第479回 消費者委員会本会議 議事録

日時

2026年1月13日(火)10:00~10:58

場所

消費者委員会会議室及びテレビ会議

出席者

  • 【委員】
    (会議室)鹿野委員長、黒木委員長代理
    (テレビ会議)今村委員、大澤委員、小野委員、柿沼委員、善如委員、中田委員、山本委員
  • 【説明者】
    農林水産省農産局企画課 国枝課長
    消費者庁公益通報・協働担当 茶谷参事官
  • 【事務局】
    小林事務局長、吉田審議官、友行参事官

議事次第

  1. 国民生活安定緊急措置法施行令の一部改正について

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

《1. 開会》

○鹿野委員長 本日は、お忙しいところをお集まりいただき、ありがとうございます。

ただいまから、第479回「消費者委員会本会議」を開催いたします。

本日は、今年最初の本会議ということになります。本年も改めてよろしくお願いいたします。

本日は、黒木委員長代理、そして私、鹿野が会議室にて出席しており、今村委員、大澤委員、小野委員、柿沼委員、善如委員、中田委員、山本委員がテレビ会議システムにて御出席です。

原田委員は、本日、所用のため御欠席と伺っております。

それでは、本日の会議の進め方等について事務局より御説明をお願いします。

○友行参事官 本日もテレビ会議システムを活用して進行いたします。

配付資料は議事次第に記載のとおりでございます。もしお手元の資料に不足等がございましたら、事務局までお申し出くださいますようお願いいたします。

以上です。

○鹿野委員長 ありがとうございました。


《2. 国民生活安定緊急措置法施行令の一部改正について》

○鹿野委員長

本日の議題は「国民生活安定緊急措置法施行令の一部改正について」です。

本件につきましては、令和7年6月に農林水産大臣から国民生活安定緊急措置法第26条第1項、第31条及び第37条の規定に基づき、国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令を制定することについて諮問があり、関係省庁から説明を受け、委員会として妥当である旨答申したところでございました。

本日は、資料1-1のとおり、本年1月8日に農林水産大臣から国民生活安定緊急措置法第26条第1項、第31条及び第37条の規定に基づき、国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令を制定することについて諮問がございましたので、この諮問事項について農林水産省からヒアリングを行い、審議を行った上で、委員会としての判断を示すことといたしたいと思います。

改めて御紹介いたします。本日は、農林水産省農産局企画課の国枝課長に会議室にて御出席いただいております。また、質疑対応として、消費者庁公益通報・協働担当の茶谷参事官に同じく会議室にて御出席いただいております。本日は、お忙しいところ、ありがとうございます。

それでは、施行令改正の概要について、20分程度で御説明をお願いいたします。

○農林水産省農産局企画課国枝課長 改めまして、農林水産省農産局企画課長の国枝と申します。よろしくお願いいたします。

では、私から、今委員長から御紹介のありました国民生活安定緊急措置法施行令の一部改正、米穀の転売規制の解除につきまして、資料を用いて御説明をさしあげます。

資料の1ページを御覧ください。まず概要でございます。令和7年6月23日に、米穀の小売店における欠品や購入制限が確認される状況にある中、備蓄米を含め、米穀の高値での転売を防ぎ、それから米価の更なる上昇を防ぐという目的から、国民生活安定緊急措置法に基づく米穀の転売規制を措置したところでございます。

具体的な規制の内容について、資料の3ページをお願いいたします。米穀につきましては、最終消費者の皆様の手に渡る場合、小売事業者の方から販売されることが通常でございます。様々な流通系統がございますけれども、この場合に規制をしておりますのが、小売事業者の方々、一般消費者に対して直接販売をする集荷事業者の方や卸さん、農家さんや個人も含まれるわけですけれども、小売事業者の方から最終消費者の方に販売されるルートがございます。これ以外に、※2で書いてございます真ん中の上のルートでございますけれども、小売事業者の方、すなわち不特定の相手の方に対して販売をする方々から製品を購入して、その購入価格を超える価格で、さらに不特定または多数の方に対して店舗、フリーマーケット、露天、インターネット等様々な範囲に販売をする行為につきまして、これを禁止することにしたわけでございます。

この理由につきましては、先ほどのページでも申し上げましたとおり、米穀の欠品なり購入制限という状況がある中で、転売を行うことにより、米価の更なる上昇を防ぐことを目的といたしたものでございます。

対象とする物資としましては、法律に基づいて政令で定めております米穀でございます。これに違反する方につきましては、1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金を科すことになっておりまして、公布しました10日後の6月23日から施行しております。これが規制の内容でございます。

