第496回 消費者委員会本会議 議事録

日時

2026年7月24日(金)14:30~16:36

場所

消費者委員会会議室及びテレビ会議

出席者

  • 【委員】
    (会議室)鹿野委員長、黒木委員長代理、大澤委員、小野委員、中田委員
    (テレビ会議)今村委員、柿沼委員、善如委員、山本委員
  • 【説明者】
    消費者庁消費者教育推進課 黒田課長
    文部科学省総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課 中園課長
    文部科学省初等中等教育局教育課程課 嶋田学校教育官
    文部科学省初等中等教育局高等学校振興課 石田課長補佐
    金融経済教育推進機構経営戦略部 本田部長
  • 【事務局】
    小林事務局長、吉田審議官、友行参事官

議事次第

  1. 消費者基本計画の施策の取組状況等に関する調査審議(消費者教育の取組)
  2. その他

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

《1. 開会》

○鹿野委員長 皆様、こんにちは。本日は、お忙しいところお集まりいただき、ありがとうございます。ただいまから、第496回「消費者委員会本会議」を開催いたします。

本日は、黒木委員長代理、大澤委員、小野委員、中田委員、そして、私、鹿野が会議室にて出席しており、今村委員、柿沼委員、善如委員、山本委員は、テレビ会議システムにて御出席です。

なお、原田委員は、本日、所用のため御欠席と伺っております。

それでは、本日の会議の進め方等について、事務局より御説明をお願いします。

○友行参事官 本日も、テレビ会議システムを活用して進行いたします。

配付資料は、議事次第に記載のとおりでございます。もしお手元の資料に不足等がございましたら、事務局までお申し出くださいますようお願いいたします。

以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございました。


《2. 消費者基本計画の施策の取組状況等に関する調査審議(消費者教育の取組)》

○鹿野委員長 本日は「消費者基本計画の施策の取組状況等に関する調査審議」の一環として、消費者教育の取組について御議論をいただきます。

第5期消費者基本計画において、ライフステージに応じた体系的かつ継続的な消費者教育の推進が必要であり、消費者被害の未然防止を進めるため、合理的な意思決定ができる自立した消費者や、消費者市民社会に参画する消費者を育成し、金融経済教育、法教育、情報教育等との連携強化も図りながら、消費者教育を推進するとされております。

近年、デジタル化の進展に伴い、SNSやインターネットが関係する消費者トラブルは増加傾向にある中で、そうした消費者力の育成強化の重要性は高まっております。

本件については、第489回本会議にて、情報流通プラットフォーム対処法関連施策について取り上げ、総務省からインターネットやSNSにおける利用者のICTリテラシー向上のための取組について伺ったところでございます。

そこで今回は、消費者庁、文部科学省及び金融経済教育推進機構から、それぞれの取組状況について御説明いただき、意見交換を行いたいと思います。

改めて、まず、前半の御説明者等について御紹介させていただきます。

本日は、消費者庁消費者教育推進課の黒田課長、そして、文部科学省総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課の中園課長に会議室にて御出席いただいております。

また、質疑応答として、文部科学省初等中等教育局教育課程課の嶋田学校教育官、

そして、文部科学省初等中等教育局高等学校振興課の石田課長補佐に会議室にて御出席いただいております。

皆様、本日は大変お忙しいところ、ありがとうございます。

本日の進め方ですが、まず、消費者庁、文部科学省に御発表いただき、その後、質疑応答、意見交換の時間を30分程度取らせていただきます。続いて後半に入り、金融経済教育推進機構に御発表をいただき、その後、質疑応答、意見交換の時間を15分程度取らせていただくという予定にしております。

それでは、早速ですが、最初に、消費者庁の黒田課長から15分程度で御説明をお願いします。

○消費者庁消費者教育推進課黒田課長 ただいま御紹介に預かりました、消費者庁消費者教育推進課長の黒田でございます。本日はよろしくお願いいたします。

私から、今、画面に映っております、右肩に資料1の1と書かれている「消費者教育の取組について」という資料に基づき、消費者庁の行っている消費者教育の取組、主なポイントを御説明いたします。

まず、おめくりいただいて1ページ目を御覧ください。

消費者庁では、消費者教育推進法に基づきまして、関係省庁とも連携しながら、ここにあります学校、地域社会、職域の3つの場を中心に消費者教育を推進してきております。

学校では、高校生向け教材「社会への扉」等を活用しまして、成年年齢引下げも踏まえた若年者向けの消費者教育を進めてまいりました。

地域社会ですけれども、中段のところですが、消費生活センターを地域の消費者教育の拠点として活用し、消費者教育コーディネーターの配置などを通じて、地域連携を進めてございます。

一番下の青いところ、職域につきましては、令和5年度から企業での消費者教育の取組を進めているところです。

続きまして、2ページ目を御覧ください。

2ページ目、3ページ目が地域における消費者教育の基盤整備のところですが、まず、2ページ目、地域の協議会の設置状況、そして、推進計画の策定状況でございます。

都道府県、政令市では、おおむね整備が進んでいるというところでございます。

3ページ目を御覧ください。

3ページ目は、消費者教育コーディネーターの配置状況です。直近の数字では全国で342名が配置されており、全ての都道府県及び政令市で配置が完了しているという状況でございます。

こうした体制整備を通じまして、地域における消費者教育の推進基盤の充実を図っているところです。

続きまして、4ページ目です。

4ページは、実際に地域で実施されている消費者教育の取組の事例を御紹介するものです。

上半分が高齢者等の見守り活動、下半分が食品ロス削減、エシカル消費ということで、主なものを抽出したものです。ほかにも沢山あるのですが、まず、高齢者等の見守り活動としては、例えば、ここにあります福祉との連携による高齢者等のための消費者教育ですとか、あるいは民生委員や福祉従事者等の見守りを行っている関係者に向けた講座、こういったものを自治体が実施しているということでございます。

下半分の食品ロス削減、エシカル消費の普及について様々やっておりますが、親子教室ですとか、小学生向けの講座など、様々な取組が行われているという状況です。

5ページ目を御覧ください。

5ページ目は、自治体が実施している事業者向けの出前講座の事例を挙げています。

全国で104件実施されておりますが、例えば、この表にありますとおり、消費者志向経営ですとか、景品表示法の研修会、こういった形で事業者が、もともと興味があるものと連動した形の研修会に消費者教育を入れていくという形ですとか、あるいは、新社会人向けの集合研修のようなところで消費者教育にも取り組んでもらっているというような様々な取組が行われている状況です。

続きまして、6ページ目を御覧ください。

消費生活センター等が行う講習を受けた方が、地域サポーターという形で活動されている取組でございまして、自治体によっては、そういうサポーターを配置しているということでございます。

いろいろな名称がございますが、7ページ目をご覧いただくと、例えば、札幌市では消費生活サポーターですとか、八戸市では消費者アシスト隊と、様々な名前がありますけれども、地域サポーターということで、我々はくくって御紹介させていただいております。6ページ目に戻りますが、26都道府県、15政令市、125の市区町村でサポーターが活動しているということを把握しております。

続きまして、8ページ目を御覧ください。

昨年度の主な取組、昨年度から今年度にかけてですけれども、先ほど委員長からもご発言がありましたが、消費者力を高めていこうという一環で、かねてから私ども体験型教材の「鍛えよう、消費者力 気づく・断る・相談する」という体験型VR教材をリリースしておりました。消費者庁では、悪質商法対策として従前から3つコンテンツを作って公開してきたわけですが、昨年度からさらに、現場の全国の相談員の意見も聞きながら、既存のコンテンツを見直しつつ、新たにコンテンツを6本追加して、全部で9本になるようにしました。

これまでも、内容自体はすごくいいと言われたのですが、昨年もこの本会議で御説明しましたが、もともとあった3つのコンテンツは、トータルで解説編も含めて見ると、20分ぐらいかかるものでした。現代人は最近やはりタイパを気にするので、なかなか20分ずっと見るというのが、受けないという話があり、ちょうど新たな悪質商法の手口などを体験できるコンテンツを増やすというタイミングがありましたので、既存の3つについても、20分を5分程度にリニューアルしました。それでこの4月から5月にかけて、消費者月間が5月でしたので、今年の月間に合わせて、9本を順次リリースをさせていただいて、できたてほやほやという形でございます。

消費者トラブルを疑似体験しながら学べる教材として、幅広く今後も活用していただくように広めていきたいと考えております。

続きまして、10ページ目を御覧いただければと思います。

昨年の取組の2つ目ですが、事業者における従業員向け消費者教育の推進ということです。

職域での消費者教育ということで、昨年度は、山形県、滋賀県、宮崎県の3地域をモデル地域にして、職域での消費者教育を実施してみるという実証事業をやりました。

その結果ですけれども、11ページ目を御覧いただければと思いますが、いろいろな成果が出ました。例えば、商工会議所等との連携ですとか、カスタマーハラスメントなどを事業者の関心が高いテーマ、これを切り口にすることが、やはり企業の関心を惹いて、企業における消費者教育の取組促進に有効であるということが確認されたりですとか、また、自治体によるコーディネート機能の重要性、これも改めて認識されたという、様々ここに書いてある課題、成果が出たということでございます。

12ページ目を御覧ください。

カスタマーハラスメント関連の取組も消費者庁は行ってございます。

厚生労働省を中心に、関係省庁、業所管官庁も含めて、消費者庁は消費者側への普及啓発を担当しておりますが、消費者庁として啓発チラシですとか、左下のアニメキャラクターの「ぼのぼの」を起用した啓発冊子を作成して全国に6万部以上配らせていただくなど、消費者の方々に、カスタマーハラスメントを考えていただくという形で周知啓発をしているところです。

13ページ目です。消費者教育コーディネーターのネットワーク強化ということで、毎年、コーディネーター会議という研修会を実施しております。先進事例の共有やグループディスカッションを実施して、コーディネーターの皆様が日々抱えている悩みをピアレビューし合うような形で、全国のコーディネーター同士のネットワーク形成や課題共有をしていただいているということで、毎年好評をいただいている取組になります。

14ページ目以降18ページ目までは、消費者教育ポータルサイトに教材提供ですとか、エシカル消費の普及啓発に関する取組、こういったものを記載してございます。時間の関係で説明は割愛しますが、後ほど御覧いただければと思います。

続いて、19ページ目、令和8年度、今年度事業の説明に移りたいと思います。まずは、今年度の5月の消費者月間でございます。

上の箱の2つ目のマルにありますとおり、今年は「見える情報 見えない仕組み~AI時代の消費者力を高めるために~」ということを統一テーマにしました。

内容としては、AIやインターネット広告など、デジタル社会において必要となる消費者リテラシーの向上に重点を置いて、消費者月間シンポジウムとして、法政大学の坂本先生に登壇いただいた基調講演や複数の有識者等に参画いただいたパネルディスカッションを行いました。

また、資料の左下に記載しておりますが「インターネット広告の仕組みと付き合い方」という動画を3月から出しまして、地域で消費者教育を担っていただく方々向けに、事前に予習していただいて月間に活かしていただいたということです。もちろん、これは一般の消費者の方々も見られるわけですが、そういった形でインターネット広告との付き合い方ということを学んでいただいたということです。

20ページ目以降が、今年度の重点事項です。まず、20ページ目です。

先ほど御説明した職域の消費者教育の実証事業、全国3か所で昨年度実施しましたと申し上げましたが、そこでの成果を踏まえて、今年度は、企業が社内研修でそのまま活用できるeラーニング教材の開発を進めていきたいと考えております。

続いて、21ページ目です。

地域の消費者教育をさらに充実させるためということで、コーディネーターによる地域資源の発掘ですとか、ネットワーク強化を支援して、その成果やノウハウを他の地域へ横展開する事業、これを実施していきたいと考えております。

