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諮問・答申・報告書等

ニ 税制と基本原則

.租税の種類と税体系

(1

) 租税には様々なものがあり、国税と地方税という課税権の主体による分類をはじめ、いくつかの視点から分類が行われます。
 「所得課税・消費課税・資産課税等」という分類があります。これは、税負担の尺度となる課税ベースを経済活動のいかなる局面に求めるかに着目した分類であり、国際的な統計でも用いられています。
1)  個人の所得は、消費や貯蓄などに向けられる支払能力の源となるものです。この所得に租税の負担能力(担税力)を見出して課税するものが個人所得課税であり、所得税・個人住民税があります。また、法人の事業活動等から生じる所得に課税する法人税・法人住民税などの法人所得課税があります。
2)  財・サービスの消費が所得を得たり資産を取り崩したりすることにより得られる経済力の行使であることに着目し、財・サービスの消費に担税力を見出して負担を求めるのが消費課税です。消費税・地方消費税、酒税、たばこ税、揮発油税などがあります。
3)  さらに、資産を取得したり保有したりしている場合、所得の稼得や財・サービスの消費に着目した場合には捉えきれない担税力に着目し、資産に対しても課税が行われます。無償で資産を取得した場合に課税を行うものとして相続税など、資産を保有している場合に課税を行うものとして固定資産税、都市計画税などがあります。このほか、資産が移転するときなどに課される登録免許税、不動産取得税などがあります。
(2 ) 税制全体は、単一の税目のみではなく、いくつかの税目から成り立っています。それぞれの税目には、それぞれの長所があるとともに、相対的に見れば何らかの問題点も持っています。税収が特定の税目に依存しすぎる場合、その税目の課税対象となる人々の負担感が過重になるなどの問題点が出てきてしまいます。このため、所得・消費・資産等に対する課税を適切に組み合わせることにより、全体として偏りのない税体系を選択していくことが必要です。諸外国の税制においても複数の税が組み合わされています。
(3 ) 幅広い分野にわたる公的サービスの財源を賄うため複数の税が組み合わされていますが、それらのうち、使途を特定せず一般経費に充てるために課税されるものを普通税、特定の経費に充てるために課されるものを目的税と言います。また、目的税を含め、税収の全額または一部を特定の公的サービスに要する費用の財源に充てることとされているものを特定財源等と言います。一般に、ある税の収入を特定の公的サービスに要する費用の財源に充てることは、その公的サービスの受益と負担の間にかなり密接な対応関係が認められる場合には一定の合理性を持ち得ますが、他方、資源の適正な配分を歪め、財政の硬直化を招く傾向があることから、その妥当性については常に吟味していく必要があると考えられます。
(注1 )所得・消費・資産等に対する課税の各々には、相対的に見れば、それぞれのメリット・デメリットがあります。
1)  所得課税は、垂直的公平に適う税です。各種控除などにより個々人の担税力に対してきめ細かい配慮が可能です。また、景気変動に伴う税収の変動が経済自動安定化機能を果たします。
 一方、負担が過重となれば、累進構造による負担累増感が勤労意欲や事業意欲を阻害するおそれがあります。また、所得の正確な捕捉が必ずしも容易ではないという面があり、所得の種類により課税ベースの把握に差が生じるおそれがあります。
2)  消費課税は、水平的公平、世代間の公平に優れた税です。消費に広く公平に負担を求めることができ、歳入構造の安定化に資するものです。なお、消費に負担を求める背景の一つとして、財・サービスの生産などにより得られた所得に対して課税するよりも、財・サービスを消費し、その効用を享受する際に課税する方が望ましいとするいわゆる支出税的な考え方もあります。
 消費課税は消費に担税力を見出して比例的な負担を求めるものですが、所得が多いほど消費せずに貯蓄される割合が大きくなるため、消費課税の負担は所得に対しては逆進的であるという指摘がなされています。
3)  資産課税等は、富の再分配を通じた資産格差の是正や機会の平等の確保、所得課税の補完の観点から垂直的公平の確保に適しています。また、フローの経済活動への影響が少ないという見方もあります。
 一方、様々な資産の価値を評価する難しさやキャッシュフロー(支払に充てるための資金)がないところにも課税する難しさがあります。
(注2 )租税の分類には、以下のような区分があります。
1)  国税と地方税:課税主体が国である税を国税、地方公共団体である税を地方税と言います。地方税は更に道府県税と市町村税とに分類されます。
2)  直接税と間接税:法律上の納税義務者と担税者が一致することが予定されている租税を直接税と言い、納税義務者が税を財・サービスの価格に転嫁し、最終的には購入者(消費者)が負担することが予定されている租税を間接税と言います。直接税と間接税との税収の比率を直間比率と言うことがあります。直間比率は、その時々の経済状況や税制のあり方の検討の結果として出てくる数値であることに留意が必要です。
3)  従量税と従価税:数量1単位当たりの税率で課される税を従量税、価額単位で課される税を従価税と言います。