1ページに戻っていただきます。概要の2番目に書いてございます、この規制でございますけれども、国民生活安定緊急措置法、これはあくまで緊急な措置でございまして、米穀の欠品であるとか購入制限、更なる上昇を防ぐ、このような事態の克服に必要な限度を超えてはならないということが同法の26条2項に規定されてございます。規定については資料の真ん中に小さい字で書いてございます。

このように必要な限度を超えてはならないという極めて制限された規制でございますので、このような状況でなくなった場合には、規制を解除することがもともと想定をされておるという法律の仕組みになっています。

米の需給につきましては、7年産の生産量が直近10年程度では最大になる見込みと現在なっており、需給状況については緩和している傾向にあります。

このような事情になりましたので、結論としては、今回この転売規制を解除したいということです。

この事情については2番のところに書いていますけれども、資料の4から6ページで説明をしたいと思います。今申し上げました状況の変化ですけれども、米穀の供給状況が今どういう風になっているかということを御説明します。

まず、令和7年産の米の生産見通しですけれども、令和5年産、6年産に関しましては、需要と供給の見通しの差がありまして、不足をしていた状態でしたけれども、7年産につきましては、需給の見通しにおきまして、生産が748万トンと見通されています。これは前年からしてみると67万トン増加することになっておりまして、直近10年程度で見ましても最大となる見込みとなっています。

また、このほかに実際の流通の状況を見てみますと、昨年11月末時点で民間在庫量が329万トンと、これも平年並みまで回復をしています。

具体的に資料で御説明しますと、4ページをお願いいたします。米穀の長年の需給の推移と見通しですけれども、生産量と需要量、大体同じような数字で推移してきたわけです。右から4つ目の棒グラフが2023年、次が2024年ですけれども、2023年(令和5年産)につきましては、需要量と生産量の実際の量が、需要量が生産量を44万トン上回っていた。それから、2024年につきましては、同じく32万トン上回っていたという状況になっていました。

このため、下の棒グラフですけれども、次の年の6月末ぐらいの民間在庫量が一つの目安になるわけです。これが例年であれば180から200万トン程度ということなのですけれども、この2年間については民間在庫が取り崩されて、153万トン、155万トンと、例年に比べて大分少なくなっていた状況でした。

これをきっかけに価格の高騰等が起こっておったわけですけれども、2025年、令和7年産につきましては、生産量の緑色の線ですけれども、748万トンという風に生産量としては大きく伸びており、需要量の見通しが697から711万トンとしておりますので、これに比べて大分生産量が上回っておるという見通しです。

次のページを御覧ください。このような状況を踏まえまして、農林水産省の審議会、食糧部会のほうで毎年の主食用米等の需給の見通しを示させていただいております。これは現在ですけれども、左側が令和7年産の主食用米に係るもの、右側が令和8年産の主食用米に係る需給の見通しとなっています。令和7年産に係る需給見通しですけれども、左側のBの欄、これが生産量、今申し上げました748万トンということになっております。また、それに相当します需要量がGの欄、下から2つ目の697から711万トンということになっておりまして、今年の6月末の民間在庫量につきましては215から229万トンと、近年の中では多い水準になっております。

また、その次の令和8年産に係る需給見通しも公表しております。右のほうの欄でございますが、主食用米等の生産量につきましては、711万トンとなっております。これは2つの下のKの欄、主食用米等の需要量が694から711万トンと見通しておりますので、生産量の見通しとしては、これの最大の711に合わせた量を、この需給見通しの中には置いております。このように、この711万トンが生産されると、結果として、来年6月末の民間在庫量としては215から245万トンという風に、さらに6月末の在庫量としては多い水準を見通しておるということです。

参考までに、この生産量について、7年産は748万トンとなっており、8年産については711万トンとなっておりますけれども、これは少なくなっているわけではありませんで、7年産が例年に比べて豊作であったことでありますとか、あとは需給の状況に鑑みまして、例年行っておる主食用米の外で生産をしておる備蓄米につきまして、7年産については買入れを行わなかったので、その分が7年産の生産量には含まれておる。20万トン程度でございます。これが8年産については別途、この711万トンとは別に生産されますので、これらを鑑みますと、生産量としては少なくとも減っているということではございません。これが需給の見通しでございます。

