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議事録・提出資料

 

税制調査会総会(第47回)・基礎問題小委員会(第56回)後の石会長記者会見の模様

(平成18年6月16日(金)16:06~16:25)

 

(石会長)

 それでは、総会と基礎問題小委員会合同会議が終わりましたので、これまでやってきたことを総括しつつ、問題点を整理したいと思います。

 今日は消費税と個別間接税、この2つの他に財政制度等審議会が出しました建議と社会保障の安定財源の確保についてのデータを出して頂きまして、議論をしたわけであります。これで個別税目の議論が終わりますので、そういう意味で最後に消費税を持ってきたというのは、色々な意味で意義があるかもしれません。

 歳出・歳入一体改革の方は財審がお持ち頂いた数字をそのまま受け止めて、いうなれば歳出面からの社会保障、どれだけ伸びるかということにつきまして、我々、情報をいただいたわけであります。

 もう一つの点、安定財源確保をどうするかというあたりが、今後我々の一つの役割分担として議論しなければいけない問題かなとは思っておりますが、今日はそこまでは当然入っていけませんでした。いずれにしましても今後急速に伸びる社会保障を中心とした問題について、財政面について、どういう形で今後考えるかというあたりの問題意識は皆さん共通に持たれたことと思います。

 そこで、消費税のことでございますが、過去これまで色々な形で議論してきましたが、結局残っている問題として、3つぐらいあるわけです。使途の問題をどうするか。具体的に言えば「目的化」、あるいは「目的税化」かという議論。2つ目が軽減税率・複数税率の問題です。3つ目がインボイスの問題。これは第2の複数税率と絡んでいますけれども、この問題につきまして予想どおりといいますか、活発なご議論をいただいたと、このように考えております。

 そして、使途に関しましても、「目的税化」の具体的な制度設計につきまして、皆さん様々なご意見があって、とてもではありませんが、今日この段階でどうするかという話ではありません。具体的に、極めて厳格な意味での制度設計をする形から、緩やかに社会保障と消費税を結びつける、その間にかなりまだ距離があります。それを具体的にどういう形で結びつけていくか。いずれにしましても、今後一方的に増えるのが社会保障でありまして、それの財源確保となれば色々な形での消費税論争というのは出てきているわけで、その間、国民の納得を得るために何らかの結びつけは必要だろうということについては意見が一致していると思いますが、それをどういう形で具体的に進めるかということについては様々な意見がありました。今日はそういう意味では参考になる意見が多々あったと思います。

 第2番目の軽減税率も、これはやるべきだという意見と、やると技術的に大変だという意見があり、これまた色々な形で議論しなければいけない論点をお出し頂いたと思っています。これはひとえに今後の、仮に上げるとしたときの上げ幅によって軽減税率を具体的に議論しなければいけないのかどうか決まってくると思いますので、これも今日の段階でどうすべきかという議論はなかなか難しかろうと思っています。

 3つ目のインボイス、これも現行のままで良いじゃないかという話と、インボイスが絶対にないとまずいのではないかという、これまた右と左の間に分かれた議論があり、恐らくその間にまた色々な選択肢があるのだと思いますが、その議論をこれからしなければいけないと考えております。

 あえて4つ目を申し上げると、消費税は導入してから、もう十数年になります。色々な制度を改革してきましたが、不正利用の問題というのはどうしてもあるわけです。これはどんな税についてもあるんですけど。そういう意味で、創業後2年間免税のままで済むとか、課税事業者の認定を前々年度の売上げでやるとかという話、それから、俗に言われる95%ルールというのが色々な形で差益を生んでいるのではないかという指摘ですね。これは現に執行面で色々問題になってきていますので、消費税の執行面まで踏まえた形で、そういうような議論もこれから検討しなければいけないかなと思っています。

 時間が少しなくなってしまったのですが、個別間接税につきましても今日は短い時間に情報を提供してもらいまして、議論をいたしました。環境税の扱いがちょっとお粗末ではないかという議論もございましたし、あるいは道路特定財源について一般財源化というのをやる方向で考える方と、まだ時期尚早ではないかという考え方と、それから国民に対する説明責任をどうするのかという議論。我々としても従来一般財源化という形で書き込んでございますが、どういう説明をしていったらいいかということは、大きな議論として取り上げたいと思います。

 それから、酒・たばこについては、今日はたばこだけ出てきましたが、やっぱりこれから高齢化になり健康維持といった点からの提言が色々出てくるのだと思います。たばこ・酒あたりについて、そういう視点から、単に税源確保というのではなくて、新しい考え方といったような、そういう切り口も今後必要になってこようかなと考えております。

 これが今日の概略であり、私が会長をして、どこに問題があるか受け止めた点で、こういうのをベースに議論したいと思います。

 あと、7月末まで4回程、税調を考えております。2つ大きな問題がありまして、一つが歳出・歳入一体改革が出た段階でその中身を検討し、税の役割がどうなるかということを質的にも数量的にも少し見極める必要があると思います。

