第485回 消費者委員会本会議 議事録

日時

2026年3月30日(月)10:00~11:48

場所

消費者委員会会議室及びテレビ会議

出席者

  • 【委員】
    (会議室)鹿野委員長、黒木委員長代理、小野委員、中田委員
    (テレビ会議)今村委員、大澤委員、柿沼委員、善如委員、原田委員
  • 【説明者】
    国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室 福井室長
  • 【事務局】
    小林事務局長、吉田審議官、友行参事官

議事次第

  1. 消費者基本計画の施策の取組状況等に関する調査審議(エレベーターの安全)
  2. その他

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

《1. 開会》

○鹿野委員長 本日は、お忙しいところお集まりいただき、ありがとうございます。

ただいまから、第485回「消費者委員会本会議」を開催いたします。

本日は、黒木委員長代理、小野委員、中田委員、そして、私、鹿野が会議室にて出席しており、今村委員、大澤委員、柿沼委員、善如委員、原田委員はテレビ会議システムにて御出席です。

なお、山本委員は、本日、所用のため御欠席と伺っております。

それでは、本日の会議の進め方等について事務局より御説明をお願いします。

○友行参事官 本日もテレビ会議システムを活用して進行いたします。

配付資料は議事次第に記載のとおりでございます。もし、お手元の資料に不足等がございましたら事務局までお申し出くださいますようお願いいたします。

以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございました。


《2. 消費者基本計画の施策の取組状況等に関する調査審議(エレベーターの安全)》

○鹿野委員長 本日は、消費者基本計画の施策の取組状況等に関する調査審議の一環として、エレベーターの安全について御議論いただきます。

平成18年には、東京都港区でエレベーターの戸開走行による死亡事故が発生しました。その後、平成21年9月以降に新設されるエレベーターには戸開走行保護装置の設置が義務付けられるなど、エレベーター事故防止のための様々な取組が進められてきました。

一方で、現行法では遡及規制ができないということ、また、既存エレベーターへの設置には高額な工事費がかかり、工事中の利便性が低下するなどの事情もあるため、戸開走行保護装置が未設置のエレベーターは、なお、かなり存在し、事故も発生しているところでございます。

第5期消費者基本計画においては、消費者の安全の確保の項目において、事故の未然防止のため、危険性のある物質や製品・サービスについて、機動的な情報収集や消費者への注意喚起、販売の規制、また、製造過程を含めた事業者による安全確保の取組を行うとされております。

そこで本日は、国土交通省からエレベーターの安全確保に向けた取組について御報告をいただき、行政機関や関係事業者等が対応すべき点などについて意見交換を行いたいと思います。

改めて、御紹介させていただきます。

本日は、国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室の福井室長に会議室にて御出席いただいております。本日は、お忙しいところありがとうございます。

それでは、まずは20分程度で御説明をお願いします。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 御紹介いただきました、国土交通省住宅局建築指導課で建築物事故調査・防災対策室長をやっております、福井でございます。よろしくお願いします。座って説明させていただきます。

今日御用意した資料ですけれども、パワーポイントの「エレベーターの安全確保に係る最近の取組について」といったものを御覧いただければと思います。

まず、我々、住宅局の建築指導課というところで、住宅、それから建築物の規制、技術基準を持ってございまして、最低限の基準を定めているといった法律を所管してございます。

その関係で、建築物の中にあるエレベーターについても、その対象として規制していて、技術基準を所管しているといった位置づけになってございます。

また、最初のところで括弧書きになりますけれども「昇降機等事故被害者支援室」といった性格も持ってございまして、先ほど委員長からも御紹介にあった平成18年の港区の事故、それ以来、遺族の方々との対応、そういったところもやらせていただいているといった部署になってございます。

ページをおめくりいただきまして、次の2ページ目ですけれども、本日の御報告内容ということで、御依頼いただきましたのは、2点目と3点目、神戸市のエレベーター事故原因調査についてというところと、3つ目の戸開走行保護装置の設置推進といったところについて、御報告をと御依頼いただいていますけれども、まず前提としまして、安全確保に係る制度、それから最近の事故の発生状況について御紹介させていただければと考えてございます。

ページをめくっていただきまして、3ページ目を御覧いただければと思います。

こちらは、建築基準法の法体系の概要を示したものになってございます。法律でいろいろな建築基準関係規定がございまして、単体規定と言われる建物の構造とか設備に関する基準ですとか、それから、集団規定と言われる建物の高さですとか、それから、床面積の上限等に関する基準ですとか、そういったものを規制している法律になってございます。

具体的にどうやって実効性を持たせているかといいますと、上の図を見ていただければと思いますけれども、まず建築計画、設計段階で建築確認という手続を設けてございます。これは、設計段階で基準法に適合しているかどうかをチェックしまして、適合していないと着工できないといった形で、まず、一段階目の確認を行うと。

それで、工事着工後、検査、主に施工終了後に完了検査というものをやりまして、できた建物がきちんと基準どおりにつくられているかどうかというところをそれぞれ検査していくと。それで、完了検査を通らないと使用できないといった形で規制を設けているところでございます。

また、既存の建築物についても、1年から3年ごと、定期に報告を求めてございまして、エレベーターであれば1年ごとに資格者が検査を行った上で、その状況を各地方公共団体さんに報告いただくといった仕組みで、この技術基準への適合をきちんと担保していこうといった仕組みで運用しているところでございます。

ページをおめくりいただきまして、4ページ目を御覧ください。

最初に御紹介をいただいた平成18年、今から20年前の港区のエレベーター事故の概要ということで書かせていただいていますけれども、先ほどご説明した建築基準法の技術基準をもって、エレベーターについてもいろいろな詳細な基準を定めた上で運用してきたところですけれども、痛ましい事故が起きてしまったところがございます。

事故の概要、赤囲みのところを見ていただければと思いますけれども、太字になっていますけれども、戸が開いたままの状態でエレベーターが上昇し、乗降口の上枠とかごの床部分に挟まれて死亡されたといった事故が発生してございます。

事故原因としましては、下の黄色囲みのところに書いてありますけれども、エレベーターは、釣り合いおもりとかごでバランスを取っているので、ブレーキで止めないと動いてしまうといったところがございまして、コイルの短絡で、ブレーキのライニングが摩耗して、ブレーキがかごを保持できない状態となって、戸開走行が起こってしまったといった状況が分かってございます。

こういった事故を受けまして、その次の5ページ目になりますけれども、二度とこのような事故が起きないようにということで、国土交通省としても、その体制を整備していったという経緯がございます。

大きく2点ございまして、まずはどのくらいエレベーター、エレベーターだけではなくてエレベーターやエスカレーター、それから、遊戯施設まで担当していますけれども、そういったもので事故が起きているのかというのを、全国の地方公共団体さんを通じて収集しましょうと。対象となる事故として、死者が出たり、重傷者が出たような事故に対して、特定行政庁さん、公共団体さんから報告をいただくといった仕組みを整備してございます。

さらに重大事故、戸開走行が起きたりとか、それから死者が発生していたりと、そういった重大事故については、その下に書いてあります社会資本整備審議会の昇降機等事故調査部会、こちらの部会において審議を行いまして、その原因がどうだったのか、再発防止としてどんな対策が必要なのかといったことを、きちんと審議した上で公表して、それで再発防止を図っていこうといった体制を取っているところでございます。

平成22年11月からやっておりますけれども、これまでに昇降機関係で事故調査報告書、46件審議いただいて、まとめていただいていると、そういった状況でございます。

それから、ページをおめくりいただきまして、これまで、平成22年以降の約15年間でどんな事故が起きたのかといったところを我々のほうで分析させていただきまして、まず、6ページ目のグラフ、6ページ目と7ページ目は同じような色合いのグラフで分かりにくくて恐縮ですけれども、6ページ目は死者が発生したエレベーター事故といったところになってございます。

15年間で約226件のエレベーター事故が報告された中で、67名の死者が発生してございます。

その内訳を見ていくと、違法設置エレベーターで亡くなられた方が42名、適法に設置されているエレベーターで亡くなられた方は25名なのですけれども、そのうち、利用者の方は9名という内訳になってございます。

その9名の中のさらに内訳をその下のグラフで書かせていただいていますけれども、そのうち6名は不適切利用、例えば、自動車用エレベーターの中に入ってしまったとか、それから閉じ込められたので自力で脱出しようとして転落されたとか、そういった不適切利用による死者が6名おられたといったところがございます。

それから、本来、扉は、かごがないと開かないようになっているのですけれども、扉が開いていたと、これはメンテナンス不良になるのですけれども、メンテナンス不良による事故が2件あったと。

それから、戸開走行ということで、これは港区で事故があったエレベーターと同じメーカーのエレベーターでしたけれども、平成24年に1件死者が出ていると、そういった状況でございます。

今回は、このメンテナンス不良の部分、扉が開いていたうちの、昨年、令和7年の兵庫の事故、こちらのほうで平成24年以来、十数年ぶりに利用者の死者が発生する事故が起こったということで、ここでも御報告をさせていただくことになったのかなと考えてございます。

7ページ目を御覧いただければと思います。

こちらは、死者ではなくて、重傷者が発生したエレベーター事故ということで、こちらも違法設置のものが多いのですけれども、エレベーターの利用者の重傷者ということで25名の方がおられると。ただ、やはりその多くは不適切利用ですとか、メンテナンス不良といったところで、戸開走行でお二人重傷というのが、一昨年、仙台のほうで起きた戸開走行事故で発生していると、そのような状況になってございます。

めくっていただきまして、その次の8ページ目以降が、これは御依頼いただいた神戸市のエレベーター事故の報告書の概要になってございます。

事故としましては、右側の事故概要の図を見ていただければと思いますけれども、4階のエレベーターの乗り場扉が、かごがない状態で開放されていたと。そのときには、この絵にありますように、かごは4階よりも高いところで止まっていたというところで、扉が開いていたので調べたところ、昇降路内のピットの部分、赤バツをしていますけれども、こちらに転落したと見られる被害者がおられたという状況でございます。

