第484回 消費者委員会本会議 議事録

日時

2026年3月24日(火)13:00~14:45

場所

消費者委員会会議室及びテレビ会議

出席者

  • 【委員】
    (会議室)鹿野委員長、黒木委員長代理、大澤委員、小野委員、中田委員
    (テレビ会議)今村委員、柿沼委員、善如委員、原田委員
  • 【説明者】
    消費者庁地方協力課 赤井課長
    一般社団法人全国消費者団体連絡会 菅原事務局次長
    一般社団法人全国消費者団体連絡会 大出政策担当
  • 【事務局】
    小林事務局長、吉田審議官、友行参事官

議事次第

  1. 消費者基本計画の施策の取組状況等に関する調査審議(地方消費者行政)

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

《1. 開会》

○鹿野委員長 本日は、お集まりいただき、ありがとうございます。

ただいまから、第484回「消費者委員会本会議」を開催いたします。

本日は、黒木委員長代理、大澤委員、小野委員、中田委員、そして私、鹿野が会議室にて出席しており、今村委員、柿沼委員、善如委員、原田委員がテレビ会議システムにて御出席です。

山本委員は、本日、所用のため御欠席と伺っております。

それでは、本日の会議の進め方等について事務局より御説明をお願いします。

○友行参事官 本日も、テレビ会議システムを活用して進行いたします。

配付資料は議事次第に記載のとおりでございます。もしお手元の資料に不足等がございましたら、事務局までお申し出くださいますようお願いいたします。

以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございました。


《2. 消費者基本計画の施策の取組状況等に関する調査審議(地方消費者行政)》

○鹿野委員長 本日は「消費者基本計画の施策の取組状況等に関する調査審議」の一環として、地方消費者行政について御議論いただきます。

第5期消費者基本計画では、人口減少、高齢化、デジタル化に対応した地方消費者行政の方向性として、より効率的な体制整備を促進することの重要性と、そのために国等による支援を更に充実させていく旨が記載され、骨太方針2025においても、地方消費者行政の強化が盛り込まれるなど、地方消費者行政の充実・強化は、消費者政策における最重要課題の一つでございます。

今般、消費者庁では、消費者被害の未然防止、救済機能の維持・強化を図るため、地方消費者行政強化交付金の見直しが図られたと伺っております。

そこで、本日は、消費者庁から地方消費者行政強化交付金を始め、地方消費者行政の現状を踏まえた、これまでの成果と今後の課題等についてお話をいただき、また、全国消費者団体連絡会から都道府県消費者行政調査報告及び消費者団体から見た地方消費者行政の現状と課題等についてお話をいただき、その上で意見交換を行いたいと思います。

改めて、御紹介させていただきます。

本日は、消費者庁地方協力課の赤井課長に会議室にて御出席いただいております。

また、一般社団法人全国消費者団体連絡会の事務局次長、菅原様、政策担当の大出様に同じく会議室にて御出席いただいております。

皆様、本日はお忙しいところ、大変ありがとうございます。

本日の進め方ですが、消費者庁、全国消費者団体連絡会の順で御発表をいただき、その後、全体としての質疑応答、意見交換の時間を40分程度取らせていただく予定でございます。

それでは、最初に消費者庁、赤井課長から、まずは15分程度で恐縮ですが、御発表をお願いいたします。

○消費者庁地方協力課赤井課長 御紹介に預かりました、消費者庁地方協力課の赤井でございます。いつも消費者委員会の委員の皆様におかれましては、大所高所から御指導をいただきましてありがとうございます。

また、本日は、このような機会をいただきましてありがとうございます。私のほうからは、今回の交付金の見直しについて御説明を15分程度でさせていただきます。

座って説明させていただきます。

すみません、資料が飛び飛びで恐縮なのですけれども、3ページを御覧いただきまして、これは、昨年閣議決定しました消費者基本計画の内容でございます。

ここでは交付金について、これまでの支援、具体的には交付金の推進事業というものの活用期限が到来する中、これまでの自治体の努力によって築き上げられてきた行政サービスの水準が低下することのないよう、適切な対策を講じると共に、環境変化ですね、人口減少、高齢化ですとか、デジタル化等の環境変化に地方消費者行政が対応できるよう、支援の在り方について見直しを行っていくと閣議決定しております。

その後、国会などで活発に御議論いただきまして、6月に衆議院で決議をいただいております。これも、すみません、飛んで恐縮なのですが、27ページなのですけれども、衆議院の消費者問題特別委員会における決議というのを6月5日にいただいております。

今回の交付金の見直しは、このまさに決議を具体化するものだと認識しております。ほぼこの決議に沿ってメニューを組み立てていったというものでございます。

では、全体について御説明をさせていただきます。

これも、すみません、恐縮なのですけれども、9ページを御覧ください。

これが今回の交付金の見直しの全体像でありまして、これまで推進事業と強化事業という2つの枠組みで支援をしておりました。

推進事業というのは、消費者庁を立ち上げるときに、地方の消費者行政の充実が必要だということで、消費生活センターの立ち上げなどを含めて幅広く定額10分の10で支援を始めたというものでございます。その流れを汲むメニューでございまして、これは、あくまでも消費生活センターの立ち上げなどを支援するものということで、どこかで出口はあるねということで、財政当局ともこれまで長年、自治体の現状、到達点などを踏まえながら調整をしてきたわけですけれども、いよいよこの推進事業というのは、さすがに立ち上げの局面というのは終わっただろうということで、令和7年度に大部分の自治体で終了するということが、もう過去に決定されておりました。

今回、このような状況で自治体の現場の皆様から、この推進事業が急激になくなってしまうと、これまで築き上げてきた身近な相談窓口の充実というところが、一気に後戻りしてしまうのではないかという御指摘を、強い声をいただきまして、今回先ほどの消費者基本計画にありましたとおり、これまでの成果を後戻りしないという観点から対策を講じたというのが、1つ目の大きな柱でございます。

それが資料の9ページの①の相談機能維持・未然防止強化型ということで、これは、消費者基本計画の期間中、令和11年までの間に、この相談窓口の機能をしっかりと維持すると、それから啓発など、未然防止活動をこれまでより強化するということを前提に、令和7年度時点で推進事業を活用した自治体には、引き続き、定額で同様の支援を行うというメニューを設けております。これが①のメニューでございます。

②は、これも単独で消費生活センターなり、相談窓口を維持することが難しい自治体、こちら向けには、広域連携で相談機能を維持していくことを促進するためのメニューでございまして、これも令和11年度まで消費者基本計画の間は定額、その後は、3分の2という比較的手厚いメニューでございます。令和15年度以降の補助率については、また今後の検討という内容でございます。

③の地方消費者行政推進型というのは、もともとこの推進事業については、小規模自治体については、令和9年度までという期限が設けられておりましたので、これは予定どおり令和9年度まで継続するという内容になっております。

この①から③というのは、性質としては、これまでの築き上げてきたものを後退させない、しっかりと維持していくというような性格のものであります。機能を維持するというところが主眼のメニューになっておりますけれども、手厚くなっておりますけれども、ただ時限で、いつまでも10分の10で支援というのはできませんので、いずれは、もう一歩進んでいただくということを念頭に置きつつも、今の状況を踏まえて定額での支援を継続するという性格のものでございます。

もう一方の青い大きな矢印で囲ったところが、機能強化事業と整理をしております。上のほうが機能を維持していくこと。下のほうは環境変化、いろいろありますので、そういったものに地方消費者行政が対応できるよう機能を強化するというところに主眼を置いたメニューでございます。

1つ、ここで悩ましいところが、推進事業は使っている自治体の現状を踏まえて、事実上の継続という形で対応しておるのですけれども、一方で、既に自助努力で一般財源を獲得して、この交付金から卒業していかれた自治体もありますので、そういった自治体からすると、少し言い方は悪いですけれども、ぎりぎりまで使ってきたところだけが得をするのではないのかと、そういう声もいただいておりますし、そういう御指摘もごもっともかと思っております。

そこは悩ましいところでありまして、ただ、現状を見ますと、この支援がいきなりなくなってしまうと、元に戻ってしまうと、そこは、まずは避けなければいけないということですので、そういったところを手当しつつ、今後こういった公平性的な観点をどう対応するかというのは、1つの大きな課題となっております。

そのための1つの対応として、我々は、これまで推進事業を使っていた自治体、使っていない自治体を含めて関係なく、この消費者行政を機能強化していただくと、これはデジタル化ですとか、高齢化の加速、単身世帯の増加というところを踏まえて、これまでの消費者行政の機能をよりバージョンアップしていただくという取組を行うところには、この④から⑧のメニューというものを用意して、今回新たなメニューとして創設しております。