 第2は、せっかくこれまで議論を積み重ねてきたわけでありますから、個別に出された論点を整理しつつ、トータルの意味での税制改革案に結びつけるため、議論を整理する必要があると考えております。これをやっていきたいと思います。

 それから、委員の間で幾つかご意見を賜っている方から、俗に言われます経済界とか組合とか、有力な意見が出ているところにつきまして、少しご意見をお聞きしたいなというふうに私は個人的に思っておりまして、そういう場もできたら設けたいと考えております。

 一応7月いっぱいで、8月は夏休みにして、再開は9月かなという感じでは考えております。以上です。

 

(記者)

 今朝、谷垣大臣の閣議後会見で、消費税については社会保障目的税化にするのが望ましいのではないかというふうな発言があったのですが、今日の税調の議論では、その辺が焦点となっていたのですけど、先日の財審の会見で色々お話があったのですが、改めて会長は社会保障目的税化の是非と、目的税化といっても色々な考え方があるのだというお話があったのですが、あるべき制度設計、どういうものがいいのか。導入するとしたらですね。その辺のご見解があったらお願いしたいのですが。

 

(石会長)

 正直申しまして、「目的税化」の制度設計については様々なバラエティというか、選択肢があるので、谷垣大臣がどうおっしゃっているか、直接聞いておりませんのでわかりません。どなたもはっきりしていることは、今後増えるであろう歳出増の最大の項目である社会保障と、それから財政赤字を含めて非常に歳入が足りないので、消費税という議論、これはリンクせざるを得ないでしょうということで一致しています。その後、これを「一般財源」という範囲の中でこの議論を結びつけていくのか、それとも極めて厳格に「目的税化」というような特別会計まで入れた形でやるのか、これは全くこれからの議論です。今日の段階で私自身、個人的にどうこうということを申し上げることもございませんし、谷垣大臣の発言の中身を確かめてコメントという筋合いでもございませんので、これはこれからの議論だというふうにお考え頂きたいと思います。

 

(記者)

 社会保障費とそれから消費税の間で、何らかの結びつきというのは論議が必要であるというような先生のご認識は…。

 

(石会長)

 それは説明の仕組みとして、どうせ増えるものに対して税負担が必要だからという意味で、緩やかなものは可能です。ただ、昨日、西室会長も言っていましたけれども、やっぱり資源の非効率をもとに道路特会を念頭に置いたような議論、これもまた一つあるんですよ。だから、その辺の問題としてどうするかというのは、まさに説明の仕方として、緩やかな説明の仕方もあるし、安心してもらうためにはもっとリジットに制度までくっつけてやるかという、その辺の選択の幅だと思います。

 

(記者)

 それから、軽減税率なんですが、これについては、例えば消費税率がどれぐらいになったら軽減税率を導入すべきなのか、軽減税率を導入すると標準税率も上がってしまうという問題もあると思うんですけれども、その辺の感触みたいなものがあれば。

 

(石会長)

 これは税調で、確か15年度か16年度の答申で述べておりますけれども、ヨーロッパ先進国並みの、あるいは10年、20年すれば二桁にならざるを得ないということと、ヨーロッパ先進国並みの二桁税率になったときに考えましょうと言っているわけで、それになったときに本格的に議論をしなければいけないかと思っています。今の段階でそこまで行くかどうかわかりません。従って軽減税率の問題というのは、実際に上げ幅が決まってからの議論と思っていますので、現段階においてやるとも言えない、条件がやっぱりはっきりしないと議論できないということです。これは従来、我々税調の答申で言っている中身で、それしかないというように思います。

 

(記者)

 2点あるんですが、まず1点目で、最初のお話で歳出・歳入一体改革が出てくるのに併せて質的、量的にも議論して、今後、個別の論理を整理しながらトータルな税制改正に繋げていけるようなことをしたいというふうにおっしゃっていましたけれども、これは中期答申とは別に、何らかの論点整理みたいなものをするのか、どういうイメージの話なのでしょうか。

 

(石会長)

 もちろん我々が今課されている任務は、いつになるかわかりませんが、秋に出す中期答申の作成でありますから、中期答申の中で税制改革を議論するときの大枠として歳出・歳入一体改革の議論、これは踏まえないといけないと思っています。歳出・歳入一体改革の議論も、よくわかりませんが、税についてかなり踏み込んだ記述になるのか、それともさらっと触れて、それはそれで将来の課題というふうに言ってしまうのかによります。いずれにしても必要な歳入ギャップをどのくらい税でやらなければいけないのか等々というのは、重要な前提条件になる。これは中期答申の議論の発射台になるだろうという意味において注目しています。

 

(記者)

