第50回 新開発食品調査部会 新開発食品評価第一調査会 議事録

日時

2020年10月21日(水)14:00~15:13

場所

消費者委員会会議室・テレビ会議

出席者

【委員】
石見委員、北嶋委員、稲野委員、上原委員、佐藤委員、都築委員、八村委員、山内委員、山岡委員、脇委員
【説明者】
消費者庁 食品表示企画課
【事務局】
加納事務局長、太田参事官、新開発食品担当

議事次第

  1. 開会
  2. 特定保健用食品の表示許可に係る調査審議
    【新規審議品目】
    「□□」(ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社)
  3. 閉会

≪1.開会≫

○消費者委員会事務局 時間となりましたので、始めさせていただきたいと思います。

本日は、皆様、お忙しいところ御参加いただき、ありがとうございます。ただいまから、第50回「新開発食品評価第一調査会」を開催いたします。

本日も、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の方にお越しいただいております。

議事に入ります前に、事務局内で人事異動がございまして、8月1日付けで審議官として渡部、参事官として太田が、9月1日付けで事務局長として加納が新たに着任しております。本日は、事務局長と参事官が出席しておりますので、御挨拶を申し上げます。事務局長、参事官の順でお願いいたします。

○加納事務局長 9月1日付けで事務局長に着任しました加納と申します。

石見座長を始めとしまして、委員の皆様方には大変お世話になっておりまして、ありがとうございます。この分野は私も不案内でございますけれども、勉強していきたいと思いますので、どうぞ御指導よろしくお願いいたします。

○太田参事官 8月1日付けで参事官に着任いたしました太田でございます。

事務局長の指示の下、部会での調査審議をしっかりお支えしていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○消費者委員会事務局 それでは、テレビ会議による進め方と配付資料について確認させていただきます。

まず、本日は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、テレビ会議により開催しております。テレビ会議では、ハウリング防止のため、発言者以外の方はマイクをミュートの状態にしていただきますよう、お願いいたします。御発言の際は、あらかじめチャットでお知らせください。石見座長にそのチャットを御確認いただき、発言者を指名していただきますので、指名された方は、マイクのミュートを解除して、お名前をおっしゃっていただき、御発言をお願いいたします。御発言の際、配付資料を参照する場合は該当のページ番号も併せてお知らせください。

音声が聞きづらいなどの場合にも、チャット機能でお知らせください。チャットが難しいようでしたら、適宜のタイミングでマイクのミュートを解除の上、呼びかけていただければと思います。

また、こちらの会議室の様子をビデオ通話で映しておりますが、御発言の際、カメラ付きの方は、可能な限りビデオ通話をオンにしていただければと思います。

なお、御発言が終わりましたら、ビデオ通話を停止し、マイクをミュートの状態にしていただきますよう、お願いいたします。

お配りしております資料は、議事次第に記載の資料1から3、参考資料となっております。また、先ほど13時17分に「□□過剰摂取安全性検証試験食事調査結果報告書」というタイトルのPDFの資料をメールでお送りしておりますので、そちらも御参照ください。

また、事前に送付しております審査申請書なども御用意の上、適宜御覧いただければと思います。もし不足の資料がございましたら、事務局にお申し付けください。

なお、配付資料や審議内容については、公開を前提としていない情報も含まれておりますので、お取扱いに御注意いただきますようお願いいたします。

今回も別室で審議品目の申請者に待機いただいております。御指示がありましたら、事務局が確認に向かわせていただきます。

それでは、石見座長、以後の進行をお願いいたします。

○石見座長 皆様、本日もどうぞよろしくお願いいたします。

初めに、本日の会議は、新開発食品調査部会設置運営規程第六条第2項に基づき、非公開といたします。

第3項で公表することを定められている非公開の理由は、個別品目の審査内容を公開することが、許可申請を行っている事業者の権利及び利益を侵害するおそれがあるためです。

議事録は、新開発食品調査部会議事録の公開基準の定めるところにより、非公開項目を議事録から削除して公開します。

次に、審議に入る前に、本日の審議品目に関して、「申し合わせ」に基づく寄附金等の受取の有無について確認しておきたいと思います。事務局からお願いいたします。

○消費者委員会事務局 「申し合わせ」に基づいて、審議品目の申請者からの寄附金等の受取について、事前に確認させていただいたところ、審議に御参加いただけない委員はいらっしゃいませんでした。

報告は以上でございます。

○石見座長 ありがとうございました。

報告について御質問ございますでしょうか。

特段なければ、それでは、個別品目の審議に入りたいと思います。


≪2.特定保健用食品の表示許可に係る調査審議≫

【新規審議品目】

「□□」(ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社)