最後に、22ページ目ですが、防災分野の連携ということで、災害時に発生する消費者トラブルを学ぶVR教材の開発、これを内閣府防災と防衛省と連携しながら、今年度つくっていきたいと考えております。そして、VR動画教材を防災イベント等での活用もしながら、そこでいただいた意見も含めて、年度末までにその意見も踏まえてさらに修正して、完成版を年度末に出していきたいと考えております。

消費者庁としては、学校、地域、職域といった様々な場を通じまして、若年者から高齢者まで全世代の消費者力の向上を図るとともに、デジタル化や災害対応など、新たな課題にも対応した消費者教育の充実に取り組んでまいりたいと思います。これが、まず1つ目です。

続いて、資料1の2を御覧いただければと思います。

これは、直近、この7月に取りまとめをしまして、まさに昨日、消費者庁長官が記者会見で公表したという、できたてほやほやの取りまとめ文書です。

「地域における消費者教育の推進に向けた地域ネットワーク構築・強化に関する分科会」を、消費者教育推進会議の下に分科会を設けまして、取りまとめが出ましたので、この内容をかいつまんで御説明します。

まず、1ページ目を御覧ください。

上のところ、この分科会の趣旨でございますけれども、デジタル技術の飛躍ですとか、社会構造の変化等に伴って、消費者の取引環境が急激に変化していると、そうした中で、消費者教育に求められる役割は大きいのだということであります。

冒頭、委員長からも御発言がありましたけれども、消費者教育は、幼児期から高齢期まで全世代を対象としていますし、また、地域における教育資源を積極的に有効に活用するための地域ネットワークの構築・強化が課題だということを認識し、推進会議の下に本分科会を設置しまして、本年1月から7月まで4回にわたって分科会を開催しました。その中で、多くの自治体からヒアリングをしたり、あとは、その分科会に先立ちまして、全ての都道府県、政令市、中核市にアンケート調査を実施したりということで、現状と課題の把握に努めたということです。

その上で、分科会の委員の皆様に、現状と課題の整理、そして、必要な方策について御議論いただいたということでございます。

全部説明すると時間がないので、飛ばしまして2ページ目を御覧いただければと思いますが、上の箱です。自治体のヒアリングなどを基に、現状と課題を整理していただいた上で、分科会の委員の皆様に重要な視点ということで3つ挙げていただいたのが、この上の箱の青いところです。

まず、1つ目ですが、そのまま読みますが、1つ目の視点として、消費者教育の機会を生み出すためには、出前講座など、プッシュ型の働きかけを通じて地域の教育資源を俯瞰的に整理・発掘すること。そして、必要な関係主体を連携させ統合していくという企画調整機能が必要だと。それを担うのが消費者教育コーディネーターだという視点をいただきました。

2つ目ですけれども、地域に存在する教育資源を見いだしてつなぐ際に、関係主体のメリットを生み出して言語化していくということが重要で、必ずしもその消費者教育をやる主体ばかりではないわけですが、そういった方々を巻き込んで、消費者行政部局は非常に脆弱ですので、予算も人もない中でやっていかなくてはいけない中で、そういう主体を巻き込んでいくためには、ふだんは消費者教育に携わっていないようなところの人たちにもメリットがあるのだということを言語化して伝えて、ウィン・ウィンの関係を築いて、自走する仕組みへと高めていくということが重要だという視点。

3つ目の視点は、消費者教育に関わり得る様々な立場の皆様と持続的な連携関係を構築するためには、消費者教育の意義とか重要性、これを各主体に認識していただく必要がありまして、それを共有して、連携というところから始めればいいのですが、同じ方向を見て、一緒に前に進んでいくという協働へと、その関係性を高めていくと、こういう視点が重要だという御指摘を受けました。

その上で、下半分の「今後の取組の方向性」ということで、国、地方公共団体、その他の主体それぞれについて、様々な御提言をいただいたと。

主に国のところを御説明しますが、取りまとめにおいて整理いただいた、この左側の国に求められる取組について、消費者庁において関係省庁と連携しながら順次対応を進めていきたいと考えております。具体的には、例えば各地で配置が進められてきた消費者教育コーディネーターが、その役割を十分に発揮できるような後方支援をすること、そういう追い風をつくるために、実務に資する手引きとか、研修等を充実させることですとか、先進事例や使いやすい教材等の情報提供をすることですとか、本日いらっしゃっている文科省、そして、J-FLECとも連携しながら、全国版ネットワークの構築強化等に取り組んでまいりたいと考えております。

3ページ目は、第一期消費者教育推進会議以降のこれまで地域における消費者教育の議論を踏まえつつ、今回、地域において消費者教育コーディネーターの皆様が活動しやすくなるようにという観点で、分科会の委員の先生方に、消費者教育コーディネーターの役割について、今まで抽象的な概念であったところをより具体的な業務内容を提示する形で整理していただきました。

ここに書いてあるとおりですけれども、こういったことで消費者教育コーディネーター自身の役割はこうなのだということを、消費者教育コーディネーターの皆様が地域の主体の方に説明して回れるようにということで整理していただいた部分になります。

最後になりましたが、取りまとめにおいても指摘されているとおり、消費者教育の裾野を広げるということは、地道な取組の積み重ねである上に成果が見えづらい、そして、各地の消費者教育コーディネーター等が抱える課題も個別性が高いという困難さがあると、我々も理解しております。

推進会議の分科会の委員の皆様による熱心に御議論を踏まえた、この取りまとめを受けて、地方公共団体の消費生活部局を中心に各地で取組をさらにバージョンアップしていくための指針としていただけること、そのように受け止めております。

私からの説明は以上でございます。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

続きまして、文部科学省の中園課長から、同じく15分程度で御説明をお願いします。

○文部科学省総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課中園課長 ただいま御紹介預かりました、文部科学省総合教育政策局の中園でございます。

まず、初めに文部科学省における消費者教育の取組について御説明をいたします。

2ページ目をお開きいただければと思います。

文部科学省においては、大きく各学校教育段階、学校教育における消費者教育の取組と、生涯学習、社会教育、地域での教育ですけれども、そういった社会教育等における消費者教育ということで、大きく2つの場面、領域があります。

まず、初等中等段階においてです。後ほど学習指導要領の内容を少し詳しく御説明差し上げますが、小中高それぞれの段階に応じて、教科は社会科、家庭科を中心に、児童生徒の発達段階に応じた形で消費者教育を推進しています。

平成29年と30年が直近の学習指導要領の改訂、公示がありましたけれども、そこで内容を充実させているところです。

大学や専門学校などの高等教育段階におきましては、消費活動に関する授業科目の開設のほか、例えば、消費者庁と連携した消費者ホットライン「188」の周知や、消費者被害防止に関する周知を通じまして、学生への消費者生活における普及啓発あるいは学生相談体制の充実に資するよう取組を進めています。

社会教育、生涯学習ですけれども、地域の関係機関等の多様な主体との連携、協働に向けた事業を複数実施しています。

こちらについては、後ほど予算事業、モデル事業の取組なども御紹介させていただければと思います。

続いて、3ページ目です。

こちらは、教員の養成課程に関するものです。学校教育において消費者教育を進めていくに当たりまして、その知識を身につけた教員の養成や、その知識の獲得のための研修を進めていくということが大切と考えています。

そのため、教職課程におきましては、例えば、公民科、家庭科の教員免許状取得に当たって履修する各教科の指導法などの科目におきまして、学習指導要領を踏まえた消費者教育の内容が扱われているところです。

また、現職の教員、現在働いている教員の方々の研修については、消費者庁で作成している高校生向けの消費者教育教材であります「社会への扉」の活用方法や、求められる消費者教育の内容や、効果的な進め方など、消費者教育についての教員向けの研修動画を、教職員支援機構という独立行政法人において作成をし、ウェブサイト上でも公開をして進めているところです。

続いて、4ページ目です。

冒頭、社会教育のところで少し申し上げました、地域との連携というところでの予算事業の取組の御紹介です。

事業の内容としては、やはり様々な主体との連携、協働を進めていく上で、実践的かつ効果的な消費者教育の推進としてどういうものがあるのかということでのモデル事業の推進、そういったモデル事業の推進の成果などを共有していただくということで、その横展開のための消費者教育フェスタの開催あるいは地域において課題解決、あるいは、いざ、消費者教育を関係機関と連携して進めていくに当たって、どういうところが隘路となるのかといったことをアドバイスできるような消費者教育アドバイザーの派遣を文部科学省から行っているところです。

具体的な中身は、5ページ目です。

昨年までの予算事業の事例です。

例えば山形県米沢市において、消費者教育推進計画の策定支援を実施して、その策定に至る過程、これは地域の関係機関や関係者、学校も含めた形で、その取組の過程を見える化していただくということで、地域をいかに巻き込んで進めていくに当たってのプロセスを明らかにしていただくというモデル事業を実施していただきました。

消費者教育フェスタについては、例えば去年においては、奈良において、奈良女子大学でのこれまでの蓄積といったものが非常にあるところですので、その取組の御紹介。あるいは栃木の宇都宮におきましては、特に金融経済教育との連携、連結を見据えた上での取組事例の発信といったものを行っていただいたところです。

6ページ目です。

こちらは、文科省からの専門家の派遣です。地域の実情を踏まえた消費者教育の実施に当たって、実際に現場でのアドバイスを行っていた人、あるいはその実践者として取り組まれてきた方を専門家として文科省から派遣、御紹介をさせていただくという取組などを行っております。こうした取組を主に社会教育の分野で進めています。

続いて、7ページ目以降が、学習指導要領に基づく学校教育の領域における消費者教育の内容です。

まず、7ページ目です。

現行の学習指導要領については、平成29年、30年に告示をされ、消費者教育に関する内容については、従来の規定に加えて充実が図られたというのが直近の動きです。

まず、小学校につきましては、資料の中ほどに記載していますが、例えば、教科、家庭科において、買い物の仕組みや売買契約の基礎、消費者の役割などを指導するということになっています。

続いて、8ページ目は中学校です。

中学校におきましては、技術・家庭科の家庭分野では、例えば計画的な金銭管理の必要性について理解すること、売買契約の仕組み、消費者被害の背景とその対応などについて指導することとなっています。

次に、9ページ目です。

こちらは、高等学校です。例えば、高等学校の教科、家庭科におきましても、契約の重要性、消費者保護の仕組みなどについて理解をするということに加えまして、やはり18歳、成年年齢の引下げなどもございました。それを踏まえまして自立した消費者として、適切な意思決定に基づいて行動することができるということを目指して、考察をしたり、工夫をしたりすることについて指導するということとしています。

こうした形で、各小中高の学校段階におきまして、学習指導要領の規定に基づいて、各学校で創意工夫を生かした形で、その指導の実践がなされているというところです。

こうした中、学習指導要領の動きといたしましては、およそ10年に一度、その改訂が行われております。

現在、中央教育審議会におきまして、次の学習指導要領に向けた検討を進めているところです。

少しページを飛ばしまして、11ページ目を御覧いただければと思います。

まず、次期学習指導要領に向けた全体の検討の状況についてです。

次の学習指導要領に向けましては、文部科学大臣から令和6年12月に中教審への諮問がなされまして、現在までその議論が進められているというところです。

全体の方向性については、昨年の9月に論点整理が示されまして、その論点整理では、次期学習指導要領に向けた今後の検討の基盤となる基本的な考え方が示されているところです。

12ページ目と13ページ目は、その論点整理で示された、今後の検討の基盤となる基本的な考え方といたしまして、①「主体的・対話的で深い学び」の実装、②多様性の包摂、③実現可能性の確保の改訂議論を貫く、全体を貫く3つの方向性というものを記載したものです。

