盟店でのトラブルや不正を未然に防ぐために分割払いか、マンスリーかにかかわらず、締結事業者に対し、初期調査、定期調査、随時調査の3段階の加盟店調査が義務づけられております。
初期調査では、契約前に加盟店の属性情報や取引形態、取引商材のほか、セキュリティ対策や苦情発生状況を確認し、適正な事業者であるかを見極めてございます。
2つ目の定期調査では、加盟店契約後もセキュリティ対策の実施状況、不正、苦情の発生状況を継続的にチェックしております。
さらに、トラブルや不正が疑われる場合には、随時調査を行いまして、必要な是正措置や指導につなげる仕組みとなっております。
このように、マンスリークリアにおきましても分割払いと同様に、この加盟店調査によって、不正利用等の抑止だけでなく、加盟店起因の消費者トラブルを未然または事後に把握し、是正するための制度となってございます。
スライド14へお進みください。
このスライドでは、加盟店調査の結果も踏まえた苦情処理の流れについて御説明させていただきます。
包括信用購入あっせん取引、消費者、加盟店、カード会社におけるクレジットカード取引における苦情処理のフローを示したものでございます。
マンスリークリアにおきましても、割賦販売に基づく基本的な対応フローにつきましては同様でございまして、実務上も自主ルールに基づき、カード発行会社が消費者対応、締結事業者が加盟店対応を両者で役割分担をしながら、連携して苦情処理を行ってございます。
苦情処理は、カード発行会社がカード会員から苦情を受け付けることから始まります。法令において、苦情の原因行為の判別を行う義務があることから、各カード発行会社は消費者へのヒアリング、事実確認を行うことになります。
その後、苦情の起因が加盟店によるものであるなど、必要な場合にカード発行会社から締結事業者へ苦情内容が連携され、加盟店への是正対応に移行していくことになります。
カード発行会社に求められる締結事業者の苦情内容の連携につきましては、2か月を超える支払いにおいては、割賦販売法上の義務であり、マンスリークリア取引にあっては、当協会の自主ルールにおいて努力義務を課してございます。その結果、支払い方法による取扱いの差は生じない仕組みとなってございます。
しかしながら、マンスリークリア取引では、カード発行会社から締結事業者への苦情の伝達が自主ルールにとどまっており、対応にばらつきがあるのではないかと思われる節があるかもしれません。
しかしながら、業界全体の自主的取組である自主ルールの遵守につきましては、認定割賦販売協会である当協会が、各事業者に間断なく、遵守の依頼、指導をしているところでございまして、対応すべき事項として多くの事業者に認識いただいているところでございます。
当協会の自主ルールでは、割賦販売法の適用を受けている包括信用購入あっせん業者と同様に、加盟店の行為が特商法の禁止行為や指示行為、または消費者契約法の取消事由に該当する場合など、利用者の保護に欠けるとカード発行会社が判断した場合には、カード発行会社から締結事業者への通知が必要とされております。
当協会では、こうした通知要件が適切に運用されているか、実地調査などを通じて継続的に確認しております。
その中で、マンスリークリア取引における苦情のうち、通知すべき事案が適切に通知されていなかった場合には、是正指導を行う仕組みとなってございます。
したがいまして、当協会としては、自主ルールの実効性確保のために、運用状況の把握と是正指導を継続的に行っているというのが実情でございます。
ちなみに、これも事前に御質問いただいた内容でございますけれども、例えば、相当程度の年会費や年間利用額を会員として対象としておりますプラチナやゴールドカード、こういったカードのランクによって、当該カード会員専用デスクを設置するなどといった、各カード会社においては対応チャネルの違いが生じていることがございますが、これについては、消費者保護に対応の差が生じるということは一切ございません。
スライド15にお進みください。
クレジットカード取引の中でも、利用が最も多いマンスリークリア取引について御説明を少しさせていただきたいと思います。
マンスリークリアにつきましては、御承知のとおり、決済から支払いまでの期間が2か月を超えることはなく、利用金額の分割払いやリボ払いのように支払いの繰延効果を持たない、利用した金額を翌月に一括で支払う点が特徴でございます。
最も特徴的な点といたしまして、消費者に決済自体の手数料負担が生じないこと、ポイント還元などの利得面のメリットがあることなどから、利便性と利得性の両面で優れておりまして、日常的な決済の中核として広く利用されてございます。
次に、クレジットカード取引のうち、マンスリークリアの取引件数の規模について御紹介します。
1年間の日本のクレジットカード取引件数は約230億件、1日当たりでは6300万件、そのうち、マンスリークリア取引は1日当たり約6000万件が処理されてございます。
このように、短期間で請求から支払いまで完結するマンスリークリアにおきまして、仮にカード会員において加盟店に起因するトラブルが発生した場合の対応については、一般論として、先ほど御説明したように、被害救済の申出があった場合は、各カード会社で申出内容を把握しまして、必要な場合は支払請求を留保しつつ、カード会員へのヒアリングや、当該加盟店と契約するカード会社を介した加盟店へ照会し、事実確認を行うなど行っております。
その結果、消費者への返金が必要と判断した場合は、売上取消しや請求調整などで対応しているところでございます。
このような取組において、よく話が出てくる国際ブランド会社が規定するチャージバックルールについても少し触れておきたいと思います。
チャージバックルールにつきましては、先ほど御説明いたしました、割賦販売法や自主ルールなどで規定している消費者への対応とは別の各国際ブランド会社が定めます、事業者間における精算ルールとして機能しているものと理解しております。
このルールの適用には、例えば不正取引、商品サービス提供の不履行、処理手続エラーなど、国際ブランド会社が設定しているチャージバックするための理由が設定されておりまして、チャージバックするには、当該事由がそれに該当し得ることを前提に、カード発行会社はチャージバックを行うかどうかの判断を行い、チャージバックを受けた締結事業者は、取引を精査し、異論があれば差し戻すというようなルールになってございます。
ここで解決しない場合は、カード発行会社が国際ブランドに裁定を仰ぐ権利があるということでございます。
なお、このチャージバックのルールにつきましては、国際ブランドのネットワークを介して取引されるカード発行会社と締結事業者が別である場合にルールが適用になると理解をしてございます。
また、このような短期間で請求から支払いまで完結するマンスリークリア取引について、例えば、通常と異なる高額利用があった場合、カード発行会社は消費者に確認等をしているのかという点についても、御疑問として御質問をいただいているところでございます。
この点につきましては、カード発行会社では24時間365日、不正を検知するためのモニタリングを行ってございます。このモニタリングにおきまして、不正の疑いがある取引は自動的に検知される仕組みになっておりまして、例えば、換金性の高い商品の買い回り、カード会員の通常行動から逸脱した高額利用、急激な利用パターンの変化といった取引は、AI等を活用したモニタリングにより検知の対象となります。
