第53回 新開発食品調査部会 新開発食品評価第一調査会 議事録
日時
2022年11月21日(月)14:00~16:33
出席者
- 【委員】
- 石見委員、辻委員、稲野委員、上原委員、佐藤恭子委員、佐藤淳子委員、八村委員、山内委員、山岡委員
- 【説明者】
- 消費者庁 蟹江食品表示企画課保健表示室長、食品表示企画課
- 【事務局】
- 小林事務局長、友行参事官、新開発食品担当
≪1.開会≫
○消費者委員会事務局 それでは、皆様おそろいになりましたので始めさせていただきたいと思います。
本日は、皆様、お忙しいところをお集まりいただきありがとうございます。ただいまから、第53回「新開発食品評価第一調査会」を開催いたします。
本日は、第7次消費者委員会発足後初めての会合となります。初回会合の開催に当たり、消費者委員会事務局長の小林より一言御挨拶申し上げます。
○小林事務局長 皆様、この度はお忙しい中、新開発食品評価第一調査会の委員をお引き受けいただきありがとうございます。
特定保健用食品の審議ですが、大部の申請資料に基づき御審議いただくため、会議の場だけでなく会議前にも資料確認のため、皆様に大変お時間を割いていただくことになります。事前準備を含めまして、御議論が円滑に行えるよう事務局として最大限の努力をしてまいる所存ですので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○消費者委員会事務局 参考資料1として本調査会の委員名簿をお配りしておりますので、御確認ください。
本日は委員全員に御出席いただいております。また、本日は石見座長、佐藤淳子委員、辻委員が会議室にて御出席、その他の委員はテレビ会議システムにて御出席いただいております。
本調査会の座長ですが、後藤委員長が石見佳子委員を指名されております。石見座長、どうぞよろしくお願いいたします。
その他の出席者として、当事務局から参事官の友行が出席しております。
また、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の方にお越しいただいております。
また、消費者庁から蟹江食品表示企画課保健表示室長にお越しいただいております。
議事に入る前に会議の進め方と配付資料について確認させていただきます。
まず、本日は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、テレビ会議を活用して進行いたします。テレビ会議にて御参加の委員におかれましては、ハウリング防止のため、発言者以外の方はマイクをミュートの状態にしていただきますようお願いいたします。テレビ会議での御発言の際は、あらかじめチャットでお知らせください。石見座長にそのチャットを御確認いただき、発言者を指名していただきますので、指名された方はマイクのミュートを解除してお名前をおっしゃっていただき、御発言をお願いいたします。
御発言の際、配付資料を参照する場合は、該当のページ番号も併せてお知らせください。
チャットが使いづらい場合などは、適宜のタイミングでマイクのミュートを解除の上、呼び掛けていただければと思います。
また、御発言の際には、カメラ付きの方は可能な限りビデオ通話をオンにしていただければと思います。御発言が終わりましたら、ビデオ通話を停止し、マイクをミュートの状態にお戻しください。なお、音声が聞き取りづらいなどの場合にもチャット機能でお知らせください。
次に、本日お配りしている資料は、議事次第に記載の資料1-1から2-2、参考資料1から7となっております。もし不足の資料がありましたら事務局までお申出くださいますようお願いいたします。
それでは、石見座長、以降の進行をお願いいたします。
○石見座長 第6次に引き続き、第7次の本調査会の座長を務めることになりました石見でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
座長代理につきましては、新開発食品調査部会設置・運営規程第4条第5項にて、座長があらかじめ座長代理を指名することとしております。第7次の座長代理は辻委員にお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。
○辻座長代理 私、辻典子と申します。今期から参加をさせていただきました。十文字学園女子大学食品開発学科より参りました。研究の背景としましては、食と免疫ということで長年見てきておりますので、こうした免疫を含む生体高次機能を見える化していく中での保健機能としての食の役割というところに個人的にも非常に興味を持って進めてまいりました。どうぞよろしくお願いいたします。
○石見座長 辻委員、ありがとうございました。
それでは、ここで、委員の皆様全員から御専門分野に関することも含めて一言ずつ御挨拶を頂ければと思います。五十音順にお願いしたいと思いますので、稲野委員から順番によろしくお願いいたします。
○稲野委員 福島県立医科大学附属病院臨床研究センターの稲野と申します。私の専門は薬物動態学、臨床薬理学というところになっています。薬剤師といいますか、薬学のバックグラウンドがあります。こんな感じでよろしいですかね。
以上です。
○石見座長 ありがとうございました。
それでは、上原委員、お願いいたします。
○上原委員 東京農業大学応用生物科学部食品安全健康学科の上原万里子と申します。専門は食品の機能性で、特に植物化学成分の骨粗鬆症予防効果を細胞と動物で試験をしているという形になっております。どうぞよろしくお願いいたします。
○石見座長 ありがとうございました。
それでは、佐藤恭子委員、お願いいたします。
○佐藤(恭)委員 国立医薬品食品衛生研究所食品添加物部食品添加物指定等相談センターの佐藤と申します。昨年まで食品添加物の規格について行ってまいりました。専門は食品添加物の規格や分析法の開発ということで、特保の機能とかそういったところは全然素人で、本日のコメントでも外れたコメントをしてしまったかと思うのですけれども、皆様からいろいろ御指導いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
○石見座長 ありがとうございました。
それでは、佐藤淳子委員、お願いいたします。
○佐藤(淳)委員 よろしくお願いいたします。私も本日初めて参加させていただきました、順天堂大学で臨床の医師をしております佐藤淳子と申します。専門は糖尿病と内分泌学で、臨床をしながら、大学院生と共に臨床研究を行っております。日本人の腸内細菌叢ですとか、あと糖尿病の患者さん方の新しい食事療法などを研究しております。分からないことばかりですので、皆様方の御指導を頂けますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
○石見座長 ありがとうございました。
それでは、八村委員、お願いします。
○八村委員 東大農学生命科学研究科食の安全研究センターの八村と申します。専門は食品による免疫・アレルギー調節になります。どうぞよろしくお願いいたします。
○石見座長 ありがとうございました。
山内委員、お願いします。
○山内委員 東京農業大学食農科学科の山内と申します。そちらの国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の方のように最初の頃はサポート役から参加させていただいて、現在は委員として2期目になるかと思います。食品の機能性に興味を持って研究を続けております。どうぞよろしくお願いします。
○石見座長 ありがとうございました。
それでは、山岡委員、お願いします。
○山岡委員 帝京大学大学院公衆衛生学研究科の山岡でございます。専門は生物統計です。よろしくお願いいたします。
○石見座長 ありがとうございました。
私、最後になりますが、石見佳子と申します。所属は東京農業大学総合研究所です。専門は食品の有効性、安全性評価ということで長年実施してまいりました。それでは、どうぞよろしくお願いいたします。
本日は第7次の初回の調査会のため、当調査会の規程、情報管理、利益相反に関する「申し合わせ」について事務局から御説明いただきたいと思います。
○消費者委員会事務局 それでは、調査会の規程についてポイントを簡単に御説明いたします。お手元の参考資料2「新開発食品調査部会設置・運営規程」を御覧ください。3ページの第10条にて「第5条各項、第6条各項及び第9条の規定は、調査会の調査について準用」し、「この場合において、これらの規程中、「部会」とあるのは「調査会」と、「部会長」とあるのは「座長」と読み替える」とされております。
1ページに戻りまして、第3条に新開発食品調査部会の所掌について記載がございます。
次のページ、第6条に審議の公開について記載がございます。先ほど申しましたとおり、「部会」とあるのは「調査会」、「部会長」とあるのは「座長」と読み替えて説明いたします。
第2項には「調査会は、会議を公開することにより、当事者若しくは第三者の権利若しくは利益または公共の利益を害するおそれがある場合その他の座長が非公開とすることを必要と認めた場合を除き、公開する」となっております。
また、第3項には「前項の規定により座長が会議を非公開とすることを認めた場合は、調査会はその理由を公表する」となっております。
次に、調査会における情報管理について御説明いたします。特定保健用食品の個別品目の審議を行う際は、審査内容を公開することが許可、申請を行っている事業者の権利及び利益を侵害するおそれがあるため、先ほど御説明した規程第6条第2項に基づき、調査会は非公開といたします。議事録についても、参考資料3の「議事録の公開基準について」に定めるところにより、非公開項目を削除して公開いたします。このように配付資料や審議内容については公開を前提としていない情報も含まれておりますので、取扱いには御注意いただきますようお願い申し上げます。
最後に、利益相反に関する「申し合わせ」について御説明いたします。参考資料4を御覧ください。特定保健用食品に関する審査手続に当たっては、個別の製品についての調査審議を行うこととなるため、審査の公平性を確保する観点から、当該製品の申請者から寄附金等の受取実績のある委員が調査審議に参加することに一定の要件を課すことが適当とされております。この要件を定めたものが利益相反に関する取扱いに係る「申し合わせ」でございます。「申し合わせ」では過去3年間のいずれかの年において申請事業者から受領した金額が500万円を超える年がある場合は、当該審議品目の審議を行う場に同席できないとされております。また、過去3年間いずれの年も500万円以下の場合は、当該品目の審議に参加し意見を述べることはできますが、議決には加われないこととなっております。ただし、受領した金額が講演や原稿執筆料などの行為による報酬のみで、金額が3年間いずれも年間50万円以下の場合は、通常どおり審議、議決とも加わることができるとなっております。
この「申し合わせ」に基づき、毎回の会議開催前に委員の皆様に申請品ごとに利益相反の有無を確認させていただきますので、御協力のほどよろしくお願い申し上げます。
なお、本日の調査会開催前に「申し合わせ」に基づいて審議品目の申請者からの寄附金等の受取について確認させていただいたところ、審議に御参加いただけない委員はいらっしゃいませんでした。
そのほか、参考資料5「新開発食品調査部会における調査会の設置について」、参考資料6「消費者委員会新開発食品調査会部会における特定保健用食品の審議手続に関する確認事項」を配付しておりますが、時間の都合上、御紹介だけにとどめさせていただきます。
以上でございます。
○石見座長 御説明ありがとうございました。
それでは、御説明のあった規程に沿って審議を進めてまいりたいと思いますので、委員の皆様は御協力のほどよろしくお願いいたします。
続いて、申請資料の事前確認の分担制について皆様にお伺いします。前期におきましては、委員の皆様の専門分野に合わせて調査会開催前の事前確認について分担制を採用しておりました。座長としましては、引き続きこの体制を取りたいと考えております。前期同様、まず座長と事務局で相談の上、担当案を作成し、委員の皆様への確認を経て決定したいと考えておりますが、よろしいでしょうか。
異論がなければそのようにさせていただきます。確定した分担については、次回以降の調査会から適用したいと考えております。なお、当然のことながら、分担部分以外につきましても、事前のコメントの提出や会議での発言は大いに結構でございます。自由に御意見を頂ければ幸いです。
