第55回 新開発食品調査部会 新開発食品評価第一調査会 議事録
日時
2023年5月29日(月)10:00~11:55
場所
消費者委員会会議室・テレビ会議
出席者
- 【委員】
- 石見委員、稲野委員、上原委員、佐藤淳子委員、八村委員、山内委員、山岡委員
- 【説明者】
- 消費者庁 蟹江食品表示企画課保健表示室長、食品表示企画課
- 【事務局】
- 小林事務局長、友行参事官、新開発食品担当
議事次第
- 開会
- 特定保健用食品の表示許可に係る調査審議
- 【継続審議品目】
- (1)「□□」(サントリー食品インターナショナル株式会社)
- 【新規審議品目】
- (2)「□□」(マルハニチロ株式会社)
- 閉会
≪1.開会≫
○消費者委員会事務局 それでは、時間となりましたので始めさせていただきたいと思います。
本日は、皆様、お忙しいところをお集まりいただきありがとうございます。ただいまから、第55回「新開発食品評価第一調査会」を開催いたします。
本日は、辻座長代理、佐藤恭子委員が御欠席との連絡を頂いております。
また、本日は、石見座長、稲野委員、上原委員、山内委員が会議室にて御出席、その他の委員はテレビ会議システムにて御出席いただいております。
また、消費者庁から蟹江食品表示企画課保健表示室長、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の方にも御出席いただいております。
それでは、議事に入る前に会議の進め方と配付資料について確認させていただきます。
本日は、テレビ会議システムを併用して進行いたします。テレビ会議にて御参加の委員におかれましては、ハウリング防止のため、発言者以外の方はマイクをミュートの状態にしていただきますようお願いいたします。御発言の際は、チャット機能を使用して発言する旨お知らせいただき、それを確認した座長から指名がありました後にマイクのミュートを解除してお名前をおっしゃっていただき、御発言をお願いいたします。
また、御発言の際には、カメラ付きの方は可能な限りビデオ通話をオンにしていただければと思います。
会議室で御参加の方は挙手にてお知らせいただき、それを確認した座長から指名がありました後に発言をお願いいたします。
御発言の際は、配付資料を参照する場合は該当のページ番号も併せてお知らせください。なお、音声が聞き取りづらいなどの場合にもチャット機能でお知らせいただければと思います。
次に、本日お配りしている資料は、議事次第に記載の資料1-1から4-2、参考資料1から5となっております。もし不足の資料がありましたら事務局までお申し出くださいますようお願いいたします。
それでは、石見座長、以降の進行をお願いいたします。
○石見座長 ありがとうございます。石見でございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
初めに、本日の会議は、新開発食品調査部会設置運営規定第六条第2項に基づき、非公開といたします。
第3項で公表することを定められている非公開の理由は、個別品目の審査内容を公開することが許可・申請を行っている事業者の権利及び利益を侵害するおそれがあるためです。
議事録は、新開発食品調査部会議事録の公開基準に定めるところにより、非公開項目を議事録から削除して公開いたします。
次に、審議に入る前に、本日の審議品目に関して、「申し合わせ」に基づく寄附金等の受け取りの有無について確認をしておきたいと思います。
事務局からお願いいたします。
○消費者委員会事務局 本日の調査会開催前に「申し合わせ」に基づいて審議品目の申請者からの寄附金等の受け取りについて確認させていただきましたところ、審議に御参加いただけない委員はいらっしゃいませんでした。
報告は以上でございます。
○石見座長 ありがとうございました。
審議に入る前に、事務局から1点補足があるとのことですので、よろしくお願いいたします。
○消費者委員会事務局 審議の迅速化のため、希望のあった申請者に別室での待機を認め、調査会の場で委員より出されました御質問や御意見のうち簡単なもの、例えばイエス・ノーで答えられるものや選択肢のうちのどれかといった質問については、事務局が申請者の待機場所まで行って確認を行い、その回答をお伝えすることで、座長預かりや次回の持ち越しとすることなくその場で解決するという試みを従前から行っております。本日は別室で、サントリー食品インターナショナル株式会社とマルハニチロ株式会社の申請者に御待機いただいております。御指示がありましたら事務局が確認に向かわせていただきます。
以上です。
○石見座長 ありがとうございました。
≪2.特定保健用食品の表示許可に係る調査審議≫
【継続審議品目】
(1)「□□」(サントリー食品インターナショナル株式会社)
○□□委員 それでは、個別品目の審議に入りたいと思います。
まず、継続審議の品目であるサントリー食品インターナショナル株式会社の「□□」です。
事務局から審議の経緯、申請者からの回答書等の概要について説明をお願いいたします。
○消費者委員会事務局 では、「□□」についてですけれども、まず、資料1-1を御覧ください。この品目は、昨年11月21日の第53回の調査会で1回審議されております。そのときには2項目の指摘がなされ、継続審議となりました。本日はその指摘事項に対しまして、申請者のほうから回答書が提出されましたので、それについて御審議をお願いしたいと思います。
その回答書、指摘事項とそれに対する回答の詳細については資料1-1を御覧ください。私のほうからこの指摘事項の回答の概要を説明させていただきます。
まず、指摘事項の1つ目ですけれども、有効性の根拠資料としておりました文献1-10のヒト試験の結果があるのですけれども、この中で栄養摂取量の推移については、FASでの解析結果を示しておりました。一方、腹部脂肪面積の推移につきましては、PPSを対象とした解析結果を示しておりました。このようにデータの算出にFASとPPSを使い分けておりましたため、調査会のほうではデータの透明性を担保するため、栄養摂取量の推移及び脂肪面積の推移について、FASとPPSの両方のデータを示し、考察を加えることということでございました。
これに対しまして、申請者のほうは、栄養摂取量の推移、それから腹部脂肪面積の推移について、FASとPPSの両方のデータを示しまして、次のように結論づけております。
栄養摂取量の推移については、被験飲料群及び対照飲料群ともに本試験の評価に影響を与えるような変動があると判断される項目はなかった。腹部脂肪面積の推移については、腹部全脂肪面積、腹部内臓脂肪面積、腹部皮下脂肪面積のそれぞれにおいて、FASでもPPSと同様に効果が認められた。
以上でございます。
次に、指摘事項2のほうに移ります。この品目、申請時には許可表示文言の中で「□□」ということで申請しておりました。この辺につきまして、調査会のほうで、申請された許可表示文言は、科学的根拠とする資料の結果からは適切な文言とはいえず、消費者に誤認を与えることが懸念される、以下の点を考慮して、試験結果に即した消費者に誤認を与えることのない表示を検討することということでございました。
具体的には、この3,000歩という数値が消費者に誤認を与え、数値のみが独り歩きしてしまう懸念があるということ。それから、提出されました根拠としました文献1-10の試験プロトコル及びこの試験の結果からは、この許可表示文言を表示できるとは言い難く、この文献を3,000歩の科学的根拠とすることは了承できないということ。
それから、「□□」というふうになっておったのですけれども、この部分につきまして、「□□」の意味を分かりやすくすることとともに、末尾の「□□」という言い切りになっている部分を、例えば「減らすのを助けます」のような形に修正することを検討されたいということでございました。
この指摘に対しまして、申請者からの回答ですけれども、資料1-1の6ページを御覧ください。真ん中辺りの少し下の部分になりますけれども、ここに変更前、変更後の許可表示が2つ記載されておりますので、こちらを御覧いただければと思います。
申請時には「□□」ということになっておったのですけれども、相当する部分につきましては、修正後は、「□□」という形になっております。
修正前と修正後を比べてみますと、「□□」という言葉がなくなり、最後も「□□」という言い切りになっていたのを「□□」といった表現に修正するということでございます。
以上が、前回の調査会での質疑事項とそれに対する申請者からの回答でございます。
この回答書につきまして、事前に委員の皆様方から御意見を頂いておりますが、□□委員から御意見を頂いております。それにつきましては、資料1-2を御覧ください。
□□委員からのコメントですけれども、指摘事項1については、適切に解析され、結果についても了承します。
指摘事項2については、日常的に約7,000歩を歩いていない者については、追加の3,000歩は効果があるという根拠は示されていないが、どのように考えるのかということでございました。
以上でございます。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、御意見を頂きたいと思います。御発言がある方は、会議室で参加の委員は挙手で、テレビ会議で参加の委員はチャットでお知らせください。よろしくお願いします。