したがいまして、最後まで使っているところが得なのではないかという御指摘に対しては、全てではないかもしれないのですけれども、こちらの機能強化をサポートするメニューというのを用意させていただいているということで、ぜひそちらのほうを使っていただきたいと。

こちらのほうは、①から③と違って、この時点でいつまでとか、期限をメニューとして区切っておりませんので、そういった意味では、こういったメニューを活用していただきながら、機能強化を図っていただけるよう用意しているということでございます。

少し時間の限りがありますので、各メニューの詳細についてまでは御説明できないのですけれども、簡単に御説明申し上げますと、④の相談・見守り連携強化型というメニューは、これは市町村向けのメニューでございまして、今まで、相談というと、どうしても消費生活相談窓口があって、そこで受動的に対応するというところが主だったと思います。もちろん、いろいろ出前講座とか、活発にアウトリーチ的にやられている自治体もありますけれども、総じて見れば、相談を待っているという対応だったかと思うのですけれども、単身世帯、それから高齢者が増える中で、自ら相談できない、相談しない人がこれから増えてきますので、そういった方を狙った消費者被害というのが増えるところに対して、これまでのような待ちの相談対応ではなくて、積極的に、こちらから、どんどん地域に出向いていって、消費者トラブルの未然防止のための情報提供を行ったり、それから被害を発見したら消費生活センターにつないでいくというアウトリーチ的要素も、これから地方消費者行政でもやっていかなくてはいけないのではないかというところで、それを支援する新たなメニューでございます。

具体的には、15ページにメニューがございますけれども、消費生活センターに勤務いただいている相談員さんは、もちろん相談の対応がメインなのですけれども、日々、消費者被害の最前線に立っておられて、実情を知悉されている相談員さんの知見をフル活用していただいて、これは消費者庁でも推奨しておりますけれども、この見守りネットワークで実際に見守りをする方、これは、例えば民生委員さんですとか、介護ですとヘルパーさんですとか、民間の、例えば金融機関とかを含めて広く、あそこで見守りをする人に対して最新の消費者被害の状況ですとか、注意すべき情報ですとか、そういったものをインプットしていただくというのを新たな役割と位置づけまして、そういった取組をやっていただく。

さらには、国により早く情報提供、具体的にはPIO-NETの入力を、これまで以上に迅速に入力していただくということを任務として、ここに交付金を2分の1充てていくというメニューでございます。

これは、相談員さんの報酬も含めて、2分の1で基本的には支援するというメニューでございます。

見守りネットワークを、これによって機能を活性化すると。見守りネットワークは年に1回集まって会合して終わりというケースが、今はかなり多くて、必ずしも全国的に活発に活動しているかというところは、まだ道半ばの状況ですので、ここで見守りネットワークの活性化を図るという意味と、消費生活センターとの連携を強化するというのが、この事業の目的であります。

これが市町村向けのメニューでございまして、将来的には、これが基本的に交付金の柱のメニューになっていけばいいなと思っております。

また、今回、相談員さんの任務として、見守り活動支援などを位置づけておりますので、交付金で相談員さんの報酬にも活用できるというものでございますので、我々としては、活用いただく自治体には、これを機に相談員さんの処遇改善というものを抜本的に図っていただきたいというところを期待しております。

ただ、いろいろ現場を回りますと、お金が使えるようになったからといって相談員さんの報酬というのがすぐに上がるわけではないのですと、それは、ほかの自治体の中のいろいろな非常勤職員さん、会計年度任用職員さんの横並びがあるので、お金が使えるからといって、そんなに簡単に上がるものではないのですというのが、多くの現時点での受け止めでありますので、ここは、この交付金で相談員さんの処遇改善にどうやってつなげていくかと、これが1つの課題だと認識をしております。

また、9ページに戻っていただきまして、次の広域連携強化型、⑤のメニューであります。②と⑤は似ているのですけれども、②は、新たに広域連携を立ち上げる自治体、参加する自治体への支援でございまして、⑤は、広域連携を担っている中心的な自治体、具体的には、消費生活センターが立地している自治体向けの相談員さんの増員などを含めたメニューでございます。

広域連携ですね、我々は今、単独で難しい場合は広域連携でと申し上げているのですけれども、一方で1つの懸念として、広域連携をやってしまうと、周辺の自治体は、分担金だけ払って、もう知らないというところが一番の懸念でございまして、やはり相談を中心市で集約するにしても、周辺市のほうは最低限の消費者行政といいますか、機能は持っていただきたいと。

ただ、そのためには、中心市の消費生活センターと、周辺の市町村の消費者行政担当の方々との連携というのが必要でございまして、消費者被害の状況ですとか、また、センターはないけれども、あなたの町村の町民さんでは、最近こんな被害がありましたとか、そういう自治体というのは、比較的うまく連携がいっていると我々は認識しておりまして、そのためには、やはり、中心市というのは特段の負担があるだろうというところで、中心市である自治体の体制の強化のためのメニューが⑤でございます。

最後に、⑥、⑦のメニューでございます。これは、21ページでございます。

先ほどの2つは、市町村向けのメニューなのですけれども、これは、都道府県の主に消費生活センターの機能を高度化するための事業でございます。

主に2つの観点がありまして、1つは人材確保、これは消費生活相談員さんの担い手確保というのが、大変な人手不足などもあり、厳しい中、個々の市町村が相談員の育成ですとか、確保をやるというのはなかなか厳しいだろうということで、県内全体の相談員の配置状況などを踏まえて、先手先手で都道府県が人材の掘り起こしですとか、養成というのをやっていただきたいということで、都道府県は、そういった方向に業務をひとつ重点化してほしいというメッセージも込めて、21ページの1、2をセットで用意しております。

1のほうは、相談員の掘り起こしということで、いろいろな講座を開催したり、PRするための経費。

2は、その中からOJTで相談員を養成していただくと、それにかかる費用、これは候補者の報酬を含めて見るということで、柔軟な仕組みを考えておりまして、都道府県の消費生活センターで就業するもよし、将来配置が予定されている市町村の消費者センターで就業するもよしということで、いろいろな方式をできるようにしたいと思っておりますけれども、主眼は、都道府県が主体的、主導的に相談員の掘り起こし、養成をやっていただきたいと、こういうメニューでございます。

最後、21ページの3の(1)(2)は、都道府県の消費生活センターの機能の高度化というところを支援するものでございます。

(1)が「特定領域相談への対応力強化」ということで、これは、簡単に言うとSNSなど、なかなか難しい、ややこしい相談に、主に対応できる人を配置すると、そこを支援するというものでございます。

都道府県の機能の高度化というのも、全ての市町村で、なかなか全部聞き入れるのは難しいのかなというのもありますので、簡単に言うと、本当に難しい、ややこしい相談は、どちらかというと県でしっかりと受け止めてほしいというところが主眼であります。

プラス、消費者庁としても、やはり国、国民生活センターも含めて、そういった情報は、やはりほしい、アクションのために必要ですので、それを迅速に国に報告していただくということ、ある意味、国の安定的な機能も意図して、都道府県の消費生活センターの高度化を図るためのメニューでございます。

(2)は「市町村支援力の強化」ということで、市町村を支援する人を配置するところに支援をするということで、都道府県には、人材の養成・確保、難しい相談への対応、市町村への支援というところに特に重点を置いて、シフトしていただきたいという意図を込めて、このようなメニューを用意しております。

最後は、重点課題対応型、22ページであります。これは従来の強化事業を、かなり簡素化して使いやすくしたものであります。これは特に、従来の機能強化事業の延長線のものでございますけれども、自治体のほうから使いにくいという声もいただいておりましたので、その辺の運用面の改善も含めて改装をしたというものでございます。これが交付金の全体像であります。

これまで自治体のほうには、交付要綱などの周知は行っております。今の我々の持っている感触ですけれども、今回かなり交付金の見直しを抜本的にやりましたので、従来のメニューを使っていたところは、そのまま乗り換えられるのですけれども、機能強化事業のほうは、我々は、かなり前から周知はしていたのですけれども、やはり最後の本当の細かいところというのは、年末から年明けぐらいにかけて情報提供をしておりますので、なかなか自治体のほうでも準備が追いつかない、もう予算プロセスが始まっているというところもありまして、令和8年度については、この強化事業系のメニューというのは、実際の活用というのは、かなり限定的にとどまるのは仕方ないかなと思っております。

