第57回 新開発食品調査部会 新開発食品評価第一調査会 議事録
日時
2023年8月4日(金)16:00~17:55
場所
消費者委員会会議室
出席者
- 【委員】
- 石見委員、稲野委員、佐藤恭子委員、佐藤淳子委員、八村委員、山内委員
- 【説明者】
- 消費者庁 今川食品表示企画課保健表示室長、食品表示企画課
- 【事務局】
- 小林事務局長、友行参事官、新開発食品担当
議事次第
- 開会
- 特定保健用食品の表示許可に係る調査審議
- 【新規審議品目】
- 「□□」(マルハニチロ株式会社)
- その他
- 閉会
≪1.開会≫
○消費者委員会事務局 それでは、時間となりましたので始めさせていただきたいと思います。
本日は、皆様、お忙しいところをお集まりいただき、ありがとうございます。ただいまから、第57回「新開発食品評価第一調査会」を開催いたします。
本日は、石見座長、稲野委員、佐藤淳子委員、八村委員が会議室にて御出席、辻座長代理、佐藤恭子委員、山内委員はテレビ会議システムにて御出席いただいております。
上原委員、山岡委員は御欠席との連絡を頂いております。
また、消費者庁から今川食品表示企画課保健表示室長、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の方にも御出席いただいております。
それでは、議事に入る前に会議の進め方と配付資料について確認させていただきます。
本日は、テレビ会議システムを併用して進行いたします。テレビ会議にて御参加の委員におかれましては、ハウリング防止のため、発言者以外の方はマイクをミュートの状態にしていただきますようお願いいたします。御発言の際は、チャット機能を使用して発言する旨、お知らせいただき、それを確認した座長から指名がありました後にマイクのミュートを解除してお名前をおっしゃっていただき、御発言をお願いいたします。
また、御発言の際には、カメラ付きの方は可能な限りビデオ通話をオンにしていただければと思います。
会議室で御参加の方は挙手にてお知らせいただき、座長から指名がありました後に発言をお願いいたします。
御発言の際、配付資料を参照する場合は、該当のページ番号も併せてお知らせください。
なお、音声が聞き取りづらいなどの場合にもチャット機能でお知らせください。
次に、本日お配りしている資料は、議事次第に記載の資料1、2、参考資料1から4となっております。参考資料1から3は前回の調査会でお配りしたものと同じですが、今回も参考として添付しております。
もし不足の資料がございましたら、事務局までお申し出くださいますようお願いいたします。
それでは、石見座長、以降の進行をお願いいたします。
○石見座長 皆様、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
初めに、本日の会議は、新開発食品調査部会設置・運営規程第六条第2項に基づき、非公開といたします。
第3項で公表することを定められている非公開の理由は、個別品目の審査内容を公開することが許可・申請を行っている事業者の権利及び利益を侵害するおそれがあるためです。
議事録は、新開発食品調査部会議事録の公開基準の定めるところにより、非公開項目を議事録から削除して公開いたします。
次に、審議に入る前に、本日の審議品目に関して、申合せに基づく寄附金等の授受の有無について確認しておきたいと思います。
事務局からお願いいたします。
○消費者委員会事務局 本日の調査会開催前に申合せに基づいて審議品目の申請者からの寄附金等の受け取りについて確認させていただいたところ、審議に御参加いただけない委員はいらっしゃいませんでした。
報告は以上でございます。
○石見座長 ありがとうございました。
審議に入る前に、事務局から1点補足があるとのことですので、よろしくお願いいたします。
○消費者委員会事務局 審議の迅速化のため、希望のあった申請者に別室での待機を認め、調査会の場で委員より出されました質問や御指摘のうち簡単なもの、例えばイエス・ノーで答えられるものや、選択肢のうちのどれかといった質問については、事務局が申請者の待機場所まで行って確認を行い、その回答をお伝えすることで、座長預かりや次回への持ち越しとすることなくその場で解決するという試みを従前から行っております。今回も別室でマルハニチロ株式会社の申請者に待機いただいております。御指示がありましたら事務局が確認に向かわせていただきます。
○石見座長 ありがとうございました。
≪2.特定保健用食品の表示許可に係る調査審議≫
【継続審議品目】
「□□」(マルハニチロ株式会社)
○□□委員 それでは、個別品目の審議に入りたいと思います。
本日の特定保健用食品の表示許可に係る調査審議におきましては、継続審議品目「□□」、マルハニチロ株式会社でございます。
本日は、まず第55回調査会で継続審議となったマルハニチロ株式会社の「□□」についての審議をしてまいりたいと思います。
事務局から、審議の経緯や申請者からの回答書等の概要について説明をお願いいたします。
○消費者委員会事務局 では、事務局から、この品目について説明させていただきます。
今、□□委員からお話がありましたように、この品目につきましては、今年5月29日に開催されました第55回の調査会で御審議いただいております。そのときには4項目の指摘が出されまして、継続審議となりました。その指摘に対する回答書が提出されてきましたので、本日、その回答書について皆様に御審議いただくという運びになっております。
それでは、お手元の資料1を御覧いただけますでしょうか。「『□□』に係る指摘事項に対する回答」という資料でございます。これが指摘事項に対する回答でして、前回の指摘事項は4項目ございました。指摘事項と回答を説明させていただきます。
まず、指摘事項(1)です。関与成分であるDHA及びEPAの疾病リスク低減効果について詳細に検討する必要があるので、提出された有効性根拠資料について、対象者やDHA及びEPAの心血管疾患のリスク低減作用に関する情報を整理したエビデンステーブルを提出されたいということでございました。
この回答につきましては、また後ほど説明させていただきます。
指摘事項(2)関与成分摂取と疾病との関係について示した介入研究、文献1-5、1-6、1-7の対象者は全て患者である。特定保健用食品は健常者あるいは病気と健康の境界領域の者が利用する食品であることから、これらの者を対象とした文献を提出されたいということです。
これに対する回答といたしましては、一般集団を対象とした文献として文献1-24を追加提出しますということ。それから、文献1-11としてメタアナリシスの論文があるのですけれども、この中で採用している幾つかの論文についても健常者あるいは境界領域の者が対象者として含まれていますということでございます。
2ページ目に行っていただきまして、指摘事項(3)です。関与成分摂取と病気との関係について示したメタアナリシス、文献1-11について、対象者の特性が不明である。ついては、メタアナリシスの対象となった論文についてもエビデンステーブルを作成し、対象者や用量、結果等に関する情報を整理されたいということでございます。
回答のほうは、メタアナリシスの対象となった論文1から40についてもエビデンステーブルにまとめましたということでございます。
それから、指摘事項(4)関与成分摂取が血中TG値に及ぼす影響について示したヒト臨床試験のうち、文献1-21、1-22、1-23は申請者の自社製品の試験である。関与成分の疾病リスク低減効果が医学的・栄養学的に確立されたものであることを示すため、申請者以外によって実施された試験の文献についても提出されたいということです。
これに対する回答として、文献1-25という他社で行われた試験を追加提出するということでございます。
これらを全部含めまして、指摘事項(1)の回答になるわけですけれども、追加された論文も含めましてエビデンステーブルを作りましたということです。そのエビデンステーブルが資料1の次のページ以降の表になっております。
追加提出されました文献1-24、1-25の本文がその後についております。
その後に補足資料というタグがついたページがございます。何か所か色がついた資料でございますけれども、これは今の申請書にもついておるのですけれども、申請書に使いました資料です。文献1-1から4-1になりますけれども、提出された資料がそれぞれどんな資料であるか。観察研究なのか、介入研究なのか、メタアナリシスなのかということを色別で分かりやすく示した表でございます。
申請者からの指摘事項に対する回答並びにそれに関連する資料についての説明は以上でございます。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、今御説明の内容について、御質問、御意見、委員の皆様から頂きたいと思います。
まず、エビデンステーブルを作っていただいたので、一つ一つ見ていきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
