|
五
|
その他の税目
|
|
|
1 |
.酒税
酒税法上の酒類の分類は、消費者の商品選択や商品分類の基準となっている。酒類の区分(10種類)については、こうした点も踏まえつつ、税負担のあり方の検討とあわせ、酒類の原料、製法、性質などに着目して簡素・合理化を図ることが適当である。
酒税の負担については、税制の中立性や公平性の観点から、「同種・同等のものには同様の負担」という消費課税の基本的考え方に則って、厳しい財政事情等も踏まえ、酒類間の税負担格差の縮小を図ることが適当である。 |
|
|
2
|
.たばこ税
欧米主要国においては、近年、たばこの税負担が引き上げられてきている。
たばこの税負担のあり方については、小売価格に占める税負担割合の状況、消費動向、諸外国の動向、財政状況などを総合的に勘案し、税率引上げの是非を検討していく。
|
|
|
3
|
.特定財源とエネルギー関係諸税等
特定財源は、特定の公的サービスからの受益と負担との間に密接な対応関係が認められ、そのサービスの財源を制度的に確保する必要がある場合、その財源確保に有効な仕組みではある。しかし、一方では資源の適正な配分を歪め、財政の硬直化を招く傾向もあり、常にその妥当性を吟味していかねばならない。
このような観点を踏まえれば、揮発油税等の道路特定財源等については、依然として道路整備の必要性のためこれを維持すべきとの意見もあったが、当調査会としては、一般財源化を含め、そのあり方の見直しを行うべきと考える。当面、適用期限を迎える揮発油税等の暫定税率については、自動車の社会的コストや環境の保全を考慮し、現行の水準を維持することとする。
また、エネルギー対策に充てられる石油税等の特定財源については、使途の妥当性を吟味した上で、そのあり方を検討すべきである。
|
|
|
4
|
.環境問題への対応
京都議定書の目標達成に向けて、この3月に見直しが行われた地球温暖化対策推進大綱においては、「税・課徴金等の経済的手法については、他の手法との比較を行いながら、様々な場で引き続き総合的に検討する」こととされている。いわゆる「環境税」の導入も含めた環境問題に対する税制面での対応については、国民に広く負担を求めることになる問題だけに、国民の理解と協力を得て、今後、積極的に検討を進めていくことが望ましい。この際、国・地方の環境施策全体の中での税制の具体的な位置付けを踏まえ、汚染者負担の原則(PPP)に立って幅広い観点から検討していく必要がある。また、既存のエネルギー関係諸税等との関係についても検討すべきであろう。
|
|
|
5
|
.国際課税
国境を越える取引の多様化・複雑化が急速に進展する一方、課税に関する税務当局の権限が及ぶ範囲には限界がある。かかる状況において、わが国において適正な課税を確保するためには、こうした取引に関する情報を税務当局が的確に把握することがますます重要となっている。例えば国境を越える関連者間の取引について、納税者の有する資料情報を、取引内容の正当性を検証するため税務当局がより一層把握できるようにすることが必要である。
また同様の観点から、租税条約に基づく情報交換など国際協力の枠組みを積極的に活用する必要性も高まっている。わが国においては現在、条約相手国からの情報提供要請に応じるための税務当局の情報収集権限は認められていない。このため、租税条約が相互主義を前提としている結果、わが国が条約相手国から得られる情報の範囲が制約されている。条約相手国からわが国の必要とする情報の提供を受けることができるよう、わが国としても条約相手国からの情報提供要請に応じて情報を収集するための制度を早急に整備すべきである。
条約相手国において減免された税額について納付されたものとみなしてわが国の税額から控除するみなし外国税額控除については、開発途上国からの強い要請を受け、これらの国々の経済状況等も踏まえ、租税条約において特例的な取扱いとして認めているものである。しかしながら、課税の公平性や中立性の観点から、近年締結・改正した条約においては適用期限を付するなどできる限り見直し・縮減を図ってきている。一部の租税条約にある、適用期限の付されていないみなし外国税額控除についても、今後、条約改正の機会を捉えて廃止・縮減に努めるべきである。
|