その上で、カード会員に確認が必要と判断された場合には、一旦取引成立を保留した上でカード会員へ個別に連絡し、利用意思を確認する等の対応が行われます。
ただし、そのような取引が仮に承認されてしまった場合であっても、カード会員から不正利用の申出がなされた場合の被害救済につきましては、各社とも先ほど御説明したとおりの被害救済の対応をしております。
また、事前にいただきました質問に関連いたしますが、マンスリークリア取引と抗弁接続についてでございます。
割賦販売法の抗弁事由につきましては、御承知のとおり、請求を受けたときは支払いを拒むことができることとされてございます。マンスリークリア取引は、請求から支払いまでの期間が半月ほどと短い取引でございまして、マンスリークリア取引で抗弁が採用された場合であっても、条文上の抗弁は、この期間での対応になるということでございます。
一方で、先ほど説明した個々のカード会社による被害救済におきましては、請求の後または前にかかわらず、各カード会社において被害の状況に応じた対応により、被害回復を実態的に行っているところでございます。
そのような対応がなされている中で、わずか短い期間の対象にしかならない抗弁による対応を行うことについては、抗弁対応の手続などの作業や、かかるコストとの関係でバランスを欠くものではないかと思われるところでございます。
実際に抗弁の接続につきましては、現在、包括信用購入あっせんや個別信用購入あっせんにて対応しているところでございますが、クレジット会社における抗弁の対応のための業務プロセスやシステム対応、さらには信用情報機関への情報の登録などの対応に係る社内の体制整備におきまして、さらにマンスリークリアを含めた、それらの再整備が必要となりますと、全てのカード会社にシステム開発や、運用面で相当のコスト増になるものと考えてございます。
クレジットカード取引を成立させるためには、分割払いやマンスリークリアにかかわらず、カードネットワーク利用料、またはインターチェンジフィー、ポイントサービス、端末費用、カード発行費用、システム運用費用、その他人件費など、様々なコストがかかっているところは御承知のことと思います。
例えば、マンスリークリアのみを支払手段としているカード会員様につきましては、カード取引を無料で実現できておりまして、かつ、必要な補償や問合せなどを可能にする窓口サービスの利用、利用ごとのポイント付与とそれによるサービスや割引などが受けられるなど、様々な利便を享受できていると認識しております。
このような各種サービスは、カード取引における限られた収益から捻出されているところ、さらなる規制強化として抗弁による手続や、それによる新たなシステム対応などにつきましては、当然に今以上のコストが発生するために、膨大な取引件数のマンスリークリア分を、クレジットカード会社として吸収することは非常に難しく、最終的にその分は、何かしら消費者に御負担をいただかざるを得ないのではないかと考えてございます。
スライド16にお進みください。
ここからは、認定割賦販売協会の当協会が実施している法令等遵守状況調査の全体像について御説明します。
当協会では、会員会社が割賦販売法を自主ルールに適切に運用できているか確認するため、目的の異なる複数の調査を実施しております。
まず、初めに一般調査です。これらは、登録事業者を対象に恒常的に行っている調査で、毎年実施する書面調査と、おおむね5年に一度本店に伺う実地調査の2種類がございます。
ここでは、体制整備が適切にできているか、実際に運用に問題がないかなど、幅広い観点で確認する基礎となる調査になります。
右のほうにずれまして、特別調査です。これは、社会的影響が懸念される事案などが発生した際に、必要な情報を迅速に把握するために実施する調査でございます。事案に応じて必要なタイミングで柔軟に実施する臨時調査という位置づけになります。
最後にフォローアップ調査です。特別調査等の結果、協会として何らかの処分を行った場合につきましては、その後の改善状況を確認し、確実な是正につなげることを目的とした調査でございます。不適切な運用が放置されないように、改善後のフォローまで一貫した取組を行う姿勢となっております。
これらの一般調査、特別調査、フォローアップ調査の組合せを行うことで、会員企業の遵守状況を継続的に把握しまして、必要に応じて助言や是正を促しまして、業界全体としての健全な運営につながるような仕組みを構築してございます。
スライド17ページへお進みください。
17ページでは、遵守状況調査の中核となる実地調査について、調査から改善指導までの流れを御説明してございます。
前のスライドで調査の種類を御紹介しましたが、ここでは、それを踏まえて、どのように改善につなげるのかといった運用プロセスを説明しております。
まず、実地調査では、当協会の担当者が会員の本店へお伺いしまして、関係部署へヒアリング、業務記録、社内規定、運用書類の確認などを通じて、法令、自主ルールが実務の中で適切に運用されているかを詳細に把握してございます。
その中で、マンスリークリア取引の苦情対応につきましても、業務記録の中でより望ましい対応について説明し、必要な是正を図ってございます。
その結果、改善が必要と判断される点が見つかった場合につきましては、指摘事項として文書で正式に通知し、回答期限を定めて必要な是正を求めてございます。
通知を行って終わりではなく、ここからが改善プロセスのスタートということでございます。
指摘を受けた会員企業は具体的な改善報告書の提出を必須としてございます。その際、修正した社内規定、是正後の運用状況、再発防止策の実効性といった点を一つ一つ確認いたしまして、改善策が形式的なものにとどまらず、確実に現場へ定着しているかを丁寧にチェックいたします。
このような調査、指摘、改善確認というサイクルを継続的に回すことで、各社のコンプライアンスレベルの底上げ、業務運用の質の向上、不適切な事案の再発防止を図ってございます。
これまで、クレジットカード取引に係る割賦販売法の適用と自主ルールについて御説明をさせていただきました。
続いて、スライド18へお進みください。
スライド18では簡単に御説明しますが、こういった自主ルールの理解浸透に向けた研修制度を私どもは実施しております。
前のスライドで触れた遵守状況調査が、言わば事後的なチェックに当たるのに対しまして、ここで紹介する研修制度は、法令遵守の予防的な取組と位置づけられるものでございます。
まず、コンプライアンス研修でございますが、こちらは、カード会社の経営層、担当役員を対象とした法令遵守に必要な社内体制の構築、ガバナンスのポイントなど、毎年度しっかり学んでいただく内容となっております。
次に、日々の業務を行う職員向けの一般研修でございます。
こちらは、協会主催型、会員企業主催型の2つの形式がございまして、割賦販売法自主ルールを実務に落とし込むための基礎知識を習得する場でございまして、一般研修は3年度に1回の受講を必須として、現場レベルでの理解定着を図ってございます。
さらに、会員企業内で研修を担う人材を育てる講師研修というのも実施しておりまして、こういった講師人材を継続的に育成することで、会員企業内での研修の質を安定的に確保する仕組みを整えてございます。
スライドの19ページを御覧ください。
こちらについては、研修の受講人数について取りまとめているものでございます。いずれの研修につきましても、毎年1万から2万名規模の受講がございまして、中でも日々の実務担当者が対象となる一般研修が最も多いというところが御覧いただけるかなと思っております。
