第482回 消費者委員会本会議 議事録

日時

2026年2月24日(火)10:00~11:40

場所

消費者委員会会議室及びテレビ会議

出席者

  • 【委員】
    (会議室)鹿野委員長、黒木委員長代理、大澤委員、中田委員
    (テレビ会議)今村委員、小野委員、善如委員、原田委員、山本委員
  • 【説明者】
    公共料金等専門調査会 野村座長
    消費者庁公益通報・協働担当 茶谷参事官
    消費者庁公益通報・協働担当 榊原企画官
    消費者庁公益通報・協働担当 三宅参事官補佐
    消費者庁公益通報・協働担当 岩田政策企画専門官
  • 【事務局】
    小林事務局長、吉田審議官、友行参事官

議事次第

  1. 公共料金の改定について(一般乗用旅客自動車運送事業(東京都特別区・武三地区)の運賃の改定案に関する意見案)
  2. 公益通報者保護法指針の改正案について
  3. その他

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

《1. 開会》

○鹿野委員長 本日は、お忙しいところをお集まりいただき、ありがとうございます。

ただいまから、第482回「消費者委員会本会議」を開催いたします。

本日は、黒木委員長代理、大澤委員、中田委員、そして、私、鹿野が会議室にて出席しており、今村委員、小野委員、善如委員、原田委員、山本委員がテレビ会議システムにて御出席です。

なお、少々遅れての御参加の方もいらっしゃいますが、定刻になりましたので、開始させていただきます。

柿沼委員は、本日、所用のため御欠席と伺っております。

それでは、本日の会議の進め方等について事務局より御説明をお願いします。

○友行参事官 本日もテレビ会議システムを活用して進行いたします。

配付資料は議事次第に記載のとおりでございます。もし、お手元の資料に不足がございましたら事務局までお申し出くださいますようお願いいたします。

以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございました。


《2. 公共料金の改定について(一般乗用旅客自動車運送事業(東京都特別区・武三地区)の運賃の改定案に関する意見案)》

○鹿野委員長 本日、最初の議題は「公共料金の改定について」です。今回、東京都特別区・武三地区のタクシー運賃改定案について、資料1の1のとおり、消費者庁長官から消費者委員会に対して意見を求められております。

そこで、公共料金等専門調査会において、この点につき調査審議を行い、今般、意見の取りまとめが行われたところでございます。

本日は、公共料金等専門調査会の野村座長にオンラインにて御出席いただいております。

また、消費者庁公益通報・協働担当の茶谷参事官に、会議室にて御出席いただいております。

皆様、本日は、お忙しいところありがとうございます。

本日の進め方ですが、改定案に関する公共料金等専門調査会の意見の内容について、まず、野村座長から概要を御報告いただいた後、事務局から詳細を御説明いただきます。その後、意見交換を行った上で、当委員会としての意見を取りまとめたいと思います。

それでは、早速ですが、野村座長の御報告と事務局の御説明をお願いいたします。

野村座長、お願いします。

○公共料金等専門調査会野村座長 公共料金等専門調査会の座長を務めております、野村でございます。本日は、よろしくお願いいたします。

公共料金等専門調査会では、一般乗用旅客自動車運送事業(東京都特別区・武三地区)の運賃の改定案につきまして、1月14日及び28日に国土交通省及び一般社団法人東京ハイヤー・タクシー協会へのヒアリングを実施する等、計3回にわたって議論を行い、意見書を取りまとめましたので、本日ここに御報告いたします。

今回の改定案の改定率は10.14パーセントであり、改定理由につきましては、タクシー運転士の労働環境の改善、ユーザーの利便性を高める投資及び燃料費高騰への対応等に伴う費用増を考慮したものであるとの説明が国土交通省よりありました。

当専門調査会における審議の結果、今回の改定案は、令和4年に続き運賃の値上げを行うものであって、利用者に度重なる負担を生じさせるものであります。ただし、改定案の内容は、所定の算定方法に沿ってなされたものとして、妥当であると認められるとしたところです。

意見書におきましては、昨今の物価上昇等が続く経済社会状況を踏まえると、消費者としては、近い将来、再び値上げがなされるのではないかという不安が拭えない中、国土交通省及びタクシー業界において、経営効率化に向けた必要な取組がなされることを期待したいとしました。

また、運賃改定に関わる算定方法の透明性を一層高め、安全性、利便性、サービスの質を高めつつ、運賃体系や、消費者に寄り添ったサービス提供の方策を中長期的に検討していくことが重要であるとしました。

また、今回の運賃改定理由となる消費者の利便性の向上のための投資や、タクシー運転士の労働環境の改善がどのようにサービスの質の向上、安全性の確保につながっているか等について、国土交通省はフォローアップすべきであるとしました。

これらの留意事項を記載した上で、その対応状況等について、必要に応じて2年後を目途に事後検証を行うことといたしました。

意見書の詳細につきましては、事務局より説明させていただきます。

よろしくお願いいたします。

○友行参事官 それでは、続きまして、資料の1の2を御覧いただけますでしょうか。「一般乗用旅客自動車運送事業(東京都特別区・武三地区)の運賃の改定案に関する公共料金等専門調査会意見」でございます。

最初の段落のところでございます。消費者委員会公共料金等専門調査会は、令和8年1月9日付で付議を受けたということを記載させていただいております。

調査審議の結果を踏まえた当専門調査会の意見は、以下のとおりであるとなっております。

「1.結論」。「本改定案は、令和4年に続き運賃の値上げを行うものであり、利用者に度重なる負担を生じさせるものである。ただし、改定案の算定は、所定の算定方法に沿ってなされたものとして妥当であると認められる」とされております。

「2.理由」でございます。今回の調査審議の対象となる東京都特別区・武三地区は、タクシーの特別措置法におきまして、準特定地域に指定されております。これら準特定地域におけるタクシー運賃の範囲を変更する場合には、適正な原価に適正な利潤を加えた運賃を標準とすること等の基準に適合するものでなければならないということが、同法によって定められております。

具体的には、タクシー運賃の改定を行う場合には、国土交通省において、原価の精査を行い、経営に必要な営業費に適正な利潤を加えた総括原価を求め、総収入がそれと等しくなるように、運賃水準を決定するという形になっております。

今回の改定案の内容は、10.14パーセントの改定率となっております。具体的な改定内容は、この意見書の別紙のとおりでございます。

国土交通省及びタクシー協会の説明によれば、タクシー運転士の労働環境の改善、ユーザー利便性を高める投資、燃料費高騰の対応のためには、運賃改定が必要な状況という資料が示されております。

2ページ目でございますが、タクシー事業における費用の約7割は、人件費が占めており、改定率10.14パーセントのうち、約7パーセント分は賃上げ等のタクシー運転士の労働環境改善に必要な費用増という御説明がございました。

国土交通省から示された総括原価方式により算定された結果によれば、原価計算対象事業者30社における令和6年度を実績年とした平年度の査定額で、総収入が約491億7,200万円、原価は約540億5,100万円であるところ、運送収入の増加を反映させた総収入は540億5,100万円となることから、総収入が運送原価を超えない旨の説明がなされております。

なお、当専門調査会における調査審議の過程では、算定に係る審査基準、人件費の増加に係る追加資料の提出を国土交通省に求め、説明を聴取しております。

本改定案は、令和4年に行われた14.24パーセントの値上げに続き10パーセントを超える運賃の値上げを行うものであり、利用者に度重なる負担を生じさせるものとなっております。ただし、総括原価方式により適切に算定されていることが確認されたことから、結論として本改定案における値上げが妥当であると認められるとされております。

「3.留意事項」でございます。「(1)経営効率化に向けた継続的な取組」でございます。

本改定案は、再び10パーセントを超える値上げ率となっております。その主たる理由は、運転士数の増加、タクシーサービスの質を向上するための投資と説明がございました。ただし、昨今の物価上昇等といった経済社会状況を踏まえると、消費者としては、再び値上げが近い将来なされるのではないかという不安がございます。そのため、「国土交通省及びタクシー業界において経営効率化に向けた必要な取組がなされることを期待したい」と、1つ目に記載されております。

「(2)運賃制度に係る透明性の向上」でございます。

タクシー業界の経営努力により、多様なサービス展開がなされていることもあり、現代においてタクシーは消費者にとり重要な公共手段となっていると言えます。そのため、国土交通省において、運賃改定に係る算定方法の透明性を一層高め、あらゆる角度から安全性、利便性、サービスの質を高めつつ、運賃体系、それから消費者に寄り添ったサービス提供の方策を中長期的に検討していくことが重要であると、そのように指摘されております。