審議に入る前に、事務局から1点補足があるとのことですので、よろしくお願いいたします。
○消費者委員会事務局 審議の迅速化のため、希望のあった申請者に別室での待機を認め、調査会の場で委員より出されました質問や御指摘のうち簡単なもの、例えばイエス・ノーで答えられるものや、選択肢のうちのどれかといった質問については、事務局が申請者の待機場所まで行って確認を行い、その回答をお伝えするということで、座長預かりや次回への持ち越しとすることなくその場で解決するという試みを従前から行っております。今回も別室で各品目の申請者に待機いただいております。御指示がありましたら、事務局が直接確認に行かせていただきます。
以上です。
○石見座長 ありがとうございました。
≪2.特定保健用食品の表示許可に係る調査審議≫
【新規審議品目】
(1)「□□」(日本コカ・コーラ株式会社)
○□□委員 それでは、個別品目の審議に入りたいと思います。新規審議品目で、日本コカ・コーラ株式会社の「□□」です。まず、消費者庁から製品等の概要の説明をお願いいたします。
○消費者庁食品表示企画課 消費者庁から製品の概要の説明をさせていただきます。皆様、お手元に資料1-1を御用意ください。今回の申請品目は、こちらの表の黄色でお示ししているものになります。商品名は「□□」、食品形態は清涼飲料水、内容量は□□です。
許可を受けようとする表示の内容は、「□□」となっています。
関与成分は難消化性デキストリン、関与成分量は食物繊維として□□、1日当たりの摂取目安量は1日当たり□□、関与成分ですと□□となります。
こちらの製品は表のグレーでお示ししております既許可品「□□」と中身は同一の製品になります。今回、許可表示の赤字でお示ししている部分を追加するため、御審議いただきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○□□委員 ありがとうございました。
本日の調査会ですが、事前に各委員から審議品目に対するコメント、資料1-2を頂戴しております。まずこのコメントに沿って議論を進めてはどうかと考えておりますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、そのように進めてまいりたいと思います。
事務局から、まず、委員のコメントについて紹介をお願いいたします。
○消費者委員会事務局 事務局から、頂きました委員のコメントについて紹介と補足の説明をさせていただきます。
「□□」は、消費者庁から今説明がありましたように、食物繊維として難消化性デキストリン□□を配合した□□の飲料です。先行して2014年から「□□」として、「□□」の対処の一助として特定保健用食品の許可を得て販売しております。今回、さらに、「□□」という保健機能をプラスしたものになっております。
それでは、「□□」についての委員のコメントの紹介と事務局からの補足をさせていただきます。
まず、資料1-2を御覧いただけますでしょうか。当該品目につきましては、□□委員、□□委員、□□委員の3名の方からコメントが寄せられております。
最初に□□委員からのコメントについて紹介をさせていただきます。□□委員からは3点コメントを頂いております。まず1点目としては、試験結果のまとめ方としては補足資料でよいとのコメントです。頂いたコメントは、事前にお送りさせていただいた資料に事務局が議論のポイントになると考えている点としてお示しした問題点についてです。主要論文である文献1-16の結果を示す表の記載不備を補足資料として申請者が説明した内容を了とするかどうかです。委員はこれで了とするという御意見でした。
2点目は、□□100平方センチメートルを超えると生活習慣病のリスクが高まるとされているが、ヒト試験の結果が12週間飲用後も100平方センチメートル以上であることの是非について指摘を頂いております。
被験者背景につきましては、文献1-16の421ページ、テーブル2に記載されているので御参照ください。□□が試験開始時及び試験終了時において100平方センチメートル以上あるのは、その数値的には御指摘のように生活習慣病のリスクを高めることになるとは思います。ただ、特保のヒト試験においては、結果としてそのデータに統計的に有意差があれば、その絶対値が100平方センチメートル以上であってもその効果をうたうことの要件を逸脱しているわけではありませんので、直ちに駄目とは言えません。
3点目、10年前の資料の妥当性を求めた意見書に答えていないとの御指摘です。ここで意見書の内容について説明をさせていただきます。これは昨年5月31日に開催された前回の第52回新開発食品評価第一調査会において、申請品の類似品「□□」の審議の際に調査会から申請者に意見書を出したものです。意見書の概要を少し御説明しますと、「□□」の申請には、2011年に許可された「□□」と食品形態、関与成分量、許可を受けた表示内容が同一であるため、既許可品と同一の資料が添付されているが、前回の申請から10年が経過しており、その間に日本人の公衆衛生並びに日本人の健康に関わる状況が変化していることから、10年前の資料を提出することの妥当性について説明が必要である。また、有効性、安全性の根拠としている資料についても、試験実施当時は適切な試験であったとしても、今日の評価からすると必ずしも適切とは言えない資料もある。試験方法、試験対象者の属性、試験結果の評価法について精査して、旧品と同一の資料を提出することの妥当性について説明されたいというような意見書を提出しております。この意見書に対して、昨年6月23日に申請者であるコカ・コーラ社から、今日の評価でも妥当であることを説明した回答書が提出されており、その内容については既に了とされております。そのため、本申請においては、申請者はあえてそのことには触れてはおりません。また、ヒト試験、ヒトでの有効性の根拠、これは既に保健の用途として許可済みの「□□」の申請書に添付された文献1-7、文献1-10とともに、今回新たに2016年に実施した試験、文献1-8、文献1-11を本申請書には追加で添付されております。
続きまして、□□委員のコメントです。2点頂いております。1点目は、文献1-16に□□という追加クレームを説明する具体的な数値の記載がないことが問題であるという御指摘です。これは□□委員と異なる判断でございます。
2点目は、1日□□摂取という摂取目安量について、物理的に飲むことができますか。また、そのことがカフェインの過剰摂取につながりませんかという御指摘です。
既許可品である「□□」では、1日摂取目安量を食事とともにとしているので、□□を摂取させております。申請品は「□□」と同等の配合ですので、同様に1日□□、合計□□の摂取目安量となっております。また、申請品のカフェイン量については□□です。この量については、2015年に欧州食品安全機関(EFSA)が習慣的カフェインの摂取量に対して公表したものがありますので紹介させていただきますと、習慣的カフェイン摂取量が400mg/day以下であれば、妊婦を除く成人に安全性の懸念は生じないとしております。また、妊婦の場合においても、200mg/day以下であれば問題ないとしています。これを参考にいたしますと、□□は問題となる量ではないと考えております。また、参考としまして、例えばコーヒー1杯200ml程度を飲用しますと120mg、紅茶ですと60mg、煎茶ですと40mgを取ることになります。
最後に、□□委員のコメントを紹介させていただきます。事前に送付いたしました申請資料一式の「02 表示見本」を御覧ください。1点目は表示についてのコメントです。許可表示の切り出しとしてフォントを整えるべき。これの正面に、それと裏面もですが、今までの「□□」にプラスした保健の用途として「□□」となっておりますが、「□□」以下の「□□」が小さなフォントになっているので、これを合わせるべきではないかという指摘。
次に、右下の1日当たりの摂取目安量のところですが、前半の5行については黒い文字色、下の4行についてはデザインがオレンジ色なので、それを左のデザインに合わせて白抜きにしております。これが黒と白ということで見にくいのではないかという御指摘です。
続きまして、2点目は今回と前回の試験結果に齟齬があるのではないかという指摘です。文献1-8は□□、文献1-11は□□の単回試験、文献1-16は□□の12週の長期試験の試験結果への御指摘です。食後血糖値と食後血中中性脂肪の上昇抑制に係る論文は文献1-7、文献1-11及び文献1-8、文献1-11として申請書に添付されております。2016年の試験では、□□を単回で行った試験です。一方、□□の試験は12週間の長期で行ったものなので、アウトカムの指標が異なることになっております。もう少し詳しく説明いたしますと、1-8では□□の頂値、一番高い値。そして、□□、ΔAUCになると思いますが、これについての比較を行っている。また、1-11では同様に□□の値を頂値とΔAUCの比較を行っているものです。また、□□の低減効果は12週間行った結果としてその効果の程度を比較したものですので、そういう意味では少しアウトカムの指標が異なっております。
コメントを頂いたものについての御説明と若干補足をいたしました。
以上でございます。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、これらについて御意見を頂きたいと思います。私からの提案になりますが、事前に頂いたコメントを一つ一つ順番に整理していくという進め方を取りたいと考えておりますが、よろしいでしょうか。
それでは、そのように進めてまいりたいと思います。御発言のある方は、テレビ会議で御参加の委員はチャット、会議室で御参加の委員は挙手でお知らせください。最初に、□□委員のコメントについて御意見がある方はいかがでしょうか。まず、□□委員、補足の説明がありましたらお願いいたします。
○□□委員 □□です。ただいま御説明いただいた内容で結構かと思います。ありがとうございました。
○□□委員 □□委員、ありがとうございます。
それでは、□□委員の御意見につきまして、更にコメントがありましたら、委員の先生方、よろしくお願いいたします。
チャットのほうには特にないようですけれども、まず初めに、試験結果のまとめ方としては補足資料でよいということでございます。
2番目、ウェブで検索したところ、□□が100平方センチメートルを超えると生活習慣病リスクが高まるとされているのですが、この申請品では100を下回っていないということで、いかがなものかという御指摘でした。事務局からの補足説明では、有意差がついているので特に100を下回っていないということで特保の申請に適さないということではないといような御説明がありました。この点について御意見いかがでしょうか。□□委員、いかがですか。
○□□委員 どうもありがとうございます。私も初めて参加させていただき、特保がこのように決められていくのだなということを勉強させていただいています。糖尿病の患者さん方は、常日頃お会いしておりますと、非常に信じやすいというか、特に食品に関しては、これだけやっていれば大丈夫なんだなというふうに考えてしまいがちなところがあります。□□委員の御意見のように、やはり本来であれば100を下回っているほうが良かろうと思います。また□□委員がおっしゃっているように、本来であれば運動などの対策も取らなければかえって逆効果になって、この□□さえ飲んでいれば健康でいられると勘違いしてしまう方がいることも考えますと、ラベリングの修正などを御検討いただくのもよろしいかなと思いました。
以上になります。
○□□委員 ありがとうございます。
この御意見について、いかがでしょうか。先生方、御意見があったらお願いいたします。
□□委員、ありがとうございます。御意見をよろしくお願いします。
○□□委員
これまでずっと議論したことを前提に考えれば、100を下回るとか上回るというだけで問題にすることはちょっと無理があるのではないかと思いますので、これはこのまま進めていただければと思います。
○□□委員 ありがとうございます。有意差が認められるということで、100をちょっと上回っておりますが、ぎりぎりということで、制度としてはこれを否定するものではないというような方針でよろしいでしょうか。
○□□委員 はい。そうだと思います。
○□□委員 □□委員、どうぞ。
○□□委員 私も今の□□委員の御意見と一緒で、ルールがそうであればいいと思ったのですけれども、今まで□□についてはこういったケースで認められた場合、100を基準とした場合はどうだったとかいうのはあるのでしょうか。
