第481回 消費者委員会本会議 議事録

日時

2026年2月2日(月)10:30~10:52

場所

消費者委員会会議室及びテレビ会議

出席者

  • 【委員】
    (会議室)鹿野委員長、黒木委員長代理、小野委員、中田委員
    (テレビ会議)大澤委員、柿沼委員、善如委員
  • 【事務局】
    小林事務局長、吉田審議官、友行参事官

議事次第

  1. その他(人工知能(AI)技術の利用と消費者問題に関する専門調査会専門委員の任命についての報告等)

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

《1. 開会》

○鹿野委員長 本日は、お忙しいところお集まりいただき、ありがとうございます。

ただいまから、第481回「消費者委員会本会議」を開催いたします。

本日は、黒木委員長代理、小野委員、中田委員、そして私、鹿野が会議室にて出席しており、大澤委員、柿沼委員、善如委員がテレビ会議システムにて御出席です。

なお、今村委員、原田委員、山本委員は、本日、所用のため御欠席と伺っております。

それでは、本日の会議の進め方等について事務局より御説明をお願いします。

○友行参事官 本日もテレビ会議システムを活用して進行いたします。

配付資料は議事次第に記載のとおりでございます。もしお手元の資料に不足等がございましたら、事務局までお申し出くださいますようお願いいたします。

以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございました。


《2. その他》

○鹿野委員長 本日最初の議題は「人工知能(AI)技術の利用と消費者問題に関する専門調査会について」です。

この点について、事務局から詳細について御説明をお願いします。

○江口企画官 第480回本会議におきまして、「人工知能(AI)技術の利用と消費者問題に関する専門調査会」を設置することを御確認いただいたところでございます。

そして先般、消費者庁及び消費者委員会設置法第10条に基づき、内閣総理大臣より専門委員が任命されました。

そこで、消費者委員会令第4条、「人工知能(AI)技術の利用と消費者問題に関する専門調査会設置・運営規程」第2条第2項及び第3項に基づき、専門調査会に属すべき構成員や座長につきまして、このたび参考資料1の1のとおり委員長から指名をいただきましたので、御報告申し上げます。

座長につきましては、小塚荘一郎専門委員に務めていただく旨、委員長から指名がございました。

加えて、当委員会からは、鹿野委員長、大澤委員、柿沼委員、善如委員、山本委員にオブザーバーとして御参加いただくことになりました。よろしくお願いいたします。

以上でございます。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

ただいま御紹介、御説明がありましたとおり、前回、第480回におきまして、AI専門調査会を設置するということを御確認いただき、その際、委員の皆様方からは、この時期にこのような専門調査会を立ち上げるということの意義などについても、これを前向きに受け止めていらっしゃる旨の御発言をいただいたところです。

その上で、本日、先ほど御説明のとおり、この専門調査会の委員及び座長について指名させていただいたということでございます。

この点について、何か御発言等ございますか。

小野委員、お願いします。

○小野委員 小野でございます。

前回もこの件について賛成の意見を申し上げた次第ですが、私が専門にする消費者教育でも、リテラシーをいかに向上するかといったところが論点になっています。ただ、相手が高度なAIの場合には、私たちが持っている認知能力の限界を超えているというようなケースが増えてきて、従来のやり方では通用しない課題を抱えております。

本調査会の委員の構成を見ますと、法律や情報、それから心理学といった様々な専門家の方が含まれております。ですので、法的な規制だけではなくて、技術や人間が持つ特性に対して科学的なアプローチをしていただけるのではないかと心から期待をしているところでございます。

どうぞよろしくお願いいたします。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

メンバー構成についても、積極的に評価する旨の御発言をいただきました。

ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

先ほども申しましたように、前回、かなり具体的にそれぞれの委員の皆様の専門的な見地から、この専門調査会の意義などについて御発言をいただき、設置について賛成するという旨の御意見をいただいたところでございます。

専門調査会の委員についても御賛同いただけるということで、今回は報告ということではありますけれども、皆様、支持してくださるということで受け止めました。ありがとうございます。

早速、この専門調査会については、準備が整い次第、審議を開始していただこうと考えております。よろしくお願いいたします。

それでは、続きまして、消費者委員会に寄せられた意見書等の概要につきまして事務局から御説明をお願いします。

○友行参事官 それでは、参考資料2の1と参考資料2の2を御覧いただけますでしょうか。

まず、参考資料2の1のほうでございます。消費者委員会に寄せられました要望書・意見書・声明文等一覧の12月分でございます。

取引・契約関係で4件いただいております。

最初は、特定商取引法を改正し、美容医療及びエステティックサービスにおける前受金の保全措置の義務化を求める意見書でございます。

右側のポイントを御覧いただけますでしょうか。前受金の保全措置を講ずることを義務づけるというような意見の内容となっております。

その次が、デジタル消費者取引において、取引の公正を維持し、消費者の自律的な選択を確保するために必要な措置を求める決議となっております。

右側のポイントのところでございます。5項目ございます。

まず1つ目は、デジタル消費者取引に関する専門的な知見と技術の活用に必要な人と機材を確保するのに十分な予算措置を講ぜよということで、人だけではなく機材というような言葉もここの中には入っております。