一方で、このように使えないのかなとか、これは少し条件が厳しいのではないかとか、いろいろ声もいただいておりますので、その辺の運用の在り方というのも、ある程度整理して、今、試行錯誤しながらやっておりますけれども、今後、令和8年度の補正予算が実際あるかもしれませんし、さらにいえば、令和9年度に、その活用に活発に手が挙がるように、我々も周知の徹底というのをこれからしていきたいと思っております。

それから、最後に、すみません、これは地方の消センではないのですけれども、26ページになりまして、先ほど、この交付金を機に相談員さんの処遇改善を進めていきたいと申し上げましたけれども、まず、隗より始めよではないですけれども、国民生活センターの相談員さんの報酬を今回約2割ほどアップしまして、かなり抜本的に改善をしております。国センのほうは、都道府県をはじめ、市町村の消費生活センターのセンター・オブ・センターズと位置づけておりますので、そこの相談員さんというのは、やはり高度な知識、技能、ノウハウを持っているはずですので、その期待される機能にふさわしい待遇とするために、今回、抜本的に改善いたしました。

こういったものが自治体に波及していくところも期待をして、このような相談員さんの報酬の見直しというのを、令和8年度予算で計上をしているところであります。

では、私からは、また、いろいろ細かいお話はあると思いますけれども、概要は以上でございます。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

また、時間の関係で省略されたところは、後の質疑応答のところでお答えいただければと思います。

続きまして、全国消費者団体連絡会の菅原様、大出様から同じく15分程度で、お話をお願いします。

○一般社団法人全国消費者団体連絡会菅原事務局次長 皆さん、こんにちは。全国消費者団体連絡会の菅原、それから大出の2人で今日はお話をいたしますが、メインは大出がお話しします。

簡単に紹介していきますと、今回の調査報告なのですが、全国消団連の中に、地方消費者行政プロジェクトというのを設けました。地方の会員団体を中心に10名程度の方が参加されて、それぞれ設問づくりから回答、分析、そして、意見の取りまとめまで関わってつくっているということです。

あと、自己紹介も後でありますけれども、全国消団連は、今年の12月24日で結成70周年を迎えるということで、また、こういった活動に力を入れていこうと思っているところです。

では、大出さん、お願いします。

○一般社団法人全国消費者団体連絡会大出政策担当 全国消団連の大出です。このような機会を設けていただき、ありがとうございます。

それでは、私から、地方消費者行政調査の報告について説明させていただきます。

2ページをお願いします。

全国消団連は、現在47の会員の消費者団体と連携しながら、消費者の権利の実現と、くらしの向上、消費者団体活動の活性化と消費者運動の発展に寄与することを目的として活動しております。

3ページをお願いします。

全国消団連の地方消費者行政プロジェクトは、消費者団体、弁護士、相談員の方が構成メンバーで、2018年度から毎年、都道府県の消費者行政調査を実施しています。

2025年度の調査は、昨年8月から9月に実施し、設問の内容はこの記載の7項目です。

47都道府県から回答がありました。県の消費者担当部局の皆さんには、大変感謝いたします。

それらの回答を分析し、意見書を作成して、2月24日に国に提出しました。都道府県を全て県と表現して報告いたします。

4ページをお願いします。

推進交付金の活用についてです。先ほど赤井課長からも説明がありましたが、国は、2009年の消費者庁設立に合わせて、地方消費者行政の充実・強化を目的に、地方消費者行政活性化基金として、消費生活センターの整備や相談員の育成に活用されてきました。

その後、推進交付金が設けられました。その交付金は全額給付で、昨年度の調査でほとんどの県と市区町村のほぼ半数で活用されていました。そして、市区町村の交付金のうち47パーセントが、相談員の人件費に充てられていました。

2027年度までに全ての自治体で、活用期限が終了することから、その後の相談体制の維持に課題があると考えて、調査を行いました。

調査のところを見ていただければと思います。

2024年度に活用期間が終了した事業があったのは24県でした。その中で、約4分の1の自治体からは、継続の意思がありながら、国の活用期限終了に伴い、事業を終了したと回答がありました。

これにより、地域における消費者行政の維持に大きな影響を及ぼしているのではないかと考えました。

一方で、自主財源を確保して事業を継続している自治体もあり、相談員の安定的な確保や見守り活動を継続している自治体の努力は評価されるべきであると考えます。

5ページをお願いします。

意見は全部で4項目提出しました。その中の交付金に関連する意見です。

2026年度の交付金は新たな枠組みのもとで、事業メニューが大幅に充実し、地方消費者行政を支援する内容が具体化しています。

自治体は、自主財源の確保に努めると共に、交付金の多様なメニューを積極的に活用して、事業の継続と強化をしていただきたいと考えます。

また、国は使いやすいルール整備、申請や報告の簡素化を行い、県に申請を促す工夫をしてください。手続の負担軽減の意見は、毎年自治体より要望されている内容です。

6ページをお願いします。

全国で相談員確保が困難になっている状況から、県での採用状況について調査をしました。

相談員の採用形態は、外部委託をしている県を除き、全てが会計年度任用職員制度を導入しています。しかし、更新上限の撤廃が進む中、依然として14県が雇用期限に制限を設けている状況がありました。

相談員の処遇については、相談員数や給与形態、勤務実数に大きな差があります。例えば、常勤に近い働き方をしている場合でも、一般職大卒の初任給を下回る例が多くあり、国家資格を有する専門職として処遇の抜本的な見直しが必要であると考えます。

下の項目です。指定相談員と主任相談員の配置状況については、指定相談員制度が導入から7年が経過しましたが、設置数は半数未満という状況でした。

7ページをお願いします。

県での相談員資格養成講座の実施状況についてお聞きしました。実施しているのが12県、その中で新しい相談員の採用に結びついている県は、9県で75パーセントありました。県のニーズに反映した講座を実施していた場合、高い確率で相談員確保につながるという結果が出ています。

県で講座を実施していない理由は、下にある棒グラフのあるとおりです。消費者庁の企画については、期待をしている県が多くあります。

8ページをお願いします。

相談員の採用に当たり、課題となっていることについてです。記載のあった45パーセントの17県で、有資格者の採用に苦慮しています。また、応募者の年齢が高めであることや、採用しても辞退されてしまうこともあるようです。安定的な雇用環境と職務内容に応じた適正な処遇を確保することは、職として相談員が選択されるための重要なインセンティブになると考えます。

9ページをお願いします。

意見です。県が実施する養成講座が一定効果を上げていることもあり、地方の実態に合わせた柔軟で確実な育成が必要ではないかと考えます。相談員が安心して働き続けられる環境を整備することは、地方行政の継続的な発展に不可欠であると考えます。

10ページをお願いします。

2026年10月に、現行PIO-NETから新たな相談支援システムに移行する予定です。その準備状況と課題を調査しました。

交付金メニューの消費生活相談のデジタル対応を行うための体制整備を利用したのは38県で、利用県の平均額は約205万円。最も多く利用した県は約780万円でした。入出力装置、周辺機器、端末が20県以上で利用されています。

課題として考えることは、相談員の負担が増える懸念や、費用負担、セキュリティー対策などの不安もあるようです。

11ページをお願いします。

様々な不安が存在する中、より丁寧な情報提供と支援が必要です。全国の相談情報は、国においても、政策を根拠づける重要なデータとして活用されており、新システムはそれを集約、分析する機能を持つものです。そのために必要な更新費用、ランニングコストについて、国は費用を負担すべきであると考えます。

12ページをお願いします。

広域連携についてです。消費生活相談DXアクションプランでは、広域連携の設置、規模拡大の提起がありました。2021年度の調査との変化も含めて分析を行いました。

広域連携を実施している地域が2021年には155か所あり、今年度は166か所になり、11か所増加しています。

方式や事務内容は、前回と比べて大きな変化は見られませんでした。県の支援では、広域連携の担当者会議に県の職員が出席していると回答した県が4県ありました。

また、相談窓口の周知や、専門相談を県が担うなど、市町村との役割分担が行われている例もあります。

広域連携のメリットは、住民がいつでも安心して相談できる環境や相談員不足を補うことも挙げられます。ただし、広域であるので、近隣で発生した消費者問題の迅速な対応が難しい場合もあります。広域連携を機能させるためには、市町村同士の協力体制と情報共有をしっかり行い、その先の具体的な対応策、例えば、見守りでの被害の未然防止などにつなげることが重要です。