「(3)消費者のサービス利便性の確保・向上のための取組」でございます。

こうしたサービス利便性確保・向上のための取組の一環について、DX投資、訪日外国人観光旅客の増加への対応がなされていることは確認されました。

「これらの取組は、消費者の利便性を向上させるものとして評価できる」とされております。

また、アプリによる配車サービス導入により、利用者にとって、配車予約、乗車が容易になったなど、利便性が向上しているという説明もございました。

一方、アプリに関しては、まだまだ使い勝手の向上について、消費者のニーズを把握の上、改善に努めるべきであるという指摘もございました。

また、さらには、アプリ利用が難しい消費者について、こうした消費者層が取り残されることのないよう、適切かつきめ細かい取組を行うべきであるとしております。

「(4)サービスの質・安全性確保及びタクシー運転士の労働環境の改善」でございます。

サービスの質・安全性、タクシー運転士の労働環境ともに、タクシー運賃と並んで消費者のタクシー利用に影響を与えるものとなっております。

安全性については、ユニバーサルデザインタクシーの導入、ドライブレコーダーの100パーセントに近い実装などにより、事故件数の減少に努める旨の説明がありました。

他方、審議過程において、人身事故発生件数については減少傾向にあるものの、死亡者数は減少が見られないという指摘もされたところであり、サービスの質・安全性確保に向けてさらなる取組強化が求められるとしております。

その上で、今回の運賃改定の趣旨の1つとされております、消費者の利便性向上のための投資がどのように結果としてサービスの質の向上・安全性の確保につながっているかについて、国土交通省はフォローアップすべきであるということでございます。

また、国土交通省の説明によれば、令和4年の運賃改定により、タクシー運転士は増加を続けております。国土交通省は、今回の運賃改定後も賃金引上げが適切に行われているか、労働環境の改善に適切に反映されているかなど、継続的に事業者の監視を行うべきであるとしております。

「(5)消費者に対する丁寧な周知及び実施状況の把握」でございます。

「本改定案は、改定率が10.14パーセントと小さくないものであることから、消費者の理解、納得感を得るよう説明を尽くすことが求められる」という御指摘がございました。

「国土交通省は、今回の運賃改定の理由、運賃改定がサービスの質、安全性の向上及びタクシー運転士の労働環境に資することについて、消費者に積極的な周知・説明を行うべきである。また、タクシー業界におかれましても、利用者へ丁寧な情報提供を行うべきである」としております。

運賃制度については、様々な運賃制度がございます。一方で、料金の中に何が含まれているのか、どのような割増運賃があるかなど、分かりづらい点もあることから、国土交通省は今回の運賃改定を含めまして、運賃制度についても消費者に一層の周知を実施すべきであるとされております。

また、事業者は、運賃のその幅から選択する際、多くが上限運賃を選択するとの説明があったところでございますが、国土交通省におかれては、「各事業者の運賃届出の結果によるタクシー運賃の値上げ状況を正確に把握すべきである」。

また、本改定による運賃改定が消費者に与える影響についても、国土交通省におかれては可能な限り、定量的に把握するとともに、「消費者からの意見聴取を行い、消費者利益の確保につながる取組に生かすべきである」と、お願いしたいということでございます。

最後に、公共料金等専門調査会は、留意事項の対応状況などについて、「必要に応じて2年後を目途に国土交通省へのヒアリングを含めた事後検証を行うこととしたい」とまとめていただいております。

御説明は以上です。

○鹿野委員長 御説明ありがとうございました。

この間、公共料金等専門調査会においては、非常に熱心に御議論をいただきまして、今、御説明いただいたような形で、御意見を取りまとめていただいたということでございます。

これより、意見交換の時間としたいと思います。時間は10分程度を予定しています。いかがでしょうか。

中田委員、お願いします。

○中田委員 今回のタクシー料金改定に関する公共料金等専門調査会における審議の結果を御説明いただき、ありがとうございます。

1点御質問と、1点コメントをお伝えさせていただきます。

1点目は、改定に当たっては、パブリックコメント等の実施により、利用者等の意見を聴取及び消費者団体による審議会への参加が求められていると思いますが、パブリックコメントの結果、消費者団体の見解の資料は、本日はありませんが、パブリックコメント等における主な意見はどのようなものがあり、その内容は、今回の改定案に反映されているのか、御教示いただければと思います。

2点目はコメントになりますが、専門調査会からの意見書にも留意事項として記載していただいていますが、タクシー事業者による経営効率化に向けての継続的な取組についてです。

具体的には、今回の料金改定の結果、生じた収益が各事業会社で適切に、当初の目的であるユーザーの利便性向上、運転士等の人件費、燃料費等に活用されているのか、検証を監督官庁にはお願いしたいと思います。

令和4年の14.24パーセントの値上げに続き、今回10パーセントを超える運賃の値上げを行うことになりますが、これは、利用者にとっては比較的大きな負担増であり、マクロ経済に起因するコスト上昇要因に対して、その分をそのまま値上げして消費者負担とするのではなく、事業会社各社によるコスト削減等の企業努力の状況や進捗についても、今後も可能な範囲で検証をお願いしたいと思います。

以上、2点です。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

2点目は御意見ということでございましたが、1点目について、パブコメについてですが、茶谷参事官からお答えいただけますか。

○消費者庁公益通報・協働担当茶谷参事官 消費者庁でございます。

国土交通省に聞いておりますのは、パブコメの結果も、この御時世ですので、値上げはやむを得ないという意見が上がったものの、一方で、上げるのは仕方ないが、サービスの水準の向上に努めてもらいたいという意見が大勢だったと聞いてございます。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

○中田委員 御確認いただいていることということで、ありがとうございました。今後も消費者との対話は継続していただきたいと思います。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

ほかにいかがでしょうか。

それでは、黒木委員長代理、お願いします。

○黒木委員長代理 この意見書の2ページから3ページのところに「あらゆる角度から安全性、利便性、サービスの質を高めつつ、運賃体系や消費者に寄り添ったサービス提供の方法を中長期的に検討していくことが重要であると考える」という文書に注4がついています。その4の注では「審議過程においては、運賃認可の処理方針について、査定方針に盛り込まれた適正利潤の算定方法に関する疑問も出され、査定方針を消費者に対して分かりやすく示すことなどを含め、透明性を高める必要性も指摘された」と注が書かれています。

まず、算定方法に関する疑問というのは、どんなものが出されていたのかということと、それから、透明性を高める必要性というのは、具体的にどういうことを専門調査会では議論されたのかということについて、よろしければ教えていただければありがたいと思います。

以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

これについては、事務局から、お願いします。

○友行参事官 まず、算定方法に盛り込まれた適正利潤の算定方法に関する疑問も出されているところでございますけれども、タクシーの運賃を改定する際には、総括原価方式に基づいて算定されることが決まっており、総括原価方式に基づいて算定するに際しましても、算定要領といったものが公表されております。

その中で算定されているわけですけれども、その算定要領に書かれていたことなどが、果たして本当に適切なのかということについても、公共料金等専門調査会の委員の中からは御指摘があったところでございます。

したがいまして「算定方法に関する疑問も出され」という記載ぶりとなっております。

また、算定方針を消費者に対して分かりやすく示すことなどを含め、透明性を高める必要性も指摘されたということでございますけれども、算定要領等は、公になっているものではございますけれども、非常にある意味では複雑な計算方法になっているところもございますので、タクシー運賃という消費者に身近な運賃の改定に当たるわけでございますから、どういった形で算定されているかということについても、できるだけ消費者に分かりやすい形で示されることが望ましいのではないかという御指摘でございました。

以上です。

○黒木委員長代理 ありがとうございます。

○鹿野委員長 よろしいですか。

ほかにいかがでしょうか。

大澤委員、お願いします。

○大澤委員 御説明ありがとうございました。

本当に方針には、全く反対をするわけではありませんが、資料1の2を拝見していて、留意事項の中の特に「(3)消費者のサービス利便性の確保・向上のための取組」というところ、あとは、同じく留意事項の3ページの下のほうからですけれども(5)ですね。

それで、昨今いろいろ値上げがされていて、値上げはされること自体は、私も一消費者として、人手不足、物価高は仕方ないなと思いつつ、値上げというのが本当に致し方ないというのが分かる一方で、まさにこの留意事項に書かれている(3)は、ぜひ継続的に頑張っていただきたいなと思っています。

例えば、アプリの使い勝手の向上とか、サービスの利便性向上とか、確かに訪日外国人が増えていて、例えば英語対応とか、従来とはやはり違ったサービスが求められているのは非常に大変で、御苦労があるところは分かるのですが、(4)の運転士の労働環境の改善をしつつ、ちゃんとサービス向上に努めていただきたいと思います。