14ページ目をお開きいただければと思います。

先ほどの12、13ページ目の論点整理の抜粋を少し図式化したものです。

①の「主体的・対話的で深い学び」の実装、②で多様性の包摂、③実現可能性の確保の3つの視点を一体的に具現化していくと。

それによりまして、多様な子供たちの「深い学び」を確かなものとしまして、生涯にわたって主体的に学び続け、多様な他者と協働しながら、自らの人生を舵取りすることができる。こうした民主的で持続可能な社会の創り手を皆で育んでいくということを分かりやすく示していきたいという資料になっているものです。

15ページ目をお開きいただければと思います。

先に述べた人材を育成していくという観点から、各教科等の欄にありますとおり、生きて働く「確かな知識」の習得、興味・関心が広がる教材・学習方法の選択の促進、自分の意見を表現する活動の充実、探究的な要素を持つ学習活動の充実、家庭学習の内容を自律的に決められるような段階的指導、こういった視点に留意をしながら検討を進めているところです。

学習指導要領の関係は、最後に少し戻りまして、10ページ目のところに戻っていただければと思いますが、これまでお話しましたとおり、論点整理などの視点や、その検討に当たっての留意点などに基づいて、現在、その教科ごとの専門的な議論を行うワーキンググループにおいて、その議論が進められているというのが、現在の議論の状況です。

家庭ワーキンググループというところで専門的な議論を行っております。

補足といたしましては、2つ目のポツでございますが、年間の標準総授業時数は、現在以上に増加させないことが、全体を貫く方向性として示されているところです。

こういった留意点も踏まえた上で、最後、「家庭科における消費者教育の今後の検討の方向性」についてです。

学校段階をまたいで、一部重複する事項について、児童生徒の発達段階に応じて内容を整理することが示されている一方で、デジタル化など、社会変化に伴いまして、消費行動にも変化が生じていると。

こういうことを踏まえて、キャッシュレス化への対応や、リスク管理を踏まえた家計管理の充実など自立した消費者の育成を目指した学習について、発達段階を踏まえながら扱う方向で検討ということで進めているところです。

引き続き、中教審における次期学習指導要領の検討を進めているところですが、現段階での検討状況としては、このような状況となっています。

最後に高校教育改革について、少し説明をさせていただきます。

大きく飛びまして16ページ目です。

我が国においては、2040年に向けて少子高齢化あるいは生産年齢人口の減少が、一層深刻化するということが見込まれています。

就業構造の変化に関する将来推計では、分野や職種によって、労働力需給の偏在が生じるとともに、産業界のニーズに応じた、いわゆる理系人材の不足が生じる可能性が指摘をされています。

こうした中で、経済社会を支え、持続的な成長、地域社会の発展を実現していくために、将来を見据えた人材育成の在り方を、中長期的な視点で捉え直していくということが不可欠です。

こうした問題意識のもと、文科省におきましては、高校教育を将来の社会や地域を支える人材を育成する重要な基盤と位置づけまして、本年2月に「高校教育改革に関する基本方針」(グランドデザイン)を策定いたしました。

グランドデザインでは3つの視点があります。まず、不確実な時代を自立して生きていく主権者として、AIに代替されない能力や個性の伸長、2点目、我が国や地域の経済・社会の発展を支える人材育成、そして、一人一人の多様な学習ニーズに対応した教育機会・アクセスの確保。

この3つの視点を示しているところです。

17ページ目です。

文科省におきましては、グランドデザインに基づく高校改革を前に進めるため、昨年度の補正予算において、「高校教育改革促進基金」を創設して、改革先導拠点の創出を進めています。

基金事業は3つの類型があります。

まず、アドバンスト・エッセンシャルワーカー等育成支援。

2つ目、理数系人材育成支援。

3点目、多様な学習ニーズに対応した教育機会の確保、こうした3つの類型を設けまして、各都道府県において地域の実情や人材育成上の課題を踏まえた形での取組を計画、実施していくということを考えています。

こうした取組を一過性のものとすることはなく、地域の実情に応じた形で、高校教育改革を着実に前に進めていく。そのためにも、制度面、財政面の両面からの継続的な支援が不可欠と考えています。

このため、グランドデザインに基づきまして、現在、各都道府県において、高校教育改革を体系的に進めるための実行計画をそれぞれ策定いただいているところです。

文科省としましては、こうした都道府県の取組が、言わば計画倒れに終わらないように、実行計画の策定と実装の後押しのため、基金によるパイロットケースの支援をきっかけといたしまして、今後、安定的な財源を確保した上で、交付金等による新たな財政支援の仕組みを構築していくこととしています。

こうした取組を通じまして、高校生一人一人がその個性や可能性を最大限伸ばしていただくことができるよう、都道府県の高校教育改革の取組を国として、文科省として力強く後押しをしてまいります。

私からの御説明は以上となります。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

これより、質疑応答、意見交換を行いたいと思います。時間は、少々押していますが、15時半までということで、よろしくお願いします。いかがでしょうか。

小野委員、お願いします。

○小野委員 小野でございます。御説明ありがとうございました。

まず、消費者庁の黒田課長から御説明をいただきまして、全体としまして、例えば教材の開発、この辺りが充実をしてきていることを改めて感じた次第です。

9枚目のスライドになりますけれども、体験型教材、3つのテーマから9つのテーマにということで、私は家政学をベースにした大学に勤めていて消費者教育を担当しており、大学祭が6月にあるのですけれども、東京都消費生活総合センターの消費者教育コーディネーターの方にお手伝いいただきながら、消費者庁が作成されたVR教材を体験してもらうブースを毎年やっています。18歳になりたての新入生だけではなくて、同日にはオープンキャンパスもやっていたので、高校生の男子学生と女子学生の反応を見せてさしあげたいぐらい、すごく楽しんでといいますか、実感を持って学ばれている様子でした。そういったことで言いますと、教材を一からつくるのではなくて、既に開発されたものを使わせていただいて学生あるいは生徒が学ばせていただく、そんな機会をいただいているところでございます。

それで、そのときにお世話になりました消費者教育コーディネーターの方のお話に関係するわけですけれども、後半のほうで消費者教育推進会議の御報告もいただいたわけですが、ぜひ消費者教育コーディネーターの推進をしていただきたいと思います。

そこで質問なのですけれども、これは文科省にも関わると思いますが、こういった推進をする担い手、消費者教育コーディネーター、それから文科省のほうでも御説明がありました消費者教育アドバイザーについては重なっている部分が、もしかしてあるのではないかとか、あるいは人数、例えばコーディネーターですと342人という直近のデータが出ておりましたが、一方で、アドバイザーはどれぐらいなのか、あるいは地域では、もしかすると同じ人が担い手として、今日はコーディネーター、今日はアドバイザーということで御活躍かもしれません。

その辺りの現状として、重なり具合であったりとか、すみ分けとか、御教示をいただけたらと思いまして、まず、質問をさせていただきます。

○消費者庁消費者教育推進課黒田課長 ありがとうございます。消費者教育推進課長、黒田でございます。

まず、消費者教育コーディネーターの内訳ということで、資料の1の1の3ページ目を御覧いただければと思います。

この左側の一番下のところを御覧いただければと思いますが、現状配置されている342人のコーディネーターの方々は兼務ですので本職は何をやっているのかということを御覧いただけると、一番多いのが、行政職員195人ということになります。

これは、各自治体の都道府県とか政令市とか、そういったところの消費生活部局の職員が、要は、何々係長さんがいて、そこのポストに異動してきたら、その方が自動的に充て職で消費者教育コーディネーターになりますみたいなパターンが多いとの認識です。

次に多いのが、消費生活相談員の方です。全国の自治体にぶら下がっている消費生活センターにいらっしゃる相談員の方々、日々消費生活相談を受けておられる方々ですが、目の前で消費者トラブルをつぶさに見ている方々が、その被害に遭わないようにということで、消費者教育のコーディネーターとしても兼務して活躍していただいているというのが97名となっております。ここが、ほぼほぼ大層を占めてございまして、その下に教員、元教員等で21名とあります。

これは、どちらかというと、学校教育と自治体の消費者行政部局との連携が重要という観点で、例えば校長先生の経験者のOBとか、地域の、例えば中学校とか高校とかの先生だった方などが結構多いのですが、現職の先生の方もいらっしゃいますが、引退された方が、御自身のキャリアの人脈を使って、地域の学校との連携を深めるということで、コーディネート機能を果たしてくれている方が21名ということなので、文科省の消費者教育アドバイザーですかね、そことの重なりは、恐らく、そんなにはないのではないかと理解しております。大層の部分が、今、申し上げたとおり、消費者行政に携わっている、ないしは相談を受けている方となると御理解いただければと思います。

○鹿野委員長 どうぞ。

○文部科学省総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課中園課長 ありがとうございます。

文科省の資料ですと、6ページ目のところになります。文科省から派遣をしている消費者教育アドバイザーですが、13名の有識者から構成されています。

研究者の方や実際の学校現場で教員として消費者教育を実践され、かつ、その地域の主体連携の取組を、実際に実践をして来られた方ということで、選定させていただいて御紹介しているものです。

消費者庁さんの消費者教育コーディネーターさんが、恐らく地域に密着した形で実施されている取組である一方で、文科省としては、国からの派遣ということもありますけれども、特にほかの地域で有識として研究されている、あるいは実践の取組をなさっている方、それは他の地域において、特に学校教育の中の状況とか、ある程度実態なども知っていらっしゃる方を、その学校のところに派遣をさせていただく、あるいは教育委員会などに派遣させていただくといった取組です。

コーディネーターとの違いという点については、学校において消費者教育を、いざ実践しようとする教員の先生方へのアドバイスや、あるいは教育委員会委員が消費者教育を地域で進めていきたいといったときに、その地域でまずは最初の取組の方向性などをまとめるお手伝いをするなど、そういった学校現場や教育委員会サイドとほかの地域をつなげるといったことに特色を持った専門家、あるいはこの実践者を文科省のほうから派遣をしているという点において、それぞれの色彩の違いというのはあるのかなと思っております。

○鹿野委員長 小野委員、よろしいですか。

○小野委員 ありがとうございました。まずは、こちらで大丈夫です。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

大澤委員、中田委員、そして、黒木委員長代理からお手が挙がっておりますが、時間の関係もあって、まずは御質問をまとめさせていただいて、それで時間がある限りでお答えいただくという形で進めさせていただきたいと思います。

では、まず、大澤委員、お願いします。

○大澤委員 黒田課長、中園課長、御説明いただき、ありがとうございました。

幾つか聞きたいことがあるのですが、今の小野委員の御質問に関係することだけ伺おうと思います。

今、問題になっていた消費者教育コーディネーターですけれども、設置されていない中核市がすごく多いという印象を受けました。ただ、今、黒田課長のお話を伺っていると、なっている方は割と行政職員の方が多くて、かつ、割と充て職というか、そういうことなのですが、その割には中核市では、あまり設置されていないのだなと思ったのですけれども、この辺りは、どうしてそれが進んでいないのかとか、もし御存じだったら教えていただきたいということです。

あと、これは感想ですけれども、今の中園課長のお話も伺って、消費者教育アドバイザーとコーディネーターは、やはり役割が違うところはあるのでしょうけれども、消費者教育アドバイザーのほうは、国から派遣しているという話も、今、おっしゃっていたと思うので、お役所が違うというのは分かるのですが、何かうまく連携して、特に中核市でコーディネーターが設置されていないというところもありますし、もちろん役割は違うのでしょうけれども、何かうまい方法はないかなと感想として持ったという次第です。