まず初めに、統計解析の結果ですけれども、栄養調査の結果、それから腹部脂肪面積の推移等につきましては、FASでもPPSでも同じ結果になったということで、これは了承したいと思いますが、よろしいでしょうか。
特にチャットのほうでも、ありがとうございます、了承いたしますというお返事を頂いております。
それでは、この解析結果については了承することといたしたいと思います。
続きまして、指摘事項2でございます。3,000歩追加というところにつきまして、表示文言、それから3,000歩の数値が消費者に誤認を与えないかということにつきまして、申請者のほうから変更された文書が届いております。また、その説明として回答書の6ページの上のほうに説明が書いてありまして、国民健康・栄養調査では、平均値ですが、約7,000歩前後、日常的に歩いているということが示されており、さらに厚労省の進めている「健康日本21」においては1日1万歩を目指すというふうに記載されていますので、あと3,000歩程度の歩数が必要ではないかということが書かれております。
国の制度としてそのようなことが推奨されているということがありますので、この文言の中に健康づくりのために歩数を増やすことが推奨されていますというような文言を入れて、そして、その差である3,000歩ということを示したいということでございます。
御意見頂きます。よろしくお願いします。
□□委員、いかがでしょうか。コメント頂いていたかと思います。
○□□委員 最初のいきなり3,000歩という根拠についてということでしたので、ある程度の科学的根拠があれば、特段それをやめなさいという理由にはならないような気がしますので、これはこれでよろしいのではないかと私は個人的に思います。
○□□委員 ありがとうございます。
ほかの委員、いかがでしょうか。修正された文言ということと、それから3,000歩の根拠についてということでございます。
どうぞ。
○□□委員 □□です。根拠は良いと思うのですが、ただ、7,000歩が平均だというふうに認識している方があまりいらっしゃらないとすると、□□委員のおっしゃっている、追加の3,000歩というところの根拠が示されていないという考え方にもなると思います。しかし、文章の中に平均が7,000歩というのを入れていくと、どんどん長くなってしまうので、その辺りも考えないといけないのかもしれないですが、少し□□委員の疑問と同じようなことを考えます。
○□□委員 ありがとうございました。
私のコメントというのは、この試験は、被験者さんたちは平均して両群とも大体7,000歩歩いているという事実がございます。それにプラス3,000歩したときに、更にプラス・マイナスでこの「□□」を摂取した場合にどうなるかという試験で、これが、二重盲検のRCTになっているということでございます。
なので、科学的根拠としては、この論文では7,000歩ということが示されているということで、以前の御指摘では、7,000歩歩いていて、この被験物を摂取していない人のデータがないので比較できないのではないかというような御意見も頂いて、その辺は大変混乱していたのですが、この回答書の中で一番最後の7ページを見ていただきますと、なぜその7,000歩のグループを設けなかったかということなのですけれども、まずは日常の生活をしている人にこの「□□」を摂取していただいたときには、「□□」の脂肪面積に対する効果はあったということで、既に通常の生活をしている人においての効果は認められていて、それは既許可品に出しているということでございます。
ここでなぜ、もう一つのグループを設けなかったかというのは、真ん中辺を見ていただきますと、本試験において歩行を追加しない群を設定した場合に、歩行を追加しない群の対象者に歩行介入がないことが認識されて、プラセボ対照二重盲検試験としては成り立たなくなってしまうということで、このような根拠があって7,000歩群は設けていないということなので、この理由がここで示されたのかなと私は考えております。
今、□□委員がおっしゃったように、私の意見としてもここに挙げてありますように、平均7,000歩の人たちの効果であって、それ以下の人はどうなるのかということなのですが、科学的根拠としては、今説明したように、一応、7,000歩ベースの人に3,000歩をプラスしたときの効果であるということと、平均7,000歩というところで、7,000歩以下の人はどうなるのというところはちょっと示しようがないかなという考えに、今この回答書を見て考えたところなのですが、□□委員、いかがでしょうか。
○□□委員 なので、私もこの記載のところが難しいかなととても思っていて、日々の生活で3,000歩程度の歩行などの活動を追加するということですから、その7,000歩の意義というのを、ある程度この中に入れ込まないと、ここ(7,000歩の意義)の部分が、分かっている方には、3,000歩を追加することは分かると思うのですけれど、そうでなければ分かりにくいと思います。
○□□委員 ありがとうございました。
□□委員、お願いいたします。
○□□委員 ありがとうございます。もともと7,000歩歩いている人が対象であるということは委員の先生方も御指摘のとおりです。それにプラス3,000歩することで効果の一因であることは明らかにしておく必要があると思います。可能であれば、それが分かるような形で商品に記載されていると良いですね。もともと高齢であったり疾病があったりして7,000歩歩いていない方もたくさんいらっしゃいますし、そういう方々はより健康に気を配りたいと考えていると思いますので、そのような方たちが誤解されないような形にしておくことが必要だと考えました。よろしくお願いします。
○□□委員 ありがとうございました。
□□委員の御意見は、やはり7,000歩以下の方々に誤解がないようにということなので、これについては、少しその辺りを分かりやすくしていただくということを申請者の方に伝えていただいて、7,000歩の文字を入れるかどうかですけれども、その辺り、もう少し誤解がないようにするというような方向でいかがでしょうか。
今、□□委員からも御意見頂いたのですけれども、ほかにいかがでしょうか。なかなか難しいところだと思うのですけれども、このデータの基本は7,000歩歩いている人たちだというところが分かるようにするということは確かに重要なことなのですけれども、そのようなことで申請者に尋ねていただくことはできますでしょうか。事務局、お願いいたします。
○消費者委員会事務局 被験者の歩数の部分ですか。前の試験でやった7,000歩、日常生活での試験のときの歩数ということになりますでしょうか。
○□□委員 そうですね。
○消費者委員会事務局 すみません。すぐにそのデータがあるかどうかお答えできないのですが、それは後ほど申請者に確認しておくということでよろしいでしょうか。今確認してみますか。
○□□委員 今いらしているのですね。
○消費者委員会事務局 はい。少々お待ちください。
○□□委員 それでは、□□委員、御意見をお願いいたします。
○□□委員 今まで出ていた意見に全く賛成です。個人的には7,000歩という数字を入れられるなら入れたほうが良いかなと思いました。
簡単ですけれども、以上です。
○□□委員 ありがとうございます。
今、事務局のほうで歩数について尋ねてくださっていますので、その間に文言のほうで修正されていますけれども、6ページのところを見ていただいて、申請前は「□□」というようなところがありまして、それを修正してくださいという意見だったのですが、たしか□□委員御指摘かなと思いますが、いかがでしょうか。
5ページを見ていただいて、5ページの指摘事項2のところで、最後のポツのところ、「□□」については、「□□」の意味を分かりやすくするとともに、末尾を「減らすのを助けます」等の修正を検討することとしています。
それが修正されて6ページの下の段を見ていただきますと、「□□」となっており、「□□」というところをなくして、今のような表現にしているというところなのですが。
それでは、ここにつきまして、御意見がありましたらお願いいたします。「□□」を改めたというところです。
○□□委員 こちらはこれでよろしいのかなと思います。
○□□委員 ありがとうございます。
ほかの委員の先生方、いかがでしょうか。この「□□」というのは少し、何について「□□」というところの意味が分かりにくかったというのと、「□□」という直接のところを「□□」というふうに修正したということで、特に御意見ないでしょうか。よろしいでしょうか。
では、その文言について、6ページの下線の部分は了承するということでございます。
事務局のほうから聞いていただきましたでしょうか。
○消費者委員会事務局 今、申請者に確認したところ、以前行った試験で被験者の歩数は記録があるということでございます。
○□□委員 特に7,000歩とか具体的な数字は今のところは分からないということですか。
○消費者委員会事務局 はい。具体的な数字はこの場では確認できませんけれども。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、本件については、ほかに御意見ありますでしょうか。