それから、2つ目、デジタル消費者取引の過程におけるあらゆる不公正な取引行為を包括的に規律するような法律の整備ということで、包括的な法整備のことについて述べられております。ここでいうデジタル消費者取引というのは、この意見書においてはウェブ上の消費者取引と定義されております。

それから、3つ目でございます。まず(1)は「特定商取引法を改正し」とございます。特商法の改正について述べられております。

(2)として、景表法について「法改正又は告示追加を行い」と述べられております。景表法の改正についてです。

(3)は、電子消費者契約法を改正し、民法95条3項の規定が適用されないものとすべきということでございます。電子消費者契約法という法律がございます。電子消費者契約法に関する民法の特例に関する法律というものになっています。ということで、(3)では特商法、景表法、それから民法も含めてまで改正の必要性について御意見がまとめられているということでございます。

さらに4つ目、取引DPF法を改正し、プラットフォーム事業者に対する消費者の不本意な選択に誘導する不公正な手法を禁止するといったような内容になっており、4つ目として取引DPF消費者保護法の改正の必要性についてコメントをいただいているということでございます。

また、5つ目、デジタル消費者取引については、ウェブサイト等のデータを一定期間保存することを事業者に義務づけることを検証すべきということでございます。

このように、デジタル消費者取引において様々な法律の法改正についての意見書をいただいているということでございます。

その次に、消費者トラブル防止に関する要望書「通信販売なんでも110番」をNACSが実行されまして、それを受けての意見ということでございます。

右側のポイントのところは4つございます。

まず1つ目は、インターネット通販における取消権の拡大などとなっております。

2つ目、一回払いを含む全ての決済事業者への法整備を求めるという形でございます。

3つ目、取引DPF消費者保護法に基づく開示請求権などについて、消費者へ周知することや、消費者にとって使い勝手のよい制度への普及を求めるという内容でございます。

そして4つ目、消費者が安全・安心にデジタル取引の恩恵を享受できるための公正なルール整備を求めるということでございます。この公正なというのは、悪質事業者に対する対策・取組とともに、優良事業者が不利益を被らないようなルールづくりということでございます。

その下、解約料の実態に関する研究会の報告書に対する意見書もいただいているところでございます。

こうした取引・契約関係のほかに、次のページになるかと思いますが、行政庁が違法収益の剥奪・保全に直接関与し得る制度整備を求める要請書でございますとか、人工甘味料の関係についての質問というような御意見書などもいただいております。

こうした団体から寄せられた意見書のほかに、個人から25件の意見書も寄せられております。取引・契約関係が2件、その他が23件となっております。

また、本日につきましては、国民生活センターから記者公表されているものなどの内容についても御紹介いたします。

参考資料2の2を御覧いただけますでしょうか。国民生活センター記者公表案件一覧となっております。10月から12月に公表されたものとなっております。

テーマ案件だけの御紹介となっております。このテーマ案件を御覧いただきますと、中身が何となく分かるような、どのような点が問題になっているかということが分かるようなテーマ名がつけられているところでございます。

今日、この場では2つだけ御紹介いたします。

上から2つ目の医療機関ネットワーク事業情報からみた高齢者の家庭内事故を最初に御紹介いたします。

こちらについては、2020年以降、医療機関ネットワーク、現在は32の医療機関が参画しているところでございますが、そこに寄せられた65歳以上の高齢者の家庭内事故の状況でございます。傾向としては大きくは変わっておりませんけれども、どのような事故が多いかといいますと、階段や脚立、ベッドからの転落でありますとか、家庭内での転倒ですとか、また、高齢になると誤飲・誤嚥事故が多いというようなことであります。こうした3つぐらいの事故が過半数以上を占めるということになっております。依然としてこういう事故が多いということでございます。ちなみに、2020年度以降、このデータにつきましては923件のデータを分析した結果ということでございます。

それから、もう一つ、同じく医療機関ネットワークで集められた事故についての御紹介でございます。このページの下から2つ目、入浴・沐浴に伴う乳児の落下事故に注意というような分析の紹介でございます。

こちらは同じ期間、2020年度以降から直近までの間で78件、御相談やこういった事案があったということが医療機関ネットワークに寄せられているということでございます。

落下事項について分析がございます。落下事故について、どこから落下するかというと、一番多いのが浴槽の蓋、その次が洗濯機、これはドラム式洗濯機ではないかと思われます。あとは普通にだっこしていて落下したということで、けがをする部位としては、こうした場合には頭部が一番多いというようなことで、分析結果とともに注意喚起がなされているところでございます。

事務局からの御報告は以上でございます。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

ただいま事務局から御説明のありました要望書・意見書及び国センの公表案件などについて、委員から何か御意見、コメント等がございましたらお願いします。いかがでしょうか。