3ページ目の文献1-1から始められております。まずは文献1-1から1-4まで観察研究でございます。観察研究につきましては、前回も見ましたけれども、対象者が冠状動脈性心疾患の既往歴のない方について、魚の摂取が45g以上の群で冠状動脈性心疾患による死亡率が魚を食べない群と比べて50%以下と少なかったという観察研究でございます。
文献1-2も観察研究で、魚の摂取ですね。これも特にDHA及びEPAの摂取量が多いほど冠状動脈性心疾患のリスクが低下するということが明らかになっております。これも疾病の方は除外されているということでございます。
文献1-3は日本人の観察研究で、24年間の追跡結果です。n-3系脂肪酸の摂取量が最も多い群は、最も摂取量が低い群と比べて心疾患による死亡率が低いということで有効性が示されております。n-3系脂肪酸の中でDHA、EPA、特にDHAは心疾患とより強い負の相関が認められたという観察研究です。
それから、文献1-4は米国のデータですけれども、こちらは血中のDHA、EPAと心疾患発症のリスクの低下との相関が認められたということで、一応、魚の摂取、特にその中でも血中のDHA、EPAまで測ると、観察研究では心疾患との負の相関が認められるというデータが出ております。
それから、文献1-5からは介入研究ということで、文献1-5、6、7、全部患者さんです。そして、文献1-8はレビューになります。これはFDAのレビューなのですけれども、すみません、先ほどの患者さんの例でも、DHA、EPAの摂取、魚の摂取と心疾患のイベントのリスク低減が認められたということは書かれておりますが、一応、患者さんなので健常者のデータを出してくださいという指摘事項をしたところでございます。
文献1-8がFDAのレビューですが、疾病リスクとの関連はあるのだけれども、決定的な証拠はないというのがFDAの見解でございます。
それから、文献1-9はオーストラリア・ニュージーランドのFSANZという政府機関ですけれども、食品基準機関というところが評価した結果においては、TG、HDLコレステロールをマーカーとした場合に、n-3系脂肪酸の摂取と心疾患のリスク低減との関係が認められるということ。主なバイオマーカーですけれども、TGと低HDLコレステロールについて相関が認められたということでございます。
それから、文献1-10からはメタアナリシスになります。
文献1-11は、今回、メタアナリシスについて、特に患者の方だけではなくて健常者の方も含まれているかということで指摘事項を出しております。確かに患者さんが多いのですけれども、文献1-11の中身が11ページからになっております。1、2と左側に番号がついておりますが、これが40まであります。この中で申請者が、健常人が含まれているよと言っているのが6です。健康な高コレステロール血症者と書いております。高コレステロール血症の方ですけれども健康な方ということで、右側にリスクが書いてありますけれども、一応相対リスクが低下するということ。
それから、次が8です。これも健常者ということで、0.98の相対リスク。
次のページ、15ページの12番も、心疾患イベントの病歴のない男性と閉経後の女性ということで、健常者ですけれども、これはリスクが低下は認められないという結果になっております。
あとはずっと患者さんなのですけれども、めくっていただいて、18ページの20番です。病者ではない男性ということで、相対リスクが0.83となっています。
それから、あとずっと患者さんなのですけれども、24ページの36番、こちらも健常者と言ってはおります。リスクはあまり下がっていないということ。
それから、25ページの38番、こちらも健常者ということで、CVDの相対リスクが0.53ということで下がっている。
最後、40番です。26ページを見ていただいて、40番も、過去に心疾患、脳卒中、がん等を発症していない方ということで、相対リスクが0.92。
一応ここまで40の論文について全部示してくださっているので、その中で9論文は健常者の方。中にはちょっと効果がないというのもありますけれども、一応健常な方についても示していただいたということでございます。
ここまででいかがでしょうか。委員の先生方、御意見をお願いいたします。
それから、文献1-24は新たに出してくださっていて、これはアンブレラレビューということなので、メタアナリシスを集めて、さらにそれを解析したという1段階上のレビューになります。これが文献1-24ということで、新しくつけていただいています。
この中で、今見ているのは資料1の27ページの文献1-24という論文になります。食品の栄養素については、RCTの2つのメタアナリシスでn-3系PUFAの摂取はCVDリスクを有意に低下させたということで、リスクは0.89%で、有意な差は出ているということ。
次のページ、28ページに6番と52番の論文が出ています。一般の集団を対象としたことで、n-3系と心疾患のイベントについて負の相関が認められたということでございます。
それから、文献1-15については観察研究なのですけれども、虚血性心疾患、脳卒中、がんの病歴のない方、2万3313人の方についても検討をしたところ。
すみません、事務局、これは摂取との関係があるのかな。ちょっと書き方が。
○消費者委員会事務局 文献1-15ですか。
○□□委員 はい。DHAとの関係が書いていないのですけれども。
すみません。これはTGと心疾患の関係ですね。
では、今までのところ、文献1-24まで出してくださったところについて御意見を頂きたいと思います。いかがでしょうか。
□□委員、いかがですか。
○□□委員 □□です。
今日出ている資料1もそうですね。多分、有効性という点ではリスクレシオを大体1割ぐらいは下げられそうという形で、そうじゃない報告もありますけれども、おおむねこれは堅ろう性が高いのではないかなと考えています。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。□□委員、いかがでしょうか。
○□□委員 このようにきちんとテーブルにまとめていただきましたので、非常に分かりやすくなったという印象を受けております。
○□□委員 ありがとうございます。
□□委員はいかがですか。
○□□委員 私も分かりやすくなって、おおむね示されているように思います。
○□□委員 ありがとうございます。
それでは、□□委員、いかがでしょう。
○□□委員 私も、ここまでしっかりまとめていただいているので、これはおおむねよろしいのではないかと判断できると思います。
以上です。
○□□委員 ありがとうございます。
□□委員、いかがでしょうか。
○□□委員 ありがとうございます。しっかり表にまとまっておりますし、前回も話題になりました別の国ではどうかという、国際的な中で見たときにどうかといった辺りでも情報が十分出ているのではないかなと感じました。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、文献1-11のメタアナリシスについて、さらに40の論文も明らかにデータを見せていただいて、委員の皆様におかれましては、このデータでお認めできるのではないかという御意見を頂きました。これは指摘事項(3)までについて今クリアできたということでございます。
次の指摘事項(4)は関与成分の摂取が血中TG値に及ぼす効果について示したヒト試験のうち、文献1-21、22、23は自社製品であるということで、申請者以外の試験のデータを見せてほしいという指摘でございました。これが文献1-25になっております。
文献1-25はエビデンステーブルの37ページになっています。これが新しい文献として提出されました。血中TG値が100から300mg/dlの試験者、EPA、DHAをそれぞれ12週間摂取、対照群はオリーブ油ということでございます。これについてもTG値が下がっているということ。一方、対照飲料については、TG値は変化しなかったということで、申請者以外の論文、文献1-25についてもTGとの相関が認められたということでございます。
文献1-25は今日の資料についております。エイコサペンタエン酸含有飲料の血中脂質に及ぼす効果ということで1-25を見ていただきますと、日本人のデータが出ているということで、TG値がEPA摂取群で下がっているというきれいなデータは出ております。
委員の先生方、いかがでしょうか。特に御意見はよろしいですか。これでお認めできるということでよろしいでしょうか。
ありがとうございます。
補足のところでエビデンステーブルにも示しておりますという、以上、回答書でございました。
それでは、今回、前回の指摘事項に関して出されたデータについては、委員の先生方の御意見、全員一致でエビデンスとしては認められるということでよろしいでしょうか。
ありがとうございました。
それでは、少し表示について見ていきたいと思うのですけれども、表示はドッチファイルでしょうか。
○消費者委員会事務局 表示につきましては、申請書そのものであれば第2章になりますけれども、机の上にある申請資料概要版というやや薄いファイルを見ていただいたほうが見やすいかと思いますので、これのイというタグのついたところになります。今日オンラインで御参加の先生方のところにも同じ申請資料概要版はお送りしてございますので、そこのイの項を御覧いただければと思います。