○□□委員 本日の審議品目は、新規審議品目で、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社の「□□」です。

消費者庁から概要の説明をお願いいたします。

○消費者庁食品表示企画課 それでは、御説明させていただきます。

資料1を御覧ください。今回審議いただく商品名は「□□」、食品形態は清涼飲料水、内容量は□□です。

許可を受けようとする表示の内容は「□□」となっております。

関与する成分の成分名はカルシウム、関与成分量は□□、1日当たりの摂取目安量は□□です。

こちらの製品につきましては、特定保健用食品の申請区分として、疾病リスク低減表示の区分になっております。お手元の資料2を御覧ください。疾病リスク低減表示につきまして、資料2の下のほうに赤い枠でお示しさせていただいております。疾病リスク低減表示とは、関与成分の疾病リスク低減効果が医学的・栄養学的に確立されている場合、疾病リスク低減表示を認める特定保健用食品となっております。

おめくりいただきまして、裏面を御覧ください。疾病リスク低減表示につきましては、カルシウムと葉酸について基準が定められておりまして、それぞれ1日摂取目安量、特定の保健の用途に係る表示、摂取をする上での注意事項が消費者庁の通知において定められております。今回の製品は、関与成分がカルシウムとなっておりますので、1日摂取目安量が300から700mgの間の基準に収まっているもの。そして、表示につきましては、こちらの基準に定められているとおり、一字一句同じように表示をしていただいているという製品になります。

それでは、御審議のほど、お願いいたします。

○□□委員 ありがとうございました。

本日はテレビ会議ということで、事前に各委員から審議品目に対するコメント、資料3を頂戴しております。本日は、まずこのコメントに沿って議論を進めてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

特段御意見がなければ、そのように進めてまいりたいと思います。

事務局から、まず委員のコメントについて紹介をお願いいたします。

○消費者委員会事務局 それでは、委員のコメントを紹介させていただきます。

資料3を御覧いただけますでしょうか。本日の審議品目につきまして、□□委員、□□委員、□□委員、□□委員、4名の方からコメントが寄せられております。幾つかのコメントにつきましては、申請者のほうにその回答を確認しておりますので、併せて御紹介させていただきたいと思います。

まず、□□委員からのコメントでございます。本申請品目は、先ほどもありましたように、カルシウムを関与成分とするものでございます。このカルシウムにつきましては、日本人の食事摂取基準におきまして、耐容上限量として成人男女で1日当たり2,500mgと決められております。本申請品目のカルシウム摂取量は1日当たり□□ですので、これを3本摂取した場合、食事からのカルシウムの摂取量と合わせて耐容上限量を超える可能性があります。ということから、本品につきまして過剰摂取試験を行っているわけですけれども、その試験の際の食事調査の結果を提出して、それに対する申請者の考察を示してくださいということでございます。

このコメントにつきましては、申請者から追加資料が提出されております。それが先ほど皆様にお送りいたしました「□□過剰摂取安全性検証試験食事調査結果報告書」というものでございます。これは皆様のお手元に届いておりますでしょうか。そちらを御覧ください。

この1ページ目、食事調査に関してというところに書いておりますけれども、食事調査の取り方といたしましては、摂取前を含む試験期間中の検査前3日間の食事調査を4回、これは摂取前、摂取2週間後、摂取4週間後、摂取終了2週間後の4回で実施しております。その調査を基に、エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、カルシウムについて、2015年版の日本食品標準成分表を基に計算して、それぞれの検査時における1日当たりの摂取量をまとめたということでございます。

2ページ目を御覧いただけますでしょうか。ここにプラセボ群、被験飲料摂取群の栄養成分、カルシウムの平均摂取量の推移がまとめられております。これを御覧いただければお分かりになるかと思いますけれども、上からエネルギー、たんぱく質、資質、炭水化物、カルシウムとなっておりますが、このカルシウムにつきまして、4回の記録時いずれにおきましても、□□ということでございます。

さらに、この摂取量を見ていきますと、4回の測定時のうち最もカルシウムの量が高いのは□□でございます。この時点で、表の右から2番目の列になります。ここで、被験飲料摂取群で見てみますと、カルシウムの平均摂取量が□□です。本文中には□□と書かれておりますけれども、これはmgの誤りでございます。申し訳ございません。これに1本当たり□□のカルシウムを含みます本品を仮に3本飲んだといたしましても、□□を足しまして合計□□となるということで、カルシウムの耐容上限量が2,500mgですので、この数値と併せて見ますと、過剰摂取になるリスクはないと考えられると考察しております。