以上です。

○鹿野委員長 それでは、中田委員、お願いします。

○中田委員 ありがとうございます。2点御質問をさせてください。

1点目、消費者庁黒田様に御質問ですが、消費者教育の効果の把握に当たっては、学びの場の提供、拡充と同時に、学びの先に期待される消費者の行動変容をどのように促して、それを指標化し、評価していくかが重要であると思われますが、せっかく実施されている様々な施策による消費者の行動変容のKPI、いわゆるアウトカム指標について、どのように計測し、進捗していくのか、ロジックモデルは策定しているのかということを伺わせてください。

2点目は、文部科学省中園様への御質問なのですが、消費環境の変化を踏まえた消費者教育の推進、具体的にはデジタル決済とか、オンライン取引、SNS広告とかAIの進展といった流れを踏まえた教育は不可欠であると思われますが、このような最新の消費環境の変化について、学習指導要領の改訂では、どのような方向に整理をされていく御予定か、現時点でのお考えを御教示いただければと思います。

以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

黒木委員長代理。

○黒木委員長代理 まず、私からは、消費者庁の黒田課長に、12ページ以下に記載されているカスタマーハラスメントの点についてお尋ねします。

12ページでは、消費者が事業者等に適切に意見を伝えることは、事業者の提供する商品やサービスの改善を促すことにつながると記載されていますが、この資料は消費者向けのパンフレットになっています。

一方で、10ページ、11ページ、20ページを見ますと、消費者庁は事業者向けの教育も行っておられます。また、厚生労働省も、労働施策総合推進法に基づいて、カスタマーハラスメントについて事業者向け・使用者向けの様々な取組を行っていると思います。そこで、カスタマーハラスメントについて、消費者庁と厚生労働省との間でどのような議論がなされているのか、お分かりでしたら教えていただきたいと思います。

次に、文部科学省の中園課長にお尋ねします。中田委員の御質問と一部重なりますが、今回のネクストハイスクールに関連する点です。当委員会は、昨年、パラダイムシフト専門調査会において、デジタル化が消費者の世界にどれだけ影響を与えるかを分析しました。その分析では、アテンションエコノミーやダークパターンといった事柄についての知識がなければ対応できないほど、消費者契約自体が変容していると指摘しています。情報Ⅰには、UI(ユーザーインターフェース)に関する内容など、一定程度の議論が含まれていると思います。しかし、それ以外の教科、例えば家庭科などでは、この急速なデジタル化の進展について、学習指導要領上、高校生や中学生にどのような形で教えていこうとされているのかを教えていただきたいと思います。

以上、2点です。

○鹿野委員長 それでは、まとめてお願いします

○消費者庁消費者教育推進課黒田課長 御質問ありがとうございます。

まず、私から消費者庁黒田に御質問いただいたところを順次お答えしたいと思います。

まず、大澤委員、ありがとうございました。消費者教育コーディネーターの配置状況ということで、中核市は進んでないではないかという話があったと思います。

資料の1の2の最後のページを御覧いただきたいと思います。

実は、消費者教育コーディネーターの配置が始まったというのが2017年度以降ということでお考えいただければと思います。

この左上のグラフを見ていただければと思いますが、もともと実は、最初、都道府県で言っても16都道府県しか設置できていなかった。そこから徐々に徐々に、2018、19、20の3年間を集中強化期間として、全都道府県の配置を進めたということであります。

もともと令和2年度に全都道府県の配置の目標があったわけですけれども、コロナとかで中断したところもあって、2020年度にやっと配置が進みましたということがあります。

その次に政令市を進め、そして、今、やっと中核市に広げていこうという状況にあるというのが、まず、歴史的な経緯です。

もう一つクリティカルな問題として御理解いただきたいのは、そもそも、各自治体の消費者行政部局というのが、例えば福祉部門とか、商工労働部門とか、土木部門とかとは違って、非常に体制的にも予算的にも限りがあるというか、脆弱であるというのは、事実としてございます。

ですので、例えば実態として都道府県であれば、まだ専任の方がついていたりしますけれども、自治体の規模が小さくなれば小さくなるほど、消費生活部局の職員の方の、例えば、その人の工数が10あったとして、そのうち消費者教育に割けるのが、都道府県とかだったら、消費者教育の専任の人がいるかもしれませんが、基礎自治体とかになると、自分の仕事の10のうち、1割で消費者教育をやっていますというようなことが出てくるわけです。

政令市だと、それなりに大きいのですが、中核市というのは、どちらかというと基礎自治体ほどは小さくないですけれども、比較的人材が逼迫した中、人手不足の中で、かなり多くの仕事を行政職員はこなしているということなので、私ども、今、この内訳は、確かに195人が行政職員の方なのですけれども、むしろ行政職員も手一杯の中でやっているということがございますので、今回の取りまとめ文書の中では、やはり行政だけではできない部分もあるのだということの前提に立ちながら、では、どうやって地域において消費者教育を進めるのかというときに、必ずしもふだん消費者教育をメインとしている仕事ではないような地域の主体も巻き込んでいきましょうということをとりまとめていただきました。

あとは、自治体によっては、消費者教育コーディネーターをNPO法人に委託したりとか、消費者団体に委託したりという事例もありますので、今後、今は黎明期から始まって拡大していく中で、どうしても行政職員が担っている部分が多かったのでしょうけれども、そういうマンパワーの限界、予算の限界もある中で、地域でネットワークを構築し強化していくためにどうするのかというのを、まさに取りまとめたというところです。

このため、むしろ、この13の中核市で配置が進んだというのは、進んだという評価です。消費者庁としては、進んできたなと、ゼロだったのが13まで来たのだ、5分の1まで来たのだ、これをさらに今後広げていきたいという評価をしてございます。

2点目、中田委員、ありがとうございます。効果の把握ということでKPIの話がございました。

確かに行動変容が重要だというのは、私どもも、本当にそのとおりだと考えております。

私ども消費者庁としても、消費者教育のKPIとしては幾つか持っておりまして、予算事業を持っていますので、行政事業レビューなどで、短期アウトカム、中期アウトカム、長期アウトカムと設定しております。

その中で御質問のあった行動変容のところについては、幾つかありまして、例えば、短期のところは、アウトプット指標みたいなものなのですけれども、中期アウトカムで消費者被害に関する知識の正答率の向上というものを設定しています。

ですので、少し遠いかもしれませんが、消費者教育を受けていただいた国民が増えると、結果において契約の知識とか、消費生活でだまされることが少なくなるということで、その知識を聞いたときの正答率が高まるであろうというのが中期アウトカム、それで長期アウトカムとしては、被害の未然防止のための行動ができる消費者の割合が増えているということを設定しています。つまり、本当に実際に行動として、消費者トラブルに遭わないような行動ができてきている消費者というのが増えているのかどうかということを指標として見ています。

それは、どういう指標を取っているかというと、毎年消費者庁で秋に実施している消費生活意識調査というのがありまして、そこのテーマの中に必ず毎年1回、消費者教育の回があります。

そこで同じ質問をしていて、定点調査をしているものがございまして、今申し上げたような中期アウトカムの指標とか、長期アウトカム指標を取っているということになります。

具体的な数字を申し上げますと、長期アウトカムのところ、今申し上げたところですけれども、どういう質問をしたかというと、消費者として以下の行動についてどの程度心がけていますかと聞いて、すみません、言葉なので伝わりにくいかもしれませんが、1つが商品やサービスの購入、契約をする際は、表示や説明を十分に確認しますか、そういう行動をしていますか。もう1つが、相手の話をうのみにせずに、迷ったら家族や周囲に相談しますかという選択肢を設けております。これは、消費者庁が推進している消費者力の中の相談する力のところに関係します。そういったことができていますか、気づく、断る、相談する、の「相談する」ができていますかと、このいずれか一方をイエスと答えた人の割合を集計して、毎年経年で見ています。

この割合なのですが、2023年度から経年で見ていますが、2023年度の割合は46.6パーセントでしたと。2024年度は48パーセントでした。少し上がりましたと。2025年度、足元直近は、実は残念ながら45.9パーセントとなりましたと。これは、上がったり下がったりですけれども、我々としては、一喜一憂はしないようにはしていますが、残念ながら足元が下がってしまったということです。目標値は、実は2023年度は48パーセントにしていて、2029年は49パーセントに上げて、それに48パーセントに肉薄したので、もっといけると思って、25年度は50パーセントを目指しましたが、逆に下がってしまったということなので、これは、もう少し長く見なくてはいけないかもしれませんが、いずれにしても5割という半分以上を、まず目標にしたいと考えていますので、この下がってしまった45.9パーセントを、また50パーセントに近づけ、そして超えられるように、様々な、先ほど言ったようなVRをさらにつくり直したりとか、全国に展開したりとか、いろいろなツールで消費者教育を進めていきたいと考えております。一応そういう形で、毎年、数字を取っているということです。

長くなって、すみません。3点目、カスハラについてです。

カスハラについては、まさに黒木委員長代理がおっしゃったとおり、厚生労働省の所管する労働施策総合推進法のカスタマーハラスメントに関係する条文が今年の10月1日に施行されます。

昨年法案が通って、法案が通る前からですけれども、厚生労働省が中心になって、1年間に大体、2回から3回、関係省庁連絡会議が開かれていて、消費者庁はほぼ毎回そこで、我々の取組を発表させていただいているという状況です。

厚生労働省に限らずなのですが、関係省庁連絡会議には、国交省とか経産省とか農水省とか業所管官庁もたくさん入っています。

例えば、資料の左下の「ぼのぼの」の冊子を昨年つくりましたが、そのときに、普段であれば消費者庁が自治体の消費者行政部局に配るとか、消費者団体に配るとか、そういったことで周知は終わるのですが、関係省庁連絡会議の土壌がありましたので、各業所管官庁に、これは業界団体とか、事業者のほうにも配りたいと打診しました。この教材の内容を見ていただくと、実は事業者と消費者、それぞれお互い様なところがあるから、それぞれ相手を慮って、尊厳を守りつつ尊重しようねという内容になっているので、事業者にも使えるものになっています。

ですので、それで募集をかけたところ、様々な省庁から手を挙げていただき、各省から様々な業界団体に聞いてもらって、様々な業界からこの教材が欲しいと言っていただけたので、増刷を繰り返して、最終的には6万部以上配ったということです。そのように厚生労働省が中心となった関係省庁連絡会議があるので、そこで厚生労働省に限らず、いろいろな省庁と一緒になってカスハラの対策を進められていると御理解いただければと思います。

以上です。

○文部科学省総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課中園課長 文科省から簡潔に答弁させてもらいます。

消費者庁の消費者教育コーディネーターと、うちの消費者教育アドバイザーとの連携ということです。

各地域に配置をされていく消費者教育コーディネーターと、ある意味、アドホックのような形でほかの地域で取り組んでいる好事例や実践などを紹介したり、あるいは何かそこの地域で大きく変えようとしたときに、それを短期的にお手伝いしていくといった立ち位置が、文科省の消費者教育アドバイザーなのかなと考えております。

1つは、連携の仕方としましては、例えば、各地域における消費者教育コーディネーターさんが、学校との連携というのを、やはりさらに前に進めていきたいと思うときですとか、学校との連携は少しつながってきているけれども、さらにそれをそこの地域のほかの学校に広げていきたいというときに、文科省の消費者教育アドバイザー、特に現役の教員の方とかもいらっしゃいますので、そういった方などを使って、ある意味、学校の中にうまく入り込んでいくというか、そういう連携をするときに、うちのアドバイザーも一緒に使ってもらいながら、前に進めていくきっかけにすると、そういう結びつけ方はあるのではないかなと、御指摘を聞きながら思った次第です。