(資料1)国税・地方税の税目

  国  税 地 方 税

所得課税

所得税

法人税

個人住民税

個人事業税

法人住民税

法人事業税

道府県民税利子割

資産課税等

相続税・贈与税

地価税

登録免許税

印紙税

不動産取得税

固定資産税

都市計画税

事業所税

特別土地保有税

消費課税

消費税

酒税

たばこ税

たばこ特別税

揮発油税

地方道路税

石油ガス税

自動車重量税

航空機燃料税

石油税

電源開発促進税

地方消費税

地方たばこ税

軽油引取税

自動車取得税

ゴルフ場利用税

入湯税

自動車税

軽自動車税

鉱産税

狩猟者登録税

入猟税

鉱区税


(注

)上記以外に「消費課税」に含まれるものとして、関税、とん税などがあります。




.税制の基本原則
 租税は、公的サービスを賄うために十分な量が必要であり、国民皆が社会の構成員として広く公平に分かち合っていかなければなりません。そのためにどのような原則により税制を構築することが望ましいかについては、従来から各種の租税原則が提唱されてきましたが、それらは結局「公平・中立・簡素」の三つに集約することができます。
 「公平・中立・簡素」の意義や重点の置き方は、経済社会の構造変化に伴って変わってくることもありますが、この三つの原則が税制を考える上での基本であることは21世紀においても変わらないと考えられます。
(1 ) 公平
 「公平」の原則は、税制の基本原則の中でも最も大切なものであり、様々な状況にある人々が、それぞれの負担能力(担税力)に応じて分かち合うという意味です。水平的公平と垂直的公平とがあり、さらに、近年では世代間の公平が一層重要となっています。
 等しい負担能力のある人には等しい負担を求めるという水平的公平は、いかなる経済社会状況においても変わることのない最も基本的な要請です。経済が国際化・複雑化している中にあっても、税の制度面・執行面を通じてこの要請に常に応えていかなければなりません。なお、理論的に優れた制度であってもその執行が困難であればかえって不公平であることから、税制の検討に当たり、円滑な執行が確保できるのかという観点も重要です。
 垂直的公平とは、負担能力の大きい人にはより大きな負担をしてもらうということです。これは、個人所得課税などの累進構造などによる再分配機能をどの程度発揮させるかということに関わってきます。かつて、現在より所得等の格差の大きかった時代には、垂直的公平を個人所得課税などの強い累進性により確保することが適当であるとの考え方が支配的でした。近年では、国民全体の所得水準の上昇と平準化を背景に、累進性を緩和させる方向で税制の見直しが行われてきました。今後については、所得等の格差がどのように変化していくか、それに対する国民の受け止め方はどうかについて、注視していく必要があります。
 世代間の公平については、異なる世代を比較した場合の負担の公平が保たれているかという観点と、それぞれの世代の受益と負担のバランスが保たれているかという観点との両方から考える必要があります。少子・高齢社会においては、人数が相対的に少なくなる勤労世代だけが税負担を行うこととなれば、その負担が過重となり経済社会の活力を阻害してしまいかねません。このため、高齢者であっても個々人の経済事情・負担能力に着目し、経済力のある人はそれに見合った負担を行っていくことが重要になると考えられます。また、現世代が公的サービスを賄うための十分な租税を負担せず、その結果、公債という財源調達手段へ依存する場合、それが世代間の公平を損なうことになるという問題があります。公債は、参加と選択の機会のない将来世代にも負担を求めるものですが、現世代が負担を伴わない公的サービスを受けることが恒常化すれば公債が雪だるま式に累増し、将来世代の一人一人に重い負担がかかることとなり、将来の経済社会の活力や発展に悪影響を与えます。特に、急速な少子・高齢化の進展の下では、このような意味における世代間の公平を確保することが極めて重要であり、現世代は、後世代の負担に対して従来以上に配意していくことが求められます。
(注 1)応能課税・応益課税
 必要な租税の量を国民皆で広く分かち合うような税制を構築する上での原則が「公平・中立・簡素」に集約される租税原則ですが、かねてより、何に応じて分かち合うか(「能力」か「利益」か)によって、応能課税、応益課税という分類があります。応能課税は各々の負担能力(担税力)に応じて課税するのが適当とする考え方、応益課税は各々が公的サービスから受ける便益に応じて課税すべきとする考え方です。