○□□委員 事務局、少し説明していただいてもよろしいでしょうか。
○消費者委員会事務局 このイのところに表示見本として、まず1ページ目にはここにある表示の一覧表を分かりやすく書き出しております。2ページ目は、実際の製品のラベルにはこのようなデザイン、このような表示をしますということが示されております。どちらを見ていただいてもよろしいかと思うのですけれども、ポイントになってくると思われますのは許可表示の文言かと思います。
今申請されております許可表示文言は、「□□」ということで申請されております。この表示文言が、今御了承いただきましたデータを基にこういう訴求をすることが適切かどうかということを御議論いただきたいと考えます。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、今御説明のあった許可文言について、御意見がありましたらお願いいたします。
その前に、参考資料3というのは配られているのですか。
○消費者委員会事務局 参考資料3は今日お配りした資料の最後のほうです。今御覧いただいた補足資料というのが色のついた資料の分類をした資料があったかと思いますけれども、その後に参考資料として幾つかつけられております。机上の資料としては、ホチキスでとめました「特定保健用食品一覧表」という最近許可になった品目の一覧をまとめた資料がございますが、それの1枚手前になります。よろしいでしょうか。
○□□委員 委員の先生方、よろしいですか。これを参考にしたらよろしいかなと思います。一番左側の特保の表示許可についてということで、カルシウム、葉酸というのが現行の疾病リスク低減表示になります。「この食品はカルシウムを豊富に含みます。日頃の運動と適切な量のカルシウムを含む健康的な食事は、若い女性が健全な骨の健康を維持し、歳をとってからの骨粗鬆症になるリスクを低減する可能性があります」、葉酸は「この食品は葉酸を豊富に含みます。適切な量の葉酸を含む健康的な食事は、女性にとって、神経管閉鎖障害を持つ子どもが生まれるリスクを低減する可能性があります」というような許可文言になっております。
これが参考になるかと思うのですけれども、今回の新製品につきましては、「□□」、ここまでは現状の疾病リスク低減表示と同じなのですが、次の「□□」という文言です。
第1回のときに委員の先生から意見を出して頂いて、何人かの委員から表示について意見があったと記憶しているのですが、ちょっとここは資料がないのですけれども、分かりますか。
○消費者委員会事務局 よろしいでしょうか。参考資料3の一番左側の欄は、現行の疾病リスク低減特保での許可表示、規格基準として認められておりますカルシウムと葉酸の許可表示でございます。
左から2番目のところは、こういった表現も疾病リスク低減特保の許可表示文言としては考えられるのではないかということで、事務局のほうから例として提示させていただいた文言でございます。
あと、その右の2つの欄ですけれども、これは参考として海外ではどのような表示になっているかということをアメリカとEUを例に取りましてお示しさせていただいたものです。アメリカやEUではこういった表現が認められておりますということをお示ししたものでございます。
○□□委員 左から2番目の事務局提案のところを読み上げていただければ大変参考になると思います。
○消費者委員会事務局 パターン1、パターン2というふうに考えました。この例といたしまして、心血管リスクと2型糖尿病とありますので、心血管リスクのほうだけ読み上げさせていただきます。
パターン1として考えました文言は、「この食品はマルマルを豊富に含みます。日頃の運動と適切な量のマルマルを含む健康的な食事は、心血管疾患になるリスクを低減する可能性があります」ということです。パターン2といたしましては、「日頃の運動とマルマルを豊富に含む健康的な食事は、脂質異常を改善したり、血栓形成を抑制します。脂質異常や血栓形成は、心血管疾患の発症リスクの一つです」ということです。例えばこういった文言が考えられるのではないかということでございます。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、いかがでしょうか。文言について提案されているものと、今の事務局のパターン1、パターン2、それから委員の先生方からもっとこういうふうに工夫したらいいのではないかという意見がありましたら、頂きたいと思います。
どうぞ。
○□□委員 □□です。
今御提案いただいた中では、最初のパターン1のほうが、2番目よりはよろしいのではないかなと個人的には感じております。血栓形成までは特に言わなくてもいいのではないかなと考えています。
あと、以前の会議でもお話がたしか出たと思うのですが、□□ですとか□□なども含んでおりまして、ただ、これに関して細かく言うことはなかなか難しいと思うのですが、このような製品の場合に、例えば、医師にかかっている人は御相談くださいというような文を書くということはあまりされないのでしょうか。それは質問をさせていただきたいと思います。
○□□委員 ありがとうございます。
今の御意見で、やはりパターン1、パターン2を比べますと、パターン1のほうがエビデンスに沿った言いぶりになるということで、パターン1のほうがいいのではないかということになります。
それから、注意喚起の文言も書くことはできるのですけれども、例えばビタミンKに関しては血液凝固の薬を飲んでいる方は医師に相談してくださいというような、明らかに禁忌の事例がある場合は書くのですけれども、特保については、ナトリウム、糖類、アルコールを含むものについては、そもそも許可されないということで、この「□□」については、以前にも既許可品があって、既にナトリウム、糖、アルコールの部分についてはクリアしているということなので、ここに書くのはなかなか難しいのかなと考えられますが、事務局はいかがでしょうか。
○消費者委員会事務局 成分的には既許可品とたしか全く同じだったと思いますので、今回の製品だけそういった表示を書くというか、調査会からの指示として書かせるというのは、ちょっと難しいのかなと考えます。
○□□委員 ありがとうございます。参考までにお伺いしたまでです。
あと、以前、エパデールなどを飲まれている方が、これは本来1日□□ではあるけれども、たくさん食べてしまったときに成分が重なる可能性があるというお話もたしか出たと思うので、そういったことも含めてお話をお伺いいたしました。ありがとうございます。
○□□委員 ありがとうございます。以前の委員会でも安全性についてということで□□委員から御指摘いただいておりました。
今回はもう既に既許可品があるということで、安全性評価も済んでいるということなので、この資料をもってさらに安全性に関するデータをつけてくださいとか、文言をプラスするというのは、今事務局もおっしゃったようになかなか難しいところではございますが、疾病リスク低減表示ということなので、かなり境界域の方も摂取されるということなので、非常に重要な点だとは思いますが、調査会としては、そこをさらに乗り越えて表示していただくという指摘はなかなか難しいのかなということでございます。ありがとうございました。
□□委員、この表示について、いかがでしょうか。
○□□委員 私も機能表示そのものは、血栓等の話はエビデンス上はなかったので、パターン1を支持します。
安全性の面でいくと、やはり1日の摂取量□□、これがもうセオリーどおりだろうと。既に疾患等でオメガ3系の薬剤による治療を受けていると過剰摂取のおそれが若干出てしまいますけれども、やはり□□を守るというところが書かれているので、これが一つ歯止めかな。2番目のポツで、過剰に摂取してもリスクがさらに少なくなることはないということも併せて出ていますので、一応こういう歯止め文言はあるかなということで、なかなか難しいですけれども、食品ですし、これでいいかなというふうに私は思いました。
ただ、やはりほかの論文とかを見ていくと、安全性に関するモニタリングというのは常に継続して実施されていますので、こういうのが併せてこの後も見ていければいいのかなと。許可を取れたからあとはもういいやという話よりも、許可を取れたからこれまで以上に栄養素の安全性と有効性についてはこの会社、マルハニチロさんがきちんと見ているということを期待したいと思います。
以上です。
○□□委員 ありがとうございます。
□□委員、いかがでしょう。
○□□委員 すみません。せっかく現地に参加しているのに、委員会に参加してから日が浅いので、今までの慣例が分からず、勉強のためにお伺いしたいのですけれども、私として1つは、「□□」というのが入っているのですが、これは普通のことなのでしょうか。いつからが歳なんだろうかと自分自身は思っちゃったりするのですけれども、あるいは特に今まで論文もそれを取り上げているわけではないような気がしたのがあります。
○□□委員 「□□」というのは、骨粗しょう症とカルシウムの関係で、やはり骨粗しょう症については「歳をとってからの」ということで入れられているのですが、必ずしも、どうなのでしょう。心疾患については年を取らなくても、中高年でもというところがあると思いますけれども。
