第10回 支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会 議事録
日時
2025年11月28日(金)15:00~16:46
場所
消費者委員会会議室・テレビ会議
出席者
- (専門委員)
- 【会議室】
坂東座長、葛山委員、谷本委員、山本委員 - 【テレビ会議】
森下座長代理、池本委員、柿野委員、柴田委員、瀧委員、滝澤委員、細谷委員、宮園委員 - (オブザーバー)
- 【会議室】
鹿野委員長 - 【テレビ会議】
黒木委員長代理、柿沼委員 - (事務局)
- 小林事務局長、吉田審議官、友行参事官、江口企画官、事務局担当者
議事次第
- 開会
- 議事
- ①座長代理の指名
②消費者トラブルの実態把握(後払い決済、キャリア決済)
③意見交換 - 閉会
配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)
- 【参考資料1】 ご議論いただきたい論点等(中間整理から抜粋)(PDF形式:372KB)
- 【参考資料2】 消費者委員会 支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会委員名簿(PDF形式:105KB)
- 【参考資料3】 支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会設置・運営規程(令和6年12月20日決定)(PDF形式:149KB)
≪1. 開会≫
○江口企画官 本日は、皆様、お忙しいところをお集まりいただき、ありがとうございます。ただいまから、消費者委員会第10回「支払手段の多様化と消費者問題に関する専門調査会」を開催いたします。
専門調査会の座長につきましては、10月20日の消費者委員会本会議において鹿野委員長から指名をされた坂東委員に務めていただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
次に、本日会議に御出席いただいております委員の皆様を御紹介いたします。
本日は、坂東座長、葛山委員、谷本委員、山本委員は会議室で、池本委員、柿野委員、柴田委員、瀧委員、滝澤委員、永沢委員、細谷委員、宮園委員、森下委員はテレビ会議システムにて御出席いただいております。なお、井上委員、加藤委員は所用により御欠席との御連絡をいただいています。
また、消費者委員会からのオブザーバーとして、鹿野委員長は会議室にて、黒木委員長代理、大澤委員、柿沼委員はテレビ会議システムにて御出席いただいております。
議事に入る前に、配付資料の確認をさせていただきます。
お手元の議事次第に配付資料を記載してございます。もし不足等がございましたら、事務局までお知らせください。
本日、テレビ会議システムを活用して進行いたします。一般傍聴者にはオンラインにて傍聴いただき、報道関係者のみ会議室で傍聴いただいております。
議事録については後日公開いたしますが、議事録が掲載されるまでの間は、本日の会議の模様をホームページにて配信いたします。
それでは、ここから坂東座長に議事進行をよろしくお願いいたします。
○坂東座長 このたび、消費者委員会の鹿野委員長から御指名を受けまして、前期に引き続き今期もこの専門調査会の座長を務めることになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
≪2. ①座長代理の指名≫
○坂東座長 座長代理についてですが、本専門調査会の設置・運営規程第2条第4項によりますと、座長があらかじめ座長代理を指名することとしています。私としましては、上智大学法学部教授の森下哲朗委員に前期に引き続きお願いをしたいと考えております。どうぞよろしくお願いします。
森下先生、一言御挨拶をいただけますでしょうか。
○森下座長代理 森下でございます。本日はオンラインで申し訳ございません。どうぞよろしくお願いいたします。
○江口企画官 それでは、審議に入る前に、カメラ撮りはここまでとさせていただきます。
≪2.②消費者トラブルの実態把握(後払い決済、キャリア決済)≫
○坂東座長 それでは、本日の議題に入りたいと思います。
当専門調査会では、本年8月に中間整理を取りまとめました。中間整理において、現時点、支払手段の多様化と消費者問題について特に迅速な対応が必要と考えられる事項について、5つの点を提示しました。本日以降、それらの点を中心に審議を深めてまいりたいと思います。
本日は、後払い決済、キャリア決済について御議論をいただきます。資料1及び資料2にある具体的な相談事例を基に、これらの事例の何が問題で、どのように予防、未然防止、解決、被害救済、再発防止等が図られていくのかという点について、具体的に御審議いただきたいと思います。
その際、支払事業者がどのような責任を負うべきか、あるいは負わないのか、また支払事業者に支払ネットワークのゲートキーパー的な役割が期待できるのかどうかが重要な論点の1つになると思っています。
また、具体的な予防、解決策を御議論いただくに当たっては、中間整理において今後御議論を深めるべき論点として掲げた個々の論点、例えば多様な支払事業者の法的な定義、支払関連事業者の責任の分担、消費者トラブルに対応する法制度の在り方、加盟店管理、消費者からの苦情の適切な扱い、金融技術の活用等も関わってくると考えられます。
支払手段の多様化とは、すなわち、デジタル・キャッシュレス化が進行していくこととも言えます。消費者はこれまでに経験したことのないような新しい支払の世界に直面しているとも言えます。どのような支払手段を消費者が利用したとしても、安全・安心であることが求められます。
以上の方針に基づき、今後の議論を進めていただければと思います。
それでは、まず事務局から資料の御説明をいただきたいと思います。
○友行参事官 それでは、資料1を御覧いただけますでしょうか。「後払い決済が関連する消費生活相談」とございます。
備考のところを御確認いただければと思います。この後出てきますデータについては、国センからPIO-NETデータによりデータ提供いただきまして、消費者委員会事務局にて作成したものでございます。後払いについては、期間は備考2にございますように2021年度から2025年度分となっております。備考3のところにございますが、データの取り方でございますけれども、PIO-NETの分類において「後払い決済」というワードで抽出しております。個々の商品・サービスの購入時に与信を受け、カードなどを利用することなく、2か月以内での後払いができるサービスとなっております。紙やメール等で送付される請求書を用いて、コンビニや銀行等から後払い決済サービス事業者に対して代金を支払うものを指すというような定義づけがなされております。
次のページでございます。後払い決済サービスの取引金額とそれが関連する消費生活相談件数でございます。棒グラフが相談件数となっております。折れ線グラフは取引金額でございます。どちらも右肩上がりとなっております。
その次のページでございます。後払い決済が関連する消費相談件数だけを取り出したものとなっております。直近1年分の相談件数は5万7000件となっております。
次のページでございます。男女別に取ってみたグラフでございます。ほぼ半数と言えるかと思います。
次に、後払い決済が関連する消費生活相談における契約当事者の年代別件数でございます。横軸に年を取っております。縦軸は件数になっておりますが、それぞれの固まりとしては年代別になっております。このグラフを見ていただきまして、2024年の固まりのところの70歳以上のグラフが一番高くなっているということが目立っております。
次のページでございます。こちらも年代別のデータでございますが、横軸に年齢を取っております。グラフを見ますと、真ん中よりも右側、50歳代、60歳代、70歳代からの相談が多いことが見てとれます。
次のページは、販売購入形態別件数でございます。通信販売が大宗を占めております。
その次は、契約購入金額別件数となっております。横軸には年を取っております。このグラフを見ていただきますと、目立つところは、1万円未満が上に伸びているということと、5万円未満が上に伸びていることが分かります。金額的な特徴として1万円、それから5万円未満のところが大きいことが分かります。
次のグラフでございます。同じく契約購入金額に着目したものでございますが、こちらは横軸を金額で取っております。1万円未満のところ、5万円未満のところ、ここに相談が集中していることが分かります。
次のページからは、具体的な消費生活相談事例となっております。後払いでは6つの相談事例を取り出しております。
最初の相談事例ですが、サイトに「継続回数の約束なし」と表示があったけれども、限定クーポンが表示されたのでそれを利用した、コンビニ後払いで8,000円を支払った、その後、5月上旬に2回目の商品が届き、また1万5000円を払った、クーポンを使用したことで4回縛りの定期コースに変更されたことが分かった、相談者としては解約や請求の取下げを希望となっております。
その次の相談でございます。スマホからある商品のお試しを申し込んだ、約1,000円のコンビニ後払いの支払票が入っていた、ただ、使ってみると肌にトラブルが出てきて、医師の診断を受けた、今は使っていないので症状が治まったけれども、2回目の商品がまとめて届き、請求書も入っていた、定期購入に申し込んだ覚えはない、ただ、業者が応じてくれないということでございます。