といいますのは、日本でも一部自治体では行われているようですが、ライドシェアが今入ってきていまして、ライドシェアというのは、いわゆるダイナミックプライシングというか、何と言っていいのか分からないですが、時間帯とかによって、今回結構料金が変動するので、私も実は海外だと、結構ライドシェアを使っています。それはタクシーより、はっきり言ってしまうと安いことが時間帯によってはあるからです。

こういう形でライドシェアが広がり、かつ料金が、そのように時間帯によって変わってくるとか、そういったことが利便性として別のチョイスとして消費者として提示されると、やはり既存のタクシーとの競争というのは当然あり得るだろうなと個人的には思っていまして、そのためには、既存のタクシーは料金一律だと思うのです。しかし、サービスがライドシェアより非常にいいとか、何か売りがあって、だから料金は一律なのだとか、今後ライドシェアというのが増えてくることを考えつつ、やはり、きちんとサービスの向上に努めていただきたいと思います。

そうでないと、消費者からすると、そういう時間帯によっては安いサービスがあるのに、料金がどんどん上がってきているという違和感というか、そういうのもあると思いますので、ぜひ、特に(3)のところは努めていただきたいというのが、私の個人的な意見です。

以上です。

○鹿野委員長 御意見ありがとうございました。

ほかにはございませんでしょうか、よろしいですか。

小野委員、お願いします。

○小野委員 小野でございます。恐れ入ります。

今回、議論に携わりました立場として発言をさせていただきます。

今回の公共料金の改定などについては、特に料金の適正性の確保など、本当に熱心な議論が繰り広げられたことが印象的でございました。

私自身は、消費者参画の機会の確保が気になるところで、そちらも重ねてお尋ねをした次第です。

令和4年までの改定時の対応とも重なるところはあるのですけれども、業界等では、車内での掲示、それから近年普及が進んだアプリの活用などの御報告もありました。

そうしたことでいいますと、今いただきました御意見などは大切であり、今回の議論でも検討されたという印象を持っております。

以上、公共料金等専門調査会の様子について、議論に携わった立場から、いただいた意見につきましても検討がされたことを御報告させていただきたく発言いたしました。

以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

担当委員としてのコメントも頂戴いたしました。

ほかは、よろしいでしょうか。

それでは、専門調査会の意見を踏まえた委員会としての意見案を表示、配付いたしたいと思いますので、しばらくお待ちください。

(意見案の画面表示及び配付)

○鹿野委員長 ただいま、追加資料として皆様に表示、配付しました意見案は、令和8年1月9日付で消費者庁長官から当委員会に諮問のあった「東京都特別区・武三地区のタクシー運賃改定案」については、「消費者庁において、専門調査会意見を踏まえ、国土交通省とともに適切に対応することを求める」ことといたしております。

この当委員会としての意見案について、何か御意見等ございましたらお願いします。

(異議なしの意思表示あり)

よろしいでしょうか。会議室にて御参加の皆様からは、これでよしという御返答をいただきました。

テレビ会議システムにおいても、御賛同をいただきました。

ありがとうございます。皆様から、この意見案についての御賛同をいただきました。

先ほど各委員から、専門調査会意見を踏まえて、強調しておきたいこと、あるいは補足しておきたいことを御発言いただきました。その上で、委員会としての意見案につきましては、異論はないということで御返答いただきました。皆様に御了解いただきましたので、これを消費者委員会の意見としたいと思います。

先ほど御意見をいただきましたように、今回の値上げにつきましては、かなり消費者への影響も大きいということと、それから、令和4年の運賃の値上げに引き続き行うというものでありまして、その点でも消費者への負担が大きいということではございますが、一方で、先ほど御説明いただいたような理由で、今回については、改定案の算定は、所定の算定方式に沿ってなされたということで、当委員会としても専門調査会の結論のとおり、妥当なものだという御意見をいただいたと思います。

ただ、一方で、今後の取組として要求されることについて、先ほど委員からも複数御意見がありましたが、重要な点が、この専門調査会の意見の中で、特に留意事項として5点にわたって指摘されているところでございます。これが非常に重要だと、当委員会としても考えておりますので、その点を関係省庁においては、しっかりと受け止めていただきたいと思っております。

ただいま取りまとめました意見については、消費者庁長官宛てに回答したいと思います。消費者庁及び国土交通省におかれては、先ほども言いましたけれども、専門調査会での議論や意見を踏まえて、今後、適切に対応していただきたいと思います。

皆様、お忙しいところ御対応いただき、ありがとうございました。野村座長におかれましては、大変熱心な御議論をしていただき、それを取りまとめていただき、改めて感謝申し上げます。ありがとうございます。

野村座長におかれましては、どうぞ御退席ください。

○公共料金等専門調査会野村座長 はい、お世話になりました。どうもありがとうございました。失礼いたします。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

(野村座長 退出)


《3. 公益通報者保護法指針の改正案について》

○鹿野委員長 それでは、続いての議題に移りたいと思います。

続いての議題は、「公益通報者保護法指針の改正案について」でございます。令和7年6月11日に公布された公益通報者保護法の一部を改正する法律により、事業者が公益通報に適切に対応するための体制整備の徹底と、実効性の向上、公益通報者の範囲の拡大、公益通報を阻害する要因への対処、それから、公益通報を理由とする不利益な取扱いの抑止、救済の強化のための措置が講じられました。

また、令和7年の法改正により、公益通報者保護法第11条第4項に規定する指針の記載事項についても、変更の必要が生じております。

そして、同条第7項が準用する同条第5項により、この指針を変更しようとするときは、あらかじめ消費者委員会の意見を聞かなければならないこととされております。

そこで、本日は、資料2の1のとおり、公益通報者保護法に基づく指針の改正案について、内閣総理大臣から意見を求められていることから、この内容について御説明をいただいた上で、消費者委員会としての意見を取りまとめたいと思います。

本日、先ほどからですが、引き続いて、消費者庁の茶谷参事官に御出席いただいております。

また、質疑対応として、消費者庁公益通報・協働担当の榊原企画官、同じく消費者庁公益通報・協働担当の三宅参事官補佐、また、消費者庁公益通報・協働担当の岩田政策企画専門官に会議室にて御出席いただいております。皆様、本日はお忙しいところ、ありがとうございます。

それでは、20分程度で御説明をお願いいたします。

○消費者庁公益通報・協働担当茶谷参事官 消費者庁で公益通報制度を担当しております、茶谷でございます。よろしくお願いいたします。

本日は、委員の皆様に御多忙のところお時間いただき、ありがとうございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。

早速ですが、今回、令和7年の公益通報者保護法の改正に伴い、法に基づく指針、以下、法定指針と申し上げますが、それを改訂する必要があり、法の規定において消費者委員会の意見を聞くこととされていることから、本日御審議をいただくものでございます。

資料につきましては、6点御用意してございます。多くて申し訳ございません。

まず、資料の2の1といたしまして、諮問に係る文書でございます。

資料の2の2として、法定指針の改正案でございます。

加えまして、説明の詳細に当たる参考資料を御用意しており、参考資料1の1として、公益通報者保護法及び令和7年改正の概要でございます。

参考資料1の2としまして、法定指針案の新旧対照表でございます。

次に、参考資料1の3として、指針の解説と呼んでおります、指針に沿った対応を取るに当たり参考となる考え方や、具体例を記載した文書の現時点での改正案でございます。

最後が参考資料1の4として、公益通報者保護法の本件に関する規定の抜粋でございます。

説明中、資料がいろいろ飛ぶと思いますが、よろしくお願いいたします。

さて、今回の公益通報者保護法の一部を改正する法律につきましては、公益通報者保護制度をめぐる近年の国内外の動向を踏まえた、我が国の制度の課題と対応の検討のため、東京大学の山本隆司先生を座長といたします、公益通報者保護制度検討会において御議論いただき、報告書として具体的な方向性が取りまとめられました事項を改正法案として閣議決定の上、国会提出したものでございます。

法案は、昨年6月に成立、公布され、本年12月1日から施行されることとなってございます。

参考資料1の1を御覧ください。法律の概要でございます。

オレンジ色の部分が、令和7年の改正事項でございます。

まず、法律の概要でございますが、左上1の「公益通報者保護法とは」にございますが、公益通報者保護法とは、勤め先の法令違反を認識した労働者等が、どこへどのような内容の通報を行えば、公益通報として、通報を理由とする解雇等の不利益な取扱いから保護されるかを明確化し、公益通報者の保護と国民の生命、身体、財産その他の利益の保護に関わる法令の規定の遵守を図ることを目的とした法律でございます。