まず、□□委員からのコメントに対しては、申請者からの回答は以上でございます。

○□□委員 御説明ありがとうございました。

それでは、1つ1つ委員の先生方の御意見を伺っていきたいと思います。

まず、私のほうから質問させていただきましたのは、申請書の安全性に関するヒト試験の報告書のところに、方法には栄養調査をしたと書いてあるのですが、結果及び考察のところに特に記載がなかったので調査結果を出してくださいということでコメントいたしたところ、今御説明のあった、このような表が提出された次第です。摂取量を見ますと、国民健康・栄養調査の結果よりは若干低い値が出ておりますが、特に過剰摂取の可能性はないということで理解しております。

先生方の御意見、まずチャットのほうに入れていただいて、御発言をお願いいたします。

□□先生、御発言をお願いします。

○□□委員 今の回答によって、過剰摂取の危険性は極めて低いということですので、問題はないと思います。

以上です。

○□□委員 ありがとうございました。

それでは、□□先生、お願いいたします。

○□□委員 私も同様の意見です。

○□□委員 ありがとうございました。

摂取量が特に低いというところは、特に言及しなくてもよろしいでしょうか。

○□□委員 平均値を出してもそんなに高くないので、一般的にはリスクは乏しいのではないかと思います。

○□□委員 ありがとうございました。

その他御意見ありましたら、お願いいたします。

よろしいでしょうか。よろしければ、異議なしというコメントをチャットに入れていただければと思います。

□□先生、お願いいたします。

○□□委員 □□です。こんにちは。

まず、カルシウムの摂取量そのものは、推奨量といいますか、特保の申請に足りるだけの有効量が入っていると。過剰摂取安全性試験の定義でいくと3倍から5倍と言われていますから、5倍ではなくて3倍の量でも過剰と言われる量ではない。カルシウムの毒性を見ていたら多分ないと思うので、一応この形で型どおりの試験ができているので、僕もこれでいいのかなとは思います。

5倍にしなかった理由は多分何かあるのかもしれませんけれども、一応この形で一定の安全性といいますか、試験の目的は達成できているのかなという気がしますけれども、僕もよく分からないのは、過剰摂取安全性試験の定義はどこまで求めないといけないのかというところは、ちょっと分からないところがありますけれども、一応型どおりの試験ははまっているだろうなと思いました。

以上です。

○□□委員 ありがとうございます。

過剰摂取試験については3倍量から5倍量ということで、今回は飲料ですのでなかなか5倍量というのは難しいということと、5倍と設定されているのは、錠剤の形をしているなど、過剰摂取の可能性がある形態が申請品になっている場合に5倍にすることが求められます。今回の場合は飲料ですので、3倍で実施されていると考えております。

○□□委員 了解しました。

○□□委員 それでは、先生方、よろしいでしょうか。異議なしというふうに入れていただければと思います。

それでは、この表を出していただいたということで、申請資料をこの表を入れて差し替えていただくということでいかがでしょうか。消費者庁のほうで処理できますでしょうか。

○消費者庁食品表示企画課 本日の審議の結果として、資料の差し替えが必要という御連絡を頂ければ、消費者庁のほうから申請者に連絡したいと思います。

○□□委員 ありがとうございました。

それでは、事務局、そのような取扱いでよろしくお願いいたします。

○消費者委員会事務局 承知しました。

○□□委員 それでは、次の質問項目に移りたいと思います。事務局のほうから□□委員のコメントの説明をお願いいたします。

○消費者委員会事務局 □□委員からのコメントでございます。

本品には、カルシウムの供給原料といたしまして□□と□□が配合されております。また、酸性物質として□□も同時に配合されておるわけでございます。これらの酸性物質とカルシウムが塩を作ったとした場合、□□は溶解度が水100g当たり□□という水溶性の塩ですけれども、一方、□□のほうは100mlの水に□□という溶解度、つまり、ほとんど溶けないという物質になることが想定されるわけです。こういう配合であるということから、3点コメントを頂いております。

まず1)といたしまして、本品1本当たりに□□が入っているわけですけれども、ここにカルシウムとして□□を添加した場合に、不溶性のカルシウムの塩の析出、すなわち懸濁・沈殿する可能性はないのかと、あるいはこうした懸濁・沈殿を避ける措置を行っているのかというコメントでございます。

この点につきまして、申請者のほうからは、□□によって、懸濁・沈殿を抑えるようにしておりますという回答が寄せられております。

それと、ウェブで参加の委員の方々にはお見せできなかったのですけれども、□□委員と□□委員にはこの申請品目のサンプルを今、お渡ししております。透明のペットボトルに入ったサンプルですので、これを見ていただいて、懸濁・沈殿がないと言えるのかどうかというところについて、□□委員、□□委員の御意見を伺いたいと思います。お願いいたします。