その次の相談でございます。お試しで約1,000円で3個まで買えるということで申し込んだ、代金を支払ったところ、8月に定期コースと称して同じ商品が届いた、広告や申込画面に定期購入になるとの記載はなかった、電話が混んでいてつながらず、メールも届かないという内容となっております。
その次の相談事例でございます。スマホに出てきた広告を見て注文を行った、効果をあまり感じていないので初回限りにしようと思っていると答えると、4回目まで解約できないコースだが、この電話で解約を受け付けると言われた、ただ、再度商品が届いている、先週、後払い業者から督促のメールが届いたため、解約済みだと連絡すると、販売業者に連絡するようにと言われた、販売業者に連絡すると、契約状況が分からないので後払い業者に連絡するように言われた、どうなっているのかということでございます。
次の相談事例でございます。動画を見ている間に購入回数のお約束なし2,000円という広告があった、ネット検索すると、初回でやめると差額を請求されるとか、電話がつながりにくいという苦情が見られた、差額を支払わずにやめたい。
また、最後の御相談につきましては、娘のスマホに法律事務所から後払いについて対応願いたいとショートメッセージが届いた、それは後払い決済事業者のようで、法律事務所も存在するようだが、娘はネット通販でもカード決済や振込をしており、後払いの選択をしたことがなく、身に覚えがないという相談内容となっております。
以上が後払いに関連する消費生活相談の概要でございます。
次に、資料2を御覧いただけますでしょうか。「キャリア決済が関連する消費生活相談」でございます。
こちらについても、同じくPIO-NETデータを入手し、消費者委員会事務局にて作成しております。データとしましては、2021年度から2025年度受付分となっております。キーワード「キャリア決済」により抽出し、携帯電話の代金と合算して、携帯電話以外の商品・サービスの代金を支払う方法としてデータを抽出しております。
次のページでございます。キャリア決済が関連する消費生活相談件数でございます。こちらは相談件数がほぼ横ばいとなっております。レベル感としては5,000件から6,000件程度となっております。先ほどの相談件数とは1桁異なっております。
次のページでございます。男女別に見たデータでございます。
また、その次のページでございます。契約当事者の年代別件数となっております。横軸に年代を取っております。このグラフから見ますと、各年ともに20歳未満のところが一番高く件数が上がっていることが見てとれます。20歳未満または20歳代の相談が多いことが分かります。
次のページを御覧いただけますでしょうか。同じく年代別件数で取ったものでございます。横軸に年代を取っております。20歳未満の固まりが最も高くなっております。そして、20歳代、30歳代と記載のとおりになっております。
次に、販売購入形態別件数でございます。こちらも通信販売が多くなっているということでございます。
その次は、契約購入金額別件数となっております。横軸に年を取っております。こちらの金額レベルを見てみますと、1万円未満、5万円未満、10万円未満、それから50万円未満が同じぐらいの件数で上がってきております。50万円以上は数字としては少ないことが分かります。
次のページを見ていただけますでしょうか。こちらも同じく購入金額別件数ですが、先ほど申し上げましたように、固まりとしては、1万円未満、5万円未満、10万円未満、50万円未満というところが多くなっております。
その次のページからは、消費生活相談の事例となっております。
独居高齢者で年金とパート収入で生活している、携帯電話料金、外食等の買物はカードを利用している、今月、携帯電話のファイナンス会社から約10万円と高額な請求が来た、ポイ活のボタンを押したせいだろうか、こんなに利用した覚えはないという御相談となっております。
次の相談でございます。キャリア決済に高額請求があり、子供に問いただすとオンラインゲームで課金をしていたと分かった、携帯電話を持たせる際、安心サポートを設定していたのでこのようなことはないと思っていたが、数か月前にキャリアを変更した際に外れてしまっていたようだ、取消しを申し出たけれども、返金対象外と断られてしまったというような御相談となっております。
その次の御相談でございます。2か月前、子供が入院してしまい、泊まり込みで看病に行っていた、その際の出来事であるようでございますが、ゲームのプラットフォームの寄附できるゲームに誘導され、自分に寄附しないと、と脅されて、やむなくキャリア決済でコインを購入してしまった、合計約10万円も決済してしまった、親が処分を許可していない財産のため、未成年者契約の取消しをしたいというような御相談となっております。
次の御相談は、1か月ほど前、SNS広告で「ギフト券をもらえる」とあった、そこから別ページに移動し「登録すれば、ポイントが付与されギフト券と交換できる」とあったので、登録した、先日、キャリア決済業者から有料サイト利用の6,000円の請求があった、その日に登録を解約したつもりだったけれども、解約は会員削除ボタンをタップすることが必要だったことが後で分かった、請求を取り消してほしいという内容となっております。
その次の相談でございます。中学生の子供には親名義で契約したスマホを持たせている、数千円単位のキャリア決済を繰り返ししていたことが分かった、キャリア決済の上限金額がたまたま20万円に設定してあったので、その程度の金額で済んだ、返金申請はお願いしたけれども却下された、未成年者の利用ということだけでは取消しは難しいのだろうかというような御相談内容となっております。
事務局からの御説明は一旦以上でございます。
○坂東座長 どうもありがとうございました。
本日は、後払い決済とキャリア決済に関する消費生活相談などの資料を御用意いただいています。
≪2. ③意見交換≫
○坂東座長 それでは、意見交換に移りたいと思います。どちらからでも結構だと思いますが、御発言のある方は挙手あるいはオンラインの皆様はチャットでお知らせをください。
山本委員、お願いします。
○山本委員 御発表をありがとうございました。
私からは小さな確認と、私の理解は合っていますかという点をお話ししたいと思います。
細かい点から、簡単な点なのですけれども、後払い決済、キャリア決済、どちらも基本的には非対面といったネット取引が中心という理解をしております。おおむねデータはそのようになっていると思うのですけれども、取りまとめられたときのデータに店舗という項目も存在しているようなのですけれども、店舗で実際に決済しているような事案がカウントされていたということでしょうか。確認の点です。これは質問でして、データの件は以上です。
これは私の分析とまでは行かないのですが、後払い、キャリア決済、それぞれ限度額というか、1回当たりの取引金額は割と少額に定められていまして、後払いは基本的には10万円に行かないような金額、一般的には1回5万円程度という認識です。ただ、実際の被害を見ますとそれを超えている額もあるので、恐らくPIO-NETにどう入力されたかということだと思うのですけれども、被害全体の額を入れられた場合は複数件数分ということになり、取引ごとになると当然5万とか7万とかより少ない金額が計上される、その辺でデータの見方は少し気をつけなくてはいけないかと感じました。
キャリア決済も同様で、実際には10万円超え、20万円超えの被害はあったと思うのですが、恐らくそれは1回ではなくて、2か月、3か月にまたいで全体の被害をPIO-NET上では表現されているのだろうと。ある事業者だけが1回20万で、それ以外が10万ということですから、事例がどこかが分かってしまうのですけれども、その辺の金額の問題は気をつけて読まなくてはいけないと思いました。実際、私も事例を聞いていますと、後払いでも100万ぐらい行った事例もあるので、そうすると、どれぐらいの期間なのかと、1回当たりの取引が幾らかという兼ね合いがあるのかと思いました。
データに思ったことと、細かい実店舗が実際に事例にあったのかという2点、私のコメントでございます。
○坂東座長 御質問も含まれていると思いますので、もし事務局から分かることがあれば御教示いただければと思いますが、いかがですか。
○友行参事官 まず、店舗についてはデータとしては含まれています。
それから、御指摘があったように、今回金額と支払方法を見ていただきますと、上限が設定されているので、そこが如実に表れてきているということは御指摘のとおりだと思っております。
○山本委員 ありがとうございます。
○坂東座長 上限額との関係は少しまた整理をしなくてはいけないと思っていまして、上限額がどういう形でチェックができるのかも含めて、議論をする上で大切な論点かと私も思っております。
あまり私はしゃべらないようにして、森下先生、御発言をいただけますでしょうか。
○森下座長代理 御指名ありがとうございます。
キャリア決済の事業者は比較的イメージしやすいと思うのです。キャリア決済の事業者は資金移動業登録などをされているような事業者さんが多いのかとは思うのですけれども、後払い決済の事業者さんは少なくとも今のところは金融法制上の何らの業規制の対象にも服さないような形で事業をされているという理解でよろしいのかどうかを確認させていただきたいと思います。
