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税体系として見た場合、フローへの課税の面では、所得課税のフラット化が進んできている一方、消費課税が重要性を増してきていることを踏まえると、今後、資産課税が担う富の再分配機能に期待される役割は一層重要になっていくのではないか。
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今後、消費課税の比率が上がっていくのであれば、残った部分である貯蓄・資産に対する課税の重要性が高まっていくともいえるのではないか。
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相続税・贈与税等の資産課税は、経済効果において歪みが少ない税であるという点で優れているといえるのではないか。
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相続税の今後のあり方を考えるにあたっては、これからの社会像をどう考えるかという点も議論する必要があるのではないか。
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相続税については、ストック化の進展等の経済社会情勢の変化を踏まえ、広く薄く課税する方向で見直しを検討していくべきではないか。
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相続税の有する富の再分配機能に着目すると、高齢者層の資産分布状況等にかんがみ、課税最低限・非課税財産等を見直し、課税ベースの拡大を図っていくべきではないか。一方、相続税の最高税率については、個人所得課税の最高税率や諸外国の状況を勘案すると、ある程度引き下げることが適当ではないか。
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課税ベースに関して、相続税の基礎控除や生命保険金等の非課税財産は、現在のように法定相続人の数によって一律に設定する方式がいいのか、相続人ごとの事情をより重視して設定する方式がよいのかを検討する必要があるのではないか。
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高齢者層に資産が集中し、今後とも高齢化社会が進展するという状況の下で、円滑な財産移転が可能となるよう、執行の実態にも配慮しながら、生前贈与に対する課税のあり方について検討していく必要があるのではないか。
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相続税について課税ベースの拡大や税率の見直しを検討していく中では、小規模宅地の課税の特例等についても見直しを検討していくべきではないか。
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公益法人への遺贈を利用した租税回避等について、実態を踏まえたうえで、課税の適正化を検討していくべきではないか。
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資産課税を見直すにあたっては、資産性所得に対する課税についてもよく検討する必要があるのではないか。
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消費税のあり方については、所得税や相続税の改正の方向が税制全体の再分配効果に及ぼす影響を踏まえて議論していくべきではないか。
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消費税は消費を担税力の尺度とし、比例的な負担を求める税であり、仮に所得を基準として考える場合には、所得税や相続税等を含めた税制全体としては累進性が確保されていることや、社会保障を通じて所得の再分配が行われていることに留意すべきではないか。
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食料品に対する軽減税率については、食料品にも基本的なものから贅沢なものまであり、合理的な区分は難しく、制度が複雑化するほか、農家に対して還付のための事務負担が生ずるなどの問題があるのではないか。
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納税事務への習熟度合いを踏まえ、中小特例の見直しやインボイス方式の導入など中小事業者に対しても応分の対応を求めていくことが、制度の透明性を高めていくために必要なのではないか。
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現行の仕入税額控除方式については、消費税創設当初よりもある程度改善されてきたものと評価できるが、引き続き、さらに見直すべき点があるかどうか検討していく必要があるのではないか。
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いわゆる益税問題に関連して、中小事業者に対する特例措置については、これまで大幅な見直し等を行ってきており、その経緯や効果について十分に説明していくべきではないか。
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中小特例の見直しの方向は維持する必要があるが、小規模事業者の事務負担能力等には限界があることにも留意が必要ではないか。
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申告・納付回数については、預かり金的な税の性格や事業者の事務負担を踏まえながら引き続き見直しを検討する必要があるのではないか。
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一部の事業者が滞納していることを理由に申告・納付回数を増加させることについては、期限内に納付している多くの事業者の事務負担も結果的に増加することや税務行政上のコストの問題等についても考える必要があるのではないか。
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消費税の適正な転嫁や表示のあり方についての周知、徹底を行う必要があるのではないか。
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平成9年4月の消費税率の引上げが景気低迷の原因であるという指摘があるが、同年7~9月期の消費は増加していることに留意する必要があるのではないか。