第1回 公共料金等専門調査会 議事録

日時

2012年12月11日(火)8:59~9:33

場所

消費者委員会大会議室1

出席者

【委員】
古城座長、井手座長代理、小塩委員、古賀委員、白山委員、橋本委員、松村委員、矢野委員
【消費者委員会担当委員】
山口委員長代理、小幡委員
【事務局】
消費者委員会 原事務局長、小田大臣官房審議官、浅田参事官
消費者庁 草桶審議官、長谷川消費生活情報課長

議事次第

1.開会
2.議事
 (1)家庭用電力料金の値上げ認可申請に関する調査会の設置について
 (2)公共料金等専門調査会の今後の進め方について
 (3)その他
3.閉会

配布資料 (資料は全てPDF形式となります。)

議事次第(PDF形式:7KB)
【資料1】 消費者委員会 公共料金等専門調査会設置・運営規程(PDF形式:84KB)
【資料2】 公共料金等専門調査会 委員名簿(PDF形式:100KB)
【資料3】 家庭用電気料金の値上げ認可申請に関する調査会の設置について(PDF形式:60KB)
【資料4】 家庭用電気料金の値上げ認可申請に関する調査会 委員名簿(PDF形式:101KB)
【資料5】 家庭用電気料金の値上げ認可申請に関する調査会の公開について(PDF形式:56KB)
【資料6】 公共料金等専門調査会の課題(PDF形式:75KB)
【参考資料】 消費者基本計画 平成22年3月30日閣議決定(施策番号67-2)(PDF形式:106KB)

消費者庁 公共料金に関する研究会報告書(平成24年11月)<>

≪1.開会≫

○原事務局長 おはようございます。
 全員そろわれましたので、始めさせていただきたいと思います。
 本日は、皆様、朝早くからお忙しいところをお集まりいただき、ありがとうございます。
 ただいまから、「消費者委員会公共料金等専門調査会」の第1回の会合を開催いたします。
 消費者委員会の事務局長を務めている原でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。
 公共料金等専門調査会については、本日が、設置後初めての会合となります。お手元の資料2に本専門調査会の委員名簿をおつけしておりますので、お名前、御所属等を御確認いただけたらと思います。
 なお、消費者委員会からは、山口委員長代理、小幡委員、細川委員が、担当委員として本専門調査会の調査審議に参画をいたします。
 なお、担当委員は専門委員の皆様と同様に専門調査会に出席をし、議論に参加をいたします。しかしながら、専門調査会としての意見は、座長のもとに、専門委員の皆様に取りまとめていただき、取りまとめられた専門調査会の意見については、消費者委員会、親委員会に御報告をいただくということになります。
 なお、本日は、所用により専門委員の蟹瀬委員、山内委員と担当委員の細川委員が御欠席ということで御連絡をいただいております。
 本専門調査会の座長につきましては、去る11月27日に開催いたしました第105回消費者委員会において、河上委員長から指名を受けました古城誠委員にお務めいただくことになりましたので、御報告をさせていただきます。どうぞよろしくお願いをいたします。
 それでは、議事に入る前に配付資料の確認をさせていただきます。
 配付資料は、議事次第と書かれた下に一覧を載せておりますけれども、資料1といたしまして、公共料金等専門調査会設置・運営規程。
 それから、先ほど御紹介いたしましたが、資料2といたしまして、調査会の委員名簿。
 資料3といたしまして、家庭用電気料金の値上げ認可申請に関する調査会の設置について。
 資料4がその関連での委員名簿。
 資料5がその関連での調査会の公開について。
 資料6といたしまして、公共料金等専門調査会の課題をつけております。
 不足の資料がございましたら、お申し出をいただければというふうに思います。
 それでは、座長、議事進行をどうぞよろしくお願いいたします。

○古城座長 消費者委員会の河上委員長から御指名を受け、公共料金等専門調査会の座長を務めることになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、最初の会合でございますので、最初に、本専門調査会を消費者委員会に置くことになった経緯につきまして、事務局より御報告をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