あと、学習指導要領の観点は、簡単に、お配りしている資料ですと、10ページ目のところに、先のところの観点といったものをまとめております。

そこの中で、まさに御指摘があったとおり、10ページ目の下の囲みのところですけれども、デジタル化などの社会変化、そういったものに伴って、やはり児童生徒の消費行動の変化、それを取り巻く環境の変化というものが起きているというのは、やはり私どももそこを射程に入れながら、中教審において御議論をいただいているということだろうと思っております。

また、12ページ目、13ページ目のところが、様々な論点整理という形でまとめてございますが、12ページ目の真ん中のところ、上から2つ目のポツのチェックのところですけれども「また、社会のデジタル化がもたらしている負の側面への対応も含め情報活用能力の育成」。まさに家庭科だけの領域ではなくて、情報活用能力を高めていくというものも、現在の学習指導要領のときから拡充させていますけれども、その情報活用能力をいかに高めていくのかということとリンクさせていく必要があるのだろうということを、この論点整理の中でもお示しをいただいているところかと思います。

それぞれ領域を超えた形でのリンクのさせ方というのが、まさに先ほど御指摘いただいた、このデジタル化で大きく変わっていく、この消費者を取り巻く環境にいかに立ち向かっていくのかといいますか、自らその舵取りをする力を身につけていくのかということにつなげていくものだと受け止めております。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

よろしいでしょうか。

小野委員。

○小野委員 時間の限られているところ、すみません。

消費者庁の黒田課長に確認させてください。今、お答えいただきましたKPIのお話ですけれども、これは、消費者教育の推進に関する基本的な方針という令和5年度から令和11年度にかけて、今、走っていますが、その中の5番目の今後の消費者教育の計画的な推進の中に、KPIの決定とか設定が書かれてございますね。その一環で数字を取っておられるという、そういったことでよろしいでしょうか。

○消費者庁消費者教育推進課黒田課長 そうです。

○小野委員 そうしますと、地方公共団体の推進計画での設定も促すということもございますので、その辺りも期待をしているところでございます。

以上です。どうも失礼しました。

○消費者庁消費者教育推進課黒田課長 御意見ありがとうございます。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

それでは、時間となりましたので、前半の質疑応答、意見交換は以上としたいと思います。

消費者庁及び文部科学省におかれましては、ここで御退席となります。お忙しいところ、御対応いただきまして、ありがとうございました。

(黒田課長、中園課長、嶋田学校教育官、石田課長補佐退室)

○鹿野委員長 それでは、続きまして、金融経済教育推進機構から御説明をいただきます。

本日は、御説明者として、金融経済教育推進機構の経営戦略部、本田部長にお越しいただいております。お忙しいところありがとうございます。

それでは、まず、15分程度で御説明をお願いします。

○金融経済教育推進機構経営戦略部本田部長 御紹介どうもありがとうございました。また、本日はお時間をいただきましてありがとうございます。金融経済教育推進機構経営戦略部長の本田幸一と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

昨年も、私の前任がお時間をいただいて説明させていただいておりますけれども、一応、今日は、いきなり本題と思いましたが、一旦28ページの組織概要を簡単におさらいさせていただいてから、最初のページに戻って御説明させていただきたいと思います。

28ページをお願いいたします。

私どもの機構は、一昨年、2024年の4月に立ち上がった法人でございます。職員全体は80名ほどでございますけれども、この機構は、もともと様々な団体、日銀、政府、それから金融関係の団体が金融経済教育をやっておりましたが、それをばらばらにやるよりは、一体となって効率的にやるというところもあってできた法人でございます。

したがって、事業自体は、もともとやっていたものがあるわけですけれども、設立からは、まだ2年ということでございます。職員は、主に出向者が80名ほどで、私も金融庁からの出向でございます。

次のページをお願いします。

今申し上げたようなところでありましたけれども、右側の円グラフでございます。私たちが、これを設立するときには2022年の調査の結果を、ここに載せておりましたけれども、3年に1回金融リテラシー調査という調査を行いまして、その中で、金融経済教育を受けたと認識している人の割合というのも、質問を取ってデータとしてやっております。

これが、しばらく大体7パーセントぐらいで張り付いていたところでありましたけれども、それを2028年度末までに20パーセントまで引き上げるというのが、ここにはございませんが、政府全体の目標でございます。

これは、私どもJ-FLECのみで達成するというよりは、政府全体の目標ということで掲げておるところでございます。

それに向けてどう進めていくか、私どもも中核となって動いていくということだと認識をしてございます。

次のページをお願いします。

そういった意味では、なぜこの教育をするかについては、もうこちらでは御説明もくどくなってしまうかもしれませんけれども、国民一人一人が経済的に自立をし、安心かつ豊かな生活を送ると。そのための金融リテラシー、正しい金融知識、それを身につけ使いこなす力を向上させていく、それを国全体として引き上げていく、そういうことを目指して、最終的には右下にございますけれども、個人の行動を変えていきながら、金融面の幸福というものを、ファイナンシャル・ウェルビーイングと呼んでおりますけれども、それを達成していくということを目指してございます。

真ん中は、①家計管理、②生活設計、それから③金融商品、金融経済の理解、それから④外部知見の活用ということで、13年前に整理をした考え方を基に、これらを進めているところでございます。

次のページをお願いします。

教材は、まず、こちらは学校向けということで、私ども標準講義資料と呼んでおるのですけれども、また、後ほど、前のほうのページで御説明させていただきますけれども、先ほど申し上げた家計管理、生活設計、大事なところだと思いますけれども、そういったところと、金融経済の知識、商品、それから外部知見の活用、そういったものを年齢層別に整理した金融リテラシーマップと我々は呼んでおりますけれども、それぞれに合わせて、この資料をつくって、私どもの講師派遣出張授業では、主にそれを使っていくということでやってございます。

次の31ページは、職域向けということで、社会人向けにも、新人社会人向けであったり中堅であったり、ベテランであったりと分けながら提供しております。

32ページでございますけれども、どういったものが、出張授業であったり、講師として行くのかというところでありますけれども、私ども認定アドバイザーという制度と呼んでおりますけれども、私どもの中で独自につくっているものでございます。

こちらは、主にはファイナンシャル・プランナーの資格をお持ちのような方々で構成されますが、中立な組織でございますので、このアドバイザーも、私たちの職員ではなくて外部の方ですけれども、金融機関に所属をしていないであるとか、金融機関からお金をもらっていないとか、そういうことで中立性を保ちながら、かつ、また、一定のしっかりとした知識、それから経験、そういったものを持たれている方を、私どものほうで審査し、認定していくということでございます。

次のページをお願いします。

こちらは、現在、3月末時点でございますけれども、公表しているベースですが、アドバイザーの全体の分布でございます。

全体では、1,351名ございまして、左下を御覧いただきますように88.6パーセントと入れておりますけれども、このCFP、AFP、ファイナンシャル・プランニング技能検定2級以上、こういったFP資格をお持ちの方を中心に構成されているものでございます。

一方で、消費生活相談員の方であるとか、それ以外の何々士と呼ばれる資格をお持ちの方とか、そういった方々も、こちらのアドバイザーとして登録をしていただいているという現状もございます。

では、全体の組織のところは終わりまして、最初のページに戻らせていただきます。

「2025年度における各事業の取組み」ということで、次のページをお願いします。

基本的な事業ということで、私ども講師派遣、いわゆる出張授業、これを中核事業と位置づけて進めておりますし、また、イベント・セミナー、例えば大きなホールといいますか、そういったところを、会場をお借りして、そこで人に集まっていただきながら、金融の知識に関するイベント・セミナーを行うこともございます。

知識を身につけていただくと同時に、その上で、個人のお金に関する御相談、お悩み、そういったものを体験いただく、この真ん中のステップ2になりますけれども、無料体験というのも御用意しております。

こちらも、1回、例えば30分で、電話でお受けするとか、事前予約をいただいて1時間でやるとか、そういったことをやってございます。

その上で、最後は割引クーポンと呼んでおりますけれども、先ほど申し上げたJ-FLEC認定アドバイザー、主にファイナンシャル・プランナーの資格をお持ちと申し上げましたが、それぞれの方々が個人の事業として独立して、個別の御相談を当然有料としてやられるわけですけれども、そのうちの有料の8割を私どもで補助していくということも事業としてやってございます。

次の3ページをお願いします。

こちらは、先ほど申し上げた講師派遣(出張授業)でありますけれども、こちらは、教えるべき内容というのは年齢層に分けて進める必要がございますので、それぞれに分けた資料を用いながらやっているところでもございます。

小学生、低学年からシニア層までということですけれども、幅広く基礎的な内容を私ども御提供しておりまして、例えばですけれども、先ほど申し上げた家計管理、生活設計というところから始まりと申し上げました。

例えば、真ん中、上から3つ目の大学生・若手社会人でありますと、家計管理、それから、新入社員ということで給与明細の見方であるとか、資産形成の基本であるとか、各種支援制度、社会保険、民間保険、クレジット、奨学金、大事なのは、この金融トラブルの防止というところで、それも必ず入れるようにしてございます。

次の4ページをお願いします。

先ほど少し申し上げました金融リテラシーマップという、これも10年以上前に、始まりは、たしか2014年でしたけれども、そこからスタートして、政府、日銀、金融関係の団体等が集まる会議体で、このマップをつくって、それを少しずつ更新しながら定めているものでございます。

基本的には、こちらの中身に沿って、事業内容を構成しますけれども、もちろん時代に合わせて、そのときのトピックもありますので、そういったものも視野に入れながら進めているものもございます。

次の5ページです。

今申し上げたリテラシーマップの内容ということでありますが、先ほど申し上げました家計管理、収支管理、昔でいうと家計簿をつけましょうということかもしれませんし、最近でいえば、家計簿アプリをやりましょうということかもしれません。そういった形の収支管理をしっかりするとか、生活設計、将来の個人のライフプランに合わせて、どのようにしてお金を考えていくのかということでございます。

真ん中は、幅広くいろいろな基本的な知識であったり等を身につけていただくというのと、それから外部知見、例えば金融トラブルに巻き込まれたということであれば、こういうところに御相談に行ってください、188を御紹介するとか、そういったことも、こちらでは記載をしてございます。

それから、6ページであります。

今、どれぐらいの規模で進めているかということございますけれども、昨年度、2025年度は、こちらにございますように、5,419回の講師派遣を実施しましたということでございます。

厳密に申し上げますと、対面型というのは4,900回程度でありまして、実際に派遣をしたときの録画を中で御覧いただいたりとか、そういったものを含めて5,400回と対面型のものは実施しておりますが、真ん中の帯のところにございますように、この学生向けは過半数程度でございます。それから、社会人向けも半分程度、その中で職域とか地域コミュニティと分かれて提供してございます。

7ページは、全国でどれぐらい、まだまだ地域差もございますし、今、左下の東京都であるとか、都市部のところは、講師派遣が多かったわけですけれども、各地で、最後に述べますが、この地域でもしっかりと金融経済教育を進め、地域の金融リテラシーを上げていく、そういったことは課題として認識してございまして、こちらの事業も全国で幅広く、より進めていくというところでございます。

次のページをお願いします。

こちらは、昨年の11月から始めたものでありますけれども、やはり社会人になりますと、特定の時間、特定の場所に集まっていただいて、授業を受けていただく、講義を受けていただくというのは、なかなか難しい面もございます。

ですので、大体どこの企業様や、官庁の方とお話をしても、動画はないですかというお話もいただいたので、こういったものを準備いたしました。

こちらは、先ほど申し上げました、社会人向けの講義資料をベースに講師が話す、それを録画して講義動画としたものを、できるだけ見やすいように、YouTubeに貼りつけております。どなたでも、何ならスマホでも御覧いただけますし、時間も倍速にしたりして御覧いただけるようなものにしております。