このエレベーターについては、下のエレベーターに関する情報のところで書かせていただいていますけれども、令和7年2月の事故ですけれども、令和6年6月に地震時管制運転装置の不具合で修理を行ったといった経緯があったようでございます。

また、保守に関する情報として、6月の不具合対応以降も定期検査、保守点検を6月、12月、それから保守点検は9月にも実施していたといった状況で、保守はされていたのですけれども、不具合を把握できていなかったというところがあろうかと、そういった概要を次の9ページ目で御報告させていただきます。9ページ目を御覧いただければと思います。

事故原因としましては、乗り場扉の錠スイッチ回路を短絡させていたというところで、これは、令和6年の6月の不具合処理のときに、どうしても短絡しないと修理ができないということで、通常とは異なる方法で短絡措置を行ったといったところと聞いてございます。

さらに、本来は、短絡措置を復旧しなければいけないのですけれども、そこの復旧がきちんとなされていなかったといった状況でございます。

その後、また、9月と12月と保守点検もされているのですけれども、保守点検の際にも通常と異なる短絡がされていることに気づくことができなかったといったところが重なった末の事故と考えてございます。

ページをめくりいただきまして、10ページ目でございます。

そういった状況を受けまして、昇降機等事故調査部会のほうから国土交通省に対して以下のような意見をいただいているといった状況で、通常と異なるような作業を行った場合には、作業後に通常の状態を確実に復旧するよう指導するべきだと。また、保守点検に当たっても通常の状態と異なるようなことをやっていないか、きちんとチェックできる体制を整備するべきだといったところを広く保守点検業者に対して周知してくださいといった御意見をいただきまして、国交省からは全国のエレベーターの保守点検業者、結構エレベーターの保守点検業者は、大手のメーカーもやっていますけれども、中小のメーカーもやっていますし、それから、協会みたいなところに入っていないようなメーカーさんもたくさんおられまして、そういった方々も我々の分かる範囲で、連絡先が分かっている範囲で幅広く周知させていただいているといった状況でございます。

その周知を受けまして、保守契約を結んでいるエレベーター全体に対して、実際の事故機があったメーカーさんは、自主点検を行われて、この神戸の案件以外に短絡措置を行ったケースはなかったと言われてございます。

事業者における再発防止ですが、今後、短絡措置がきちんと発見できるように、短絡作業で使用する導線を特製の色のものに限定しようといった取組もなされた上で、作業者以外で短絡状態を管理、把握する対策も構築されているといった状況と伺ってございます。

以上が神戸市のエレベーター関係でして、次の11ページ目以降からが、戸開走行保護装置関連のお話になってきてございます。

上の事故の概要、それから事故調査の原因については、先ほど最初に御説明させていただきましたけれども、これを受けまして再発防止のため、どんなことをやってきたかというのを、この3ポツの緑枠のところに書かせていただいてございます。

まずは、平成20年に定期検査報告制度を見直して、きちんと検査方法や判定基準を具体化したといったようなところ。

2番目につきましては、冒頭、委員長からも御紹介いただきましたけれども、平成21年9月28日に施行で、戸開走行保護装置の設置義務付けということで、ブレーキが滑って効かなくなったとしても、別の二重ブレーキで止められるようにといった仕組みを、まずは新設のエレベーターに対しての義務付けしたといったところでございます。

それから、保守点検についても、摩耗しているということをきちんと把握できればという観点がございますので、保守点検の内容の提出も義務づけましたし、それから、維持管理をどのようにやっていけばいいのかと、維持管理指針を平成28年に定めまして、これは現在でも毎年全国で講習を行っているところでございます。

ページをめくっていただきまして、12ページ目になります。こちらは、簡単にこれまでの施策等の経緯をまとめさせていただいたものですけれども、2006年にエレベーター事故が発生しまして、2009年にその調査報告書が公表されたところでございます。

そういったところを受けて、同年2009年9月からは戸開走行保護装置の設置が義務付けされたといった状況でございます。

その後、2012年には戸開走行保護装置に関する補助制度、なかなか既存のものについては義務がかかっていない、既設のものをすぐ直すという義務ではないというところから、既設のものについては補助制度で後押ししていこうといった形で、2012年に補助制度を創設したといったところでございます。

ただ、残念なことに2012年にも、先ほども申し上げた平成24年になりますけれども、金沢のほうで、戸開走行事故で死者が出てしまったといったところがございます。

そういったところで、2016年には、維持管理指針を策定して、そこから周知に努めているところですし、2017年以降は、戸開走行保護装置の設置率の全国調査を行いまして、どれだけ上がってきているか、増えてきているかというのをフォローアップしているといった状況でございます。

それから、死者、重傷者が出る事故としましては、2024年の1月に仙台市で、戸開走行事故が発生したといった状況でございます。

ちなみに、港区以降の話で言いますと、戸開走行による事故というのが、15年間で19件発生しているといった状況で、死者としては金沢市の件、それから、重傷者としては仙台市のほうで発生していると、そのような状況でございます。

それから、13ページ目を御覧いただければと思います。

これは、戸開走行保護装置の概要ということで書かせていただいておりますけれども、二重系ブレーキということで、戸開走行が起きているといったところを検出したら、すぐに二重ブレーキのほうでエレベーターを止めるといった装置を建築基準法の中で義務付けしているといった状況でございます。

さらに、右下のところに安全マークの表示制度というのもありますけれども、既設、それから新設のものについて、戸開走行保護装置がついているものについては、こういったマークをつけることで、安心して乗っていただけるようにと、さらに、できるだけこのマークをつけて、戸開走行保護装置がついていることが大事なのですよということを周知していくといった観点で、こういったマーク制度も運用しているところでございます。

ページをめくっていただきまして、14ページ目になります。

既存建築物に設置されたエレベーターの取扱いといったところで、先ほどから何度か出ておりますけれども、建築基準法、財産権を制限する法律になってございますので、規制が強化されたときに、直ちに規制に適合するようにしないと駄目ですよというところまでの法律にはなってございません。例えば、耐震基準なども強化されていますけれども、耐震基準が強化されたので、すぐ直してくださいということはなかなか難しいところがございます。

ということで、どうしているのかといいますと、建物の増改築をやるとき、それから、大規模な修繕や模様替えをやるとき、そのタイミングで現行法規に合わせるようにしてくださいといった運用をやってございます。

ということで、エレベーターについても、既存のエレベーターを修繕する程度では、なかなか現行の規定をかけるという形にはなっておりませんで、表の設置義務ありと書いてある欄で、エレベーター全体、右の図でいう巻上機と制御盤とかご、これ全部を交換する場合は、これは、エレベーターの改修でなくて新設になるということで、こちらは、現行規定に合致してくださいと、つまり、戸開走行保護装置をつけていただくといった基準になってございます。

ただ、一方で、巻上機だけ交換します、制御盤だけを交換します、かごだけを交換しますといった場合には、既存のエレベーターについては、現行規定がかからないといった仕組みですので、設置義務をかけるところまでは至っていないと、そんな状況でございます。

15ページ目を御覧いただければと思います。

そういった、我々は既存不適格と申し上げていますけれども、既存の建物にある建築設備等には新しい規定、規制強化された規定がかからないといった状況から、では、どうするのかというところで、補助制度で支援していきましょうというところで、エレベーターの防災改修事業ということで、戸開走行保護装置と、それ以外にも地震時の管制装置ですとか、そういったいろいろな防災対策改修をやる工事について支援をしているといったところでございます。

これは、社会資本整備総合交付金の中でやらせていただいておりまして、基本的には、国と、それから地方公共団体が同額ずつ支援するといった仕組みで、補助率のところ、国11.5パーセント、それから地方公共団体は11.5パーセントと書かせていただいておりますけれども、併せて23パーセント支援させていただいているといったところでございます。

これは、なかなか私有財産に対する支援というのは結構難しいところございまして、昔は、耐震改修も補助はまかりならぬみたいな時代がありましたけれども、徐々に民間のものに対しても支援できる制度が整ってきていまして、地震については、もう少しある程度高い補助率も実現できていますけれども、土砂災害とか、そういったものの補助率と並びで補助率としては23パーセントといった形で設定されているというのが現状でございます。

ページをめくっていただきまして、16ページになります。

こちらは、これまでご説明した取組以外にどのような取組を行ってきたのかというところで御紹介になりますけれども、維持管理指針、先ほど申し上げたエレベーターをどのように維持管理すべきなのかという指針ですけれども、これは平成29年から令和7年度までで、全80回、2,679名の方に聞いていただいていると。

実は、これは平成18年の港区の事故の被害者の親御さんである市川さんにも御協力いただきまして、市川さんに御講演をいただいた上で、指針の御説明を聞いていただくと、そういった説明会を全国で実施しているところでございます。

また、関係団体による救出訓練ということで、エレベーターの技術基準を定めて、エレベーターのハードでよくするというところもありますけれども、残念ながら事故が起こったときのために、救出を万全にできるような体制をといったところで、こちらは、エレベーター協会さんと連携してということになりますけれども、これも令和2年度から6年度の間で176回、5,829名の方が訓練されているということになります。

それから、先ほど御紹介した戸開走行保護装置の設置済みマークですけれども、47万枚出ているといった状況になってございます。

そういった状況を踏まえまして、17ページ目を御覧いただければと思いますけれども、毎年集計させていただいている戸開走行保護装置の設置状況ということで、現状、ある程度規模の大きい不特定多数の方が利用されるような建物に設置されているエレベーターが、全国で77万6,000台ぐらいあるといった状況でございます。

そのうち、戸開走行保護装置されているものが30万6,000台あると。設置率としては39.5パーセントですので約4割といった状況で、毎年大体2パーセントと少しずつぐらい上昇してきているといった状況でございます。