○原事務局長 それでは、最初ということでもございますので、公共料金等専門調査会を設置する経緯につきまして、御説明をさせていただきたいと思います。
 公共料金については、消費者委員会では、2月に公共料金全般についての建議を行って以来、重点課題として取り組んでまいりました。消費者庁においても、公共料金に関する研究会が開催をされ、公共料金をめぐる諸課題について議論をしてまいったところです。
 さらには、東京電力の電気料金値上げに対しては、両組織ともに、それぞれ検証を行ってかかわってきたところです。かかる一連の議論及びその検証の結果、消費者委員会、消費者庁ともに、申請内容の検証をさらに強化することが必要であること、また、双方が連携して一体的に運営できる体制の構築が必要との認識となりました。
 このため消費者委員会に公共料金等専門調査会を設置することとし、11月13日の第104回消費者委員会において、資料1にありますとおり、その設置について決定をいたしました。
 個別の公共料金の認可申請の審議のほか、各公共料金分野に共通する横断的事項についても、本専門調査会で御検討いただくこととなります。
 なお、この専門調査会の運営に当たり、個別の公共料金、横断的事項の双方の議題に関する調査審議については、消費者庁の協力を得て行うということとなっております。消費者庁とも協議の上、このように進めてまいりたいというふうに考えております。
 事務局からは以上です。

○古城座長 ありがとうございました。
 今、御説明がありましたように、この専門調査会というのは、公共料金等専門調査会ということで、料金決定過程における消費者の参画及びデフレ下における公共料金の規制といった省庁横断的な視点から、全体を検討していくという役割を持った専門調査会がございます。
 それから、今、御紹介がございましたように、問題になっております家庭用電気料金に代表される、個別の料金の問題に取り組む必要がございますから、これについては、本日も後ほど予定されておりますが、電気料金についての個別の検討を行う調査会というのを、内部で設けたいと思っております。
 委員の方には、学会、経済界、実務者、消費者団体といった様々なバックグラウンドをお持ちの方に就任していただきました。それぞれの専門的知見を活用して、公共料金がより消費者にとってわかりやすく適正なものになるように検討していきたいと思っております。
 続きまして、座長代理について、座長が指名できることになっておりますので、指名をしたいと思います。
 慶応義塾大学商学部教授の井手秀樹委員にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、初めての会合でございますので、専門調査会委員の皆様に、簡単に自己紹介をお願いしたいと思います。
 まず初めに、井手座長代理から順にお願いします。次に、あいうえお順でお願いいたします。

○井手座長代理 慶応大学の井手と申します。よろしくお願いいたします。

○小塩委員 一橋大学経済研究所の小塩と申します。どうぞよろしくお願いします。

○古賀委員 特定非営利活動法人日本消費者連盟の古賀と申します。よろしくお願いいたします。

○白山委員 公認会計士の白山と申します。よろしくお願いいたします。

○橋本委員 一般社団法人北海道消費者協会の橋本でございます。よろしくお願いいたします。

○松村委員 東京大学社会科学研究所の松村と申します。よろしくお願いいたします。

○矢野委員 東京消費者団体連絡センターの矢野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

○古城座長 続きまして、消費者委員会担当委員の山口委員長代理、お願いいたします。

○消費者委員会山口委員長代理 担当をいたします。山口です。よろしくお願いいたします。

○古城座長 小幡委員、お願いします。

○消費者委員会小幡委員 消費者委員会で公共料金を担当いたしております小幡でございます。どうもお世話になります。よろしくお願いいたします。

○古城座長 どうもありがとうございました。
 なお、本日の会議につきましては、公開で行います。議事録についても、後日公開することにいたしたいと思います。
 それでは、議事に入らせていただきます。

≪2.議事≫

 