右上2の「公益通報とは」でございますが、公益通報者として保護される主体として、これまで労働者、派遣労働者、退職者等を対象としておりましたが、今般の改正におきまして、フリーランスにつきましても追加したところでございます。

これは、フリーランスにつきましても労働者同様、取引先の不正を知り得る立場にあるというものでございます。委託元事業者の指示で役務を提供し、収入先を依存するという構図においては、使用者と労働者との関係に類似することが多く、労働者に準じて弱い立場にあるということから追加したものでございます。

中段3「公益通報者の保護の内容」でございます。

令和7年改正におきまして、公益通報を理由とした労働者を解雇・懲戒した者及び法人に対する刑事罰を新設してございます。

公益通報をしたことを理由とした、事業者による通報者に対する不利益な取扱いにつきましては、現行制度でも禁止してございます。

今回新たに解雇・懲戒を行った実質的な行為者及び事業者に対する刑事罰も導入を行いまして、不利益な取扱いの抑止を強化するということとしてございます。

また、その中の3つ目のポツですが、立証責任の転換に関する規定も新設してございます。不利益な取扱いを受けた労働者は、民事訴訟におきまして自ら立証責任を負うことにより、権利の回復を図ることが原則とされております。ただ、その負担は重く、公益通報をちゅうちょする要因の1つになっているということもございますので、今回の改正におきまして、解雇・懲戒に関する立証責任を事業者側に転換することとし、通報者側の負担の軽減を図るということとしてございます。

左下の4でございます。「通報先と保護の条件」でございます。

通報先は3点ございます。事業者への内部通報が①です。

②としまして、処分等を行う権限を有する行政機関への外部通報、いわゆる2号通報でございます。

③番として、報道機関等、被害の拡大を防止するために必要であると認められる者としてございますが、それに対する外部通報、いわゆる3号通報でございます。

それぞれ保護の対象となる要件を定めているところでございます。

次に右の「5 事業者の体制整備義務」でございます。

雇用者数300人超の事業者に対しては、公益通報に対応するための体制を整備する、いわゆる体制整備義務を課しております。

内部公益通報に関し、受付、調査、是正を行う者、いわゆる従事者でございますが、従事者の指定、内部通報窓口の設置や内部規程の整備などの体制を整えていただくこととしてございます。

また、令和7年改正におきまして、公益通報制度が機能するためには、制度が労働者等に認知され、信頼されることが不可欠ということがございますので、労働者等が安心して通報を行いやすいような環境を整備するため、事業所内の通報窓口の存在など、公益通報への対応体制というものを、労働者等に周知することを新たに規定いたしました。

今回御説明させていただきます法定指針につきましては、この「5事業者の体制整備」を行うに当たって必要となる事項を定めたものでございます。

右下「6 消費者庁の行政措置」につきましては、令和7年改正におきまして、従事者指定義務違反に対する権限の強化を図ることとしてございます。

具体的には、立入検査、勧告に従わない場合の命令、命令した旨の公表を規定しており、虚偽報告や検査拒否、命令違反等に対する罰則についても、新たに規定をいたしたところでございます。

最後に右下「7 その他の禁止事項」でございます。

令和7年改正におきましては、誓約書や契約によって、労働者に公益通報をしないことを約束させるなど、公益通報を妨害する行為は、公益通報者の保護を図る法の趣旨に大きく反する行為ということでございますので、こういった行為を禁止することといたしました。

また、公益通報がなされた後、事業者内で公益通報者の探索行為が行われることは、公益通報者自身が脅威に感じることはもちろん、公益通報を行おうとしている他の労働者を萎縮させるなどの悪い影響があり、公益通報をちゅうちょする要因となりますことから、このような行為の禁止についても新設しているところでございます。

1枚おめくりください。法改正事項と法定指針への反映事項の紙となってございます。

左側が、先ほど御説明した法改正の内容となってございます。

それに対応する形で、右側の事業者が取るべき措置について規定する法定指針案に反映した内容となってございます。

資料が変わりまして、参考資料1の2が、新旧対照表案というものでございます。資料1の3の指針の解説の改正案もお手元に御用意いただければと思います。

今回の法改正におきましては、大きく4つの柱で改正を行っております。法定指針についても、それぞれ対応する形で必要な改正を行うこととしてございます。

また、参考資料1の3の指針の解説におきましても、それと対応する形で改正案を策定しており、適宜参照させていただきます。

なお、参考資料1の1の右肩にありますとおり、法定指針の改正案につきましては、昨年12月9日まで1か月間、パブリックコメントを実施してございます。

鋭意結果の取りまとめ等の対応中でございますが、法定指針の内容の修正としましては1点考えてございます。

参考資料1の2の新旧対照表の4ページから5ページをかけて御覧いただければと思います。

4ページの左下段の幹部からの独立性の確保、5ページの上段、公益通報対応業務の実施、同ページの中段、利益相反の排除につきまして、当該内部公益通報以外の公益通報に係る通報対象事実についての調査及び是正等の対応が必要な場合においても、同様の措置をとると規定を追加してございます。

この記載につきましては、いわゆる外部通報につきましても、それら独立性の確保でありますとか、利益相反の排除というものに含まれるということを確認的に記載した趣旨の内容となってございますが、パブリックコメントを踏まえ、内部公益通報受付窓口を経由しない内部公益通報につきましても含意していることを明確にするため、冒頭の「当該」を追加する修正を行っているものでございます。

参考資料1の1の2ページにお戻りいただければと思います。

まず、法改正事項の1つ目「事業者が公益通報に適切に対応するための体制整備の徹底と実効性の向上」についてでございます。

労働者等に対する事業者の公益通報対応体制の周知が法改正内容となっております。その法定指針での対応につきましては、右側、事業者が周知すべき内容の明確化として、事業者が労働者等に対して周知すべき、公益通報の対応体制の具体的な事項といたしまして、受付窓口、連絡先、調査時の利益相反の排除の措置、不利益な取扱いの防止措置、通報妨害・通報者探索の防止措置、調査への協力等を明確化してございます。

参考資料1の2の新旧対照表で申し上げますと、6ページから7ページにかけての改正案の部分でございます。

事業者において、法定指針で対応いただく各種措置につきまして漏れなく盛り込んでおり、それを労働者等に周知・啓発いただくことを規定しております。

次に、法改正事項の2つ目でございます。「公益通報者の範囲拡大」でございます。

通報者の範囲にフリーランス、業務委託関係が終了して1年以内のフリーランスを追加する点が法改正の事項でございます。

法定指針での対応につきましては、通報者の範囲拡大に伴う所要の措置といたしまして、フリーランスや業務委託関係が終了して1年以内のフリーランスに対しても、労働者等と同様に受付窓口の周知を行うなど、所要の記載を行ってございます。

参考資料1の2、新旧対照表で申し上げますと、6ページから7ページの改正案の部分でございます。

周知・啓発先にフリーランス、フリーランスであった者も規定してございます。

なお、参考資料1の3、指針の解説案の23ページから24ページにつきましても、周知・啓発の方法というものを規定してございます。

ページ中ほどの上から3つ目、4つ目の黒丸でございますが、フリーランス、フリーランスであった者への周知・啓発の方法の例を記載してございます。

次に、法改正事項の3つ目でございます。「公益通報を阻害する要因への対処」でございます。

公益通報を妨げる行為をすること及び公益通報者を特定することを目的とする行為を、正当な理由がない限り禁止することとしてございます。

法定指針での対応につきましては、事業者が取るべき防止措置の中身といたしまして、従来から規定されております不利益な取扱いの防止に関する措置等に加えまして、通報妨害行為を防ぐための措置、通報者探索を防ぐための措置を追加してございます。

新旧対照表、参考資料1の2で申し上げますと、5ページから6ページにかけての部分でございます。

なお、正当な理由につきましては、参考資料1の3、指針の解説の17ページを御覧いただければと思います。

行ったり来たりで恐縮でございますが、指針の解説の17ページでございまして、上のほうでございます。上から1つ目、2つ目の黒丸でございますけれども、通報妨害行為、通報者探索いずれにつきましても、原則、許容されるものではなく、正当な理由は限定的な場合に留まるべきと記載してございます。

その上で、それぞれ正当な理由はどういったものであるかというものを例示として記載してございます。

参考資料1の1の2ページにお戻りいただきまして、最後に法改正事項の4つ目でございます。「公益通報を理由とする不利益な取扱いの抑止・救済の強化」についてでございます。