参考に下のほうに、各都道府県における戸開走行保護装置の設置率の状況を書かせていただいていますけれども、分析まではできておりませんけれども、沖縄が突出して高いなとか、そういった状況はありますけれども、この辺もまた分析しながら、逆に設置率が低いところに、補助制度を設けていただけませんかと、そういった働きかけもやっていければいいかなと考えてございます。

18ページ目を御覧いただければと思います。

実は、先ほど補助制度の働きかけみたいなことを言いましたけれども、実は、補助制度を我々は持っているのですけれども、国だけで補助しているわけではないので、地方公共団体さんが、その制度をつくっていただかないと、実際の皆さんに補助ができないといった仕組みになってございます。

そういった補助制度をつくっている自治体さんが、まだ少ないというところも課題になってございますので、まずは、その周知、注意喚起、そういったところを実際に、こういう戸開走行保護装置をつけたいという方々が増えて、公共団体さんの窓口に相談に行くという状況になってくると、やはり補助制度を設けなくてはいけないですねということにつながってくるのかなと考えまして、周知、注意喚起に力を入れているところでございます。

左側に「政府広報ラジオ」と書いていますけれども、先月の15日に、これは、杉浦太陽さんと、村上佳菜子さんがやっている「日曜まなびより」というFMの番組ですけれども、こちらに、うちの建築指導課の職員が参加させていただきまして、戸開走行保護装置の設置促進に対して呼びかけを行ったと。

さらに、こちらには、下に字で書かせていただいていますけれども、市川さんにもコメントを寄せていただいていまして、エレベーター戸開走行事故で、突然奪われた16歳の命。奪われた命は、二度と帰らぬ大切な命です。エレベーター利用者の安全は、全てのエレベーターに戸開走行保護装置の設置です。設置は、みんなの命を守りますといったコメントを寄せていただいてございます。

こういったメッセージを、きちんと伝えていく、そういうことで1人でも多くの方々がUCMPを設置しようといったところで行動変容していっていただくといいのかなと考えてございます。

その他、海外向けの広報ですとか、それから毎年春と秋にやっている建築物防災週間などでも積極的に周知しておるところで、特に防災週間などでは、地方公共団体については、率先して戸開走行保護装置を設置してくださいといったお願いもしているところでございます。

19ページ目を御覧いただければと思います。

こちらは、市川さんが代表を務められております赤とんぼの会、こちらと連携した取組をさせていただきまして、左上の写真は維持管理指針の説明会での1コマなのですけれども、それ以外にもエレベーター閉じ込めの救出訓練というのを港区さんでやっておりますので、そういったことを国土交通省でもやれないかとか、もっと広めていけないかといったところで、港区の訓練を一緒に視察させていただいたといったところがございます。

また、エレベーター保守事業者が、何か事故があったときに早期に現場に到着できるといいのではなかろうかといったところを考えまして、警察庁さん、あと、等と書いてあるのは内閣府防災さんなのですけれども、警察庁さん内閣府防災さんと、赤とんぼの会さんと一緒に意見交換をさせていただいたりしたところもございます。

それ以外にも、保守事業者さんと製造業者さんで、情報がきちんと共有されている必要があるだろうということで、昨年一度、意見交換会、情報共有会みたいなものを我々がセットさせていただいたといったところもやってございます。

それから、消防庁さんと連携した取組としては、油圧ジャッキを使用した救助をうまくやれないかとか、エレベーターの鍵は、いろいろな種類があって、なかなか専門家でも開けるのが難しいというものもございますので、その統一化みたいなこともできないかという要請を連携して行っているところでございます。

最後、20ページ目になりますけれども、せっかく今日、我々の取組を紹介させていただける機会をいただいたといったところで、ぜひ御意見いただきたい点として、2つ、僭越ながら書かせていただいてございます。

1点目としましては、いろいろな周知、注意喚起の取組を我々は、今、頑張ってやっているところなのですけれども、さらにその既存エレベーターの戸開走行保護装置の設置を進めるために、どんな周知、注意喚起が有効なのだろうかといったところを御意見いただけると大変ありがたいかなと思ってございます。

2点目としまして、既存エレベーターへの戸開走行保護装置、周知だけではなかなか難しいところもございますので、例えば、我々が持っている権限ということで言うと、建築基準法の中で、違反建築物に対して命令をかけることができる。それから、既存建築物で保安上危険な建物みたいなものについても、その命令をかけることができるといったところがございますので、そういった使用制限等の措置を講じるというのは、この事故の発生状況でありますとか、それから、改修にかかる費用、そういったものを鑑みて、どの程度許容されるものなのだろうかといったところも御意見をいただければ、大変助かると考えてございます。

少し時間をオーバーしてしまったかもしれませんけれども、御報告は以上になります。よろしくお願いします。

○鹿野委員長 丁寧な御説明をありがとうございました。

それでは、これより質疑応答、意見交換としたいと思います。その前に、数字の問題について確認をさせていただきたいのですが、資料の6ページのところで、数字が書かれていて、違法設置エレベーターと、そうではない適法なという区分けで御説明をいただいたのですが、先ほどの、例えば、戸開走行保護装置に関して言いますと、その改正法が施行される前に建っていたものについては規制が遡及しないということで、既存不適格というお話をいただきましたが、その既存不適格などについては、これは、適法のほうに入るのですか。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 適法になります。

○鹿野委員長 なるほど、分かりました。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 少し補足させていただきますと、要は既存不適格と言っているものは、これは、建てられた当時、エレベーターが新設された当時は適法に、きちんと当時の基準を守ってつくられたもの、設置されたものですので、その後、法令が改正されて、基準が強化されて、現行の基準に合わなくなってしまっているものですので、それを法令が改正されたことをもって違法としてしまうのは、あまりにもひどいではないかといったところで、これは、いずれも適法なのですけれども、既存不適格ということで許容されていると、そういう状況でございます。

○鹿野委員長 分かりました。私も法律をやっているので、遡及しない限り、違法になるものではということは承知していたのですが、6ページの区分けで、そのような言葉遣いで書かれているのかということを確認させていただいた次第です。

それから、17ページのところで、設置率が少しずつ上がってきたということが記載されているのですが、これについては、新しくできた建物も全体として含めたパーセンテージということで理解してよろしいですか。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 はい、そういうことです。

○鹿野委員長 そうすると、新しい建物については、当然、義務付けがなされているので、そこはちゃんと保護装置をつけなくてはいけないということなので、新しい建物の率が増えていくと、おのずと全体の建物に占める設置の割合は増えていくということになりますね。だから、この増えてきた数字というのは、いわゆる既存不適格のものが、だんだん保護装置がつけられましたということを意味するわけではないということですね。分かりました。ありがとうございます。両方ともそのように理解はしていたのですが、一応の確認をさせていただきました。

それでは、質疑応答、意見交換を行いたいと思います。時間は40分程度を予定しております。いかがでしょうか。

中田委員、お願いします。

○中田委員 エレベーター事故発生の現状と安全確保に対して、取られている取組に関する御説明、ありがとうございます。

消費者委員会においては、赤とんぼの会より実際起こってしまった取り返しのつかない事故の話と、赤とんぼの会が再発防止のために継続されている活動についてお話を伺う機会がありまして、改めて、私たちがふだん何の不安もなく利用しているエレベーターの事故予防対策の努力を怠ってはいけないと感じました。

お話を伺った上で2点、質問させてください。

1点目は、エレベーター業界全体の使命として、本来、利用者を安全に目的階まで届けることに対しては、何より責任を持たなくてはいけない基本的なことであると思いますが、再発防止に業界団体を大きく巻き込んで動いていくというアプローチが1つあると思うのですが、業界にはサイト検索で拝見したところ、一般社団法人日本エレベーター協会と、一般社団法人日本エレベーター保守協会の2つの団体があるようで、会員企業を拝見すると、大手企業を含め、かなりの数の企業が名前を連ねていらっしゃるようですが、業界団体がこのような事故をどのように受け止めていて、どのような対策を講じているのか、また、国交省として安全に向けての取組に関する対話を業界団体と継続されているのか、その状況を、まず、1点目で教えていただければと思います。

2点目は、既存エレベーターにおける戸開走行保護装置についてですが、全ての既設エレベーターに対し満遍なく戸開走行保護装置の設置を義務付けることは、補助金を活用しても工事費の予算規模がかなり大きく、工事期間中の利用者の利便性の観点からも、なかなか現実的には難しいことではないかと、私も感じております。

その上で、例えば、1つのアプローチとして、リスクの大きさや頻度によって、段階的なアプローチを国交省で検討されたことがあるかということを伺えればと思います。例えば、不特定多数の利用者が多い駅とか病院、あと大規模商業施設など、事故発生の可能性と、発生した場合の被害が大きいと想定されるようなエレベーターに関しては、対策の優先度を高く設定して、既存エレベーターでも戸開走行保護装置を義務づけるとか、一方で、利用者がそれほど多くないと想定される既存エレベーターにおいては、例えば補助金をより活用しやすくすることや、保守点検義務の徹底や強化をするなど、リスクに応じた段階的なアプローチを国交省において検討されたことがあるかという点について、お聞かせいただければと思います。

○鹿野委員長 お願いします。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 御意見ありがとうございます。

まず、1点目、業界団体、エレベーター協会とエレベーター保守協会さんがございまして、ある程度エレベーターの製造も行っているような大手さんは、エレベーター協会さんに入っていて、エレベーター保守協会さんは、どちらかというと、メンテナンスを中心にやられている団体になってございます。

例えば、我々は、事故調査部会でいろいろな事故の原因調査をやって、再発防止策をまとめていますけれども、その内容については、協会さんを通じてもフィードバックしていますし、どちらの協会にも入っていないような方々も含めてフィードバックしているといったところでございまして、その結果を受けて、例えば、エレベーター保守協会さんなどは、この間伺ったところによると、我々からの事故調査の情報提供を受けて、協会内で説明会をやっていただいたりとか、そんなこともやっていただいていると伺ってございます。