当協会では、役割別の研修体系と高い受講実績を通じまして、会員各社の理解促進と業界全体のコンプライアンス水準の維持・向上に継続的に取り組んでおります。
スライドの20ページ以降でございますが、ここからはクレジットカード利用に関する正しい理解の促進と安心・安全に利用いただくための取組、具体的には消費者の皆様への啓発活動について、若干御説明をします。
21ページでございます。
当協会では、先ほど説明しました会員向け研修によるコンプライアンス向上に加えまして、消費者御自身が安全にキャッシュレスを利用できるようにするための教育支援にも力を入れてございます。
近年、金融リテラシーの向上や安全なキャッシュレス利用を日常的に定着させることが重要になっていることから、学校現場での教育支援を積極的に展開してございます。
この教育支援活動を支えるものとして、質の高い教育コンテンツの開発と、デジタル化の推進を掲げ、デジタルブック化、動画教育の教材の提供、生徒が使いやすいデジタルコンテンツの拡充など、デジタル世代が学びやすい教材づくりを進めてございます。
また、先生が自ら授業を行えるよう、教員向けの勉強会の開催、教員用解説書の強化、改定、教育現場で使いやすい仕組みづくりも行ってございます。
若年層がスマホなどで多様な情報と接触する機会が多いことを踏まえまして、SNSの情報発信、特設サイトの刷新など、デジタルネイティブ向けのアプローチも強化してございます。
こうした取組の結果、2023年度から2025年にかけまして、全国200校、1万9000名の生徒に対しまして教育支援を実施してございます。
スライドの22ページへお進みください。
学校教育以外の幅広いチャネルを活用した啓発活動について、御説明をいたします。
前のスライドで学校教育を通じて若年層向けの支援を紹介しましたが、当協会では、それに加えまして、幅広い世代の消費者に対しまして、日常的に触れる媒体を通じた啓発活動を継続的に実施しております。
近年では、デジタル化の進展に伴いまして、不正利用の手口が多様化、巧妙化していることから、協会としても毎年度テーマをアップデートしながら基本的なカードセキュリティ対策を中心とした情報発信を強化しております。
具体的な取組といたしまして、消費者が自ら防御できる行動の定着というものを促進するために、フィッシング詐欺への注意喚起、本人認証の利用促進、暗証番号の適切な管理、ID・パスワードの使い回し防止や、利用明細の定期確認などによる早期発見など、日々の生活の中で、消費者が自ら取り組める対策を自然に意識できるようにすることを重視してございます。
視察も年度ごとに取組を進化させておりまして、2023年度には、啓発動画の制作、ウェブコンテンツの整備など、2024年度は、駅サイネージ、新聞広告、動画広告などを組み合わせた取組、25年度には、中高年層向けのポスターやラジオCMなど、デュアル媒体も活用するなど、対象を全世代に広げてリアル媒体とオンラインを統合したアプローチを実施してございます。
最後、参考のところで、不正の利用の被害額状況について御説明します。これも事前に御質問をいただいた内容に触れるところでございます。
24ページを御覧ください。
クレジットカードの不正利用被害額につきましては、2024年度、555億円と過去最高という額となってございました。しかしながら、業界横断でセキュリティ対策の強化の取組を進めたことによりまして、2025年度には510.5億円と減少してございます。速報的な傾向にはなりますけれども、対策の効果が徐々に現れまして、不正被害が減少に転じつつあるということが考えられます。
2019年以降、インターネット取引の急拡大を背景に、不正被害は増加基調が続いておりましたけれども、特に大きな特徴として、非対面取引における番号盗用の被害が全体の9割以上を占めるという状況でございます。
この番号盗用とは、カード本体を使わずに、第三者が不正に入手したカード番号等の情報だけを用いてEC取引などで決済が行われる取引でございます。オンライン利用が増える中で、依然として強い警戒が必要な領域となってございます。
こういった状況を踏まえますと、不正利用の大半が番号盗用に集中してございますことから、本人認証の強化、これは、EMV3-Dセキュア等の対策でございますけれども、その取組に加えまして、加盟店様側でのセキュリティ対策の高度化、こういった取組が引き続き極めて重要と考えております。
スライドの25ページでございます。
今度は、不正利用発生率の推移でございます。先ほどは被害額の推移について御紹介しましたけれども、こちらのスライドは、カードショッピングの信用供与額に対する不正利用被害額の割合、つまり発生率の推移を示してございます。
2025年の不正利用発生率は、速報値にはなりますけれども、0.038パーセントとなっておりまして、前年からやや改善が見られる状況でございます。
この不正利用発生率につきましては、被害額の単純な増減だけでは把握できない相対的なリスク水準を示す指標となってございます。当然に、ECの取引が増加すれば、それだけクレジットカードの利用額も増加するということでございますので、ここについては、その不正の状況を把握する意味でも、発生率というのが非常に重要になってくるところでございます。
この数値は、後ほど御説明する本人確認の認証の強化、加盟店対応の徹底といった業界の取組とも密接に関係しておりまして、今後、対策の効果を図る上で非常に重要な指標でございます。
26ページへお進みください。
業界、関係事業者が取り組んでいる不正対策全体の体系についてお示ししたものでございます。
当協会は、2016年のクレジット取引セキュリティ対策協議会設立以来、事務局といたしまして、カード会社、加盟店、決済代行会社、国際ブランドなど幅広い関係者と連携いたしまして、カードの安全な利用環境の整備に取り組んでまいりました。
ルールづくりから運用支援まで行う、言わば協議会全体のハブ役として活動しております。
特に、協議会が毎年改訂してございますクレジットカード・セキュリティガイドラインでは、カード番号の非保持化、加盟店のECサイトにおける脆弱性への対策、ICチップ対応の推進、本人認証の高度化、不正ログインへの対策、不正検知システムの活用など、加盟店、事業者が取り組むべき具体的な対策を体系的に整理いたしまして、業界全体の標準化として進めております。
また、ガイドラインの周知にとどまらず、実務上の課題を踏まえた関係事業者へのヒアリングや決済現場での課題の吸い上げなどによりまして、取り組んでいる対策の実効性を高めるための調整など、現場とルールをつなぐ調整役としての役割を担っております。
27ページを御覧ください。最後でございます。
ここでは、消費者の皆様に向けた普及啓発活動について御紹介いたします。
先ほども若干御説明いたしましたが、近年フィッシングをはじめとする不正利用の手口は一段と巧妙化をしておりまして、被害を未然に防ぐために、日常的な注意喚起と消費者の皆様御自身が自ら身を守る力を高められる環境づくりというのが重要だと考えてございます。
こうした状況を踏まえ、当協会では、フィッシング詐欺への注意喚起動画を制作し、協会ウェブサイトで公開してございます。これらの動画は、会員カード会社の注意喚起にも活用され、同じメッセージを業界全体で迅速に共有できる共通商材として機能してございます。