□□委員、どうぞ。
○□□委員 □□です。僕もちょっと、これは、あとはエビデンス的には僕はこれで良いなと思います。減少したという効果はこれでオーケーなので、あとはヘルスクレームの中での、もともと3,000歩って1万歩マイナス7,000歩で作ったやつですよね。なので、1万歩がないから3,000歩だけが出るとおかしくて、本来は目標1万歩だったはずですね。なので、足りない3000歩を足したら1万歩になって、それを目標にしたときに上乗せ効果が出るという話であれば、それを正直に書いたほうが良いのではないのかなという気がしますね。日常生活7,000歩というのも特に記載がありませんので、もともと1万歩という目標に対しての上乗せ効果があったということですので、多分あとはヘルスクレームの問題かなと思います。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
事務局、どうぞ。
○消費者委員会事務局 1つ確認しておきたいのですけれども、ケルセチン配糖体という関与成分を配合したものにつきましては、日常生活を送っている人に行った試験、言葉をかえますと7,000歩程度歩いているのであろう人で行った試験でも効果は既に確認されております。今回申請した申請書についております資料は、それに3,000歩加えて1万歩程度歩いた人、そういった条件で行った試験、それでも効果は確認されていますということでございます。
7,000歩では効果が見られなかったけれども、更に3,000歩歩かせたらば効果が見られたということではございませんとの回答で、それから、申請者も、当初は7,000歩状態よりも1万歩のほうが更に効きますというように取れるような文言でしたけれども、その部分は指摘を受けて改めまして、7,000歩と1万歩の関係といいますか、そこは一切触れない。今回は日常生活に加えて3,000歩程度歩いた、そういう条件の下でも効果が認められましたという、それしか言っていないという形になっているということは補足として説明させていただきたいと思います。
それから、7,000歩という数字をこの文言の中に入れるかどうかというような御意見もあるかと思いますけれども、既に同じ関与成分で何品も特保として許可になっております。そのときには日常の身体活動による脂肪を代謝する力を高め、体脂肪を減らすのを助けるので、体脂肪が多めの方に適していますということで、特に7,000歩云々という文言は入っておらず、日常の身体活動という言葉だけで既に何品目も許可になっているという状況にございます。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
今の事務局の御説明を聞いていかがでしょうか。
どうぞ。
○□□委員 □□です。その御説明もよく分かりますし、根拠もあると思うのですけれども、結局ここの3,000歩の意味が多分分からないというのが皆さんの御意見だと思います。ここの3,000歩の記載を切る(抜く)のか、3,000歩を残したいのであれば、なぜここに3,000歩が入るのかというところを明確にしないと、一般の方が見てこの3,000歩は何だということになると思うので、そこを上手に許可表示文言の中に入れていったらどうかというところではないかと思います。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、ほかの委員の方、いかがでしょうか。□□委員、いかがですか。先ほど御意見頂きましたけれども。
○□□委員 すみません。日常の身体活動量というのは人によってかなり異なると思いますので、そのメーカーさんが想定しているのがどんな人なのかというのが分かるのであれば、よろしいのかなと思いました。
よろしくお願いします。
○□□委員 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
これについては、文言の表示についてでもありますので、調査会の意見としては、やはり3,000歩がどこから出てきたのかというのがこの表示では見えにくいということで、それがもう少し分かるようにしたほうが良いのではないかということの御意見があったということです。
□□委員、お願いいたします。
○□□委員 □□でございます。今、チャットのほうに入れさせていただきましたが、3,000歩というのを入れるのであれば、そこのところに7,000歩程度で1万歩を目指してというような文言を入れていただくというのが良いのかなと思いますが、いかがでしょうか。
○□□委員 ありがとうございました。
それを入れていただくと一番分かり安いということで、「健康日本21」が1万歩ということを全消費者の皆さんに周知されていれば良いのですけれども、知らない方もいるということで、入れていただくとより親切だなということは当然だと思いますので、今の□□委員の意見でいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
皆様、よろしいということですので、委員会の意見としましては、3,000歩の意味というのがこの文言では分からないので、もう少し分かりやすくしていただきたいということ。例えば3,000歩の後に、日常生活が7,000歩の場合というようなことを入れていただくと、より親切なのではないかということでございます。
ただ、表示のことですので、委員会の意見としてはそうですけれども、部会への申し送りということでいかがでしょうか。事務局、お願いします。
○消費者委員会事務局 承知しました。
追加しますと、調査会の結論といたしましては、本申請品目については、許可表示文言について一部意見はあるけれども、基本的に了承するということでよろしいということでしょうか。
○□□委員 科学的なエビデンスとしては了承するということでよろしいかと思います。
○消費者委員会事務局 ただ、今出されております許可表示文言については、3,000歩ということの意味あるいはその根拠というものをもう少し分かりやすく説明するように修正されたいということでよろしいですか。
○□□委員 はい。
○消費者委員会事務局 最終的にその文言は、また座長と相談して決めさせていただきますが、そういった趣旨のことを調査会から部会への申し送り事項という形にさせていただきたいと思いますけれども、それでよろしいでしょうか。
○□□委員 よろしいでしょうか。
チャットのほうでも、賛成しますということですので、それでは、そのような方向で進めていただきたいと思います。
○消費者委員会事務局 承知しました。
【新規審議品目】
(2)「□□」(マルハニチロ株式会社)
○□□委員 では、次の品目に移ってよろしいでしょうか。次の品目は、新規の審議品目で、「□□」、マルハニチロ株式会社でございます。
続きまして、この申請品は、特定保健用食品の疾病リスク低減表示の個別審議になるものです。疾病リスク低減表示の申請につきましては、基準が設けられているもの以外の申請は今回初めてのケースであるということですので、先般、3月3日に部会と調査会合同で会議を開催して、制度の概要を再度確認するとともに、申請の際の要件の捉え方について議論したところです。個別品目の審議に入る前に事務局から疾病リスク低減表示の申請における留意事項と合同会議における主な意見の取りまとめについて説明をお願いいたします。
○消費者委員会事務局 それでは、お手元の資料の参考資料1と参考資料2を御覧ください。まず参考資料1のほうですけれども、ここに疾病リスク低減表示の申請における留意事項というものをまとめております。これは消費者庁のほうから出されておりますガイドラインのうち関連する部分を抜粋したものでございます。
まず上のほう、第2の2という部分で添付資料作成の留意事項として、(2)で食品が食生活の改善に寄与し、その摂取により国民の健康の維持増進が図られる理由という項目がございます。この同じ項目は、通常の特保でも申請書の中にこういったことを記載するようにというふうにされておるのですけれども、疾病リスク低減表示につきましては、特にその下、ア、イという部分にありますように、対象といたします疾病リスクの低減について注意喚起する必要性があるというようなことを記載しなさい、あるいは医療従事者や栄養指導を行う者に対する一般的な勧告や普及啓発では足りず、当該疾病リスクの低減について、個々の食品における表示の許可等を通じて国民に直接訴求する必要性、こういったものについても申請書の中に記載しなさいとされております。
それから、その下の第2の3として保健の用途等各項目別に使用した文献等の留意事項ということでございますが、通常の特保ですと、有効性を示す根拠といたしましては、申請しております食品を用いましたヒト試験で有意な差が認められているということを示す、そういったことが求められております。
疾病リスク低減特保では、その下のウにありますように、当該関与成分の有効性を検証した論文から成るメタアナリシスの論文を添付することとされております。
その下になりますが、その中には、複数の疫学的研究が存在すること、また、その研究の中には介入研究ではなく観察研究も含まれること、こういった形で関与成分あるいは食品の有効性を十分に検証するようにという形になっております。