通報後1年以内の解雇または懲戒に関する立証責任の転換、解雇または懲戒をした者に対する直罰というものが法改正事項となってございます。

この不利益な取扱いにつきまして、法定指針におきましては、不利益な取扱いの対象の明確化といたしまして、立証責任の転換や刑事罰の対象となる解雇や懲戒に加え、法律で禁止されます公益通報を理由とする、その他の不利益な取扱いについて、例示により明確化を図ってございます。

参考資料1の2の新旧対照表で申し上げますと、3ページの部分でございます。3ページの上から3行目以降でございます。

不利益な取扱いの各事項につきましては、公益通報者保護法等における例示または労働関係法令やその指針などを総合して作成してございます。

不利益な取扱いといたしましては、地位の得喪に関すること、人事上の取扱いに関すること、経済待遇上の取扱いに関すること、精神上・生活上の取扱いに関することと分けてございまして、それぞれ指針において例示を行っております。

最後の精神上・生活上の取扱いに関することにおいて、事実上の嫌がらせ等について記載してございますが、そちらに関しましては、指針の解説におきまして例示を行っておりまして、参考資料の1の3、指針の解説の14ページでございます。下から2つ目の黒丸で例示を行ってございます。

以上に関しまして、法定指針について改正をすることとしております。それに加えまして、その他、所要の改正を行うこととしております。

説明は以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○鹿野委員長 丁寧な御説明をいただき、ありがとうございました。

それでは、質疑応答と意見交換をお願いいたします。時間は30分程度を予定しています。いかがでしょうか。

小野委員、お手が挙がっているように見えますが。

○小野委員 失礼しました。手を下げ忘れていたのですが、よろしければ発言させていただきます。

御説明をいただきまして、ありがとうございました。本件につきましては、通報者の対象を広げるであるとか、それに対しての必要な対策が講じられていると考えております。

一方で、1つ確認といいますか、お尋ねをしたいことがあります。それは、この改正の内容、そもそも公益通報者保護の在り方について、一般の消費者の方に、どのような情報の伝え方をされているのか、あるいは今後また工夫をされる予定なのか、お聞かせいただきたいと思っています。

例えば、ポスターが掲示をされていて、それも拝見したことがあります。あるいは、実際に、やっていることを伝えていくような、研修のところに出かけていくような、言わばアウトリーチのような形で予定をされているのか、繰り返しになりますけれども、啓発の方法について、何かお考え、あるいは何か仕掛けというものがありましたら御説明いただきたく思います。

以上です。

○鹿野委員長 それでは、茶谷参事官、お願いします。

○消費者庁公益通報・協働担当茶谷参事官 御質問いただき、ありがとうございます。

法改正の中身に関する周知・啓発活動の具体的な中身に対する御質問と受け止めました。

御指摘のとおり、法律の中身、改正概要につきましては、制度そもそもに加えまして、法改正の中身に関しまして、広く周知・啓発を図っていくことは非常に重要な課題であると認識してございます。

現在、法の施行に向けた準備と並行いたしまして、周知・啓発活動に努めてございます。

具体的には、各都道府県、全都道府県におけます、説明会の開催でありますとか、または関係省庁連絡会議、または関係省庁連絡会議を通じまして、各省庁所管の事業者団体に対する周知などをお願いしているところでございます。

法改正に関係する動画でありますとか、チラシ、パンフレットについても順次作成を進めているところでございます。

また、いわゆるトレイン広告と申し上げますけれども、公共交通機関において動画を配信して、一般の方に対する法改正に関する周知も図っているところでございます。

研修につきましても、繰り返しになりますけれども、関係省庁を通じまして、関係する業界団体等に対しまして、研修の御要望についても聴取いたしているところでございまして、順次御要望があれば、可能な限り出かけていく、またはオンラインで改正概要の御説明に努めてまいりたいと考えてございます。

○鹿野委員長 小野委員、よろしいですか。

○小野委員 御説明ありがとうございました。周知に加えて、通報をしない人、一般の消費者につきましても、意見を取りまとめる、そんなツールも充実していただければと思います。

以上です。ありがとうございました。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

ほかにいかがでしょうか。

大澤委員、お願いします。

○大澤委員 大変分かりやすい詳しい御説明をいただき、ありがとうございました。

大枠に全く異論があるわけではなく、非常に細かく指針を定めてくださっていると思いますし、あと、消費者庁さんは、消費者庁のサイトでもQ&Aという形式で、恐らくこの指針のような内容を、更に具体化した解説をされているので、非常に分かりやすいと思っています。

1点伺いたいのですが、もうこれも既にされていることかもしれないのですけれども、今回の法改正は、フリーランスが対象に加えられたというのが、1つのポイントではないかと思います。ニュース等でも、その点は出ていたと思いますが、参考資料1の3の23ページから24ページのところに、周知・啓発の方法というところが出ていまして、非常に詳しく、例えば、スクリーンセーバーを使ったり、研修でとかポスター掲示、あとは動画を載せるイントラネット、いろいろなものが載っていまして、これは、いわゆるフリーランスではなくて、その会社に勤めている、例えば、いわゆる正社員とかであれば、あるいは派遣社員で毎日のように会社に来ている方であれば、確かにこれでもかなり周知はされるかと思うのですが、フリーランスは、私も知り合いでフリーランスは何人かいますけれども、かなり働き方が多様ですし、契約するやり方とかも結構多様で、例えばですけれども、サービス業などだと結構フリーランスはいると思うのですが、週に1回ぐらいは行くのだけれども、例えば控室で確かにポスターが貼ってあるは貼ってあるけれども、あまり目にする暇もないぐらい、すぐそこからいなくなってしまう、勤務時間が終わったら帰ってしまって、次の勤務先に行くとか、そういう形の知人もいますし、結構、契約の仕方も、本当に契約書を交わしてということはもちろんしているのでしょうけれども、割とそこも正社員などに比べると様々だと思うのですが、そのフリーランスの方たちに、こういう周知をする方法というのが、この23から24に書かれていることだけで、果たして十分なのだろうかというのが、少し疑問を持った次第です。

23から24のところで、すみません、私が見落としているのかもしれないのですが、基本的に労働者ということでまとめて広報を示されているように思いますし、退職者に関しては、24ページの下のほうにも確かに出てくるのですが、いわゆるフリーランスで毎日会社に来て、例えばパソコンを開けたりとか、あるいは部屋でポスターを毎日目にするということが想定されないような労働者に対する周知の仕方というのが、もう一言、二言、何か具体例を示すことがあってもいいのかなと、個人的には感じました。

すみません、以上になります。何かお考えがあれば、例えばこの後、もう少し分かりやすいガイドラインとかポスターをつくるとか啓発を、先ほど小野委員からも出ていましたけれども、小野委員のように消費者向けだけではなくて、こういう事業者向けに何かガイドをするということであれば、少しお聞かせいただければと思います。

私は、フリーランス向けを、とにかく気にしております。

以上です。

○鹿野委員長 それでは、茶谷参事官から、お答えをお願いします。

○消費者庁公益通報・協働担当茶谷参事官 御質問ありがとうございます。フリーランスの方に対する周知の在り方についての御質問と受け止めました。

御指摘のとおり、今回、法改正の中身としてフリーランスが追加されたということでございますので、フリーランスの方に公益通報の主体となり得るということを知っていただくのは非常に重要だと考えてございます。

指針の解説におきましても、契約に係る書面やメールで連絡先を記載するなど、具体的な手法については若干記載してございますが、これに加えまして、今後、フリーランスに関係する関係省庁連絡会議などを通じて、フリーランスを所管する関係省庁とも連携をしまして、フリーランスに対する有効な周知については、引き続き検討したいと思っております。

先ほど申し上げました、普及啓発の一環としてつくっております動画等、チラシに関しましても、フリーランス向けのものも作成してございますので、そういったものも活用しながら、フリーランスの方に対して周知をしっかり図ってまいりたいと考えてございます。

○大澤委員 大変よく分かりました。ありがとうございました。

○鹿野委員長 大澤委員御指摘のとおり、フリーランスが今回初めて対象に入ることになったということで、やはり、従来の働き方、従来の対象者とは少し違うところがありますので、その働き方の多様性や特徴なども踏まえて、周知の点でも、更に工夫をしていただければと思います。

ほかにいかがでしょうか。

お願いします。

○消費者庁公益通報・協働担当茶谷参事官 恐れ入ります、1点補足でございます。

フリーランスの方が所属します業界団体というか、フリーランスの団体もございますので、そういったところとも意見交換などをしてございますので、より有効な周知については、引き続き努めてまいりたいと思います。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