13ページをお願いします。

消費者安全確保地域協議会についてです。

高齢者や単身世帯が増え、また、配慮を要する消費者の見守りは大変重要です。協議会は、県では昨年28県から30県と設置が増えています。

市区町村レベルでは、2024年11月末の529から、2025年11月末には565と増加しています。

県での協議会が設置されない理由は、身近な自治体が中心となって見守りを行う必要があるとの認識や、県の担当部署の負担感、財政も影響していると考えられます。

設置して進んだこととして、構成メンバーの認識や情報共有、メンバー間の連携などがありました。

協議会の開催頻度は、昨年同様に年1回程度が多かったのですが、議題は被害状況の共有、未然防止事例の共有、解決に向けた意見交換など、より具体的な内容の協議が昨年度より増えていました。

14ページをお願いします。

具体的な見守り活動や被害防止につなげていくためには、協議会は、構成員が消費者被害の理解を深め、自分たちができることを自ら考えていかなければならないと考えます。

設置の支援だけでなく、実質的な見守り活動の推進に重点を移していくことが必要です。

15ページをお願いします。

強化交付金の活用についてです。活用されているメニューと、あまり活用されていないメニューに二分に分かれる傾向は継続しています。ほとんど活用されていないメニューを見てみると、相談員の業務のテレワーク化に向けた体制整備は、個人情報の取扱いに係る仕組みも含めて、国がモデルを示す必要があると考えます。

ただ、先ほどの赤井課長のお話から、メニューから削除されていたことが確認できました。

また、公益通報者保護制度の推進は、法改正を含め、積極的に活用できるよう働きかけを行うことが必要であると考えます。

16ページをお願いします。

要望についてです。推進事業の継続と相談員の人件費に対する内容が、今回は多く出されました。

現行の交付金制度は、要件や補助率の制約が多いゆえ、継続して事業を進めることが難しい仕組みになっています。そのため、制度の緩和や改善を求める声が多いのが現状です。

地方行政は、地域住民の生活に直結し、消費者被害の防止、救済を担う地域の大切な基盤です。相談窓口の充実で見守り活動を通じて、高齢者を守るだけでなく、悪質商法や、契約トラブルから住民を守る役割を果たしています。また、地域の状況を国に伝え、政策形成に反映させるという重要なフィードバック機能も担っています。特に相談員は、この地方行政を支える中核であり、処遇改善と担い手の確保は喫緊の課題です。

先ほどお話もありましたとおり、2026年以降の相談体制が危ぶまれる中で、県議会、市議会、弁護士会、消費者団体などから意見が多数提出されました。現在136地方議会から139本の意見書が出されています。国会でも質疑があり、基本計画や消特委の特別決議、骨太方針など、地方消費者行政の重要性が明確に位置づけられました。

今回、現場の声を活かして新たな交付金メニューが提案されています。自治体に対しても限られた交付金を積極的に活用すると共に、自主財源を確保する努力が求められています。

17ページをお願いします。

地方消費者行政の充実・強化のための意見、4項目を2月24日に提出いたしました。

18ページをお願いします。

先週、地方消費者行政の充実・強化を考えるシンポジウムを開催し、交付金の新たな枠組みを基に、相談員確保や見守り活動の強化について意見交換を行いました。

御清聴ありがとうございました。

○鹿野委員長 御発表ありがとうございました。

それでは、これより質疑応答、意見交換をしたいと思います。時間は少し押していますが、当初予定のとおり40分程度を考えております。いかがでしょうか。

中田委員、お願いします。

○中田委員 地方消費者行政の現状と課題について、分かりやすい御説明をいただき、ありがとうございます。

全国消団連の定点調査により、現在の地方消費者行政の課題を明確に提示していただき、また、消費者庁においても、地方行政の現状を踏まえた上で試行錯誤もありながらということでありましたが、対策を講じ始められていることを知ることができました。

その上で、赤井課長に2点質問をさせていただければと思います。現状、地方自治体が担っている業務は消費者行政以外にも多く、消費生活相談員業務に担当者や、相談員を十分配置できていないような規模の小さな地方自治体や、公共団体では提供できるサービスが追いついていない状況が顕在化しているということであると思います。

その打ち手の1つに広域連携強化を挙げていただいていますが、広域連携により見守りネットワークを活用しても消費生活相談員自らが地域に出向いていくなど、アウトリーチ活動を強化していくと、それぞれの守備範囲が広くなって、業務量やコミュニケーションコストが増えて、ますます担い手を増やす必要も一時的には出てくるのではないかと思われますが、相談員の処遇改善策以上に、そこに対しての対策が具体的にあるかということを、まず1点、お伺いさせてください。

2点目は、広域連携推進や消費者安全確保地域協議会の設置や運営を地方公共団体に任せているだけでは、なかなか進まない場合もあると考えられますが、国として、このいただいた説明資料の中には、支援をしていくという言葉が、何回も出てくるのですが、具体的にどのような関与をしていかれる御予定であるか、具体的な策の計画があれば、教えていただければと思います。

○消費者庁地方協力課赤井課長 御質問ありがとうございます。

まず、広域連携、小規模な自治体での消費者行政をどのようにやっていくかという御質問だと思いますけれども、我々は、相談員さんが見守り活動をやるということは、基本的には想定していなくて、見守りネットワークというのは、日常的に消費者・住民に接する人が、その業務の中で消費者問題についても少し考慮に入れていただいて、例えば、訪問介護に行ったときに、何か最近だまされていませんかねとか確認して、こういう被害があるから気をつけてねと一言言っていただく。それから、何か異変に気づいた場合には、消費生活センターにつないでいただくということを、見守り活動と認識していますので、相談員さん自らが、例えば、出前講座で消費者に直接というのはあるかもしれないのですけれども、基本的には、資料の15ページの見守りネットワークにいろいろな構成員が書いてあります。この方たちが、日常業務の中で見守りをされる、消費者に接する際に、消費者問題について触れていただくということですので、相談員さん自体が直接やるわけではないと。

ただ、相談員さんにやっていただきたいことは、見守る方に情報提供をしていただきたいということなのです。その分は仕事が増えるといえば増えますし、ただ、もう既にやっている自治体もあります。今やっていることをそのままねという自治体も、もちろんあります。

それで、見守り活動支援と言っているのですけれども、これは、図が最初あまりよろしくなくて、真ん中の緑の矢印で走っている人が2人しかなかったのですけれども、オンラインでもいいよということで、上にパソコンと座った人を2人、最近の絵で加えたのですけれども、例えばイメージとしては、公民館に出向いて、民生委員さんに情報提供をするだとか、地域包括支援センターに出向いてとかというのは、典型的なイメージなのですけれども、それだけではなくて、メーリングリストで、そういう見守り構成員の方に情報提供をするだとか、あとオンラインで集まってというのも、いろいろな手法をありとしていますので、その意味で、我々としては劇的に相談員さんの負担が増えるということは、想定しておりません。

また、広域連携でというところについては、先ほど申し上げたように、中心市の相談員さんを増員することも、交付金で支援をしており、周辺市の幾つかの見守りネットワークとの連携を強化しなくてはいけませんので、そこについては、負担が生じるのは事実ですので、人員の増員分は、この交付金、しかも3分の2というかなり高い補助率で支援を設けておりますので、これで強化をしていくところをイメージしております。

一方で、先ほど申し上げましたとおり、広域連携の周辺市、これは恐らく小規模な自治体が多いと思うのですけれども、そこは、相談業務は集約をしていただく一方、最低限、どういったところを担っていただきたいのかというところで、やるとしたら、見守りと消費生活センターにつなぐ機能、ここは、どんなに小さな自治体でも機能を持ってほしい、消費者行政を全く放棄しないでいただきたいというのが、基本的なスタンスであります。

ただ、本当に人が少なくて、消費者行政まで手が回らないというのが実情でありますので、そこについては、例えば、見守りネットワークであれば、福祉ですとか、いろいろ高齢者の見守りネットワークとかありますので、それに乗っかっていただくと、その見守りの活動のついでに消費の視点も入れていただくと、一から消費者行政の担当の方が、単独で消費者安全確保地域協議会をつくるということに、必ずしもこだわっているわけではないということであります。