続きまして、参考資料2を御覧いただけますでしょうか。今年の3月3日に調査部会と調査会の合同会議が開催されました。そこでこの疾病リスク低減表示の申請をどう扱っていったらよいのかということについて委員の皆様に御議論いただいたところでございます。
参考資料2は、その合同会議で委員の方々から頂きました御意見の主なものを事務局のほうでまとめたものでございます。これは委員の方々の御意見全てを網羅したものでもございませんし、また、この合同会議の席上で、これからはこういうふうに扱うのだと結論づけられたものでもございません。あくまでも主な御意見をまとめたものということで御理解いただきたいと思います。
まず1番といたしまして、疾病リスク低減表示の対象となる疾病については、やはり生活習慣病を中心と捉えてよいのではないかという御意見がございました。
それから、2番の疾病リスク低減表示で求められる科学的根拠についてということでございますが、バイオマーカーあるいはリスク因子の妥当性の確認ということについて、バイオマーカーあるいはリスク因子を用いる場合には、バイオマーカーと疾病との関係がバリデートされたしっかりしたものであることが必要であろうということ。バリデートされているかどうかを審議の中に含めると追いつかないと思われるため、関連学会の意見を参考にしながら、バリデートされているものについての議論という形のほうが分かりやすいのではないかという御意見もございました。
それから、疾病リスク低減の申請で求められておりますメタアナリシスの在り方についてですけれども、このメタアナリシスについては、関与成分とバイオマーカーの間の関係を説明できるようなメタアナリシスでもよいし、あるいはバイオマーカーとエンドポイントとなります疾病との間の関係を示したメタアナリシス、どちらかがあれば申請としては受理されるということが一つ説明されておりました。
特に関与成分とバイオマーカーの間の関係がどうかというこの部分につきまして、メタアナリシスがない場合はどうするのかということも御意見がありまして、この場合につきましては、申請品目ごとにどのような資料が添付されているのかということをよく吟味していただいて、審議していただきたいというような御意見がございました。
それから、②のメタアナリシスの質ということでございます。申請者以外の第三者が作成した論文を主に使用して実施されたメタアナリシスが一つの理想像ではあるという御意見。FDAのメタアナリシスについての考え方を示しておりますが、単一の事業者が出したメタアナリシスの結果については、こうしたところ、FDAで言ったようなところまでは達していないと考えるという御意見。
一言で言ってしまいますと、自社で行ったメタアナリシスだけでは不十分ではないかというような御意見かと思います。
次のページへ行っていただけますでしょうか。そういった御意見がある一方、十分な蓄積のある関与成分であり、メタアナリシスを多様な研究者のグループで実際に論文化しているものがあるが、まだ黎明期にあるような関与成分に関しては、それが難しいという御意見もございました。
それから、メタアナリシスで使われております個々の論文の評価についてです。メタアナリシスが求められているわけですけれども、単にメタアナリシスがあればよいというわけではない。個々の論文を中心に、質もしっかり見る必要があるということでございました。
同じように、どのような形で学術誌に掲載されているか、論文になるまでのプロセスを通じて論文自体の質も精査するということではないかという御意見もございました。
次に、観察研究の在り方ということにつきまして、介入研究と観察研究の両方そろっていなければ、申請書は受理されていない。ただ、どのようなレベルの観察研究が必要かといったところまでの規定はないので、これについては実際に個々の品目の申請書内容を見て御審議いただく必要があろうという御意見でした。
それから、一番下の科学的根拠と表示文言ということについて説明させていただきますが、これについては、お手元の参考資料3という資料も御覧いただけますでしょうか。この参考資料3は、合同会議で配付した資料でございますが、最終的な特保として認められた場合の許可表示文言として、こういう言い方もあるのではなかろうかということをまとめた資料でございます。
御意見といたしましては、バイオマーカーを明示した場合については、二段階式のEU型の言い方のほうが明確に示しているのではないか。要するに、発症リスクの一つですという考え方と思われるというような御意見。
それから、EU型で表現するとリスク因子をうまく使うことができるという御意見もございました。
それから、3点目ですけれども、メタアナリシスがある場合とバイオマーカーで言った場合との許可表示を変えるという考え方もあるのではないか。このような御意見も出ておりました。
先日行われました合同会議で出されました御意見は以上でございます。これから皆様に御審議いただく際に、こういった議論があったということも思い出していただきながら御審議いただけると助かると思います。よろしくお願いいたします。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、説明があった点も踏まえて、疾病リスク低減表示の申請品目について審議してまいりたいと思います。
なお、今回初めてのケースですので、申請者に対しての調査会の見解をより丁寧に伝える必要があると考えております。委員の先生方におかれましては、この点を念頭に置いていただいて、御審議いただければと思います。
まず初めに、マルハニチロ株式会社の「□□」の審議に入ります。消費者庁から申請品の概要の説明をお願いいたします。
○消費者庁食品表示企画課 消費者庁食品表示企画課でございます。よろしくお願いします。
資料2-1を御覧ください。「□□」と既許可品の比較表となっております。本品につきましては、グレーの部分になっています既許可品が既にございまして、この商品につきましては、参考資料5、51ページに一覧となっております。
では、申請品について説明させていただきます。商品名は「□□」、食品形態はフィッシュソーセージ、内容量は□□×3、許可を受けようとする表示の内容につきましては、赤字で示されております、「□□」となっております。
関与する成分につきましては、成分名がDHA、EPA、関与成分量につきましては、DHA□□、EPA□□となっております。1日当たりの摂取目安量につきましては、1本□□となっております。
説明は以上でございます。審議をよろしくお願いします。
○□□委員 ありがとうございました。
次に、事務局から、事前に委員から出されたコメントなどについての紹介をお願いいたします。
○消費者委員会事務局 では、資料2-2を御覧ください。ここに「□□」につきまして、事前に委員の方々から寄せられた意見、コメントをまとめております。
まず、□□委員からのコメントですけれども、根拠論文についてですが、観察研究及び介入研究において、EPA、DHAの摂取と心疾患の関連が認められなかった研究の有無についても確認が必要ではないか。FDAは、両者の関連は明確ではなかったとしているというコメント。
それから、表示見本についてになりますが、「□□」という部分は削除するか、疾病リスク低減表示に忠実に記載するべきではないかということでございました。
□□委員からの御意見ですけれども、摂取目安量は、ヘルスクレームを鑑みて有用性や安全性が見いだされている範囲のもので妥当と考えられますということ。この点につきまして、有効性についてのいろいろな御意見がその後に記されております。それから、摂取上の注意の記載も必要な記載がされていると思いますといったコメントでございました。
それから、□□委員からのコメントでございます。既許可品と比べまして関与成分、それから1日当たりの摂取目安量等も含め、全く同等であるが、関与成分と心血管疾患の疾病リスク低減効果に関する文献のレビューから、表示内容の改定を行っている。引用論文等は多様な視点からレビューを行っており、一定レベルにあるとみなされ、特に問題はないと考えるというコメントでございました。
以上、概略説明させていただきましたので、御出席の委員からまた補足、細かい説明をしていただけると助かります。よろしくお願いいたします。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、御意見がありましたら頂きたいと思います。一通り意見をお伺いした上で議論に入ってまいりたいと思います。御発言がある方は、会議室での参加の委員は挙手にて、テレビ会議で御参加の委員はチャットでお知らせください。一通り、各委員からまずは御意見を頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。
いかがでしょうか。まず、委員の先生方の御意見を頂いて、疾病リスク低減表示の必要事項、それから、その必要事項に十分な根拠があるかについて審議していきたいと思います。
□□委員、お願いいたします。
