宮腰内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成30年10月10日

(平成30年10月10日(水) 10:30~10:42  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.質疑応答

(問)フジテレビの山田と申します。
 就活ルールの見直しについてお伺いします。
 経団連が現行のルールの将来的な廃止を決めたことに関連して、所管する大臣としての受け止めと、政府として代わりのルールを策定するかどうかを含めて、今後の対応方針についてお聞かせいただけますでしょうか。
(答)就活ルールに関しまして、昨日の経団連による方針の決定と、それを受けた大学側の集まりである就職問題懇談会の座長声明を受けまして、政府として、学生の不安を早期に解消し、学修時間を確保しながら安心して就職活動に取り組むことができるよう検討を行うため、関係省庁連絡会議を開催することといたしました。
 連絡会議では、まず2021年春に卒業予定の学生、現時点で大学2年生、この取扱いから議論を始める予定でおります。
 この点、大学側からは現行日程の維持を求めたい旨が発表されていると承知しておりますが、大学側や経団連の意見もしっかりと伺いながら、関係省庁にて検討を行い、できるだけ早期に結論を得ることとしたいと考えております。
(問)沖縄タイムスの上地です。
 大臣、昨日、沖縄に行った際に県議会の方から酒税の延長というのも要請を受けたと思いますが、大臣、これまでも補佐官として、泡盛の海外輸出だったり販路拡大に取り組んでいられたと思いますが、この酒税の延長の必要性だったり、今後の課題というのをどのようにお考えかお聞かせください。
(答)琉球泡盛は、今の現状、残念ながら生産量が下降線をたどっております。蔵元の数は今、47あります。
 これはしっかりと生産量を上げていくというためには、やはり私自身は酒税の特例の維持・継続というのが必要だと考えております。
 特に琉球泡盛に関しましては、GI(地理的表示)の考え方、これは極めて限定的になって、見直しによってなっておりますし、そういう意味においては、しっかりと特例を設けて、日本国内はもちろんでありますけれども、海外にもしっかり売り込んでいけるようにやっていかなければいけないと思っております。
 なお、海外に持っていく際には日本の酒税はかからない。ただし、関税がそれぞれの国によって違うということでありますので、諸外国との関税協議の中でも取り上げていただくように関係のところにお願いしたいと考えております。
(問)東京新聞の島袋です。
 全般の話なんですが、昨日、大臣、沖縄県の玉城デニー知事と御会談されての所感と、お話しされた上で今後、沖縄振興の分野で特に力を入れていきたいところなどがあれば教えていただきたく存じます。
(答)昨日、翁長元知事の県民葬が行われた後、玉城知事、新里県議会議長とお目にかかりました。
 このような対話を通じて、お互いに理解を深めながら、協力できるところはしっかりと協力して、沖縄振興のためにお互いに頑張っていくという気持ちでお話させていただいたわけであります。
 先日も申し上げましたけれども、今回、台風24号、25号のさとうきびの被害状況、現地を視察してまいりまして、とにかくできることは直ちに手を打つということで、沖縄総合事務局においても、あるいはこの玉城知事との面談においても、「さとうきびセーフティネット基金」の早期の発動を要請してまいりまして、そういうさとうきびの問題、あるいは先程申し上げた琉球泡盛、更には島ごとのいろいろな特産品、こういうものを県外にしっかり、あるいは国外にもしっかり出していくということをしっかり後押ししてまいりたいと思っております。
 沖縄は、この地理的条件で言えば、最も東南アジアに近い地域です。この条件をしっかりと活かして、またその条件か活かせるための環境整備も進めながら、沖縄県が真の意味で自立的発展を遂げることができるように、我々としても全力で後押ししていきたいと考えております。
(問)日本テレビ、高柳です。