ただ、次の質問とも絡むのですけれども、それでも小規模な自治体にとってみると、どうやって福祉と連携したらいいのですか、どのようにやったらいいのですかというところが、まだまだ、我々としても解決できていないところでありますので、まず、相談・見守り連携強化型というのは、来年度と再来年度は、モデル的にやると位置づけておりますので、いろいろ試行錯誤を重ねて、事例をまずつくると。この交付金メニュー以外でも全国で事例を創出、集約をして小規模自治体では、どのようにほかの分野とも連携してやったらいいのか、例えば、厚労省の重層的支援体制整備事業、これと連携を図るやり方もあろうかと思いますし、どのように組織をつくるのかとか、そういったことも、いろいろな事例を広く集めて整理をして提供していきたいというのが、先ほどの2つ目の御質問の国の支援というところで、交付金以外には、そのように考えております。

ただ、なかなか自治体の広域連携というのは、これは相談窓口でいうと、自治体間のいろいろな歴史的な関係性とかがありますし、そういった意味で、なかなか国がこうしろというのも難しい面もありますので、基本的には、地域の実情に応じてやっていただくと。そこに交付金、更には情報提供をしていくというのが、当面の消費者庁としてのスタンスでございます。

○中田委員 丁寧な御説明をありがとうございます。

広域連携を推奨していく上では、例えば、広域連携をコーディネートするリーダー的役割を担う人材を配置していったり、あと、広域連携が成功しているモデル、地域もあると思いますので、そういった情報を共有し推奨していく等も考えられると思いますので、推進が滞りなく進むような具体的なサポートを地方行政の方々の意見を聞き入れながらというのは、まちまちなので大変かと思いますが、要望をお聞きいただきながらの対策と支援をお願いしたいと思います。ありがとうございます。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

ほかに、小野委員、小野委員の次は大澤委員で、お願いします。

○小野委員 御説明をいただきましてありがとうございました。

私自身、消費者問題と社会福祉の間を行ったり来たりしながら研究や活動をしていまして、その点で言いますと、中田委員の問いかけと重なるところがありまして、議論になりました消費生活安全確保地域協議会の機能強化を図っていくことに、更に予算的な措置をして、パワーアップをしていくというのは、大変いい流れだと思っています。

一方で、例えば、アウトリーチと聞きまして、社会福祉学を勉強していた身として、訪問をして一対一で膝を詰めて対話をしているという風景をイメージしてしまいますので、ここではどういったことを言っているのかを、他の領域の方と連携する上では、共通の認識を持って進めていかないと、誤解を生じるといいますか、こんなはずではなかったと、せっかくいいアイデアが活かし切れないことも生じるのではないかなと思いました。 

行政手続のことが分からないので、あまり、核心を突いたようなコメントにはならないと思いますが、消費者行政もそうですが、消費者教育も届けたい人に直接届けるというやり方もありますし、その対象者との間の担い手、ここに焦点を当てて研修をしたり、あるいはサポートしていくという進め方などいろいろあるかと思います。

私がお尋ねをしたいのは、今回の取組の中で、そういったことを評価する指標とか、ガイドラインといったものを近く策定をされる御予定があるのかというのを確認したいと思っています。

つまり、お金が関わりますので、どうしても効果の測定とか、質の保証とか、そういったものを求められます。さらに、限られた予算を配分していくときには、それを突き合わせて、更に優先度の高い自治体に予算をつけていくことになるかなと思っています。

ですので、質問をまとめますと、評価をする指標とか、あるいはガイドラインのようなものも併せて策定をされる予定なのかどうか、赤井課長に質問となりますけれども、よろしくお願いいたします。

○消費者庁地方協力課赤井課長 御質問ありがとうございます。

直接の質問ではないですけれども、アウトリーチというところは、我々も少し気にしておりまして、アウトリーチ的と言っているのですけれども、その辺、誤解がないように、御指摘を踏まえて、あまり混乱しないように気をつけたいと思います。

2つ目の指標とガイドラインにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、令和8、9年度は、この事業は、モデル的に先行実施としております。ここでいろいろ試してみて、ガイドラインをつくろうかと。令和10年度からの本格実施に向けては、御指摘の評価の指標ですとか、それから、先ほど申し上げた事例ですとか、どういう段階があるのかとか、そういったものをガイドラインとしてつくっていくという予定でおりますので、まずは2年間いろいろやってみて、試行錯誤を繰り返しながらガイドラインをつくっていきたいと思っております。

○小野委員 ありがとうございました。

好事例を積み上げていって、そこから、指標、ガイドラインを策定される御予定と、それからスケジュールについて確認できました。どうもありがとうございました。

○鹿野委員長 それでは、大澤委員、お願いします。

○大澤委員 丁寧な御説明をいただき、ありがとうございました。

私のほうから質問は2点ありまして、1点は赤井課長、もう1点は全国消費者団体連絡会の大出様に伺いたいと思っております。

1点目なのですが、これも先ほど来出ている中田委員が、最初に設置された点で、見守りの関係で、半分意見みたいになるかもしれないですが、少し気になったことが私もあります。

趣旨は、先ほどの中田委員に対する御回答で非常によく分かりました。要は、見守りネットワークに、本当にいろいろな方と連携して、その方たちに、相談員の知見を活用して、そういう見守り活動を支援する、何かレクチャーをするとか、そういうのにオンラインも活用するということだと理解しました。

それはそうなのだろうと思いつつ、しかし、やはり先ほど来出ている相談員の業務は、やはり増えてしまうだろうと思いますし、やはり、相談員だけでこれをやるべきなのかが、私は若干疑問に思っているところがありまして、これは、究極的に言うと、もちろん、これは地方の規模にもよりますが、消費生活センターが設置されていない本当に町とか、小さなところだとしても、消費生活課のようなところだと思うのですが、結局、そこの職員の方がどれぐらい、こういった見守り活動支援とかに、相談員を全部お任せするのではなくて、職員の方とかも関われるようにするということが、1つ鍵になってくるのではないかと思っています。

もちろん各消費生活センターであれば、まだ、消費生活専門でありますが、そうではなく、例えば消費生活課とか、もちろん、例えば市役所、町役所と、いろいろなお仕事があるので、なかなかそこだけに専門職員を張りつけてというのは難しいのかもしれないのですが、他方で、やはり、私も今まで幾つかの自治体で生活審議会であったりとか、そういったものに少しだけ関わらせていただいて感じたことですけれども、結構職員の方の入れ替わりがあるものですから、2年、3年たつと転勤があるとか、そういったことがあって、なかなか専門的な職員、まさにそこに相談員をサポートできるような職員の方というのが、すぐいなくなってしまうなという印象を持っています。

ですので、これは半分意見でもあるのですが、相談員の方に、今までの知見を活用して、そのようにレクチャーとか、見守りネットワークの司令塔ではないですけれども、そういう役割を担っていただくのは、もちろん分かるのですが、やはり相談員の業務負担あるいは相談員がそもそも不足しているというところから、そもそもその親元と言ったらあれですけれども、消費生活センターであったり、あるいは生活課だったりの職員の、例えば支援というか、そこにちゃんときちんと職員を配置できるような、そういう体制というのは全く取られていないのでしょうかという質問です。これが1点目です。

2点目は、消費者団体連絡会の大出さんに伺いたいことです。

これは、スライドの、まさに出ている、先ほどから相談員が足りないという話のところで、今回は調査の中の結果のところで、これは気になったことなのですが、スライドの8ページになります。2の消費生活相談員というところで、消費生活相談員を採用するに当たり課題となっているところというところで、この青いマーカーを引いてくださっているところで、有資格者の応募がない、そもそも有資格者がいない(増えない)と書いているところが1つポイントではないかと思っています。

あと、もう一つがやはり同じくマーカーを引かれている②のところで、若い世代が確保できないという点で、これは、私、この辺りは全く素人ではあるのですが、そういう話は、やはり聞いていて、何となくよく分かるところもあるのですが、なかなか難しいところだなと、これも感想でもあり、何か工夫されていることがあればというのを伺いたいのですけれども、有資格者がいない、増えないというのは、例えば、こういう資格があります、こういう検定というのか、資格試験がありますということが、どれぐらい知られているのだろうかというところで、例えば、相談員につながるような、このような資格があるのですというのは幾つかあるのではないかと思うのですが、そういうアピールというのか、例えばですけれども、若い世代というと、一番思いつくのは大学だと思うのですが、大学に何かポスターを貼るとか、そういう形で、まずは、その資格があるということを知っていただくというのが1つではないかと思うのです。それは、何か工夫されていることが、もしおありだったら教えていただきたいです。