○□□委員 御指名ありがとうございます。前回の会議に出させていただきまして、やはり疾病リスク低減表示というのは本当により慎重になる必要があるなということを考えておりました。特に心疾患の予防ということは非常に重要な問題で、糖尿病の医者たちは世界中で心疾患の予防のためにどのような薬剤が必要かなどを大規模なメタアナリシスなどを用いて検討しているわけです。やはりこのソーセージの表示に関しては、□□委員のコメントにもありましたように、予防を強調しないことが非常に重要であるかと思います。このソーセージを食べるだけで心疾患が予防できるわけではないので、そこは非常に重要なポイントかなと思います。
あとは少し追加なのですけれども、EPAとロトリガの一日投与量がソーセージなら□□分ということなのですけれども、実臨床を行っておりますと、EPAとかロトリガを処方することで非常に肝機能障害が悪化して、薬をやめなくてはならない人たちというのが実際いらっしゃいます。
あとは実際、病院でそのような薬を処方されている方が、更にソーセージを大量に摂取してしまうことがあると問題であるというふうに考えています。これが2番目です。
3番目のコメントとしましては、このソーセージの詳細な成分を拝見しますと、ソーセージ1本□□当たり□□が□□、あと、100kg当たり□□が□□入っていると書いてあります。製品のほうには□□は書いていなくて、□□が□□と書いてあるのですが、これが□□と□□をあわせてのことなのかもしれないですけれども、糖尿病の心血管などの予防という観点からは、食塩や砂糖についても注意をする必要があると考えております。
この3点が私のコメントになります。よろしくお願いいたします。
○□□委員 □□委員、ありがとうございました。
□□委員からは、臨床家の立場から御意見を頂きました。特に表示については医療へのアクセスを阻害するようなことがあってはならないし、消費者の誤解を招かないようにということが重要だということでございました。また、安全性についても更に御意見頂いたのと、栄養学的にも食塩、砂糖についての御指摘を頂きました。ありがとうございました。
一通りということですので、それでは、□□委員、御意見頂いていますので、ちょっと補足でいかがですか。
○□□委員 □□です。レビュー論文を幾つか見て、ある程度の根拠としては、摂取とリスクの関係はあるのかなということで見ていました。先ほど□□委員がおっしゃったとおり、用量的な問題ですね。毒性といいますか、事象が発生するというところでいくと、僕のほうは、パッケージが3本入りであれば何とか抑制できるのかもしれないという話ですけれども、確かに過量摂取への懸念、あと、その他の成分の懸念については同じで、この食品だけで何とかなるという疾患ではないので、これをとって食塩の摂取が過剰になってしまうとまた別の問題が出ますので、確かに表示についてはまだいろいろ考えるところはありそうですね。
ちょっと感想みたいになりましたけれども、おおむね食品摂取の正当性といいますか、リスクとの関係性でいくと、私的にはこういうのを後押ししていくのが良いのかなと思ったりもしました。ちょっと感想になりますが、以上になります。
○□□委員 ありがとうございました。ここにドースズのことについて御意見頂いていますけれども、いかがですか。
○□□委員 成分量ですか。2本分なので、一応、小さな記載では1日1本が目安という話になっているので、ただ、3本入りということですので、パッケージ構成なのかちょっと分かりませんけれども、やはり1日1本を守っていくということと、食事のバランスがどうしても重要になりますので、良いのかな。
論文的な位置づけとしては、3本の3か月分の過量摂取というのがあるのです。ただ、3か月なので、過量摂取の期間としては、食品の試験としては3か月を長期試験と呼んでいますので、これ以上要求するのはちょっと酷なのですが、いわゆる食品の中でいくと、食経験でどこまで安全性が担保できているかというのは一つ考慮しないといけませんが、一応申請資料を見ると食経験は十分あるということですので、あとは量と期間がその経験という安全性を担保するべき経験として十分かというところでいくと、ちょっと私はそこの食事としての摂取量が日本人でどのぐらいあるのかということについては意見を持ち合わせていませんので、その辺りは少し検討する余地があるなと思います。
○□□委員 ありがとうございました。
□□委員は補足ありますでしょうか。お願いします。
○□□委員 ありがとうございます。この意味がちょっと私のほうでもよく分からなかったので、回答としては問題ないということを出しました。ここでは心疾患のリスクというところがやはり直接結び付くものではないので、リスクの一つである血中中性脂肪の低減を助けるという可能性があるということで良いと思っていました。そこに、リスクの一つである血中トリグリセライドの低減を助けることからというようなことを入れるほうが、より適切かなと思いました。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。表示についての御意見ということで、どうもありがとうございます。
□□委員、お願いします。
○□□委員 根拠云々という問題は置いておいて、まずこの「□□」の既許可品の文言ですけれども、ここにはしっかりと□□という文言が入っているので、先ほど□□委員がおっしゃったように、これが根拠となって心血管の健康を維持するというふうなEU型の2段階表示みたいな形にしてあげれば、もう少し分かりやすくなるのではないかなという気がします。だから、今の申請品のとおりやると、確かにこれさえ食べていれば心疾患は軽減できるみたいな、そういう誤解を招かないように、なぜこういう効果があるかというのをしっかり示す必要があるのではないかなという気がしました。
以上です。
○□□委員 ありがとうございます。
□□委員、よろしくお願いします。
○□□委員 私も同様な意見で、やはり許可の表示文言としてはEU型にするのが良く、例ですけれども、血清中性脂肪を低減するのを助ける食品の一つですといってから、血清中性脂肪が高いことは心疾患発症のリスクの一つですというようなEU型の形にしたらいかがかなと思います。
○□□委員 ありがとうございました。
一通り委員の委員方から御意見頂いたところです。表示については重要な部分がたくさん指摘されたので、これは今から科学的根拠について審議いただくわけですけれども、その後にまた十分必要なこととして検討していきたいと思います。
まず、科学的根拠が十分かというところから入りたいと思います。参考資料1を見ていただければと思います。アとイですけれども、日本国民の疾病の罹患状況に照らして、リスク低減する必要、注意喚起する必要があるかというところで、このアとイにつきましては、合同会議でも生活習慣病、NCDについてが主なことになるだろうということですので、今回この申請品については、心血管疾患ということですので、日本のNCDの一つということですので、この辺りはよろしいかと思います。
ウですけれども、その他として、科学的根拠が十分あること、メタアナリシスの論文を添付しているかということについて、この内容について御審議いただきたいと思います。
事務局どうぞ。
○消費者委員会事務局 先ほど私のほうで説明を忘れてしまったのですけれども、参考資料4という表も1枚作りまして、皆様のお手元に届いておりますので、ちょっと御覧いただけますでしょうか。この表は、本日御審議されます予定の3品目につきまして、疾病リスク低減表示で求められる科学的根拠とされております資料が、具体的に申請書の中のどの文献がそれに相当するのかということをまとめたものでございます。例えば一番左、「□□」につきましては、関与成分摂取と疾病との関係ということに関しまして、観察研究が4報、文献番号でいきますと1-1、1-2、1-3、1-4というこの4報になります。介入研究は1-5、1-6、1-7の3報、こういったものが添付されています。こういった形でまとめた表でございますので、御議論いただく際に、基のデータに当たる際にはこの表を使っていただければと思います。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
今、事務局から御説明があったように、参考資料4というものにしたがって、その一つ一つの論文について科学的根拠が十分かについて議論をしていきたいと考えております。
まず一番左の□□の欄を御覧ください。観察研究、介入研究、介入研究のメタアナリシスとございます。見ていただきたいのは、申請書類の4です。保健の用途等、各項目別に使用した文献等の要約というところがございます。資料としましては、いらっしゃる委員の先生方は厚いドッチファイルの資料の保健の用途の4というところです。そして、ウェブ上の委員の先生方は、このファイルが届いている方がいらっしゃるか、いらっしゃらないか。全員には届いていないのですか。
○消費者委員会事務局 委員の皆様に事前にお送りしてあるところです。
○□□委員 USBで御覧になられた委員もいらっしゃるかと思いますけれども、USBの中にあります4、保健の用途に関する資料というところでございます。