 昨日、知事とお会いになりましたけれども、そのことについて総理、(官房)長官に報告をなさったんでしょうか。
 もし報告されているようでしたら、その内容についてお伺いできますでしょうか。
(答)今日の閣議前の時間に官房長官に、知事とお会いしたこと、詳しい内容まではそんな時間もありませんでしたので、詳しくお伝えしておりませんが、いい雰囲気の中で意見交換をさせていただいたということは官房長官にお伝えいたしました。
(問)共同通信、阪口です。
 今のに関連して、それに対して長官は何とおっしゃっていましたでしょうか。知事との面会でいい雰囲気で面会できましたということに対して、長官は何ておっしゃっていましたでしょうか。
(答)「それはよかったね」と、こういう一言です。
(問)今後の面会について何かというのはあったでしょうか。
(答)そのことについては、特に言及はありません。
(問)昨日、県民葬に関してなんですけれども、かなり玉城デニー知事の方には拍手もあったりとか、対して官房長官のコメントにはやじが飛んだりというような、いろんな側面が見えたところだと思いますけれども、出席されての、県民葬への御感想、お願いいたします。
(答)私自身は献花の際に、これまでと同じように県民の皆さんの心に寄り添って、そして沖縄県の更なる振興のために全力を尽くすという誓いをしてまいりました。
 いろんな報道が流れておりますけれども、私としてはそういう沖縄県民の皆さんの心、心というか感情も受け止めつつ、しっかりと丁寧に御説明をした上で、これまでどおり沖縄振興に全力で取り組んでいくと考えています。
(問)琉球新報、知念です。
 昨日、玉城知事と面談された際に、先程の酒税の話も含む要望書を受けられたと思うんですが、それについての対応を、特に辺野古の部分について協力を求められたと思うんですが、そこの部分についての御見解も伺えればと思います。
(答)昨日は、玉城知事から21項目にわたる要望書、恐らく知事御就任以来初めての国に対する要望だと思いますが、多くの項目の要望を頂戴いたしました。
 その中で、今おっしゃったような辺野古の問題等々の要望事項があるわけでありますが、全体の中での、その中の一つとして御要望いただいたわけであります。
 私としては、しっかりと受け止めて、私の直接の所管ではありませんが、これまでどおり誠心誠意、沖縄振興に取り組んでいくという気持ちで頑張ってまいりたいと考えております。
(問)北日本新聞、北崎です。
 先程、昨日、非常にタイトなコースで回られたと思うんですが、お疲れさまでした。
 先程さとうきびの視察などおっしゃいましたけども、ほかにも地元の富山ゆかりの立山の塔なども見学もされたんですけれども、ほかにどこか印象に残った場所などありましたら、ちょっと教えてください。
(答)昨日、朝一番に摩文仁の丘を訪問させていただいて、国立墓苑、あるいは平和の礎、更には今ほどおっしゃった、私も地元の立山の塔、参拝をしてまいりました。
 富山県関係者としては、沖縄戦で亡くなった方が876名、同時に南方で亡くなった方、約1万4,000名、その御霊が祀られているのが立山の塔、これまでも何度も足を運んでおりますけれども、今回沖縄担当大臣として、また新たな気持ちで参拝させていただきました。
 富山県、先の大戦において約3万人余りの方が命をなくしておいでになります。今ほど申し上げた沖縄戦で亡くなった方、南方で亡くなった方、それ以外の戦地で亡くなった方、それに加えて、富山大空襲でほぼ3,000人の方々、民間人が亡くなっておいでになります。
 また、私、毎年8月15日に県の主催でおいでになる戦没者追悼式、毎年出席させていただいておりますが、そういう方々のことも含めて参拝させていただきました。
 そのほか、ひめゆりの塔、それから対馬丸記念館、そういうところもお邪魔させていただきまして、それぞれ丁寧にいろいろな経緯、歴史をお聞かせいただきました。特に今回、小桜の塔及び対馬丸記念館、拝見いたしましたけれども、御遺族の方の御説明を受け、改めてこの戦争の悲惨さ、二度と起こしてはならないという決意を新たにさせていただいた次第です。

(以上)