次の6ページが、現在の流通在庫量を民間在庫量で見たものです。これは毎月、出荷段階につきましては5,000トン以上、出荷業者については年間500トン以上の方のデータということですけれども、出荷段階、これは集荷業者の方です。それから販売段階、これは卸さんです。これらの方々の毎月の在庫量を調べております。これは毎月の変動がございますので、毎年の同じ月を比べてみる見方をしておりますけれども、昨年11月の民間在庫合計が259万トンでございましたが、今年につきましては、これから70万トン増えておりまして、329万トンあるという風に統計上出ております。これは令和4年であったり3年ぐらいの水準に戻っておるということでありまして、これから小売、中食・外食に出てくる分は十分な量があると考えています。

最後に7ページですけれども、価格のデータについてもお示ししております。

これは全国約1,000店舗のスーパーで実際に通ったPOSデータを取っておるものです。赤色の線が令和7年でございまして、これは銘柄米でありますとか、ブレンド米でありますとか、あらゆるお米の平均の数字です。この価格の推移ですけれども、5月中旬ぐらいに4,285円という価格を一度つけています。この後、随契備蓄米の販売等がありまして、平均価格としては一旦下がっておりますけれども、備蓄米の販売が終了したこと、それから7年産に切り替わってきているということで、最近はちょっとまた価格が上がってきているところです。

先週末に、新しい数字が1つ出ておりまして、4,416円ということになっています。

この資料にはございませんけれども、販売数量につきましては、例年と同水準または若干多いというような推移を続けておるところです。

販売、流通の状況のデータについては以上です。

最初の1ページに戻ります。今御説明をしましたように、米穀の供給状況を見ますと、先ほど最初に申し上げました小売店における欠品とか購入制限があるようなショートする状態にはないと考えてございます。十分な供給が今後行われるということでして、この法律に基づく転売規制としまして、事態の克服に必要な限度の規制を行うという趣旨からしますと、現在におきましては、この規制については解除すべきではないかと考えておるということです。

具体的な内容については今のとおりでございますけれども、条文のほうでいきますと、新旧の資料1-6をお願いします。

1ページ目でございます。6月の時点で、この施行令に、第1条としまして、法に基づく指定する生活関連物資等として米穀を指定しており、この米穀に対する規定としまして、第2条で、米穀の転売の禁止を措置しておりました。具体的には、米穀を不特定の相手方に対して売り渡す者から購入した方について、不特定多数の方について、それから購入価格を超える価格によって譲渡をする場合、これを禁止しておるものです。第7条に、これに対して罰則が措置されておりました。

今回、この第1条、2条を削除する、7条の罰則を削除するということでございます。

なお、罰則につきましては、この政令が改正される前にした行為については、なお従前の例によることとしております。

また、公布の日の翌日から直ちに施行します。

政令の改正の内容については以上です。

最後に、パブコメの状況について御説明をしておきたいと思います。

パブコメにつきましては、7件ほど御意見をいただいています。主なものを御紹介いたしますと、価格が下がっていないので、規制廃止ではなく、法制化して永続させるべきではないかでありますとか、指定解除は時期尚早なのではないかという御意見、それから、買占めであるとか高額転売の懸念がまだあるのではないか等の御意見がまずありました。

関連する意見としましては、少しでもお米が欲しい方に届くような規制にすべきであるということでありますとか、再び転売禁止にすることがあるのかどうなのか、もう一つは、具体的に規制を解除なりする場合の判断基準を明確に設けるべきではないか等の意見をいただいておるところでございます。

これらの意見につきましては、まず、実際に価格が下がっていないので、転売規制を引き続き置くべきではないかということでございますけれども、まず第1には、国民生活安定緊急措置法の規制の目的が、先ほど申し上げましたように、事態の克服に必要最小限度に限定するとされております。生活関連物資、米穀ですけれども、この需給が著しく不足して、需給の均衡を回復することが相当の期間極めて困難であるということが要件とされてございますけれども、これに該当しなくなったときには規制を解除するということになってございます。

この点につきましては、価格についてはまだ高い水準にとどまっておりますけれども、今後、十分な生産量が見込まれて、実際に民間の在庫量は高い水準に来ておるということでありまして、需給状況については緩和傾向にあるということでございます。

実際に昨年のようにお米が店頭にないという状況の場合にあっては、具体的に転売規制があった場合に、消費者の方が、そのように転売されて高値になったものを買わざるを得ない状況も想定されたわけですけれども、現在の供給が十分な状況におきましては、様々な価格帯のお米も十分供給されておりますので、このような規制によって高値転売を規制するまでの必要性は、法律上はなかろうということです。

また、発動条件を明確にすべきとか、あとはお米に関する御意見等々もいただいております。この辺りについては、今後の施策を検討する中で十分参考にさせていただきたいと考えております。