さらに国交省としての取組として、先ほどの19ページ目辺りで、赤とんぼの会さんと共同でというところを申し上げて、少し補足になりますけれども、例えば、左下の保守事業者と製造業者の情報共有の円滑化というのは、実は、これは保守協会さんにお声がけをして、保守協会さんとエレベーターの製造メーカーさんの意見交換で、特に保守点検マニュアルみたいなものの詳細が、保守業界に届いていないのではないかという問題意識をお持ちでしたので、そういったことをうまく意見交換、情報共有されるように、そういった場をセットさせていただいたりしてございます。

また、エレベーター協会さんとの関係でいうと、右下のところですけれども、これは、どちらかというと、製造業者さん向けなのですけれども、先ほど申し上げたように、エレベーターの鍵は、いたずらで開けられると困るということもあって、なかなか鍵穴も見えないような感じで、難しいところにあったりするのですけれども、そういった鍵を何らか緊急のときに消防隊員さんが開けなくてはいけない、もしくは、実は保守業者さんでも難しいところがあったみたいなので、そういうものをある程度統一してもらえませんかといった要請をさせていただいて、エレベーター協会さんで取り組んでいただいているところで、そのようにいろいろな取組について、こちらの両協会さんと連携させていただいて進めているところでございます。

それから、2点目のリスクに応じた戸開走行保護装置の設置促進という観点で申し上げると、なかなか不特定多数の人が入るかどうかというところでの線引きはできていませんけれども、リスクの高い、港区のエレベーター事故が発生した機構と同じようなブレーキを持っているエレベーターについては、より点検頻度を高くしてくださいとか、できれば、戸開走行保護装置までは行かないとしても、ヒューズ等をつけて、戸開走行が起こりそうだということが、早期に分かるように、きちんと保守管理してくださいと、より上乗せのお願いをしていて、そういった形でリスクの高いという意味では、機器としてリスクの高いものについては着目した上で、そういったものへの取組を強めているといったところでございます。

さらに、戸開走行で19件起こっていますけれども、戸開走行が起こるたびに、基本的には事故調査部会のほうで審議いただいて、事故調査部会として、きちんとそういった戸開走行保護装置をまだ進めてくださいという答申を出していただいて周知していると、そんな状況になってございます。

以上です。

○中田委員 丁寧な取組の御説明をありがとうございます。

業界団体との対話やエレベーター利用のリスクと被害防止に関する啓発は、多分引き続き強化していただけると思いますが、それと同時に再発防止と改善対策のアクションにつながるような業界全体を巻き込んだアプローチを取られることによって、安全対策が実際に進んでいくよう、新設に関しては、レギュレーションがあるということですが、特に既設エレベーターの対応についても、進めていただくようなアクションの御検討をいただければと思います。よろしくお願いします。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

1つ、今の点について確認させていただいていいですか、リスクに応じたアプローチというところで、例えば、点検の頻度等について、これをしてくださいと伝えているというお話があったのですが、これは、何かに定められていたり、ガイドラインなどに載っていたりするのですか。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 国土交通省として通知を出させていただいていまして、定期報告、定期点検の際に、きちんと頻度を上げて点検をしていただく必要があるエレベーターというか、ぶっちゃけでいうとブレーキなのですけれども、要改善ブレーキといったものをある程度位置づけて、まだ、それが5,000台、6,000台ぐらい既存のもので対応が図られていないものがあるので、そういったものについては、通常1年に1回定期報告を出していただいていますけれども、3か月点検を必ずやってくださいといったところをお願いしているところでございます。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

国交省の通知として、その対象となるようなところには伝えられているということですね。

ほかにいかがでしょうか。

小野委員、お願いします。

○小野委員 御説明いただきまして、ありがとうございました。

消費者教育を専門にしているという立場で質問を2件いたしますが、今回頂戴した最後の御質問の1つ目に関わるかなと思います。つまり、どのような周知、注意喚起が有効かということに関わりお願いします。

1つ目が、使用者である消費者を対象にしたエレベーター安全確保の啓発などの状況についてです。

2つ目は、エレベーターの安全確保以外で、消費者を巻き込んだような形での情報提供とか啓発事業の好事例がありましたら、そちらも参考になるかと思いますので、お聞かせいただきたいです。

お答えをいただくに当たりまして、今回質問をさせていただいた背景といいますか、問題の関心について少しお話をさせていただきたいのですけれども、今回御説明いただきまして、国交省のお立場としましては、事業者に対しての指導といった規制行政は、おやりいただいているということが私なりの理解ができたところなのですが、消費者行政では、そうした規制行政に加えて、消費者に主体的に動いてもらうための支援行政というのも実は大切なものであり、私自身強い関心を持っているところです。

支援行政をする上で、消費者もいろいろな状況にありますので、例えばリスクといったものがどういったものであるかとかということを、例えば学校教育でもやっていかなくてはいけないことを改めて考えるわけです。リスクのアセスメントとか、マネジメントを超えて次はとなると、リスクのコミュニケーションを事業者と、それから消費者と少し情報交換ができるような機会というのがますます重要になると考えています。

その上で、6ページから7ページにかけて、エレベーター事故の件数の取りまとめですね、私自身とても衝撃だったのが、違法なエレベーターで起こる事故というのが全体の半分を超えているというところは、状況を知らない者にとっては驚きの件数です。リスクを知るということでは、御存知の方は知っているかもしれませんが、一般の人は、なかなか知り得ないことも踏まえた情報のやり取りというのが重要になります。

消費者は、これぐらい大丈夫だろうという日頃の自分の常識で状況を判断するということで、実際に起こるリスクを過小評価してしまうという傾向があって、これを何とかしないといけないということがあります。

また、消費者庁の発足の契機になったのは、こういったエレベーター事故もありますし、ガス湯沸かし器の一酸化炭素の事故といった中毒事故もあります。いずれにしても、消費者がなかなか知り得ることができないリスクについては知っておく必要があることを強く感じるような事例でございます。

そういったことで、いろいろとお尋ねして恐縮ですけれども、冒頭の2点、1つ目はエレベーターの安全確保の啓発状況について、2つ目は、参考になるような好事例について教えていただきたいということでございます。よろしくお願いいたします。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 ありがとうございます。

なかなか好事例というのは、今から頑張っていこうというところでもあるので、そこまで御紹介できるものがあるかというところなのですけれども、まず、使用者向けの啓発の取組状況というところですけれども、我々正直申し上げると、使用者向け、消費者向けというところが、なかなかチャンネルを持っていないところで弱いところでございます。

そういったところもありまして、今日このスライドの18ページ目に書かせていただいておりますけれども、まず、政府広報のラジオを先月やらせていただいていますけれども、政府広報は、ラジオだけではなくて、インターネット広告とか、テレビとか、いろいろありますので、引き続きそういったものを活用させていただいて、うまく消費者にアプローチできたらいいなというところを考えているところでございます。

また、建築物防災週間というのは、全国の公共団体さん経由で、こういった防災に向けた取組を頑張ってくださいねというところですので、もう少し現場に近い、公共団体さんのほうから、より消費者に訴えかけるような取組をやっていただくように、今後、取り組んでいければと考えてございます。

また、消費者を巻き込んだ好事例というのもなかなか難しくて、まずは、例えば、19ページ目に少し書かせていただいていますけれども、エレベーター閉じ込め救出訓練みたいなのは、これは港区さんが、2月と3月とそれぞれやられたのですけれども、見学もいいですよという形で言われて、我々が行かせていただいたというものになってございます。

こういった、まずは、エレベーターに閉じ込められる、挟まれる、そういったことがあるのですよ、そういった救出の訓練もやっておいたほうがいいのですよ、そのときに、エレベーターをどうやって開けるのかといったところを知っていただくというのは、その巻き込んだ好事例にできるといいなと考えているところでございます。

あと、御指摘いただきました6ページ目と7ページ目で、今回、実は初めて死者と重傷者の、どういう原因が多いのかというのを整理させていただいたところでございまして、データ自体は、エクセルの単調な数字の表がずっと公表されていたのですけれども、これをなかなか見にくくございましたので、見やすい形での整理させていただいて、こういった情報は国交省のホームページなどでも積極的にPRといいますか、公表していくと、より分かっていただける、事故がこのように起こっているのだ、それからUCMPが必要なのだということが分かっていただくための1つのツールとして使えるとはいいかなと考えてございます。

十分なお答えになっていたか分かりませんけれども、以上になります。

○小野委員 ありがとうございました。

広報媒体をさらに拡大をするような形で、対象となるものを広げていただくとか、それから省庁間とか自治体との連携というものをお話いただいたところかと思います。

それから、防災訓練に組み入れていくというのも、既にある取組の中に入っていくと、消費者教育もそうなのですけれども、やはり既にあるチャンネルを使っていくのも有効かと、確かに思いました。

既にあるデータ、これをどうやって出していくかという工夫も重要だと思いまして、その点では、国交省だけではなくて、消費者庁あるいは消費者庁だけではなくて消費者行政全体でできることかなと、お話を受けて思いました。ありがとうございました。

○鹿野委員長 それでは、柿沼委員、お願いします。

○柿沼委員 柿沼です。御説明いただきまして、ありがとうございました。2点質問をさせてください。

まず、1つ目は、一般の住民が住む、住まいのエレベーターについての質問です。高齢者や障害のある方にとって、エレベーターはなくてはならない生活の根幹を支える設備と思っております。

その安全性と信頼性を確保するためには、住民が設備の状態を正しく理解できる環境を整えることが不可欠と思います。

マンションのエレベーターの保守点検について、点検業者が管理組合に点検報告書などを提出していると思いますが、一般の住民で形成されている管理組合が、その内容を理解することができているのか疑問に思います。そのため、エレベーターの現状や、故障のリスクとか、部品交換の必要性とか、さらには長期的な修繕計画の妥当性といった重要な事項が正確に伝わらないまま、管理組合としては修繕せずに放置されてしまうと、そういうケースがあるのではないかと思っています。