さらに、動画に加えまして、SNS、ポスター、リーフレット等、複数の媒体を活用し、本人認証の重要性、ID・パスワードの管理、利用明細の定期的な確認といった具体的な行動を継続的に促すことをしてございます。
これらの取組は、技術的なセキュリティ対策と並ぶ不正抑止の重要な柱と考えてございます。
また、スマホの普及という観点では、スマホを通じた短時間でのカード発行について御質問もございましたので、少し触れておきたいと思います。
スマホからのカード申込みのケースというものが広がっていく中で、本人確認や与信審査が適切に行われているのかという点が、問題提起される場面がございます。
申込み方法がオンライン、店頭いずれの場合であっても、カード発行時には、犯罪収益移転防止法に基づく本人確認、割賦販売法に基づく支払可能見込額調査、いわゆる与信審査、これが法令で義務づけられておりますので、これらの法令が確実に運用されるように各社、適切に実施しております。
加えて、当協会といたしましても、これらの法令が確実に運用されるよう、自主ルールにて遵守状況の調査、カード会社への研修などを通じた働きかけを行っているところでございます。
このように技術面での対策、生活者への行動喚起の両輪によりまして、不正の未然防止が早期発見までを多層的に支える取組を進めております。
大分時間を超過して大変恐縮でございますが、事前にいただいた質問のほとんどは、今の御説明で御回答をさせていただいたと認識しております。
御清聴ありがとうございました。
○坂東座長 河野理事、どうもありがとうございました。
それでは、今の御発表も含めまして、クレジットカードないしはマンスリークリア等についての意見交換に移りたいと思います。御発言のある方は、挙手あるいはオンラインで御参加の方はチャットでお知らせいただければと思います。よろしくお願いします。
細谷委員が、お手を挙げておられますね、よろしくお願いします。
○細谷委員 全相協の細谷です。本日は、ありがとうございます。
先日、こちらの調査会でも、いろいろなキャッシュレス決済の事業者団体様をお呼びした際に、やはりクレジット協会様の自主ルールを参考にしているということが多く寄せられました。決済事業者団体のトップランナーである貴協会を見本にされているということは、今回の発表でも改めて感じた次第です。
そこで、私ども消費生活相談の現場からの視点から、まず、3点、意見と質問を申し上げたいと思います。
まず、1点目です。自主ルールの遵守状況とカード会社間のばらつきについてです。消費者センターの現場では、同じクレジットカードを同時に使ったトラブルでも、各社間で対応に著しい差があると御相談があります。例えば、消費者に非のないスキミングの被害において、同じ被害において2枚以上のカードを使った場合があったのですけれども、ある会社はPナンバー、暗証番号の入力があるため、補償対象外と突き放された。ただ、同時に使った別のカード会社からは、全額補償するという事例があります。
また、悪質なサイトでの契約に対する苦情の伝達やチャージバックについても、以前から業界をリードしてきたような老舗のカード会社と新興系と言うのですかね、インターネットとか、スマホ系とか、流通系などの新しい分野のカード会社においては、国際ブランドルールの適用や、貴協会の自主ルールに基づく対応に消極的なカード会社が見受けられます。自主ルールも遵守されなければ、意味がないと感じております。いろいろな方法で遵守するように工夫されているというのは、今の御説明でありましたけれども、実際、相談現場ではそういう苦情が届いているということをお伝えしまして、消費者保護に消極的な企業、カード会社に関して協会として是正勧告とか、ペナルティーを行うなどの仕組みの導入とか、あるいはいっそのこと自主ルールにとどまらず、法令化すべきという点について御意見をお聞かせください。
次、2点目です。苦情の伝達のルートの機能不全についてと、PIO-NETの情報の利活用についてです。
消費者センターから悪質加盟店の苦情を申し入れましても、当社では対応できないと突っぱねられて、苦情の伝達が途切れるケースが残念ながらございます。
内容としては、消費者が使った情報商材とか、副業のトラブル、または非常に金額の安い案件に対して多く見られる傾向がございます。
このような件を私どもから貴協会の消費者専用の相談窓口に苦情をお伝えしましても、「情報として記録させていただきます」ととどめることがほとんどでありまして、何か少し指導等をしてほしいと伝えましても、それは難しいという対応を取られてしまいます。
各社の自社の窓口で消費者は門前払いのような形をされて、私たちのほうに相談に来ることになっておりまして、そういう貴協会とか、各社間の伝達のルートから漏れ落ちた被害の実態というのは、私どもの消費者センターとか、あと、PIO-NETの情報に最も多く集まっていると思っております。
こういう苦情のデータを実態の把握と指導に直結させる仕組みというのがあればよろしいのにと感じておりまして、そこで、今回の資料の16ページにある協会の遵守状況調査において、消費者センターなどからの相談とか、相談データであるPIO-NETもしくは消費者本人からの相談というのは、どのように活用されているかというのをお聞きしたいと思います。
長くなって申し訳ないのですが、最後3点目です。
マンスリークリアの支払い停止の抗弁及び請求保留についてです。SNSを起点とした詐欺的な副業とか情報商材の相談というのは非常に多く、センターに毎日のように相談があります。その決済をクレジットカードで使う場合は、ほとんどマンスリークリアで行われています。消費者自身が被害を申し出ても、一括払いは割賦販売法の適用外だからということで門前払いされるケースが多いのです。
マンスリークリアに対する苦情の伝達は、貴協会の自主ルールとして努力義務としてありますが、センターが介入して、一時請求保留に応じてくれる会社も実際はあります。でも、ここでも各社のばらつきが顕著でございまして、マンスリークリアであっても、実際に加盟店側に明らかな債務不履行とか、消費者契約法上の問題とか、あと、特定商取引法などにも違反している疑いがある場合は、チャージバックとか、引き落としの一時停止に柔軟に応じてもらいたいというのが現場からお伝えしたいところです。
法的な義務の有無にかかわらず、カードの決済の網から悪質な加盟店を排除するために、実質的な抗弁の仕組みは必要だと貴協会はお考えでしょうか。
以上、3点、長くなってしまいましたけれども、御質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
○坂東座長 現場からの御意見ですが、協会として少しお答えをいただけますでしょうか。
○佐々木自主規制部長 御質問ありがとうございます。佐々木のほうから御回答させていただきます。
まず、1点目、自主ルールについて、おっしゃるとおり、遵守されないと、まさに意味がないものだと認識をしています。
そういった意味では、スライドの中でも御説明させていただきましたとおり、遵守状況調査において、書面調査や実地調査を通じて、しっかり各社の運用を確認させていただきまして、当然その中で、改善が必要だというものについては、しっかりと改善要請、そして、要請だけにとどまらず、改善したというところまでフォローアップをして確認するという運用を実施しております。この辺りは、引き続きしっかりと対応していきたいと思っている次第でございます。