概要は以上です。説明を終わります。

○鹿野委員長 御説明ありがとうございました。

それでは、質疑応答、意見交換を行いたいと思います。時間は30分程度を目安に行いたいと思います。いかがでしょうか。

小野委員、お願いいたします。

○小野委員 小野でございます。

御説明いただきまして、ありがとうございます。改正に至ります経緯につきまして、理解できましたところですが、私は消費者教育が専門ですので、消費者への情報提供などの観点から質問をさせていただきます。

パブコメでも寄せられた御意見を御紹介いただきましたが、情報提供について、規制解除の理由の周知であるとか、規制中の転売行為の認識を深めるために、どのような取組を今後具体的に御予定になっているのか確認をさせてください。

また、個別に消費者が照会といいますか、問合せをしたい場合の道筋、手順についてもいま一度確認をさせていただきたく思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○鹿野委員長 それでは、国枝課長からお答えいただけますか。

○農林水産省農産局企画課国枝課長 ありがとうございます。

消費者教育の観点も含めた情報提供、周知ということですけれども、この規制の解除については、通常どおりやろうかなと考えてございますけれども、米穀の価格なり需給の状況については、日頃から情報発信に努めておるところでございます。今回解除に至ったような、十分に供給をされておるという状況を、今後もより分かりやすく消費者の方、流通・生産段階の方も含めてきちんと説明をしていかなければいけないと考えています。今回の政令の件も一つの良いきっかけかとは思います。

それから、2点目の手順、すみません、質問の意図をよく理解できておりません。もう一回お願いいたします。

○鹿野委員長 小野委員。

○小野委員 恐れ入ります。1つ目は情報提供ということで、どちらかというと、今回の内容について発信をするということなのですが、2つ目は、個別に消費者が疑問に思ったら出先機関のどこに問合せをすれば意見が取り上げられるのかというように、消費者が意見を発信して、それを集約するシステムが消費者の権利を保障するためには必要だと思っています。その仕組みといいますか、今回の改正案だけではないのですけれども、どのような形になっているのかを質問させていただきました。

○農林水産省農産局企画課国枝課長 ありがとうございました。

農林水産省から先ほども申し上げましたお米に関する情報については、ウェブサイトの分かりやすいところから見ていただけるように、ウェブサイト上ではやっておりますし、また、いろいろお問合せがあれば、随時お答えをすることにはしております。

具体的にお米について、制度上どうなっているとか、その辺りについても御意見を実は電話等でも大分いただいておるのですけれども、個別にもお答えを随時させていただいております、意見の集約ということでございましたけれども、例えば食糧部会を割と頻度多く最近開催しておりまして、生産段階から消費段階まで各委員の方々と意見交換させていただきながら、米政策に反映をしていくというプロセスを経ております。この辺の情報も併せて公開はしておりますけれども、よく皆様に知っていただけるようにしていきたいと思います。

○鹿野委員長 小野委員、よろしいですか。

○小野委員 ありがとうございました。

やはり農水省だけというよりは、横の関係といいますか、関連する省庁との連携を進めていただくという、既にあるシステムを活用していくことではないかと思いました。どうぞよろしくお願いいたします。

○鹿野委員長 それでは、続きまして、中田委員、お願いします。

○中田委員 御説明ありがとうございます。1点質問させてください。

転売規制の解除要件である需給見通しについて詳しく御説明いただいたのですが、6月に施行された転売規制は、高値転売を防ぐことで小売価格の更なる上昇を防ぐという目的があったという御説明ですが、先ほど直近の小売価格は4,416円という御報告をいただきましたが、農林水産省では、この効果についてはどのように評価されているのでしょうか。当初の効果があったと評価されているのかどうかということをお聞かせいただければと思います。

○農林水産省農産局企画課国枝課長 ありがとうございます。

この規制はミクロの個別の転売行為を規制するということでありまして、実際に世の中でどれくらいの件数がこれに該当するものがあったのかということでありますけれども、立件されたものがあると報道で把握しておりますので、全体としてどれぐらい把握されているかですけれども、全体の700万程度の取引の中で、これがどれくらいの流通の中で占めるかというと、そこまで大きくはなかったのであろうとは考えます。ただし、この規制を措置したことから、例えばフリマサイトの事業者の方から、規制ができてから出品自体を制限されたと聞いておりますので、これによって転売する事例も見られなくなったと聞いておりますので、全体として抑止に係る一定の効果はあったのかなと考えております。

ただ、全体のマクロのお米の価格の推移につきましては、我々も全てよく把握というか、実際に価格に直接コミットしているわけではないというところもあります。これまでの経験とは違う価格の動きをしておりますので、なかなか皆様が期待されているような価格の低減にはなっていないわけですけれども、少なくとも必要な時期に転売規制があったということは効果があったのではないかと考えます。