○□□委員 御説明ありがとうございました。

今、御指摘のあった懸濁については、私は今、サンプルを見ておりますが、少し黄色い濁ったものですが、沈殿等は見てとれません。

それでは、□□委員に御回答に関するコメントを頂きたいと思います。よろしくお願いします。

○□□委員 □□でございます。

表示のほうを見ていただければ、少し私が戸惑った理由が分かると思うかもしれないのですけれども、表示では□□とは書かれていなくて、□□という表示になっているので、一見すると、□□が入っているようには見えないのですが、この□□の□□という名前の由来は恐らく□□から来ていると、私の臆測なのかもしれないですけれども、そういう理解があったので、せっかく□□しようとしているものの中にカルシウムを強制的に入れるという形は、私の頭の中で混乱しました。この混乱の元を探っていくと、どうやら懸濁してしまうのではないかなということで、先ほど事務局から御説明があったとおりなのです。片や、後の質問で出てくるでしょうけれども、同じく酸っぱいであろう□□は、□□ではなくて□□としての位置付けになっているわけです。

したがいまして、□□ことから沈殿しないような状態になっていくという御回答と受け取りましたが、実際に見てみますと、かなり白濁というのですかね。黄色いのですけれども白濁していて、非常にうまい具合に調製されているなということで、決して透明ではないのですが、向こうを透かしてみても透明ではなくて、恐らくコロイド粒子による光の散乱現象であるチンダル現象は起きるような濁度は感じますが、非常にうまく調製しているな、と感じております。

胃の中に入りますと、pHは1から2なので同じような状態になると思うのですけれども、当然、十二指腸のほうにいけば、よりアルカリ性側に傾くので、沈殿といいますか、カルシウム塩の析出は起きるものだと思われるのですけれども、その際に吸収がどうなのかなというのがこの3番目の質問になります。

恐らく、□□は、ある機構が働いてむしろ吸収が促進されるとか、そういったことの引用等があるかと思われますので、その辺りがコメントのほうで補強されれば理解できるかな、ということでございます。

以上でございます。

○□□委員 ありがとうございました。

委員の先生方からコメントがありましたら、お願いいたします。

○消費者委員会事務局 □□委員から3点コメントが寄せられておるわけですけれども、今、□□委員御本人から他の項目についても補足の発言があったかと思うのですが、まずは1)の沈殿・懸濁がないのかというところについて、他の委員の御意見を伺うということでよろしいでしょうか。

○□□委員 まず1)の懸濁・沈殿を避ける措置を行っているかということについては、特に沈殿は認められないということで、今、□□委員からコメントを頂きました。よろしいでしょうか。

それでは、異議なしというところは、3つ質問が終わってからにしたいと思います。

□□先生、承知しましたということで、承りました。

○□□委員 それは別件の表示です。済みません。

○□□委員 済みません。間違えました。

先生方、1)についてコメントはよろしいですか。

先生方から承知しましたと、□□先生、□□先生に頂いております。特によろしいでしょうか。コメントのある先生はコメントを入れていただければと思います。

それでは、先生方、承知しましたということですので、次の2)について御説明をお願いいたします。

○消費者委員会事務局 先ほど申し上げましたように、この製品の配合原料、カルシウム塩として□□、□□を用いているわけですけれども、いろいろな有機酸カルシウムがある中で、□□を選択した理由及び□□ではなく□□を添加する可能性を考えなかったのかというコメントでございます。

これに対しまして、申請者からは、□□というものがカルシウム原料の中で溶解性がよいため、使用を決めたということを回答しております。

2)については以上でございます。

○□□委員 □□委員、いかがでしょうか。

○□□委員 理解いたしました。

○□□委員 委員の先生方、よろしいでしょうか。

それでは、3)のほうに移っていただいて、まとめて最後に委員の先生には了承いただきたいと思います。

○消費者委員会事務局 3)ですけれども、本品のような□□存在下での体内におけるカルシウムの吸収性は、□□単独時、つまり□□非存在下の場合と比べて変化すると考えるのかどうかというコメントでございます。

これに対しまして、申請者から、□□存在下ではカルシウムの吸収性は高くなりますが、その割合は約1割前後であって、これが過剰摂取の懸念につながることはないと考えておりますという回答が寄せられております。

3)につきましては以上でございます。

○□□委員 □□委員、お願いいたします。

○□□委員 ありがとうございます。

できれば査読のあるような雑誌とか、あるいは社内資料でもいいのですけれども、その引用が添えられればよいと考えます。また部会のほうにもその旨、説明した上で上げられるのではないかと思います。