キャリア決済の事業者さんについても、例えば資金移動業登録をしていたとしても、資金移動業の範疇でお話のあったようなビジネスをしているかどうかはよく分からないところがあるのですけれども、そういった点も含めて、今後分析を深めていく上で契約関係を精査することは必要なのではないかと思いました。誰と誰がどのような形で権利義務関係を持って契約をしているのかについての情報を、弁護士の先生方は恐らくお持ちなのではないかと思うのですけれども、契約書のようなものを例えば素材として御提供いただくなどして、当事者間の契約の権利義務関係を少し明らかにしておかないと、具体的な詰めた議論がしにくいかと思います。事業者さんにお越しいただいて御質問する際にも、より的を射た質問ができるように、契約関係の精査、法令の適用関係についての精査をそれまでにしておければと感じました。
自分で調べていて申し上げられればよかったのですけれども、問題意識の提示に終わって申し訳ありませんけれども、そのような作業が必要かと感じました。
○坂東座長 ありがとうございます。
確かに後払い決済の事業者の全体像はなかなかつかみにくいところもあるかという気もしますし、事業者団体も機能はされているということなのですが、その辺りも含めて、これは今後、議論を進めていくことだろうと思います。事務局からこの間のいろいろな御対応の中で委員の議論に資するかと思う情報があったらお教えいただくことはできますか。
○友行参事官 事務局も調査なりはしておりますけれども、むしろ委員の先生方におかれまして、この後払い事業者は法的関係にあるのかないのかについてどうお考えなのかということについて教えていただければと思います。もしくは、相談員の方々は後払い事業者様といろいろなやり取りなどをされたことがあったりした場合には、後払い事業者からどのような言い方をされているのかなども含めまして、どういう御認識であるかを逆に教えていただければありがたいと思っております。
契約関係のところにつきましては、確認が必要だろうと思っております。
以上です。
○坂東座長 山本委員、お願いします。
○山本委員 森下先生の最初に御質問された点で、後払い決済に関しては規制の及ばないところでという前提、恐らく被害が出ているかなりの比率はおっしゃるとおり規制を受けない事業者によるものだと認識をしておりますので、その点は認識が同じなのですけれども、後払い決済と言っている事業者が全て何の規制も受けないかというと、そうではないケースがございます。例えば割賦販売法の個別信用購入あっせん、いわゆる分割払いを規制の下で実施していて、広い意味ではそれは消費者から見ると1つの後払い決済になっている。そういうものもありますので、そこは注意が必要な部分かと思います。つまり、規制済み、既に規制された状態で運営されているサービスも後払いの中にはある。ただ、被害の大きいものは恐らくそうではないものだろうという推測はもちろんできるのですが、ということではないかと思います。
○坂東座長 山本先生がおっしゃるのは、いわゆる後払いの決済の方法を使って割販法の個別クレジットの定義に該当するような形で後払いが使われている例もあって、それは規制対象になっているという御指摘と理解してよろしいですか。
○山本委員 まとめてきれいに表現してくださって、ありがとうございます。そのとおりでございます。
○坂東座長 ありがとうございます。
今の点も後払い決済とひとくくりにはなりますが、例えば1つの商品に複数枚の払込書がついてくるような事案もあれば、そうではなくて1枚だけの場合もあれば、それらの実態も含めて実際のところはどのように機能しているのかがなかなか見えにくいところはあります。私も山本委員のおっしゃったとおりだと理解はしているのですが、複数枚の後払いの請求書が来るものがどれぐらいあって、実際のところ1枚の取引はどれぐらいで、その価格帯はどうなっているのかあたりはなかなか見えないものですから、先ほど事務局から金額ベースで整理をいただいたわけですけれども、それを見ると1万円や5万円未満のところが多くて、10万円以上になると一挙に減っているということをどう見るのかと。
よろしくお願いします。
○友行参事官 補足いたします。
資料1を皆さんに御覧になっていただいていると思うのですけれども、1ページ目の備考3のところに書きましたように、このデータにつきましては、個々の商品・サービスの購入時に与信を受け、カード等を利用することなく、2か月以内での後払いができるサービスであります。2か月以内というところがポイントとなっております。紙やメール等で送付される請求書を用いて、支払期日までにコンビニなどから代金を支払うものという形になっております。そこで区分けをしていただきたいと考えております。
○坂東座長 ありがとうございます。
それでは、谷本委員、お願いします。
○谷本委員 谷本です。
今の点なのですけれども、事務局から説明をいただいたとおりで、中間整理でも要点整理をしていただき、義務を誰も負わない状況が放置できる問題ではないと第5でも整理されており、それを前提に今回この消費生活相談の実態を示していただいたのだろうと認識しておりますので、そういったことを前提として考えていく必要があるのではないかと思います。
あと、今回この消費生活相談についてまとめていただいて、ありがとうございました。それを見せていただきますと、通信販売が主たるものだと思いますけれども、仮にこの原因取引が法的規制を受けるものであったとしても、そこに後払い決済が実質信用供与という形で介在していることによるトラブルの実態なのかと思います。
割賦販売法と比較することは1つの参考としたいと思うのですけれども、参考として考えるべきかと思っているところは、割賦販売法において信用購入あっせんが規制されてきた理由として、悪質な販売業者がいたとしても、クレジット業者を介在させることによって代金を得ることができて、不正な利益を得ることができるという構造がある、つまり消費者がクレジット業者に支払い続ける構造になっているので、消費者だけが損をして、クレジット業者も悪質な販売業者もそのまま利益を得続ける、その構造に対して一定のルールづけが必要という考え方があるのだと思います。
今回まとめていただいた消費生活相談の実態というものは、まさに幾ら販売業者が悪質であったとしても、そこに介在する後払い決済事業者は何の義務づけもされることもなく、不利益を被ることもなく、個別の契約条項等で一定の抗弁切断条項なども入れることによって不利益を被らない状況が発生していることを、示しているのではないかと思いました。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
まず、池本委員、お願いします。
○池本委員 ありがとうございます。池本でございます。
私からは、先ほどの統計的なデータのところ、それから事例のところと、前半の中間整理までの審議で議論していた特徴が如実に浮かび上がっているということで、3点申し上げたいと思います。それから、定期購入との関係で言うと4点になりますね。手短にお話ししたいと思います。
まず、先ほど議論された定期購入の関係ですが、今回示された事例も、6はその後の請求の問題だけですが、1から5まで見るといずれも定期購入、それこそ従来クレジット会社が受けていたものが慎重になったのでみんなここへ流れているという相談員さんからの御発言があったものがデータ的にも裏づけられているのではないかと思います。しかも、先ほど座長から説明がありましたが、私が相談員との事例検討などで接したものも総額、つまり定期購入の毎回の支払分をまとめて請求書を送ってくることは皆無でして、初回分については初回の請求書だけ来る、だからそれだけだと思って払う。2回目が届いたら2回目分の請求書が一緒もしくは別便で来る。そのように、最初に1回の契約申込みをしただけであるにもかかわらず、2回目、3回目がその都度最初に契約したのだという前提で請求書がばらばらに来る。だから、これは個別信用購入あっせんの脱法ではないかということを前半での審議でも私は指摘したわけです。そのことがむしろ如実に出ているのではないか。今後、後払い決済事業者についてヒアリングの機会がもしあれば、そういうところはどう考えているのか、事業者の捉え方を確認していく必要があるのではないかと思います。
データの関係で見ますと、先ほどの資料1の説明資料の年齢別の傾向というところで、5ページでしたか、70歳以上の人が最も多い、60、70がむしろ一番多い。これは恐らく商品の属性もあるのかもしれませんが、むしろ後払い決済はカードや電子マネーあるいはデビット決済もそうですが、事前にそういう決済手段の申込手続をしてそれを選択するというものではない。どれも持っていないけれども後払いができて、請求書が来る。予備知識のない人にとっても、あるいは事前の準備がない人にとっても選択しやすい、そういうものではないか。だからこそ、高齢者であまり予備知識がなくてこれをついつい使ってしまう。ほかと比べてリスクがどう違うのかも分かっていないということで、それが深刻な問題につながり、トラブルが多発しているのではないかということです。一見すると消費者に最も便利な選択肢だけれども、リスクは最も大きいということです。
