梶山内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成30年2月27日

(平成30年2月27日(火) 9:46~9:58  於:中央合同庁舎第8号館1階S106会見室)

1.発言要旨


 私の方からは、1件報告があります。
 規制改革推進会議の公開ディスカッションを3月27日火曜日14時から、TKP赤坂駅カンファレンスセンターにて開催いたします。
 当日は、「オンライン医療の推進に向けて~Society5.0のもとで拓ける医療の可能性~」をテーマに、関係者の方々を交えて、公開の場でディスカッションを行います。
 今後、人口の更なる減少や高齢者比率の増加が確実視されている我が国において、ICT等を活用したオンライン診療を始めとする、Society5.0時代の医療の実現が大いに期待されるところです。
 公開ディスカッションにおいては、そういった新しい医療の現状と、将来に向けた課題等について議論をいたします。本日から、傍聴の受付を開始いたします。なお、当日はインターネットライブ中継も予定をしております。詳細は事務局にお問合せを頂きたいと思います。
 私からは、以上です。

2.質疑応答

(問)厚生労働省の倉庫から見付かった、いわゆる調査データの原票についてなんですけれども、これは公文書管理法に照らして、どういうような保存の仕方がそもそも求められるものだったというふうに考えていらっしゃいますか。
(答)それぞれの省庁において、行政文書管理規則というものがございます。12月にそのガイドラインを改正しまして、4月からはそれぞれの省庁において、行政文書管理規則を新たに今作っているところでして、外部有識者からなる公文書管理委員会もそれらに関わって今、作っているところであります。
 紙の文書であるか電子の文書であるかに関わらず、それらに基づいてそれぞれの役所で適時適切に扱われることが、本来の姿であると思っています。
(問)大臣御自身は、その保存の仕方とか今回のは、きっちりされていたとお考えになりますか。
(答)まず、ガイドラインではっきりさせましたし、ガイドラインは外部の方に去年あった事例に基づいて、どういう整理をしたら良いかという大枠の整理を決めていただいた。それに基づいて、各省庁の行政文書管理規則を今、決めているということでして、それらに基づいてしっかりと管理していただくというのが、在り方だと思っています。
(問)当初ないというふうに言われていて、後から見付かったということで、ちょっと混乱が起きているかと思うのですけれども、その管理自体については、どういうふうに。
(答)それぞれの省庁で責任を持って、専門性のあることですから、それらについての規則を決めているわけですから、その中で管理していただくというのが筋だと思っています。
(問)先程冒頭にあった、この規制改革推進会議の公開ディスカッションですけれども、この会議を受けて、どういった方向で今後進めていくような議題であるということでしょうか。
(答)課題の整理とか、将来どういう方向にあるか、今の技術の進展がどの時点にあるかということも含めて、全部テーブルの上に広げて議論をしていく。そして、それぞれの専門の会議において、参考にしていただいたり、方向性を持っていただいたりということが一番望ましいことだと思っています。
 規制改革の中でも、それらを受けて、更に詳細な議論をしていくということになるのであろうと思っています。
(問)6月の答申に向けて、これは入ってくるというテーマになってくるのでしょうか。
(答)これは幅広く議論をしていただくということで、毎年、その中でどういう扱いになるかというのはそれからということですけれども、毎年大きな課題についての公開ディスカッションをしているということです。今年はこれらについて、人口減少、そして高齢化率がだんだん上がっていく、そして医療ということについて、医師が少ないところもあれば多いところもある、遍在もある、そういったところについて今の技術とどう合わせていくか、どういう課題が規制上あるのかということも出てくると思いますし、そういったものをしっかり議論をしていく、認識を共通にするということだと思っています。
(問)昨日、規制改革推進会議があったと思うのですけれども、大臣も出席されていたと思うのですが、タクシーの移送事業について、事業者から救援事業と、もう一つあったと思うのですけれども、それについて大臣、昨日の議論を聞かれての御感想と、今後期待される議論についてお伺いできないでしょうか。