○□□委員 事務局、どうでしょうか。今までの既許可品について、そこまで今チェックできるかどうか分からないですけれども、もし分かったらお願いします。
消費者庁、お願いします。
○消費者庁食品表示企画課 消費者庁から回答させていただきます。過去の同様の訴求内容で表示している製品の論文について念のため確認を取りましたところ、100平方センチを下回っているという結果が出ているものもあれば、上回った状態でも有効性があるからということで許可されている品目がございます。どういった場合に100平方センチを下回っていたかといいますと、もともとの被験者の方が□□が少ない方を対象に試験を行っていた場合でして、今回と同程度、もともと□□を蓄積されていた方を被験者とした場合は、やはり100平方センチを下回るような結果は出ていないということでございました。
○□□委員 ありがとうございます。
○□□委員 ありがとうございます。そういうケースが認められているのだったら、認めてもいいのではないかなと個人的には思いました。
○□□委員 □□委員、ありがとうございました。
ほかの委員は、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
□□委員、お願いします。
○□□委員 今、コメントのほうにも書いたのですけれども、食事とか運動の重要性というのは大前提としてあるもので、それが上回るというところは明らかにないということで、表示の工夫が必要だと思うのですけれども、基準として……
○□□委員 先生、ちょっと声が途切れてしまったので、最後のところをもう一度お願いします。
○□□委員 すみません。チャットのほうにも書いたのですけれども、食事とか運動の重要性というのは大前提で行われているものですので、表示の仕方にも、特保を飲めばいいというところの誤解をなるべく生まない工夫が必要なのですけれども、基準として有意差等が出ているということであれば、これまでも認められてきたことですので、特に問題はないのではないかなと思います。
ただ、先生方がおっしゃっている、誤解をされる患者さんとかが多いということであれば表示の工夫が必要なのかなと思います。よろしくお願いいたします。
○□□委員 ありがとうございました。委員の先生方の御意見を取りまとめますと、今までの特保の既許可品の状況から、100平方センチを上回るものでも許可されている例があるということ。そして、今回のケースでは若干上回っておりますが、特保の今までのルールとしてそれを認めないという方向はよろしくないということなので、これはこれで了承をされたものと考えます。
それから、3番目ですけれども、10年前の資料を提出することの妥当性ということで、事務局からも御説明がありました。前回のほかの申請品のときに同じような指摘をしまして、10年前の国民健康・栄養調査の栄養素摂取量の状況、それから糖尿病の患者さん、肥満の方の割合、そういうものも全部10年間で比較していただきまして、肥満者は増えているとか、脂質の摂取量が増えているというようなこともありましたけれども、10年前の資料がそれを否定するものではないということで認めておりますので、今回更に少し新しい資料を付けていただきましたので、認めたいと思います。□□委員、よろしいでしょうか。
○□□委員 はい。結構です。
○□□委員 □□委員、どうぞ。
○□□委員 今の議論とはちょっと違うかもしれませんが、難消化性デキストリンの入った食品がすごくたくさん市場に出ているということで、過剰摂取の可能性が以前何かの製品のときに出てきたかと思いますので、この会ではやはり過剰摂取の可能性についても注意していく必要があるのかなと思ってコメントいたしました。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。過剰摂取の議論をすべきだという御意見です。
○□□委員 今日の議論ということよりも、今後も必ず特保の製品として出てくる可能性があると思いますので、どこかでは摂り過ぎによる弊害みたいな健康被害が出ないとも限らないということを頭の中に入れておく必要があるかなと思ってコメントいたしました。
以上です。
○□□委員 非常に大事なポイントをありがとうございます。難消化性デキストリンを含む特定保健用食品は多数出ておりますので、消費者の皆さんに対する普及啓発のところで消費者庁のほうにもよろしくお願いしたいと思います。
それでは、□□委員のコメントでございます。最初のポイントとしましては、文献1-16の要約の補足資料を読むと分かりますが、具体的な記載がないということなのですが、この点、補足説明がありましたらお願いいたします。
○□□委員 ありがとうございます。このように書かせてはいただきましたが、先ほどの議論からいろいろなことが分かりましたので、こちらのほうはこのままでよろしいかなと思っております。
ついでに2番目のカフェインに関してですけれども、先ほど御説明いただきまして、妊婦さんでも200以下であれば大丈夫ということがわかりました。今、□□委員が御指摘されましたように、過剰摂取の問題というのを気にしてこちらを書かせていただきました。やはり日々患者さん方とお話ししていますと、コーヒーなどを大量に摂取されている方も多いですので、カフェインの過剰摂取という問題も将来的に検討していく必要があると思っております。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。この点につきましては少し議論しておきたいと思いますけれども、皆様、□□のグレーのファイルの1-16の資料を御覧ください。179ページと下に書いてあります。めくっていただきまして文献に入りますけれども、185ページ、テーブル2の一番上に□□ということで□□というところでございますが、この数値を見ていただくと、ベースラインに比べてトリートメントのグループは有意に低下しているという結果になっております。ただ、コントロール群との比較がこの表にないということで、少し検討しなければいけないなと考えております。
184ページの右側の列で赤く囲んであるところがあります。ここに書かれているのは群間の比較で有意な差があったということが書かれていますが、これが表に出ていないということで、確かに□□委員がおっしゃるように分かりにくいような文献になっております。ただ、申請者は、2ページお戻りいただいて180ページに対象食品と被験食品を摂取した場合のベースライン、8週、12週ということで、それぞれの□□との差について数値を示しております。これは先ほどの文章を表にしたものです。見てみますと、12週のところで群間に差があるということで、一応有意差は出ているということなのですけれども、これについてよろしいでしょうか。委員の先生方、御意見ありましたらお願いいたします。
特にないようでしたら、先ほど□□委員のほうからもよろしいという御意見を頂きましたので、これはこのとおりでよろしいということにしたいと思います。
そして、カフェインのところは問題なさそうだということでございます。ありがとうございました。よろしいでしょうか。
それでは、□□委員のコメントに移りたいと思います。□□委員、表示のところがちょっと見にくいということでございますが、追加発言がありましたらお願いいたします。
○□□委員 こちらの表示のほうですが、前も同様な意見が出たことがあったと思いますけれども、「□□」というところを抜かしてしまうと「□□」がすごく強調されてしまうというようなこともありますので、その辺の表記の仕方はやはり注意を向けるべきかと思われました。デザインとも関係しますが、都合の悪い部分がむしろ薄くなってしまっているところをどういうふうに考えるかということになると思います。
○□□委員 ありがとうございます。
○□□委員 続けてよろしいですか。
○□□委員 どうぞ、お願いします。
○□□委員 2番目のコメントですけれども、今の□□委員のコメントとも少し関連しますけれども、185ページのテーブル2です。そこには本来は有意差があったということが記載され、レジェンドにはシャープとして両群で有意差があった場合に記載と書いてありますのに、ここでは記載されていないということでテーブルの不備かと思います。ただ、実際にこの文章のほうでは入っていましたので一応よしとしましたけれども、その辺は本来は注意すべきところだと思われました。
それともう1点、ほぼ同じような形で、同じような対象に行われた試験にもかかわらず、今回は食後血糖とか脂質の値で差が認められていなかったということになりますが、その辺をどう考えるかということのコメントはほしいと思われました。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。まず1点目ですけれども、表示のことについては部会のほうで更に議論いただくことになっていますので、先生の御指摘のところ、まずこの調査会で議論して、更に申し送りしたほうがよければ申し送りいたしますが、委員の先生方、いかがでしょうか。□□委員のおっしゃるとおり、もう少し分かりやすく、色のコントラスト等も分かりやすくしたほうがいいということでいかがでしょうか。御意見あればお願いします。
○□□委員 私も賛成いたします。
○□□委員 いかがでしょうか。
○□□委員 私もそうして見やすくすることが重要かと思います。
○□□委員 ありがとうございます。それでは、いかがでしょうか。
皆様から賛同いたしますというコメントを頂いております。それでは、□□委員の御指摘につきまして、調査会からも更に改良すべきということで部会への申し送り事項とさせていただきます。
それから、2点目の□□に関しては、前回の1-8とか1-10については食後の血糖値、食後の血中脂質に被験食群で有意差が認められているということですが、今回は特に中性脂肪、TGについて、例えば185ページ、TGのところを見ていただきますと、コントロール群とトリート群で逆にトリート群が上がってしまっているということで、先ほど事務局から御説明があったように、試験デザインが違っていて、最初に申請のあったものは食後の血糖値ということで、単回摂取でどうなるかというデザインですが、こちらは長期の摂取試験で12週間摂取しておりまして、食後の血糖値、中性脂肪値ということではないので、試験デザイン自体が違うので単純に比較はできないという御説明もありました。
ただ、TGが逆に上がってしまっているというところで、事務局のほうからこれは申請者のほうに尋ねていただけましたでしょうか。
○消費者委員会事務局 それでは、それを簡単に御説明いたしましょうか。
○□□委員 お願いします。
○消費者委員会事務局 分かりました。先般、事前に□□委員とお話しさせていただいたとき、この点について確認を求められたので、事前にコカ・コーラ社に確認をいたしました。コカ・コーラ社におきましても、特にここの試験終了5週間後のTGの値に有意差が出るということに対して確認したわけですけれども、彼らとしてもそこについてはデータを細かく当たってくれまして、この日の特に5週目のところで高値を示した人を実際個別に確認したところ、4名の人が高値を示していたと。その人たちの生活日誌を確認したところ、例えば、検査当日に体調不良があった人、それから、極力家に籠もりだらだら過ごしていた人というようなことで、少し生活習慣に違いがあったようだということで、その辺が影響したのではないかと。
ちなみに、その4名を除いた平均値は144.0±69.7ということで、有意差のついている値ではなかったので、その辺が影響したのではないかというようなコメントでした。なかなか細かいところまでは分からないのですけれども、TGは食事のちょっとした違いで、特にこの時期はお盆の期間ということもあったので、そのようなことで少し摂り過ぎた人があったとかいうようなことがTGに影響したのではないだろうかというコメントでした。
ちなみに、中性脂肪の一般的な正常値は30~149mg/dlということですので、試験結果はこの有意差がついている数字を含めても一応中性脂肪の正常値の範囲内であるということも言えるのではないかと思います。
以上でございます。
○□□委員 ありがとうございました。
今、事務局から御説明があったように、中性脂肪については4名の方、少し日常の生活が乱れていたというような申請者からの回答を頂いております。この点につきまして、いかがでしょうか。御意見あればお願いいたします。
○□□委員 □□ですが、よろしいでしょうか。
○□□委員 どうぞ。