まず、文献1-1、1-2、1-3、1-4が観察研究になっています。よろしいでしょうか。ページ数でいきますと、今の4の資料の要約のところの2ページ目、文献1-1、1-2、1-3、1-4とございます。よろしいでしょうか。これを見ていきますと、1-1が魚の摂取量と20年間の冠動脈性疾患との関連。それから、1-2が魚の摂取量を四分位に分けて冠状動脈性心疾患、心疾患との関連。いずれも魚を摂取した群は摂取しない群に比べて心疾患の罹患率が低いという結果になっています。
それから、1-3がn-3系の脂肪酸です。DHA、EPAも特に心疾患の罹患率との強い負の相関が認められたということですが、データとしてはn-3系の脂肪酸です。
それから、1-4も観察研究で、こちらもn-3系脂肪酸の摂取量の増加が多民族集団における心疾患の発症を抑制する可能性があるということで、いずれも魚あるいはn-3系の脂肪酸の摂取と心疾患の罹患率に負の相関があるという結果でございます。
これらはよく目にする論文ですので、委員の先生方も御存じかと思いますが、この件につきましては、関与成分が本申請ではDHA、EPAなのですが、いかがでしょうか。関与成分がDHA、EPAということで、それについてのピンポイントでスペシファイされた成分についての観察研究というのはなかなか難しいかなと思いますけれども、観察研究において、このn-3系というのはいかがでしょうか。御意見あったらお願いします。
また御意見を後で頂きたいと思います。介入研究におきましても、メタアナリシスにおきましても、対象の成分が何かというところも一つのポイントになると思いますので、これからの審議においても御留意いただけたらと思います。
次に、2ページの一番下、介入研究でございます。
文献1-5、1-6、1-7です。1-5を見ていただきますと、n-3系の脂肪酸です。従来の血小板の治療法、あるいはEPAを1日当たり3.2g摂取した非盲検のランダム化試験なのですが、これは患者さんなのですね。対象者が健常者ではなくて患者さんということで、医療の中で血小板の抗血小板療法を行ったということになります。
それから、1-6につきましては、これも虚血性の心疾患の患者さんに対してEPA、DHAをそれぞれそこに書かれている3.6g、2.4gを摂取して、7年間投与したということなので、これもやはり患者さんへの治療の中で使ったデータになります。
それから、次の1-7においても、日本人の高脂血症の患者さんを対象として、いずれも効果が認められたということで、心血管疾患のリスク因子のTG値がEPAにより低下したということです。これはEPAと明確に書いてありますけれども、介入試験については以上のような結果になっています。
いかがでしょうか。介入試験については、患者さんのデータというのは取りやすいと思うのですけれども、疾病リスク低減表示における介入試験、介入研究については、適切なのかというところで、通常であれば、健常ですけれども、やや中性脂肪が高めとか、疾病ではないけれどもグレーゾーンの方が対象ということで、特保の申請に係る申請書作成上の留意事項の中では、TGが150から199mg/dLの方について、血中中性脂肪の高めの方の製品の申請に推奨されているところでございます。これについてはいかがでしょうか。
□□委員、いかがですか。
○□□委員 御指名ありがとうございます。これらの試験は、□□委員もおっしゃっていたように有名な試験ばかりで、知っているものが多いと思います。やはり患者さんにとって非常に有用である場合も多いのですけれども、先ほども申し上げたように、結局、過量摂取がないようにきちんと記載をしていただくというのが重要かなと思いました。もともとこうした類いのお薬を病院から処方されていたり、バイアスピリンですとかワーファリンなどを飲んでいる方もいらっしゃると思います。このソーセージが良いと思って、このソーセージばかりを食べて過量摂取にならなければ良いなというのが、私の現状の率直な意見です。よろしくお願いいたします。
○□□委員 ありがとうございました。過剰摂取の問題は非常に重要なところですので、注意点として一つ指摘したいと思います。
そのほか、疾病リスク低減表示における介入研究のデータの取扱いについて御意見いただければと思います。
○国立健康・栄養研究所 □□委員、参考データを1つ紹介したいのですが宜しいでしょうか。日本人の食事からのn-3系脂肪酸の摂取量は不明ということでしたので、令和元年に実施された国民健康・栄養調査結果におけるn-3系脂肪酸の摂取量を紹介いたします。
国民健康・栄養調査における日本人二十歳以上、1日当たりのn-3系脂肪酸の摂取量は総数での平均値は、2.36g、中央値ですと1.92gです。
以上です。
○□□委員 参考資料としてありがとうございました。グラム単位で取っているということで、中央値が1.2gで、その前の2.36gというのは平均値ですか。
○国立健康・栄養研究所 平均値が2.36g、中央値が1.92gで、標準偏差は1.69gです。
以上です。
○□□委員 それぐらい平均を取っていて、かつということですね。ありがとうございました。安全性の評価に重要なデータだと思います。
いかがでしょうか。介入研究において、私もちょっと意見を述べさせていただきますと、特保の対象者というのは、やはり健常人、あるいは少し境界域の方ということなので、3つとも全部患者さんのデータというのは、私としては、もう少し健常あるいはグレーゾーンの方のデータを入れていただきたいなというのがありますが、いかがですか。
○□□委員 □□です。発言させていただいて大丈夫でしょうか。
○□□委員 どうぞ。
○□□委員 本当にまさに□□委員のおっしゃるとおりで、患者さんを対象としたスタディーと健常者の方を対象としたスタディーは違うというふうに考えておりまして、健常者あるいは境界域の方々が、これを飲むことでどのようによいことがあるのかは、やはりそれが示される研究があれば、ぜひそれを拝見したいと思いますし、それがなければはっきりしたことは言えないのではないかなと思いました。よろしくお願いいたします。
○□□委員 ありがとうございます。
□□委員、お願いします。
○□□委員 全く同じことを申し上げようと思っていまして、□□委員がおっしゃるように、このタイプの研究というのは、やはり境界域の方を対象にするというのが長年の特保の流れじゃないのかなという気がします。極端な患者さんのデータを根拠にしているような制度ではないと私は理解していましたので、この介入研究に関しては、ちょっとこれは適切ではないのではないかなと、□□委員がおっしゃるとおりだと思います。
○□□委員 ありがとうございました。
よろしいですか。もう少し介入研究については広く健常、あるいは境界の方のデータがあれば入れていただきたいという指摘。ありがとうございます。
次に、メタアナリシスに入りたいと思います。文献1-10と1-11になります。
その前に、ついている論文としましては、文献1-9がオーストラリア、ニュージーランドでの表示について、豪州・ニュージーランド食品基準機関ではリスク低減の表示はオーケーになっております。
それから、1-10につきましては、飽和脂肪酸を不飽和脂肪酸に置き替えたときのデータで、特に置き替え試験ということでございました。ここに示されている文献1-10、1-11については、先ず1-10を見ていきたいと思います。資料の4ページになります。不飽和脂肪酸を飽和脂肪酸に置き換えた研究で心疾患のイベントの減少が認められたということで、飽和脂肪酸を多価不飽和脂肪酸に置き換えることは心疾患リスク低減につながるという研究が1-10でございます。1-11は、メタアナリシスです。40件のメタアナリシス、合計13万5,000人の方のメタアナリシスです。ちょっとこの対象が一つ一つの40件のRCTを全部読んだわけではないので、患者さんなのか健常人なのかというのは、ちょっとここでは不明瞭なのですけれども、多分混ざっているかなとは想像いたしますが、DHA、EPAの摂取が冠動脈性の心疾患や脳卒中、血管疾患のリスクを低下させ、1g以上の用量において心疾患のリスクを低減させることが明らかになったということで、これはかなり明瞭にデータが出ています。
それから、文献1-12、1-13、その下に続いていますけれども、1-12は動脈硬化性疾患の予防ガイドラインにおいてn-3系の脂肪酸の摂取を増やすことによって冠動脈性の疾患のイベントを抑制するというガイドラインに書かれているということでございます。これはn-3系でございます。
それから、1-13におきましても、これは米国の心臓協会の声明でございますけれども、n-3系の脂肪酸を飽和脂肪酸に置き換える、飽和脂肪酸が豊富な食品を魚介類に置き換えたときに効果が発揮されるということで、これもn-3系ということになると思います。DHA、EPA、直接ではないということですね。ですから、EPA、DHA直接というのは、1-11において明記されているということですが、全てがDHA、EPAではないということです。メタアナリシスにおいても同じようなことが言えると思います。
ここまで観察研究、介入研究、メタアナリシスということですが、メタアナリシスについて御意見がある委員がいらっしゃいましたら、お願いいたします。