○消費者委員会事務局 済みません。ちょっと私、説明を今省略してしまったところがあるのですけれども、今言ったことにつきまして申請者のほうで実験を行いまして、2017年に学会発表は行っておるようです。論文化されているかは確認しておりませんが、その結果は、今申し上げましたように、炭酸カルシウムの溶液にレモン果汁ですとか□□を添加していくと溶解性が上昇するという結果。それから、2つ目の実験といたしまして、炭酸カルシウムの溶液単独もしくは1パーセントなり5パーセントの□□を同時に添加してマウスに経口投与する。その後、門脈、腹部大静脈の血清中のカルシウム量、小腸中のカルシウム量を測定したところ、いずれも□□と共存した場合に血中のカルシウム濃度、小腸中のカルシウム濃度が上昇していたという結果でございます。

こういった実験を行って学会発表したということがありますので、申し訳ございません、今ちょっとお示しできなかったのですが、これは部会のほうには併せて資料を送るようにさせていただきます。

○□□委員 □□先生、コメントをお願いいたします。

○□□委員 今のお話は学会発表ということですので、独自の論文ではなくても、何か他の引用文献を明記することが可能ではないかと思われますが、いかがでしょうか。

以上です。

○□□委員 ありがとうございました。

それでは、申請者のほうに、学会発表以外に文献等があったら、文献検索をして提出するようにお願いしていただければと思います。

○消費者委員会事務局 承知いたしました。

○□□委員 その他いかがでしょうか。

□□先生、お願いします。

○□□委員 □□でございます。

先ほどの2)に関連しましては、その選択理由として、□□ではなくて□□あるいは□□を選んだというのはいいのですけれども、1)2)3)を通して考えたときの意味での私の2)の質問は、再び戻ってしまうのですが、化学に詳しい委員の先生が多いと思いますので逆にお聞きしたいのですけれども、この酸性下では、したがいまして、□□であっても不溶性ではないので、中性では□□は不溶性ですけれども、□□なども含まれているような酸性状況下では、□□が懸濁しないわけですので、□□とか、□□とか、ある意味余計なものをなるべく入れないという視点で考えると、最初から□□があるわけで、□□を添加してもよかったのではないかなということもあるのです。

ですから、化学的な説明として、やはりここはそういった、□□と□□があるということは緩衝作用みたいなものが生じるのでしょうけれども、他の塩によってカルシウム剤を添加したほうが、ある意味安定性とか、沈殿しにくいとか、そういうことのメリットがあるから他のカルシウム化合物を使ったのかなと。この点、アドバイスあるいは解説を頂ければありがたく存じます。

以上でございます。

○□□委員 ありがとうございます。

委員の先生方、今の□□委員のコメントについて御回答あるいはコメントがありましたら、お願いいたします。よろしいでしょうか。

事務局、今の□□委員のコメントに関して何か回答がありますでしょうか。

○消費者委員会事務局 そういった化学的な視点から、申請者のほうからは特に回答は寄せられておりません。

○□□委員 本製品につきましては、リスク低減表示をする特定保健用食品ということで、試験としましては、カルシウムの過剰摂取の可能性に限定して過剰摂取試験をするということで、製品自体につきましては特にリスク低減型特保の中で規定はないということですので、□□委員の質問については、もう1回更に申請者の方に質問を投げるということはどうでしょうか。事務局、お願いいたします。

○消費者委員会事務局 それは指摘に対する回答として求めよということでしょうか。

○□□委員 はい。

○消費者委員会事務局 先ほど3)につきましては追加で文献調査をしておくようにという御意見がございまして、これも申請者に伝えますけれども、2)につきましてもそのような形で、今回回答された、溶解性がいいので使っていますという回答ですけれども、それで特保の許可の判断としてはよろしいということであれば、それとは別途の追加情報として化学的な理由が他にあるのかを聞くということでよろしいでしょうか。

○□□委員 はい、ありがとうございます。

□□委員、よろしいですか。

○□□委員 結構でございます。ありがとうございます。

○□□委員 それでは、委員の先生方、2)と3)につきまして、異議がなければチャットのほうに異議なしと入れていただいて、よろしければ、次に進めたいと思います。

それでは、次の質問に行きたいと思います。先生方、御審議ありがとうございました。

次の□□委員のコメントについて、御説明をお願いいたします。

○消費者委員会事務局 □□委員からのコメントになります。

先日、皆様のところにお送りいたしました本品の申請書の「11 許可申請書の写し」の5ページを開けていただけますでしょうか。ここに「8 原材料の配合割合」という表がございます。この原材料の下から2番目に□□と書かれております。□□委員からは、この□□という原材料名につきまして、これは簡略名であるため、既存添加物の名称を記載したほうがよいのではないかということでございます。