○□□委員 中性脂肪はかなり不安定であるということ、ばらつきが大きいということもあると思うのですが、フォローアップ5週後というよりも、ここでは12週間での結果をプライマリーで見ているわけですね。そこのところでどうであったかということが問題と思われます。12週後のところで、例えばTGなんかに関しては両群でほとんど差がない。HDLに関しても、ベースラインからの差はあるけれども、両群での差に関してはここには記載されていないということで、表のほうでシャープとして本来は記載されるべきものが記載されていないのか、ただ、空腹時血糖の場合はシャープが入っていますので両群で差が認められたということが記載されており、その辺の記載と実際の結果をどう考えるかというところを明確にしていただければと思いました。
もちろん前の試験とは全然違いますけれども、ここで12週間たって効果がないものを実際に摂取して本当に血糖値などに関しても効果が出るのかに関しては大きい問題だと思われます。このような形で少なくとも3か月後に見たときに効果が出ていたかということは情報になると思いますし、その辺をどう考えるかというところを明確にしていただければと思った次第です。
以上です。
○□□委員 ありがとうございます。
今の□□委員の意見に対して御意見ありますでしょうか。□□委員、いかがでしょうか。
○□□委員 ありがとうございます。先生のおっしゃるとおりかと私も思いました。そういった観点からLDLコレステロールを見ますと、コントロールではない、飲んでいる人たちのほうが途中で高くなってしまって、最終的には有意差は消えているようなのですけれども、こうしたことは少し疑問に思いました。お茶を飲んでいることでかえって食生活が乱れてしまう可能性も考えられるのかなと。中性脂肪に比べましてLDLコレステロールはそこまで大きく動くということは少ないと思いますので、さっきのラベルの話に戻りますが、運動も含めてきちんとしないと意味がないということは示す必要があると思いました。
○□□委員 ありがとうございました。
ほかの委員、いかがでしょうか。御意見がありましたらチャットでもお願いいたします。特にないようでしょうか。
それでは、□□委員の2つ目の点につきまして、中性脂肪、それから□□委員御指摘のLDLコレステロール、トリート群のほうが少し上がってしまっているということで、どのように考えるかというところを申請者のほうに尋ねることが必要かなと考えます。いかがでしょうか。それでよろしいでしょうか。
それでは、この点について申請者にどのように考えるのかというところを事務局のほうからお尋ねいただきたいと思います。
○消費者委員会事務局 はい。分かりました。
□□委員、これを実際に求めますが、指摘事項としてこの回答が明確にならないと、これに対しては前に進まないということでしょうか。
○□□委員 まずは御回答いただくということで、どのように考えているかという委員の質問ですので、申請者のお考えを述べていただくというところで、まずはそこを聞いていただければと思います。
○消費者委員会事務局 分かりました。
○□□委員 それでは、いかがですか。ほかの先生方、何か御意見ありますでしょうか。
ありがとうございました。事前に頂いたコメントについては以上となります。
これ以外について、委員の皆様から御意見があればお伺いします。よろしいでしょうか。特になければ、それでは、審議結果を整理して、処理方法について確認したいと思います。事務局、よろしくお願いいたします。
○消費者委員会事務局 まず、1点目のデザインについて、これは先ほど□□委員がおっしゃいましたように、一応部会に申し送りということでさせていただきます。
それから、□□委員の御指摘にございました、あるいは□□委員の御指摘も含めて、TGですとかLDL、この辺のことについてどのように考えるかということを申請者に聞いていますが、これについては今後、継続審議という形を取るのか、それとも石見座長に一任してその結果を御判断いただくか、その辺のところはどういたしたらよろしいでしょうか。
○□□委員 委員の先生方、いかがでしょうか。□□委員、いかがですか。
○□□委員 それでよろしいと思います。よろしくお願いいたします。
○□□委員 座長預かりということでよろしいでしょうか。
○□□委員 はい。結構です。
○□□委員 □□委員はいかがでしょうか。
○□□委員 私も同様です。よろしくお願いいたします。
○□□委員 ありがとうございました。それでは、聞いていただいて、委員の皆様に回答をお回しするということはできますよね。私だけで判断しますか。一応御意見頂いた先生には回答をお示ししたほうがよろしいかなと思いますけれども。
○消費者委員会事務局 分かりました。それでは、そのように、できるだけ申請者には速やかに回答してもらうように指示をいたしまして、入手次第、まずは座長のほうにそれをお届けするという形にしたと思いますので、よろしくお願いいたします。
○□□委員 ありがとうございます。
今の内容について、委員の皆様、御意見ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、最後の質問については座長預かりということにしたいと思います。
【新規審議品目】
(2)「□□」(サントリー食品インターナショナル株式会社)
○□□委員 では、次の審議に移ります。次は、同じく新規審議品目で、サントリー食品インターナショナル株式会社「□□」でございます。消費者庁から製品等の概要の説明をお願いいたします。
○消費者庁食品表示企画課 それでは、御説明させていただきます。皆様、お手元に資料番号2-1を御用意ください。申請品目は黄色でお示ししているものになりますが、商品名「□□」、食品形態は清涼飲料水、内容量は□□です。
許可を受けようとする表示の内容は、「□□」となっています。
関与成分は、成分名がケルセチン配糖体、関与成分量は、イソクエルシトリンとして□□になっております。1日当たりの摂取目安量は□□です。
こちらはグレーでお示ししております既許可品「□□」と中身は同一でございますが、赤字でお示ししている許可表示を追加するということで審議をお願いしているものになります。よろしくお願いいたします。
○□□委員 ありがとうございました。それでは、先ほどの品目と同じく、事務局から委員のコメントについて紹介をお願いいたします。
○消費者委員会事務局 それでは、「□□」について委員の方々から寄せられたコメントを紹介させていただきますが、その前に、今回の申請内容についてもう一度繰り返し確認させていただきたいと思います。
今回の申請品目と同様、ケルセチン配糖体を関与成分として、「体脂肪を減らすのを助ける」ということで特保の許可を得ている品目は数多くございます。今回の申請内容は既許可品と比べて何が違うのかと申しますと、新しいヒト試験を1つ追加して、それに有効性の根拠といたしまして、資料2-1の赤字部分で書きました「□□」という文言を追加したいということが今回の申請品目の特徴といいますか、内容になっております。
従来品、既許可品ではヒト試験が行われておるのですけれども、その試験条件は日常、歩行数にしまして1日7,000歩程度。これが申請者は日常の身体活動に相当する量だと言っておりますけれども、そういう条件で行ったヒト試験でケルセチン配糖体を配合した飲料の有効性というものを示しております。今回はそれに加えまして1万歩程度の歩行、従来に比べて3,000歩多く歩いた人を対象に対照飲料、被験飲料を摂取させ、その結果、被験飲料で体脂肪の低減が有意に確認されたことを示しているというものでございます。
この試験については事前にお配りした資料で事務局のほうから本日の議論のポイントになるのではないかということで示させていただいておりますけれども、文献1-10には1万歩程度の歩行という条件の下での対照飲料、摂取飲料の比較はございますが、1万歩歩いた人と7,000歩歩いた人との比較は全く示されていないわけですが、有効性の根拠としてこれで適切かどうかということを一つ御議論いただきたいと思います。
もう一つ、文献1-10で有意差があるとしておるのですけれども、本試験の主要評価項目は全脂肪面積ということになっております。そういう前提で試験を実施しております。その結果、摂取8週目、12週目で対照飲料群と被験飲料群の間では全脂肪面積に有意な差が認められております。申請者はそれをもって有効性があると判断しておりますが、詳細に結果を見てみますと、全脂肪面積ということでこれは有意に減っているのですけれども、減っているのは皮下脂肪面積であって、内臓脂肪面積は有意には減っていない。減少傾向にはありますけれども、有意には減っていないといった試験結果になっております。特保として体脂肪低減効果を訴求するものの根拠データとして、皮下脂肪を低減ということで十分なのかということも併せて御議論いただきたいと考えております。
委員の方々から頂きましたコメントも、この文献1-10についてのコメントがほとんどでございます。
資料2-2を御覧ください。まず、□□委員からのコメントは、文献1-10の表4、腹部脂肪面積の推移はPPSでの結果がある。表3の栄養摂取量の推移はFASでの結果が示されている。栄養摂取量は脂肪量にも影響してくるが、PPS、FASを使い分けることに何か理由があるのかということでございます。
このコメントにつきましては、申請書の文献1-10の部分を御覧いただけますでしょうか。文献1-10、文献全体の通しページである180ページになります。180ページの真ん中辺に表3、栄養摂取量の推移(FAS)となっております。その下に表4、腹部脂肪面積の推移(PPS)となっております。表4に表されている結果が有効性の根拠となってくるわけですけれども、被験飲料摂取群、対照飲料摂取群で栄養摂取に偏りがない、差がないということを示すためには表3のほうもPPSで示すのが適切ではないかと思われますが、この点についてどうかという御意見でございます。
続きまして、□□委員からのコメントを紹介させていただきます。□□委員からのコメントも1-10に関連したものでして、人によって一日の歩数は異なり、3,500歩程度歩く人から1万3,500歩程度歩く人が3,000歩余計に歩いた場合の結果のみが示されており、余計に3,000歩歩かなかった場合との比較がないため、3,000歩程度の歩行の根拠は薄いような気がしますということでございます。
2点目といたしまして、本品は皮下脂肪が減るという結果によって体脂肪を減らす効果をうたっている。許可表示文言としては間違っていないと思うが、これまでの成分と同じものについて、あまり効果の出なかった結果を基に文言を換える申請を特保として認めてもよいのかということでございます。
続きまして、□□委員からのコメントでございます。文献1-10に関してでございまして、まず、本来であれば体脂肪のうち生活習慣病と密接に関連しているのは皮下脂肪ではなく内臓脂肪です。あえて主要評価項目を全脂肪面積としているのは、内臓脂肪の減少が認められなかったからなのでしょうか。また、対象もBMI 25以上30未満の肥満者であり、運動を増やせば体重も減りやすい集団ではあると考えますということでございます。
それから、2点目といたしまして、単なる感想ですがとおっしゃっておりますが、最近の糖尿病診療の現場では、1週間に150分程度の有酸素運動を進めており、歩数にすると現状の平均歩数プラス2,000歩で1日当たり8,000歩程度となっています。プラス3,000歩でなくても効果はあるものなのかは気になりましたということでございました。
続きまして、□□委員からのコメントです。ケルセチン配糖体配合飲料の継続摂取及び歩行運動の組合せによる肥満者の体脂肪低減効果に関して層別割付に基づくRCTとして実施された試験に関して、特に大きな問題はないと考えますというコメントをまず頂いております。
それから、今回新たに行われました文献1-10と従来品といいますか、既許可品で行われていました7,000歩程度の歩行という条件で行われたヒト試験、文献1-8という番号になりますけれども、この2つの試験結果を比較してまた別のコメントをされております。
なお、前回の試験、2012年の文献1-8と比べて今回はやや肥満度が高い被験者となっているようです。12週での変化量は前回の被験飲料群とほぼ同じ程度ですが、8週目ではいずれの指標も変化量は有意となっておらず、前回の傾向とはやや異なっていますが、この点についてはどのように考えておられるか、お考えをお聞かせくださいということです。