9ページでございます。

イベント・セミナー事業ということですけれども、これは全国で、私たちだけでやるものではなくて様々な外部団体の方々と連携しながら、イベントを共催するということも、私どもはやっております。

次の10ページは、先ほど申し上げた無料体験事業、個別相談のところでございまして、こちらには件数と、それから感想といいますか、評価も出ているところでございます。

どんどん進んでいきますが、次の11ページは、先ほど申し上げた有料の相談に対して私どもが補助すると申し上げましたけれども、それの実績でございます。こちらも引き続き伸ばしていく必要あると思っております。

それから、次のページ、KPIの達成状況です。私ども、このKPIをアウトプットとアウトカムというところで両方並べて掲げておりますけれども、まず、アウトプットでございますが、左下の目標、1万回、75万人というのがございますけれども、こちらは、講師派遣等の数ということで、回数は1万回を掲げてございました。

昨年度は、真ん中の実施回数のところで、1万1000を超えるような数字でございますけれども、先ほど申し上げた対面型の講師派遣と、それからオンライン講座と、それからイベント動画配信、そういったものを、それぞれ回数をカウントして合算するというものでございます。

回数は、こういう結果でありますけれども、参加人数は、まだまだ目標に達してございませんので、やはり人数をしっかり引き上げて、この金融リテラシーに触れていただく、そういった方々をどんどん増やしていく必要あると思ってございます。

次のページでございます。

アウトカムでありますけれども、こちらは、左下にありますように、金融に関する質問ですね、必ず出張授業の講義の前後にアンケートを取るということをしておりまして、お答えいただけるところに集計をしているわけですけれども、その3つの質問ですね、下にございますQ1複利、次にQ2分散投資、Q3保険と、これらの3つの設問の正答率を欧米並みの7割に引き上げるということでございます。

真ん中を御覧いただきますと、受講前がA、受講後がBということで、まだ、なかなか厳密には分析できておりませんけれども、基本的には7割に達しておりますし、また、受講前後でプラス幅というのもありますので、やはり授業をすることによる効果というのは一定程度あるだろうと考えてございます。

15ページは、各設問ですので省略させていただきまして、16ページでございます。

また別のアウトカムということで、意識行動の変容というのも掲げてございます。こちらについては、例えば真ん中でありますけれども、生活設計を立てているのか、それから立てるつもりがあるのかとか、そういうところを確認しておりますけれども、こちらも受講前後で、ここは、わずかなプラス幅ということでございます。

次の17ページ、こちらが割と面白い結果かなと思っておるのですが、この真ん中の先ほど申し上げた行動変容のところで、生活設計のところです。

アンケート結果で、受講前、受講直後B、それから9か月後の結果Cと、少し字が小さくて恐れ入りますが、例えば、受講直後は、真ん中の立てるつもりであるというところが63.4パーセントとありましたけれども、実際9か月後にアンケートを取った場合に、そこが減って、一番上の生活設計を立てているというところがプラスになっている。つまり、9か月たって実際に行動に移していたというところも見られるのではないかと思ってございます。もちろん、これはアンケートにお答えをいただけた方ではありますので、そういった方は意識が高いのかもしれません。したがって、これだけをうのみにするつもりはありませんけれども、こういったものは毎年度やっておりますので、その推移を見ていくとか、少し見方についても慎重に、ただ一方で、やはり効果はあるであろうということで、しっかりと金融経済教育の取組を進めていくということが大事だと思っています。

18ページは、その他の取組等で御参考でございます。

先ほど申し上げた講師派遣とか、そういったもの以外も私たちはいろいろやっておりまして、様々な教材もたくさん提供しておりますとか、そういったことを御紹介しております。

それから、19ページであります。

先ほど申し上げましたようにアウトプットのところは、年間1万回というのを目標にしておりましたけれども、回数のところは1万を超えましたので、そういったものを踏まえて、つい最近でありますけれども、年度途中でありましたが上方修正といいますか、目標を引き上げるということもやりました。

したがって、1.5万回を今年度は目指すということで進めているところでございます。

20ページ、金融リテラシー調査、これは御参考になりますが、先ほども申したように3年に1回の調査でありますけれども、左側、ずっと7パーセントぐらいで張りついていたところが、昨年度の調査では、少しだけ8.7パーセントということで上方になりました。引き続き、これを20パーセントまで進めていくということが目標でございます。

それから、事業計画、次のページでございますが、今年度ですね、こちらは事業計画の文書に書いてあるものを要約したようなものでありますけれども、課題として真ん中にございますが、講師派遣の利用者、これを引き続き伸ばしていくということでございます。

そのためにどういったことをしていくかというところが入っているわけですけれども、引き続き広報もしっかりやりながら、幅広く自治体の方であったり、金融機関であったり、私たちは、御紹介いただけるような方々とは連携をしながら進めていくということを考えてございます。

それから、25ページをお願いできますでしょうか。

その関係機関との連携というのが、25ページの真ん中のところの10番にございますけれども、地域で、私ども本部は東京しかございませんが、各地に金融広報委員会というものであったり、それから、財務局、財務事務所、日銀支店であったりとか、関係者はおりますので、そういった方々と連携をしていく。

ただ、そこもやはりマンパワーというのは、どうしても限られておりますので、多くの方々との地域ごとの連携というのは非常に大事かなと思っております。

例えば、一例ですけれども、鳥取県では、先月6月11日に地域の金融広報委員会を中心に、地域の方々がより連携して、金融経済教育を進めていこうという枠組みとして発表もいたしました。私たちJ-FLECもそこには参画をしてございます。

そういったものを、やはり他県でも、既に動きもある県もございますけれども、そういったところもよりよく、実態をよく見ながら県の実情に応じて、それぞれ進めていくということを考えていきたいと思っております。

ちょうど資料は間に合いませんでしたけれども、先日、7月21日に閣議決定がされました日本成長戦略、そういった中でも、各地の連携というところもうたわれておりまして、各世代、地域に即した金融経済教育を推進するということも載っておりまして、それも踏まえて地域での金融経済教育を進めているところでございます。

最後に申し訳ございません、学習指導要領のところも、もうお帰りになられましたけれども、先ほど文科省の方からお話のあった家庭ワーキングでも、私どもの理事が参画をさせいただいておりまして、その中で、金融経済教育についても充実してくださいというお願いもしながら、活動を進めてございます。

以上でございます。ありがとうございました。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

これより質疑応答、意見交換を行いたいと思います。時間は最初お伝えしましたように、15分程度を予定しております。いかがでしょうか。

小野委員、お願いします。

○小野委員 御説明ありがとうございました。

実際、例えば後半のほうになりますが、KPIの御説明などは、あらかじめ設定をされて、それを踏まえた御説明だったので大変分かりやすくて、論点が焦点化されていて助かりました。

確かに既に分析がありました、例えば17番目のスライドですね、9か月後、なかなかここまで協力をしてくださる方というのは、きっと割合は多くないと思うのですが、それでもとらえていくということで、恐らくバイアスもあるだろうなと思いながらも、取らないよりは、やはりあったほうがいいということで、引き続き、この捕捉に努めていただければなと思いながらお話をお聞きしました。

私、少し気になりましたのは、スライドで言いますと14枚目になりますか、例えば目標正答率を欧米並みに引き上げたいというような、この欧米並みというのは、どういったものをデータとして使われているのか確認させてください。

○金融経済教育推進機構経営戦略部本田部長 ありがとうございます。

欧米でもこういった調査を行っており、特に3年に1回私どもがやっているような金融リテラシー調査も、もともと米国のFINRAだったと思いますけれども、そういった組織で取っている統計もございまして、調査結果もございます。

そこもなぞらえながら、設問などもつくってございまして、外国、特に欧米にある、そういったものを参照しながらやっているものでございます。

○小野委員 引き続きよろしいでしょうか、ありがとうございます。

実は昨年も話をさせていただいたのですが、こういった国際的な指標というときには、日本もOECDが実施をしているようなPISAですね、生徒の学習到達度調査、こちらのファイナンシャル・リテラシー部門に参加をして、客観的に日本の生徒の位置づけみたいなものを、ぜひ確認をするような準備を始めていただきたいといったお話をしました。

せっかくKPIに基づく御説明もいただきましたので、より客観的に充実したものにということであれば、これまでやっていないPISA、つまり生徒の学習到達度調査にも参加をすると、ファイナンシャル・リテラシー部門以外は、例えば数学とか、あとは読解力とか、かなり国際的な基準でも日本は1位とか2位とかを占めていますので、恐らくファイナンシャルの領域もそうなのではないかと思いますけれども、こういったところへ実際に参加してみないと見えてこないということもありますので、ぜひ御検討をいただきたいと思って、発言をさせていただきました。

私からは以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

お答えありますか。

○金融経済教育推進機構経営戦略部本田部長 今の件に関して、PISAに関してですけれども、ある意味、そこは私どもで決められるということでは、実際のところはございませんでして、やはり文科省ですとか、政府で検討決定しているところでございますが、もちろん、そういったところに参加することの重要性という認識はございます。

以上でございます。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

ほかにいかがでしょうか。

大澤委員、お願いします。

○大澤委員 本田部長、どうも御説明いただき、ありがとうございました。大変よく分かりました。

一消費者としての質問なのですが、今日のスライドの35ページだと思うのですけれども、35と上の数字がついているスライドでございますが、これは対面オンライン相談ということで、これが、恐らく先ほどおっしゃっていたクーポンの相談料が割引になるというものではないかと思うのですが、こういう相談の場がありますよということを、どのような形で消費者に知らせているのでしょうかという、とても素朴な質問です。例えば、区とか市の広報だったりとか、あるいは銀行とか、こういうお金に関するアドバイスを聞きたいという方、これから住宅ローンを借り入れたい方とか、まさにそういう方も多いのかなと思うのです。ですので金融機関でそういうのを、実はこういう相談の窓口あるのですよということをアピールしているとか、そういうことを消費者に知っていただくというのは、とても大事なのではないかと思っているのですが、どのようにされているかというのを、すみません、聞き漏らしかもしれませんが、教えていただきたいというのが1点でございます。

2点目なのですが、私、10年以上前になりますけれども、横浜市のほうで消費生活審議会の委員を務めていたときに、要は、地域で消費者向けに教育をする方に補助金を出すということをやっていまして、実は応募者の多くがファイナンシャル・プランナーの方でした。そのファイナンシャル・プランナーのグループだったりが、例えばこういう講習をするとか、まさに今回のマネープランとか、金融に関する、あるいはお金の使い方とか、こういうものを教育するというのが実は多かったのですが、そういう形で横浜市は、もちろん結構大きな町ですけれども、各地域でも、そういう取組はされていると思うのですが、例えば、今でしたら、ほかの横浜市もそうでしょうけれども、そういう地方にもこういうアドバイザーというか、教育をする方を派遣されていると理解をしているのですが、それとも、もともとそこの地域でやっているファイナンシャル・プランナーなどもいると思うのですけれども、その辺り、もし御存じでしたら、どのように連携しているかとか、伺えればというのが2点目です。

以上です。

○金融経済教育推進機構経営戦略部本田部長 ありがとうございます。

まず、1点目の個別相談のところでございますが、こちらの上の対面・オンライン相談、これは無料で提供しているものでございまして、私どものほうで、お金も確保しながら、先ほど申し上げたアドバイザーの中から相談員を選び、相談員が、御依頼があれば、こういった御相談を受けるものでございます。