○□□委員 ありがとうございます。

□□委員、コメントをお願いできますでしょうか。

○□□委員 □□です。

済みません。ちょっと質問が足りなかったのですけれども、審査申請書、ドッチファイルのほう、USBで頂いているほうの資料を見ていただきますと。

○□□委員 タブの番号をお願いします。

○□□委員 8番の品質管理の方法に関する資料の21ページを見ていただきますと、私は簡略名と書いてしまったのですけれども、実はこれは添加物の製剤ということで、□□に□□と□□を入れた製剤を□□と原材料名で書かれているのですが、これについては□□とか、実際の添加物ではなくて製剤だということが分かるように記載していただいたほうがいいなというのが現在のコメント。ちょっとコメントが変わってしまうのですけれども、そのようにコメントしたいと思います。済みません。

以上です。

○□□委員 ありがとうございました。

□□は、実際は□□と□□と□□だということで、製剤という形で記載していただきたいということですが、事務局、いかがでしょうか。

○消費者委員会事務局 □□委員からのコメントの御趣旨としては、今書かれております□□だけではその正体が分かりにくいではないかというふうに捉えてよろしいのでしょうか。

○□□委員 そういうことです。

○消費者委員会事務局 分かりました。

では、この申請書に書かれている原材料名というのは全ての品目で常に正式な物質名といいますか、そういったものが書かれていない場合もございますので、今回の□□のように分かりにくい名称が使われている場合には、事前に消費者庁、それから委員会事務局のほうで申請書内容を確認しておりますので、その段階で分かりやすい名称に直すようにということ、あるいはその正体は何なのかということを確認しておくようにしたいと思いますけれども、それでよろしいでしょうか。

○□□委員 結構です。

○消費者委員会事務局 特に簡略名で書いてはならぬという規則はないと理解しております。

○□□委員 分かりました。

○□□委員 ありがとうございました。

それでは、□□については、実態が分かりやすいように申請者の方にお伝えして、最終的に消費者庁のほうで修正があるならば書類を修正していただくということで、よろしいでしょうか。

委員の先生方、いかがですか。よろしいでしょうか。よろしければ異議なし、もしコメントがありましたらコメントをお願いします。

それでは、委員の先生方、ありがとうございました。

次の□□委員からの質問について、事務局より御説明をお願いいたします。

○消費者委員会事務局 □□委員からのコメントでございます。□□を添加することによるカルシウム吸収率等への影響はないのでしょうかということでございます。

これにつきまして、申請者のほうからは、文献検索をJDream、ナチュラルメディシン、国立健康・栄養研究所のサイトについて行いましたと。その結果、□□がカルシウムの吸収性を変えるという文献は見つかっておりません。よって、申請者としては吸収性への影響はないと考えておりますという回答でございました。

以上です。

○□□委員 ありがとうございました。

それでは、□□委員、コメントをお願いいたします。

○□□委員 ありがとうございます。

知られていないということなのですが、本日他の御指摘に対して、例えば□□下でのカルシウムの吸収については実験されているようなのですが、これもそういう簡略ながらも試験をしていただけるとうれしいなと思ったのですけれども、難しいことなのでしょうか。

○□□委員 ありがとうございます。

先ほども申しましたように、リスク低減型の特保の申請でございますので、カルシウムの過剰摂取に係る試験については追加試験ということができると思うのですが、□□についてもカルシウム吸収率に関することですので、申請者に尋ねることはできると思いますが、積極的にこれをやってくださいと調査会から言えるかどうか。

事務局、お願いします。

○消費者委員会事務局 先ほどの□□委員からのコメントと同じように、これにつきましても、調査会の場で委員のほうからこういう要望があったということを伝えて、対応できるものであればしてくださいということでよろしいでしょうか。

○□□委員 □□委員、いかがでしょうか。

○□□委員 分かりました。□□、大量ではないので大きな影響はないかと思いますが、もし吸収が落ちるというようなことがあると、カルシウムをたくさん取れると思って飲んでいらっしゃる方に対して少し不誠実なのではないかと思ったので、質問いたしました。

以上です。

○□□委員 ありがとうございます。

それでは、申請者のほうに委員の意見として要望があったということをお伝えいただければと思います。

委員の先生方、その他いかがでしょうか。

□□委員、どうぞ。

○□□委員 □□でございます。

□□に関しては、鉄の吸収を促進するということが、どこまで信憑性があるか分からないですが、論文はあるので、カルシウムに関しても促進する可能性はないわけではないと考えます。□□程度の効果があるような論文があっても不思議ではないので、並行して、調べていただけると、二度手間にはならないかなと考えます。