○消費者委員会事務局 許可表示の文言が決まっているものとしては、今、表で一番左にお示ししたカルシウムと葉酸の2つしかないわけです。今日現在、これ以外に疾病リスク低減特保というのはございませんので、そういった中で、「□□」というのが一般的と言うとちょっとおかしいですけれども、必要なのかどうかという今の□□委員の御質問は、今決まっているのがカルシウムなのでと考えたほうがよろしいのかなと思います。これから今回のDHA、EPAのように新しく出てきた成分と疾病リスク低減について、全て「□□」というのが必要かどうかというのは、調査会の先生方にここで御議論いただいたほうがよろしいのかなと思います。必要であればもちろん残しますし、特に今回の関与成分、疾病の関係であれば要らないだろうということであれば、それは削除してもよろしいのではないかと考えます。
現行のほうでも、カルシウムには「歳をとってから」が入っていますけれども、葉酸のほうは、当然ではあるかもしれませんが、入ってはいないですね。
○□□委員 ありがとうございます。
それでは、□□委員、御意見をお願いします。
○□□委員 以前、□□委員のほうからもコメントがあったと思うのですけれども、「□□」というところはいいと思うのですが、その前に「□□」と書いていますけれども、これはどこの論文を根拠に言っているのか。今頃ですけれども、出してきている論文は、心血管疾患とのリスク低減に効果があるかどうかというのは出していますけれども、心血管の健康を維持しているというエビデンスはないような気がするのですが、いかがでしょうか。
○□□委員 ありがとうございます。確かに虚血性心疾患のリスクについてはアウトカムで見ているのですけれども、心血管の健康というところは、血管に関する指標を見ているものはないのかなと私も考えておりますが、□□委員、いかがでしょうか。
○□□委員 ありがとうございます。委員の先生方のおっしゃるとおりだと思います。ですので、後半だけを残したほうがよろしいのかなというのと、あと、今、話題に出ておりました「□□」というのは、多分、何年間かするとという意味だと思うのですけれども、もしかしたら15歳ぐらいから中性脂肪が高ければ、30代などで心筋梗塞を起こす場合もあるので、高齢者に特化するのはちょっとおかしいのかなと思いました。
○□□委員 ありがとうございます。
□□委員からも手が挙がっております。□□委員、お願いします。
○□□委員 もう議論されてきたところなのですけれども、私も□□委員が最初におっしゃったところが気になっておりまして、「□□」というのは、この場合にはあまり当てはまらないのかなという感じがしておりました。先ほど□□委員からもございましたとおり、確かに30代でもリスクの高い方は高いということですので、ここはただ削除するということでもよいのかなと感じました。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
今までの御意見について、さらに御意見のある方。
□□委員、お願いします。
○□□委員 □□です。
資料1の4ページの文献1-3には、研究開始時の年齢が若い群では有意な変化が見られたが、年齢が高い群では見られなかったというような記述があるので、若い頃からずっと食べていないと効果が出ないとかそういうことを表すために「□□」というふうに入れたのかなとちょっと思いました。確かに皆さんおっしゃるとおり、年齢というのは幾つからなんだろうというのも私としても気にはなっているのですが、今食べたから今すぐ効果があるというものではないということを言い表しているのかなと思いました。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。確かにすぐ効果が出るわけではないということを表している。
○消費者委員会事務局 よろしいでしょうか。あまり推測で物を言ってはいけないと思うのですけれども、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、今日現在、文言が決まっているのはこのカルシウムと葉酸しかない。そういう中で、初めて新しい関与成分として、新しい疾病リスクとして申請されてきたのが今回の品目なわけです。そうしたときに、どういった許可表示がいいのかということを申請者のほうで考えたときに、今あるカルシウムや葉酸をお手本にして考えた、そのために「□□」とか「□□」という文言が今回の品目の中でも入ってきているのではないかなというふうに感じるのです。
この点、すぐに分かるのかわかりませんが、申請者に確認してまいりましょうか。
○□□委員 はい。あと、やはりエビデンスに基づかなければいけないので、今ちょっとこのエビデンス表を見ているのですけれども、大体平均年齢50歳とか、あと18歳以上とか、年齢の幅が書いてあるものもあるのですけれども、全てについて年齢が書いてあるわけではないのです。ただ、大体40から59とか、平均50歳ぐらいの論文が散見されるかなというところではございます。一応、聞いてみていただくことができれば。
○消費者委員会事務局 では、「□□」と「□□」ということについて、申請者としてはどのような根拠を考えてこの許可表示に盛り込んでいるのかと、データはあるのかというところを確認してまいります。
○□□委員 お願いします。
「□□」というと、大体65歳ぐらいを想定しちゃう。
○□□委員 「将来的に」とか。
○□□委員 そうですね。将来の。私もちょっとそう思いました。
○消費者委員会事務局 よろしいでしょうか。確認してまいりました。
「□□」という部分と「□□」という部分ですけれども、これは今ちょっと私のほうから、ではなかろうかと申し上げたように、カルシウムをお手本にして作ったので、こういう文言を入れましたということです。データがあるのかということについては、特にデータはないと。申請者としてこの一文を残すことにこだわりはあるのですかということについても、特にこだわりはありませんということでございました。
○□□委員 ありがとうございます。
それでは、エビデンスに基づいた許可表示というのが求められますので、調査会としましては、「□□」というところは削除したほうがよろしいのではないかということと、「□□」というところも特に必要ないのではないか。エビデンスに基づいてということではないということなので、削除していただいてもよろしいのではないかということ。
ただ、□□委員がおっしゃったように、すぐに効果が出るわけではないよというところを示すのに何らか、先ほど□□委員のほうから、「将来的に」とか何かそういう少し経時的な文言を入れたらどうかということがありましたので、その辺りも検討していただければと考えますが、いかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、表示の文言については、今特に科学的根拠に基づいて入れているわけではないということから、委員の先生方の御意見をまとめたところで修正できればしていただきたいということを出してもよろしいでしょうか。
○消費者委員会事務局 承知しました。この許可表示につきましては、「□□」という部分については削除するということでよろしいですね。
それに代わって、「□□」ということではないけれども、後になってというようなことを何か新しい別の言葉で入れ込むということも調査会からの要求というか、指示事項になるということでしょうか。
○□□委員 はい。最終的にはこの文言は部会に申し送りということになると思いますが、調査会の意見としては、エビデンスに基づいた表示について提案するということだと考えております。
○消費者委員会事務局 そういった方向で修正するようにということで、それを部会に申し送るということ、そこまでは承知いたしました。
○□□委員 ありがとうございます。
それから、この許可表示に加えまして、ラベルについても見ていきたいと思うのですが、私は、「□□」とか、これはちょっと積極的過ぎるのではないかと思いますが、リスク低減で抜き出しはいいのでしょうか。これはちょっとまずいと思いますけれども。
ここの青いのは消していただきたいですけれども、カルシウムについて、このようにリスク低減を抜き出した表示というのはあるのでしょうか。
○消費者委員会事務局 申し訳ございません。カルシウムでの疾病リスク低減特保のパッケージまで全て確認はしておりませんので、今すぐお答えするのは難しい状況です。
○□□委員 分かりました。
□□委員、意見をお願いします。
○□□委員 その1つ前の「将来的に」の続きのところだったのですけれども、話題が戻って申し訳ないです。そのときに手を挙げましたので。
本題とは少しずれるかもしれないのですけれども、議論の中で、すぐに効果が現れるものではないという前提で議論がされていたと思うのですが、一方で、すぐに病気になるものではないということは言えると思うのですけれども、食品の場合には、すぐに効果があるものばかりの蓄積の結果という考え方で消費者の方にも接していただきたいなというふうに個人的には思いますので、そこは表現としては同じであっても、議論とかコンセプトとしては、すぐに病気になるものではないところに日々役に立っているという食品自体は比較的、直接的な効果が期待できる。小さな積み重ねというところをうまく社会に生かしていければいいのかなと感じました。ちょっとそれた意見で申し訳ございません。