もしも国交省さんのほうで、そのような内容について、もしも現状を知り得ているということであれば、教えていただきたいと思います。

また、2点目として、管理組合は、役員がエレベーター保守の基礎知識を理解し、住民に適切に説明できるよう、国として教育や研修の支援を行っているのか、これは、とても重要であると考えておりますので、そういう取組について、なさっているのかというのを御質問させていただきたいと思います。

3点目ですけれども、超高層観光施設にあるエレベーターについてです。

最近スカイツリーの6時間閉じ込めというのが、ニュースになったということでお尋ねしたいのですけれども、超高層観光施設では、エレベーターが唯一の移動手段となります。その停止時間の影響は極めて大きいと思っております。報道では、非常連絡装置が作動しなかったと言われているのですけれども、現行の安全基準が長時間停止を十分に想定しているものなのかどうか、観光施設向けの安全基準について、何か取り組まれていることがあれば、教えていただきたいと思います。

以上です。

○鹿野委員長 お願いします。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 ありがとうございます。

まず、1点目、それから、2点目も多分同じ答えになってしまうのではないかなと思いますけれども、住まいの、特にマンションとかのエレベーターのお話だと思います。

なかなか住民であったり、管理組合の役員の方が、エレベーターの詳細な仕組みであったり、それから保守点検の重要性というのを理解されるというのは難しいことなのではないかなと思ってございます。

ですので、建築基準法の制度の中で言うと、定期報告制度というのは、建築主さん、要は建物所有者さんから地方公共団体さんのほうに、専門家に点検してもらった結果を報告するといった仕組みを取っておりまして、その内容が適正であったかどうか、何らか指導が必要であれば、特定行政庁と言われる地方公共団体のほうから、所有者さん、管理者さんに指導するといった仕組みを、まず取っていたところでございます。

また、結構事故の原因調査を行っていきますと、建物の管理といいますか、エレベーターのメンテナンスもそうですけれども、これは、建物の管理者が、例えばエレベーターの保守点検をやられる業者から、もう使用期限が切れている部品があるので交換したほうがいいですよと言われても、なかなかその必要性が分からなくて交換しなかったといったことが原因になっているところもございますので、我々は、今まではエレベーター協会さんとか、エレベーター保守協会さんとか、エレベーターのメーカーさんとやり取りをしてきたのですけれども、それだけでは足りないだろうと、例えば、マンション管理業協会さんですとか、ビル協さんですとか、そういったビルの管理者側に対しても、事故報告があったと、原因が分かったとき、それから再発防止策が分かったとき、こういう対応が必要ですということは通知させていただいて、その業界を通じて広めていただこうといった取組を講じているところでございます。

それから、3点目の超高層のスカイツリーの問題、先日、非常に話題になったところがありますけれども、まず、外部と連絡できる装置というのが設置されていて、緊急時には連絡できるようになっていることというのは、建築基準法の中に書かれている装置になってございます。

ですので、スカイツリーの例で言うと、通信ケーブルが切れてしまって、外と連絡ができなくなってしまったので、瞬間的には違法状態になっていたということになろうかと思います。

ただ、そういうことが起こらないようにということで、再発防止を図っていただいて、対応いただいて再開されたと認識していますし、また、長時間、5時間から6時間ぐらいかかったと思いますけれども、そういったことが起きたケースで、要はエレベーターの大体隅っこのほうに三角形の筒状のボックスがあって、そこに水が入っていたり、それから携帯トイレが入っていたりといったような形ですので、これは、どちらかというと、地震のときに長時間閉じ込めが起きたというところもあった経験からのところですけれども、そういった何とか急場しのぎの、閉じ込められている期間をしのげるような物資をそこには備えましょうといった取組はさせていただいているところでございます。

ただ、エレベーターの止まる原因というのが様々ございますし、この間のスカイツリーの事故についても、想定していなかったケーブルが巻き込まれてしまって、それで止まってしまったというところがあったので、その原因を探るのに時間がかかったと、復旧に時間がかかってしまったと伺っておりますけれども、そういったケースがありますので、長時間を想定したくはないのですけれども、結果的にそういうことにつながってしまう場合もあるというのが現状なのかなと思いますので、そういった水ですとか、携帯トイレですとか、そういった最低限の支援物資を置くといった対応をさせていただいているところかと思います。

以上になります。

○鹿野委員長 柿沼委員、よろしいですか。

○柿沼委員 ありがとうございます。

一般の住民についても、明確に示していただきたいということと、あと、スカイツリーの内容、教訓を踏まえた非常連絡装置については、二重化とか、通信経路の多重化についても、やはり御検討をいただければと思いました。

以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

それでは、善如委員、お願いします。

○善如委員 善如です。御報告いただき、ありがとうございます。

いろいろな周知の活動であったりだとか、補助金の導入という様々な取組をされているということが非常によく分かったのですが、私から教えていただきたいことは、これらの取組、補助金や周知活動というのが、どのような効果をもたらしてきたのかというのを、国土交通省の中でどのように分析されているのかなということについて教えていただきたいです。

もう少し具体的に言いますと、例えば補助金を導入されていますが、周知もされているようですが、実際に周知活動によって、では、うちのエレベーターに戸開走行保護装置を設置しようとなったのか、それとも、元から変える予定だったところが、何か自治体の人だとか、工事の人だか、分かりませんが、実は補助金があるから使ったほうがお得ですよと言われただけなのかなども重要だと思いますし、そういったことは、例えば補助金を使われる方々にアンケートとかをすれば分かるようなことかなとも思いますが、そういったことを調べられているのかということと、もう少し市場の反応をどのように見られているのかなというのも、加えて、もしお分かりでしたらお聞きしたいです。

すなわち、例えば、23パーセントほど補助金が出るという数字がありましたが、23パーセント補助金が出るということで、では、業者たちが価格をつり上げてといいますか、工事価格は23パーセント増加してしまいましたら全く意味がありませんので、そういった補助金導入後の市場変化なども含めまして、どのように自己分析といいますか、取組を評価されているのかというのを教えていただけると、やはりそれを踏まえた上で、次にこういったことをしたほうがいいのではないかということが出てくると思いますので、そういった対策の効果に関しまして、どのような分析をされているのかについて、教えていただけると幸いです。

○鹿野委員長 お願いします。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 ありがとうございます。

なかなか補助金の効果を、アンケートを取ってというところでは、分析まではできていないというのが現状なのですけれども、関連して今日配っていただいている参考資料の1-1の2ページ目のほうを御覧いただければと思います。

戸開走行保護装置が、今、30万6,000台あって、39.5パーセントですよということだけ最初に説明させていただきましたけれども、この3の(1)の表のところを見ていただくと、戸開走行保護装置は、令和6年度報告分で、プラス2万6,000台になっているのですけれども、うち任意設置というものがございまして、任意設置というのは、法令上義務付けがなくて増えたものといった位置づけになってございまして、これが7,000台ということになってございます。

この7,000台というのは、いろいろな周知活動であったりとか、それから補助金であったりとか、その効果によって、ある程度義務はないですけれども、新設ではないですが、既設の改修で義務はないですけれども設置いただいたといった台数になるのかなと思ってございます。

それから、市場の反応ということで、23パーセント補助金が出るから、どれだけ価格が上がったのかというところも、実は分析できていないところでありますけれども、まだ、現状で23パーセントの補助金の制度ですら、数自治体しか導入していただけていないところなので、そこまで価格への影響はないのかなと。

むしろ、まずは我々として頑張らなくてはいけないのは、その補助金を設けていただく自治体を増やしていくといったところなのかなと考えているところでございます。

以上になります。

○善如委員 ありがとうございます。

任意設置が、やはりそれなりに1割ぐらいあるということは、数字は正確ではないですが、ある程度の割合を占めているということは、内部にいろいろもっと詳細なデータがあるということだと思いますので、そういったものは、やはり十分に活用していいただいて、やはりエビデンス・ベースド・ポリシー・メイキングと言われていますが、そういった風潮でもありますし、今後も実際に調査を進めていただきたいなというのは、非常に思います。

あと、補助金を導入している自治体が一部ということ、導入されている自治体もあれば、まだ、そうでもないという自治体もあるということですので、導入されている地域と導入していない地域とかで価格を比較したりだとか、やはりもう少しやれることもたくさんあるのではないかなと、もちろんいろいろな自治体に導入をしてくださいということで、その導入率を高めるということも重要だと思いますが、現在のような導入している、していないという非対称がある状況というのをうまく活用して、そういった対策の効果を定量的に測定するということも可能かと思いますので、そういった取組もやっていくうちに問題点だとか、うまくいっている部分だとかが洗い出されてくるのではないかなと個人的には思いました。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 ありがとうございます。

実際、導入している自治体というのは、東京、大阪の大都市部で、事故のあった港区とか、そういったところで導入されている状況でして、逆に地方部ではなかなか件数が積み上がらない補助金は、維持するのが難しいといった状況もあるようですので、そういったところで、どううまくやっていけるかは、今後も引き続き分析していきたいと考えてございます。ありがとうございます。

○鹿野委員長 これは、国交省さんのほうで、自治体に対して、かなりいろいろな働きかけはなさっているにもかかわらず、やはりなかなか自治体の事情で、この受皿となるような補助金の仕組みがつくれないということなのでしょうか。自治体で、設けているところが非常に少ないというところ自体がすごく気になるところで、せっかく国としては、大きな枠組みはつくられて、補助金の率についてもアップされたと伺っているのですが、これが、このような状態だったら、なかなか活用というところに結びつかないように思われるのですが、その点の対策等について、もう少し教えていただけませんか。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 ありがとうございます。

やはり、この補助金自体は、国が半分、それから公共団体が半分負担して、公共団体さんが、民間事業者さんへ補助するといった仕組みになってございます。その事務を地方公共団体さんが基本的にはやるわけで、その件数が1年に1件、2件しか来ないような補助金というのは、なかなか継続して維持していくのが難しいという状況になってございます。