フリーランスの実態を、今、お話しくださったような機会に把握して、それで適切に御対応いただくというのが有効だと思いますので、ぜひ、引き続きよろしくお願いします。

それでは、ほかにいかがでしょうか。

中田委員、お願いします。

○中田委員 御説明ありがとうございます。

今回の指針の改正案は、体制整備義務をはじめ、事業者が負うべき責任と制裁の内容が従来より具体的になり、実効性向上により、通報者保護に一定の効果が期待できるのではないかと感じております。

特に4点目の公益通報を理由とする不利益な取扱いの抑止・救済の強化における法定指針である、不利益な取扱いの対象の明確化に関しては、不利益な取扱いの具体的な事例が提示されることになり、事業者及び通報者双方にとって不利益な取扱いの判断基準が明確になることで、今まで水面下で埋もれていたケースも表面化して実利ある制度活用につながることを期待しております。

ここからですが、指針改正後の実際の制度利用状況の変化や傾向、また、労働者等が制度の利用をちゅうちょする、今回言及されていない新たな制度上あるいは組織特性上や心理的な課題が埋もれていないかについて、モニタリングを行い、必要に応じて指針内容の見直し、検討が可能なフォローをお願いしたいと思いますが、フォローと必要に応じての見直しに関して、具体的な方法などはございますでしょうか。

○鹿野委員長 それでは、お願いします。

○消費者庁公益通報・協働担当茶谷参事官 ありがとうございます。

不利益な取扱いの中身については、可能な限りフォローアップということでございます。

公益通報者に関する実態調査ということで、令和8年度以降、事業者に対するものでありますとか、行政機関における実態調査を随時行って、どういった実態になっているかということは把握したいなと考えてございます。

新しい不利益な取扱いの類型が出てくるかどうかというのは、実務の積上げを見て、今後考えていくことかなと思っておりますけれども、必要に応じて、指針の解説でありますとか、Q&A等々、制度を解説する文書がございますので、そういったものに可能な限り盛り込んでまいりたいと考えています。

○中田委員 御回答ありがとうございます。

事業者に対する実態調査を行われているということですが、組織における弱者である従業員にとって法改正、指針の改正は、勇気を出して権利を主張することを後押しするきっかけになると思われますが、それでも声を上げることは大変な勇気とリスクを感じる行為と思われますので、指針改正後の実際の実効性及びその変化の検証を従業者目線でも、できる限り検証をお願いできればと思います。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

ほかはいかがでしょうか。

黒木委員長代理、お願いします。

○黒木委員長代理 ありがとうございます。

私から3点質問させていただきます。

まず第1点です。今回のガイドラインについては、内部通報に関する指定者を明確にして、かつ、その者が通報者について漏らした場合は直罰規定もあるという形で、体制整備を非常に強く反映しているということはよく分かります。

ただ、この通報窓口として指定され、通報事実について調査をすることになります。そして、具体的に調査をすると通報者が自然と特定される可能性が高いといえます。そして、調査をして是正しようとすると、その通報対象者に対して通報事実についてある程度伝えなければならず、その結果として行動変容をするなり、会社の組織を変えていくなりすることを担当者はしなくてはいけません。しかし、通報対象者は、そのことで、通報者の存在と、具体的な通報者を推定することができます。

このように、実は、指定者は、これを漏らしてしまうと直罰があるという非常に難しい立場になります。しかも会社との関係で独立性がなければならないということで、この方々はすごく難しい立場に置かれると私は思っています。

この指針を読むと、その論点については一定程度いろいろ書かれているのですが、これを具体的に組織内に置くのか、例えば監査役会を組織している株式会社であれば監査役の指名で指定者を選任するとかを考えなければならない。いずれにせよ、この非常に難しい立場である人たちをどのような考え方で選定していったらいいのかについて、300名以上の企業には全部この義務が負うわけですから、もう少し指針でブレイクダウンしていただけるのかなと思ったのですが、今回の指針とその解説ではまだなかなか抽象的だなという印象です。その点についてもう少し教えていただければありがたいというのが第1点です。

第2点として、顧問弁護士のことについても書かれています。顧問弁護士の問題は前の指針のときからずっと議論があったところと承知していますが、この点も指針の中に、顧問弁護士であればちゅうちょするのではないかということが書かれています。全くそのとおりで、結局、顧問弁護士はどちらの利益を守るのかという非常に大きな問題があります。組織から依頼を受けて組織のために働くというのが基本的に弁護士上の義務になっていますが、例えば組織の上層部あるいは組織全体が問題を起こしている場合に、顧問弁護士が通報窓口になったときに、今度は直罰がありますので、弁護士法上罰金がついてしまうと弁護士資格がなくなるという話があります。この点も含めて、どのようなものをこの窓口としてお考えなのかについて、もう少し教えていただきたいというのが2つ目の質問です。

3つ目は、今回このガイドラインには直接の関係はありませんが一点質問させてください。御案内だと思いますが、去年の12月19日に、東京地裁令和6年ワ第108712号の判決がいいわたされています。これは、会社から資料を持ち出した人に対して会社が約4,500万円以上の損害賠償を請求したという事件です。判決では、公益通報者保護法の趣旨に従って違法性がないという形で請求棄却になっています。ただ、これは東京地裁段階で、まだ控訴審が続くということですが、こういう正当な公益通報をしようと思った場合の資料の持ち出しについて、ずっと議論があったところです。その点について、指針では当然、法がないので書かれないというのは分かっていますが、何か今後検討し続けていくことがあるのかという、この3点をお願いしたいと思います。

○鹿野委員長 それでは、榊原企画官、お願いします。

○消費者庁公益通報・協働担当榊原企画官 消費者庁で公益通報を担当しています、榊原と申します。本日は、ありがとうございます。

黒木委員長代理から御質問をいただきまして、ありがとうございます。

少し順番が入れ替わって恐縮なのですが、3つ目の資料持ち出しのほうについて、まず、お答え申し上げて、1番と2番はまとめてお答えできればと思ってございます。

まず、御質問の3つ目、いわゆる公益通報をする際に、通常であれば、社内の不正に関する情報を持ち出すことが、当然想定されてということに関して、昨年、いわゆる訴えられてしまわれた方のほうが勝訴されたと、勝たれたという事案については、もちろん承知してございます。

他方で、黒木委員長代理の御理解のとおり、以前からある論点ではございますし、先般の検討会の中でも議論がされて、検討会の中では、もう皆様も御存じのところだと思うので恐縮なのですが、いわゆる資料の持ち出しの場合に、事業者にとっては個人情報ですとか、いわゆる秘匿情報みたいなものが漏えいするリスク等、他方で、通報者にそれを免責してしまうとか、では、事業者側は、例えば個人情報の云々みたいなのはどうなるのかというところで、両論が書かれているところでございます。

そういう状況もあるのですが、こちらは、検討会の中でも継続的なものといただいていると思っておりまして、法律の改正も、いわゆる国会の御審議の中で3年後の見直しということになってございます。

こういった資料の持ち出しに関しては、おっしゃるとおり、次は高裁に行きましたけれども、そういった立法事実も踏まえまして、次の見直しに向けて、もちろん、これだけではございませんけれども、先ほど茶谷が申し上げました不利益な取扱いの類型としても、いわゆる進化させていくことがあるのか、ないのかとか、そういったところの1つだと思っておりまして、現在は、御説明しているとおり、令和7年改正のものを恐縮ながら、手前みそながら必死でやっているところでございますが、重要なその次の改正に向けた論点というところで、まずは、高裁の御判断とか、そういうところをしっかり見ていきたいと思ってございます。

1つ目、2つ目の御質問をまとめてお答えさせていただきます。

従事者に関しては、これも御案内のところですが、前回令和2年の改正で義務になって、今回指定義務がなされていない場合は、我々の行政措置とか、検査とか、そういうところの対象になりますというところでございます。

まずもって、御質問についてお答えするとすれば、従事者に関しては、黒木委員長代理も御案内のとおり、300人ぎりぎりの方々から、10万人を超える企業様までいらっしゃって、その従事者をどこに置くかとか、誰に指定するのか、もしくは外部弁護士にした場合は、外部弁護士も従事者になっていただくケースが通常ですけれども、そういったのは様々でございます。

そういった中で、まず、従事者の方に関しては、難しい立場というところではございますけれども、調査に当たって、まず、情報を知ってしまわれるというのは、もともとそれを想定したものでございますけれども、その中で守秘義務がかかっていたりとか、あと範囲外の共有をしては駄目ですとか、そういったところにしてございます。