以上です。
○□□委員 ありがとうございます。貴重な御意見だと思います。
それについて少し申請者のほうに、日常的に摂取するものですけれども、すぐに効果が出るものではないというところ。ただ、日常的に摂取することが重要だよということで、それは特保のコンセプトではあるのですけれども。
○消費者委員会事務局 すぐに効果が出るものではない、継続的な摂取が大切なのだということは、今御審議いただいている品目に限らず、全ての特保、あるいはもっと広く食品に共通のことかなとも思われますので、今日の審議の中でそういった御意見が出たということは後日、議事録を申請者にも渡して、こんな意見がありましたよということは伝えるようにいたします。
○□□委員 ありがとうございます。特保の基本的なところだと思いますので。ただ、疾病リスク低減表示というところは少し特殊なところがありますので、なかなか今までどおりにはいかないところもありますが、これは申請者のほうで実際の詳細は考えていただくということで、こういう議論があった上でさらに改良をお願いしますということでよろしいかと思います。
あと、疾病リスク低減表示というところで気になったのですけれども、DHA、EPA関連のお薬を飲んでいる方もいらっしゃると思うので、それについてリスク低減という表示に特化したものの注意喚起があってもいいのかなと思ったのですが、先ほど□□委員は必要ないのではないかという御意見もあって、そこのところはもうちょっと議論を深めたほうがいいかなと今、考えた次第です。
ただ、カルシウムについては、カルシウム製剤とかビタミンDを摂取している方に関する注意喚起というのは特にないのですよね。
□□委員、よろしくお願いします。
○□□委員 実際はカルシウムとかビタミンDが過剰で御入院される方もいらっしゃるので、本来であれば、基準を書かなくても、医師に相談してくださいですとか、そういうことが書いてあると、そういった患者さんは救われるのかなと思っております。
委員の先生方が先ほどおっしゃったように、DHAなどはそれほど問題が起こり得ないのかもしれないですが、万が一ですが何十年もものすごい量で毎日ソーセージ食べる方もいらっしゃると思いますので、そのようなことを考えると、今後、□□委員がおっしゃってくださったようなことが検討されると、よりよろしいのかなと感じております。
○□□委員 ありがとうございました。
これについてはやはり表示の文言ということで、調査会では決められない事項と考えます。ただ、調査会では、DHA、EPAは実際に医薬品として服用している方もいらっしゃるので、それについては疾病リスク低減表示の中で注意喚起が必要なのかどうかという議論があったということは大事なことだと思うので、そこについても部会に申し送るということでいかがでしょうか。
□□委員、よろしいですか。
○□□委員 それでいいかと思います。いずれにしても1日□□以上食べてしまうともう薬の1日量と同じになってしまうので、併せて飲んでいくと過剰摂取ですね。
○□□委員 ありがとうございます。
委員の先生方、よろしいでしょうか。では、部会に申し送るということで、DHA、EPA製剤について摂取している方は医師に相談するというような文言もあってもよいのではないかという意見が出たということで、部会のほうにも医師の先生方がいらっしゃいますので、議論していただければと思います。
事務局、よろしいですか。
○消費者委員会事務局 今までのところを整理させていただきたいと思います。
○□□委員 あともう一つ、青色のところです。
○消費者委員会事務局 そこも含めてですが。
○□□委員 では、お願いします。
○消費者委員会事務局 ちょっと繰り返しになる部分もありますけれども、まず、許可表示文言の「□□」というこの2つの部分については、データがないのであれば取ったほうが適切であるという、検討してくださいということよりも、もう少し強めな表現になりますでしょうか。データがないのであれば削除することが適切であると。
○□□委員 そうです。データどおりに示してください。
○消費者委員会事務局 ということがまず1点ですね。
それから、「□□」というのは、今言ったように削除することが適切だということですが、それに代えて、例えば、「将来的に」というような文言を入れることを検討してくださいということでよろしいですか。
次の3点目になりますが、医薬品摂取者に対する注意表示についても検討してくださいということ。
それから、□□委員のほうから御意見がございました製品の表面に書かれております青の部分については、削除することを検討されたいという趣旨になるのでしょうか。
○□□委員 いかがでしょうか、委員の先生方。
○□□委員 □□です。
今回の疾病リスク低減というのは、特保のマークそのものが変わるのでしたっけ。
○消費者委員会事務局 変わりません。ここに描いているばんざいをしているようなマークそのままです。
○□□委員 そのマークの中にリスク低減とかそういう表示とか、何か説明が付くとか、そういうのではないのですね。
○消費者庁食品表示企画課 特保の公取協がございまして、今、そちらのほうで取り決めを、疾病リスク低減が許可されたらという前提でいろいろ検討されているようです。まだ決定かどうかは分からないのですけれども、特保のマークに疾病リスク低減と分かるような特保のマークプラスアルファのようなものを検討しているとは聞いております。
○□□委員 それがあればこれは要らないのではないかと。
○消費者庁食品表示企画課 それについては、公取協会員企業は使用できることになります。
○□□委員 ちょっと質問なのですけれども、それは従来の疾病リスクと今回の個別評価型疾病リスクを分けるという意味ではなくて、疾病リスク全体について新しい表示を考えているところということですか。
○消費者委員会事務局 まだ詳細が決まってはいないかと思うのですけれども、疾病リスク低減以外の特保でも、この特保マークの周囲というか下に、血糖値だとか体脂肪というのを書いてもいいよという方向で公取協のほうではいろいろ取り決めを作っております。
○□□委員 疾病リスクは疾病リスクみたいな感じで一まとめに。
○消費者委員会事務局 疾病リスクなのか、心疾患というところまでいくのか、ちょっとその辺は何とも、今の段階では決まっていないと思われます。
○□□委員 □□委員としては、それがあればよろしいかなという御意見ですか。
○□□委員 そうですね。この青い表示でいくと、確かにそれがもろ出ていますので、別に出してはいけないというほどではないのかもしれませんけれども、ただ、何かしら、ちょっと目立ち過ぎですね。
○□□委員 これは「□□」とありますが、「可能性があります」ですよね。期待しては困るということをコーデックスで言われていますけれども、消費者が効果を期待しないように表示してくださいと言われています。
○消費者委員会事務局 現状では、そのことに関して明確な表示のルールはないと思いますので、初めてのケースでもありますし、どう扱っていったらいいのかということは、まさにこの調査会なり部会のほうでお決めいただくのがよろしいのかなと思います。
○□□委員 それでは、委員の先生方、この青いところはいかがでしょうか。
では、□□委員から。
○□□委員 なかなか難しいところだなと思って聞いていたのですけれども、少なくとも「□□」はNGだとは思うのですが、大きさとかは議論する対象じゃないのかもしれませんけれども、ちょっと期待感が大き過ぎるとかいうコメントは駄目でしょうか。ちょっと分かりませんけれども、そんなふうに感じました。
○□□委員 □□委員はいかがでしょうか。
○□□委員 ありがとうございます。前回もちょっと申し上げたかもれないのですが、「□□」の電車の中の広告がすごく期待をあおる広告になっていて、ここでお話ししたことと少し変わってしまっているなというふうに感じましたので、多分、広告というのはまた広告業界の方々がいろいろ作られると思いますから、ある程度、厳しめにお伝えしてもよろしいのではないかなと思います。
○□□委員 ありがとうございます。
□□委員は、これは、公取協のほうはまだ分からないので。
○□□委員 そうですね。少しフェアにいくと、「□□」、「□□」という話も書いてありますけれども、これは2回も3回も表示するべきものなのですかね。よく分かりませんけれども、リスク低減がありますというのは何かしらマークで示しておいて、それは中身を見て何なのかというところで、これだけが前に出て選んでもらうというのは、それはちょっと違うのかなという気がします。特保のマークがきちんと用意されて、そういうものだというのが伝われば、その説明を見ていただくというのが本当はいいのかなという気がします。消費者個人が選ぶ行動になりますので、文言だけにつられてというのは何となく違うなと思います。すみません。うまく言えません。
○□□委員 ありがとうございます。いずれにしてもちょっと違和感はあるということですね。
□□委員、いかがですか。