若い世代に関しては、私も日頃法学部で、かつ消費者法を教えていますので、こういう消費生活相談員という方が、いかに大事な役割を果たしているかというのは、いつも講義で話をしていて、それに対して、ちゃんと資格があるのですということも話をしていると、学生は、そもそも資格自体を知りませんでしたということがあります。次に来るのが、やはり報酬、待遇の問題だというのは、何となく学生と話していて感じますが、今の若い世代は、日頃大学で接していて、これは私の個人の印象ですが、待遇もありますが、やはり、それに見合う仕事かどうかというのを結構気にする傾向があるので、人の相談を聞くというのは、ものすごく精神的負担も大きいと思います。そういうのに見合わないと思うと、やはり若い人はなかなか振り向いてくれないというのが顕著に感じられます。各業界どこも人手不足ですが、やはり学生を見ていると、変な話ですが、楽かどうかとか、そういうのに、昔の私の学生のときよりも本当に気にしているなというのを感じますので、そういった若い世代を確保するというのは、本当になかなか難しいなと、これは感想でもあります。

今の資格の件、何か資格自体がありますよということを御周知してくような活動等をされていたら教えていただければと思います。

以上です。

○鹿野委員長 それでは、赤井課長、お願いします。

○消費者庁地方協力課赤井課長 御指摘は、まさに自治体の職員さんが重要というのは、本当におっしゃるとおりでございまして、今回、交付金の事業の説明ですので、どちらかというと、相談員さんの役割に偏っているのですけれども、やはりこういう見守りを推進するにしても職員さんのコミットというのが絶対必要だというのは、まさにおっしゃるとおりでございます。

特に我々も必要だと思っているのは、一つは、相談員さんが見守り活動をするときのコーディネート。活動をいつ、どのようにやるのかとか、そういうのは、相談員さんというよりは、やはり職員さんにやっていただきたいというのはあります。

それから、職員さんについては、もちろん相談のサポートというのはあるのですけれども、消費者問題は、いろいろな背景があるわけです。単に消費者問題を解決すれば終わりだというものもあれば、いろいろな福祉的手当が必要なものだとか、そういったものも背後にありますので、そういったものを関係部署につないだりとか、そういったことは、まさに職員さんが主導的にやるというところが必要だと思いますので、この見守りと消費生活センターの連携を強化することについては、職員さんのコミットというのも本当に鍵になってくると思っております。

他方、それなりの人口規模であれば、職員さんも配置されておるのですけれども、小規模なところは配置が薄いと。例えば人口が5万を切るような自治体とか、数千人のところとかだと、1人で何役もされている中で、消費者行政まで手が回っていない、回す余裕がないところがあるというのが現状でございますので、小規模の自治体において、どの程度まで消費者行政の機能を果たしていただくか、それをどのようにやっていただくかというところは、今後の人口減少、高齢化が進む中での大きな課題だと認識しております。

ただ、これは、消費者行政の分野だけで解決するのかと。同様な課題に直面している分野は、我々の周辺、類似分野といいますか、いっぱいありますので、これは消費者行政の問題であると同時に、地方行政全体の問題でもありますので、関係分野間でどうするのかと。国においてもそうですし、自治体の中においても、そういった連携といいますか、地方行政をどのようにやっていくのかというところの議論が必要なのかなと。消費者行政だけで何か解決するのは、なかなか難しいことかと思っておりますので、いろいろな分野の方と連携できるのだったら、人の配置ですとか、システムの設置ですとかも含めて、本来は地方行政全体で考えていかなくてはいけない問題なのかなと認識をしております。

ただ、これは、我々としても今後の大きな課題だと思っております。

○一般社団法人全国消費者団体連絡会大出政策担当 御質問ありがとうございます。

私ども消費者団体で、相談員の確保までやっていないというのが現状です。このように調査をすることと、例えばシンポジウムで公表して、現状報告をするなどです。先週のシンポジウムの感想を今、集約していますが、こんな状況だったことを知ったという感想などがあり状況を知らせるというのも重要な役割かと私は思っています。

大学生に向けてだと夏にインターン生が来て、いろいろ消費者行政のことを説明するのですけれども、そういうとき相談員の話も、もちろんするのですが、なかなかそのことが相談員確保にまでつながらないのかもしれないです。

私のところは、以上になります。

○一般社団法人全国消費者団体連絡会菅原事務局次長 補足をしますが、私たち自体は、相談員さんたちの集まりも、もちろん会員団体にはいるのですけれども、一義的には消費者団体のネットワークだったり、プラットフォームだったりということであるので、そこまで踏み込んだことができないというところがあります。

ただ、問題として、調査をしている中でということではあるのですが、結局、消費生活相談制度は、非正規職員での運用を想定して働き方をつくっているのではないかということが言えるのだと思います。正規職員として働けるということでいけば、一般的に、非正規の人たちの採用でいっても、結局30代ぐらいの方は、通常の人材募集で非正規があっても正規も募集しているので、正規に行ってしまうということが多いと聞いており、人材が集まらないということについては同じことが起きているのだと思います。更に相談員さんたちが仕事をする上で、法律も含めて様々な知識も得なければいけない、相談者や事業者との適格な対応もできなければいけないということでいくと、やはり一定の経験を積むことが必要であり、そのためにもということで、長期的にどう育てていくのかという人材の開発や人事政策というのを、国もそうですし、自治体もつくらないといけないことで、その辺りを一体的に考えていかないと、多分、成り立たないのではないかなと思っているというのが正直なところです。

以上です。

○大澤委員 ありがとうございました。

○鹿野委員長 それでは、柿沼委員、お願いします。

○柿沼委員 柿沼です。

今、いろいろお話をいただきましてありがとうございました。

私は、消費生活相談員の立場として、今、聞いていた内容で、少し御質問やコメントをさせていただければと思います。

まず、行政職員についてなのですけれども、通常、行政職員が消費生活センターに異動してきた場合に、ほとんどの方が業務内容を把握せず、異動していらっしゃる方が多いです。

ですので、まずは国の方にお願いしたいのですけれども、行政職員に対しての理解度の底上げ、消費生活センターに異動になったから、消費生活センターのことについて把握するのではなく、もう少し最初から消費生活センターというのはどういう位置づけであるところなのだという消費者行政について、理解を増やしていただきたいなというところがまず一つございます。

それから、二つ目です。消費者庁様から御提示いただきました、15ページの内容の3つ目の○のところですけれども、見守りネットワークの実効性向上のためには、相談員が地方に出向き、直接働きかけを行うことという記載があります。

これは、当然重要であるとは思うのですけれども、現状では、相談員の人員体制が非常に限られております。

特に消費生活センター自体は、大体相談員が1日当たり2人から3人、こういうセンターがほとんど多いという現状を踏まえると、継続的なアウトリーチ的での支援を維持することは大変難しいと感じております。

また、現在、センターの相談は時間いっぱいずっと電話が鳴り続けているようなセンターも多く、複数の相談に対応することと、訪問によって1件の相談に対応することの優先順位とか、バランスをどのように判断すべきなのかということも、大変悩ましく感じております。

この対応のバランスをどのように確保していくべきなのか、また、このアウトリーチ的な支援を維持するための必要な体制整備や基準づくりについて、どのように消費者庁としてお考えなのかお伺いしたいと思います。現場の負担を軽減するための具体的な策について、お示しいただければと思います。

それから、二つ目です。広域連携を進めることで、相談に行けない、いわゆる相談者難民が生じてしまう懸念を感じております。

先ほどのお話の中に、中央の消費生活センターがあって、その周りの小規模なセンターの機能を担うようなお話がありましたが、小規模同士の広域連携が多いように私は感じておりますので、その辺りについてどのように検討をなさっていらっしゃるのかというところを、お伺いしたいと思います。

それから、三つ目です。今、消費生活センターのDX化ということで、今年の2026年度から実際に始まっていくわけなのですけれども、PIO-NETの入力は現在でもとても大変ですが、はっきり申し上げまして、今度のPIO-NETの入力が簡易化されたという認識はあまり持てていない状況です。

また、国が求めるデータと相談現場で必要なデータにも、やはり違いがありまして、簡易化することによって、相談現場で欲しいデータが軽減されてしまうという危惧も感じているところでございます。この辺り、簡易化されるというお話がありましたが、どのようなことを実際に検討なさっていらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。

そして、最後なのですけれども、自治体のみの消費生活センターでの相談を全て汲み上げるのは、本当に、今、難しい現実なのではないかと思います。

また、相談時間が限られているところがございますので、基礎自治体に任せるだけではなく、国でも相談方法について、国で相談を受けるとか、何か検討していただきたいなというのが私の感じているところでございます。

コメントと質問が一体化しているところもございますが、よろしくお願いいたします。

○消費者庁地方協力課赤井課長 御質問ありがとうございます。

まず、この交付金の15ページのメニューは、これは別に使わなくてはいけないというメニューではないので、使うところは、これをやってくださいというところが、まず大前提であります。

