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諮問・答申・報告書等

 その他


.酒税、たばこ税
 酒類、たばこについては、特殊なし好品として、諸外国と同様、従来から他の物品に比べ高い税負担を求めてきており、わが国の税体系において重要な役割を果たしてきている。わが国の厳しい財政事情を踏まえれば、今後とも、酒類、たばこの生産・消費の動向等を勘案しつつ、適切な税負担水準の確保に努めていく必要がある。

(1

) 酒税
 酒税については、税制の中立性、公平性を確保する観点から、現行の酒類の区分(10種類)の簡素化を図り、酒類間の税負担格差を縮小する方向で見直していく。とりわけ「同種・同等のものには同様の負担」という消費課税の基本的考え方に適合していないものについては、早急に負担の均衡を図るべきである。

(2

) たばこ税
 欧米主要国においては、近年、たばこの税負担が引き上げられてきている。
 たばこの税負担のあり方については、小売価格に占める税負担割合の状況、消費動向、諸外国の動向、財政状況などを総合的に勘案し、今後、税率引上げの是非を検討していく。


.特定財源等とエネルギー関係諸税等
 揮発油税、石油税等は使途を特定されている。特定の公的サービスからの受益と負担との間に密接な対応関係が認められ、そのサービスの財源を制度的に確保する必要がある場合には、特定財源等が用いられてきている。特定財源等は、このような財源確保に有効な仕組みではあるが、一方では資源の適正な配分を歪め、財政の硬直化を招くおそれもあり、常にその妥当性を吟味していく必要がある。
 道路特定財源等については、制度創設の経緯を踏まえ、現在においても特定財源という形で道路事業のための財源を引き続き確保していく必要があるのか、財政を硬直化させる要因となっていないか疑問視されており、歳出面を含めた基本的なあり方について検討を行う必要がある。当調査会では、依然として道路整備の必要性のためこれを維持すべきとの意見もあったが、一般財源化を含め、そのあり方の見直しを行うべきと考える。
 いずれにしても、道路特定財源等を含むエネルギー関係諸税等については、わが国の自動車に係る税負担全体が国際的にみても高くない水準にあり、自動車の社会的コストや環境の保全の観点に鑑みれば、その税負担水準を引き下げることは適当ではない。また、現行の自動車関係諸税は税目が多く複雑であるとの指摘もあり、自動車に係る税体系のあり方は今後の検討課題である。


.環境問題への対応
 京都議定書の目標達成に向けて、この3月に見直しが行われた地球温暖化対策推進大綱においては、「税・課徴金等の経済的手法については、他の手法との比較を行いながら、様々な場で引き続き総合的に検討する」こととされている。環境問題に対する税制面での対応については、国民に広く負担を求めることになる問題だけに、国民の理解と協力を得て、今後、積極的に検討を進めていくことが望ましい。この際、国・地方の環境施策全体の中での税制の具体的な位置付けを踏まえ、汚染者負担の原則(PPP)に立って幅広い観点から検討していく必要がある。また、既存のエネルギー関係諸税等との関係についても検討すべきであろう。


.国際課税
 グローバル化、情報化・電子化の進展に伴い、複雑多様化した企業活動の実態把握は一層困難となっている。また各国の税制の相違や間隙を利用する租税裁定取引により意図的に課税所得の縮減を図る動きも顕在化している。国際課税では、所得の国外流出は実質的に課税権の喪失を意味することから、今後は国境を越える活動についてわが国の課税権を十分に確保していくために、制度の見直しを進めるべきである。国際課税の適正化は、内外の経済活動に対する課税の中立性・公平性を確保する観点からも実行せねばならない。
 具体的には、国外からの進出形態の多様化に対応し、多様な事業体や外国法人の支店に対する課税のあり方を見直すべきである。一方、わが国企業の国外活動の拡大を見据えると、今後外国子会社合算税制や外国税額控除制度の適正化を検討していく必要がある。また、グローバル化に対応し適正な執行を確保する観点からは、租税条約等に基づく外国当局との情報交換を活用し国外情報へのアクセスの充実を図ることが重要である。その前提として、条約相手国の要請に基づき執行当局が情報を収集し相手国に提供できるように、法制面を含む制度整備を行うべきである。(補論参照)
 さらに、グローバルな性格を有する電子商取引については、一国で対応することは困難である。かかる点、OECD等における議論を通じて国際的に調和のとれた対応を検討し、事業者の予測可能性を高めるとともに、適正な課税を確保していく必要がある。