このコメントにつきまして、文献1-10、先ほど□□委員からのコメントのところで御覧いただきました180ページの表2、表3、表4、この辺を御覧いただきたいと思います。
もう一つ、文献1-8につきましては、同じくこの論文の139ページを併せて御覧いただけますでしょうか。文献1-8の139ページに7,000歩の歩行で行ったヒト試験の結果が載っております。上の表1のところに被験者背景ということで、年齢、身長ということが並んで、上から4番目にBMIという項目がございます。それから、その下に表2として腹部脂肪面積変化表の推移ということで8週目、12週目、ここでの全脂肪、内臓脂肪、皮下脂肪の変化というものが示されております。□□委員のほうからは、この被験者の背景、特にBMIと腹部脂肪面積変化の推移というもの、二つの試験でのそういったものを比べたときに若干違いがあるのではないかということをコメントされております。
□□委員からのコメントの3点目といたしまして、これは表示に関わる部分ですけれども、表記として、今回申請されておりますのは活動を追加するときに「□□」となっておりますが、前段の部分ではちょっと違った表現をしておりますので、この最後の部分も、うんぬんの活動を追加するときに、「本品を併用することで体脂肪をさらに減らすのを助けます」という表現にしたほうが適当ではないかと思いますというコメントでございます。
事務局からのコメントの紹介は以上になりますが、コメントを寄せられた先生方、何か追加で御説明されることがあればぜひともお願いいたします。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、委員から頂戴したコメントについて意見等を頂きたいと思います。先ほどの品目と同様に、事前に頂いたコメントを一つ一つ順番に整理していくという進め方を取りたいと考えております。よろしいでしょうか。
それでは、そのように進めてまいりたいと考えます。最初に□□委員のコメントについてです。□□委員のコメントについては、先ほど事務局から説明があったように、栄養摂取量はFAS、すなわちFull Analysis Setということで、最大解析対象者集団ということで、基本的に登録された人をほぼ全員について解析したということでございます。それから、実際の腹部脂肪の面積の解析はPPS、Per Protocol Setということで、実際に対象者となった方について解析したということで、解析対象が違うということでございます。これについていかがなものかというコメントですが、事前に事務局が申請者に問い合わせたとのことなので、その結果について事務局から御説明をお願いいたします。
○消費者委員会事務局 □□委員からのコメントにつきまして、申請者に事前に問い合わせた結果について御紹介させていただきます。まず、FAS、PPSを使い分けているといいますか、解析によって違ったやり方をしていることの理由については、申請者のほうは、栄養摂取量は試験期間を通して試験が適切に行われていることを確認する目的で測定していることから、最大の解析範囲であるFASで解析しておりますということで、何を見ているかというと、栄養摂取量が大きく変化していないこと、両群に大きな差がないこと、これを見るためにFASでやっているというふうな回答でございました。
ただ、申請者からこのような回答をもらっておるのですが、このコメントとは別に、申請者にこの試験の試験実施計画書というものを提出してもらっております。その中には、栄養解析については有効性評価項目で得られる結果が試験食品の摂取に伴う影響であることを担保することを目的として設定していると記載されております。言い換えてしまいますと、有効性が認められたということが栄養摂取の偏りによるものではなくて、被検食品、今回の申請品の効果によるものである。そのことを担保する目的として栄養解析をやっていますというふうに試験実施計画書には書かれております。そういたしますと、脂肪面積の解析というのはPPSでやっておりますので、栄養摂取量の解析もPPSでやったほうがより適切なのかなという気はいたします。
以上でございます。
○□□委員 御説明ありがとうございました。今の質問と事務局からの御説明について、□□委員、いかがでしょうか。この件について御意見をお願いいたします。
○□□委員 一般的には実臨床に近いという形で、臨床試験の場合はFASを基準にすることが多いと思います。なぜPPSでやったかというところで、かなりきつい条件を制覇した人だけのデータ解析結果ということで、むしろFASで両方とも行うべきではないかなと考えております。その辺も含めて、少なくともFASでやった結果はどうなっているかということを回答していただくのが適当と考えます。
○□□委員 ありがとうございました。
腹部脂肪面積のほうをFASでやった結果を出していただきたいということでよろしいですね。
○□□委員 はい。一方をFASでやっておりますが、少なくともFASの結果ではどうなったかということも示していただきたいと思います。
○□□委員 ありがとうございます。
ほかの委員、いかがでしょうか。どうぞ、□□委員、お願いします。
○□□委員 少し私は見方が間違っているのかもしれないのですけれども、179ページのフローのところを見ますと、脱落をされた方などが数に入っているということで、最終的にそろえるというところでは、現実的にはPPSでそろえるということが数値として出しやすいのかなと感じたのですけれども、いかがでしょうか。
○□□委員 □□委員の御意見ですと、やはり脱落者、その他解析に不適切な方を除いた最終的なプロトコルに参加した方の解析をするのが適切だという御意見です。ほかの委員の先生方、いかがでしょうか。□□委員、いかがでしょうか。
○□□委員 ありがとうございます。先生方の御意見はどちらももっともだと思いますが、両方出していただけると比較ができていいかなと思いました。
○□□委員 ごもっともな意見だと思います。一応、計画書では栄養調査の結果を担保にPPSの体脂肪の結果を担保しているということですので、私としては、栄養調査のほうもPPSで出していった結果を見てみたいということと、また、□□委員は、全体の体脂肪についてFASで解析した結果も出していただきたいということですので、両方出していただくことができるかということで、いかがでしょうか。事務局、お願いします。
○消費者委員会事務局 事務局から説明させていただきます。まず、□□委員がおっしゃるように、有効性評価のほうではFASを使うのが一般的だということでございましたけれども、私も調べさせていただきましたところ、確かに医薬の分野ではそのような考え方が強くなっているのかなという感じを受けております。ただ、特保の有効性判定のやり方としては、特にFASでなければならぬ、PPSでなければならぬと、そこまでは決めていないというのが今日現在のルールになっているということをまず1点御説明させていただきたいと思います。
この申請者はこれまでも多くの品目を申請しておりまして、従来から有効性はPPSで、安全性はFASで評価しますということを、そのこと自体は試験実施計画書にも盛り込まれておりますし、そういったことでやるということで説明しておりまして、以前もこの申請者の品目についてPPS、FAS、両方要るのではないかというような御意見が出ましたけれども、今お話ししましたように、特にFASでなければならぬというようなルールもないので、申請者の考えを聞いて、申請者としては、まず、安全性のほうはできる限り多くの人で小さな事象も把握したいということでFASでやっていますということ。それから、PPSのほうは効果というものをはっきりつかむために試験を最後までやった人に絞ってPPSで解析しておりますということを回答して、それで調査会のほうは大体了承されてきたという経緯がございます。
そういった状況ではございますが、当然、データは残っていると思いますので、この有効性の根拠になります脂肪面積の推移、それから、それと関連してきます栄養摂取量の推移、そういったものについてPPS、FAS、両方での解析結果を示してくれということを調査会から求める、それは可能だというふうに考えております。
○□□委員 ありがとうございました。それでは、可能な限りそのような形で、両方出せるようでしたらデータを出していただくということで、もし出せないのであれば、その理由を明確に御説明いただきたいということでよろしいでしょうか。
今、事務局から御説明があったように、確かに食品成分あるいは食品の健康効果について有効性を見る場合はPPSで解析するのがほとんどというふうに私も理解しておりますので、その辺りも申請者のこれまでの申請の意向もあると思いますので、そういうところも考慮して申請者のほうに出せるものは出していただきたいということで問い合わせいただきたいと思います。よろしいでしょうか。御意見ありますでしょうか。
○消費者委員会事務局 □□委員、すみません。今のことにつきまして申請者のほうに求めますのは、栄養摂取量と脂肪面積についてだけでよろしいですか。PPS、FAS、両方出してくれと。
○□□委員 はい。今のところ表3と4についての議論ですので、それでよろしいかと思います。できる限り透明性を重視したいと思いますので、栄養のほうはFASを使ったというところで、実際はどうだったのかという疑問がありますので、透明性を担保する意味においてもデータを出していただければと思います。
○消費者委員会事務局 承知しました。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、次のコメントに参ります。□□委員のコメントで、人によって1日の歩数は異なっているということで、3,000歩余計に歩いた場合の結果のみが示されていて、3,000歩余計に歩かなかった人のデータがないということ。□□委員、コメントについて更に御意見、追加があればお願いいたします。
○□□委員 □□です。これはこの前の論文とセットでということを申請者の方は考えているのかなと後から思いまして、単なる感想ということになります。今回の許可文言が3,000歩という具体的な数字を許可の文言に入れるということは初めてではないのでしょうか。次のコメントもほぼ感想ですけれども、書かせていただきました。
私としては、先生方がこういうことでいいんですということであれば、特に追加のコメントはございません。よろしくお願いします。
○□□委員 ありがとうございました。
この3,000歩というのは、申請書を読みますと、国民健康・栄養調査の結果では大体日常的に歩いている歩数が平均で20歳から60歳で7,000歩程度、そして、健康日本21の目標が1万歩ですので、あと3,000歩足りないということで、そこのところを根拠としているようでございます。この件について、いかがでしょうか。委員の先生方、御意見お願いいたします。□□委員、お願いいたします。
○□□委員 ありがとうございます。私も次のところに少し歩数については書かせていただいたのですけれども、もう既に承認されている製品にプラス運動もしましょうということであれば、3,000歩でもいいのかなと思いつつ、3,000歩というのが少し昔のデータによって出てきているのが気になります。患者さん方には、1万歩の歩行を長い間お勧めはしてきたけれども、高齢などで実際に1万歩歩くことができない方が多いので、最近は少し緩やかにしています。歩くことができない方々から3,000歩プラスしないといけないのでしょうかねという御質問を頂くことはあるかなと思いました。
以上です。
○□□委員 ありがとうございます。
特に3,000歩についてはいかがでしょうか。ほかの委員の先生方、御意見があったらお願いいたします。□□委員、お願いします。
○□□委員 個人的には、3,000というあまりはっきりした数字を記載までしないほうがよいのではないかと思います。運動と組み合わせるというところは大変大賛成なのですけれども、年齢のことも記載はされていないですし、一律にということで書いてしまいますと、むしろ負担になる可能性が否めないかなと考えます。
心掛けることとして運動と組み合わせるということがうまく表現できる表現方法を考えていくというほうが建設的かなと思います。
○□□委員 ありがとうございます。
いかがでしょうか。□□委員、お願いします。
○□□委員 3,000歩という言葉が正しいかどうかは分かりませんけれども、少なくとも運動を推奨することが目的であるとすれば、これはこれでよろしいのではないかという気がします。
以上です。
○□□委員 すみません。先生は、3,000歩が書いてあってもよろしいという御意見でいいですか。
