茂木内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成30年4月16日

(平成30年4月16日(月) 18:05~18:12  於:中央合同庁舎第8号館1階S108会見室)

1.発言要旨

 概要報告いたします。
 景気の現状についての総括判断は、「緩やかに回復している」として、先月から据え置いております。
 先行きにつきましては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。
 政策の基本的態度については、先般成立した平成30年度予算を迅速かつ着実に実施することを追記いたしました。
次に、今月のポイントについて2点、私の方から申し上げました。
 1点目、景況感についてであります。直近、3月の日銀短観でも、景況感の改善が確認をされました。製造業では、生産用機械や自動車等が堅調です。ただし、素材業種では、原材料価格の上昇を受け、景況感が足下でやや低下をしております。非製造業では、小売業や建設等が堅調です。ただ、良好な景況感が続いている一方で、人手不足感の高まりには留意する必要があります。
 2点目、地域別の景況感についてであります。日銀短観でみますと、全ての地域で「良い」が「悪い」を上回っており、堅調に推移しています。こうしたなか、各地域のインバウンド需要をみますと、外国人宿泊数がどの地域も大きく増加しておりまして、全国レベルでみますと、この5年間で3倍となっています。また、土地の価格、商業地の地価についても、3大都市圏のみならず地方圏でも26年ぶりに前年比プラスに転じております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今もちょっとお話ありましたが、出された資料でも、各地域の景況感が堅調に推移とあるのですけれども、地域経済の回復について、大臣御自身の手応えというものがあればよろしくお願いいたします。
(答)私もいろんな地域を回ることもありますし、また、いろんな地域からいらっしゃる方とお会いすることもあるのですけれど、間違いなく、企業の経営者の方とお話をしても、景気の状況、地方においても良くなってきている、こういう感じはあるわけでありまして、また、地域間のばらつきが小さくなっていることも今回の景気回復期の特徴ではないかなと思っております。
 先程、インバウンド需要の話をしましたが、沖縄は圧倒的に高いわけですけれど、ほかの地域も含めて非常に今好調であると。土地の価格、なかなか地方は下落というのが続いたわけでありますが、商業地の地価、26年ぶりに上昇という形でありまして、地域経済全体については明るい動きがみられると思っております。
 その上で幾つか留意すべき点、これはあると思っておりまして、3月の景気ウォッチャーの調査をみても、人手不足、それから原材料コストの上昇の問題、さらには、海外経済の不確実性、例えば米国の通商政策によります金融資本市場の変動がどうなっていくか、こういった懸念も聞かれるところであります。
(問)今、大臣からも少し最後のところで御発言ありましたけれども、海外経済について、米国の通商政策、特に米中に端を発した、米中の貿易摩擦というものを意識されていると思いますけれども、本日、中国とのハイレベル対話ですとか、あるいは今週は、そのほかにも日米の首脳会談もありますけれども、改めて貿易摩擦が世界経済に与える影響、そして日本が果たしていける役割についてお聞かせください。
(答)日本として、ルールに基づく多角的貿易体制、これを重視しておりまして、各国の措置がWTO協定と整合的な運用となることを期待しております。自由で公正な貿易体制、投資環境をつくっていく、これが基本的な日本の立場で、こういったことを米国に対しても、中国に対しても働きかけていきたい、こんなふうに思っております。
(問)関連しまして、ハイレベル経済対話が約8年ぶりに行われまして、茂木大臣も御出席されたとお聞きしておりますけれども、茂木大臣の方からは、どのようなお話をされて、また、中国側からは、どういうようなお話があったのか、教えてください。
(答)私が出ましたのは、今日四つの分野といいますか、パートに分かれております、冒頭のマクロの関係でありまして、日本の経済財政運営、経済政策、更には「人づくり革命」等々について、触れさせていただきました。
 同時に、今日本として進めておりますこのTPP11、既に署名がされたわけでありまして、正に経済成長センターであります、アジア大洋州地域に、21世紀型の新しいルールをつくっていくものであり、早期発効に向けて取り組んでいると同時に、RCEP等のそれ以外の経済連携協定についても、しっかりと各国と連携しながら進めていきたいと、こういう話をさせていただきました。
(問)中国側からは。
(答)中国側の話は中国側に聞いてください。

(以上)