大澤委員、お願いします。

○大澤委員 御説明いただきありがとうございます。

今、国センからのいろいろ事故に関する御報告もあったのですが、私、申し訳ないのですが、中身を細かく一つ一つ見ているわけではないのですけれども、最近モバイルバッテリーに起因する火災等々、普通のテレビあるいは新聞のニュース等で見ることが多いのですが、そういったものについて国センのほうで何かまとめて情報収集しているとかそういうのがあるかどうか。別に今すぐ答えが欲しいというわけではないのですが、この点、注意して見ていく必要があるのではないかと思っております。場合によっては、国センにも確認を取りつつ、何かいろいろ情報が入っているか。

先ほど、子供の落下事故等々、具体的な事故の話がありましたが、何か独立の項目であるようではなかったと思いますので、それが気になった次第です。別に何か今、回答ということではなく、今後注意する必要があるのではないかと思っています。

以上です。

○鹿野委員長 事務局から何かありますか。

○友行参事官 国センからももちろんこの点については注意喚起が出ております。

○大澤委員 ありがとうございます。

○鹿野委員長 昨年あたりから、特にモバイルバッテリーによる発火事故などが問題になって、いろいろなところで注意喚起等が行われているということであり、委員会としても、その点更に注視していきたいと考えております。

ほかにいかがでしょうか。

黒木委員長代理、お願いします。

○黒木委員長代理 「解約料の実態に関する研究会 議論の整理」に対する意見書についてですが、これについては消費者契約法12条の4で、要請等に関する努力義務が適格消費者団体との関係で事業者に課せられています。私は、法に書かれた努力義務というソフトローなのかハードローなのかよく分からないような規定があって、それを踏まえての検討会だと理解しております。

今、それについて、消費者庁で現代社会における消費者取引の在り方を踏まえた消費者契約法検討会がある中で、この問題の検討もなされていると考えております。消費者庁で行われているこの検討会はパラダイムシフト専門調査会の報告書を受けてのものだと理解しておりますので、当委員会としては、解約料の問題、あるいは消費者契約法12条の4のような適格消費者団体との関係での事業者の努力義務について、どのように議論が進展していくのかということを注視していきたいと考えております。

以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

御指摘のとおり、昨年まで、当委員会においてパラダイムシフト専門調査会を設置して、かなり幅広い対象について検討をしていただいて、昨年の夏に報告書を取りまとめていただき、それに基づいて内閣総理大臣に答申を行ったということでございます。これは、基本的な考え方を整理し、取りまとめたというもので、とても重要な意味を持っていると思いますけれども、まだ抽象度が非常に高いので、今後これをいかに具体化していくかというところが重要です。この点について、既に黒木委員長代理からも御指摘があったように、消費者庁においても消費者契約法の検討会やその他の検討会を設置して検討を始められたということでございますが、これについて、当委員会としても更に注視をしてまいりたいと考えているところです。ありがとうございました。

ほかにございますか。

小野委員、お願いします。

○小野委員 御説明ありがとうございました。

今回いただいた意見など、例えば美容医療であるとかデジタル消費者取引といったようなことでの論点整理をしていただきました。私たち消費者委員会でも、大切な論点だということを改めて確認できたということでございます。

それから、NACS様には、通信販売に関することについて、消費者の声に基づいての御意見ということで、相談の内容に基づいていただくということは大切だと思って拝見をしておりました。

それから、国民生活センターが記者公表されたものを拝見しまして、今回、医療機関ネットワークを活用されたデータに基づく分析もございまして、こうした国民生活センターが活用できる情報源を駆使をしまして、私たち消費者に届けていただく取組をぜひ今後も続けていただきたいです。また、製品安全、消費者安全に関わることで言いますと、先ほどもモバイルバッテリーの件が出てきましたが、例えば高齢者とか、乳児とか、そういった属性別の傾向といったような切り口など、とても大切な記者公表だと思っております。

私からは以上でございます。

○鹿野委員長 ありがとうございました。

いただいている要望書・意見書等につきましては、毎回ではありますけれども、非常に重要な御指摘であると受け止めております。委員会としても、先ほど来、委員から御指摘があったように、様々な点について、とりわけ今回、消費者契約法や特商法の見直しの必要性、あるいはデジタルに関しては取引デジタルプラットフォーム消費者保護法も含め幅広くデジタル取引関係について大きな見直しをする必要があるのではないかという御指摘を受け、ごもっともだと思いました。また、最後に小野委員からも御指摘がありましたし、先ほど大澤委員からも御指摘がありましたように、安全面というのも非常に重要であり、これについてさらに社会におけるトラブルの実態、つまりどのような問題が起きているのかということをできるだけ把握して、委員会としても必要な対応を取ってまいりたいと思います。

ほかにはよろしいでしょうか。

ありがとうございます。

今申し上げましたように、これらの意見書等については、必要に応じて消費者委員会の調査審議において改めて取り上げることといたしたいと思います。御意見等を寄せてくださった方々には、ありがとうございました。


《3. 閉会》

○鹿野委員長 本日の本会議の議題は以上になります。

最後に、事務局より今後の予定について御説明をお願いします。

○友行参事官 次回の本会議の日程と議題につきましては、決まり次第、委員会ホームページを通してお知らせいたします。

以上です。

○鹿野委員長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。

お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上)