広報についてでございますけれども、これは非常に難しくて、先ほど申し上げましたように、私たちは東京にしか本部がないわけですけれども、各地の金融広報委員会というところであるとか、あるいは政府、日銀であるとか、金融関係の地域の団体であるとか、そこに広報をお願いしております。

それで、チラシなどを持って、それを各地の地元で関係するようなところに置いていただくとか、そういうことでございます。

先日も、私、地方の自治体に参ったときも、そこにチラシが置かれているのを目にして、各地の方が置いてくださったのだろうと。

ただ、やはりそれがどこまで目につくのかとか、どこまで利用されるのかとか、やはり非常に大きな課題です。

最近は、金融機関からも、お客様の中でも中立なアドバイスというか、相談をしたいという方がやはり一定程度いるということは、お声としていただいておりまして、したがって、例えば金融機関のほうでも、その動線といいますか、これを紹介するようなことをしていいでしょうかとか、ここに御連絡いただければ、そういった金融機関のサービスというのは独立といいますか、切り離して私たちは相談できますので、まさにそういった形で、金融機関も含めて、お力をお借りしながら広報していく、利用させていただくということだと思ってございます。

それから、2点目の地域のところでありますけれども、私どもは、このアドバイザーが無料で全国どこにでも、交通費も含めて、講師出張授業をしてございます。

ですので、お金の面であるとかというのは、この地域に対して私どもからというのは、直接はないわけですけれども、あとは、地域のいろいろな関係するファイナンシャル・プランナーさんとかというのもございます。

なかなかどこまでどういう細かいことができているかというのはないのですけれども、一方で、例えば、私どもが地域でイベントなど、セミナーなどを、講演会を中心にやるときにも、場合によっては、各地のファイナンシャル・プランナーの地区協会さんといいますか、そういうところとかとも少し連携する機会などもございますし、できるだけ地域地域での交流というのを、どれだけ深めていけるかというのを課題認識として持ちながら、本年度も事業を進めていきたいと思ってございます。

以上でございます。

○大澤委員 どうもありがとうございました。

○鹿野委員長 それでは、続きまして、黒木委員長代理、お願いします。

○黒木委員長代理 本田部長、ありがとうございます。

私からは、J-FLECが推進している正しい投資と、国が進めている「国民を詐欺から守るための総合対策」との関係についてお尋ねします。28ページには、設立の課題として、投資詐欺などの被害案件も引き続き散見されると書かれています。このことから、J-FLECの設立には、こうした問題にも対応しようという趣旨があったのだろうと、私は理解しています。

まず、19ページのKPIでは、複利、分散投資、保険の正答率がアウトカムとされています。J-FLECでは、どのようなものが詐欺被害に結びつくのかといった詐欺的な勧誘に関する事項を、アウトカムの指標としては取り扱っていないということなのでしょうか。国の政策として「国民を詐欺から守るための総合対策」が並行して進められている中で、この点についてどのようにお考えなのかをお聞かせください。

次に、教育の対象についてです。資料では、対象が学生と成人でほぼ半分ずつになっています。高齢者については、ロマンス詐欺の被害がよく報じられており、昨日も、昔の非常に有名なテニス選手がロマンス詐欺の広告塔になっていたという話が出ていました。J-FLECでは、高齢者が投資被害に遭わないようにし、正しい投資に結びつけるための取組を行っているのでしょうか。

もう一点、アウトカムのうち保険についてだけ正答率が下がっており、初めて資料を見たときに疑問に思いました。その理由がお分かりでしたら教えていただきたいと思います。私からは以上です。よろしくお願いします。

○金融経済教育推進機構経営戦略部本田部長 ありがとうございます。

最後の保険のところは、私たちもまだ正確に分析しきれていないというのが実態でございまして、ただ、問いの立て方が、やや分かりにくいのかなと、個人的には思ったりもしていて、すみません、かえって効果が減ったと。

○黒木委員長代理 不思議だなと思って、全部上がるはずなのに、教えたら正答率が減るというのは不思議だなと思って。

○金融経済教育推進機構経営戦略部本田部長 しかもまあまあ下がっていて、すみません、そんなこともありまして。

○黒木委員長代理 そっちは分かりました。

前の投資被害のほうは如何でしょうか。

○金融経済教育推進機構経営戦略部本田部長 指標のところは、確かに、今、おっしゃられたようなトラブルとか、そういったところは指標には入れていないと、ここのアウトカムの、この指標の中には入れていないというのは、確かに実態でありますけれども、一方で、私たち金融リテラシー調査を3年に1回やっておるということで申し上げましたけれども、そういう中では、金融トラブルに遭いやすい人がどういう人なのかとか、例えば、金融知識に自信を持っている人とかというのは、意外と遭うというか、そういうのもあったりとか、少しそういったところは、質問項目も3年に1回多いわけですけれども、その傾向を見ながら、そこは分析といいますか、それを今後やっていくということだと思ってございます。

あとは、この国全体として、気をつけましょうといいますか、そういったところはしっかり進めなければいけないということで、ただ、私どもも、そこで力を抜いているということは全くなくて、むしろ最近ですと、金融トラブル防止とか、あと特殊詐欺、さっきもおっしゃられたような、ああいうものとか、やはりすごく被害が大きいという声を、私自身は結構地方にも出張して、いろいろな方とお話をして、実際、声として聞くことが本当に多いです。

実際にニーズとしても、そういったところを中心に授業をやってほしいということもあって、私たち講義の中のメニューは多いのですけれども、例えば、家計管理、生活設計、あと金融トラブルとか、少し重点を置いて説明してほしいというニーズにも、今、応えるような体制を敷きながらやっておりまして、そこは引き続き重要な観点だと思っております。

あと、先ほどの学生向け、社会人向けは半々でということで、高齢者向けはどうしているのかとありましたけれども、これも必ずしも公民館に高齢者が多いというわけでは多分ないとは思いますけれども、そういった地域コミュニティのところで広報どう進めていくかとか、いろいろなやり方があるなというのは、最近、また一段と学んできているところもありまして、特にそういう高齢者の方々のある種カテゴリーといいますか、そういうところも見つけながら、広報をしっかりしていく、それでもって利用していただくというところを取り組んでいるところでございます。

以上です。

○黒木委員長代理 ありがとうございました。

○鹿野委員長 それでは、中田委員、お願いします。

○中田委員 本田様、御説明ありがとうございます。

J-FLECさんは、2024年から本格稼働を始められて、わずか2年の間に、認定アドバイザー制度や、民間金融機関などの知見なども活用されて、官民連携で、全国規模で金融経済教育を展開されて、一定の効果を出されていることが報告から感じられました。

J-FLECさんの活動に関しては、どちらかというと、金融機関や営利目的のFPアドバイザーによる資産運用に関する教育がメインになるのではないかという懸念も、立ち上げ当初、以前にお越しいただいたときには、消費者委員会の議論にはあったかと思いますが、御説明を伺うと、資産形成だけではなくて、金融取引上のリスクやローン、クレジット、保険に至るまで幅広く対象者に応じて消費者の金融リテラシー向上に資する教育機会を提供いただいていることが理解できました。

また、その推進に際してはKPIを設定されて、目標に対して達成状況の見える化を進められていることと、そして、学びが行動変容に至るまでの推移をKPI管理されていることがとてもすばらしいと感じました。

質問としては、消費者教育の中でも金融教育というと、消費者にとってはなかなかハードルが高く感じられる啓発活動だと思うのですが、短期間にここまで軌道に乗せることができていることは、他省庁の教育などの施策においても学びや気づきはあるのではないかと思うのですが、短期間にここまで全国的に拡張できている、かつ質も担保された教育が提供されている主な要因はどこにあるのかということと、もし、現在感じていらっしゃる課題などがあれば、対応策とともに御共有いただければと思います。

以上です。

○金融経済教育推進機構経営戦略部本田部長 ありがとうございます。

まず、今、すごいお言葉をいただきましたけれども、まだまだ実際のところ、中身としては、まだまだ活動は、もっと伸びしろがあると思っておりますし、端的には、そんなにまだ十分ではないぐらいの気持ちではやっているところでもございます。

一方で、先ほど申し上げました、講師派遣対面型というものも、実は、この夏も昨年よりは大幅に上回るような形で、まだ数字としては公表できていませんけれども、進んでいるところでございます。

地道に広報を丁寧に続けることとか、やり方も少し工夫をすることとかにより、伸びてきているところもあるかなと思っております。

ただ、一方で課題という意味においては、先ほども少し申し上げました各地方、地域で、やはり都市部は、ある意味、間に合っているみたいなところも、もしかしたらあるのかもしれませんし、言い過ぎかもしれませんが、各地域でどうするのかというのは、やはり大きいところだと思っています。

そこを、先ほど申し上げた県を挙げたような取組というものを、例えばもともと九州、長崎とか熊本とかでは、高校生に教育委員会にも御協力いただきながら、全高校にちゃんと出張授業できるようにしていきましょうとか、これは関係者が連携してやっています。

ですので、そういったところを、それが唯一の解かもまだ分かりませんけれども、より進められるようなことを私たちからも御提案というか、やり方を、こういうことをやるとできるかもしれませんねというところで、御案内していくところをやっていきたいと思っています。それがもしうまく行くと、それは、ほかの別の教育のところでも御参考にいただけるような、何かに結びついていくのではないかと思っております。

以上でございます。

○中田委員 ありがとうございます。

地方を含めての取組の今後の伸びしろもあるということなのですが、もう一つ伺いたいのは、御認識としては、金融教育のニーズが顕在化していると感じていらっしゃるか、それとも潜在的ニーズの顕在化に遂行されていると感じているか、どのように捉えていらっしゃいますでしょうか。

○金融経済教育推進機構経営戦略部本田部長 ニーズの顕在化にまで行っているかどうかというところ、ただ、ニーズがあることは事実かなと思って、これは感覚的なものでもありますけれども、やはり大事ですねというお声は当然いただきますし、ただ、一方で私たちの機構はまだまだ知られていないところも非常に大きな課題であって、知っていただいたら利用に結びついていくということもきっとあるのだと思っていまして、ですので、この顕在化があるとすれば少しずつでもあり、でも一方で、多分、ちゃんとした潜在的ニーズはきっとあるのだろうなということでやっているというのが、感覚的で申し訳ありませんが、実態でございます。

○中田委員 御説明ありがとうございました。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

ほぼ予定した時間が来ましたけれども、よろしいでしょうか。

それでは、時間も来ましたし、本日の質疑応答、意見交換をここまでとさせていただきます。

本日の委員からの御意見を踏まえ、少し私の意見も加えながら、まとめさせていただきたいと思います。

本日は、消費者教育の取組に関し、消費者庁、文部科学省及び金融経済教育推進機構より御説明をいただきました。

今は退席されているのですが、まずは、消費者庁に対するコメント等もまとめてお伝えしたいと思います。

消費者庁においては、ライフステージに応じた学習機会の活用を図るとともに、学校や地域社会における消費者教育コーディネーターの取組も、一定程度進展しているということが確認できました。

また、消費者教育ポータルサイトの充実等の取組も進められており、消費者が学ぶための環境整備は着実に進展しているものと思われ、これらの点は評価できると思います。

しかし、他方で、消費者教育推進地域協議会の設置状況や、消費者教育推進計画の策定状況には、なお、地域差が見られます。消費者教育コーディネーターについては、議論の中でもありましたけれども、資料1-1の3ページによると、全都道府県及び政令指定都市で配置が実現されている一方で、中核都市における配置は、依然として低い水準にとどまっているという状況が見受けられます。