それから、支払手段の選択ということで先ほど申し上げましたが、これはほかの決済手段、即時払いあるいは後払いの中でも、カードも含めて大枠で言えば後払いでよい、手持ちの現金や即時払い、前払いよりも後払いという誘引性が強いという意味では、クレジットカードと同じようにそれ自体が誘引性が高いものだと思うのです。ただ、その中でもクレジットというものが先ほど申し上げたように事前に決済手段の申込手続をする、あるいは決済の申込書類を書くということで、手続の意味が理解できる。クレジット会社宛ての書類をもう一枚つくるという意味でですね。ところが、ネット上の取引がほとんどであるとなると、自分が後払いを選んでそこへ申込手続をすることが、そもそも別業者なのか同一業者なのかもよく分からないで、請求書が来たら払うという形になっているのではないか。書面交付義務とかそういうものもなくて、契約主体を明示するということもありませんから、そういう問題があるのではないか。
そして、最も深刻な問題は、事例4に象徴的に示されていたと思います。事例4は11ページの下の段ですね。販売業者に連絡すると、よく分からない、決済業者に連絡してくれと言われる。決済業者に連絡すると、その点は販売業者に連絡してと、お互いに責任をなすりつけ合っているわけです。販売と決済がお互いに別々のものだということを最初から決めてかかって、両者の連絡調整をしようとしていないというところだと思うのです。従来の個別クレジットの場合は契約書をつくってそこで当事者などが分かるし、その控えが渡されるので連絡先も見えますが、後払い決済の場合にそもそも誰とどう契約したかも分からないし、では別々の手続かというと、これは前半のときも一言触れたと思うのですが、後払い決済の実際の手続で、どの商品の幾らの代金をこう払うとか、自分の住所、名前を改めて書くことはしないでいいわけです。なぜならば、ネットのサイト業者のところで購入の申込みをして、商品の送付先など一通りの事項を記入したデータがそのまま決済業者にデータとして自動的に共有される形になるので、本当にごく簡単に翌月請求書を送ります、よろしいですねという形で通ってしまう。ということで、別々の契約だということが見えないままにやっている。そういうやり方をして、なおかつ最後の仕上げは、この事例の6番目にありましたが、すぐに訴訟を告知したり、あるいは弁護士、法律事務所からの通知が来たりという形で、切り離したものでごり押ししようとしている。これについてはきちんとしたルールを定めた上でやっていく必要があるのではないかと思います。
ほかの論点はあるのですけれども、取りあえずここまでとしたいと思います。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
池本委員や谷本委員からは、とりわけ後払い決済に関して消費者が問題に直面したときに、その解決がとても難しいということについての要因といいましょうか、それの御指摘があったのかと思います。貴重な御指摘を幾つもいただいたと思いますが、御発言の御要望を大変たくさんいただいておりますので、順番にさせていただきたいと思います。
まず、細谷委員、お願いします。
○細谷委員 よろしくお願いいたします。
とてもまとまっていて、これから推察されることがいろいろありまして、まずデータのことでお伝えしたいのですけれども、今回キャリア決済も後払い決済も特徴としては少額であるということと、非常に多数性を持つということだと思っております。ですから、相談の現場といたしましては、実はトラブルが起きていてもかなり泣き寝入りといいますか、このぐらいだったら払ってしまえということで、消費者センターにのらない相談、PIO-NETに載ってこない数はこれよりもかなりあるのではないかと思っております。
その上でお伝えしたいのが、実は若年層、20歳未満の件なのですが、全体の表から見ると高齢者などに比べると数は少ないのですけれども、昨年度の消費者白書、今年の消費者白書を見ますと、20歳未満の相談件数は6,475件しか実はありません。そのうちの後払い決済で2,000件、キャリア決済で1,500件、そのような形が今回のデータで分かるのですけれども、それを考えると、20歳以下は約半分がこの2つの決済でのトラブルだということが分かると思います。彼らのトラブルは主にゲーム課金やコンテンツ、投げ銭などなのですけれども、ほかに決済、お金を払う方法がないということで、キャリア決済などに行っていると思います。
後払い決済につきましては、2,000件ということなのですけれども、相談現場で出てきたのが、今まではゲーム課金はクレジットカードかキャリア決済が主なものだったのですが、後払いサービスでも出てきている傾向もございます。そういう意味で若年層がトラブルに遭いやすい決済だということもお伝えしたいので、学校教育との連携なども必要ではないかと思っております。
定期購入ですけれども、後払い決済が5万7702件と消費者白書にはあるのですが、定期購入の相談自体は今年度の白書でも実は約9万件ございました。ですから、現場感で言うと、ほぼ後払い決済で一体となって契約している状況ですから、定期購入というトラブルは後払い決済がかなり重要なポイントになっているところも改めてお伝えしたいと思います。
その上で、先ほど事務局の方から相談現場の対応等もお伝えしていただきたいということがありましたのでお伝えしますと、通常はキャリア決済も後払い決済も、「私どもは決済をやっている事業者にすぎませんので、加盟店とお話し合いください」ということが通常の案内となりまして、相談員が介入した場合は話合いになる場合もありますが、普通、消費者が自分で解決しようとしますと、販売店と話してください、何もできませんで終わることは非常に多いので、ホームページやホームページ上で使えるチャットボットなどもそういう回答しか表示されていませんし、ほとんどの消費者はそれを見て諦めているという形で、消費者センターにたどり着けている消費者は一部にすぎない状況でございます。
以上、データの数のところと相談現場の対応というところでお伝えいたしました。
○坂東座長 ありがとうございます。現場で御苦労なさっている実態をよくお話しいただけたのではないかと思います。
それでは、葛山委員、お願いします。
○葛山委員 葛山です。
資料をおまとめいただきまして、ありがとうございます。被害類型が本当に分かりやすく頭に入ってきてよかったのですが、BNPLとキャリア決済なのですけれども、まずそもそも従前から申し上げたとおりで、あまり弁護士のところに上がってくる状況ではないというところは前提となっております。
それを前提に発言させていただきたいと思うのですが、BNPLについては定期購入が主ということは思っておりまして、これは従前の確認的なものなのですけれども、詐欺的定期購入というのは、これはBNPLのせい、決済手段のせいで消費者が支払わなければならない状況になってしまっているというところ、これが問題になっていて、取消しできない状況、仮に払ってしまったとすると消費者側が加盟店に請求しなければいけないが、弁護士を使えるような状況、金額ではないということが非常に問題だと思っています。
BNPL事業者としては、これを何とかするためにビジネスモデルに配慮しながらもどういう対策をできるのか、ヒアリングする必要はもちろんあると思います。私はBNPL以外のほかの被害類型は結構見ているもので、これは割と本当に幅広く見ているほうの弁護士だと思うのですけれども、BNPL以外では詐欺的定期購入の話はほとんど聞かないのです。ということは、定期購入業者がBNPLを使いやすい理由が裏から見るとあるのではないかとは考えざるを得なくて、この辺りをヒアリングで解き明かすことができればいいのかと思っているということが1点目です。
あと2点お話しさせていただきたいのですけれども、BNPL事業者について責任はどうですかと。実際に弁護士のところに来ることはないのですけれども、仮に検討すればということになるのですが、金額的には訴訟をやるのは集団訴訟以外は現実的ではないと思うのですけれども、決済事業者の責任追及は私は割と情報商材やサクラサイトなどかなりやってきたので、それを前提にお話しさせていただくと、裁判していくとなると予見可能性が当然ポイントになってきて、このような詐欺的な事業者を放置したことについてどうやって決済事業者の過失を取るのかが問題になっていきます。その際に、もちろんいろいろな間接事実を拾い集めていくわけですけれども、裁判所の理解を得るために加盟店管理責任は業法的に定められているとか、行政のガイドラインに定められているということが前提になっていくのかと思っておりまして、現状だとその足がかりもないのでなかなか難しい側面があって、今すぐ裁判しろと言われたら、もちろん業界団体のホームページからなどいろいろ拾ってくるのでしょうけれども、裁判所の理解を得るハードルはかなりあるのだろうとは思っております。
また、解決がどうなっているのかは気になっていて、相談者側から見る、センターから見るものだけではなくて、事業者側から見た正確な数字。払って終わっているのか、訴訟になっているのか、その全体件数とか、不当な定期購入と消費者側から主張があった場合にどの程度の割合で訴訟をやっているのか、これによって被害の全体像は見えてくるのかと思いますので、機会があるのだったら聞いてもいいのかとは思います。
質問事項に関連して、契約関係というお話があったのですけれども、この契約関係について決済代行業者などを訴えるときに割と問題になるのですけれども、消費者から見えない契約関係、具体的に言うと事業者と加盟店との間の契約、これは割と問題になると思っていて、どういう審査状況になっているのか、審査についての条項があるのか、解除した場合の処理、支払スパン、保証金があるのかどうか、この辺りは非常に重要になってくると思いますので、どこまで表に出るのか分からないのですけれども、この辺りを前提とした制度設計を考えていかなくてはいけないのではないかとBNPLでは思っております。