 それは議論をした上で何らかの、七夕ぐらいに歳入・歳出の骨太、出すという話をされていましたけれども、それに、6月中に議論して何らかの反映をさせたいというのは何かお考えがあるのでしょうか。

 

(会長)

 経済財政諮問会議の方から、骨太が出るわけでしょう。従って、それを再度戻すということは我々の任務でもない。そこから出てくる税のパーツ、これが一体どういう形になるかわかりません。今の歳入必要額というのが17兆とか18兆とか、言われていますよね。その中の何兆円かわかりませんけど、税のパーツだと言われたときに、それはどういう組み合わせでやるか、安定財源としてどう確保するか、色々と議論があると思います。その中での議論として重要な意味づけをしたいと、こういうことなわけです。

 

(記者)

 もう1点、社会保障目的税化のところなのですが、会長のお話の中で、今日の議論で今後増える社会保障費と消費税というのは何らかのリンクが必要だという点では、みんな一致しているというようなお話があったんですけれども、実際の議論を聞いていたら、そういう言い方をしたのはお一人で、ほか4人くらいは目的税、消費税は基幹税なんだから目的税化すべきではないとか、そもそも何で財務省は基幹税と言ってきたのに今、姿勢を転換するんだとか、わりと反対意見が多かったように思うんですが。

 

(会長)

それはひとえに「目的税化」の各人各様の解釈ですよ。特別会計みたいなものを作って制度的に厳格に、道路特会みたいな話と結びつければ当然反対する人が多いでしょう。ただ、今の予算総則でやっているのは「目的化」ですか。ああいう形の説明をもって「目的税化」的な意味合いで言っている方なら、恐らく従来のトーンからいって、基幹税の役割を全うできるだろうから、それはそれで議論の仕方はあるだろうと。ひとえに私はその辺の制度設計の中で、皆さんの意見を具体的にまとめていきたいと思いますけど。その辺がはっきりしていないんですよ。恐らくマスコミの報道される話においても、「目的税化」括弧付きで、その括弧の外側にどういう制度を考えているのかというのは、まだ社会的な一致ってないんじゃないですか。そういう非常に難しい問題なので、我々はそれをしっかり議論したいと思います。

 

(記者)

 次回、6月30日の総会のテーマと、あとヒアリングというのは7月に設定されている3回の…。

 

(会長)

 いや、それはわからないです。歳出・歳入一体改革が今月に出るかなと思っていたものですから、一応6月30日にセットしましたけど、多分6月30日は、これまで各税目につきまして4回か5回やりましたので、これまでの論点を整理してもらって、お互いに反対論、賛成論ある項目につきましてもう少し議論を交わして、ならしていくという作業になるか。それとも急遽また外側の方から歳出・歳入一体改革絡みの話が少し出てくるのか。いろいろあって、そこはまだ決めていないんですよ。

それから7月は、今言ったヒアリング、仮にスピーカーが決まってやるなら7月の真ん中くらいかなという感じはしています。いずれにしても、皆さん忙しい方なので、日程だけ確保してもらいたいというように言ったんですが、個別の日程のテーマ設定はまだ正直言って行われていません。

 

(記者)

 歳出・歳入一体改革なんですが、足下の議論を見ていると、当面ここ5年くらい先の視野でもって、足下、税収が増えているのは歳入増をやる前でも、そんなに増税をやる必要もないのではないかというふうな声が高まっているような気がするのですが、税調の今後の中期答申に向けた議論というのは、2011年問題を見据えたような議論になるのか。それとも、その先の政府の債務削減のところまで踏み込んだような、そういった議論になるのか、その辺の見通しというのはどうでしょうか。

 

(会長)

 2011年なのか、2015年以降なのかということですね。今日も団塊の世代が退職後に色々云々の議論が出ました。僕の個人的な考えでは、やはり我々はあるべき税制というのを追っかけていますから、今から2015年以降というのは約10年ですか、5年先から10年先あたりが念頭にあってという議論だとは思っています。

 それから、歳入を高めに見積もって増税幅を少なくしよう、これはまさに政治的な発想としてはあり得るのだと思っていますが、税調としては、どのくらい税収が出るか、どのくらい見込めるかというのは全部外側にお任せしています。恐らく数字としては、経済財政諮問会議の数字、それから財審の数字、あるいは自民党政調から出てくるのか、わかりませんが、その辺の数字をひとあたり見回して議論したいと思います。我々としてはその辺は足下に安心することなく、やっぱり制度は制度としてしっかりしたものを作るという視点から言うならば、ある意味ではウィンドフォールだよね。名目成長が増えたのに頼ってしまうというのは。逆に言えば成長率が落ちる可能性だってあるわけですから。仮に堅く見積もっていて、思いがけず税収が上がれば、それは大いにボーナスで使って、財政再建を早めれば良いんでしょうから。というふうになるのかなという気がしますけどね。これはあくまで私が個人的に考えていることです。

 

 

(以 上)

 
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