○□□委員 たしか前回、6月19日のときにも出たお話だと思いますので、あまり表に大きく、書きたいのでしょうけれども、このようなやり方は少し御遠慮いただいたほうが全体のバランスが取れるのではないかなという気がするのと、ほとんど初めてに近いぐらいの新しいタイプの特保なので、少し慎重にやったほうがよろしいかなという気がします。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
□□委員はいかがでしょうか。
○□□委員 私もパッケージは少しきちんとした感じを、よりしっかりと制御されている形がよいかと思います。□□委員がおっしゃったとおり、広告のところになるとまた少しレベル感の違う文言が電車なんかでも確かに出てきたりしているのを私も拝見しますので、パッケージはきちんとしたものが並ぶというのがよいと思いますし、マークが個別の疾患名まで出すというのは、それもまたちょっとやり過ぎな感じもすると思うのですけれども、違うタイプの新しいジャンルの疾病リスク低減表示ができたということが分かるようなマークを作っていただいて、詳しくはきちんと文章のところで見ていただくということでよいものであれば、広まっていくのではないかなと思います。
以上です。
○□□委員 ありがとうございます。
□□委員はいかがでしょうか。
○□□委員 □□です。
ほかの委員もおっしゃっていたのですけれども、「□□」というのは日本語的におかしいなということと、やはり今回、疾病リスク、新しいジャンルの特保ということで、その表示をどこかにはっきり出していただければいいのではないかなと思います。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、委員の先生方、皆さんやはり「□□」のところは文言として不適切ではないかという御意見。それから、消費者に期待を持たせるような目立つ表現は少し控えたほうがいいのではないかということでお伝えいただければいいかと思います。
○消費者委員会事務局 分かりました。この青の丸部分の表現、特に「□□」という言葉が不適切だという方向ですね。
あと、今、□□委員のほうから、削除するということだけではなしに、疾病リスク低減特保であることがもっとよく分かるようなことも書いたらいいのではないかという御意見もあったかと思うのですけれども。
○□□委員 ただ、それはもう既にカルシウムで出ていますので、そちらとの整合性もあると思います。これだけに疾病リスクと書くと、これだけの印象が強くなってしまいますので、その辺りはもうちょっと上のレギュレーションのところかなと思うのですが、この調査会で指摘するのはちょっと難しいかなと思います。あったほうがいいのですけれども、さっきの公取協のお話で、そちらのほうで分かりやすくしていただくという方向であるのなら、それを待つということでしょうか。
○消費者委員会事務局 まず、公取協のほうについては、今の段階といいますか、今日の御議論の場では切り離してといいますか、まだ決まっていないものとして扱っていただいたほうがよろしいのかなと思います。
疾病リスク低減特保であることを積極的に書くのは、カルシウムなどとの横並びでいかがなものかというのが□□委員の御意見。
○□□委員 私はそうなのですけれども、□□委員はもうちょっとはっきり分かるようにしたほうが、確かにいいはいいのですけれども、横並びでどうなのかなというのはちょっと懸念があります。
□□委員、お願いします。
○□□委員 特に積極的にというよりは、疾病リスク低減というのが何かしら分かるような特保の話、公取協でしたか。そのお話があったので、特保全体としてカルシウムと横並びで、カルシウムも疾病リスクというのが分かるような何かがあるのかなと、あまり知らなかったのでそういう発言をしてしまったのですが、現在のほかの疾病リスクのものと横並びの表示になるとよいと思います。
すみません。以上です。
○□□委員 ありがとうございました。□□委員の御意見としては、特にこれだけに書くというのではなくて、全体、カルシウムももし横並びにできるなら、そのほうがよりベターという御意見なので、特にこれで強調してということではないということです。
○消費者委員会事務局 疾病リスク全般についてということになるのかもしれませんけれども、「□□」という言葉は不適切だから削除をしなさいというようなことは調査会としてはっきり言えると思うのですけれども、ちょっと難しいのですが、疾病リスク低減であることをはっきり書いてくださいというような要望も調査会として言えなくはないのかなと思います。
それと、カルシウムと横並びということについても、疾病リスク低減であるということをはっきりさせたほうが好ましいということでDHAから書き始めれば、そういった表示がカルシウムのほうにも広がっていくということもまた期待されるのではないでしょうか。
○□□委員 いかがでしょうか。疾病リスク低減を強調するべきだという御意見と、私の意見としては、消費者に期待させるような文言は避けるということで、一応許可表示ではエビデンスに基づいて表示することができるのですけれども、さらにその疾病リスクを消費者に分かりやすくするようにということを調査会から出すということはいかがなのでしょうか。どうですか。
どうぞ。
○□□委員 カルシウムと葉酸と今から出てくるものは、かなり違うというふうに考えています。カルシウムと葉酸は医学的にも本当に疾病リスク低減をするであろうと考えられるのですが、カテキンの問題もこの後出てくるのかなと思いますが、例えば葉酸のこの文章の中にカテキンを当てはめた場合にちょっと違うなと感じました。疾病リスク低減の製品もこれからどんどん申請があるとは思うのですが、それほど疾病リスク低減できるものが世の中にまだ残っているのかなという気持ちもありまして、1例目なのであまり強調しなくてよろしいかなと思っています。
○□□委員 ありがとうございます。カルシウム、葉酸とその他の個別評価を差別化することはいいのですけれども、全体について疾病リスクをこの調査会から強調するような指示はなかなかできないのかなと考えます。
○消費者委員会事務局 承知しました。では、その部分につきましては、調査会としては何も言わないということで。
○□□委員 そうですね。現時点では、「□□」は、期待させちゃいけないので、「□□」という文言は削除していただきたいのですけれども。
○消費者委員会事務局 「□□」は不適切であるということは伝えますけれども、そこまでにとどめて、今幾つか御意見が出た中の疾病リスクであることが分かるように、目立つようにということは、特に調査会の総意として申請者には伝えないということでよろしいですか。
○□□委員 と思いますけれども、□□委員、いかがですか。
○□□委員 私のほうでしょうか。
○□□委員 □□委員、すみません。先ほどちょっと差別化したほうがよろしいということだったのですが、でも、将来的に公取協のほうでそのような方向性にいくならよろしいという意見だったので、□□委員は、特にこの調査会でリスク低減について強調したほうがいいという御意見ではないと理解してよろしいですか。
○消費者委員会事務局 □□委員、マイクが入っていません。
○□□委員 □□委員、聞こえますか。
○□□委員 □□です。
○□□委員 先ほど、疾病リスク低減表示だというのを分かるようにしたほうがいいという御意見だったのですが、将来的には公取協のほうで何か差別化するようなことを考えられているということが進んでいるのだったら、特にこの調査会で疾病リスク低減表示を強調するような表示については必要がないのではないかという御意見だったのですが、それでよろしいですか。
○□□委員 はい。公取協とか上のほうで決めていただくものがあれば、それでいいのではないかと。ただ、今までと成分も変わらないのに疾病リスク低減というのを新しく認めるというところは、何か違いがないとどうなのだろうと。疾病に対して効果がありますというのを特保として認めるというところが何かもうちょっと分かるような表示を上で考えていらっしゃるのだったら、そういう共通の表示としていただいて、わざわざ個別にメーカーの方に考えていただく必要はないのではないかなという意味で、共通の文言も決めていただければいいのかなと。
(わざわざ大々的に広告をメーカーがそれぞれ考えるのではなくて、)一応認めたら、ある一定水準の効果があるということのわかる一定の表示というのがあれば、過度な宣伝文句をメーカーのほうで考える必要がなくなるのかなという、抑える意味でというのですかね。そう思いました。まとまらなくてすみません。
○□□委員 貴重な意見をありがとうございました。
ということで、□□委員の御意見としては今のようなことなので、特にこの調査会として、疾病リスクを特別目立つように何か表示したほうがいいという意見ではないということです。
○消費者委員会事務局 承知しました。
○□□委員 □□委員、よろしくお願いします。
○□□委員 先ほども□□委員のほうでお話をしていただいたので、同じ疑問だったのですけれども、既にもう規格基準型で許可をされているものをさらにということで別のジャンルとして出されているものが既にあるということで、それをどういうふうに、消費者もそうなのですけれども、企業側も区別してメリットを理解していくのかというところが上のほうで決めていただけるようだったら一番いいのではないかというところです。