○□□委員 □□です。1つよろしくお願いいたします。私もメタアナリシスの全部のスタディーを拝見していないので、よく分からないのですけれども、恐らく患者さんが対象のものが多いのではと考えております。
恐らくもともと糖尿病があったりとか、高血圧があるような方であったり、高脂血症があるような方たちを対象にした虚血性心疾患の予防の研究ということなのかなというふうに解釈します。中性脂肪は一つの危険因子ではあるけれども、彼らが虚血性心疾患になるには複合的な原因があるはずです。やはり今回の商品が境界型とか健常の方に向けてということであると、その方たちの中性脂肪だけを下げることがどれぐらい虚血性心疾患の予防につながるのかという点は非常に慎重に考える必要があると思います。また先ほど私が申し上げました食塩とか砂糖についても注意が必要です。もしかしたら食べ過ぎることによって塩分が上がって高血圧になったりすれば、それも虚血性心疾患の一つの危険因子になりますし、砂糖が入っているのであれば、糖尿病を悪くする可能性もありますので、そうしたところも考えながらということになるかなと思いました。
よろしくお願いいたします。
○□□委員 ありがとうございました。□□委員の御意見として、その後でバイオマーカーについて議論しますので、少しその後で十分にTGのことについては議論したいと思います。ただ、今、御意見頂いたように、TGだけで全てが説明できるわけではないということで御意見を頂きました。
メタアナリシスについて、いかがでしょうか。メタアナリシスの論文、十分ということにするのか、あるいはもう少し検討が必要ということか、御意見頂ければと思います。
お願いします。
○□□委員 □□です。今の御意見で、やはりここでは患者さんを対象としたものがほとんどだと思うのですが、もしここのところで関与成分との摂取量との関係から全て患者さんを対象としたものではなく、健常人あるいは境界型の人、境界にある人を対象としたというのであれば、ここに挙げられている論文はあまり参考にならないと思われます。
どのような形で取り上げるかによって違ってくると思いますが、その辺の議論が先に必要かなと思いますが、いかがでしょうか。
○□□委員 一番重要な点だと思います。このように申請資料として上がってきてはいるのですけれども、やはりメタ分析に使った論文ですとか、それからメタ解析の論文自体、それから介入研究、観察研究ということで、エビデンステーブルにしていただいて、その一つ一つ、対象者は誰か、どのくらいのドースか、結果はどうだったのか、バイオマーカーは何かということをちゃんと全て明らかにしていただかないと、この申請書の1ページから数ページの文書でいただいただけではなかなか判断し切れないと思いますので、□□委員の御意見に私は賛成なのですけれども、エビデンステーブルを作っていただくということはいかがでしょうか、□□委員。
○□□委員 それはとても賛成いたします。それを作っていただいて、対象がどこまでかということを判断しながらエビデンスを一般の方に向けてもあると考えるというのは、非常に大切なことだと思いますし、方針にも合っていると思います。ぜひその点は、そのほかの申請も全てそうだと思うのですが、そこのところをきちんと明記されるというのは大賛成です。よろしくお願いします。
○□□委員 ありがとうございました。テーブルという点では、申請されている資料の中に、観察研究、介入研究、メタアナリシスということで論文をリストアップしてくださっています。これは事務局が作成してくださった参考資料4にほぼ近いものなので、この参考資料4を見ていけばということですが、もし見るのであれば、この表ですね。申請書の何ページについていますか、事務局。
今、私が申し上げたテーブルは申請書の10ですね。保健の用途、安全性等を各項目に使用した文献等ということで、一番最初に文献の表がついております。ただ、これは内容を全部そこにまとめてあるわけではなくて、これから論文が始まっているということで、一つ一つ論文を全部読むということになっておりますが、全体の比較としては、やはりエビデンステーブルを作っていただいて、それで評価するというのが正しいかな、やりやすいかなというふうに考えます。委員の先生方、いかがですか。よろしいですか。
それでは、カルシウムと葉酸についてもエビデンステーブルを作って、そして、議論されているようですので、この新規の項目につきましてもエビデンステーブルを作って、そこで比較しながら判断していくということにしたいと思います。ありがとうございました。
どうぞ。
○□□委員 □□ですが、今のエビデンステーブルを作っていただくということは、例えばメタアナリシスなんかでも対象別、つまり対象者が健常人なのか、あるいはどういう患者さんなのかということを分けて、個別にした上で提示していただくということを意味するということでよろしいですか。
○□□委員 できればそうしたいと思いますけれども、申請者の方がどれだけ対応してくださるかというところになっていくと思います。
○□□委員 かなり難しいとは思いますが、こちらのほうで依頼するということを行うかどうかということだと思うのですが。
○□□委員 そうですね。それはもう、委員の先生方、見てくださいと言われたら、それはしようがないのですけれども、できましたらエビデンステーブルを作っていただきたいなというのを希望するということでよろしいですか。
○□□委員 はい。
○□□委員 それでは、一応そういうことで意見が出たということだと思います。
どうぞ。
○消費者委員会事務局 1点確認させていただけますか。今、最後にお話が出ていたのは、例えばメタアナリシスで100の論文を使ってメタアナリシスしましたというときに、100の論文、個々のものについても、対象者ですとか、結果ですとか、その辺をデータベースの中に盛り込んでほしいという御意見、御要望ということで。
○□□委員 そうですね。今回は100ではなくて40ですか。
○消費者委員会事務局 100というのは例えばで申し上げましたけれども、個々の論文までさかのぼってのエビデンスを示してほしいということでしょうか。
○□□委員 全ての申請ではそうではないと思うのですけれども、今回、介入研究として4つの介入研究、全部患者さんのを出していただいているので、そこはちょっと懸念されるところという御意見も多かったので、できましたらその40件について、40件中何件が患者さんで、何件が健常人だったぐらいは見せていただきたいかなと思います。
○消費者委員会事務局 分かりました。
○□□委員 メタアナリシスまで、ほかはよろしいでしょうか。
それでは、参考資料4に従って進めたいと思います。バイオマーカーと関与成分摂取との関係でございます。介入研究は文献1-19でバイオマーカーと疾患の関係について見ています。1-19を見ていただければと思います。申請書の先ほどの食品の保健の用途に資する栄養成分に係る保健の用途ですけれども、6ページ、1-19になります。サバの食事を1週間摂取した7人の健康的な白人男性、血小板と血しょう脂肪酸の変化を調査したということです。食事中の脂肪酸量をEPA、アラキドン酸価が高くなるように調整することで、血小板凝集能の低下が確認されたということでございます。サバの摂取と血小板との関係でございます。特にTG値との関係を見ているわけではないということでございます。
それから、申請品を用いたヒト試験3報、文献1-21から1-23、6ページの下3つの論文になります。これは申請者が実施したデータということで、ソーセージを使ったもので、これは□□の長期試験、□□に及ぼす影響について、ソーセージの摂取と□□に有効性、相関があったということ。1-22についても、血中TGが150から330とちょっと高めの方に食べていただいて、TG値が低下した。
それから、1-23も同じく摂取していただいて、TG値が下がったということです。いずれもDHA、EPAを含む試験食品を摂取したときにTG値の低下が認められたということで、関与成分とバイオマーカーとの関係が認められたということになります。
これはいかがでしょうか。できたらここも、自社製品だけではなくて、一般的なところも出していただきたいなと思いますけれども、いかがでしょうか。
○□□委員 やはり公平性を考えると、自社製品以外のものもあったほうが、より審議がしやすいと思います。
○□□委員 自社製品以外というか、文献1-19はサバと血小板ということで、特にTGを測っているわけではないので、これは直接的な証拠ではないのかなと考えます。
□□委員、いかがでしょうか。ここのTGとの関係、自社製品でよろしいかというところについて御意見を頂ければと思います。
○□□委員 ありがとうございます。委員の先生方のおっしゃるように、自社製品以外のものでもぜひ結果を拝見したいのと、□□委員がおっしゃったように、文献1-19のサバの試験などで、この結果を心血管障害と結び付けて書かれてしまうと、全体の信憑性も疑わしくなってしまうかなというふうに感じました。
以上になります。
○□□委員 ありがとうございました。
ほか、これについて御意見いかがでしょうか。
それでは、ここについても少しデータを補足していただくことが望ましいということでございます。よろしいでしょうか。