○□□委員 それでは、今のコメントのとおり、併せて、文献について、あったら提出していただくということでよろしいでしょうか。

ありがとうございました。

委員の先生方、その他いかがでしょうか。□□についてコメントありましたら、お願いいたします。特によろしいでしょうか。

それでは、コメントをまだ出されていない委員の方、また、更に御意見があるという場合はお願いいたします。

□□委員、お願いします。

○□□委員 □□でございます。

先ほどは強調するのを忘れてしまったのですけれども、□□の吸収の件なのですが、御存じのように、胃では酸性なのでいいのですけれども、十二指腸になると急激にアルカリ性側に傾くわけですから、吸収の促進、□□先生御指摘の懸念のように、急激に沈殿というか凝集して溶けないものになってしまって、吸収が阻害とは言わないですね。固まりなので単純に出ていってしまうような懸念を考えなくていいのかどうかというのも併せて。

先ほどの文献は吸収を促進する可能性がないのかということでしたけれども、十二指腸を通過した後、小腸のほうで阻害ではなくて吸収しにくい状態になる懸念はないのか。先ほど血中濃度を測っているということであれば、その辺りのところはお答えできるのではないかなということで、補足して聞いていただけると助かりますし、余計なことですけれども、恐らく上の部会のほうに行くとそういう質問が来るだろうなという懸念がありますので、よろしくお願い申し上げます。

○□□委員 ありがとうございました。

よろしいでしょうか。追加のコメントとして、十二指腸ではどのような形態で存在するか、また、吸収率に影響はないかということです。

○消費者委員会事務局 申請者のほうにはそのような内容で伝えたいと思います。ただ、今日この場にはいらっしゃいませんけれども、他の委員の方々でその辺のところにお詳しい先生がもしもおいででしたら、今ここでコメントを頂ければ非常に助かるかと思うのですが。

○□□委員 委員の先生方、いかがでしょうか。

□□先生、コメントをお願いします。

○□□委員 □□です。

形態については正確なところが分からないのですけれども、通常の食事の量であれば、□□がカルシウムの吸収に与える影響はないというような文献は結構古い、80年代ぐらいのところで出ていたかと思います。不溶性の塩を作った場合に十二指腸でミネラルの吸収が悪くなりますが、□□は不溶性の塩を作る状態にはならないのではないかなと。

以上です。

○□□委員 済みません。最後のところ、ちょっと聞こえなかったのですけれども、不溶性の塩のところからのコメントをもう1回頂けますでしょうか。

○□□委員 不溶性の塩を作るような方向に□□は働かない、□□は働かないと思いますので、大丈夫なのではないでしょうか。特に通常の量であればということですけれども。

○□□委員 □□についてはそのようなことで、ありがとうございました。

□□先生、今、コメントを入力中です。

○□□委員 発言が1つあります。

先ほどの過剰摂取試験もそうですが、3倍量までは一応、毒性、安全性は12週間で見ていますので、吸収変動が仮にあったとして、3倍量のところまでは安全性は、食品試験としては、この製品について一応試験は実施して見ていますので、変動幅としては、3倍を超えるような幅がある場合は安全性については何かしらの検討をし直さないといけないかもしれないということだけ、ちょっとノートになるかなと思います。

以上です。

○□□委員 ありがとうございました。

□□委員のコメントで、十二指腸ではアルカリ性側に傾くのではないかということで、吸収率に影響は出ないのかというコメントでございましたが、これについてコメントのある先生方がいらっしゃいましたら、入力をお願いいたします。

十二指腸で急にアルカリ性にどのぐらい変わるのかというのは、ちょっと私も今すぐ分からないのですが、通常は十二指腸でビタミンDの働きによってカルシウム吸収が促進されるということで、人々の食事の中には多様な食品成分があって、特に一番影響を与えるのはビタミンDということで、そういう人の体質といいますか、健康状況、栄養状況といった多くの因子に影響を受けると思いますので、なかなかそこのメカニズムをすっきりさせることは難しいかと思います。□□委員の御質問で、十二指腸でアルカリになって沈殿することはないのかという御質問ですので、申請者のほうに一応そのことについても御回答いただくということでコメントを出していただければと思います。