そのもとをただしていくと、もっとUCMPを皆さんがつけるようになっていただくと、そういった補助金も維持しやすくなるといった状況はあるのかなということで、では、より広報に力を入れて、消費者の方々、要はエレベーターを所有されている、管理されている方々にもっと大事ですよということを働きかける必要があるのではないかというところで、そこに力を入れていこうと考えているところでございます。

また、エレベーターの特に戸開走行事故があったエリアの自治体さんには、その機会をとらまえてというところではないのですけれども、我々が直接出向いて補助金制度を設けてくださいというお願いを、よりピンポイントで、絞ってやっていくと効果的なのかなと。

さらに、維持管理指針の説明会と併せて、いろいろなところでやっていますので、そのタイミングでやっていたりするのですけれども、そこに、実は維持管理指針という、赤とんぼの会の市川さんとも一緒にやってございますので、市川さんと一緒に行ったらどうだろうかとか、そんな話もさせていただいているところでございます。

以上になります。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

今村委員、お願いします。

○今村委員 今村です。御丁寧な説明をありがとうございます。

大変踏み込んだ対策を取ってもらっているなと感じていますので、そこの関係で、今の鹿野委員長の質問とも絡むと思うのですが、御質問させていただきたいと思いますけれども、私、建築審査会にも20年近く関与していて、既存不適格という問題にずっと関与しているのと、自分自身が行政、国や県や市で働いたことがあって、この補助金ということに対して、特に15ページの補助金というものに対しては、自分自身も予算要求をしたことがある中で、こういう補助金があるということ自身、すごいことだと思っています。

その中で、その大前提として、2分の1が地方公共団体ということは、1,000万円に対して2分の1となると、1件500万という地方公共団体からしたら予算化が必要なもので、通常、県にしろ、市にしろ、1件100万円の案件を通すのは、もともと予算化としては非常に難しいということがあって、これは1案件について500万という非常に大きな補助金だと思うのです。それも既存不適格の問題がたくさんあって、その中で、このエレベーターに特化して予算化するというのは、地方公共団体にとっては非常にハードルの高いものだと思うのです。それの予算化を進めていくということは、ほかよりも優先順位が高いということを説明する必要があって、さらに予算の少ない地方公共団体に、これだけの予算を出してくださいという説得力が必要になるわけですけれども、そういう働きかけというのは、実際のところどういうことをしておられるかというのを、もう少し詳しく教えてもらいたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 ありがとうございます。

今、今村委員から御指摘いただいたこところは、我々も非常に頭を悩ませているところでございまして、実は同じような既存不適格の建築物を改修していく、より安全なものにしていくという補助金はたくさんございます。耐震改修もそうですし、それから、例えば天井が落ちてくるのを防ぐための改修ですとか、それから土砂災害改修ですとか、火災安全のための改修ですとか、もっというと、ブロック塀が倒れてくると亡くなったりしますので、そういった改修もございます。

そういった中で、このエレベーターの戸開走行保護装置が、地震より大事なのですよとか、火災より大事なのですよという説明をするのは、なかなか難しいという悩みを抱えていまして、そういった状況もありますので、実は23パーセントというのは、例えば戸建住宅の耐震への補助ですとか、土砂災害改修への補助ですとか、それからもっと言うと、台風で屋根が飛んでいく対策への補助ですとか、そういったものと大体同じレベルの補助率になっているところです。

それより高いものでは、例えば、避難所の耐震改修をやりましょうとか、そういったものになると高くなるのですけれども、その並びでより高い補助率を目指すというのは、なかなか説明が難しいので、むしろ、先ほど申し上げたことの繰り返しになってしまいますけれども、ピンポイントで設置率の低い自治体にお願いしに行く、もしくは事故が起こった自治体にお願いしに行く、そういったところ、それから、さらにもっと言うと、よりお客さんが増えるようにといいますか、戸開走行保護装置を設置しようと思われる方が増えるようにといった取組を、まず進めていったらどうかと考えているところでございます。

○鹿野委員長 今村委員、お願いします。

○今村委員 ありがとうございます。

補助金だけの関係で言うと、財務省さえ、うんと言ってもらえば、2分の1補助ではなくて10分の10補助にすれば、一気に広がるという実体験があります。これは、国の分の補助率を上げていくということの努力というのは、今までされているのか、ほかとの横並びの問題もあるとは思うのですけれども、その辺ところの今までのアプローチというのは、いかがなものでしょうか。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 残念ながら、これまでの状況としては、例えば、耐震より大事なのですよというような説明をなかなか我々が、そこまで思い至ることができず、できていないというのが現状かと思います。

なぜ大事なのだというところを、被害の大きさで説明するのか、何で説明するのかというのが、少しアイデアが我々に足りないところかなと考えております。

○今村委員 ありがとうございます。

大変苦労されていることはよく分かりました。ありがとうございます。

○鹿野委員長 それでは、黒木委員長代理、お願いします。

○黒木委員長代理

大変丁寧なご説明をありがとうございました。

私から質問させていただきます。この週末委員会への質問事項を考えていろいろ検討したのですが、まず教えていただきたいのは、昇降機に関しては建築基準法12条第3項で定期検査報告義務があると思いますが、ここで戸開走行保護装置の有無は定期報告の対象となっているのか、なっていないのか、この点がどうなっているのかを教えていただきたいというのが第1点です。建築基準法12条の報告に関しては知見がありませんので、ご教示をお願いしたいと思います。

もし報告義務対象でなければ、対象とすることで、報告義務の対象ですということが分かり、一定程度の周知がより図られるのではないかと考えます。これは政令を改正するだけでできると思いますので、既存不適格というところまではいかなくてもいいと思いますが、その点はどうでしょうか。

それから、民間の建物に関してですが、これも国土交通省が所管している宅建業法の重要事項説明書、宅建業法35条が重説の対象ですが、ここでマンションなども盛んに売買されていると思います。そのマンションに設置されているエレベーターについて、戸開走行保護装置の設置の有無を重説の対象にするということも、それほど費用をかけずにできるのではないかと考えています。この2点をやることによって、まず周知、注意喚起は割とできるのではないかと思いました。

それから、②の義務のところ、制限措置の義務の許容性というところですが、本日ご説明いただかなかった6ページのところで、死亡事故について作業者16名の方が亡くなっているということについてです。エレベーターの作業者の人が、いろいろなエレベーターの点検中に亡くなっているということは労災ということにもなると思います。労災の原因について、どういう理由で起こっているのか、より安全な設備が既存のものを変えることで防げるのでしょうか。少なくとも、既存で安全性が欠けているエレベーターの保守点検で16名の作業者の方が亡くなっていい話ではありません。

より安全なものを設置するようにということは、この事故が発生したことによって、所有者あるいはこの作業を命じた事業者にとっても非常に重要です。もちろん利用者の方が亡くなっているということも非常に重要ですが、国交省として、この作業者16名の死亡をどういう原因に基づいて起こっていると分析し、それが既存の問題の中にどのように関係していて、何が原因なのかについて分析され、その結果として昇降機の問題点をより分析しているのか。事業者との間でもずっといろいろ検討会をされているということですが、そこについてどういう対応をされているのか教えていただきたいです。

以上3点が、私なりに考えた質問というか提案です。以上です。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 週末にまで考えていただき、ありがとうございます。

まず、1点目の定期報告の件ですけれども、戸開走行保護装置がついているかどうかというのは、定期報告でも報告をいただいています。報告いただいた上で、既存不適格で、その要指摘という状況にもかかわらず、なかなかつけてもらえないというのが現状なので、ということもあって、では、ある程度のものは、要指摘が続いたら使用制限をかける選択肢があるのかなと思って、2つ目の質問をさせていただいたといった状況になってございます。

2点目の宅建業法の重要事項説明、これは、今すぐに入っているかどうかというのは即答できないのですけれども、確かにマンションの、例えば耐震性があるかどうかみたいなことは重要説明に入れて、それは効果あると考えてございますので、1つのアイデアとして大変面白いなと思いましたので、それは検討させていただければと思います。

それから、3点目の作業者の事故というところで、これは、国土交通省が関係ないというつもりはないのですけれども、建物の中の基準、エレベーターの基準ということで、エレベーターが構造上大丈夫とか、うまく制動されるのかと、そういった基準を持っておるのですけれども、その作業者の方というのは、要は昇降路内に入って点検とか、修繕とかをされる中での転落であったりとか、誤ってエレベーターを動かしてしまって挟まれてしまったりという事故なので、なかなか普通に利用できる安全なエレベーターであっても、作業時のやり方で、そういった事故が起こってしまうという状況なのかなと考えておりますので、これは、どちらかというと、労働安全衛生部局、そういった方々と連携しながら対応していくことなのかなと思ってございます。

以上になります。

○黒木委員長代理 作業者の事故ということに関しては、エレベーターの機械の安全性の問題というということより作業手順が悪かったとか、そういうことのほうが大きいということなのでしょうか。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 基本的には、我々の持っている技術基準で、エレベーターを安全なものにしてうまく利用できるようなものにしたとしても、作業状況の手順での事故というのは防げないのかなと思っていまして、それをどこまで建物の基準、エレベーターの基準として位置づけるかというのは、今後、必要な検討なのかなと思います。

○黒木委員長代理 ありがとうございました。

○鹿野委員長 ほかはよろしいでしょうか。

あと、1つ確認なのですけれども、資料でいうと16ページのところに、青いマークが記載されておりまして、消費者庁からの意見等を踏まえた取組の1つとして御説明もいただいたところなのですが、このマークについては、大きさとか、設置場所とか、そういうところは、全く定められておらず、こういうものをつけましょうという呼びかけがなされていると、そういうことでしょうか。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 現状としては、皆さんが見えやすいところにということで、いろいろな場所につけていただいているところで、エレベーターに乗る前に分かるように、エレベーターの乗り場扉の上とかについているものもあれば、エレベーターに入ると、中についている場合もございますので、まずは、このマークをできるだけ広めていくということが大事かなと思っていて、特にここにつけなくてはいけないみたいなところは、明示はしていないところになってございます。

