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諮問・答申・報告書等

 


3.持続可能な公的部門の構築に向けて
 人口減少社会の到来など、これまでにない転換期を迎える中、現下の危機的な財政状況を踏まえると、今後、21世紀にわたり持続可能な公的部門を構築していくことが重要な課題である。

 



1)歳出・歳入両面からの財政構造改革

 財政を将来にわたり持続可能なものとするためには、経済の規模に比して公債残高が累増しない財政体質を確立する必要があり、そのためには、基礎的財政収支の黒字化が前提となる。2010年代前半までに団塊の世代が年金受給者となることも考慮に入れ、2010年代初頭における基礎的財政収支の黒字化を目指し、財政構造改革を確固たる足取りで進めねばならない。
 このため、政府は徹底した行財政改革を行う責任がある。民間にできることは民間にとの考え方の下、事務・事業の民営化などや規制改革を推進しつつ、各種の制度・施策を抜本的に見直し、行政コストの無駄を排除するなど、聖域なき歳出の削減を進めるべきである。他方、かかる歳出改革を行ってもなお、高齢化の進展に伴う社会保障給付の増加が見込まれる中、広く公平に負担を分かち合い、安定的な歳入構造を確立するための取組みも避けて通れない。歳出・歳入両面から財政構造改革を進めていく必要がある。
 急速な人口構造の変化や、先進国中例を見ない脆弱な財政体質を踏まえれば、2010年代初頭まで残された時間は長くはない。財政赤字は、いずれは国民の負担によって償還されねばならない。財政再建への取組みが遅れるほど、財政破綻を避けるために必要となる歳出削減や税負担増の規模は大きくなる。財政が経済の足枷となる事態を避けるため、問題を先送りすることなく、できる限り平準化された形で、着実に財政健全化を進めていく必要がある。かかる取組みを明確な道筋に沿って進めることは、財政赤字に起因する国民の将来不安を払拭し、活力ある経済社会を構築するために不可欠である。

 



2)国・地方の三位一体改革

 公的部門の改革の重要な柱として、地方分権を推進し、地方の自立を確立することにより、活力と個性のある地域社会を実現していくことが求められている。また、地方の自主性、自律性を高め、地方が自らの責任と判断で行政サービスを実施できるようにするためには、地方に対する国の関与の廃止・縮減、事務・事業の徹底した見直しなどによる地方行財政の効率化が不可避である。
 このような取組みとあわせて、国庫補助負担金の改革、地方交付税の改革、税源移譲を含む税源配分の見直しからなる三位一体の改革を推進せねばならない。平成18年度までの間に、国庫補助負担金の改革とあわせ、本格的な税源移譲を実現する必要がある。その際、地方税体系の中で個人住民税が応益性、自主性の要請に最も合致している点を踏まえ、所得税から個人住民税への移譲を基本とすべきである。今後、この方針に沿って、補助金改革の成果を上げ、税源移譲の実現を図るとともに、財源保障機能の縮小を含め地方交付税の改革を進めていかねばならない。また、地方の課税自主権の活用についても、一層推進していく必要がある。

 



3)税・社会保障負担のあり方の改革

 急速に少子・高齢化が進展する中で、経済社会の活力を維持する観点から、例えば税・社会保障負担に財政赤字分を加えた潜在的国民負担率(対国民所得比)で見て、その目途を50%程度としつつ、政府の規模の上昇を抑制することが求められている。このため、歳出全般にわたる改革を進めていく必要があるが、特に、社会保障給付のあり方について、年金、医療、介護などを総合的に捉え、雇用政策や少子化対策との関連も踏まえつつ、抜本的に見直すことが不可欠である。その際、国民の多様なニーズに対応した質の高いサービスを効率的に実現する観点から、民間サービスの思い切った活用を図る必要もあろう。
 かかる社会保障制度の総合的な改革とあわせ、税・社会保障負担のあり方について検討を進める必要がある。平成16年度予算における潜在的国民負担率で見た政府の規模は45.1%に達しているが、税負担と社会保障負担とを合わせた狭義の国民負担率は、およそ20年前とほぼ同水準の35.5%にとどまっている。この10%程度の差は、もっぱら財政赤字によるものであり、これを放置すれば、本格的な高齢社会を支える将来世代の負担をさらに増加させることとなる。経済社会の構造変化を踏まえて税・社会保障負担のあり方を改革する中で、受益と負担のバランスを図る観点から、給付面の抜本的見直しとあわせ、現在世代の負担水準の引上げを図るべきである。その際、社会保障における税負担と社会保障負担の意義・役割や、そのどちらにより重く依存すべきかの検討が重要な政策課題となってこよう。

 
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