○消費者委員会事務局 承知しました。

○□□委員 どうぞ。

○□□委員 □□でございますけれども、補足させていただきます。

先ほど□□先生がおっしゃったように、せっかくカルシウムを添加して、カルシウムをたくさん取れると思っているのに、私は□□とカルシウムのことを申し上げているのではなくて、□□のほうでして、酸性下では確かに飲料のように、乳白色には見えますけれども、懸濁していないのですが、中性あるいはアルカリ性になると非常に不溶性の沈殿が生じるのは化学的には間違いないので、その結果、せっかくカルシウムを添加したものが、胃までは沈殿が生じないですけれども、十二指腸を通過して小腸に行ったときにはみんな固まりになって外に出ていくとすると、カルシウムを添加した価値がないなという、生物学的というより化学的な懸念になりますので、安全性上の懸念ではなくて、特保としての位置付けというか、価値があるのかなという意味でございます。

他の食事とかうんぬんで、□□は例えば、一応添加物ですので、不溶性の塩の状態でもいろいろな体内の仕組みによって吸収できる仕組みがあるというような回答があれば、添加した意味がありますので、あるいは血中のカルシウム濃度の動きとかそういったところを御回答いただければよろしいのではないかと考えております。

○□□委員 それでは、御指摘としてそのようにお願いできますでしょうか。

多分、血中のカルシウムまで反映されるか、尿中のカルシウムとかその辺り。血中のカルシウム濃度は厳格に調整されていますので、尿中のほうが分かりやすいかなという感じはしますが、いかがでしょうか。

○消費者委員会事務局 先ほどちょっと申し上げたのですけれども、マウスを使った実験で、学会発表レベル、まだ投稿されているかどうか未確認ですが、それでは門脈、腹部大静脈でカルシウムレベルが上がっているという実験結果は出ているようでございます。

○□□委員 □□委員、いかがでしょうか。

○□□委員 はい。

○□□委員 実験動物レベルでは門脈でカルシウム濃度が上がっているという内容が、先ほどの学会発表のスライドにもあったかと思いますが、ありがとうございました。

その他いかがでしょうか。委員の先生方からコメントがありましたら、チャットのほうに入力をお願いいたします。よろしいでしょうか。

特になければ、ありがとうございました。

それでは、審議結果を整理し、処理方法について確認したいと存じます。事務局からお願いいたします。

○消費者委員会事務局 では、幾つか申請者に伝えまして、追加提出してもらう、あるいは調査してもらうことがございますけれども、本品目につきまして、当調査会の審議結果としては、□□については、調査会として了承するということでよろしいでしょうか。

○□□委員 いかがでしょうか。了承するということでよろしいでしょうか。幾つかのコメントはありますけれども、それについても回答を頂ければと私は思っておりますが、場合によっては座長預かりということで、今、委員の先生から御指摘があったものについて確認するということも可能ではないかと考えております。委員の先生方、コメントをよろしくお願いいたします。

□□委員、どうぞ。

○□□委員 安全性の観点ではないので、私から言っていいのかどうか分からないのですが、表示に関してなのですけれども、この名前が、□□の□□というのがあって、さらに□□というふうに二重の言葉になっているのですね。すなわち、□□という、□□という意味と、□□という□□という意味と。□□で止めてもいいし、□□がなくて□□であってもいいと思うのですけれども、2つあることによって効果が倍増しているような意味で表示されているのか、その辺りはこういう調査会で確認することができるのか、できないのかも含めて、名称としてちょっと気になりました。重言の多くは誤用とされますが、そこまでいかなくても、こういう二重の表現というのはよくあることなのでしょうか。これは質問というよりも参考意見になると思いますが、よろしくお願いいたします。

○□□委員 いかがでしょうか。事務局、ありますでしょうか。

○消費者委員会事務局 特にコメントはございませんが、今日の調査会でそういうコメントがあったということは、また部会のほうに伝えさせていただきたいと思います。

○□□委員 それでは、今の□□委員のコメントについては、部会に申し送るということで、お願いいたします。

委員の先生方、コメントをありがとうございます。ほとんどの先生から座長預かりでお願いしますというコメントがありますので、今日の委員会で出ましたコメントを申請者の方に伝えていただき、それに対するコメントを頂いて、私のほうで判断させていただくということで、いかがでしょうか。

○消費者委員会事務局 承知いたしました。

○□□委員 委員の先生方、今の内容について、特に御質問はありますでしょうか。よろしいでしょうか。

よろしいということですので、本日の議題は以上となります。


≪3.閉会≫

○石見座長 事務局から連絡事項があれば、お願いいたします。

○消費者委員会事務局 本日も長時間にわたり御審議いただき、ありがとうございました。

次回の会議日程につきましては、調整の上、決まり次第御連絡させていただきます。次回もどうぞよろしくお願いします。

○石見座長 それでは、本日はこれにて閉会とさせていただきます。委員の先生方には、お忙しいところ、お集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上)