我々のほうでお示ししているのは、調査のときに、先ほど黒木委員長代理からもございましたけれども、例えば、従事者ではなくて調査を受ける側で、もしくは調査を協力する側で、従事者から、そういった指示があった場合には、これは公益通報が端緒なのではないのと分かってしまうようなケースに関しては、もしくは分かる可能性があるようなケースに関しては、我々のほうでダミーの調査ですとか、あと定期的に、社内の環境調査をする場合とか、あと、私も受けますけれども、人事面談のときにとか、もしくはA、B、Cという事業部があるのであれば、仮にAの中で起きていたとしても、A、B、Cの全ての事業者に対して、公益通報ということは言わずに調査をしてみてくださいとか、そういった調査に当たって、公益通報者の方の秘匿が守られるような考え方というのを多く示しておるところでございます。

他方で、従事者の方は、日々悩みも多いとお伺いしておりますので、我々事業者の方々と、今回、法改正のことでいろいろ意見交換をさせていただく中でも、従事者の方々の悩みみたいなものをお聞きすることも多いので、従事者の方々がよりよく仕事がしやすくなるような、今回の改正で言えば、長くなってすみません、いわゆる通報者探索の正当な理由というところに、例えば、従事者の方が、匿名を希望される方に連絡先を教えてもらえますかという聞く行為も該当するのではないかとか、そういった御心配とかもあろうかと思いますので、そういった、いわゆる従事者の方々が、なるべく仕事をしやすいような、公益通報者保護法にのっとって仕事がしやすいような形のところのケアというか、そういったところに、今後、Q&Aの作成とか、そういうところは留意していきたいと思っております。

最後でございます。顧問弁護士について、いわゆる指定することというのが、通報者の方がちゅうちょする形になるのではないかというところの御指摘でございます。

この点に関しましては、国会の御審議の中でも御指摘いただいているとは思っておるのですけれども、もちろんこの点もいろいろお話をお聞きしていかなくてはいけないと思っていますけれども、現状におきましては、先ほど申し上げましたとおり、300人ぎりぎりから10万人を超える企業さんまでいろいろございまして、その体制整備というのは、一様にこれは駄目ですとか、これはいいですということをしてしまうと、今回、より公益通報者保護制度が実効的になることを願って改正をしているのですけれども、この体制は駄目ですとしてしまうと、なかなかワークできないとか、人がいないからできないとか、そういった御指摘もあろうかと思っていますので、そこの間をどのように取っていくかということは、引き続き、先ほどの文書持ち出しの話ですとか、従事者の方々の話ですとかと同じように、今回の改正が全てではなくて、今、おっしゃっていただいたような点も、当然課題としては残っていると思ってございます。

以上でございます。

○黒木委員長代理 ありがとうございました。

この体制整備義務に従って体制整備をして、指定者を決めるということを考えていかなくてはいけなくなりますが、やはり事業者側とすると、3号通報でいきなり外部に出てしまうというのが一番ダメージが大きいわけです。そうならないように1号通報で、きちんと直すべきものは直していって、企業価値やレピュテーションリスクを避けなくてはいけないという観点があります。

ただ、調査をしていけばどうしても通報者が分かってしまいます。被調査者は、あいつだと大体把握できるのです。特に300人とか400人の企業であれば、ほぼ特定されてしまうことになります。

この難しさを、指定者は日々感じながら、多分今後業務をしていくことになると思います。例えば、社長がキックバックをもらっているということを秘書が知って通報した場合、必ずその秘書だと社長は分かってしまいます。だけれどもキックバックをもらっているというのは特別背任などに関係することになって公益通報対象事実になるわけです。そこで、消費者庁におかれましても、そのジレンマをどうするのかについて、やはり今後何をもって調査し、どうするのかということについての考え方を示していただくことが必要だと思います。法をつくるだけではなく、これをブレイクダウンしてワークさせるための考え方を示すのは、第一義的には消費者庁だと私は考えています。

最終的には司法判断を仰ぐことになると思います。先ほどの資料持ち出しの例でいえば、恐らく高裁で解決していくのでしょうけれども、それはものすごく負担がかかります。通報者を保護するという観点では、まず行政庁の指針等で御検討をいただければありがたいと思います。

以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

ほかには、いかがでしょうか。

よろしいでしょうか。それでは、予定した時間もほぼまいりましたので、議論はここまでとし、委員会としての回答案を配付、表示したいと思います。少々お待ちください。

(回答案の画面表示及び配付)

○鹿野委員長 ただいま、追加資料として配付、表示いたしました委員会の回答案は、令和8年2月13日付で内閣総理大臣から当委員会に意見が求められた「公益通報者保護法第11条第1項及び第2項の規定に基づき事業者が取るべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針の一部改正案について」は、「妥当であり、その旨回答する」としております。

これを委員会の回答としてよろしいでしょうか。

ありがとうございます。会議室の皆様には御賛同いただけましたが、オンライン会議システムにおいては、いかがでしょうか。

(異議なしの意思表示あり)

ありがとうございます。オンライン会議システムで御参加の委員からも、皆様、賛成の意向を示していただきました。

それでは、皆様の御了解をいただいたということで、この内容で内閣総理大臣宛てに回答したいと思います。

ただ、今、委員からいろいろ御指摘等もありましたように、今後の周知も大切ですし、また、これをワークさせるために、更にブレイクダウンした形で、今後のQ&Aにおいてというやり取りもありましたけれども、そういうところも含め、できるだけきめ細かな対応をしていただきたいと思います。

それから、議論の中では、今回の改正では残された課題についても話題が及びましたけれども、これについても、今後、今回の指針に関する意見ということとは直接関係ないかもしれませんけれども、今後も消費者委員会としては、注視してまいりたいと考えております。

消費者庁におかれましては、お忙しいところ審議に御対応いただきまして、大変ありがとうございました。どうぞ御退席ください。

○黒木委員長代理 この指針を踏まえて、研究会とか、検討会とか、そのような方法でも、より検討していきたいと思います。特に日弁連としては、そんなことを考えていると思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。

○消費者庁公益通報・協働担当茶谷参事官 ありがとうございました。失礼いたします。

(消費者庁 退室)


《4. その他》

○鹿野委員長 続きまして、本日の議題のその他として、まず、食品表示部会から報告事項がありますので、部会長である今村委員から御説明をお願いいたします。

○今村委員 今村です。食品表示基準の一部改正に係る答申について、私から御報告させていただきます。

令和8年1月13日付で内閣総理大臣からの諮問を受けた個別品目ごとの表示ルールの見直し及び食物アレルギー表示に係る食品表示基準の一部改正について、第80回及び第81回の食品表示部会において審議を行い、その部会の決議について食品表示部会設置運営規程第7条に基づき、委員長の同意を得て委員会の決議とし、令和8年2月17日付で内閣総理大臣への答申を行いました。

参考資料2の答申書を御覧ください。1ページにありますとおり、諮問された改正案のとおりとすることが適当であるとしております。諮問をいただいた内容としましては、個別品目ごとの内容としては2つございまして、まずはJAS法に基づく個別品目に関する表示基準の平準化、そして、食品衛生法に基づく表示基準についても見直しが行われました。

これは、統一のルールに基づく表示ルールを、今まで個別の例外項目的に行われていたルールに対して適用するもので、できる限り同じルールで表示をしていこうということに関する見直し案であります。

また、食物アレルギーにつきましては、カシューナッツの表示を義務化するということ。その背景としては、カシューナッツを検出するための検査法が開発されて監視ができるようになったということを踏まえて、このような改正案が諮問されております。

実際パブリックコメントでたくさんの御意見をいただきまして、その中に幾つか現在の諮問をいただいた内容に対して、更に改善を加えたほうがいいような項目についても指摘がありましたので、パブリックコメントを踏まえた修正について、これを進言するような形でコメントをつけさせていただいております。

そのような形で、この答申書を作成し、内閣総理大臣のところに提出させていただいたところでございます。

私からの報告は以上になります。

○鹿野委員長 御説明ありがとうございました。

こちらについては、報告事項という取扱いでございますが、よろしいですね。

ありがとうございます。

続きまして、消費者委員会に寄せられた意見書等の概要につきまして、事務局から御説明をお願いします。

○友行参事官 それでは、参考資料の3を御覧いただけますでしょうか。

消費者委員会に寄せられた要望書・意見書・声明文等の一覧の1月分となっております。その内容につきまして御説明いたします。

まず、御覧になっているところでございますけれども、取引契約関係につきまして3件いただいております。

金融商品取引法における無登録業者に対する法執行の強化を求める意見書が1つ目でございます。

それから、同じページのところの3つ目の四角囲みでございますが、やはり金融商品取引法における無登録業者に対する罰則の強化を求める意見書となっております。

一番上の段に戻りまして、この意見書の内容でございますが、証券取引等監視委員会による犯則調査の対象となる犯則事件として、金商法取引の無登録営業等の罪に係る事件を追加すべき。