○□□委員 はい。そうです。
○□□委員 ありがとうございます。
いかがでしょうか。事務局、お願いします。
○消費者委員会事務局 事務局ですが、若干説明をさせていただきたいと思います。今、委員の方々の発言の中に、運動を追加することでというような発言があったかと思います。今回の追加で出されました文献1-10では、1万歩という従来に比べると3,000歩多い条件下でやったというだけで、7,000歩と1万歩の比較、言葉を換えて言いますと、7,000歩よりも1万歩のときのほうがもっと効いたというようなデータは示されておりません。この1-10の結果から、運動を追加したときにというような御判断といいますか、そういった解釈をされるのが適切なのかどうか、ちょっと疑問に思うところがありましたので、事務局のほうから発言させていただいております。
○□□委員 □□委員、お願いします。
○□□委員 今事務局がおっしゃったことと同じです。比較されていないので、更に効果があるのかというところをこのような形で記載していいのかなというところがちょっと。
○□□委員 □□委員としては、この「□□」という文言がいかがなものかということでしょうか。
○□□委員 そうですね。はい。
○□□委員 7,000歩に比べて1万歩のほうが更に効果的というデータはないということなので、この「□□」という文言が不適切なのではないかということですね。
○□□委員 「□□」というのはどうかなという形です。
○□□委員 ありがとうございます。本来ならば何もしない群、それから被験食を摂取した群、それから3,000歩余計に歩いた群、そして両方、被験食と3,000歩の4群で二元配置をやるべきなのですけれども、7,000歩だけというコントロール群がないので比較のしようがないということで、ただ3,000歩余分に歩いて摂取した群と摂取していない群ということです。本来試験デザインがいかがなものかなというふうに思われますけれども、いかがでしょうか。その辺り、□□委員、御意見があればお願いします。
○□□委員 おっしゃるように、ここでは特に3,000歩ぐらい増やしたときということだけであって、例えば1日の平均が、ここでの対象は7,000歩ですけれども、摂る人によっては4,000歩、3,000歩ぐらいだった人が3,000歩増やせばいいというふうに捉えてしまう可能性もあると思うので、その辺も考慮して、ここのところで3,000歩増やすというところの根拠がどの程度あるかというのはなかなか難しいところだと思います。ですので、あえて入れることが良いかどうかということです。もし入れるのだとすれば、7,000歩の人が3,000歩増やしたときの試験ではということを断るか。むしろ誤解を生んでしまうような気がいたしますが、いかがでしょうか。
○□□委員 ありがとうございます。
その前に御意見のある委員がいらっしゃいますので、まず、□□委員、お願いします。
○□□委員 □□です。実施計画書の中の具体的な指示内容って、3,000歩程度多く歩くようにといった趣旨になっていたのですかね。介入の中で、飲む、飲まないもありますけれども、歩数に関する指示というのはどういう指示だったのですか。177ページに書いてあることがそのまま実行されたかどうか。
○□□委員 歩数のデータ、モニターのデータはここにはあるのですか。事務局、お願いします。
○消費者委員会事務局 少々お待ちください。今、計画書の確認をしますので。
○□□委員 Per Protocol Setの中でも一応この指示が守られたかどうかというのがきちんと担保された形で入ってきているのでしょうかね。いずれにしても、被験飲料を飲むプラス3,000歩という介入が担保されているかどうかというところが試験デザイン上重要になってくるので。
○□□委員 □□委員、お願いします。
○□□委員 177ページのところに試験対象者数で「試験期間中、試験開始前よりも1日平均3,000歩以上多く歩いている対象者を抽出し」というふうに書いてありますので、条件としてはそういう方を抽出したのかなと思うのですけれども、しかし、やはり個人差がいろいろあると思いますので、少し多く歩くということの推奨とともに組み合わせたときに、少なくとも安全性は担保されて、効果も前回のように見られたという内容かなと思いました。
○□□委員 ありがとうございます。事務局、いかがですか。
○消費者委員会事務局 試験実施計画書に記載されている関連の部分を御紹介させていただきますと、まず試験をやるときに被験者に生活日誌をつけさせております。ここに書いているのを見てみますと、紙での日誌とウェブでの日誌と両方やっているようです。ウェブでの日誌で摂取開始日から試験終了日までということで、検査項目として試験食品摂取状況、それから歩数の記載、それから新型コロナウイルス対策に関するアンケートと、こういった三つの項目についてウェブで生活日誌をつけさせるといった試験を計画しております。ですので、歩数の記録というのは間違いなくさせていると言ってよろしいのかなと。
これは計画書ですので、実際に何歩歩いたかというのは出てきませんけれども、その結果として1-10のほうに1万歩程度歩行したという結果が記載されているのではないかと考えます。
○□□委員 ありがとうございました。
□□委員、いかがでしょうか。
○□□委員 状況は分かりました。歩数については、いずれにしても平均歩数との差があったという、そこだけですね。被験者ごとの運動がどのぐらい適切だったかという評価は、一応モニタリングはされているというところで、Per Protocolが一応評価されているという理解ですね。分かりました。ちょっと考えてみます。
○□□委員 ありがとうございます。
□□委員、お願いします。
○□□委員 すみません。会議室の先生方の意見がよく聞き取れないのですけれども、今の□□委員の御質問で、そこが私も知りたかったところだったので、よく分かりました。一応平均ということであったので、統計は私の専門ではないですけれども、感覚としてはそこが担保されているのであれば言ってもいいかなと思いました。ちょっと意見を変えます。ありがとうございます。
○□□委員 ありがとうございました。
歩数については3,000歩±500歩で指導して、モニタリングは日誌につけていただいて、そして、それに相当する方を抽出したということなので、一応プロトコルに参加した人の歩数は担保されている状況ではないかと判断できます。
○□□委員 承知しました。
○□□委員 ありがとうございます。それでは、よろしいでしょうか。□□委員の御意見で、3,000歩というところはよろしいということになるかと考えます。
最後のコメントで、皮下脂肪が減るという結果によって体脂肪を減らす効果をうたっている。表現としては問題ないが、あまり効果が出なかった結果を基に文言を換えるのは特保としていかがなものかということで、データの取り方について解釈が求められると思います。そのことに関しては、□□委員、お願いいたします。
○□□委員 これは先ほどのところに関連してしまうのですが、先ほどので、もし運動量ということをきちんとやるのであれば、除外基準に入っていたのではないかなと思われましたので、その辺は確認していただいたほうがよろしいかと思います。一日の平均運動量が7,000歩というのが前提にされていますので、もし平均運動量のすごく低い人が3,000歩だけ運動を付加すればいいと受け取ってしまったときに、果たして効果が出るかどうかということに関して何も示されていません。ここで3,000歩というのを出すことはかなりリスクがあるかなと思いましたので、付け加えさせていただきました。
○□□委員 ありがとうございます。
それでは、このデータについてですが、□□委員の御質問にも関連してきますけれども、データを見ますと180ページの表4になりますね。全脂肪面積は両群で有意差がついていて、皮下脂肪面積も両群で有意差がついているのですが、内臓脂肪は減少傾向ということで、p値が0.11となっておりますので、減少傾向ということはあるかと思います。この辺りの解釈について、事務局からこれは申請者にどのように考えるか尋ねていただいていると思いますが、その点についてまずは御説明をお願いいたします。
○消費者委員会事務局 申請者のほうは、試験計画書で設定いたしました主要評価項目が全脂肪面積ということで試験を開始しております。結果として全脂肪面積で有意な減少が認められたということから、本品の有効性は確認されていると考えると、そういった趣旨の回答が寄せられております。
○□□委員 □□委員、いかがでしょうか。
○□□委員 最初にプロトコルが全脂肪面積であるのであれば、それは致し方ないかなと思います。なぜ全脂肪面積にしたのかなという多少の疑問は残りますけれども、そのほうが結果が出やすかったのかなという感想です。
○□□委員 ありがとうございました。特保の申請の際の留意点で別添2というのがあるのですが、そこには特に体脂肪については内臓脂肪面積であるべきというような記載はなくて、CTですとかBMI、インピーダンス等で全脂肪面積について計測するというような記載がありまして、特に内臓脂肪に特化したものではないので、この場合、申請品の場合は体脂肪ということでうたっておりますので、少し内臓脂肪については有意差がつきにくいということでありますが、いかがでしょうか。これは運動もしておりますので、コントロール群も運動している影響が出ているということもあると思いますので、きれいにクリアカットにデータが出ていないということはあるかと思います。いかがでしょうか。このデータについてはよろしいでしょうか。
それでは、今のデータについてはお認めいただいたということでよろしいかと思うのですが、先ほどの7,000歩歩いた方のデータがないということで、比較できるのかというところ。それから、□□委員のコメントで、3,000歩ということを出すのはリスクではないかという、□□委員もそうでしたけれども、そういう意見がありました。この点についていかがでしょうか。プロトコルの試験デザインのことになってしまいますけれども、事務局からも疑問点として挙げられていますので、この点について少し議論しなければいけないかなと考えております。いかがでしょうか。
□□委員、お願いします。
○□□委員 私は推奨するというのでよろしいのではないでしょうかという意見を出しましたが、科学的な根拠がないものに対して3,000という明確な基準を載せるのは危険であるということに対しては、確かにそのとおりだと思いますので、運動を推奨する文言に切り替えることを条件にして、具体的に3,000歩というのを省いていただけるような表現の仕方でお願いするという形を取るのが妥当かなと思います。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
□□委員、お願いします。
○□□委員 私も同じ意見です。やはり3,000というのが非常に曖昧な介入ですので、それについての懸念事項があるので。
あと、議論としては戻るのですけれども、脂肪面積がPPSで出ていますけれども、多分、FASで比べるべきだと思いますね。これに関しても少し科学的な議論をしようと思うと、FASとPPS、あまり乖離がなければいいのですけれども、その乖離の程度についてはちょっと気になりますね。脂肪面積について。
以上になります。
○□□委員 ありがとうございました。先ほどのFASとPPSの件については両方出していただくということで事務局にお願いしておりますので、今の□□委員の御意見、事務局のほうから投げていただけると思います。ありがとうございました。
それから、多くの委員からここで3,000歩という歩数を出すのはリスキーではないかという御意見を頂きました。実際、対象者は3,500から1万何百歩まで、平均7,000歩ということなのですが、かなり幅があるということで、この表示にしてしまうと3,000歩歩けばいいというような間違った情報を出してしまう懸念があるということで、この点については表示のこともありますので、部会への申し送り事項ということになりますでしょうか。事務局、お願いします。
○消費者委員会事務局 委員の皆様方の御意見を伺っておりますと、単に表現として適切かどうかということ以外にも、有効性の根拠として、最終的にはその許可表示文言になってくるわけですが、その根拠として1-10という試験だけでは足りないのではないか、特に3,000歩ということを許可表示文言の中に入れ込むには根拠が弱いのではないかというような御意見が多かったように思うのですけれども、いかがでしょうか。違っていたらすみません。修正をお願いいたします。