また、職域による取組については、既に行われてはいるものの、さらなる強化に向けた課題も存在するという御報告もありました。

こうした状況を踏まえて、消費者庁には、さらなる取組を促進していただくということを期待しております。

これらの点にも関連して、本日、地域ネットワークの構築強化に関する分科会の取りまとめについても御報告をいただきましたし、そこには重要な提言が含まれていると思いますので、これを踏まえて、消費者庁におかれては一層の取組の促進をお願いしたいと思います。

それから、質疑応答、意見交換の中では、アウトカム指標やカスハラの問題についても話題が及びました。

特に消費者庁におかれては、KPIなどを設置している部分もあるということではありましたけれども、それらの指標を設定して効果測定をし、それを踏まえて今後の改善を図るという作業をぜひ進めていただきたいと思います。

次に、文部科学省についてでございます。

文部科学省からは、実践モデルの構築や消費者教育アドバイザーの派遣などについても御説明をいただきました。

大学入試の科目に情報が導入され、高等学校においても正式な教科として位置づけられているということでございました。また、現在進められている学習指導要領改訂に向けた議論では、小中学校段階における情報教育の充実についても検討が進められているということを、認識したところです。

デジタル化社会においては、黒木委員長代理からも御指摘がありましたが、消費者には様々な脆弱性が存在し、その脆弱性につけ込むものが存在するという現実があります。

これは、消費者委員会の専門調査会で、パラダイムシフトの報告書においてもかなり詳しく触れられていたところでございます。

こうした社会の実態を踏まえ、消費者教育や情報教育が、自らを守り、現代社会で生きていく上で不可欠な教育であるということを、義務教育段階からしっかりと伝えていただくよう、お願いしたいと思います。

御報告の中でも、資料の10ページのところで、学習指導要領改訂に向けて、デジタル化などの社会変化も踏まえて、自立した消費者育成を目指した学習について、発達段階を踏まえながら扱う方向で検討を進めているということでございましたが、ぜひその方向で検討を進めていただき、これを具体的な施策の中に反映していただきたく、それを期待しております。

なお、議論の中では、消費者庁の消費者教育コーディネーターと文部科学省のアドバイザーとの役割分担や、消費者庁と文部科学省の連携についても話題になりました。

特にこの点については、マンパワー、これはJ-FLECさんからの御指摘もあったところですが、マンパワーというのは、どうしても限られておりますので、その限られた人材において、どれだけ効果的に目標に近づいていくのかということを考えていくことが重要です。そのため、官民の連携ももちろんですし、省庁間で垣根を越えた連携というものも進めていただきたいと考えております。

最後になりましたが、金融経済教育推進機構様からも、御報告をいただきました。その御報告の中では、定量的なKPIや行動変容に関する指標を設定し、その達成状況を確認しながら進められているということ。また、直前に言及したところですが、官民連携で取組を進められているということが確認でき、この点は高く評価したいと思います。

また、教育教材についても、投資教育偏重に陥らないよう、生涯を通じた金融経済教育を行うという観点から体系的に整理され、幅広いテーマを取り入れるように配慮されているという点を確認することができ、この点は大変重要であると感じております。その取組の中には、他の消費者教育分野にも参考になる点も含まれていたと思っております。

ただ、一方で、残念ながら特殊詐欺やSNS型投資詐欺等、金融犯罪における被害は深刻な状況にあります。

また、デジタル化の進展に伴い、お金のやり取りについても複雑化、多様化し、キャッシュレス決済比率の高まりが見られるところでございます。

こうした状況を踏まえますと、お金を増やすための知識だけではなく、お金を守ること等も重要です。今のように、国を挙げて投資を推進しおり、またデジタル化も進められているという、この世の中において、お金を守ること、あるいは犯罪からどうやって身を守り、自分も加害者にならないように気をつけるという点も含めて、お金をめぐる適切な教育をしていくことは、ますます重要になってきているものと思います。

それから、さらには、多重債務との関わりもありまして、多重債務の防止や、金融商品サービスの広告や勧誘に対する適切な判断力なども重要です。消費者に関わりの深い課題については、狭い意味での金融リテラシーに必ずしも含まれないような周辺的なところについても、引き続き取り組んでいただくようお願いしたいと思います。

もう既に、そういうところも含めて配慮をいただいているということは、御報告からも認識できたところですが、そこはとても大切なところだと思いますので、あらためて今後もよろしくお願いしたいと思います。

なお、本日の御報告によると、講師派遣事業などにおいては、なお、地域格差があるということでございました。もちろん地域によって人口その他の状況が違うということもあるとは思われますが、地域により金融リテラシーの不足による不利益あるいは被害の拡大ということが生じないように、本日もお話しいただきましたけれども、地域との連携も含めて、ぜひ今後も取り組んでいただきたいと思います。

また、小野委員からは、国際的な学習到達度調査に、金融リテラシーなどに関しても参加することが考えられるのではないかという御指摘もあったところであります。

これは、J-FLECさんだけで決められるということではないかもしれませんけれども、やはり客観的に測定するという機会の確保は重要であると思いますので、ぜひ、関係省庁におかれても、御検討いただければと思っているところでございます。

全体を通して、デジタル化の進展や社会環境の変化に伴い、消費者トラブルも新たな形態へ変化しているということが伺えるところでございます。

関係省庁及び関係機関におかれましては、消費者被害の実態やその変化を的確に把握しながら、消費者被害の防止のみならず、自立した消費者の育成に向けた取組を継続して推進していただきたいと思います。

また、被害に遭った場合や、遭いそうになった場合に、どこにどのように相談すればよいのかということ、今日も議論の中で相談のことも話題になりましたが、どこにどのように相談すればよいのかといったことも含め、消費者一人一人が適切に行動できる力を育むような消費者教育のさらなる充実を期待しているところでございます。

今後も、消費者委員会としましては、関係省庁及び関係機関による消費者教育の取組を引き続き注視してまいりたいと思っております。

本日は、本当にお忙しいところ御報告をいただき、また、質疑に対応していただきましてありがとうございました。

どうぞ御退席ください。

(本田部長 退室)


《3. その他》

○鹿野委員長 続きまして、消費者委員会に寄せられた意見書等の概要につきまして、事務局から御説明をお願いします。

○友行参事官 それでは、資料といたしましては、参考資料の1の1と、それから参考資料の1の2を御覧いただければと思います。

最初に参考資料の1の1でございます。消費者委員会に寄せられた要望書・意見書・声明文等の一覧の令和8年6月分となっております。

まず、1つ目でございます。

現代社会における消費者取引の在り方を踏まえた消費者契約法検討会ワーキンググループ論点整理に対する意見でございます。論点整理は、令和8年の5月に公表されております。

右側のポイントのところでございます。

まず1つ目、消費者の多様な脆弱性に着目し、事業者等に配慮を求める行動原則を整理する方向性については妥当であると評価。

その上で、配慮義務の内容として、配慮しないことが不適切なもの(ミニマム・スタンダード)と配慮することが望ましいもの(ベスト・プラクティス)の区分を設けることに賛成するといったことであります。

そして、特にミニマム・スタンダードについては、違反行為の禁止を明確化すべきであると考えるといったことが1つ目でございます。

2つ目、サブスクリプションサービス等の継続的契約の普及に対応し、解約妨害の禁止や契約からの離脱機会の確保に関する規律を整備する方向性は適切であると考えるということでございます。

そして、その上で、消費者が実際に容易に契約から離脱できるよう、具体的に実効性ある制度を構築するとともに、契約内容離脱条件等分かりやすく整理されることを希望するということでございます。

それから、3つ目が解約料に関することとなっております。

消費者側の立証困難に対応し、事業者の立証責任の在り方等を見直し、解約料の説明の充実を図る方向性は妥当であるといった内容となっております。

4つ目は、契約条項の有効性判断について、一定の基準を満たせば、制度とする仕組みは、消費者の予見可能性に配慮しつつ、慎重に検討すべきであるとされております。

次の御意見でございます。

多数の消費者に深刻な財産被害を及ぼす詐欺的な悪質商法対策プロジェクトチームにおいて、行政による被害回復制度の導入実現を求める会長声明となっております。

右側のポイントのところであります。上から2つ目の段落のところでございます。

いわゆるポンジ・スキームは、被害が顕在化するまで急速に拡大し、顕在化したときには被害総額が巨大となるだけでなく、個々の被害額も多額であることが多く、深刻な被害を生じさせるといった御指摘をされております。

その次の次の行のところでございますが「さらに」というところで、2025年7月に、この消費者委員会におきまして、消費者法制度のパラダイムシフトに関する専門調査会報告書では、既存の枠組みにとらわれず、消費者法制度を抜本的に再編・拡充する必要があると指摘しているという記載がございます。

それから、その2行下、同じく消費者委員会の消費者法分野におけるルール形成の在り方検討ワーキンググループにおいて、そこで公表された報告書では、悪質商法に対応するため、違法収益の剥奪制度、財産保全等の制度が検討され、行政庁による破産申立制度、会社法の解散命令制度の拡充などが提言されているという記載がございます。

まだ、日弁連でも詐欺的商法の一種であるポンジ・スキーム事案についての行政による被害回復制度導入を求める意見書が発出されているということでございます。

最後から2行目の行でございますが、詐欺的な悪質商法による消費者被害の発生を防止し、被害を一刻も早く救済できるようにするため、今回設置されたPTにおいて具体的な制度の検討を進めてほしいということでございます。

次の御意見でございます。

代表者の全員が日本に住所を有しない内国会社が悪用されて消費者被害が生じていることについて、法改正等を求める意見書でございます。

右側のポイントのところでございます。

代表者全員が日本に住所を有しない内国会社に対する訴状の送達については、代表者に対する外国送達をすることなく公示送達ができるように、民事訴訟法の公示送達の要件を改正することを求めるといった内容になっております。

このように、団体様から寄せられた意見等のほかに、個人から30件の意見等も寄せられております。

内訳につきましては、取引契約関係が3件、食品表示関係が1件、表示関係が2件、公益通報関係が1件、デジタル・AI関係が4件、消費者行政の在り方について1件、その他18件となっております。

また、今月は、国民生活センターから記者公表されました案件についても御紹介いたします。

公表月は4月から6月となっております。

まず、上から2つ目ですが、巧妙化する定期購入トラブルに御注意ということで、国民生活センターのほうから注意喚起がなされております。

それから、5月、この資料の真ん中辺り、18歳・19歳の消費生活相談の状況について調査され、その結果が公表されております。

2022年の4月1日から成年年齢が引き下げられております。その後、18歳、19歳のPIO-NETに寄せられる消費生活相談の相談件数が調査されております。

2021年から足元2025年度までの相談件数は、総じて9,000件から1万件程度という件数が続いているということであります。

急増しているということではありませんが、大体、今、申し上げたようなレンジで相談がなされているということでございます。

それから、その2つ下の依然として多い葬儀サービスの料金トラブルといった案件についても、注意喚起としての報道発表がなされております。「『家族葬だから安い』と思っていませんか?」という副題がつけられております。

相談件数は、若干右肩上がりとなっております。年間の相談件数は足元では1,000件未満、約九百何件といったオーダーということになっております。

御紹介は以上でございます。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

委員から、これらについて何か御意見等がございましたらお願いします。

よろしいでしょうか。今回もいろいろと重要な御指摘をいただきまして、ありがとうございました。これらの意見書等については、必要に応じて消費者委員会の調査審議において改めて取り上げることといたしたいと思います。


《4. 閉会》

○鹿野委員長 本日の本会議の議題は以上になります。

最後に事務局より、今後の予定について御説明をお願いします。

○友行参事官 次回の本会議の日程と議題につきましては、決まり次第、委員会ホームページを通じてお知らせいたします。

以上です。

○鹿野委員長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。

お集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上)