キャリア決済については1点だけ申し上げさせていただきたいのですけれども、基本的にはまとめていただいた事例を見ると、未成年の分、特にゲーム課金が類型としては多いのかと思っておりまして、これは解決がどうなったのかは弁護士の目線としては非常に気になってしまって、キャリア決済ではないのですけれども、弁護団の研究報告などでもよくあるのが、未成年がクレジットカードを使ってゲーム課金をしましたと。この場合はどうなっているかというと、クレジットカード決済を利用して、DPFが間に入って、加盟店たるゲーム会社という流れで、これがキャリア決済になると、キャリア決済が最初にあって、DPFがあって、加盟店たるゲーム会社、こういう流れになっていきますと。こうなった場合に、私自身が扱ったケースではないのですけれども、研究会報告などを聞いていますと、どうやって解決しているかを申し上げますと、クレジットカードのところというよりはDPFに挨拶しながら加盟店と交渉するということが割とよくあるパターンになっていて、割と回収しているという報告もある一方で、海外の業者になってくると交渉が厳しくて、FPSみたいなゲームだと割と海外の業者だったりするので、なかなか難渋しているという報告もあったりしますので、入り口がクレジットカードの場合とキャリア決済の場合でどう違うのかも見ていく必要が決済の側面からはあるのかと思いました。キャリア決済のほうは私は把握していないので、この辺りは検討してもいいのかと思います。
もろもろお話しさせていただきましたが、私からは以上です。ありがとうございました。
○坂東座長 ありがとうございます。大変貴重な御指摘、幾つもまたいただいたと思っております。
次に、瀧委員、御発言をお願いします。
○瀧委員 発言の機会をありがとうございます。マネーフォワードの瀧でございます。
私からは、今回キャリア決済とBNPLを両方取り上げていますけれども、まあまあ毛色が違う2つの問いを、共通したメッセージがあるというよりは、それぞれにコメントしたいなと思います。ただ、1個共通しているのは、通販が占める割合は圧倒的に大きいですと。その中で、通販の中でもいろいろな異なる性質の問題でくくって、分けて分析をする必要があるのかというのは共通した意見として持ちました。
BNPL周りのお話ですと、自分の会社をやってきた中で経験したことを1つ申し上げると、私の会社も8年ぐらい前までは未登録の規制のない領域で事業をしていた会社なのですが、仮に悪いマネーフォワードといいますか、自社と同じことをやるのだが、それが例えば情報漏えいをさせるとか、大きな被害を生みかねないビヘービアがあるような同業が出てくると、類似業種全部のレピュテーションがおかしくなってしまう懸念もあったところで、ある種、私どもの会社で言うと銀行法の下での規制を受けるという領域をつくってきたという、私はそういう人間でございまして、ある意味、ちゃんと機能しているBNPLと機能させるべきでないBNPLの在り方を見詰め直す機会として、こちらの資料から今後にある検討について考えている次第でございます。
既に御発言はいろいろあるところでありますが、いろいろなパターンがありますけれども、継続購入のダークパターンとなっているケースがあるということと、そういうことをやりたい人たちにとって今の後払い制度は積極的に採用したくなるようなアピーリングな手段になっている、この事実をちゃんと考える必要があるのかと思っております。池本先生の御発言にもありましたけれども、自由に起業できるといいますか、自由にサービス提供ができてしまうところが逆に取られると、ユーザーさん、支払う側ですね。イシュアーサイドといいますか、お支払いをされる方が積極的にこの後払いサービスを使いたいとは全く思っていないところでも、このような類型でのケースによっては詐欺的な支払請求がされてしまうのだという状況をある種、制度が存在しないことはそういう脆弱な状態を生んでしまうということだと思っています。制度が不在であることによって、この領域は正直何でも起き得てしまうのだという状況をちゃんと考えていかなければいけないと。何か悪いことが起きたときに、明確な詐欺などであれば別の方法があるかもしれないですけれども、行政手段がすぐに使えるものが存在しない領域にはなっていますので、その辺をどうしていくのかがあるのかと思います。
また、このような業態がありますというのは、例えばほかの業態ですとクレジットカードを使うためのリテラシーであったり、資金移動業や、場合によって暗号資産を送るみたいなケースでも、こういうことはやってはいけませんねという消費者教育が可能なわけですけれども、そうでない後払いのところは定義がなかなか難しいといいますか、消費者の方々を啓蒙するツールが生まれないみたいなところがありますので、そういう背景を基に後払いが残念ながらいろいろなダークパターン的な継続購入などにおいて採用されてしまうという素地にはなっているのかというのは事例からもうかがえるのかということが、後払いに関する所感でございます。
キャリア決済のところは、よくよく見てみると子供が勝手にゲーム課金をしたケースであったり、純粋にプラットフォーム上で恐喝が起きているケースであったり、そういうケースも割と身近な決済手段であり、かつその上でゲームのようなある意味青天井的にお金が使えてしまうところで問題が実際には多数発生しているというあたりを、できれば今、通販とくくられている中でも何割ぐらいみたいなことが言えるといいなとは思っている次第でございます。
特に、子供が勝手にゲームで課金をしましたということを捉えたときに、それは例えばプラットフォーマー規制であるのか、民法の5条なのか、いろいろなソーシャルゲームに関する自主規制もあったりすると思いますし、場合によっては特商法とか、既にある種ケアされている領域もあれば、そこでケアが至らなかったからこそここがにじみ出てきているのだという観点もあるのだと思っています。ですから、私からのお願いとしては、この分析の中で、うまみと言ったら変なのですけれども、消費者被害と数において大きめのチャンクとなるような被害類型があるのだと思っています。そこにおいて、ほかの制度が機能しなかったからこそ決済の制度にこの問題のソリューションを求めざるを得ない領域があるのか、場合によってはないのかという結論もあり得ると思いますので、そういう不足面を整理していくことが大事なことなのかと思っております。これは今後のヒアリングの中などでもその辺の穴埋めをしながら見ていくのかと思っております。
長くなりました。私からは以上でございます。
○坂東座長 ありがとうございます。考えなければいけない点を幾つも御指摘いただきました。改めて整理をしている最中ですが、まずは、一通り皆さんから御意見をいただきたいと思います。
次に、滝澤委員、お願いします。
○滝澤委員 御指名ありがとうございます。
委員の先生方、既に御指摘ですけれども、後払い決済とキャリア決済の報告を拝見しまして、市場の成長スピードの差ですとか、相談の主体、直面する困難の内容、決済構造の複雑さなど、リスク構造の違いがあることが今回の報告でより明らかになったということが印象です。
したがいまして、例えば対策も後払い決済については広告表示の透明化とか、定期購入の明示義務とか、後払い事業者によるモニタリング、責任分担の明確化などが考えられる一方で、キャリア決済ですと上限管理とか、未成年保護とか、それぞれ対策も異なってくるものと思いました。今後、事業者の方のヒアリング等の機会もあるということで、そちらでもいろいろお伺いできればと思いました。
私からは以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
引き続いて、宮園委員、お願いします。お待たせしました。
○宮園委員 NACSの宮園といいます。発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。
3つほど私からお話をしたいことがございます。
1つは、山本委員も再々言われておりましたように、資料1の8ページに後払い決済が関連する契約金額のグラフというものがございます。グラフは見た方に与えるインパクトはとても大きいので、これだけ見るとBNPLは5万円以下の少額なのだという印象がすごく強く出ているのですね。私の中の問題意識としては、ほかの先生方も言われたように、こういう簡単に使えるものを何度も複数使ってしまうので、データが出るかどうか分からないのですが、もしよかったら1人当たりBNPLはどのぐらい使ったとか、未払いの分がどのぐらいあるとか、そういうデータがあると、もうちょっと個人信用情報などに絡むような問題点が浮き彫りになってくるということが1つです。
もう一つが、資料1の事例のところでなりすましの件があります。たしか9番だったと思いますが、ここのところもBNPLは恐らく電話番号とメールアドレス、そしてショートメッセージを送ってきて買うということもあるだろうし、スマホ決済の場合ですね。コンビニ決済の場合は住所だけで送ってくるのか、その辺り、どのように本人確認をしているのかとか、なりすまされたときにどう保証してくれるのかとか、そういったことも今後掘り下げていっていただきたいと思います。
