松山内閣府特命担当大臣閣議後記者会見要旨 平成30年7月24日

(平成30年7月24日(火) 10:58~11:05  於:中央合同庁舎第8号館1階S101記者会見室)

1.発言要旨


 本日は、私から報告はございません。

2.質疑応答

(問)科学新聞の中村です。
 実は、SIP第2期の予算配分についてお聞きしたいんですけども、先週の会議で予算が決まったんですけども、まず、3月時点の暫定予算額が12課題あるにもかかわらず、25億と30億という2種類しかないと。先週決まったのも、4課題についてプラスマイナス1割弱の増減があるだけだと。そういうことについて、戦略的な配分になっていないんじゃないかという批判もあるんですが、大臣としてはどのように受け止めて考えていますでしょうか。
(答)SIPの第2期の初年度予算ですが、平成29年度の補正予算で措置されたものであります。今年の3月のSIPのガバニングボードで、各課題の内容を踏まえて、暫定的な配分額を決定しています。
 先週19日に開催されましたSIPガバニングボードにおきましては、研究開発計画というものが各課題ごとに決定しましたので、研究開発規模あるいは民間企業からの協力の見込みなども勘案して、配分額の修正を行って、初年度の確定配分額としております。
 今回決定した配分額を基に、SIPのいよいよ第2期の研究開発がスタートをするわけですが、今年度末に各課題の成果を踏まえた年度末評価というものを改めて行うということにしておりまして、この評価結果に基づいて、今回の初年度の予算配分も念頭に置きながら、来年度の予算配分を決定していくと。それにつきましては、更にメリハリを効かせていきたいというふうに考えているところでございます。
(問)読売の船越です。
 国会も終了しまして、今後は概算要求に向けた作業が本格化するかと思うんですが、まず、政府全体の科学技術関連予算で、昨年の概算要求では目標を3000億円増にしていたと思うんですけども、今年の目標はどういったところにあるんでしょうか。
(答)第5期の科学技術計画で設定したGDP比1%、これは引き続きしっかりと充実をさせていくということが重要だと考えております。
 先月6月に策定をした「統合イノベーション戦略」においては、Society5.0の実現に向けた取組を示しておりまして、AI人材育成、また大学改革など、この戦略で重要項目として掲げられた事項に係る予算は特に重点的に要求していく必要があると考えております。
 担当として、予算の確保に向けて、来年度の概算要求の段階から、しっかり関係省庁と連携していきたいと思っておりまして、平成30年度の予算は、御承知のように既存政策に新たな技術の活用を促す取組ということで転換ですね、これをやって2521億円の増額を実現したところでありまして、総額3兆8401億円を確保したところであります。
 平成31年度予算においても、大変厳しい財政事情ではありますけれども、骨太の方針にイノベーションの重要性はしっかりと指摘されておりますので、真水の確保とともに、政府事業・制度等のイノベーション化の更なる拡大を進めていきながら、所要の予算の確保、3000億円、3年間しっかり増額させるという目標をしっかりと進めていきたいと思っています。
(問)杓子定規なことを言いたくないんですけれども、昨年からは2500億円で、大幅な増ではあるんですけども500億円足りなくて、3年間で9000億円ということを見ると、来年は3000億円じゃなくて、例えば3500億円なり3250億円にしないと、その最初言っていた、当初言っていた9000億円には届かないと思うんですけど、これはどういうふうにお考えですかね。
(答)もちろん3000億円を3年間ということで一応掲げておりますので、少なくとも3000億円は確実に確保できるように進めていきたいと思いますが、もちろん多めに頂ければ、状況を見ながらまたお願いはしますけれども、少なくとも3000億円は確実に維持をしたいと。3年間で9000億円ですから、状況が許せば、その分を残り2年で少しでもカバーできるように進めていきたいと思っています。
(問)大臣、正に言われたイノベーション転換ですけども、これはやっぱり去年の会見でも一部賛否両論というか、場合によっては看板の掛け替えになるんじゃないかというような意見があると思うんですけども、実際これ始まってみて、今の御発言だと多分、今年の概算要求でも、イノベーション転換等も含まれるんだろうと思うんですけども、イノベーション転換を初めてやってみて、場合によってはうまくいかなかったり、もうちょっと科学技術の要素をプラスしないと認められないとか、そういう検証をちゃんとしないと、今年度もただ単に増やすためだけにやっていくんだと、まるで本末転倒になってしまって本当の科学技術の振興にはつながらないと思うんですけども、そういった初年度のイノベーション転換がどうだったかというような検証というのはやるお考えはないんでしょうか。
(答)もちろんその辺はしっかりと検証する必要があると私も思っておりますし、各省庁から改めて上がってきたものを目を通しますと、非常に中身の濃い、また科学技術政策として推進していただきたい内容もしっかり充実しておりますので、同時に検証ということもしっかり進めていきながら、PDCAサイクルみたいなものはしっかりやっていきたいと思っております。

(以上)