(1)家庭用電力料金の値上げ認可申請に関する調査会の設置について

○古城座長 まず「家庭用電力料金値上げ認可申請に関する調査会の設置について」、事務局より御説明をいただきます。

○浅田参事官 事務局でございます。おはようございます。
 お手元の資料3に基づきまして、御説明させていただきます。
 家庭用電気料金の値上げ認可申請に関する調査会ということで、座長から御紹介があった件でございますが、この経緯についてです。本専門調査会の委員で、松村委員及び本日御欠席の山内委員におかれましては、経産省の総合資源エネルギー調査会の電気料金審査専門委員会の委員もお勤めになっておられます。
 本専門調査会では、個別の電気料金値上げ認可申請の審議に当たっては、議論の中立性の観点から、この両先生におかれては、この専門調査会での調査審議には加わらないことが適切と考えております。また、松村、山内両委員からも、この点の調査審議には加わらないというお考えを承っておるところでございます。
 このような対応につきまして、組織の上でも明確化を図る観点から、本専門調査会の設置・運営規程に基づき、この専門調査会のもとに家庭用電気料金の値上げ認可申請に関する調査会を設置しまして、個別の会社の電気料金の値上げ認可申請についての調査審議は、この調査会で当たるということといたしたいと考えております。
 なお、所掌事務等につきましては、今、御紹介しました資料3にございます。
 あと、調査会の構成員及び座長は、規定によりまして、消費者委員会の河上委員長が指名するということでございまして、指名の結果につきましては、資料4の名簿のとおりでございます。
 座長につきましても、同様に、河上委員長から古城委員が御指名されておるところでございます。
 あと、資料4にございますけれども、親委員会のほうから、3委員が担当委員として調査審議に参画するということになっております。この担当委員の位置づけにつきましては、冒頭に原事務局長から御紹介があったとおりでございまして、この調査会においても同様でございます。
 以上でございます。

○古城座長 ありがとうございました。

 

(2)公共料金等専門調査会の今後の進め方について

○古城座長 それでは、次は本専門調査会の今後の進め方について議論いただきます。

○浅田参事官 事務局でございます。
 引き続きまして、今後の議題、スケジュールについて、事務局から御説明申し上げます。
 資料の6でございます。 第1回目ということで、今後の課題ということで大きく2つを挙げております。まずは個別の公共料金の値上げ等の申請があった場合の対応についてといったことが想定されております。現実問題といたしまして、まさに九州、関西、両電力会社から来ております家庭用電気料金の値上げ認可申請に関する事項。これについては、当面の課題ということで、先ほど御了解いただきました調査会のもとで審議をするといったようなことを考えております。
 念のため、今後の流れを御紹介しますと、下のほうにポツで書いてございますけれども、まずは電力会社、エネ庁からのヒアリング。
 あとは、地元の関西、九州からの消費者団体からのヒアリングということで、地元の意見を聞くといったようなこと。
 さらに今後、消費者庁のほうで個別にエネ庁と協議を行いますが、その際のチェックポイントの案を消費者庁で策定しますので、それに関してこちらのほうで御審議いただくということ。
 あと、エネ庁のほうで査定案がまとまりましたら、消費者庁のほうに協議がなされますが、それを受けて、消費者委員会に付議されまして、その付議をこちらの専門調査会のほうで受けていただき、こちらで意見を取りまとめていただき、消費者委員会に御紹介いただくといったようなことが、一連の流れでございまして、これにつきましては、別紙のほうに表をまとめてあります。流れとしては、このようなことになっておりますので、図で御確認をいただければと思います。
 さらに2点目について、公共料金の横断的事項ということで、公共料金の情報公開のあり方等についてになります。この関連につきましては、本年の夏に決定いたしました消費者基本計画を参考資料としても添付しております。
 ここに盛り込まれた事項を手がかりにいたしまして、今後、この専門調査会で公共料金に関する情報公開といった横断的テーマで御審議いただくことを考えております。どういったポイントで御議論いただくかという詳細につきましては、消費者庁とも相談をして、年明けには、また御相談してまいりたいと考えておりまして、詳細については、ここでは省略させていただきます。
 もし消費者庁に補足があれば、お願いします。

○消費者庁長谷川消費生活情報課長 消費者庁でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 今、事務局のほうから御説明がございましたが、今後、消費者庁といたしましても、経産省のほうから協議を受ける立場ということで、また先生たちの御意見を賜りながら進めさせていただこうかと思っています。
 具体的には、1月に、個別の今回の料金値上げ認可申請であります関西電力、九州電力の地元のエリアに行きまして、消費者団体方との意見交換を行いたいと思っていまして、その報告を踏まえて、またこちらのほうに御審議をお願いしたいなというふうに思っています。
 また、先ほど話がありましたけれども、チェックポイントについても御審議いただければというふうに思っております。
 あと、横断的な課題についても、基本計画の中で、消費者委員会、関係省庁と連携して行うということになっておりますので、また具体的な進め方については、調整いたしましてお諮りしたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。