 租税は、国民が広く便益を受ける公的サービスの費用を賄うものですから、応益の要素が存在します。他方、手数料や保険料のように負担と受益が個別に明確である場合と異なり、応益課税のみを貫くことも困難です。
 なお、地域住民による負担分任という性格を持つ地方税には、応益課税の考え方がより求められると考えられます。
(注 2)世代間の公平という議論に関連して、いわゆる「世代会計」が研究されています。世代会計は、時間の経過に沿って、政府からの受益と負担を世代別に分解し、生涯を通じた純受益又は純負担の割引現在価値を世代別に推計するものです。
 定量的な分析については仮定の置き方による差異があることや統計の制約があること、また、税制や社会保障制度などが民間活動にもたらす影響は考慮していないことなどに留意して見ていく必要がありますが、これまでに世代会計を用いたいくつかの分析がなされています。
 平成7年度の経済白書において、現世代及び将来世代の世代会計や将来の政府の財政収支に関する推計が行われ、現在の40歳代以下の世代では生涯の負担が受益を上回る一方、現在の50歳代以上の世代では下回る、また、「見えない政府債務」(将来の政府収支の割引現在価値)及び現在時点での政府の純債務の合計が将来世代にとって1世帯当たり約1,300万円の追加負担になるという分析が示されています。
 平成11年度の経済白書では、拡大する財政赤字がどの世代に帰着するかについての試算が行われ、おおむね40歳代以上であれば、改革を先送りすればするほど負担の増加を免れることができるが、それ以下の世代では、改革を先送りすることにより負担が増加するおそれがあることなどが示されています。
 日本銀行金融研究所が行った海外委託研究である「世代会計の国際比較」(「金融研究」1998年12月号)においては、新生児世代と将来世代の純税額について国際比較などを行っており、ほとんどの国において高齢化が進んでおり世代間不均衡が見られるものの、わが国では少子・高齢化の進展が著しいことから、諸外国に比べて特に世代間不均衡が大きなものであることなどが示されています。
 このような世代会計の研究が行われるようになった背景には、将来世代の負担を従来の財政赤字という概念だけでは捉えきれないという問題意識があるとされており、少子・高齢化が急速に進展するわが国において、世代間の公平について検討していく際には、このような着眼点は有益と考えられます。
(2 ) 中立
 租税は、基本的には個人や企業の経済活動の中から分担していくものですから、税制が経済社会に対して何らかの影響を与えることは避けられませんが、「中立」の原則とは、税制ができるだけ個人や企業の経済活動における選択を歪めることがないようにするという意味です。公的サービスの提供は、経済の発展に寄与するものですが、その財源調達手段となる税制ができる限り経済活動や経済の発展に支障を来さないようにすることが大切です。また、政府の役割が見直され、市場の機能を発揮することによる資源配分が従来以上に重視されるようになってきており、個人や企業の潜在能力を最大限に引き出して経済社会の活力を促すという観点から、「中立」の原則は一層重要なものとなっていくものと考えられます。近年では、特に、国際化・情報化と企業活動の多様化などに伴い、企業形態に対して中立的な税制を構築していくことや、国民のライフスタイルの多様化の中で就業形態、労働供給と余暇との選択、消費選択などに対する税制の中立性を確保していくことなどが求められるようになってきています。
(3 ) 簡素
 「簡素」の原則とは、税制の仕組みをできるだけ簡素なものとし、納税者が理解しやすいものとするということです。
 個人や企業が経済活動を行うに当たって、その前提条件として、税制は常に考慮される要素です。税制が簡素で分かりやすいこと、自己の税負担の計算が容易であること、さらに納税者にとっての納税コストが安価であることは、国民が自由な経済活動を行う上で重要です。
 また、納税者側のみならず、執行側のコストが安価であることも税制を検討する上で重要な要請です。
 さらに、そもそも税制の仕組みを国民に分かりやすいものとしていくことは、国民が税制論議に参加し、望ましい税制や公的サービスのあり方、国のあり方を選択していく上でも、極めて重要です。
(4 ) 三つの原則の関係
 「公平・中立・簡素」は、常にすべてが同時に満たされるものではなく、一つの原則を重視すれば他の原則をある程度損なうことにならざるを得ないというトレード・オフの関係に立つ場合もあります。例えば、個人所得課税において、公平の観点から個人の担税力を調整するものとして、各種控除などによって個々の納税者に対するきめ細かい配慮を行うことが可能ですが、他方、制度の簡素性が損なわれることとなりかねません。