○鹿野委員長 中田委員、何かコメント等ございますか。

○中田委員 転売規制のミクロの評価とマクロの全体の市場に対する御説明をありがとうございます。最終の小売価格は今後下がっていく見込みであるとのことですが、消費者は、米の小売価格に関する情報は、高値が猛烈に報道されていた半年ほど前以降、現在はそれほど報道を見ることがなくなって、目にするのは地元の小売店での棚の状況と、私もそうなのですが、多くの小売店で現在も高止まりしている価格表示だけである消費者も多いと思われ、生産状況等の情報のアップデートはされていない方が多いと思います。ですから、消費者が今後安心して米を購入、消費できる、納得のいく今後の小売価格の見込みに関する説明を農林水産省からでも丁寧に御説明いただければと思います。よろしくお願いいたします。

○農林水産省農産局企画課国枝課長 ありがとうございます。

価格については、先ほど申し上げましたとおり、行政としては直接的にコミットするものではないというところではあるのですけれども、昨年食料システム法が成立しまして、これに基づき、各生産段階、流通段階等にわたるコスト指標というものを作成することを始めております。米についても12月に第1回のコスト指標作成委員会を開いておりますけれども、これは生産段階から消費段階までの各代表の方で議論をいただいて、実際にどれくらいコストがかかっているのかというのをきちんと横断的に整理しようと、これを皆様にお示しすることで適正な取引が行われるように、適正な取引というのは生産者の方、流通の方、消費者の方、皆さんが合意できるような価格帯がどれくらいなのかということを議論する素材になるということでございますので、このような議論もやっていきながら、実際にどれくらいのところに価格が落ち着いていくのかということも進めていきたいと考えています。ありがとうございます。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

それでは、善如委員、お願いします。

○善如委員 神戸大学の善如です。

大変丁寧に説明していただき、どうもありがとうございました。転売の規制を解除するという方針に関しまして、特段異論はございませんが、今後のことも鑑みて、1点だけ質問があります。

それは、今回の一時的に禁止されてきた転売ではありますが、転売が価格上昇の真の理由だったのかどうかという点に関してです。もちろん価格というのは様々な要因、市場のメカニズム等によって決まるため、その価格の上下の真の原因を特定することは非常に難しいことというのは重々承知しているのですが、農林水産省の中でこれに関して手持ちのデータなどを用いて適切な評価がされているのかどうかに関して、質問というか疑問を持ちましたので、現在の調査状況などを教えていただけたらなと思いました。

○農林水産省農産局企画課国枝課長 ありがとうございます。

価格の高騰の要因につきましては、現状としては、昨年8月5日に官邸の米の関係閣僚会議のほうに一旦その検証結果ということで報告させていただいている内容に尽きるということになります。5年産、6年産につきましては、先ほどお示ししました需給見通しにおける需要量の見通しが実際の需要量よりも少なかったということから、実際に6年の夏ぐらいには足りなくなっていたと。この状況に基づいて、流通の段階で集荷業者の取引が加速をしたり、それから、消費者の不安があったりという理由によって、6年産については価格が高騰したということをお示ししておるところであります。

また、7年産につきましては、このような状況から、今年については、よく検証が必要でございますけれども、集荷段階での競争に端を発して、価格が引き続き高止まりをしておるということです。このような中で、実際に今回の個別の転売規制によって規制された行為がどれくらい寄与したかというのはともかくでございますけれども、実際にマクロで見たときの価格の高騰要因については、特に7年産についてもまた引き続き検証をしていくというか、よく分析をしなければいけないと思っておりますし、これが今後どのように落ち着いていくかということも、よく見ていきたいと考えています。

先生がおっしゃるとおり、需給よりも価格の動きについてはなかなか分析がしづらい。明確な理由というのが、一義的にはマーケットの中で決まっていきますので、なかなかこれが要因であるというのは明確に申し上げづらいところもございますけれども、農水省としても、次の8年産、その先に向けて、価格についてもよく分析をしていきたいと思います。

○善如委員 ありがとうございます。

因果関係まで特定することは非常に難しくて、簡単にできることではないというのはもちろん賛同するのですが、もし仮に、転売が価格に与える影響が本当に軽微、限定的なものであった場合に、今後また同じような状況が起きたときに、今回と同じく転売禁止をするという、効果もないのに個人の権利、私権を制限するのもどうかなという気もしましたので、精緻な分析を含めた今後の検証。例えば今回、転売禁止を解除したときに市場の価格がどう動くかなども注意深く見守って、今後に活かしていく必要があるかなと思いましたので、先ほどのような質問をさせていただきました。今後もそういった分析を引き続きされていかれるということですので、その成果といいますか、その結果を期待したいと思います。