○古城座長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまいろいろな説明がございましたけれども、これについて御意見を伺いたいと思います。
 発言をなさる方は、目の前の名札を立てていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○矢野委員 3点ほど意見を述べさせていただきます。
 1点目ですが、今回のこの専門調査会は、既に消費者庁のほうで公共料金に関する研究会の報告書が出され、その報告書をただ出しっ放しにするのではなく、その内容をしっかり受けとめて、この調査会で具体化するものだと捉えております。そういった意味では、本日も、できれば参考資料で在り方の報告書、概要をぜひつけておいていただきたかったなと思っています。それが1点目です。
 2点目ですが、既に経産省のほうで具体的な省令の改正、それからパブコメが入っておりますけれども、省令の改正については、今後、原子力発電所を再稼働するかしないか等で電源構成の変動があった場合に、それを3カ年の計画の中で変更があった場合には、もっと簡素化した形で、改めて審査専門委員会で値上げの審議を行うということでしたが、こういった新たな提案、取り組みに対して、この専門調査会で検証、評価する必要はないのでしょうか。
 もう一つ、パブコメが入っておりますけれども、これはいわゆる利益率の9割1割問題等から発していると思いますが、審査基準の新たな設定についてのパブコメが現在行われております。こういったことについても、一つ一つ新たな取り組みが行われる中で、やはり調査会でも、今回の関電、九電の電気料金値上げには直接にはかかわりませんけれども、やはり大きな課題としては、どこかの時点で検証、評価の必要があるのではないかなと思っています。それが2点目です。
 3点目では、原子力発電の再稼働の問題自体は審査会で論議するものではないということですが、限りなく電力料金に影響してきています。そういった意味で、実は、東京電力のほうが、11月に再生への経営方針を出しているわけですが、既に賠償等の対応に電力産業全体で5兆円規模の交付額が枠組みとしてあります。今後、廃炉等含め資金対応が必要となれば、10兆円近くのさまざまな国への負担が生じるのではないかというようなことが言われております。
 そうなると、そういった負担自体を東電自体が全部負っていくのか、それとも、国とも協議して何らかの税負担なり、場合によっては、電力料金の中にどう入れ込んでいくのか、そういった論議も必要になってくると思います。
 これは、事業計画にも関係してきますが、改めて原子力発電の問題とも関連して、電気料金の中身、それから、総括原価方式の中身とも関連させて、何をそれぞれが負担していくのかという論議も、今後、必要になってくるのではないかと思いますので、きょうのところでは、今後のところでどこかで取り扱っていただければと思いまして、発言しました。
 以上です。

○古城座長 ありがとうございました。
 そのほか、御意見はいかがでしょうか。
 山口委員長代理、どうぞ。

○消費者委員会山口委員長代理 東京電力の値上げのときに、さまざまな議論をした先生方ですので、本当に安心して審議をお任せさせていただきます。2つありまして、当面の課題としての関西電力なり九州電力の値上げの問題については、これは緊急に、例えば2月ぐらいをめどにでも、何らかの形での結論を出さなくてはいけないという意味では、非常に急ぎの課題だと思います。
その上に、今、矢野委員がおっしゃったような、中、長期的といいますか、中期的なのでしょうね。審査基準が今のままでいいのかとか、あるいは、情報開示のあり方が今のままでいいのか。もちろん、それは電力料金だけではなくて、例えばガス料金とか、あるいは鉄道料金とか、電気料金以外の分野の審査基準や情報公開のあり方等についても、やはりこの専門調査会でぜひ御議論いただいて、今後の消費者の生活のために役に立つ、具体的な中身ができていけばいいなと期待しております。
 第二にこれは前から議論されているところなのですが、立派な報告書をつくっても、それが実施されなければ何もならないわけでして、当委員会は、ここでの審議結果を踏まえて、消費者委員会としての建議という形で政府関係者に具体的な実行を求め、それを検証していくという、そういう権限と役割と責任を持っておりますので、その意味では単に立派な意見書を書いて終わりではなくて、消費者委員会としては、それを実行して実現していくという、それまで視点に入れた形で、これはもちろん消費者庁の御協力あるいは御支援もいただきながら、やってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○古城座長 ありがとうございます。あとはいかがでしょうか。
 古賀委員、お願いします。