最後に1つなのですが、キャリア決済の部分で、なかなかPIO-NETに表れにくい事例だと思うのですが、黒木先生も以前から言われていたように、自己破産などの債務整理の現場でキャリア決済をどうするかというときに、大体未成年ではなくて成人の人がコンビニで食品を買うとか、そういったことに使われることが多いのですが、どうしても携帯電話を生かしたいので、まずキャリア決済を払いましょうという形になるケースが散見されます。その辺りが何か事例として挙がってくればいいのにと思ったところでした。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございました。宮園委員からは、今まで御指摘が必ずしもなかったようなこれらの決済方法でのなりすましの問題、本人確認の問題や、あるいは黒木先生からずっと御指摘のあるところではありますが、自己破産の際のキャリア決済の特殊性といいましょうか、そういった問題についてもぜひ確認をしてくださいという御指摘があったかと思います。
非常に多様な問題が改めてあるなということを認識させられておるのですが、その黒木先生から御発言の御希望がありますので、お願いをしてよろしいでしょうか。
○黒木委員長代理 私はオブザーバーですけれども、今、お話がありましたので申し上げます。今回のキャリア決済の資料は大変分かりやすいと思っていますが、いずれにしろ未成年取消権は強行法規であって、誰もこれを約款等で変えることはできません。それから、先ほど宮園委員がおっしゃいましたけれども、継続的供給契約に関する倒産法の規律とそれ以外の倒産債権の規律も変えることはできない、これも強行法規です。
ところが、これは、電気通信事業法に根拠もなく、どうしてこのようなことが行われているのか全く分かりませんが、ある意味でキャリア決済は、現代型の電話担保金融になっているという実態だと私は思っています。つまり、電話ができなくなる、携帯電話を使えなくなるということを、これは法的にも担保権とも全然違うのですが、2つの全然別の契約について分離できないという、ただそれだけの理由で消費者に支払わせ続けているということです。これは実質的に現代型電話担保金融だと思います。したがって、これについて法の光を当てて、整理をしていかなければならないのではないかと私は考えています。
宮園委員から御発言がありましたので、少し過激な言葉を本会議で言ってしまいますけれども、本当にそうだと思っていますので、消費者委員会は今回この問題をきちんと整理して提言すべきだと考えています。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございます。
池本委員から再度の御発言の要望がありますので、御発言をお願いします。
○池本委員 ありがとうございます。
先ほどは後払い決済だけを御説明したのですが、キャリア決済についても少し問題指摘をしたいと思います。
先ほどもそうですが、今回も私が発言する視点は、その決済手段が消費者にとってむしろ選択肢として利用しやすいものであるけれども、そのリスクは実は大変高いものだと。しかも、そういう利用しやすいというのは、ほかの決済事業者との関係で言うと、こちらになびいていくけれども、リスクは逆転して、非常にリスクの高いものだという観点で、キャリア決済についても整理したいと思います。
まず、契約締結手続のことで言いますと、クレジットカードは自分で最初にカードをつくりますし、プリペイドの電子マネーなども最初にそれをやっていくという手続がありますが、キャリア決済は携帯電話あるいはスマホをつくるときに、その販売店、営業店でこれも加えましょうという確認だけして、実際の通信料金を引き落とす手続の設定などはむしろ業者の担当者がやってくれる。その手続の延長上でキャリア決済も本当に1つチェックを入れるだけで向こうでやってくれる。私が2年前にスマホをつくるときに注意深く見ていたのですが、向こうで全部やってくれた。ある意味では、デフォルトの仕組みとしてキャリア決済が設定される。ほかの手続に比べると、独自にこの決済手段を自分が契約したという意識が少ない。しかも、実際の利用のときにも携帯電話の番号がキャリア決済を行う者を特定していることになるので、カード番号、有効期限を入力する手続に当たることすら必要ないという驚くべき便利さというのですか。しかも、それが通信料金と合算になる、そこに携帯会社、スマホ会社が提携を認めたところだといった信頼感から、そちらに進んでしまう。
そして、債権回収時の優位性は、これは前半でも十分繰り返し指摘されたように、通信料金はまさに社会生活上の不可欠なツールであるということで特別に扱われている。黒木さんも言われたように、あるいは私も何度も経験していますが、破産手続でも後払いになるけれども通信料金は継続して支払ってもよいという扱いを裁判所は認めるわけですが、そこへ合算払いにしたその他のサイト業者の代金も同じように請求できる、払わなければ通信が停止するというとんでもない効力を規約によって導入しているということになります。
そして、その後苦情が発生したときの問題についても、そもそも苦情を言っても、払わなければ止めますよと言われれば、苦情申出そのものを諦めざるを得ないということが実態だというのは、相談員さんからも説明があったと思うのですが、仮に申立てをしても、それをキャリアが確認して加盟店に問合せをしてやってくれるかというと、実際にはやってくれない。それこそ支払が遅れると訴訟告知の予告書、今回の事例にもありましたが、あるいは法律事務所から請求が来るというやり方で、有無を言わさず請求が続く、それで諦めてしまう、そういう傾向があるのではないか。ここもルールが全然ないということの問題が非常に大きいのだということではないかと思います。
後払いのことについて2点だけ、これは要望ですけれども、後払い決済の関係では2023年にEU消費者信用指令というものが出ていて、BNPL、後払い決済は消費者信用法の中の適用対象として位置づけるということで、各国でそれぞれの国内法を整備するようにという指令が出ています。その2023年の指令を紹介する論文を見つけたので、事務局にもお送りしたのですが、実はさらに調べていくと、そのベースになる2008年のEUの消費者信用指令については、何と谷本委員が論文を書いておられるものをその後発見しました。その意味では、比較法的な観点でEUの問題、その他について私たちも勉強させていただく機会があればいいなと。ヒアリングとは別にもう少し後でも結構なのですが、そのように思います。
もう一つは、これはヒアリングをもしやるのであればぜひお願いしたいのが、業界団体が後払い決済についてはつくられていますし、自主規制のルールがかなり踏み込んだもので、内容的にはクレジット関係のルールを参考にしたと思われる非常にいいものができています。それは実際に実効性が上がっているのか、利用されているのかどうか、あるいは業界団体に加盟しているのは僅か数社しかないですが、それ以外のところにこういうものを広げることが現実的に可能であるのかどうか。それが難しければ、一生懸命に業界団体が頑張っても非加盟業者が自主ルール違反のことを繰り返すのであれば、むしろきちんと全体に及ぶ法的なルールをつくったほうが頑張っている人も報われることになるのではないかと思うのですが、その辺り、非加盟業者がどのくらいいて、どういう実情だという、そこの区分けはなかなか難しいと思うのですが、今のような観点も少し今後検討できる機会があればと思います。
以上です。
○坂東座長 ありがとうございました。
委員の皆様から多数御指摘をいただいて、御意見の中にBNPL、後払い決済とキャリア決済に共通する課題と、それぞれに独自の、例えば池本委員から御指摘のあった業界団体による自主規制ルールの課題などは恐らくBNPLの議論で、キャリア決済のところはほとんどそれは契約の関係で処理がされてしまっていて、キャリア決済をなさっている事業者間での何らかの共通認識はないのではないかという気が個人的にはしております。そういった点も含めてもう一度今日いただいた御意見を整理してみなければ、とてもではないけれども、私も今は頭の中がまとまっていない状態ではあります。少なくとも今回この消費生活相談をまとめていただいて、幾つか考えなければいけない点があると思いましたが、それぞれに御相談の特色がある。
ただ、もう一つ、今日の実態の御指摘の中で、例えば後払い決済は高齢者の方々の定期購入の被害が増えているのだというのはデータからは明らかなところです。一方で、細谷委員でしたか、20歳未満の相談件数、20歳未満だったか、18だったか自信がないのですが、相談件数6,400件のうち、後払い決済が2,000件でキャリア決済が1,800件を占めているという御指摘もいただいて、つまり未成年者の問題の決済方法はこの2つにどうやら相当焦点があるのだという御指摘もあった。全体の相談件数の中の後払いにおける若者の割合は相対的には小さくなるけれども、相談件数として見たときの重さはそれなりにあるのかとも思うところで、その辺りをどのように整理して考えていったらいいか。
それから、もちろん今回の資料をまとめていただく上で、事務局には大変な御苦労をしていただきました。とても有意義な資料ができていると本当に思うのですが、一方で、例えば後払い決済なども金額的な限定との関係で、何回もの後払い決済が使われる形で、それなりの高額な取引についてもこれがひょっとしたら問題になり得ることがあるのかもしれない。そのときに、割賦販売法の規定がどれぐらい実際上生きているのか生きていないのかということもなかなかつかめないで困ったと思っているところもありまして、その辺りも伺えるといいなと。
