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.公示制度
昭和25年に導入された公示制度は、主として第三者による監視という牽制的効果により、適正な申告の確保を図ることを目的としている。しかしながら、同制度については、所期の目的外に利用されている面があることや、犯罪や嫌がらせの誘発の要因となり、個人のプライバシーへの配慮の観点からは問題が多いと考える。また、第三者による監視という制度本来の意義に疑問が呈されており、今後、制度の廃止を含めて検討する必要があろう。その際、国民一般から見て申告納税制度の信頼度が低下することは好ましくないため、公示制度の廃止の代替という観点からも、グローバル化や情報化・電子化の進展と対応して、資料情報制度の充実等納税環境整備についてあわせて検討する必要がある。他方、高額納税者が社会的に評価されることの重要性についても何らかの方法で配慮する必要があろう。
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