その上で申し上げますと、アウトリーチが難しいというところについては、繰り返しになるのですけれども、地域に出向いてという表現が、それだけに取られるというのは、我々の説明の仕方が悪かったのかなと思っております。物理的に出向かなくてはいけないというのを、典型的なイメージはそれなのですけれども、オンラインであったりだとか、メーリングリスト宛てに、最近の注意すべき情報ですとか、そういったものを周知していただく、場合によっては、国民生活センターからの情報などを活用いただいて、それに少し付加価値をつけていただいて、この構成員の方にメールをしていただいたりということも含めて、見守り活動支援と位置づけていますので、必ずしも席を離れて現場に行くことだけではないというのが、まず大前提であります。

その上で、それでも多分お忙しいということだと思うのですけれども、繰り返しになるのですけれども、やはりそういったものを消費生活センターの職員の方にサポートいただきたいなと。例えば、この日は定期的にオンラインのミーティングをセットするだとか、メーリングリストについても用意するだとか、見守り活動支援のコーディネートというのは、ぜひやっていただきたいなと思っております。

その辺も含めて令和8年度、令和9年度での先行実施で課題を洗い直してやっていきたいと思っています。

ただ、標準的な消費生活相談業務というのが、地方交付税交付金の算定で想定されているわけなのです。そこで既にもう財源措置はされているのです。それに交付金を充てるというのは、二重に国のお金をといいますか、財源措置をすることになりますので、今回は、ある意味、見守り活動支援をしていただく、PIO-NETに迅速に入力していただくということを新たな役割と位置づけて、そこに交付金を充てていこうという趣旨で、この事業を仕立てていますので、そういう意味で、従来と同じということだと、その交付金を充てる理由にはならないところがあるというのが大前提であります。

繰り返しですけれども、やはりおっしゃるとおり、職員さんのサポートというのが必要だというのは、そのとおりではあります。

あと、広域連携については、広くなることでアクセスが難しくなる。これは、おっしゃるとおりでありますので、そこは、なかなか難しいのですけれども、オンラインとかで対応できないのかというのは、引き続き模索はしていきたいと思っております。

ただ、一つ悩ましいのが、足が遠くなる、近ければ近いほどいいというのは、それはそのとおりなのですけれども、一方で消費生活相談が専門化、高度化していますので、そことの二律背反といいますか、身近な窓口に本当に高度・専門的な相談機能があれば、越したことはないのですけれども、そういったことは、なかなか難しいのですね。財源的にも難しいですし、いろいろな意味で難しいと。そこをどうバランスを取っていくかというのが、これから一つ大きな課題でありますので、特に小規模な市町村での相談窓口の機能というのを、どこまで持たせるのかというのは、これは今後の大きな検討課題の一つだと思っております。

御質問の小規模同士が多いのではないかというのは、おっしゃるとおりでありますので、そういったところについては、中心市みたいなところがないという御懸念なのだと思うのですけれども、県のほうでサポートというのが一つあるのかなと思いますし、今回の交付金でも、そういったことを念頭に市町村支援員を配置するというところに新たなメニューを設けておりますので、うまく活用していただきたいと思っております。

今年の新たなPIO-NETシステムの移行に向けて、今、作業を進めておりますけれども、その入力負担の軽減ですとか、入力の簡素化というのは、よりキーワードを整理したりとかを含めて念頭に置いておりますけれども、何か情報が大きくそぎ落とされるということはないのではないかと理解しております。

いずれにしましても、相談員さんの負担の軽減という観点で、新システム導入に向けて、今、進めていると。ただ、これも、まずは、これから現場の皆さんにしっかりと研修などをやって周知を図っていく必要があると思っております。

それから、国で相談対応ができないかという最後の御質問につきましては、これまでは、基本的には自治事務として地方公共団体で相談に対応すると。これは消費者安全法など一連の法律でもそういう体系になっております。国のほうは経由相談、休日、自治体のセンターが開いていない時間ですとか、平日のお昼の時間とかにバックアップするというのを役割と位置づけておりました。

あと、難しいといいますか、例えば、訪日外国人の苦情相談ですとか、そういう外国語を必要とするものですとか、海外の業者ですとか、そういう支援機関等の連携を必要とするような越境消費者相談に対応してきたと、そういう役割分担で進めてきておりました。

これは、これまでの長い、いろいろな行革などの歴史的な経緯を踏まえた上で、こういう整理になっております。

ただ、デジタル技術の活用というのがどんどん進んでおりますので、果たしてこのままの整理でいいのかというのは、今一度、点検というか、そういうのは必要だと考えております。

○鹿野委員長 柿沼委員、よろしいですか。

○柿沼委員 ありがとうございます。

今でも国民生活センターでバックアップ相談や、越境消費者センターなどがあることについては、当然、理解はしているのですけれども、例えば相談を行っていない時間、消費生活センターは、大体朝の9時から16時ぐらいまでが多いと思うのですけれども、それ以外の相談を行っていない時間に対して、例えば職場から帰ってきた後に相談をしたい方とかもいらっしゃると思いますし、土日も相談したいという方もいらっしゃると思いますが、現状では、自治体でその相談を受けることは難しいという状況ですので、そういうところの、今、空いていない時間についても対応していただきたいなということを、まず一つお伝えいたします。

それから、PIO-NETの負担の軽減ということですけれども、キーワードが減っただけでは負担軽減には全くならないということもお伝えしておきたいと思います。また、オンラインで対応できるのではないかということですが、相談者の方は、高齢者の方はともかく、若年の年齢の方でも、消費生活センターに来所して相談をしたいという方が今でも非常に多いです。

そういうところを踏まえますと、なかなかオンラインで対応するということが現実的とは思いません。今後、実証実験を行うということですが、私が希望したいのは、大きなセンターでの実証実験ではなく、消費生活センターの規模の小さいセンターがほとんどですので、1日あたりの消費生活相談員の人数が2、3人とか、それくらいの人数の消費生活センターでの実証実験を行っていただくことや、今、消費者庁さんのほうでお示しいただいている、内容についての更なる検討をお願いしたいと思います。

以上です。

○鹿野委員長 黒木委員長代理、お願いします。

○黒木委員長代理 私から質問させていただきます。どうもありがとうございます。

非常に明快な御説明をたくさんいただき、また、今回の地方消費者行政強化交付金については、非常にいろいろなメニューもつくっていただいたという点で、大変ありがたいと思っています。

その中での質問ですが、先ほども言われましたが、地方交付税交付金の算定基準と住民基準があって、本来消費者行政の自主財源になるはずなのですが、それが100パーセント消費者行政に利用されている地方自治体だけではないということもあります。その中で、今回の特に強化事業については、令和9年度から考えるということで、今検討中だというお話をいただきました。

私も令和8年2月3日付の地方消費者行政強化交付金交付要領を読ませていただいたのですが、すみません、法律家の私には、これは何をしていいのか全く分かりません。

恐らく、この申請手続を取るには、地方公共団体の専従の職員がいて読み込んで、そして令和9年度の事業に結びつけていかない限り、なかなか難しいのではないかと思っています。

そういう意味でも、先ほど大澤委員の御質問でも出ましたが、地方消費者行政を担っている専従班、課、係といったところしか、実際にはこの交付金の利用はできないのではないかと少し危惧しています。まず、その点について、令和9年度に向けて、よりこれを幅広くするために、消費者庁としてどういう形で地方消費者行政の担当部局がないところにも働きかけをしていくのか、交付金の交付要綱なども含めた横展開ができるようなことをお考えなのかという点が質問の第1点です。

それから第2点です。今年の2月に法制審議会で成年後見制度の大幅な見直しとなる要綱が決定されています。具体的には、法的植物人間となる成年後見制度をなくして、補助制度に一本化していくということになろうとしています。そうなってくると、高齢者終身サポートサービス事業などの形で事業者が、今後の高齢者の生活上のサービス事業に参入しようとしていく動きもある中で、福祉との連携が非常に重要になってくるのではないかと私は思っています。

この点で、令和3年10月1日に、重層的支援整備体制事業と消費者安全確保地域連絡協議会との連携についてという文書を、消費者庁と厚生労働省のそれぞれの担当課長が連名で出されています。

今後、この福祉との連携について、まず令和3年の10月1日の通知から、どのような形で連携の具体的な成果があったのかについて少しお尋ねしたいのと同時に、今後、この見守りネットワークに関して、重層的支援体制整備事業との関係をどういう形で深掘りしていくお考えがあるのかについてもお尋ねしたいと思います。