それから、両方に共通する議論としては、後払いの場合は定期購入という、特商法であれだけ規制がかけられたにもかかわらず、なかなか被害が減らない取引の決済法として利用されていて、非常に素朴な疑問で、何でそんなところの支払を融通してあげるのだろうと思う。それは、ある意味でいわゆる加盟店をどうやって選定されているのだろうかということにつながるだろうと思います。
キャリア決済のところも、考えてみたらスマホとの関係だから、スマホでやるゲームはすぐイメージができてしまうわけで、そうなのだろうと思いつつも、その辺りのゲームを子供が使うことは十分に想定できるわけだし、経産省さんのガイドラインなどを見ても、子供がたくさん使うゲームの場合はきちんとしましょうみたいな、ちゃんと覚えていなくてすみません。そういうことも書いてあると思うと、ここもそういうところの決済がキャリア決済でできてしまう前提として、どのような形でその事業者を選択されているのかというあたりが、お話を聞いていて本当に私も知りたいと思うところでもあります。
もちろんそれは1つは実態というものがあるでしょうし、後払い決済は自主規制ルールの一定の役割もあるし、つまり割販法で言われるような加盟店管理義務などがどれぐらい意識されているのか、あるいはされていないのか。さらに、その具体的な中身で行けば、自主規制などもさることながら、個々の事業者と加盟店の間の消費者からはなかなか見えにくい、葛山委員から御指摘があったと思うのですが、その契約関係が一体どうなっているのだろうかと。トラブルがあったときに両者の間の責任関係、さっきのトラブルの中に、加盟店は決済事業者に聞いてくれと言って、決済事業者は加盟店に聞いてくれと、そういう御相談もありますよというところがありましたが、そこはその2事業者の間での契約関係が一体どうなっているのかというあたりが分からないと、なかなか本当のところは言いづらい。
ところが、それは紛争当事者から恐らく絶対に出てこない。弁護士の先生にお願いをしたら、ひょっとしたら訴訟まで考えたら弁護士会照会で文提で行けるかもしれないけれども、それをやるにはあまりにも大変だということもあります。その辺りも含めて取引の実態みたいなものがこういった紛争を前提に、何が分かったらこの紛争の解決に資するのかという点を、改めて今日いただいた意見も基に少し整理をしてみないといけないのかと思っております。私でできるかどうか甚だ自信がなくて困っておりますが。
森下先生に助け船を出していただけるようなので、森下先生、お願いします。
○森下座長代理 とんでもございません。私も全然分かっていないのですけれども、座長が本当に適切にいろいろな論点をまとめてくださったと思うのですけれども、どう解決するのが望ましいかを考えた際に、今日お話をお伺いしていて幾つかこういった点がひょっとするとポイントなのではと思った点があったので、そういった点がこの委員会として意見をまとめていく上での手がかりになるのかどうか、ぜひお考えをお聞かせいただければと思うのです。
1つは、後払い決済については、金融庁の資金決済のワーキング・グループなどでも貸金業法としての規制の可能性などについて検討がなされたことがあって、まだ結論は出さないということになったと思いますけれども、他方で、今日は割賦販売法の適用対象となるのではないかというお話があったと思います。ですから、1つはこういった既存の法令との適用関係をもう少し、それぞれの所管官庁がおられることは十分承知した上で、消費者保護という観点からその適否について検討を深めてみるというのは1つなのかと思いました。
しかし、その際に貸金業法、割賦販売法が持っている規制の内容で望ましい解決に資するのかどうかはよく分からないところがあるので、そういった点を踏まえながら、どういう形で既存の規制枠組みにのせていく、例えばいずれかの規制枠組みにのせることによって様々な課題が円滑に解決できる、かなり予防できるということであれば、それは1つの方向性だと思うので、そういった点を詰めてみたらいいのではないかと感じました。
後払い事業者が利用者に対して請求をしてきている資格なのですけれども、恐らく債権の譲渡を受けて債権譲渡の譲受人として請求してきているのだと思うのですけれども、その場合であったとしても、譲渡人に対して対抗できた事由が、全く対抗できないということではないはずだと思うのです。そういった辺りを法的な関係としてもう少し整理する。そうすることによって利用者が持てる法的な武器をしっかりと整理をし、例えば消費者相談の現場にいらっしゃる方々も適切にアドバイスできるような武器を明確にすることができるかどうかは考えてもいいところなのかと思いました。
現行法上、与えられる武器が弱過ぎるのであればそこを強める。特に、消費者取引についてのみであってもいいと思うのですけれども、消費者の取引法の範疇で譲受人に対する抗弁ですとか、あるいは例えば本来であればもともとの取引をした業者に対してしなければいけない意思表示であったとしても、債権の譲渡の譲受人に対してすれば足りるという特別のルールがあったら非常に事態が解決するのか。これは例えば誰に対して意思表示をしたらいいのか分からない問題の解決に効果的なルールかもしれません。そういうルールがあったら一気に問題が解決するのかとか、そのようなことも検討してみてもいいのかと思いました。
キャリア決済についても、名宛て人が誰か問題という部分はあって、これはネットワーク責任的な話なのかもしれませんけれども、ネットワークとして一体としてサービスを提供しているのだったら、ネットワーク内部の事業者の方はお互いに分かっているはずであるとして、ネットワーク内の誰かに意思表示をしたら、その意思表示は他の事業者に対しても効果があるものとして法的に取り扱うというルールが物すごく無理があるものなのか、あるいは何らかの条件で受け入れられるものなのか。責任まで負うというとかなりきつい話だったとしても、意思表示を届けてくださいぐらいまでの話であれば、ちょっとハードルが低いという考え方もできるかもしれないと思いました。
キャリア決済との関係では、黒木先生からもお話のあった必ず合算で請求する点についても、例えば業法で利用者には分割請求権というのですかね。請求を必ず分割させるような請求権のようなものを規定すると、問題の解決という点で大きく変わるのか変わらないのかといった具体的な救済策も併せて検討していくことができると、少し現行法の枠から逸脱するところがあるかもしれませんけれども、そのようなところも考えた上でバランスの取れた落としどころを、これは事業者の方とも一緒になって考えることができるといいのではないかという感想を持ちました。
先生方からいろいろ教えていただく中でいろいろなアイデアが出てきたもので、荒唐無稽なものもあるかもしれませんけれども、お話をさせていただきました。どうもありがとうございました。
○坂東座長 山本委員。
○山本委員 ありがとうございます。
皆さんのお話も聞いて、まとめではなくてテクニカルといいますか、キャッシュレス決済の仕組み的な点から言い漏れていたことに気づきましたので、BNPL、キャリア決済、この比較のお話があったと思うのですが、これは瀧委員がおっしゃったように全く違うものなのですね。その違うことを実務的に表現すると、BNPLは重層化していないのです。それに対して、キャリア決済は重層化しています。
例えば、BNPLは決済代行会社などの中間業者も介在していないのです。ある意味、シンプルであって、コンプライアンスもBNPLの協会さんがありますね。あちらの自主規制を読むと明らかに割賦販売法に基づくものに準じたコンプライアンスをやろうとされていて、その形態が個別信用購入あっせんに近いというのは割と分かりやすく表現されているように私は理解しています。
キャリア決済はもう少し難しいと思っていまして、ただ、宮園委員、黒木先生、森下先生もおっしゃった分割払いを認めてもらえるかもらえないかによってかなり救済のレベルが上がるという意見は多数聞いていますし、私も個人的にそこはそういう意見でもある。実務的にはそこを何とかできるというのは割と優先的に、かつ具体的な各論として論じていいのではないかと。
他方で、BNPLはもしかすると割賦販売のような整理があるかもしれないというのが意見だと思うのですが、私もその意見ですが、キャリア決済をどこかの制度に当てはめるということは、少し考え方が違ってくるのかと。私はむしろこれはネットワーク的な、重層化していて、必ずスマホが介在していて、さらに言うと、最終的にはクレジットカードにひもづいているとか、その中の1つにすぎないので、キャリア決済だけを見て制度構成や申入れ事項を考えても、解決に結びつきにくい可能性があるかと思っています。そういう意味では、ネットワーク論的な少し広げた広域の概念の中でうまく整理できるといいのではないか、私が答えを持っているわけではないのですけれども、そのように感じました。
仕組み的な側面からのコメントをさせていただきました。ありがとうございます。
○坂東座長 ありがとうございます。