それから、2点目でございます。PIO-NETの情報の活用の関係でございます。こちらについては、我々日本クレジット協会におきましては、加盟店情報交換制度、御承知の方もいらっしゃるかと思いますが、加盟店の情報交換の制度を運営させていただいています。
その中で、たしか四半期毎だったかと思いますけれども、PIO-NETの情報も参考情報としていただいておりますので、各アクワイアラー等、そういった情報も見ながら加盟店審査の参考情報として活用しているという実態というところで、御理解をいただければと思います。
それから、3点目、各カード会社によってマンスリークリアの苦情について、ばらつきがあるという御指摘と認識させていただきました。
まさに、こちらも1ポツの回答と同じような格好になってしまいますが、我々としましては、遵守状況調査を通じて、しっかりルールどおりに運用ができているかどうかというのをしっかりと調査の中で確認しているところでございますので、この辺りの対応については、引き続き、しっかりとやっていきたいと考えているところでございます。
一旦、私の回答のほうは、以上でございます。
○坂東座長 1点だけ、先ほどの御質問の中にいって、要するにイシュアーにセンターから苦情を伝達してもアクワイアラーにつながらない、先ほどの御説明だと、それがつながっているはずではないですかという御質問があったと思うのですが、その点どうですか。
○佐々木自主規制部長 ありがとうございます。
まさに、我々も現場に行きまして、カード発行会社の苦情処理の記録なども拝見させていただいて、その中でしっかりと、まさに消費者からの苦情の内容が加盟店に起因するものであると、さらに、その内容が、その加盟店の利用者の保護に欠ける行為である場合には、必ずアクワイアラーに連携をする、これがまさに自主ルールでございますので、その観点からも見させていただいていて、基本的には、各社その運用をマンスリークリアであっても実施いただいているという認識でございます。
○坂東座長 分かりました。少しそこのところは、現場と認識に差があるなという気が、率直に申し上げるとします。ですので、どんな形で情報伝達が自主ルールに基づいてなされているのかということについては、場合によっては、少しまたお聞かせいただければありがたいなと、率直に言って、そう思っております。
それでは、山本委員、お願いします。
○山本委員 御説明ありがとうございました。よく分かりました。
質問の前に、今の議論みたいなところなのですけれども、まず、一括払いというのは、カードの80パーセントを超えていますので、必然的に問題のある件数というのが多いから、それは苦情が多いのは当然だと認識しておりまして、その前提で2つ、多分、今の細谷委員と座長の御指摘で、2つ原因が、これは制度とか、クレジット協会さんに問題があるという意味ではなくて、一般的な原因があると思いますのが、1つはテクニカルに、数は少ないかもしれないのですが、苦情連携、JDMとの連携のところで、包括信用購入あっせん業者から、クレジットカード番号等取扱業者がどこですかという照会をかけたときに、答えが返ってこない場合が多少あるという指摘、それは、恐らく限定的には、完全な海外回りでスルーしていましたと、そういうところは指導されて、基本ないとおっしゃっていたのですけれども、もし、あったときには御指導をいただいているのだと、それが1つ。
もう一つは、包括信用購入あっせん業者自身が、苦情としてきちんと認定できていない場合は、連携そのものをしないので、これはマンスリークリアであろうが、リボ払いだろうが関係ないわけなのですね。
そこのところが、マンスリークリアの問題と論じられることは、適格かどうかというところがありますので、そこは難しいところではあるのですが、そういった部分で言いますと、率直に言いますと、もう少しトラブルの実態をきちんと認識した上で連携とかのことも考えなくてはいけないのかなと、これは、1点としてはテクニカルに苦情連携制度の中で漏れている、あるいは登録業者が全く介していないような取引が実態として存在するというのは、事例から察知していることであるというのがありますよという点と、それと、そうではなくて、本来連携できるところと連携していないとすると、包括側での相談員さんあるいは消費者とのきちんとした話がうまく通じていないというケースと両方あるように思っております。それは補足的な話です。
あと、御質問として、恐らくこれは細谷委員の御発言と共通すると思うのですが、カード会社はたくさんありますので、属性的にやはりどうしてもトラブルが相対的に多いカード会社さんと、そうでないカード会社さんと波がある、そこら辺が相談現場を悩ませているところではないかと感じております。
そういったときに、1つ、クレジット協会さんなどが、うまくそういう情報を連携できたという前提があったときに、御指導いただけるような体制があると、特定の会社に対してなのですが、そういう希望が多分相談現場としてあるのかなと、そういう細谷委員の発言かなと思いました。
あと、もう一つ、抗弁の件に関して、これは、私の意見ということにはなりますが、テクニカルに考えて、一括払いの抗弁接続に関して合理的ではないと、私は考えているのです。もちろん、全体として皆さんがそうではなくて、私のほうが少数派であるのは確かなのですが、ただ、それよりも要はマンスリークリアなのか、リボ払いなのか、関係なしに全体の苦情をきちんと対応できるところが、セキュアできるということがより重要であるはずだと思っています。
そういう意味で、少し論点をすり替えるようになってしまって申し訳ないのですが、例えば、消費者啓発を随分やられているというお話もありますし、私も認識しておりますが、例えば、今後、損害保険的な多少消費者の負担も伴うものも含めて、より健全化に向けた動きとか、あとは、国民生活センターや消費生活センターなどとの連携を今も、実際、制度的にも制度以外のところでもやっていらっしゃると思うのですが、もっと深めていただくような方向性が今もありますけれども、もう少し密接になるといいなと感じているところでございます。少し希望的なところなのですが、私の発言はどう思われますかみたいな感じになりますが、お答えいただけるところだけコメントをいただけたらと思います。ありがとうございます。
○佐々木自主規制部長 ありがとうございます。
御指摘いただきましたトラブルの多い会社さん、そうではない会社さんがあるというところをお伺いしまして、この辺りの連携のところでございますが、まさに我々は、先ほど来御説明させていただいているとおり、実地調査等を通じて各社の運用状況を確認するわけなのですが、まさにこの実地調査はどこに行くのかというところの選定においては、協会の中に消費者相談の窓口、相談室がございますので、そういったところの情報も当然参考にしながら、我々の調査に行く先の選定等というのは、今でもさせていただいていますので、そういった活動を通じて早い段階で察知して、しっかりと是正と言うとあれですけれども、業界の底上げになっていきたいというところで、ただいま活動しているような状況というところで御理解いただければと思います。
○山本委員 ありがとうございます。
○坂東座長 ありがとうございました。
それでは、池本委員、お願いします。
○池本委員 池本でございます。御説明ありがとうございました。
先ほど、全相協の方から出た、会員会社の種類によって、きちんと対応していただけるところと、そうでないところがあるというのは、私の地元は埼玉ですが、そこでも聞きますし、幾つかのところで相談員の研修、事例検討などをやっても同じようなことを聞くのですね。特にマンスリーの部分については自主規制で、そこは法的な義務ではありませんからと言われましたというケースも聞くのです。
