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諮問・答申・報告書等



 法人課税

 

.法人税

 

 

(1

)検討の方向
 法人税は、国際的に整合性がとれ、企業活動に対し歪みの少ない中立的な税制であることを基本とすべきであり、今後とも、経済社会の活性化のために、このような基本的考え方で法人税の改革を行っていくべきである。
 国の法人税率については、累次の引下げにより既に先進国並みの水準となっており、開発途上国の水準を念頭に置いて、現在これ以上の税率引下げを行うことは適当ではない。所得税、消費税と並んで基幹税である法人税の負担水準の見直しについては、今後他の先進国との税率のバランスを踏まえ、所得税、消費税を含む税体系全体のあり方の見直しの中で、検討すべきである。
 他方、わが国企業の競争力強化や産業構造の改革を進めるため、既存の租税特別措置等の統廃合を大胆に進め、真に有効な政策税制を集中・重点的に講じる必要がある。あわせて、活力ある中小企業の経営基盤を強化する中小企業税制の見直しを行うとともに、経済社会の変化に対応して、寄附に関する税制について見直しを検討する必要がある。

 

 

(2

)政策税制の集中・重点化

 

 

 

[1]

 研究開発税制
 厳しい経済状況の下、研究開発の分野でも合理化・効率化が進められる中で、研究開発支出が「増加」した場合に税額控除を行う現行制度が有効に機能しなくなっている面がある。このため、研究開発支出の「総額」の一定割合を税額控除する制度を導入する。
 その際、研究開発支出を増加させるインセンティブを高める観点から、基本的に売上高に占める研究開発支出の比率が高いほど、税額控除率を高く設定する。また、研究開発は21世紀のわが国を支える産業・技術の創出につながることから、制度の基幹的部分は期限を区切らない措置とする。

 

 

 

[2]

 設備投資税制
 一般的な投資促進税制は、企業が過剰な設備・債務を抱え、キャッシュフローを借入金の圧縮に充てている中で、設備投資の増加につながるか疑問である。また、競争力を失う産業にも優遇措置を与えるため、構造改革に逆行しかねない。したがって、真に有効な分野に集中・重点化した投資促進税制を創設する。

 

 

 

 

 イ

.IT投資の促進は、短期的な需要創出効果が見込めるだけでなく、広くわが国企業全体の事業効率化、付加価値向上につながることが期待できる。このようなIT投資に対し、集中的に政策効果を高める観点から、期限を区切り、重点的な政策税制を講じる。

 

 

 

 

 ロ

.研究開発を設備投資の面からもさらに支援するため、期限を区切り、研究開発用の機械、設備等の取得に対して支援措置を講じることにする。このような措置を採ることにより、特に、いわゆる重点4分野(バイオ、IT、環境、ナノテク)をはじめとする先端分野に係る設備投資が促進されるものと考えられる。

 

 

(3

)連結付加税の取扱い
 連結付加税については、連結納税制度の導入の目的、連結付加税創設の趣旨、税制の安定性、連結納税の選択の実態等を踏まえ、そのあり方を検討する必要がある。

 

 

(4

)中小企業税制
 中小企業を取り巻く環境が厳しさを増す中で、ベンチャー企業を含め活力ある中小企業の経営基盤を強化する必要がある。このため、特に研究開発税制において配慮し、同族会社の留保金課税を見直すなど、中小企業の税負担を軽減する措置を講じる。

 

 

(5

)寄附に関する税制
 広く企業や国民各層からの寄附活動を促し、NPO法人などによる公益活動の展開に資する観点から、必要な措置を講じる。その際、NPO法人の実態を踏まえつつ、認定NPO法人の認定要件を見直すべきである。

 

 

(6

)その他
 公益法人等に対する課税については、公益法人制度、中間法人制度、NPO法人制度の抜本的改革の動向を踏まえ、非営利法人課税全体のあり方の中で幅広く見直しを検討する。その際、公益法人等の収益事業課税や公益法人等及び協同組合等に係る軽減税率のあり方についても見直しを行う。また、新たな法人制度の姿に対応した寄附金税制のあり方についても、あわせて検討していく必要がある。

 



.法人事業税(外形標準課税の導入)

 法人事業税への外形標準課税の導入は、税負担の公平性の確保、応益課税としての税の性格の明確化、地方分権を支える基幹税の安定化、経済の活性化・経済構造改革の促進などの重要な意義を有する改革である。
 外形標準課税については、厳しい景気の状況を踏まえ慎重に対処すべきとの意見もあったが、受益と負担の関係を明確にして真の地方分権の実現に資するため、早急に導入すべきである。

 



.租税特別措置等の統廃合

 租税特別措置等は、特定の政策目的を実現するための政策手段の一つであるが、「公平・中立・簡素」という租税原則に反する例外措置である。政策税制の集中・重点化を図るに当たっては、既存の租税特別措置等について、本格的な統廃合を行う。
 このため、政策目的に国民的合意があるか、政策手段として税制を用いることが適当かどうかなどについて、十分に吟味していく必要がある。加えて、創設後長期間にわたっていないか、利用実態が低調になっていないか、特定の者、地域に偏った利益を与えていないか等の視点から、大胆に統廃合を進めていく必要がある。
 また、事業税における社会保険診療報酬に係る課税の特例措置の見直しについては、長年、当調査会の答申において指摘してきた。これについては、税負担の公平を図る観点から、速やかに撤廃すべきであり、少なくとも段階的な見直しを図ることが必要である。

 



.金融機関の不良債権処理と税制

 わが国金融・産業の再生を図る観点から、金融機関の不良債権処理の加速は重要な課題である。このため繰延税金資産の取扱いをはじめとする諸課題に対し、金融行政、企業会計を含め全体として相互の関連を考慮しつつ検討しなければならない。その対応策の一環として、税制面の対応についても検討する必要がある。その際、課税の適正・公平の原則をはじめ、税務執行、企業全体に及ぼす影響等を踏まえねばならない。

 
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