(答)もう少し整理が必要だと感じております。規制というのは必要があってできているのですが、時代の進展と共に技術が変わったり、また今度は使う側、需要側の状況が変わったりということがあると思います。例えば地方において公共交通がなくなるとか、お年を召して自分で運転ができなくなるとか、周りに運転をしている人たちがいなくなるとか、そういった状況を踏まえて現実と課題を解決していくためにどうしたら良いのかという議論だと思うのですが、なかなかそこのかみ合わない議論もありますので、もう少ししっかり議論をして、問題点を抽出して、より良い方向にもっていければと昨日は感じました。
(問)所有者不明の土地の問題についてお伺いしたいのですけれども、今度、政府が所有者不明の土地に関して公共性の高い事業に10年間の土地利用権を与える特別措置法の今国会での成立を目指していると思うのですけれども、地方創生の面からこの法案についての評価と、あとこの問題の課題をお伺いできたらと。
(答)今までも所有者不明土地で公共事業の用地取得がなかなかできなかったり、民間で使用する場合もそういう同じような課題があったということです。それについて、団塊の世代がその次の世代に代わるときに、更にまた分割をしていってしまうということで、今の時点でそういうものの解決を図っていこうということでずっと議論をしてきたと承知をしております。所有者不明土地は、高齢化や人口減少が進み、相続の機会が増加する中で、更に次の世代で拡大していくことが確実視されていると思います。その対策は喫緊の課題であり、国土交通省において土地の利用の円滑化に向けて、公共事業のための所有者不明土地を収用する場合の手続の合理化、公園や広場の整備など地域住民のために所有者不明土地を一定期間利用するための権利の設定などを内容とする法案を今国会に提出する予定と承知しております。
 こうした制度が創設され、空き地等の遊休資産の有効活用が進むことは、地方創生の実現にも資するものと考えており、法案が提出され、速やかに成立することを期待しているということであります。
 ただ、個人の財産に関してどうしていくかということで、なかなか方向性が見出せなかったということでありますが、これ以上増えると様々な障害が出てくるということと、やはりしっかりそこを突きとめた上で登記もしていただくような努力をしていくことが必要なのではないかと、個人的にはそういう感覚を持っております。
(問)先程、冒頭にあった公文書管理の点ですが、大臣、それぞれの省庁で責任を持って、その中で管理をしていただくということで、当初ないと言われていたのが見付かったときのことで、質問にそう答えられましたけれども、やはり国会の場で、ある意味議論がかみ合わなくなったり、紛糾してしまったということを考えると、管理がうまくいっていなかったということになるのでしょうか。
(答)もう一度整理をしてということで、今、ガイドラインを決めて、行政文書管理規則を作っているということです。それぞれの役所において専門性がありますから、公文書管理制度は私どもの担当ですが、大きな意味で法律を作っていくのに、意思決定につながるような文書はどうだということや、こういう政策の根拠になるようなものはどうだということもありますし、今後の政策決定過程において、どういう分類をしていくかというのは、大筋枠を作ったと思いますので、それらに関して、やはりそれぞれの役所でやっていくということと、管理はやっぱりそれぞれの部門でやっていただかないと、専門性も含めて、それは公務員であることの使命感をしっかり持った上で、それぞれの省庁で行政文書管理規則の下でやっていただくというのが本来あるべき姿だと思っています。
(問)私の理解で確認ですが、そう考えると、今回のことがあった場合に、速やかにそういうのがあるよというのが出てくるのが本来の姿だったのかもしれないということでしょうか。
(答)まあそうですね。
 ただ、それを残しておくかどうかというのは、また判断があります。ありますが、残っている文書、保存年限を決めた歴史的な価値がある文書、1年以上や1年未満、10年など決めているものは、しっかり出てくるというのは本来の文書管理の在り方だということです。
 それらも含めて、その文書管理の研修ももう1回徹底してやっていきましょうと、外部の人の力も借りるということです。
 今、公文書管理委員会がありますが、これは外部の方です。その方たちの御意見を基にガイドラインを決めたということで、私たちがしっかりしなくてはならないという意識を、公文書管理委員会の方たちも非常に持っておられる。
 それで1月から3月にかけて行政文書管理規則を作りますが、そこにも関わっていかなくてはならない、昨年ガイドラインを改正する前にあった様々な事案について対応できるようなものにしていきましょうという考えの基に、今やっているということです。

(以上)