○□□委員 □□委員、いかがですか。
○□□委員 ちょっと事務局のコメントがはっきり聞こえなかったのですけれども、やはりこれは試験のデザインの中で3,000歩プラスしていますという介入の根拠が非常に曖昧なのと、実際に例えばプラセボと比較して成分があるなしでちゃんと比べていますというので足すことのプラス3,000歩という介入が非常に不明確、もしくは不完全、そんな気がします。ちょっとこれは結論として3,000歩プラスの介入も見ていますというのは、このデータでいくと、論文上も、はっきり言えているのだろうかというのがちょっと不安ですね。ちょっと不完全な話を介入と言っているので、どうかなというのは正直思いますね。
○□□委員 ありがとうございました。
□□委員、お願いします。
○□□委員 先ほど申しましたとおり、3,000歩というのはやはりどの先生方も根拠がないということになりますので、具体的な数字を出すのではなくて、運動を推奨するような文言に換えていただくほうが正しい評価の仕方ではないかと思います。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
□□委員、どうぞ。
○□□委員 最初、3,000に疑問を持って、ちょっと納得したところだったのですけれども、専門の先生方がおっしゃるのでさらに再度納得して、表示をやはり検討し直していただくということに私は賛成です。よろしくお願いいたします。
○□□委員 ありがとうございました。
事務局、どうぞ。
○消費者委員会事務局 3,000歩というふうに書くことを中心に許可表示文言があまり適切ではない、修正すべきではないかという御意見が大方かと思います。通常、許可表示文言を修正すべきというようなことが調査会の結論となれば、先ほどの最初の品目もそうでしたけれども、部会へ申し送るということにさせていただくのですが、この3,000歩うんぬんということについては、有効性の根拠データとも絡んできますので、部会にお送りする前にもう一度調査会で御検討いただいてもよろしいのかなとも思うのですが、いかがでしょうか。例えばこの品目につきまして、ちょっと先へ行ってしまいますけれども、□□委員からのコメントにございます、「□□」という、この「□□」を入れるか入れないかということについては、部会のほうに申し送っていただくということでよろしいのかなと思いますけれども、3,000歩があまり適切ではないとすると、ではどういった文言なら良いのかということをもう一度申請者に根本からといいますか、最初から考えて提案していただかないと、調査会、あるいはその後の部会で御議論いただくのも難しいのかなと考えるのですが、いかがでしょうか。
○□□委員 ありがとうございます。確かに3,000歩をどのような文言に直せばいいかという単純な問題ではなくて、試験デザインのほうにも関わってくる問題で、7,000歩の方と1万歩の方の比較もないですし、その辺りはどのように考えているかというところも当初の疑問として残っていますので、調査会としては試験デザイン、そして3,000歩の根拠について、もう少しこの表示が消費者の皆さんに対して誤解を与えないような言い方にならないかということで、もう一つ考察していただくというところを一回戻すということでいかがでしょうか。このまま部会に上げても、根拠についてどういうふうに考えているのかというのは申請者のほうにもう一回尋ねることになる可能性がありますので、根拠についてはやはり調査会のほうで明らかにしておくべきと考えておりますので、全体を含めて1万歩程度歩行している人を対象に飲料を摂取していただく試験を行っているのですけれども、7,000歩程度についてはどのように考えているのかということで、もう一回差し戻していただくということでいかがでしょうか。□□委員、どうぞ。
○□□委員 もし戻してもう一度考えていただくといったときに、少し気になっていたところがあるのですけれども、生活習慣で個人の行動変容が起こったときにというところを見ていると思います。平均して3,000という数字がなかなか個人のことだと出てこないとは思うのですけれども、これまでの生活習慣よりおおむねこのくらい上げてみたという行動変容が起こったときに何が起こるのか、そのときに何か助けになるような効果がこの製品にあるのかといったところですと、変化量のところが対照群の方に比べて少し早く出てきている傾向はあるのかなというふうにも見られるかと思います。12週まで見なくても8週のときにどうかとかですね。そうしますと、行動変容を起こしたときの効果といいますか、変化が早めに見られるということをうまく、本当にデータとしても示されていて、良い表現があるのであれば、□□委員の書かれた、どこを助けるのかといったところを少し具体的にイメージできるのかなと個人的には感じました。
以上です。
○□□委員 ありがとうございました。
事務局、どうぞ。
○消費者委員会事務局 今、□□委員がおっしゃった行動変容というのは、7,000歩歩行から1万歩歩行になるということを指しているのでしょうか。
○□□委員 そうですね。それまでの生活習慣よりも3,000ぐらい増やしたということで、それぞれのペースの方プラス3,000。4,000足す3,000、7,000足す3,000といろいろな方がいらしたかと思うのですけれども、抽出はプラス3,000というところが担保された方だけ解析をされているという状況かと思うのですけれども、これは個人の中で前と後の行動が違いますといったところを見ている試験だと思いますので、そのときに個人の中でどのような変化が起こったのかというところをこの変化量という数字で見ているとしましたらば、対照群の方よりも変化が早めに現れてきているということが、解析をしていただいて、この数字だけだと私はちょっと分からないのですけれども、そういう観点からも見ていただくと少しイメージしやすくなるのではないかなと思いました。
○□□委員 ありがとうございました。
○消費者委員会事務局 例えば1-10の試験の被験者さんについて、1万歩歩いたときにはこうでしたというデータはありますけれども、その被験者さんが7,000歩歩いたときのデータというのは全くないですよね。
○□□委員 もちろんそうなのですが、そこはあれば一番よいのですけれども、そのデータから何か具体的なイメージを引き出そうとしたときに、もし変化が起こるのであれば、変化量のスピードというのを何らか数値化してみるという試みはしてみてもよいのかなと感じましたので、発言させていただきました。
○消費者委員会事務局 そういった解析もできるのかもしれませんが、ただ、この調査会で議論いただいて、出していただきたい結論というのは、この品目を特保として認めるのが適切か、あるいはこのデータでは有効性が認められないので特保としては認められないのかと、最終的にはそこの結論を出していただくことになるわけですね。その判断をしていただく際に、行動変容によって対照飲料摂取群と被験飲料摂取群で変化の出方の早い遅いが出てくるのかといったことが特保として認める認めないの判断に大きく影響してくるということであれば、それは明らかにしていく必要があると思うのですが、さほど特保としての許可の可否というところに結びついてこないといいますか、あまり深く関わってこないようなことであれば、それは申請者にどう考えるのか、そんな解析できるかということを問い合わせてみるのは全然差し支えないことではありますけれども、そこがはっきりしないと調査会としては許可できないということまでは言えないのかなと考えますので、□□委員の御意見は、そういう御意見であれば、それはどのように扱うのかというところまで調査会として御検討いただきたいと思います。
○□□委員 すみません。ちょっと変な角度からの意見で大変失礼しました。何にしても自分の前と後ということで、個人の軸の中で考えるときに少し介入といっても複雑な設定にはなっておりますので、まさに対象といっても7,000歩の方といいますか、変えなかった方はどうだったのかということとか、そういう辺りになるのかと思いますので、平均値で示されるものではないというところを考えますと、一番最初に戻るのですけれども、3,000というところだけが平均値的に数字が出てくるところは少なくとも変えていただいた上で、なかなか数字で表しづらいということになったときに、ほかの数字の表し方というのを模索する場合の一例として思いつきで言ってしまいました。ありがとうございます。
○□□委員 ありがとうございました。データとしては表4になるわけで、先ほど委員の先生方にこのデータについてお伺いしたところ、このデータでよろしいのではないかということなので、若干内臓脂肪面積の有意差が低いですけれども、特保の基準については特に内臓脂肪に言及するような基準にはなっていないので、全脂肪面積として許可文言を表示するということはよろしいのではないかと考えますけれども、やはり多くの委員の先生が、ベースラインが違う中で3,000歩という数字だけが出てしまって、何もしない人がただ3,000歩歩いてそうなるのかというとそうでもないということで、実際にデータに即した表示にしていただきたいということで、一回申請者のほうに戻していただいて、3,000歩の根拠と、表示としてそれが適切なのかということで、委員の多くは3,000歩というのが独り歩きして誤解を招くのではないかという意見が多かったので、その辺りの表示についてもう一度お考えをいただきたいという調査会としての意見でいかがでしょうか。委員の先生方、よろしいですか。□□委員どうぞ。
○□□委員 私も3,000歩でもいいのではないかと申し上げてしまいましたが、やはり今何歩歩いている方がプラスこれだけしたときにどうなりましたというのを書かないといけないと思いました。電車の中吊りなどでも特保の大きな広告がありますから、プラス3,000が独り歩きしてしまうと、糖尿病の診療の実情ともちょっと変わってきてしまいますので、ぜひ事実を淡々と書いていただくのがよろしいかなと思いました。
○□□委員 ありがとうございます。よろしいでしょうか。
□□委員は退席されました。
□□委員、お願いします。
○□□委員 いえ、これは賛同しますという手です。私も□□委員と同じで退席させていただきますので、座長にお願いいたします。
○□□委員 承知しました。□□委員と□□委員からは、今の意見に賛同くださるという御意見でした。ほかの委員の先生方、よろしいでしょうか。
それでは、この件についてはそのように申請者に尋ねるということで進めたいと思います。
それでは、□□委員の御意見で、前回の試験、1-8、2-23と比べて今回はやや肥満度が高い被験者となっているようですが、12週での変化量は前回の試験とほぼ同じ程度ですが、8週ではいずれの指標も変化量は有意となっておらず、前回の傾向とはやや異なっていますが、これはどういうことかお聞かせくださいということです。この点については事前に申請者に尋ねていると思いますので、事務局からお願いいたします。
○消費者委員会事務局 事務局から補足説明させていただきます。まず、文献1-8につきましては、139ページを御覧ください。1-10のほうは180ページになりまして、この2ページにあります表を比較していただきたいのですが、委員の皆様には2つのページを同時に見ることは難しいかと思いますが、関連する数字はそこにあるということでございます。
まず、□□委員のほうから、1-8と比べて今回の1-10では被験者の肥満度がやや高いのではないかということを言われております。BMIを見てみますと、以前の試験、文献1-8のほうは、対照飲料摂取群のBMIが26.91、被験飲料摂取量のBMIが27.02、約27でした。今回の試験、1-10のBMIを見てみますと、被験飲料摂取群が27.01、対照飲料摂取群が27.00と、平均値だけ今私は読み上げましたが、前回も今回も両群ともBMIは大体27.0ぐらいという値が示されておりますが、□□委員の御指摘は違うところでしょうか。
○□□委員 よろしいですか。ここの部分は私のほうの間違いで、ほぼ同じくらいでしたので、ここは訂正してください。あと、8週目に関しても、内臓脂肪だけが有意になっていないということで、ここの表現もちょっと違っていましたので、そこも訂正したいと思います。
ただ、こちらのほうで前回と比べまして、全脂肪と皮下脂肪に関しましては8週目から有意な差が出ているというところ、これは前回と同じような形で出ているかと思います。その値が少し前後するのはあり得ることだと思いますが、12週に関しては、同じように全脂肪と皮下脂肪面積では有意な差が認められており、両群の差を交互作用で見ても、全脂肪と皮下脂肪に関しては有意な差が認められておりますので、この点に関しては問題ないと思います。