○古賀委員 電気料金値上げという問題だけではなくて、この審査の中で、再稼働を含めた電力システムをどうするかということが、大変大きな背景の問題としてございます。
 この審議会の中で、電気料金を従来の方式どおりに、またいろんな査定等についての意見を申し上げていくことになるのだと思いますけれども、そうした電力システム改革専門委員会等の流れも、適宜こちらのほうにお知らせいただいて、ここ3年のスパンで考える電気料金の値上げの問題ではありますけれども、その中で消費者が的確に意見を述べやすいように、資料等を御用意いただくことを御要望いたします。

○古城座長 ありがとうございます。あとはいかがでしょうか。
 浅田参事官、どうぞ。

○浅田参事官 事務局のほうから申し上げます。
 矢野委員から御指摘がありました、消費者庁で開催されました公共料金研究会の報告書の件でございますけれども、今後、この専門調査会の資料は、消費者委員会のホームページで公開いたしますので、そこで言及のありました消費者庁の公共料金研究会の報告書を、リンクを張らせていただきまして、事後、皆様方のお役に立てるようにしたいと考えています。
 あと、電力の問題に関しまして、例えば、新たな経産省の簡素化した査定方針の問題。あとは、新たな事業計画の問題等々、あとは電気料金の電力システム改革の問題等々もございました。これにつきましては、まず東京電力の問題を夏に議論をしてまいりましたけれども、このフォローアップも消費者委員会及び消費者庁で課題となっております。このフォローアップということで、必要に応じてまた議題としていくといったようなことはあろうかと思っております。
 あと、山口代理からありました電気、ガス、その他について、報告書のみではなく、実行すべきだということがございましたけれども、これにつきましては、先ほど御紹介しました、年明けにも始めたいと思っております横断的課題の検討の中で、関係省庁との間で、具体的に相談をしていくといったようなことを考えているというところでございます。
 では、事務局からは以上でございます。

○古城座長 ありがとうございます。あとはいかがでしょうか。
 まだ発言されていない委員の方から、一言ずつお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
 松村委員、お願いできますか。

○松村委員 すぐこの後で行われる電気の話に関しては、私は参加しないので、発言すべきでないとも思うのですが、一方他の点は今後発言する機会があるのに対してこの話だけは今日しか発言できないと思うのであえて申し上げます。中立性を担保する、経産省の審査と独立に行われているということを担保するために私は出ない方がよいと思います。しかし、一方でシステム改革の話を含めて、議論の過程などを最もよく知る者の一人だと思います。この委員会での議論に加わるのではなく、ヒアリングというと変なのですが、情報の提供、解説などではお役に立てることもあると思います。水面下でする必要はないとは思うのですが、あるいは経産省の方から十分説明を聞いて、それで十分わかればそれで全く問題はないわけですが、もしその説明で納得できないことがあれば、委員としてではなく向こう側に座ってお話しすることはできますので、もし必要があればお申し付けください。単なる事実誤認などで、こちらの委員会で余分な時間を使うことを防ぐことにはお役に立つかもしれません。
 以上です。

○古城座長 ありがとうございます。
 小塩委員、どうぞ。

○小塩委員 私は今回が初めてですので、あまり具体的な意見を申し上げられないのですが、2つ申し上げます。
 一つは、公共料金については、今までも物価安定政策会議等でいろいろ議論されていたのですけれども、当分デフレ的な状況が続くと思います。
 ところが、今までの公共料金の決定においては、私たちの頭の中では、デフレというのはどちらかというと異常事態であって、インフレのほうが一般的な傾向であり、その下で公共料金をどう考えたらいいのかという問題意識があったと思います。しかし、デフレ的状況が長期的に続くということになりますと、その下で公共料金をどう考えたらいいのか、今までとは視点をちょっと変えなければならないと思います。それが一つですね。
 もう一つは、この委員会のミッションとしては、公共料金がちゃんと適切に設定されているかを、料金改定の際にチェックすることが一番重要だと思うのですが、そういう料金改定が行われた後で、私たち消費者の行動がどのように変わったのか、いい方向に変わったのか、それとも、料金改定で悪い問題が発生したのかという、事後的なチェックを定量的にしていく必要があると思います。そういう仕掛けは、今まではあまりなかったのではと思うのですが、これからはそういう事後的なチェックも必要になると思います。
 以上、2点申し上げました。