○鹿野委員長 そうですか、この問題を取り扱うことになって、あちこちで見ていると、例えば、今、この会議室があるこの建物のエレベーターに関して言うと、エレベーターの中に、しかも高い位置に小さなマークが貼ってあるということを確認しました。私は背が低いものですから、そのように上のほうに、エレベーターに乗って目線を上げるということは、あまりなくて、それで、先日、初めてこういうものがあったのだということに気がついたのです。しかも、戸開き走行防止と書いてあるけれども、これが何を意味するマークなのかということが、恐らく、このような問題に深くコミットしない限りは、あまり伝わらないのではないかなと思いました。もちろん、ないよりはあったほうがよいのですけれども、どうせマークをつけるのであれば、もう少し分かりやすい情報提供になるような形は考えられないのだろうかと思いました。それから、これは、設置されているところにつけるということで、それは安心してくださいねという意味があるのでしょうけれども、設置していないところには、何もないのですね。設置しないところについて、利用者に対して危険を知らせるという意味合いはないですね。そこら辺については、どのようにお考えかということをお聞かせください。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 マークをやる上で、なかなか難しいのは、危ないものが分かるといいですねというのは、委員長の御指摘のとおりだと思うのですね。

ただ、いろいろなマークがありますけれども、大体そのマークは優良なものを表示する、例えば、省エネ性能が高いですとか、もしくは消防設備が適合しているマル適マークみたいなものもありますし、あれは、違反ですよとか、不適合ですよとか、性能が低いですよというマークを進んでしたがらない方がほとんどだと思うのですけれども、そういう状況下で、なかなか強制的につけさせることも難しいので、逆に優良なマーク、それから適合マーク、戸開走行保護装置がついているマーク、そういったものをつけることで、ついていないものは気をつけてくださいねと、逆にあぶり出していくという形でしか、現状では難しいのかなと思っているところでございます。

○鹿野委員長 より伝わるようにというのはどうですか。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 より伝わるようにという意味では、それは我々も反省点だと思ってございまして、あまり戸開走行保護装置というのがどんなものですよ、どういうエレベーターが必要なのですとか、そういったことをお伝えできてこなかったなといったところで、それも最初のお話に戻ってしまうのですけれども、より広報を幅広くやっていこうと、政府広報ラジオということで、国民の皆さんに直接訴えかけるような取組をやろうとしていますし、それ以外にも、テレビとか、新聞とか、インターネットとかをやればいいなと思っています。

また、今年は、実は赤とんぼの会さん、港区のエレベーター事故が起きて20年という年になっていまして、エレベーター事故が起きた6月3日というのが、港区安全の日という日になってございます。そこで毎年シンポジウムがあるのですけれども、そういった場でも、国交省のほうから、そのマークのPRみたいなことも兼ねて、我々の取組を紹介させていただこうかみたいなことも進めているところでございますので、いろいろ考え得るいろいろなチャンネルを使って、そういったものは広めていけるといいかなと考えてございます。

○鹿野委員長 どうぞ。

○黒木委員長代理 その広める対象として、不特定多数の人が利用するのか、あらかじめ決まっている官公庁の、例えば市役所とか県庁とか区役所とか、そういったところに、このマークの設置を義務付けるというのは、民間にやれというよりは、はるかにやりやすいのではないかなと思うのですけれども、その辺りはいかがでしょうか。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 義務付けがすぐできるかというのはありますけれども、まず、そういったところから、実は建築物防災週間の取組のところでも説明させていただきましたけれども、まず、隗より始めよではないですけれども、地方公共団体さんが所有のものは、まず、最初にやりましょうねといった訴えかけをしていますし、我々の国交省の建物も、まだ全部はついていないという状況がございますので、急いでつけていきますし、つけていく状況をホームページできちんとPRしていくといった取組も始めているところでございます。

そういったところで、ぜひ公共団体さんにもマークをつけてくださいという訴えかけは、御指摘を踏まえましてさせていただければと思います。ありがとうございます。

○鹿野委員長 大澤委員、お願いします。

○大澤委員 ありがとうございます。

お時間が押しているところ申し訳ないのですが、皆様のお話を伺って、私、全くまだ理解が及んでいないもので発言を控えていたのですが、今のマークの話を伺っていて思ったことを一言、感想と言えば感想なのでしょうけれども、やはりマークを貼るというときに、あるいは消費者へ、例えばリスクあるいは逆にこれはいい商品ですとアピールするというのは様々なものがあって、結局それは、商品の性質にもよるのだろうと思います。

このマークが貼ってあると、私も実は、この話を伺ってからマークを探したりしているのですが、すみません、私はまだ見つけられていない状況です。

ですので、マークのこともお話を伺うまで、実は全然存じ上げなかったぐらいなのですけれども、そのマークが貼ってあって、消費者は、安心はすると思うのです。今回のマークの意味合いというのは、安心をさせるというところに意味合いがあるのかなと思います。ですので、これはすばらしい品質ですよと、いわゆる規格型と言うのか、こういう規格を満たしていますというのを貼るという意味のマークなので、それ自体に、それはそれで意味があると思うのですが、他方で、やはり製品に伴う事故は、本当にいろいろなものがあって、言うまでもないのですが、消費者の使い方に起因するような事故が起きてしまうようなものと、今回エレベーターの話を伺っていると、例えば、どこに戸開走行保護装置、扉が開いたまま上に上がってしまうというのは、これは、消費者が気をつけるとして、どうすればいいのかというのが、私、先ほどから伺っていてよく分からないところがあって、例えば、いろいろ製品によっては消費者の使い方にもやや問題があってという、そういう事故もありますが、エレベーターに関しては、もちろん使い方とかの事故もあるのでしょうけれども、この扉がそのまま開いたまま上がってしまうというのは、消費者からすれば、どうすればいいのかが、私はよく分からなくて、そういうときに、何を気をつければいいのだろうかというのが、やや分からないところがあって、結局、今回のような製品の、特に扉が開いたまま上がってしまうという事故は、やはりそれをなるべく防ぐような、そういうリスクが発生することを防ぐような装置をつけるということが基本になるのかなと。あとはコストとか、そういう問題もありますので、全部つけなさいという話に、すぐなるかどうかというのは、なかなか慎重な検討は必要かもしれませんけれども、これに関しては、注意喚起をしたり、あるいは逆にこういう品質を満たしたマークですと貼ることによって、消費者に情報を伝えることで、事故はどれぐらい防げるのだろうかというのは、また、すみません、今までからもよく分からないところがあって、そういう意味で、ほかの製品事故の類いと、やや違うというか、消費者が気をつけていても、やはり勝手に開いて上がってしまったら、もう避けようがないというのですか、普通に乗っていてもということですかね、いわゆる誤使用ではなくて、変な乗り方をしたわけではない、でも開いて上がってしまうという、そういう本当に不幸な事故だと思うのですが、すみません、その辺り、このエレベーター事故にもいろいろなものがあると思うのですが、これは、消費者としては、どうしたらいいのでしょうかという、すみません、大変素朴な疑問で申し訳ないのですが、以上になります。

○鹿野委員長 お願いします。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 ありがとうございます。

消費者として、何に気をつけたらいいのかというのは、なかなか難しい話になりますけれども、これは、要は扉が開いたまま、エレベーターのかごの扉も開いたまま、エレベーターが上昇なり、下降なりをしてしまうという状況ですので、何に気をつけたらいいという、その気をつけるべきことはあまりないのですね。唯一気をつけられるとしたら、戸開走行保護装置がついていますよというマークを見ていただいて、そういうエレベーターに乗っていただくという状況なのですけれども、先生がおっしゃったように、まだ、今まで発見できていないという状況なので、全然足りていないのかなという状況だと思います。

あと、エレベーターのブレーキがすり減っていって、ブレーキが利かなくなるという事象ですので、保守点検をきちんとやっていただくということになるのかと思いますけれども、そういう意味だと、保守点検をきちんとやっているという観点だと、エレベーターの中で、同様に定期報告をやっていますよというところでマークがついています。これは、ほぼ全てのエレベーターについているのではないかと思いますので、そういったところで、ちゃんと点検をされているエレベーターかなというのを見ていただくというのも1つの目安になるのかなと思いますけれども、いずれにしても何に気をつければいいのかというよりも、我々が戸開走行保護装置の設置をより進めていくということになるのではないかと考えており、まずは、所有者、管理者の方へ働きかけを強めていくといったことを進めているところでございます。

○大澤委員 どうも御説明いただき、ありがとうございます。

確かにマークがついているエレベーターをなるべく選んでというのは、理想は理想かもしれないですけれども、ただ、やはり住宅だと、もうそこについているエレベーターを使うしかないし、最近、例えば市役所とか区役所でもすごく高いところにあるとか、高層ビルのようなものがあって、そういうものは、貼っていようが、貼っていまいが、その装置があろうが、なかろうが、消費者は乗らざるを得ないと思うのです。

ですので、私個人的には、伺っていて思ったのは、エレベーターは、かなり公共財に近いというか、特に都会だと、日本は、東京だと、これだけ高いビルとかを建てられている状況で、しかもそれは建築基準法上問題ないから建っているのだと思うのですが、その中には、当然、最近役所でも結構高いビルの中に入っているお役所は幾つもあると思うのですが、そういう公共財に何か設置されているエレベーターで、しかし消費者からすると、別にそのエレベーターを使わないと上に上がれないというときに、消費者からすると、気をつけようがないところが、この製品事故の特徴かなと、少なくとも扉が開いてというものに関しては避けようがないかなと思うので、そこを踏まえて、今回そういう防止装置をどれだけつけていくかというのは、もし公共財だとしたら、ある程度設置をどんどん広めてったほうがいいのではないかと個人的には思います。もちろんコストがかかるとか、いろいろなところはありますけれども、公共財に近いのではないかなという印象を持ったという、それだけです。大変ありがとうございました。失礼しました。