以上です。

○消費者庁地方協力課赤井課長 まず、交付要綱の周知については、本当にこれは重要だと思いますので、正式な文書といいますか、硬い文書以外に、もう少し解説書みたいなものも、今、つくっておりますので、分かりやすいものというところで、まずは、そういうコンテンツをつくっていくということをやっていきたいとも思っておりますし、令和9年度に向けては、1,700自治体、全てこっちからきめ細かく対応するというのは、なかなか難しいので、この活用が進みそうな自治体、例えば、もう協議会はできていますよという自治体ですとか、そういったところに、まずは重点を絞って、かなり丁寧に対応していきたいと思っております。

これも、やはり都道府県の協力も必要ですので、我々だけでやっていても、やはり限界がありますので、都道府県と連携しながらやっていきたいと思っております。

あと、福祉との連携につきましては、消費者問題に対して理解が一歩進んだという面はあるのかなと思うのですけれども、ただ、まだまだ全然限定的というのが実情だと思っておりますので、今回の交付金の見直し、あと、社会福祉法の改正というところも検討されていると理解しておりますので、そこは厚労省ともう一度連携を図っていきたいと思っております。

そのときに、具体的な連携の手法ですとか、そういったところまで踏み込まないといけないのかなと思っておりますので、我々のほうでもこの事例というのをしっかり蓄積して、具体的な話というのを進めていきたいと思っております。

○黒木委員長代理 ありがとうございます。

とにかく今回新しく設けられた交付金の利活用ができるようにというためには、年度をまたぐことになるわけですから、消費者庁におかれましても、ずっと継続的にやっていただきたいというのが私の希望です。

それから、重層的支援体制整備事業との関係は、私がずっと課題として考えている問題です。しかも喫緊の課題として、後見制度自体が大幅な改正がなされ、補助制度に一本化されるということです。これは一つの大きな高齢者の消費者保護の充実という問題をはらみます。高齢者終身サポート事業については、ソフトローであるガイドラインだけです。高齢者のサポート事業に様々な事業者が参入してくる。しかもそれが社会福祉協議会などだけではないので、そういう新しいところに関して、より行政の目によって守っていかないと高齢者を取り巻く消費者被害は今後増えるのではないかと私は強く危惧しています。ですので、ぜひその点もいいモデルをつくって横展開していくなど、その辺りも含めてよろしくお願いしたいと思います。

○鹿野委員長 ほかは、よろしいでしょうか。

原田委員から何かございますか、もしあれば。

特にないですかね。それでは、御質問等は以上ということで、予定した時間もまいりましたので、私の意見も多少含めながら、今までの議論を簡単にまとめたいと思います。

本日は、地方消費者行政をテーマとして消費者庁及び全国消団連の皆様から、現状と課題、今後の方向性について、とても丁寧でかつ具体的な御説明をいただきました。

全国消団連様からは、相談員の高齢化や担い手不足、交付金の使い勝手あるいは消費者安全確保地域協議会に関する課題など、現場が抱える重要な課題等についても、貴重な御意見をちょうだいいたしました。

本日、消費者庁からは、地方消費者行政強化交付金を中心にお話をいただいたのですが、全般的な方向性については、これを高く評価したいと思います。この強化交付金の拡充、見直しを通じて、消費生活相談員の待遇改善や研修機会の確保、相談体制の質の維持・向上が図られるよう、消費者庁が取り組んで来られたことを確認することができました。これについて、先ほども申しましたが、消費者委員会として高く評価したいと思います。

とりわけ、担い手不足が深刻化する中で、本日の議論でもたびたび取り上げられたように、相談員の処遇改善や人材育成への支援というのは、現場を下支えする重要な取組であると受け止めているところでございます。

それにも関連するのですが、より具体的なところについて少し指摘しておきたいと思います。

まず、交付金の活用が進むような運用と仕組みについて、あるいは周知についてです。

従来の仕組みに対しては、使い勝手が悪いという声もあり、今回の新たな枠組みを作成するに当たっては、そのような声を受け止めて改善されたということでございました。

消費者庁におかれては、まずは、この新たな枠組みについて、関係自治体に丁寧に説明するなど、周知に努め、活用を促していただきたいと思います。

また、今後も引き続き、地方の声を聞きながら、交付金の活用が一層進むような仕組み、運用を図っていただきたいですし、それを通して、本当に必要とする地方において、これが活用できるように、継続的に運用等を模索するということがとても重要であると考えているところです。

それから、本日、広域連携についてもお話をいただきました。小規模自治体では、きめ細かな消費生活相談や見守り等の取組が難しくなっており、広域連携の必要性は一層高まっているものと思われます。

地域の実情に応じた広域連携の取組は、限られた人材、資源の中で相談体制を維持するために不可欠なものであり、国としても、こうした広域連携の取組を後押しする支援や取組が引き続き重要であると考えておりまして、お願いしたいと思います。

本日の議論では、特に国による支援として、お金ということも、もちろん重要ですけれども、それ以外の具体的な支援の内容についても議論があったところでございます。

その一つの策として、地方の取組とか課題に関する情報共有等の機会を設けるということも重要なのではないか、こういうことも国が音頭を取って進めるということが考えられるのではないかと、私も思ったところです。

一方、広域連携については、柿沼委員から、これによってかえって消費者が相談難民にならないようにという御指摘もあったところでございます。

これは要するに、人材不足等の問題とか、あるいは効率化の問題と、消費者のニーズに合った対応というところを全体としてバランスよく考えて進めていく必要があるということだろうと思っているところです。

それから、全国消団連様からは、消費者安全確保地域協議会の設置の推進ということも御指摘いただきまして、やはり、これについても重要な課題であると認識しております。

それから、PIO-NETの新システムへの移行についてでございます。新システムへの移行に当たっては、業務の効率化が期待される一方で、システム整備や職員、相談員の負担が増えるという懸念もございまして、地方に過度な負担を強いないよう、自治体の希望や地域の実情に十分な配慮をして進めていただくようお願いしたいと思います。

最後に、中長期的なビジョンを持った取組についてでございます。人口減少、高齢化、相談員の担い手不足、デジタル化等を背景として、特に地方消費者行政の課題はとても多いところでございます。

本日は、交付金の見直しを中心にお話をいただいたし、先ほども申しましたように、これはとても評価できる部分が多かったとは思いますが、中長期的には、本日の議論の中でも話題になったように、もっと全体的に、今後どういう仕組みをつくっていくのかということを検討する時期に入っているのだろうと思います。国と都道府県と市町村の役割分担がどうあるべきなのかというところの整理も含めて、中長期的なビジョンを持って対応する必要があると思っております。

本日の議論でも消費者行政というところに限らず、地方行政全体の在り方との関係もありますねというお話も出てきたところでございますし、また、ほかの論点との関連では、実証実験の実施とその進め方についての要望も出されたところですが、そういうところも含めて、どうしようもない事態になってからでは遅過ぎますので、中長期的なビジョンを持って、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。

それから、今後の課題の一つとして、最後のほうで、黒木委員長代理からも御指摘があったように、成年後見制度の見直しの動きへの対応がございます。要綱は決定されたので、この国会で法改正が実現するのではないかという話も、うわさとしては聞いているところでございます。

今後は、この成年後見制度の改正等の影響も見据えて、消費者安全確保地域協議会と重層的支援体制整備事業との連携強化、高齢者等終身サポート事業の体制整備、そして、消費者法制度の抜本的見直し等の施策を総合的に進めていくことが重要だと思われます。

ということで、いろいろと注文が多くて恐縮ですが、消費者庁におかれましては、引き続き地方の様々な現状を踏まえながら、更なる御尽力をお願いしたいと思います。

本日の議論を踏まえて、消費者委員会としても、地方消費者行政の充実・強化が、国民生活の安全・安心を支える基盤であるという認識のもと、引き続き、必要な調査審議を進めてまいりたいと思います。

消費者庁及び全国消団連の皆様におかれましては、本日は貴重な御説明及び御回答をいただきまして、大変ありがとうございました。


《3. 閉会》

○鹿野委員長 本日の本会議の議題は以上になります。

最後に事務局より、今後の予定について御説明をお願いします。

○友行参事官 次回の本会議の日程と議題につきましては、決まり次第、委員会ホームページを通してお知らせいたします。

以上です。

○鹿野委員長 それでは、本日は、これにて閉会とさせていただきます。

お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上)