.課税自主権の尊重
 課税自主権を活用し、地方自ら財源確保を図ることは、地方分権の観点から望ましい。
 ただし、その場合には、公平・中立などの税の原則により納税義務者や課税標準などについて十分な検討が行われることが望ましく、住民に正面から向き合い自らの責任と負担で施策を進める姿勢が求められる。




 納税者の信頼確保に向けた基盤整備
 あるべき税制を構築する観点から、税制全般にわたる改革に取り組んでいくに当たっては、税制及び税務行政に対する納税者の信頼を確保していくことが不可欠である。このため、納税者が円滑に申告・納税できるような環境を積極的に整備するとともに、適正・公平な課税を実現できるような税務執行体制を整備していく必要がある。こうした考え方に立って、制度、執行の両面において、以下のような取組みを推進していくことが重要である。


.納税者番号制度
 近年における経済取引の国際化や情報化・電子化の急速な進展に見られるように、納税者番号制度を取り巻く環境は大きく変化しており、こうした状況を受けて、国民の意識についても変化の兆しがうかがわれる。
 納税者番号制度については、制度の意義やその具体的活用の仕方、プライバシー保護の問題など様々な論点が残されているが、その導入に向け、具体的な成案を得るべく早急に検討を開始する。


.源泉徴収・年末調整
 所得税は、納税者自らが税額を確定して自主的に申告・納付する申告納税制度を基本としている。給与等に係る税額の納付については、源泉徴収及び年末調整が実施されている。年末調整では政策的な控除をも含めて税額の精算が行われるため、一般の給与所得者は基本的に確定申告を要しない。
 源泉徴収及び年末調整は、適正かつ確実な課税の担保、納税者の手続きの簡便化等の観点から今後とも基本的に存置させるべきである。しかし、給与所得者が自ら確定申告を行うことは、社会共通の費用を分かち合っていく意識を高める観点から見れば重要である。電子申告をはじめとする申告手続簡便化の環境整備など、税務執行面にも配慮しつつ、これを拡充する方策について引き続き検討する必要がある。


.公示制度
 現在、所得税、法人税、相続税等について設けられている公示制度は、主として第三者による監視という牽制的効果を狙うものとして、昭和25年に導入された。所得税については昭和58年に高額納税者への顕彰の趣旨も兼ねて所得公示方式から税額公示方式に変更されている。同制度については、所期の目的外に利用されている面があるなど個人のプライバシーへの配慮の観点からは問題なしとしない。その一方、制度変更により、国民一般から見て申告納税制度の信頼度が低下することは好ましくない。公示制度の存廃については、高額納税者が社会的に評価されることの重要性を踏まえつつ、これに代わる制度を含め、今日的視点から検討する必要があろう。


.その他
(1 ) 情報化・電子化を活用して納税者利便の向上等を図る観点から、現在の書面による手続に加え、インターネットを通じて自宅等に居ながら税務手続を可能とする電子申告や電子納税について、セキュリティの確保等に留意しつつ、円滑な導入を図ることが必要である。
(2 ) 適正・公平な課税を実現する環境整備の一環として、国際化、情報化など経済社会の構造変化に対応し、国民の理解と協力を得て、資料情報制度の拡充を図っていくことが重要である。
(3 ) 納税者の信頼確保のため、税務の執行面においても、分かりやすい広報の推進、事前相談を含む納税相談への迅速・的確な対応、調査・指導の的確な実施など、納税環境の整備及び適正・公平な税務行政の推進に取り組んでいくことが重要である。
   

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