○鹿野委員長 ほかには、よろしいでしょうか。

それでは、時間も大分経過しましたので、議論はここまでとし、簡単にまとめたいと思います。

本日は、国土交通省様から建築物の安全確保に関する制度全体について御説明をいただくとともに、特にエレベーターの安全確保に係る最近の取組等について、丁寧かつ具体的な御報告をいただきました。

国土交通省では、エレベーターに関する安全対策として、戸開走行保護装置の設置費用等に対する補助金の拡充とか、あるいは政府広報等を活用した国民への周知、また、関係省庁等とも連携しつつ、エレベーターの適切な維持管理と安全確保のための取組を進めていらっしゃるということを理解いたしました。また、被害者遺族の赤とんぼの会とも連携されているという御説明もあり、被害者の声を受け止めておられるという点でも、心強く思った次第でございます。

しかしながら、残念なことに、エレベーターに係る事故が現在も発生しているという厳しい現実は重く受け止めなければなりません。本日は、委員からエレベーター事故防止のための方策として、特に既存エレベーターへの戸開走行保護装置の設置促進に向けた方策を中心に意見がございました。

順不同で申しますが、まず、業界団体への働きかけについてです。これは、もう既に行われているということでありましたけれども、大変重要な点ですので、引き続き取り組んでいただきたいと思います。

それから、リスクに応じたアプローチという点についてです。これは、先ほど確認させていただいたとおり、国交省でも通知等により、一定の対応は行われているということでありましたが、今、直前の大澤委員からの意見にもありましたように、特に公共性の高い不特定多数の人が利用せざるを得ないような、そういうものについて、リスク的にというか、社会全体のリスクということを考えたときに、やはりより安全性を一歩上げるということは重要だと思いますので、引き続きリスクに応じたアプローチという考え方をより膨らませて取り組んでいただければと思います。

それから、補助金については、設置され、拡充してこられたということではありましたけれども、やはり、地方でそれに対応する枠を設けるということが、なかなかなされていない。東京とか大阪などの大都市はともかくとして、その他の地方に、そもそもそれの受皿がないということでありました。これもいろいろと取り組まれて来られたことは、本日、お聞きしたのですが、やはり地方への働きかけというのをさらに進めていただきたいと思います。

その際に、後に消費者への周知啓発等については触れますけれども、やはり地方の財政については、いろいろと苦しいところもあるとは思いますけれども、地方に向けて未設置の場合にどのようなリスクがあって、また、事故が発生した場合にどういうことになるのかということについて丁寧な説明をしていただいて、注意喚起を行っていただくと同時に、聞くところによると、地方で枠を設けたけれども、利用率が低いから廃止しましたというところもあるようですので、これを設けるということだけではなくて、国と同様、地方においても、これを周知して、せっかくの補助制度ですから、それを活用するような広報等に取り組んでいただく必要があると思います。

大分地方によって温度差があるように感じられましたので、その点、ぜひ国としても、さらに、地方とのコミュニケーションをよろしくお願いいたします。

それから、議論の中では、保護装置がついているかどうかというのは、安全性にとって重要だし、そのことは、不動産を取引する際の重要なメルクマールの1つにもなるのではないかということで、黒木委員から重要事項としての説明事項の中に、戸開走行保護装置の有無等についても記載することとしてはどうかという御指摘がありました。

これについても、今、どのようになっているのかということを、まず確認していただいて、もし記載や説明の対象になっていなかったら、そういう方向で検討していただければと思います。

それから、先ほども自治体等への周知に触れましたけれども、消費者への周知啓発というのも非常に重要で、国交省では、政府広報等を活用して周知啓発に取り組んでいらっしゃるということではありましたけれども、まだ、消費者との距離感があるのかなという気がしております。本日も御意見として出ましたように、広報媒体を拡大するなど、さらに御尽力いただきたいと思いますし、それから防災訓練にこれを組み込むなど、防災訓練というもの自体は、かなり広く各自治体で行っていらっしゃることと思いますので、そのような中に組み込んでいただけると、随分違ってくるのではないかなという気もします。そこについてもよろしくご検討をお願いいたします。

それから、マークについて、これも設けていただいたということでありますけれども、戸開走行保護装置の、そもそもこの意味について、あるいはもう少し分かりやすい場所に置くとか、何らか指針レベルで、対応をもう少し後押しすることができるのではないかという気もしましたので、よろしくお願いいたします。

さらには、このマークの設置についても、公的な建物などから、ぜひより一層進めていただければと思うところでございます。

それから、保守点検というところが、建物の、特にエレベーター等の安全確保にとっては非常に重要だと思いますので、本日も御説明いただいたところではありますけれども、管理メンテナンスの業者様等、あるいはマンションとかであったら、それの重要性というところが、住民にも知れ渡るような形で、働きかけをしていただければと思います。これも周知啓発の一環ということではありますが、一方で、業者向けの、そういう周知啓発というところもありますし、消費者に対するものも含めて、よろしくお願いします。

それから、一段高いレベルでいうと、善如委員が御指摘されたように、やはり今後取組を進めるに当たって、かける費用とか、人員というのを無制限にこれに集中できるというわけではないと思いますので、効果的に取組がなされるように、対策の効果に関する分析が必要なのではないかということございます。それで、EBPMの考え方をここにも具体的に取り入れて、今後の取組に生かしていくということをやってほしいということでございます。

国土交通省様におかれましては、こうした意見も参考にしつつ、尊い命が日常生活の中で、安全と信じられているエレベーターによって奪われるような痛ましい事故が起こることのないよう、今後も引き続き、関係省庁、関係機関としっかり連携して安全確保に取り組んでいただきたいと思います。

本日は、非常に丁寧な御説明をいただき、質疑応答にも対応いただきまして、大変ありがとうございました。

どうぞ御退席ください。ありがとうございました。この後、少し続きますので。

○国土交通省住宅局建築指導課建築物事故調査・防災対策室福井室長 ありがとうございます。

(福井室長退室)


《3. その他》

○鹿野委員長 続きまして、消費者委員会に寄せられた意見書等の概要につきまして、事務局から御説明をお願いします。

○友行参事官 それでは、参考資料の2を御覧いただけますでしょうか。消費者委員会に寄せられた要望書・意見書・声明文等の一覧、2月分となっております。

この間、委員会に寄せられました意見書につきましては、全部で5件となっております。

まず、最初に取引契約関係でございますけれども、消費者庁の「多数の消費者に深刻な財産被害を及ぼす詐欺的な悪質商法対策プロジェクトチーム」での速やかな検討と立法化を求めますというのが、1つ目となっております。

右側の要望書・意見書等のポイントでございます。多数の消費者に深刻な財産被害をもたらす詐欺的な悪質商法への対応は、現状不十分であるとされております。

消費者庁においては、多数の消費者に深刻な財産被害を及ぼす悪質商法対策プロジェクトチームを設置されているということでございますが、本件については、長年にわたる積み残し課題ということでございまして、実効性ある規制の実施と、監視体制の強化が実現されることを強く要望するとされております。

次に、後払い決済についての新しい法規制を求める意見書でございます。

右側のポイントのところでございます。1つ目といたしまして、後払い決済事業者について消費者保護の観点から、少なくとも下記の内容を骨子とする新たな法規制を設けるべきとされております。

(1)として事業者の登録制、(2)として利用者について一定の与信審査を義務付けること、(3)といたしまして加盟店の審査・情報交換を義務付けること、(4)として本人確認、(5)として実効性のある民事ルールを設けることなどとなっております。

それから、食品についても1件いただいております。

それから、地方消費者行政についてでございます。地方消費者行政の充実・強化のための意見となっております。

右側のポイントでございます。1として、交付金について積極的に自治体においては活用されたいとされております。

2つ目として、新たな相談支援システムの移行に当たっては、スムーズな移行を実現されたい。

3つ目といたしまして、消費生活相談員の担い手確保と人材育成。

4つ目といたしまして、消費者安全確保地域協議会の設置の推進という内容となっております。

その他といたしまして、1件いただいているところでございます。

団体から寄せられた意見等のほかに、個人の方から17件の意見書などが寄せられております。内容としては、取引契約関係が4件、食品関係が2件、表示関係が1件、その他10件となっております。

事務局からの御説明は以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

この点について、委員から何か御意見等がありましたら、よろしくお願いします。

今村委員、お願いします。

○今村委員 今村です。

食品表示関係の要望が来ていて、食品表示部会の資料で回答漏れがあるということなので、これは、消費者庁のほうに伝えていただいて、何らかの対応を個別にお願いしたい旨、連絡してほしいと思います。

以上です。

○鹿野委員長 事務局からありますか。

○友行参事官 はい、承知いたしました。確認いたします。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

ほかによろしいでしょうか。

黒木委員長代理。

○黒木委員長代理 地方消費者行政に関しては、この前も本会議で取り上げたところでありまして、この意見書を踏まえた上で、基本計画に対する対応という1つの大きな柱ですので、今後も委員会としては、こういう意見を受けながら審議をしていったらいいなと思っております。

以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

ほかはよろしいでしょうか。

ありがとうございます。これらの意見書等については、必要に応じて消費者委員会の調査審議において取り上げることといたしたいと思います。いつも貴重な御意見等をいただきまして、どうもありがとうございます。


《4. 閉会》

○鹿野委員長 本日の本会議の議題は以上になります。

最後に、事務局より、今後の予定について御説明をお願いします。

○友行参事官 次回の本会議の日程と議題につきましては、決まり次第、委員会ホームページを通してお知らせいたします。

以上です。

○鹿野委員長 それでは、本日は、これにて閉会とさせていただきます。

お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上)