それで、先ほど、遵守状況の調査、消費者相談室の相談事例なども参考にしながら、調査されるということなのですが、消費者相談の窓口そのものが、法令違反の疑いがあるときには直接会員会社へ連絡して、それについて対応を促したりということもなさるようにネット上には書いてあるのですが、それは、どのように実施されているのか、その相談室の2024年度の数字を見ると、相談件数が4,000件以上あるのですが、その中で確認依頼とか調査処理依頼というのは非常に少なくて、確認依頼というのが11件、調査処理依頼というのは3件となっています。
そもそもそこで法令違反の疑いということの選別が十分できていないのではないか、それと、遵守状況調査で扱われている年間件数ということとの関連がどうなっているのかということが少し心配なところで、その辺り、可能な範囲でお聞きしたいという点が1点です。
それから、加盟店情報の交換制度、JDMですが、これこそまさに業界全体として悪質加盟店を排除するための一番大事な制度だと思いますし、それに、イシュアー、カード発行会社側も受けた情報を登録する、そして、契約締結会社側も調査したところを載せていくという、これで質が高まっていくのだと思うのですが、お聞きしたいのは、加盟店情報報告の報告義務というのがマンスリークリアについて、カード発行会社側について自主規制のどこかに書いてあるのか、私が見た限りでは、そこが見当たらなくて、加盟店情報の交換制度の運用規則というのを見たのですが、マンスリークリアの場合も同じように報告するように努めなさいという規律があるのかどうか、あるいは運用として、実際、そこはどうなっているのかというところをお聞きしたいというのが2点目であります。
それから、すみません、細かいところばかりで申し訳ないのですが、今、不正利用被害というのが非常に増えていると、500億を超えるという状態が3年目ですか、若干減ったと言っても1割も減っていない、まだまだ高止まりではないかと思うのですが、このセキュリティレベルを毎年見直してやっておられる中には、加盟店側もそれに対応してシステムをアップしていかなくてはいけないし、あるいはセキュリティレベルも見直していただかなくてはいけないのですが、協会側あるいはカード発行会社側が直接加盟店契約を結んでいれば、それはいいですが、実際にはそこへ決済代行などが入って、直接加盟店契約を結んでいないと、一方的に通知しても説得力が十分ないのではないか。
そうなると、せっかくルールを毎年厳しくしていても、それが遵守されていない加盟店というものが、より残ってしまう、そういうところがまた狙われる。特に不正利用は、どういう方法で情報を取るかは様々ですし、フィッシング詐欺もありますが、最終的に不正利用されないためのセキュリティはアップしていくというところが、一番生命線だと思うのですが、そこが加盟店の中で、そのガイドラインの遵守状況がどういう状況なのか、特に決済代行などが入って直接指導できないところについての改善状況がどうなのかという辺り、数字で挙げることは難しいのかもしれないのですが、その辺りをお聞きしたいと思います。
最後にもう一点、先ほど海外アクワイアラーが介在したものについては、海外アクワイアラーそのものは、もちろん会員でもないし、法制度の外側かもしれませんが、国内の決済代行、登録事業者が必ずいることになっているから、そこがきちんと調査、措置をするのだという御説明がありました。
この点も、そもそもこれは、私がやった件もそうだったのですが、英語で、ドルで請求が来た、まさに海外アクワイアラー経由の案件で、カード会社の担当者と話をすると、海外ルートは、伝達などをしても対応してくれないから、してもしようがないのですよとお聞きしました。本当に現場は、つらいところがあるのだろうなと思うのですが、先ほどおっしゃった、国内の登録契約締結事業者がきちんとやるというのは、海外アクワイアラールートの場合、国内の登録業者へ直接連絡して調査を依頼するという、そういう選択肢があるのか、あくまでも海外ルートでなければいけないのか、その点をお伺いできればと思います。すみません、細かいところ含めて4点になりましたが、よろしくお願いします。
○佐々木自主規制部長 ありがとうございます。
では、順に御説明をさせていただきます。まず1点目、相談室に直接相談が入って、協会が会員に連携しているというところでございますが、おっしゃるとおり、相談のお申出の内容に応じまして、通知、確認依頼、それから調査処理依頼という形でやらせていただいているというのが事実でございます。
我々、実地調査の選定先についても、そういった情報を踏まえて調査の実施しているところで、繰り返しになりますけれども、その辺りの情報も踏まえた上での対応を行っているところを御認識いただければと思います。
それから、2点目のJDMの関係でございます。マンスリークリアのところについて、カード発行会社、イシュアーのほうですね、JDMの報告のところですけれども、自主ルール上の書きぶりとして明確にイシュアーがマンスリーについて報告せよという記述はございません。
これは、実態面でいきますと、御承知のとおり、イシュアーは、まさにカード発行会社ということで、加盟店の情報を基本的にはイシュアー側では持っていないので、実態的に登録するすべがないというのも事実かと思っています。
そういった意味では、アクワイアラーのほうについては、マンスリーであれ、分割であれ、これは、そういった境はございませんので、アクワイアラーのほうできちんと登録いただいているという形で認識をしているところでございます。
それから、飛びますけれども、4点目の海外アクワイアラーのところにつきましては、我々の認識ですと、現在の制度でいきますと、国内の加盟店であれば、必ず国内に割賦販売法に基づく登録を受けた事業者がいるという前提になると考えていますので、その国内にいる締結事業者が海外のアクワイアラーに取次といいますか、連携しているケースはあるようには聞いておりますので、そういった意味だと、必ず国内の締結事業者で処理といいますか、対応ができるという制度になっている、そういう認識でいるところでございます。
○細川業務部長 3点目につきましては、私のほうから回答させていただきます。
不正利用が増加する中でのガイドラインの質問であったかと思いますが、私どものクレジットカードセキュリティガイドラインは、いわゆる実務上の指針対策を示すものとなっております。
本ガイドラインは、加盟店に対し、カード情報保護対策と不正利用対策の実施を求めているものでございます。
こちらにつきましては、バージョンアップを行い、毎年度見直しを行っているところでございますけれども、これらの対策は、加盟店の調査の中で求めていくところになっており、全てのEC加盟店におきまして、これらの対策が講じられていない場合、新規であれば、契約締結そのものができない、既存であれば、できていないということが確認されれば、契約締結事業者が措置を講じることになります。
先ほどの我々の協会からの説明の中でもさせていただいておりますけれども、間にPSPが介在していても、最終的に契約締結事業者が加盟店管理の責を負うという形になりますので、その先の店子も含めて、措置を講じていくという形になります。したがいまして、加盟店への調査の中で、セキュリティ対策が実施されていないということが確認されれば、当然、契約締結事業者としては措置を講じることになります。