また、2つ目として、無登録業者による金融商品取引契約は原則無効とすべき。

それから、3つ目として、無登録営業を防止するため、現状の罰則を見直すべきであるという形になっております。

こうした御意見をいただく背景といたしましては、意見書によれば、無登録業者による消費者被害の拡大が深刻になっており、予防的な観点からも、より強力な抑止力が必要になっているということが、この1つ目の意見書の中には指摘されているところでございます。

同様に、先ほど申しましたように、このページの3つ目の四角囲みのところには、同じく金融商品取引法における罰則強化の指摘がございます。

右側の要望書・意見書のポイントのところを見ていただきますと、1つ目は、金融商品取引業の無登録営業に対する、やはり罰則の強化ということでございます。

2つ目につきましては、具体的な量刑に関わるようなところについての御記載があるところでございます。

こちらの意見書につきましても、同じく背景といたしましては、無登録業者による被害は後を絶たず、むしろその手口は巧妙化、悪質化、深刻化しているという御指摘が意見書の中でございます。

SNS型投資詐欺、マルチ契約方式による投資被害などが、その形態の多様化、被害額も高額化ということを背景に、このような御意見をいただいているところでございます。

それから、同じページの取引関係の2つ目の四角囲みのところにございますのは、消費者法制度のパラダイムシフトに関する専門調査会報告書を踏まえた消費者法制度を抜本的に整備・拡充するための具体的な検討を行うことなどを求める意見書となっております。

右側のポイントのところでございますが、既に消費者庁などのほうで検討はされているところでございますけれども、具体的にということで、まず、1としては、消費者庁は検討会等においてパラダイムシフトを進めるという観点、すなわち消費者と事業者との間の情報・交渉力格差を是正するという従来の考え方に加えて、誰しもが多様な脆弱性を有するという認識を消費者法制度の基礎に置いて、その基本理念を刷新するという御意見をいただいております。

それから、2番目として、具体的な検討については、報告書の内容を踏まえつつ、次の点に留意すべきということでございまして、(1)としては、消費者の脆弱性への対策を法の目的の規定に明記するといったことでありますとか、(2)では、デジタル取引に関する法整備を先送りせず、デジタルプラットフォーム提供事業者の役割と法的責任について明確に示すことといった内容となっております。

続きまして、次の意見書でございますが、その他といたしまして、2件いただいております。

参考送付として、HPVワクチンの男性の定期接種化に反対する意見書というのが1つ目。

それから、2つ目といたしまして、宅配便運送業の標準約款の改正に関する意見書というものでございます。

こちらについては、右側のポイントのところを見ていただきますと、まず1つ目が、置き配に関する提言ということが1つ目となっております。

国交省が宅配便運送業者に関する標準宅配便運送約款の見直しを検討し、在宅、不在を問わず、置き配を標準的サービスとする可能性等を検討しているとの報道を踏まえてということでありますけれども、例えば、仮に置き配を標準約款に組み込む場合には、受取人本人による同意の取得を厳格に行うことといった意見の内容となっております。

2つ目が、代引業務に関する提言となっております。

以上、団体から寄せられた意見等のほかに、個人から43件の意見等が寄せられております。

内訳といたしましては、取引契約関係が3件、その他が40件となっております。

事務局からは以上でございます。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

委員から何かこの点について、御意見、コメントがあれば。大澤委員、お願いします。

○大澤委員 御説明いただき、ありがとうございます。

私は、この日弁連からの消費者法制度のパラダイムシフトに関する、その専門調査会報告書を踏まえた検討を行うことの意見書ということで、この意見は消費者委員会に対して寄せられたものだと理解をしていますが、実際に検討されているのは消費者庁の中に設置されたチームだと思っています。

ただ、これは消費者委員会としても、この意見は非常に受け止めるべきだと私は思っておりまして、消費者庁が、今、審議しているところでございますが、消費者庁の審議の状況を私たち委員会としてもきちんと把握をしつつ、もちろん資料はホームページに載っていますけれども、適宜、できればですけれども、消費者庁のチームとの意見交換のような、別に打合せの中でもいいと思いますし、どちらでもいいのですが、きちんと意見交換をしつつ、このパラダイムシフトに関する専門調査会報告書はなかなか大部で、本当にいろいろな観点を踏まえたもので、本当にこれをきちんと消費者庁にしっかり実現していただきたいと個人的には思っています。

ですので、検討は実際に消費者庁でされているのですが、消費者委員会の中でも、この点は消費者庁と適宜意見交換をしながら、もちろん、そういう場は、恐らく検討されているのではないかとは思っていますが、個人的には、ある程度小まめに意見交換をしていくべきだと思います。別に監視するという話ではないのですけれども、きちんと適切に調査されているのだろうかというところを、私も非常に気になっているところもあります。気になっているというのは、別に不安を持っているということではなくて、どのように具体的に展開されるのだろうかというのを非常に注目しているところがあります。

それで、中の具体的な、次の点に留意して行うべきというところも、共感するところが非常に多くて、ただ、他方で、今の消費者庁に設置されている検討会で、やはりどうしても消費者庁の既存の所管法との兼ね合いで、恐らく検討されるでしょうから、そこからやはり漏れてしまうものがないだろうかというのが、若干気になっているところがあります。例えば、デジタルプラットフォーム提供事業者の役割とか、そういったもの、あるいは一番下のつけ込み型不当勧誘というのも、これは、従来、消費者契約をめぐってずっと議論をされていたことですが、いつの間にか消えてしまった論点のように見えますので、やはり今の既存の法律を前提とした検討、もちろんそこから何か超えてやろうということはされているのだとは思うのですが、やはり既存法だけではなく、まさにパラダイムシフトの報告書を踏まえた、こういった既存法ではなかなか捕まえることができなさそうな論点とか、そういったことがきちんと検討されているかどうかは、委員会としてもきちんと見ていく必要があると思っていますので、私個人的にも、こういう意見交換の場とかは、ぜひ求めたいと思っております。

以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

ほかは、いかがでしょうか。

黒木委員長代理、お願いします。

○黒木委員長代理

私から申し上げます。大澤委員から、日弁連のパラダイムシフト専門調査会報告書に対する意見について、大変お褒めをいただきました。

実は、2の(8)のところに「法規範に従う意思がない悪質事業者への対応として、刑事罰を強化するとともに、違法収益の吐き出し、被害救済のための保全の強化等の方策も検討すること」というのが入っています。これは、パラダイムシフト専門調査会の報告書を読み込むとここまでのことを検討すべきであるといえるのでしょうが、明確には書かれていないところだと思います。

これに関するPTが消費者庁の中で設置されたと聞いています。当委員会では第7次に、いわゆる破綻必至商法に関する意見書も提出しているところですので、(8)の部分についても併せて検討していく、その動向をウォッチしていくことが必要ではないかと考えています。 以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

ほかに、御意見、コメント等ございませんでしょうか。

よろしいのでしょうか。ありがとうございました。

ただいま、大澤委員、黒木委員長代理からも御指摘がありましたけれども、当委員会に設置していたパラダイムシフト専門調査会の報告書が、今後どのような形で実効性を持った形で適切に具体化されるのかということについては、当委員会としても非常に大きな関心をもっているところでございます。

消費者庁において、検討会が立ち上げられて検討が行われているということでございますが、時期を見て、ぜひ、御報告を当委員会にいただいて、それで意見交換等も行うことができればと、私個人も考えているところです。

それから、黒木委員長代理からは、破綻必至商法に対する対処ということについても、改めて強調していただきました。

これについても、従来から当委員会として非常に関心を持っているところでございますし、この点についても、今後、注視をしていきたいと考えております。

今の点だけではなく、今回、非常に貴重な御意見をいただき、ありがとうございました。これらの意見書等につきましては、必要に応じて、消費者委員会の調査審議において取り上げることといたしたいと思います。


《5. 閉会》

○鹿野委員長 本日の本会議の議題は以上になります。

最後に、事務局より今後の予定についての御説明をお願いします。

○友行参事官 次回の本会議の日程と議題につきましては、決まり次第、委員会ホームページを通してお知らせいたします。

以上です。

○鹿野委員長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。

お忙しいところお集まりいただき、ありがとうございました。

(以上)