福井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成30年6月12日

(平成30年6月12日(火) 10:30~10:41  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室)

1.発言要旨


 冒頭、3点ございます。
 まず、北方領土自由訪問事業参加団員の死亡事案につきましてでございます。去る6月9日未明、公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟、いわゆる「千島連盟」が実施する本年度第2回目の北方領土への自由訪問事業におきまして、参加団員のお一人がお亡くなりになるという事案が発生いたしました。お亡くなりになりましたのは、千葉市の伊藤晶さん、男性、78歳でございます。6月9日午前3時過ぎ、翌朝の出域手続のために国後島古釜布沖に停泊中の北方四島交流船「えとぴりか」の浴室で倒れている状況で発見され、同行医師により死亡が確認されました。根室の到着後、警察等による現場検証、検視が行われて、事件性はないことが確認されたものと承知しております。北方四島への訪問事業の実施中に参加団員がお亡くなりになったのは今回が初めてのケースと承知しております。元島民の皆様が未だ返還が叶わない故郷の地を訪れる自由訪問事業への参加中に、このような痛ましい事態が生じてしまったことは誠に残念に思っております。御家族、御関係者の皆様方に心からお悔やみを申し上げるとともに、お亡くなりになられた伊藤晶様の御冥福をお祈りを申し上げたいと存じます。
 2点目でございます。「消費者契約法の一部を改正する法律案」の成立についてでございます。先週8日金曜日に参議院本会議におきまして、全会一致で可決・成立いたしました。今回の法律は、消費者が契約を取り消すことができる不当な勧誘行為につきまして六つの類型を追加するほか、消費者の後見開始等を理由とする解除条項などを無効とするものでございます。いずれも消費者の利益の擁護及び増進に資するものと考えております。この法律は来年の6月に施行される予定であり、その施行に向けて万全を期してまいる所存でございます。
 3点目、「消費者白書」についてでございます。本日、閣議決定いたしました。今回は「子どもの事故防止」を特集テーマとし、消費者の安全、特に未来を担う子どもの事故の防止に焦点を当てました。具体的には、子どもの事故については、年齢や月齢等、子どもの発達段階に応じた傾向があること、子育てに関わる人、事業者、行政機関等が子どもの事故の特徴を理解して行動することが重要であること等々が示されております。
 また、法務省等をかたる架空請求のはがきに関する相談が多数寄せられたことなどから、架空請求に関する相談件数がこの10年間で最多の15.9万件となったことも指摘しております。
 白書で明らかになったことを踏まえまして、今後とも事故情報の収集・分析、原因究明、注意喚起等の取組を更に進展させてまいる所存でございます。

2.質疑応答

(問)沖縄タイムスの上地です。
 昨日、沖縄沖でF15が墜落しまして、漁民の方からは漁業、海に落ちることに対しての不安の声が上がっていますが、振興面に対する影響、事故が相次ぐことでの影響というのをどのようにお考えでしょうか。
(答)漁業への影響に限って申し上げますと、本事案の発生を受けまして、関係省庁から米側に対して情報の提供と安全管理の徹底、そして再発の防止について申し入れるとともに、沖縄県内の漁協組合等へ情報提供するなど適切に対応しているものと承知しております。私としては、引き続き、本事案による漁業への影響について注視していきたいと思います。
 墜落事案についても申し上げさせていただきたいと思います。F15戦闘機が沖縄本島南部の海上に墜落したことを受けての私のコメントでございます。米軍機の飛行に際しては、安全の確保は大前提だと認識しております。これはいつも申し上げているところでございます。本事案の発生を受けまして、関係省庁から米側に対して情報の提供と安全管理の徹底、再発防止について申し入れたと承知しております。現在、米側において原因等について調査中とのことであり、状況が判明する中で関係省庁において今後の対応を検討するものと承知しております。
 御存じだと思いますけれども、米側は運用、整備、安全確保のための手順を部隊関係者と見直す間、嘉手納基地は一時的にF15戦闘機による現地での訓練飛行を中止する旨、発表されておりますので、併せて御紹介させていただきます。
(問)共同通信の阪口です。
 極東のサハリンと北方領土を結ぶ光ファイバーの施工工事を始めるとロシア側から日本側に通告があったと思うんですけれども、それに対しての大臣としての受け止め、お願いいたします。
(答)ロシア政府から極東サハリンと北方領土を結ぶ海底光ファイバーの敷設工事を始めると日本側に通告があったと報道されていることについてでございます。その報道については承知しております。
 北方四島においてロシアによる法的根拠のない占拠の下、大規模なインフラ開発事業が進められることは、我が国の立場と相容れず、誠に遺憾に存じております。外交ルートを通じまして、ロシア側及び中国側に対し、我が国の立場について然るべく申し入れ、抗議したものと承知しております。
 我が国としては、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針の下、外交交渉に粘り強く取り組んでおり、私も北方対策担当大臣の立場として、引き続き、外交交渉をしっかりと後押ししていく所存でございます。
(問)NHKの佐久間です。
 先ほど、米朝首脳会談が始まりました。進展によっては拉致問題の解決にもつながる重要な会談だと思いますけれども、内閣の一員としての大臣のお考えと、この本会談への期待をお聞かせください。
(答)所管外ですけれども、安倍総理が拉致問題に全人格を賭けて取り組んでおられるお姿に接しまして、一言申し上げたいと思います。
 もちろん米朝の会談の成功を祈ります。そして、拉致問題についてトランプ大統領が言及することも望みます。そして、その後、安倍総理が何回もおっしゃっているように、真正面から北朝鮮のリーダー、あるいは北朝鮮政府と向き合って、拉致被害者全員の帰還を実現するということをひたすら願っているところでございます。
(問)朝日新聞の黒石と申します。
 先ほど、大臣が発表された北方領土自由訪問事業での死亡事案のことについてなんですけれども、死亡された方の死因などもう少し詳しい状況と、あとこの事業の中で不適切な部分があったのかどうかというような認識をお願いします。
(答)事案のもう少し詳しい内容でございますけれども、もう一度整理をさせていただきますと、お亡くなりになりましたのは千葉市の伊藤晶さん、男性、78歳。6月9日午前3時過ぎ、翌朝の出域手続のために国後島古釜布沖に停泊中の北方四島交流船「えとぴりか」の浴室で倒れている状況で発見され、同行医師により死亡が確認されたということでございます。根室到着後、警察等により現場検証、検視が行われ、事件性はないことが確認されたものと承知しております。
 これ以上のお亡くなりになられた伊藤晶さんの情報あるいは死亡の状況等については、プライバシーに関わりますので、私からはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
 初めてのことでございますので、今後の対応ということも申し上げておかなければなりません。もう一度最初から整理をさせていただきますと、北方領土への自由訪問事業は千島連盟において実施し、内閣府はそれを支援、援助をしているものでございます。今回の事案発生を受けまして、既に連盟から「参加者の健康管理など今後の対応について、今回の状況を踏まえて検討する」という旨が表明されております。その検討を待って連盟その他の関係機関と調整してまいりたいと存じております。また、高齢化している元島民の皆さんの北方四島訪問の身体的負担の軽減に関連して、航空機による特別墓参や入出域手続地点の増設、つまり古釜布沖以外での入出域手続の実施の具体化や実現に向けまして、引き続き外務省を始めとする関係機関とも連携・協力して取り組んでまいりたいと存じております。
 残念ながらお亡くなりになりましたけれども、その対応について何ら瑕疵はなかったものと信じております。

(以上)

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