以上です。

○農林水産省農産局企画課国枝課長 ありがとうございました。

○鹿野委員長 それでは、大澤委員、お願いします。

○大澤委員 御丁寧に御説明いただき、ありがとうございました。大変よく分かりました。今まで複数の委員がおっしゃっていたことと重なるところもありつつ、非常によく分かると思いながら、うなずきながら聞いておりました。

私も、今回の規制解除に関しては、規制が必要最小限度でということを考えますと、これはやむを得ないというか、やむを得ないと言ったらネガティブな感じがしますが、規制解除すること自体には反対してはおりません。

ただ、パブコメのお話も伺いつつ、あと、ほかの委員の先生方のお話も伺いつつ、非常によく分かるところもあって、例えば今、需要と供給の関係、あとそれによって値段がどう動くかがなかなか分からないというのはそのとおりだと思うのですが、例えば需要が下がっていることに関して言うと、需要があまり高くないというのは、もしかするとですけれども、米の値段が高いので、ほかの主食のほうにみんなシフトしてしまったりとか、高いものはやはり消費者はなかなか手を出しづらいので、それで需要が下がっているのではないかとか、そういう気も個人的にはします。全く専門家ではないのですけれども。

これについて、やはりパブコメの話を伺っていても非常によく分かるのが、価格はそんなにまだ相変わらず高いままではないかというのは、私も一消費者として思うところはあります。もちろん今後、お米の供給が増えることで価格が下がることは十分あり得るのだろうなと思いつつ、最近、例えばこういった食料品等々、いろいろなものが今、物価が上がっているところで、本当にそれは供給と連動して値上がりしているのか、それとも何でもかんでも今値上がりしているので、便乗して値上がりしているのか、消費者から見るとよく分からないところがあります。

恐らく今回お示しいただいた供給量とかのグラフを見る限りは、価格は下がってくるのだろうと思いますし、それは個人的にも期待しますが、他方で、もしこれが今後、今後のことなので分からないのは分からないのですけれども、今までのお米が5キロで大体4,000円、5,000円ぐらいで売っているのは見たことがあるのですが、そこから劇的に例えば2,000円に下がるとか、そういうのはあまりないのかなという気もしています。そのときに、それは単純に需要と供給のバランスで値下がりができていないのではなくて、いわゆる便乗値上げではないですけれども、そういったことをやっているお店が私はあるのではないかというのをちょっと疑っているところがあります。

ですので、なかなかそれについての説明は難しいと思うのですが、やはり今回の解除に当たって、解除という風なことだけがあると、消費者からすると、もとに戻るんだなという印象も抱きますし、今、善如委員がおっしゃっていましたけれども、そもそも今回の規制と価格がどういう関係にあったのか、これは消費者はもちろん全然分からないところもありますので、今後、もちろん情報提供も大事なのですが、お米の供給が増えるということであれば、価格が普通は下がってくるはずなので、そうでないとすると、何か便乗値上げとかそういったものが行われている可能性はあると思いますから、管轄ではないのかもしれませんが、価格の推移についてはきちんと慎重に見ていただき、消費者からして不当な値上げになっていないかとか、そこはちゃんと注意して見ていただきたいと思います。要望でもあり、また、価格に関する素人の感想ですが、よろしくお願いします。

以上です。

○鹿野委員長 今の点についてコメント等はございますか。

○農林水産省農産局企画課国枝課長 ありがとうございます。

まず、委員がおっしゃいました需要が落ちているのではないかというところ、価格の値頃感からほかの主食にシフトしているのではないかという感覚がありましたけれども、需要全体としては、ここ2年くらいは増えております。増えた要因としては、毎年10万トンぐらいマクロでは減ってきている流れであったのですけれども、ここ2年くらい増えた要因としては、インバウンドであったり、それから、実は1人当たりの消費量がちょっと増えていたりとか、必ずしもずっとトレンドとして減っているわけではないということがここ2年出ておるということであります。ただ、日本の人口は減っていきますので、全体として主食用としての需要が減っていくことは間違いないところであります。マクロでの動向と、それから短期的な動向と、この辺りは需要と供給をよく見ていきたいと考えております。