文字でリスクとか疾病ということをマークのところに書いてしまうのも少し、それはそれでまた目立つというか、かなりジャンプしてしまうところにもなると思うので、実際に関与成分の内容は変わらないけれども、そういう言葉が付いたのと付いていないマークというのも、そこまで飛び上がるところもちょっと、それこそリスクがあるのかなと私も思うのですけれども、色を変えるとかいうぐらいのところで、グリーンマークとかオレンジマークとか、分からないですけれども、少しそういうちょっと違うジャンルだよというのが消費者の方にもだんだん分かっていただけるようなよいマークも、もしできるのであれば、できるといいなと思いました。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。将来的にはリスク低減とそのほかの特保については少し差別ができるような表示があればいいなということの御意見で、特に調査会から今回の申請について目立つようにというような指摘はしないということで、消費者の混乱を招かないようにというふうに視点を置いたほうがいいかなと考えました。
それでは、今回の審議についてはよろしいでしょうか。回答についてはお認めするということと、表示については少し御意見を出して頂いて、部会のほうに諮問するということで、事務局のほうでまとめていただければと思います。
○消費者委員会事務局 そういたしますと、「□□」につきましての今日の審議結果になりますけれども、審議の結果として、調査会としては、これを特保として了承するということでよろしいでしょうか。
ただし、後半で議論されました「□□」というところは、不適切なので削除したほうがよろしいということとか、「将来的に」ということを入れたほうがいい。それから、医薬品摂取者への注意表示も検討したほうがよろしいということ。それから、パッケージの表面にあります青字の部分の「□□」という表現は不適切なので、この辺は削除することを検討したほうがよろしいといったこと。こういったことを部会への申し送り事項とするという条件をつける。その上で調査会としては了承という結論でよろしいでしょうか。
○□□委員 はい。それでよろしいと思います。
○消費者委員会事務局 それでは、審議結果の具体的な文言につきましては、また事務局のほうで案を作りまして、座長と相談して決定させていただきたいと思います。それができましたらば、部会のほうへ調査会の結論、審議結果はこうでしたということでお伝えさせていただきます。
○□□委員 ありがとうございました。
≪3.その他≫
それでは、続きまして、前回、第56回調査会で審議を行いました花王株式会社「□□」につきまして、委員の皆様に御報告がございます。
本品目については、調査会として特定保健用食品(疾病リスク低減表示)とすることは認められないとの結論に至り、申請者に審議結果を通知したところでございますが、審議結果について申請者として見解を示す機会を頂きたいとの申出がありました。通常はこのような機会を設けることはしておりませんが、今回は疾病リスク低減表示の個別品目の審議が初めてであることに鑑みて、より丁寧に議論を進める観点から、書面で提出いただきました。
まず、申請者からの見解について事務局より説明をお願いいたします。
○消費者委員会事務局 それでは、「□□」の審議結果につきまして、申請者のほうから提出されました見解を説明させていただきます。
資料2を御覧ください。表紙がございまして、まず1ページ目から説明させていただきます。繰り返しになるところもございますが、前回の56回の調査会でこの品目につきまして御審議いただきまして、審議結果としては、そこに太字のゴシックで書かれておりますけれども、審議結果は、今回の申請に添付された資料では、以下の理由から本申請品を特定保健用食品(疾病リスク低減表示)とすることは認められないということになりました。
その以下の理由からという部分につきまして、まず(1)として、メタボリックシンドロームというのは内臓脂肪蓄積に加え、脂質・血圧・血糖のうち2項目以上が基準値から外れることが関連学会で診断基準として示されているということなのですが、本申請に添付された資料では、関与成分である茶カテキンによる内臓脂肪低減効果は認められるものの、診断基準に照らせば、メタボリックシンドロームの発症リスクを低減する効果を示しているとまではいえず、根拠として不十分であると。これが調査会の結論の第1の理由でございました。
この部分につきまして、その下に(1)に対する弊社見解ということが述べられております。ポイントとなる点だけを説明させていただきますけれども、厚生労働省のほうから「標準的な健診・保健指導プログラム」というものが出されております。その中にメタボリックシンドロームについての記載があるということで、下のほうに太字で書かれております部分ですけれども、こういったことがこの保健指導プログラムの中に記載されているということでございます。
その最後の部分、下線を引いてございますけれども、ここには内臓脂肪を減少させることで、それらの発症リスクを低減することができると書かれていると申請者は言っております。
それから、2ページに参りますけれども、上から2つ目の段落です。既に前回の御審議の中でもありましたけれども、2005年に内科学会を中心に8学会が策定したメタボリックシンドロームの診断基準では、内臓脂肪をメタボリックシンドロームの上流因子とする疾病概念から、内臓脂肪蓄積を必須項目として、内臓脂肪蓄積に加えて脂質代謝異常、血圧高値、高血糖の3項目のうち2項目以上満たすものをメタボリックシンドロームとしていますと、この8学会のメタボリックシンドロームの診断基準はこういったものがありますということ。
今、私のほうで読み上げました1ページ目にありました厚生労働省の保健指導プログラムに、内臓脂肪を減少させることでそれらの発症リスクを低減することができると書かれているということ。あるいは8学会の診断基準でも内臓脂肪蓄積を必須項目としてということでメタボリックシンドロームが定義されているということ。こういったことから、今回の花王の申請書には内臓脂肪低減効果があるということを示した資料が添付されておりますので、内臓脂肪を下げるということがはっきりしていれば、メタボリックシンドロームの発症リスク低減ということは十分言えるというのが申請者の見解です。
したがって、結論として、調査会の審議結果にありました、今回の申請資料は根拠として不十分という理由には当たらないということでございます。
それから、この部分に関してもう一点の主張といたしまして、疾病リスク低減表示を含む食品というものは、疾病の予防や治療のために摂取するものではないと、治療や予防のために摂取するもの、それは食品ではなくて医薬品であると、これは当然のことでございます。そういった食品と医薬品との違いというものがありますので、今回審議されております特保の審議に当たっては、疾病の治療や疾病発症の予防、そういったことについての審議とならないことが重要と考えますということを申請者は見解として述べております。
以上が審議結果の理由の(1)に対する申請者からの見解です。
3ページ目にその2つのことのまとめがありますけれども、読んでみますと、本申請品の関与成分の茶カテキンは、内臓脂肪低減効果を持つことから、審議結果の「診断基準に照らせば、『メタボリックシンドロームの発症リスクを低減する』効果を示しているとまでは言えず」は、上述のとおり根拠として不十分であるという理由には当たらないと考えますということでございます。
続きまして、4ページに移らせていただきます。疾病リスク低減特保として認められないとした理由の2点目になるわけですけれども、疾病リスク低減表示特保では、その表示に係る関与成分の疾病リスク低減効果が医学的・栄養学的に確立されたものであることを証することが必要とされていますが、本申請に添付された資料は以下の点で不十分であるということで、ア)、イ)、2つ挙げております。
ア)のほうは、メタアナリシスの論文で採用した研究のほとんどが申請者自らが行った試験報告であるということ。イ)といたしまして、メタアナリシスの論文が2報提出されているが、より主要な解析として取り扱われている1報は社内報告であるということ。疾病リスク低減表示の申請に使用されるメタアナリシスの論文は査読のある学術誌に掲載されたものであるべきと考えるということ。こういったことが前回の調査会の結論の根拠となった点でございます。
これに対しまして、まず、申請者の見解ですけれども、ア)に対する見解といたしましては、メタアナリシスの論文では、確かに調査会で言われているように採用文献のうち2報以外が申請者自らが行った試験でありますが、PRISMA声明に従っているため、採用文献の検索と選択には透明性があり、申請資料に添付したメタアナリシス論文2報の結果は、信頼性が担保されていると判断できますと。そういった論文ですので、申請者自ら行った試験が中心であったとしても、医学的・栄養学的に確立された十分な根拠であると言えると思いますということでございます。