 いずれにしても、税制を考えていく上では、税制全体として公平・中立・簡素の基本原則に則しているかどうかということが重要です。
(5 ) 課税ベースと税率
 租税を検討する場合、課税ベースの広さと税率の高さはともに主要な要素です。同じ税収を確保する場合、両者は反比例の関係にあり、課税ベースが狭ければ税率は高くならざるを得ません。税収が一定という前提の下では、なるべく課税ベースを広くして、その分低い税率によって負担を求めていくことが、公平・中立・簡素という基本原則に整合的となります。すなわち、課税ベースを広くすることによって、経済力を広く捉えて公平に負担を求めたり、税制が経済活動に与える影響を小さくしたり、仕組みを簡素なものとしたりすることが可能となります。また、政策的配慮からの特殊な例外を極力設けないようにすることも重要です。
(6 ) 経済社会の活力
 様々な経済社会の構造変化が進展する中で、経済社会の活力を維持していくことが求められており、この点は、税制のあり方を考える場合にも考慮していかなければならない視点です。
 一定の税収を確保しつつ経済社会の活力を維持するためには、まず、税負担が特定の人々に偏ることなく、国民皆が広く公平に負担を分かち合うことが大切です。特に、少子・高齢化が進む中では、勤労世代のみの負担が過重となったり、いたずらに将来世代へ負担の先送りをしたりすることは、現在及び将来の経済社会の活力の足枷となりかねないことに留意しなければなりません。また、個人や企業の能力を引き出しつつ、それらの自由で活発な経済活動ができる限り確保される必要があり、税制は個人や企業の経済活動における選択に対して「中立」であることが強く求められます。さらに、水平的公平が損なわれたり一定の垂直的公平が確保されなくなったりすると、税制への信頼が損なわれかねず、個人や企業が経済活動を行う上での社会基盤が安定したものにならなくなるおそれもあります。
 このように、経済社会の活力を維持していくためにも、税制全体として、公平・中立・簡素という基本原則をどのようにバランスさせ、偏りのない税体系を選択していくかということが重要です。
(7 ) 税制の基本原則と国際的整合性
 経済活動の国際化が進展する中、国際的な競争力や経済の活力維持などの観点から、わが国税制の仕組みや負担水準があまりに諸外国とかけ離れたものになることは望ましくありません。したがって、税制の検討に際しては、国際的な整合性の観点にも留意しなければなりません。このような観点から、法人課税の実効税率や個人所得課税の最高税率などについて、見直しが行われてきました。
 一方、租税は公的サービスの財源調達手段ですから、わが国の税制と各国の税制とを比較する場合は、財政状況がそれぞれどうなっているかを踏まえておかなければなりません。また、そもそも各国の税制はその国の歴史や文化、経済や社会の仕組みを反映して構築されていることも念頭に置く必要があります。後に見るように、わが国では、個人所得課税の負担や消費税率を見ても、また、租税負担率を見ても諸外国に比べて低く、一方、財政赤字は諸外国に比べてはるかに巨額となっています。
 このように、税制を検討する際、国際的整合性に留意することは必要ですが、まず、租税の基本的機能である財源調達機能が適切に果たされているかどうかを踏まえておくことが必要です。
(8 ) 税制の基本原則と租税特別措置等
 特定の政策目的を実現するための政策手段として、租税特別措置等があります。これは、基本的に特定の人々の負担を軽減することにより、特定の政策目的の実現に向けて経済社会を誘導しようとするものです。このため、租税特別措置自体は、「公平・中立・簡素」という租税原則に反するものとなります。
 したがって、租税特別措置等については、そもそもその特定の政策目的自体に国民的合意があるのかどうか、政策手段として税制を用いることが本当にふさわしいのかどうか、「公平・中立・簡素」という原則より優先してまで講じるだけの政策効果があるのかどうか、政府による裁量的な政策誘導になりはしないかなどについて、慎重な検討が求められます。また、公的サービスの提供に必要な租税の量を一定とすれば、特定の人々に対する負担軽減は他の人々の負担増加につながるものであることも忘れてはなりません。
 租税特別措置等についてすべてを不合理と断じるわけにはいきませんが、税制によって経済社会を誘導しようとすることには自ずと限界があります。また、一旦優遇措置が講じられるとそれが既得権益化し、政策効果の再検討が十分行われないまま優遇措置が長く継続してしまうことになりがちです。
 租税特別措置等については、以上のような観点から、今後、そのあり方を見直していく必要があります。