○古城座長 どうもありがとうございました。
 次は白山委員、お願いします。

○白山委員 初めての会合ということでございますが、1点だけ申し上げたいと思います。やはり公共料金の問題を考えていくときに、先般も高速道路のトンネルの崩落事故がございましたが、社会的なインフラ資産をどういう形で維持していくのかということと密接なかかわりがあると思っております。
 したがいまして、その財源を誰がどういう形で、今後、負担をしていくのか。単純に、現在世代の公共料金の負担で現在の所得のうちからその一部が回るという発想だけではなくて、世代を超えた形として、世代間の負担を見据えた形で、誰がどういう形で負担していかなくてはいけないのかという、やや公共哲学的な観点になりますが、そういった視点もきちっと考えつつ、客観的にこの料金のあり方ということを考えていきたいと思っております。
 以上でございます。

○古城座長 ありがとうございます。
 あとは井手委員、お願いします。

○井手座長代理 今回横断的に検討をするということですけれども、ここで言う公共料金と言ったときに、以前にも申し上げたのですけれども、主要な官庁でコントロールできる電気料金であったり、国交省、経産省で管轄しているような問題というのは、消費者庁においても当然十分議論できるわけですけれども、例えば公共料金の中には水道料金であったりガス料金であっても、地方のガスの事業というのは、ほとんど地方の経産局等々、あるいはほかの運輸とかでも、地方の国交省等々でやるということになっています。ではこのような公共料金に消費者庁として、どういうふうに関わっていけるかということについては、ほとんど報告書を出してそれで終わりで、実行して実現していくということからすると、かなり距離がある公共料金というのもあるのではないだろうかと思っております。そこの辺の仕組みをどういうふうにこれから構築していくかというのは、非常に重要な問題だと思いますので、ぜひこういう場でも検討していただきたいと思います。
 以上です。

○古城座長 橋本委員、お願いします。

○橋本委員 私は北海道からやってきたのですけれども、なかなか地方ではいろんな情報というものが、マスメディアであるとか、今はインターネットといったようなもので、ある程度は情報収集ができるのですけれども、それでもまだまだいろんな情報が地方の消費者まで来るというのは難しいというところがあります。そうした中で、逆に意見を言う機会は本当に少ないわけです。
 今回、こういった会議に出席させていただいているのですけれども、地元北海道だけではなくて、地方の声をどのように公共料金等に反映するのかとか、今、井出座長代理がおっしゃっていたように、地方におけるガス料金とか水道料金といったものの価格の決定のシステムが、より透明性が担保できるように、いろいろな指針といったものが出せればいいかなというふうに思っております。
 以上です。

○古城座長 どうもありがとうございました。
 御意見ありがとうございました。一渡り御意見を伺いました。特に電気料金なんかにつきまして、審査基準の改定や、それから、もう少し全体的な動きも理解した上で検討していきたい。それはそのとおりですので、今後の運営に反映させていきたいと思っております。

○消費者委員会小幡委員 古城先生、一言だけいいですか。

○古城座長 小幡委員からまだ伺っておりませんでした。済みません。

○消費者委員会小幡委員 一言だけ。今回、公共料金等専門調査会ということで立ち上がりましたが、これ自身は今、皆さんお話がございましたように、電気料金だけではなく、広く公共料金について考える場です。矢野委員が御指摘のように、そもそも審査基準の設定等についても、ここが審議して意見を言えるという、本当はそういうシステムにしたほうがよいと思うのですが、今回も、後でエネ庁がいらしたら伺おうかと思いますが、例の値下げに向けての変更命令等の審査基準もございますので、本来は多少議論したいところですが、スケジュール的に、個別の料金認可申請についての対応をまず先に行わなければいけないということになりますので、ややその辺りのスケジュールが難しいということになっているのですが、そもそもは広くつくった調査会ですので、そういうことも視野に入れながら、やっていっていただければと思っております。
 以上です。

○古城座長 ありがとうございました。

 

(3)その他

○古城座長 今後は公共料金等専門調査会といたしましては、今、皆さんが御言及なさった個別の公共料金である電気料金の改定に加えて、もう一つ冒頭に御紹介がありました横断的事項の検討という2本立てで今後の調査審議を行いたいと思います。

≪3.閉会≫

○古城座長 本日は公共料金専門調査会について、いろいろ御議論いただきましてありがとうございました。このステージについては、これで閉会とさせていただきます。

(以上)