本当にすごく正直に言うと、私もキャリア決済は結局どういう仕組みなのよというのは分かっているようで分かっていないのです。何でできるのだろうというのもよく分からない。ただ、私なども、こういうところであまり個別事業者の名前を出すのはよくないのでしょうけれども、スマホ上でプレゼントを贈ろうとすると私のスマホのキャリア決済で払わないといけない、ほかの決済手段は何も使えない、そういう場面があります。しかもそこそこ手数料が高いと。ですから、嫌だと思うのだけれども、時間がないからもういいや、仕方ない、それで送ってしまうことがたまにあるのですね。だから、選択肢という概念から行くと、自分からそれを使うという選択をしたつもりはそんなにないのだけれども、でも、そこの画面で決済をする方法はキャリア決済しかなくて、翌月だったか分からないのですが、そもそも電話の代金をカードで払っているから、おっしゃるとおりで、よっぽどちゃんと見ておかないと本当に毎月のお金とどれだけ違ったのか私も認識ができていないというていたらくな消費者です。ですから、本当にその辺りがちゃんと認識できるようにどうしたらなるのかというのは考えても分からないので、そこも含めて少し整理ができると理解が進むかと思っています。
それと、先ほど森下先生からお話のあった民法であるとか、割販法であるとか、資金決済法であるとか、貸金業法もそうでしょうか。そういった既存の法律の中で何が捉えられて、何が難しいのか。例えば、キャリア決済の通信料金と合算して請求ができるというのは、約款といいましょうか、どこかに書いてあるからそうなるのだと思うのです。だって、本来はそれぞれの契約に基づいて債権・債務関係が発生するわけで、民法で違う契約の代金を合算して請求できるというのは、鹿野先生に後でおまえは勉強していないと怒られそうですが、あまりイメージが私にはなくて、そうすると、本来は別々だというのは、40年間民法をやっていて、そうだよなと思ってしまいますね。だから、先ほど来、お話のあるように、約款の中でそれはどう処理をされているのだろうということは気になるところですが、自分が使っておきながら、その約款をちゃんと分かっていないていたらくな座長です。
ですから、その辺りも含めて僕も勉強し直そうと思っていますし、当事者の権利義務のあたりも含めて、何によってそれが言えるようになっているのかというあたりも整理をしておかなければいけないと思います。
細谷委員から御発言の申出があります。よろしくお願いします。
○細谷委員 皆様の意見を聞きながら言わなければいけないことを思い出してしまったので、発言させてください。
今回、支払手段の多様化と消費者トラブルという題名がついていることを改めて考えますと、多様化に即してキャリア決済も後払いのほかのあれもキャッシュレス決済もそうなのですけれども、共通する情報提供の規制がどの決済手段にも必要ではないかと思っております。定期購入の法律ができても相談が減らなかった理由は、私は個人的に思っているのは、スマートフォンの時代に即した法律でなかった。要は、このように書いてあれば違反ではないよとなっていたせいだと思っておりまして、私どもが使っている、日本人がほとんど使っているスマートフォンは6インチぐらいの画面だと思うのですけれども、その中に入る情報は限られていますし、その中に小さい文字でいっぱいぐちゃぐちゃと書かれていたら見逃しますし、今回の事例にもあったように書いていなかったと消費者が言ってもしようがないということです。ですから、例えば6.7インチの画面だったら決済の画面では最低何ポイントの文字を表示しなければならないとか、目立つようにしなければならないというような具体的な情報提供のことを規制していかないと、未然防止というところでは非常に弱いのではないかと思います。そういう表示やユーザーインターフェースみたいなところを統一的に、どの決済手段でも統一した見解みたいなものが要ると思っております。
あとは、支払手段が多様化した上で、消費者がトラブルに入らないためには、自分が今、どのような金銭環境にあるかということですね。月々の出入りがちゃんと把握できることが大事ですので、家計簿アプリがデフォルトで入っているようなスマホ環境、例えば、スマートフォンの計算機が入っているような形で、自分がクレジットなり、キャッシュレス決済なり、どのような金銭環境であるかが見えるような、そのようなインターネットのEC的な環境を国レベルで整えるということも将来的には必要ではないかと思いますし、特にキャリア決済や後払い決済は学校教育も直結して効果が出ると思いますから、学校の中でもそういうものを育てていくということで、時間はかかるかもしれないですけれども、将来的には自分を律することができる消費者が育つのではないかと思いますので、法律ももちろん大事だと思うのですけれども、そのような消費者が実際に接しているものを具体的にどうするかというイメージもしていかなければいけないのではないかと思っておりました。
○坂東座長 ありがとうございます。
柴田委員からチャットにメッセージをいただいているということですが、柴田委員は御退室なさったようですので、皆さんのほうで確認をいただければと思います。申し訳ありません。
池本委員、御発言をお願いします。
○池本委員 池本です。
少し時間があるようなので、挙手させていただきました。ここまでの議論の中で、特に深掘りに関連するところを発言させていただきたいと思います。
森下座長代理から後払い決済について、さっきの譲受人が請求するときには抗弁接続という規定がむしろ民法的な原則に近いのではないかという御指摘がありました。まさしく債権譲渡方式であれば民法の原則を持ち出していくことができるのですが、この頃増えているのは、クレジット会社がやるような立替払い方式でやって抗弁は切断しますと書いてあるので、民法の債権譲渡の抗弁接続と、もう一つ議論をしていかなくてはいけないことになるかと思います。
ただ、これは以前に少しもやもやと発言してそのままにしていたのですが、クレジットカード方式と個別クレジット方式のうち契約書をその都度つくる個別式は、割賦販売法は抗弁の接続という共通項は別にして、個別信用購入あっせんについてはクーリングオフも連動する、不実告知も連動するという規定が入っています。これは契約締結の媒介をしていると捉えるもので、支払条件とか、書面の作成とかということを加盟店が事実上担当している、契約締結の大半の部分を加盟店がやっているからというところに着目して効力をほとんど連動させるような規定で、ただし、これは一定の取引類型に限られるのですが、そういう規定があります。
その考え方をみると、ドイツでは結合された信用契約の場合には同じような規定があるやに聞いているのですが、まだ不勉強です。他方で、日本の割販法の考え方を前提にすると、カード決済と後払い決済という個別式の決済とは分けて考えることができるのではないか。つまり、先ほど説明しましたが、サイト業者から引き継いで後払い決済をするときには、契約者の住所、名前などの特定も、契約内容や代金額の特定も、全部情報として引き継いでいるのですね。その意味では、契約書を書いてもらう作業は委託していないけれども、情報を共有する形でまさに不可分一体に契約を締結している。そうなると、むしろ立替払い方式であったとしても、カード方式は独自に先にカードをつくるから性質は違う話になるかもしれないのですが、個別方式の場合は抗弁接続を考える余地がむしろ広がってくるのではないか。これが1点であります。
キャリア決済に関して、山本委員から特にキャリア決済は勧誘者が非常に重層化している問題も併せて考えていく必要があるという御指摘がありました。おっしゃっている中で言うと、例えばキャリア決済で通信料金にしろ、あるいはサイトの料金にしろ、それの支払方法としてさらにカード決済を選択するなどしている方も多いという、支払方法のその先のところでさらに重層化しているということだと思います。ただ、この審議の中で重点を置くべきは、悪質加盟店を誰がコントロールするのかということで言いますと、キャリアが自ら加盟店を選択し締結しているものもありますが、決済代行業者が介在するようになって、そこが取り込んだサイト業者についてもキャリア決済の中に入れるという流れが出てきてからトラブルも増えている、悪質加盟店の決済もキャリアがやってしまっているという問題が出ていると思います。その意味では、悪質な販売方法、悪質加盟店を排除するというところで言うと、決済代行業者側の役割も見ていかないと、本当の意味で問題が実効的に解決できないのではないかと思います。
以上の2点です。
○坂東座長 ありがとうございました。
今日も大変活発な御議論をいただいて、事務局から大変適切な資料を御提供いただいたこともあって、ここで提示されている様々なトラブルを解決するためには、改めて前提となる理解もとても大切だし、一方で、既存の法令との整理も必要だし、あるいは実態の把握も必要だと。
その上で、どういう仕組みが整備されたらこういった問題の解決に資するのかという点については、もう少し議論を進めていかないと、どうもそう簡単ではなさそうだというまとめになってしまって本当に申し訳ないのですが、本日予定されていました時間はもう過ぎております。16時45分までということを伺っておりますので、本日の議論はこれで終わりにさせていただきたいと思います。
活発な御議論をいただきましたので、事務局には大変な御苦労をかけますが、それらも踏まえてどのような整理ができるか、どのような現場の方々からのヒアリングができるのかといったことについても整理をしていきたいと思っております。
改めて、本日活発に御議論いただいたことに御礼を申し上げます。
最後に、事務局から事務連絡をお願いしてよろしいでしょうか。
≪3. 閉会≫
○江口企画官 本日は長時間にわたり、ありがとうございました。
次回の会合につきましては、確定次第、御連絡させていただきます。
以上です。
○坂東座長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきたいと思います。
お忙しいところを御参集いただきまして、大変ありがとうございました。
(以上)