もう一つありました、今回解除するということによってまた転売が増えるのかどうなのか。そこについては、あくまで供給がきちんとできておるので、消費者の選択という点では、そのほかのマーケットの中で値上げされた商品が売れるのか、それしか買わざるを得ない状態になるのか、この辺りも含めて、法律との関係では考えていくべきところかと思いますけれども、いずれにしても、全体として不当な値上げがあるのかどうなのか。農水省でその辺りの権限があるかどうかというのはありますけれども、米の価格の推移については大変重大な関心事項としてずっと見ておりますので、引き続き、需給を通じて、価格の安定も図っていけるように進めていきたいと考えております。

○大澤委員 どうもありがとうございます。

すみません。需要が下がっているという言い方はあまりよくなかったのかもしれないのですが、確かにグラフを見ると、米の量が増えてきたり、減ってきたりとあった状況で、需要がそこまで上がっていないなというか、ある意味、低いままで安定しているのだと思うのですけれども、そういう風に見えましたものですから、ちょっとすみません。間違った発言をしてしまったことはおわび申し上げます。

ただ、需要に関しては、今、人口のこともおっしゃっていまして、いろいろな要因があると思いますが、一消費者の感覚からして、やはりお米の値段は高過ぎるので、お米ばかり買えないねというのは、私は消費者の感覚は当然分かるところがあって、それで発言させていただきました。なので、単純に値段と連動しているというのは言うまでもないことですので、どちらかというと発言の後半の便乗値上げとか、そういったものに関して、これはどなたかほかの委員もおっしゃっていましたけれども、農水省さんだけではなくて、例えば他省庁ともきちんと連携して、お米の供給が増えているにもかかわらず、値段が下がらないとか、そういう不当な値上げがあったときには、きちんとその原因は精査していただきたいという発言でございました。

すみません。分かりづらくて申し訳ありませんでした。ありがとうございました。

○農林水産省農産局企画課国枝課長 ありがとうございました。

○鹿野委員長 それでは、柿沼委員、お願いします。

○柿沼委員 御説明いただきまして、ありがとうございました。他の委員と重複する内容とは思うのですけれども、コメントと質問をさせてください。

まず、米の価格がなかなか下がらないために、少しでも手頃なものを探そうとインターネットで購入先を探して注文したところ、商品が届かなかったというトラブルが実際に発生しておりますし、国民生活センターからも公表されています。今回の転売規制とは関係がないという風には、ちょっと私は言えないのではないかなと思いますが、どちらかというと高値での転売を抑えるものがこの転売規制だと思うのですけれども、消費者心理につけ込んで、安値での不適切な販売の問題とも無関係ではないのではないかと感じております。安心して購入できる環境づくりを望んでいます。これが1点コメントです。

それから、店頭やネット上での米の在庫が急になくなったり、逆に突然店に本当に品ぞろえがたくさんというように在庫が戻ったりする状況が見られました。こうした在庫の急変動がなぜ起きているのか、政府としてどのように把握されるのかが気になりました。今般の状況も踏まえて、流通や在庫管理の面で消費者が安心して購入できるような対策を検討されているのかについても伺いたいです。

以上です。

○農林水産省農産局企画課国枝課長 ありがとうございました。

インターネットだけではないかもしれませんけれども、安心して消費者の方が購入できるという御意見はごもっともだと思っております。インターネット以外でも様々な販売ツールがございます。

ちょっと別な話になるかもしれませんけれども、今回転売規制を行ったことで、インターネットのフリマサイトさんとかが、なかなか区別ができないということで、フリマサイト上のお米の出品自体を制限されたということがあったわけなのですけれども、私がたまたま休日出勤したときにおじいちゃんから電話がかかってきて、「今まで自分は、自分でサイトを立ち上げて売ることはできないのだけれども、こういうフリマサイトを使って消費者の方に直接売れていたのだけれども、これはもうできなくなってしまったのか」という相談を受けたのです。こういうツールを使って、高く売るのではないのですけれども、自分の作ったお米を消費者の方に直接売るスキームが、反射的効果として今回閉ざされていたということもありました。これが今回、転売規制がなくなることで、仮にフリマサイトの方がまた取扱いを再開されるとすると、このような販売もまた復活することになるので、消費者の方にとっては、より直接的なり、安くだったり、高くだったり、良いものだったりを購入できる選択肢がまたちょっと増えることになるのかなと期待をしているところであります。

それから、2点目です。流通の把握について御意見いただいております。まさにおっしゃるとおりでありまして、農林水産省としまして、かつての食糧管理法の時代から規制緩和がずっと続いてきておるわけですけれども、現在、米の流通につきましては、ほぼ自由化されておるわけですが、それによって今回の流通の実態については十分把握できていなかったのではないかということも、農水省としての反省点と考えておるところであります。