以上です。
○池本委員 御説明ありがとうございます。
ちょっとよく理解できなかったところがあるので、もう一点、今のところについて幾つか確認したいのですが、2番目の情報登録の問題ですが、イシュアーは、中身について判別できないので、そして、アクワイアラー側が登録することになるとおっしゃったのですが、加盟店調査をした結果の措置とか、契約解除とかというのは、もちろん、それはアクワイアラーでなければいけませんが、申出情報、苦情発生情報という段階から、これは、苦情処理の規則を拝見したのですが、その段階から登録することになっているように読めるのです。つまり、その段階は、もうイシュアーが登録しなければいけないのではないかと思うのですが、そこはどうなのかという点が1点です。
それから、セキュリティガイドラインの関係、本当にここは、今、大変厳しい状況で、業界の中でも苦労されているというのは聞き及んでいるところなので、皆さんとしても苦労されているのだろうと思うのですが、そのセキュリティを契約締結会社がチェックしているのだというところで、実際のところ、毎年ガイドラインを書き換えて、1年後にまた書き換えるというときに、例えば、EMV3-Dセキュアの新しい水準を、この1年で事業者が改訂できているのかどうかというのを、データ的に集約したりということはされていないのかどうか、もし分かれば教えていただきたい。
以上、2点です。
○佐々木自主規制部長 ありがとうございます。
まず、1点目の申出情報や苦情発生の情報については、池本委員がおっしゃるとおり、これはJDMの登録対象でございますので、きっちり登録されていて、もう少し説明いたしますと、そういった意味だと、イシュアーに代わってアクワイアラーが、しっかりそれは登録をしていただいている、そういう運用と御理解いただければと思います。
○河野理事・事務局長 御質問ありがとうございます。2点目の点でございます。
施策についての実行状況について、当協会が協議会の事務局として何か全般的、網羅的にデータとして把握しているかというと、そこまでのところはできておりません。ただし、先ほど細川から説明がありましたように、締結事業者が責を負うというところの観点からいうと、ある程度のシェアを持っている主要な締結事業者は、ある意味、横連携をしておりまして、加盟店等はかぶっておりますので、お互いに進捗を把握しながら推進しているという状況でございます。
ですので、深度の濃淡はございますけれども、規模の大きい加盟店からリスクの大きい加盟店、そういったところから順次取組を進め、なおかつ実行状況を確認しながら、取り組んでいるというのが実情かなと思ってございます。
以上です。
○坂東座長 限られた時間ですので、御質問等端的にお願いできればと思います。
宮園委員、お願いします。
○宮園委員 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会、NACSの宮園といいます。
私のお伺いしたい点も、細谷委員や池本委員から既にお話があったことと似ている部分ではありますが、手短に申し上げます。
まず、自主ルールの返金対応のところなのですが、例えば、長期契約とか、あと特定継続的役務提供を行う事業者が倒産した場合、そういったトラブルのときは、多くの消費者トラブルが出てきます。その際、クレジットカードでマンスリークリアの決済をしている消費者というのも少なくないのですが、その場合の返金のときに、例えば同じイシュアーでも国際ブランドが違えば、返金対応が違うという経験があるのですね。
それで、先ほどクレジット協会様からのお話の中で、国際ブランドで最後、裁定をするという、そういったことでの対応もあると伺ってはいるのですが、今、申し上げたように、イシュアーは同じでも、違う返金対応になったときの場合は、なかなか日本の業界団体さんのほうで、何か積極的に関与するのは難しいことなのでしょうかということと、もし、そうであれば、私たち消費者がカードを選ぶときに、その辺りも知った上で、自分はどのクレジットカードをつくろうかとか、そういう情報が得られればありがたいのですが、そういったことは、今後、啓発として可能なのかということです。
それから、2つ目のところは、先ほど池本委員からも言われましたように、2024年の相談内容、私も拝見させていただきました。やはり同じように連携や調査したケースが大変少ない印象を受けまして、もちろん、相談室からではないもののほうが多いのだろうとは思うのですけれども、クレジットカード会社に対して消費者が不満を持つときというのは、例えば、自分の相談状況を十分に考えて対応してもらえなかったとか、そういった部分が大きいかと思います。
その中で、概要の中に相談対応の時間というのが書いてあるのですが、私も現場で相談を受けている、30年近く受けているのですけれども、相談時間が短い、各個別の消費者の事情を聞くには短いなという印象を受けましたので、その辺りどういった相談対応をされているのかが、もし分かれば知りたいと思いました。
以上です。
○河野理事・事務局長 御質問、御意見ありがとうございます。クレジット協会事務局の河野でございます。
1点目の件でございます。チャージバックというお言葉が出たので、若干再度整理をさせていただきますと、チャージバックというのは、イシュアーとアクワイアラーの精算に関するルールでございまして、これは、イシュアーに与えられている権利なのですね。ですので、少し言い方を間違えると誤解を招くのですけれども、チャージバックをかけるか、かけないかは、イシュアーのそれぞれの判断なのですね、かけなければいけないわけではないのです。
ですので、チャージバックをしてもらえるところ、してもらえないところが発生するというのは、国際ブランドのルールに沿えば、そういう事象は発生するかと思います。
一方で、チャージバックの話とは別に、何か消費者被害が起こったという申出があったときに、では、どうしているかという話につきましては、これは、マンスリーの話で言えば特にそうなのですけれども、法律だとか、そういった話とはまた別に、クレジットカード会社におきましても、当然、申出をされる方というのは、大切なカード会員様でございますので、カード会員様をむげに何から何まで拒絶するような対応をしているとは、私どもは思ってございませんので、しっかり申出内容を、まず確認をされているのだろうなと思ってございます。その上で、必要な場合につきましては保留をした上で、事実を確認しながら返金なり、請求のストップをかけるということでございます。
ただ、皆様から、今、御指摘があるような、こういう場合はそういうことではないではないかみたいなことも、多少はあるかと思いますけれども、私も業界団体として御説明できるのは、一般論にとどまるところでございますので、回答も申し訳ございませんが、この程度の回答で御容赦いただければと思っております。
○佐々木自主規制部長 続きまして、2点目でございます。相談内容の連携が少ないのではないかというお話でございます。
我々としても受けたものは、連携していないということはございませんので、受けたものについてはしっかりと対応させていただいているというのが、この1点目の御回答になるということで、御理解いただければと思います。
それから、相談の時間が短いというところに関しては、なかなかどう見るかは難しいのですが、やはり個々の事案によって、そこについては、長くなるもの、短くなるものがございますので、いずれにしても我々の相談業務につきましては、一人一人の消費者の皆様からの相談については、きちんと相談を受けていると認識をしているという回答とさせていただきたいと思います。