(参考

)租税原則
 どのような租税をどのような理念に基づき課すべきか、といった税制の準拠すべき一般的基準を追求して説かれたものが租税原則です。有名なものとしては、アダム・スミスの4原則、ワグナーの4大原則・9原則、マスグレイブの7条件があります(資料2)。
 租税原則は、各時代の経済社会情勢などを反映してそれぞれの力点の置き方が異なりますが、税負担の公平性、経済への中立性、制度の簡素さといった基本的な諸要請においては、相通じていると考えられます。

(資料2) 租  税  原  則

 

原   則

内        容











(1)公平の原則

税負担は各人の能力に比例すべきこと。言い換えれば、国家の保護の下に享受する利益に比例すべきこと。

(2)明確の原則

租税は、恣意的であってはならないこと。支払時期・方法・金額が明白で、平易なものであること。

(3)便宜の原則

租税は、納税者が支払うのに最も便宜なる時期と方法によって徴収されるべきこと。

(4)最小徴税費の
 原則

国庫に帰する純収入額と人民の給付する額との差をなるべく少なくすること。












(1)財政政策上の
 原則

イ.課税の十分性…… 財政需要を満たすのに十分な租税収入があげられること。
ロ.課税の弾力性…… 財政需要の変化に応じて租税収入を弾力的に操作できること。

(2)国民経済上の
 原則

ハ.正しい税源の選択…… 国民経済の発展を阻害しないよう正しく税源の選択をすべきこと。
ニ.正しい税種の選択…… 租税の種類の選択に際しては、納税者への影響や転嫁を見極め、国民経済の発展を阻害しないで、租税負担が公平に配分されるよう努力すべきこと。

(3)公正の原則

ホ.課税の普遍性…… 負担は普遍的に配分されるべきこと。特権階級の免税は廃止すべきこと。
ヘ.課税の公平性…… 負担は公平に配分されるべきこと。すなわち、各人の負担能力に応じて課税されるべきこと。負担能力は所得増加の割合以上に高まるため、累進課税をすべきこと。なお、所得の種類等に応じ担税力の相違などからむしろ異なった取扱いをすべきであること。

(4)租税行政上の
 原則

ト.課税の明確性…… 課税は明確であるべきこと。恣意的課税であってはならないこと。
チ.課税の便宜性…… 納税手続は便利であるべきこと。
リ.最小徴税費への努力…… 徴税費が最小となるよう努力すべきこと。










(1)十分性

歳入(税収)は十分であるべきこと。

(2)公平

租税負担の配分は公平であるべきこと。

(3)負担者

租税は、課税対象が問題であるだけでなく、最終負担者(転嫁先)も問題である。

(4)中立(効率性)

租税は、効率的な市場における経済上の決定に対する干渉を最小にするよう選択されるべきこと。そのような干渉は「超過負担」を課すことになるが、超過負担は最小限にとどめなければならない。

(5)経済の安定と
 成長

租税構造は経済安定と成長のための財政政策を容易に実行できるものであるべきこと。

(6)明確性

租税制度は公正かつ恣意的でない執行を可能にし、かつ納税者にとって理解しやすいものであるべきこと。

(7)費用最小

税務当局及び納税者の双方にとっての費用を他の目的と両立し得る限り、できるだけ小さくすべきこと。


[続きがあります]

 

 
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