これについては、自由なお米の流通について、基本は確保しつつも、より流通の実態が把握できるように、卸さんでありますとか、川下の中食・外食の方でありますとか、お米の流通の実態について、より丁寧に把握をしようということを検討しておりまして、これを通じて具体的にお米の流通が現状どうなっているのかであるとか、それから、先ほどお示しした需給見通しについて、より精緻なものを世の中にお示しするということができるように、今、制度企画を考えておるところでございます。一生懸命やっていきたいと思っております。

○柿沼委員 ありがとうございました。

消費者側にも、適切なサイトであるかどうか見極める力が求められているということも強く感じました。ただ、それを支える仕組みが整っていなければ、消費者だけの努力では限界があると思いますので、引き続き安心して購入できる環境づくりに向けた情報提供とかルールの整備を進めていただきたいと思います。

以上です。

○鹿野委員長 黒木委員長代理、お願いします。

○黒木委員長代理 大変丁寧な御説明をありがとうございました。

先ほど、この政令施行時に送検事件があったというお話だったのですけれども、その点は間違いないのかを確認したいということと、それから、1つは、緊急措置法なので、下位規範である政令に構成要件と罰則を全て委任しているという点で、必要性は高いのでしょうけれども、やはり慎重に運用していかなくてはいけない法律だと思っております。そこで、6か月程度で需給がある程度改善したということで、解除ということ自体については、法律家としては、是非解除していただきたいと思っているところであります。

○農林水産省農産局企画課国枝課長 黒木先生、ありがとうございました。

お尋ねの点につきましては、立件されたと報道があった事案に加え、捜査に関して照会があったもの数件について把握しています。

○黒木委員長代理 ありがとうございました。ある意味で謙抑的に、使われていたという感じがしておりますので、その点でも少し安心したところです。ありがとうございました。

○鹿野委員長 ほかはいかがでしょうか。当初予定した質疑応答の時間が経過しておりますが、よろしいでしょうか。

それでは、議論はここまでとし、国民生活安定緊急措置法施行令の一部改正についての諮問について、委員会としての答申案を配付・表示いたします。よろしくお願いします。

(答申案の画面表示及び配付)

○鹿野委員長 ただいま追加資料として配付・表示しました委員会の答申案は、御覧のとおり、令和8年1月8日付で農林水産大臣から当委員会に諮問のあった事項について、「国民生活安定緊急措置法の趣旨に鑑み妥当であり、その旨答申する」としております。

先ほどの委員の議論をお聞きしておりましても、緊急措置法の立てつけからすると、需給の見通しが変化し、民間の在庫量がほぼ平年並みまで回復する見込みであるということで、需給の均衡が回復傾向にあることが確認されましたので、この措置を解除することは適切であろうということでございました。それを踏まえて、このような答申案としておるところです。これを委員会の答申としてよろしいでしょうか。

○黒木委員長代理 異論ありません。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

オンラインの方々についてもよろしいでしょうか。

○小野委員 小野でございます。異論ございません。お願いいたします。

○鹿野委員長 ありがとうございます。

○今村委員 今村ですけれども、異存ありません。

○鹿野委員長 御発言を頂いた委員のほかはチャットにおいて、異論がない旨御連絡いただいてもおります。

異論がないということで、この答申案の案を取って、これを答申ということにさせていただき、この内容で農林水産大臣宛てに答申をすることにいたします。

農林水産省及び消費者庁におかれましては、お忙しい中、審議に御協力いただきまして、ありがとうございました。

なお、この答申は先ほどの内容のとおりなのですけれども、本日御質問がありましたとおり、特にお米の価格が高止まりしています。もちろん物価全体の上昇ということもありますけれども、物価全体の上昇率から比べても、この一、二年の間に非常に急激にお米の価格が上昇して、そのままになっているというような状況が見られるところでございます。これは今回の緊急措置法の枠の外ということになるかもしれませんけれども、政府連携して、米価の推移を注視するということと共に、この原因等を究明し、何か不適切な点があったら、それがスムーズに、例えば流通等が行われるようにということについて対策を講じていただければと思っているところです。

また、今回のことについても、小野委員などからも御発言がありましたように、やはり消費者その他の関係者に対して周知し、説明をするということに努めていただきたいと思います。

以上、お願いということでございます。本日はどうもありがとうございました。


《3. 閉会》

○鹿野委員長 本日の本会議の議題は以上となります。

最後に、事務局より、今後の予定について御説明をお願いします。

○友行参事官 次回の本会議の日程と議題につきましては、決まり次第、委員会ホームページを通じてお知らせいたします。

以上です。

○鹿野委員長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。

お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上)