それでは、次のバイオマーカーと心疾患のリスクについて検討していきたいと思います。まず、観察研究1報、文献1-15でございます。1-15におきましては、TGの値及び高血圧と心疾患の関係で正の相関が認められるということでございます。
それから、文献1-17、18。1-17では、TGと虚血性心疾患との関連があるということ。これはアジア・太平洋地域の前向きコホート研究で個人のデータに基づくメタアナリシス26件、血清TG値がアジア・太平洋地域内の幅広い集団グループにおいて心疾患リスクに独立した決定因子であることが示されたということでございます。
それから、もう一つ、1-18もメタアナリシスですけれども、動脈硬化症とTGということで、1-18については、5ページの一番下ですけれども、高TG血症または高フィブリノゲン血症を発症している末しょう閉塞性の動脈硬化症の患者さんでは、TG、これは治療ですね、スロデキシド療法により動脈硬化症が下がったということです。フィブリノゲン血症を改善することがリポ蛋白のリパーゼを活性化して高TGを低下させるということで、これはかなり臨床的なデータですけれども、TGと動脈硬化症との関連があるということです。たしか申請書に血中中性脂肪のTGですけれども、動脈硬化症のガイドラインに書かれているということだったのですが。
バイオマーカーについていかがでしょうか。先ほど□□委員のほうからTGだけではないということで、もちろんそうなのですけれども、バイオマーカーとして適切かというところを判断していきたいと思います。
すみません、事務局、動脈硬化学会のガイドラインでTGがバイオマーカーになり得るというところがどこかに書いてあった記憶があるのですが、どこか御指摘いただけますか。
○消費者委員会事務局 すみません。すぐには。
○□□委員 ありました。すみません。文献番号1-12です。動脈硬化性疾患予防ガイドラインというものが出ていまして、本ガイドラインでは、n-3系の脂肪酸の摂取を増やすことにより、血管イベントが有意に減少し、冠動脈性疾患のリスク低減が期待されることが示されている。さらに、適正な総エネルギー摂取の下で飽和脂肪酸をn-3系脂肪酸に置き換えることは、冠動脈、動脈疾患イベントを抑制することから、動脈硬化性の心疾患の予防に有効な戦略であるというふうに書かれています。
□□委員、いかがでしょうか。先ほどTGだけではという御意見だったのですが、動脈硬化の疾患予防ガイドラインでは、このような記載があるということなのです。
○□□委員 ありがとうございます。確かにさっき私が申し上げたのはメタアナリシスに関連して、患者さんが対象であれば、恐らく中性脂肪が高いだけでなくて、ほかの疾患も併存しているであろうという考えからの発言でした。先ほど□□委員がおっしゃったように、今回の商品の対象の方が健常者及び境界域の方であるとすれば、先ほどテーブルを作っていただけるというお話でしたので、今回の商品の対象の方々でどのような結果が出たのかというのを詳細に後日拝見させていただいて、いろいろ考えられればと思います。
○□□委員 ありがとうございました。確かに患者さんのデータだけで判断することはなかなか、決定まではいかないと思いますので、一応動脈硬化性疾患予防ガイドラインではTGも一つのバイオマーカーになっているということですが、今回のできれば健常の方、あるいは境界域の方でのTGの動きがどうなっているのかというのを確かに見る必要があると思いますので、エビデンステーブルを見てから、結論はまだ出さないということにするのがよろしいかと思いますが、委員の先生方、いかがでしょうか。もし反対の意見があればお願いします。
よろしいでしょうか。□□委員、いかがですか。
○□□委員 なかなか難しいところで、例えば、この領域は生活習慣病ですので、そもそも患者さんと健常の境界が検査をすれば出るのでしょうけれども、実際のスタディーをやった、コホート研究をやったグループが、それを患者さんと健常人という区別でしっかりできているかというと、多分それはないだろうと僕は思います。
なので、エビデンスを今我々がターゲットにするような方に絞ってという形で制限をかけた瞬間に、多分エビデンスは拾えなくなると思いますので、あとは定量的なコホート研究なんかで出てくるようなものを、どこまで示唆として採用できるのかというところかなと思います。
なので、疾患との関係でいくと、魚肉で1gの摂取でリスクが下がるというスタディーはありますけれども、それが日本人に外挿できますかと言われると、日本人の基礎摂取は全然違うところにありますので、恐らくそういったところの議論に少し補っていくしかないかなと思いますけれども、少なくとも今の段階で対象グループ、想定されるグループに対するエビデンスをもう少し絞り直すというところについては、私も反対は全くないです。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
ほかはよろしいでしょうか。
それでは、委員の先生方の意見としては、もう少し対象者について詳細に確認して、健常者の方、あるいは境界域だけに絞るのか、あるいはコホート研究、あるいは観察研究等では、また介入研究もそうですけれども、患者さんも入っているということで了承できるのかということで、まだその辺りのデータの整理ができていませんので、そこのところに中心を絞っていただいて、もう一回エビデンステーブルを出していただくという方向がよろしいかなと現在のところでは考えます。いかがでしょうか。
ありがとうございました。
それでは、ちょうど時間も1時間50分ということですので、そのほか何か特別に今御意見頂くことはありますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、一応、エビデンスの議論としましては、資料に基づいて一つ一つ挙げられた論文を、ざっとですけれども、駆け足で見ていったというところでございます。御意見いろいろと出されたのですけれども、事務局のほうでまとめていただくことでよろしいですか。
その前に、国立健康・栄養研究所から何かありますか。
○国立健康・栄養研究所 特にございません。
○消費者委員会事務局 この「□□」につきまして、今日、委員の方々から頂いた御意見は、まず、特に特保摂取者、対象者でのデータを見てみたいので、提出された資料についてのエビデンステーブルを作成してほしいということでよろしいでしょうか。そのエビデンステーブルで個々の論文、資料の内容を詳しく検討しながら、審議を進めていくということが今日の調査会の結論とまではいきませんけれども、まとめかと思いますが、それでよろしいでしょうか。
○□□委員 それに加えて、介入試験のデータが全員患者さんなので、介入試験のデータをもう少し、自社製品データにプラスして、広く栄養学的、医学的に知られている事象というふうに疾病リスク低減表示に対応する製品はそういうことが必要ということなので、もう少し広く介入研究を出していただきたいということです。
○消費者委員会事務局 今、□□委員がおっしゃったのは、追加資料としてそういったことを提出してほしいということでよろしいですね。
○□□委員 はい。
○消費者委員会事務局 承知しました。
○□□委員 あと、表示については、エビデンスを精査した上で更に申し送り事項にするかどうかというのは、もう一回議論したいと思います。最初に委員の先生方がたくさん出していただいたので、これについてもたくさんの御意見があると考えております。
あとは、私が最初に出した意見なのですけれども、FDAが今、DHA及びEPA摂取用量と心疾患との関連についてはクオリファイド・ヘルスクレームというふうにしていますので、多分、相反するデータがあると思うのです。あるいは相反するか、ドースが明確ではないというようなことかもしれませんが、そのFDAが十分ではない。クオリファイドとしては良いけれども、ヘルスクレームにすることができないというところの根拠を出していただきたいと考えます。
よろしいですか。その3点ということで。
○消費者委員会事務局 承知いたしました。
今のところを申請者のほうに伝えまして、また提出されてくるのであろうエビデンステーブルなどを委員の先生方にお送りして、確認していただいて、次の御審議を進めていただくという形にさせていただきたいと思います。
≪3.閉会≫
○石見座長 それでは、本日の議題、3品目いくことができなくて、最初の疾病リスク低減表示の1品目にとどまってしまいましたが、次回、また予備日を設けておりますので、委員の先生方にはどうぞよろしくお願いいたします。
事務局から連絡事項があればお願いいたします。
○消費者委員会事務局 今、石見座長からおっしゃっていただきましたとおり、本日、審議未了となりました品目については、6月19日、16時から調査会を開催し、御審議いただきたいと思います。詳細については別途御連絡させていただきます。次回もどうぞよろしくお願いいたします。
○石見座長 ありがとうございました。
それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。委員の先生方には、お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございました。6月19日もどうぞよろしくお願いいたします。
(以上)