それから、イ)に対する見解としてですが、2報のうち1報はまだ雑誌に掲載されていないではないかということについても、査読のある学術誌に投稿する予定ですと申請者は言っております。
以上が今回提出されました申請者からの見解書の概要になります。
○□□委員 ありがとうございました。
今回この申請者からの見解を受けまして、本品目について、今後の対応について委員の先生方の御意見をお伺いしたいと思います。
まず、私の意見から少し言わせていただきますと、この疾病リスク低減表示の特保というのは、疾病と関与成分との関係は非常に強固なものでなければいけないということ。そして、疾病リスクが低減する可能性がありますというふうな表現にしているのは、疾病についてはいろいろな要因が絡んでいて、食事だけでその疾病を規定することはできないことから、その成分を摂取してもほかの因子の影響でその疾病のリスクが低減しないかもしれない。50%ぐらいの確率だということで、以前は「かもしれない」、今は「可能性があります」という表現に変わりましたけれども、そういう表示制度になっていると考えております。
ですので、カルシウムと骨粗しょう症というのはかなりエビデンスがあって、牛乳の摂取量の少ない方は将来骨折率が高くなるとか、骨粗しょう症に罹患する確率が高くなるとか、あるいは乳糖不耐症の方は骨粗しょう症になりやすいとか、そういうエビデンスがたくさんあっての疾病リスク低減表示なのですね。
今回のカテキンにつきましては、内臓脂肪を減らすということはよろしいということで、前回の委員会で委員の先生方の御承認を得たところですが、また、それから内臓脂肪とメタボリックシンドロームの関係も学会で認められている。ただ、カテキンとメタボリックシンドロームの関係がやはりないと、これはなかなかお認めすることができないのではないかという御意見だったと思います。
申請者のほうは、疾病を予防するとか、メタボリックシンドロームにならないように予防するようなことが求められているということを述べられているのですが、そうではなくて、少しでもお茶の摂取、カテキンの摂取とメタボリックシンドロームの関係が分かるようなデータがあれば良いのですけれども、一応、観察研究としてお茶の摂取とメタボリックシンドロームの関係があるというデータがありますかという質問を一回投げましたけれども、結局、データとしては出てこなかったということで、なかなか実際のカテキンとメタボの関係が明確ではないというところで指摘事項としたわけでございます。
なので、今回、この資料において関与成分とメタボリックシンドロームの関係性が明らかにされていない以上、疾病リスク低減効果が医学的・栄養学的に確立されたものであると捉えるのは難しいのではないかなと考えております。申請者からの見解をもっても、前回の調査会の結論が変わるものではないのではないかと考えております。
□□からの提案としては、調査会の審議結果と併せて申請者の見解書を部会に送って、部会でさらに審議していただくことと考えますが、いかがでしょうか。あるいは、もう一回ここで審議をやり直すという選択肢もあります。その2つについてお諮りしたいと思います。
□□委員、いかがですか。
○□□委員 □□です。
全く同意ですね。これは見解が変わる話ではなくて、やはりメタボリックシンドロームは何ですかというのを内臓脂肪で説明してもいいのですけれども、それだけでは全部説明できていませんし、やはりこうやってメタボリックシンドロームの定義と診断基準というところを読んでも、原則的に内臓脂肪を減少することによって改善するが、なのですね。その後にいろいろ続くわけですよ。それをすっ飛ばして、内臓脂肪とメタボが治りますというのは、ちょっとこれはレビューを重ねても、カテキンと内臓脂肪はオーケー。ただ、そこからメタボというところにいくと、まだつながりが非常に薄いというところです。
あと、やはり観察研究についても、先ほどのオメガ3のほうは、比較的長い観察研究も多重に報告されていて、効果だけではなくて長期的なリスクについても評価されているという、そこの中での疾病リスク低減という表記に結びついているのだろうなと僕は思っています。そういうのでいくと、□□委員御指摘のとおり、観察研究についてメタボリックシンドロームに対する改善効果がどのように維持されて、安全性が維持されていますかというところの情報が乏しいというのは、僕はもうこれがないと駄目だろうなと。参考資料1にもありますけれども、やはりここは非常に重要なポイントだと思っています。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
いかがでしょうか。□□委員、お願いいたします。
○□□委員 □□です。
委員の先生方のおっしゃったとおりだと思いまして、今ここでまた再度検討するということはないのかなと考えております。前回、会議の後に委員の先生方と少しお話をさせていただいたと思うのですが、この新しい分野の特保というものをどのような形にするのかというのが一つの課題なのかなと感じておりまして、恐らく企業の方々はどんどん申請をされてくると思うのですけれども、この間少しお話が出たのは、通常の特保になってから、また大きな臨床研究をやって長期的に見るであるとか、そういったことは難しいのかもしれないですが、ただ、そういうふうにしていったほうが、今後、この疾病リスク低減の価値を高めると思いますので、そこは少し明らかにしてさしあげたほうが申請者の方々にも分かりやすいかなと思っております。
○□□委員 ありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。
□□委員、以前御出席いただいて、御意見を頂いたかと思いますけれども。
○□□委員 今の論点は、もう一度ここの調査会で議論し直すのか、あるいはそのままいろいろ御意見を出して部会に挙げるかというところだと思うのですが、調査会の段階では十分に議論したことだと思いますし、もう一度同じメンバーで同じ議論をしたら同じ結果にしかならないと思います。変な言い方ですけれども、上のほうに上げていただいて、さらなる議論をしていただくほうが時間的にも有効なのではないかと思いますので、部会のほうに上げていただいたほうがいいと思います。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
□□委員、いかがでしょうか。
○□□委員 私もおおむね同じ意見で、ここでもう一度という必要はなくて、定義のお返事がない限りはこのままでよいということで、私もそのように思います。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
□□委員、それでは、いかがですか。
○□□委員 私は前回は欠席させていただいたので、ただ、今、□□委員がおっしゃった、カテキンと内臓脂肪と、内臓脂肪とメタボはいいのですけれども、カテキンとメタボリックシンドロームがつながっていないというのは非常に納得いたしましたので、委員の先生方の言うとおりかなと思っております。
○□□委員 ありがとうございました。
□□委員はいかがでしょうか。
○□□委員 私も委員の先生方のお話を聞いて、やはりこちらで審議するよりは上のほうで御議論いただいたほうがいろいろいいかなと思います。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、委員の先生方、全員一致で部会のほうに上げて御審議いただくということに御賛成いただきましたので、そのような方向にしたいと考えております。
○消費者委員会事務局 承知いたしました。
○□□委員 よろしいでしょうか。
それでは、最後にもう一点御報告がございます。
サントリー食品インターナショナル株式会社からも意見書が来ております。ただし、昨晩届いたということで、内容についてはまだ確認中ですので、また次回の機会に改めて御報告したいと思います。
≪4.閉会≫
○石見座長 それでは、本日の審議は以上となりますが、事務局から連絡事項があればお願いいたします。
○消費者委員会事務局 本日も長時間にわたり御審議いただきありがとうございました。
最後に、事務局長の小林から委員の皆様に御挨拶をさせていただきます。
○小林事務局長 事務局長をしております小林です。
本日も御審議いただきありがとうございました。消費者委員会は現在、第7次ということになりますが、第7次の任期がこの8月末までとなっておりまして、本日が今期最後の調査会となります。
委員の皆様には毎回膨大な資料をお目通しいただいた上でこうした審議に御参加いただき、誠にありがとうございました。事務局として大変お礼申し上げます。
今後とも、消費者委員会ですとか消費者行政への御理解、御協力を何とぞよろしくお願いいたしますということで、私の挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。
○石見座長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。委員の先生方には、お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございました。
(以上)