○坂東座長 そうしたら、葛山委員、お願いします。
○葛山委員 委員の葛山と申します。詳細な御説明をありがとうございました。
細谷委員から御質問していただいており、既に御説明いただいたところとかぶるかもしれないのですけれども、最近多いのが、複数の主体が関与する決済として増えているのが、メールリンク付決済とか、DPF決済とか、こういったものについて、最終的に消費者がクレジットカードを使うという決済がございまして、こういうケースでトラブルになった場合に、消費者がどこに苦情を出していいのか、その連絡先はわからぬというケースがあって、消費者から苦情があった場合、先ほどもありましたけれども、調査とか、苦情伝達をするというのが自主規制規則上ありますということなのですけれども、こういう新しい複層的な決済において、こういう問題が生じているのは実態としてあるのかなと思っておりますし、実態調査もされているというお話、実態調査は非常に大変だと思うのですけれども、細谷委員の質問としては、実態として実際に調査とか苦情伝達ができていないところがあるのではないかと。
そうすると、できていないという実態が、これは御質問なのですが、認識としてありますかというところ、あるとしたら、どういう類型、例えばメールリンク付決済が多いとか、どういう類型が多いという認識があるのでしょうかと。その認識があるとすれば、具体的な対応方針は、協会として考えていらっしゃる、検討されているのかというのを伺いたいなと。
もしあるのであれば、具体的に、こういう指導をしましたというケースがあれば、どういう指導をして、どういう是正措置をしたか、これを教えていただければありがたいなと思っております。
以上です。
○佐々木自主規制部長 ありがとうございます。
今の御質問につきましては、イシュアーのほうで消費者から苦情を受けて、アクワイアラーの連携のところという形で認識をさせていただきました。
こちらも繰り返しになりますけれども、我々は実際に実地調査で記録等を拝見させていただいて、ざっくばらんに申し上げまして、実際に連携ができていないケースというのは確かにあったということでございます。そのときには、しっかりと改善に向けた指導をさせていただいたというところでございます。
逆を言えばというとあれなのですが、その中でなかなか顕在化してこないものについては、実態把握というところで、何か調査等をしているわけではございませんので、実地調査、書面調査を通じて、可能な範囲で実態を把握して、しっかりと対応できるように、自制を促していると、そのような動きというところで御認識いただければと思います。
○河野理事・事務局長 少し補足でございます。
いろいろな調査をしておりまして、そのときに私どもも年間70件ぐらい実地調査に入っておりますけれども、指摘事項は、いろいろ発生しております。
その中には、先ほどおっしゃっていただいたような苦情の連携だとか、いろいろなものも恐らくあるのだろうと思います。そういったものにつきましては、そういった私どもの指摘事項と、改善がどのようになされたかみたいなものを取りまとめて、会員に全て連携をさせていただいて、こういうことが起こっているから、ここについてはしっかり対応してほしいということを周知しております。また、いろいろな会議であったり、研修会でそれをしっかり皆さんにお伝えするようなことをしておりますので、そういった観点でも、今、起こっていることについては、すべからく私どもの対象会員には連携をして、起こらないような取組というのは、取り組んでいるつもりではございます。
○坂東座長 ありがとうございます。
それでは、滝澤委員、御発言ください。
○滝澤委員 ありがとうございます。滝澤と申します。私は、マクロ経済学を専攻しておりまして、大変基本的な質問を1点だけさせていただければと思います。
カード会社ごとの相談件数とか、割合に差があるという議論がございましたけれども、例えば、年会費が高いカードは不正対応が早いですとか、加盟店が厳選されているとか、相談件数が少ない可能性があって、無料カードは間口が広くて、サポートが薄いとか、そういった傾向があるのかどうかということをお伺いしたいと思います。
仮にそのような関係が確認できるのであれば、一定程度はリスクと価格の対応関係に基づく自然の差とも私自身は理解できるのではないかと考えました。相談割合に差があること自体ではなくて、その差が、説明可能かどうかが重要であるのではないかと。品質の差に応じて価格差が生じること自体は、市場における自然な差別化の結果と考えられます。
ただ、一方で、その品質の差、特にリスク管理の水準が消費者にとって十分認識可能であるのかとか、また、価格に適切に反映されているかどうかという点については、慎重に確認する必要があるのではないかと考えました。
以上です。
○坂東座長 もし、御意見をいただけましたらありがたいです。
○河野理事・事務局長 御指摘ありがとうございます。
例えば、プラチナカードだとか、ゴールドカードをお持ちの会員さんと、そうではない会員さんの相談業務、受付における対応の差があるかというと、そこはないと理解しておりますが、ただ単純に1つ言えることは、専用デスクがあれば、電話がつながりやすいか、やすくないかというのは、もしかしたら実際にはあるかもしれません。
それで、電話がつながりにくいみたいなお話につきましては、従前の消費者委員会の席でも御指摘をいただいたところでございまして、それは、やはり電話の回線の問題だとか、コールセンターの人員の問題等いろいろあろうかと思います。
そういった状況もありますので、今、クレジット会社といたしましては、メールだったり、チャットだったり、いろいろな方式を皆さんに広く案内をして、あらゆる方法でアクセスいただけるように工夫はしております。
ただ、繰り返しになりますが、相談業務における対応の差というところについては、実際に対応の差というのはないものと認識しておりますが、専用デスクがあるかないかで何か差がつくとしたら、それは、もしかしたらあるかもしれないというところだけ、お伝えしておきたいと思います。
○滝澤委員 分かりました。
○坂東座長 ありがとうございました。
お願いをしていた時間がもう既に過ぎております。様々な形で、恐らく、もっと御確認したいなということもあるかと思いますが、予定の時間が過ぎておりますので、この辺りで、今回の意見交換会は終わりにしたいと思います。
一般社団法人日本クレジット協会の皆様におかれましては、お忙しい中、本日の御準備をいただきましたこと、また、質疑応答に丁寧にお答えいただいたことに心より感謝申し上げます。
今後ともやり取りをさせていただくことがあるかもしれません、その点については、これからも、どうぞ引き続きよろしくお願いします。
委員の皆様も活発な御議論をありがとうございました。本日、御教示いただきました内容も踏まえて、今後の議論を行ってまいりたいと思っております。本日は、本当にありがとうございました。
それでは、最後に、事務局から事務連絡をお願いします。
≪3.閉会≫
○友行参事官 長時間にわたりまして、どうもありがとうございました。
次回の会合につきましては、確定次第、御連絡させていただきます。
以上です。
○坂東座長 それでは、ありがとうございました。本日は、これにて終了したいと思います。どうもありがとうございました。
(以上)