○□□委員 ありがとうございました。
それでは、前半の部分は御了承いただいたということで、後半の部分で表記として活動を追加するときに「本品を併用することで体脂肪をさらに減らすのを助けます」という文言にしてはいかがかということでございます。いかがでしょうか。この文言について委員の先生方の御意見を頂きたいと思います。
○□□委員 □□ですが、私も賛成いたします。「助けます」という言葉があったほうがより理解が深まると思います。
○□□委員 ありがとうございました。
いかがでしょうか。チャットのほうでもお受けいたします。□□委員、お願いします。
○□□委員 私も「助けます」が付いたほうが分かりやすくて正確だと思います。
先ほど「さらに」という文言がという議論が少し前に出たのですけれども、ここは「さらに」は残すということでよろしかったでしょうか。
○□□委員 この部分についても御検討いただくということだと思います。
○□□委員 それをもしまとめて意見させていただくとしますと、歩数を増やすということで、対照群の方も減ってきていますので、そこを「さらに減らす」というのを「助けている」というのは分かりやすいと思います。なので、「さらに」は残して、それで「助けます」を付けるというところがよいかなと思います。
○□□委員 ありがとうございます。
先ほどの□□委員の御指摘ですと、7,000歩がないのに、比較するものがないのに「さらに」をつけてはいかがなものかということだったのですが、その点についてはいかがですか。
○□□委員 前の試験のときには歩数を足すというところがなかったので、対照群の方は特に減っていないところが、試験群の方が減っていたというところだったと思うのですが、今回皆さん歩かれていますので、対照群の方も減っている、それを「さらに助けている」という現象が見えているかなと思いました。
○□□委員 対照群に対して「さらに減らす」という意味の「さらに」。
○□□委員 そうですね。飲まなかった場合に比べて、歩くのを増やすだけでも少し減るのだけれども、その減り方を「さらに助けます」というニュアンスで受け取りました。
○□□委員 ただ、歩いているだけの方と今比較しているものなので、歩いている方に対して、摂取したときにどうかという比較になっているので。
○□□委員 そうですね。そこは「さらに」がどこに係るのかということですね。飲まなくても減るのだけれどもというニュアンスが伝わるかどうかというところですね。確かに歩いているだけでも減少傾向には対照群の方もあると思いますので、そこをもう一押し助けますというところが正確に伝わればよいのではないかと思いました。
○□□委員 ただ、歩いている群が有意に下がるという点については、歩いているだけの群が有意に下がるというデータはないのですよね。
○□□委員 これは、試験の前と後の個人の変化量ということなので、平均値のグループとしての二重盲検とかにはなっていないのですけれども、個人の変化量を見たというときに、前の試験のときには多分歩いていないので対照群の方は特に変化量がなかったかと思うのですけれども、今回は歩いていることによる変化量があるという試験の設定かと思いました。そこを「さらに助ける」という意味で、もっと減らしますという個人の中での前と後の変化量のところがうまく伝わる表現ができれば正確かなと感じました。
○□□委員 □□委員、表4を見ていただいて、全脂肪面積のところを見ていただくと対照飲料のところは特に前後でも有意差があるようには書いていないのですね。
○□□委員 そうですね。有意差ではなくて減少傾向ということですね。そこを有意差のあるところだけをということだと、今私の申し上げたところはそういうふうには記載できないです。
○□□委員 ありがとうございます。やはりちょっと統計的な根拠がないとなかなか難しいところだと思いますので、傾向は確かに歩いているだけで低下しているという傾向はあると思うのですけれども、その辺りは「さらに」についても検討していただくということでよろしいですか。
○□□委員 承知しました。
○消費者委員会事務局 非常にまとめ方が難しくなっているかと思いますが、先ほど3,000歩のところの議論の中で申請者に伝えるべきこととして、データに即した表示を再検討するようにという言葉もあったかと思いますので、申請者に見直してもらうのは表示全体になってくるかと思うのです。議論の中では3,000歩の根拠がよく分からない、3,000歩という言葉が独り歩きしているようだというところが非常に多くの方々から出てきたコメントだと思いますが、そういったことを考慮しながら、データに即した表示に直すことを検討してくださいというような趣旨になるかと思いますので、そのときに「さらに」ということを適切に裏づけるようなデータがあるのか、あるいはどういったデータを根拠に「さらに」ということがよりはっきりしてもらえば、今の御議論もまた進むことができるのではないかと思いますので、そういった全体を見直してくれという趣旨で申請者のほうに返してはいかがかと考えております。
○□□委員 ありがとうございました。そのとおりでよろしいかと思いますので、申請者のほうにデータに即した文言をもう一度考えていただきたいということで返していただければいいかと思います。
それでは、「助ける」については、「助ける」の文言があったほうがよいという御意見が多かったので、ここのところは「助ける」を入れてはどうかということで。
消費者庁、どうぞ。
○消費者庁食品表示企画課 今まとめていただいた内容の明確化のためにお伺いいたします。委員からの御指摘を受けまして、許可表示を全体的に見直すこととなっておりますけれども、そこでできてくる修正案によっては、「助けます」というのを入れるのが難しい場合もあるかと思います。ですので、今、「助けます」とか「さらに」とか具体の言葉について御指摘いただいていますけれども、科学的根拠に基づいて説明ができれば代替の表現でもよいということでよろしいでしょうか。
○□□委員 ただ、意見として、「さらに」というところと「助けます」というところの御検討をいただきたいという意見が出たということは伝えていただきたいと思います。
○消費者庁食品表示企画課 承知いたしました。
○□□委員 事務局、よろしいでしょうか。
○消費者委員会事務局 はい。
○□□委員 ありがとうございます。
それでは、審議結果を整理していただいて、処理方法について確認したいと思います。事務局、よろしくお願いいたします。
○消費者委員会事務局 この「□□」につきましては、本日の御審議の結果といたしまして、指摘事項が2点、それから部会への申し送り事項が1点出ております。まず指摘事項ですけれども、1点目、脂肪面積の推移と栄養摂取量の推移について、PPSでの解析結果とFASでの解析結果、両方を示すということになるかと思います。
それから、2点目といたしましては、許可表示文言について、具体的な申請者へ伝えます指摘事項の文言につきましてはまた事務局のほうで座長と相談して決めさせていただきたいと思いますが、内容としては、今の申請されている許可表示文言を見ると、3,000歩ということの根拠が弱いにもかかわらず、3,000歩という言葉が独り歩きしているように見えるということで、3,000歩の根拠が何なのかということをはっきりさせながら、データに即した許可表示文言に直すことを検討するようにという趣旨になるかと思います。
許可表示文言を直す際には、後段の「□□」という言い切りになっている部分につきましては、「減らすのを助けます」ということに直すようにと。これも申し送り事項ですけれども、併せて伝えてしまってもよろしいのかと思っています。
あと、3,000歩ということを私は申し上げましたが、それ以外に「さらに」という言葉がどう係ってくるのかといいますか、「さらに」の意味といいますか、使われ方ですね。これについても分かりやすくするような方向で許可表示文言を修正してくださいという内容になるかと思います。
以上、PPS、FASのことと3,000歩を中心とした許可表示文言の見直し、この2点を指摘事項として申請者に伝えたいと思います。
この指摘事項を伝えて申請者から回答が出てくることになるわけですけれども、その回答が出てきた後、これは再度この調査会での継続審議とするのか、あるいは石見座長のほうにお任せして座長預かりということでよろしいのか、そこのところを決めていただきたいと思っております。
あと、先になってしまいますが、□□委員からコメントがありました、「助けるよう」にということは、それが終わってからになるかと思いますが、部会のほうへの申し送り事項ということで記録しておきたいと思います。
では、今後の取扱いについて、継続審議なのか座長預かりなのか、御検討をお願いいたします。
○□□委員 ありがとうございました。その前に、先ほど消費者庁のほうから「助けます」という文言は、全体的に文言を調整したときに入るかどうか分からない可能性があるので、意見としては伝えるけれども、調査会の指摘事項ではないというような御意見を頂いたので、部会に申し送りというのは意見が食い違っているように捉えられましたが、いかがでしょうか。
○消費者庁食品表示企画課 「助けます」や「さらに」といった文言の使用について、よく検討した上で表示を修正するようにといった申し送りを頂くのであれば差し支えないかと思います。
○消費者委員会事務局 申し送りというのは部会に対する申し送りですか。
○消費者庁食品表示企画課 はい。
○□□委員 部会へ調査会の意見として申し送ってよろしいですか。その前に申請者に考えていただくようにということで返すのですよね。
○消費者庁食品表示企画課 そうですね。3,000歩の科学的根拠を明確にするようにという指摘の部分で当然許可表示も修正案が出てくると思いますので、まず1回調査会でやられた後、部会に申し送りということになるのかと思っております。
○消費者委員会事務局 手順としてはそうなりますが、申請者に伝えるときに、3,000歩の根拠だけをはっきりさせればいいということではなくて、「さらに」ということが分かりやすくということも、そういう方向で修正するようにということもお伝えすることになると思いますし、もう一点、文章全体がどう変わってくるかということはありますけれども、体脂肪を減らしますというところは間違いなく残っていきますよね。そこの部分に関しては、今申請されているような「□□」という言い切りではなしに、「減らすのを助けます」という方向に修正を、これはしてくださいと言ってしまっていいのか、する方向で検討してくださいと一段弱めるのかはあるかと思いますけれども、いずれにしても全体を見直してもらうとして、キーワードと言うとちょっとあれですけれども、3,000歩、「さらに」、「助けます」といったところを中心に配慮しながら全体の許可表示文言をもう一度検討するようにということになるかと思います。それでよろしいですか。
○消費者庁食品表示企画課 はい。差し支えございません。
○□□委員 それで、申請者から戻ってきたときにさらに議論をして、最終的に表示については部会に申し送るという手順でよろしいですね。
私としては、かなり統計解析のこともありますし、専門家の先生にも御意見を頂きたいと思いますので、継続審査にしていただきたいと考えておりますが、いかがでしょうか。委員の先生方、御意見をお願いします。
よろしいでしょうか。
○□□委員 結構です。
○□□委員 □□委員もよろしいでしょうか。
○□□委員 はい。お願いいたします。
○□□委員 □□委員、よろしいでしょうか。
○□□委員 はい。今、チャットに入れましたが、賛成いたします。
○□□委員 □□委員と□□委員、よろしいでしょうか。
□□委員は退席されていますか。分かりました。
□□委員から賛同の御意見を頂いております。
それでは、今、事務局からまとめていただいたものについて申請者に一旦お返しして、再度継続審議として本件を継続するということにしたいと思います。よろしいでしょうか。
それでは、事前に頂いたコメントについて議論は以上となりますが、そのほか何かありましたらお願いいたします。
それでは、審議結果を整理し、更に継続審議ということになりましたので、よろしくお願いいたします。
今の内容について特に御質問ありますでしょうか。事務局、よろしいでしょうか。
≪3.閉会≫
○石見座長 それでは、本日の審議は以上となります。ありがとうございました。
(以上)