梶山内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成29年11月14日

(平成29年11月14日(火) 10:47~10:55  於:中央合同庁舎第8号館1階S106会見室)

1.発言要旨


 冒頭発言なし

2.質疑応答

(問)地方分権改革の成果の調査について今の進捗と、あと、どのような内容の調査になるか教えてください。
(答)地方分権改革に関する提案募集方式については、過去3回、26年、27年、28年度の提案募集で1,500件を超える提案が寄せられたうち、地方版ハローワークを始め、関係府省と調整を行った提案959件の7割が実現しています。
 今後は、提案実現による制度改革等を活かした各自治体の取組や住民サービスの向上等の状況を把握して広く発信することで、提案募集方式の更なる普及を図っていく考えであります。このため、現在提案を行った自治体を中心に、提案実現後の取組状況や住民サービスの向上等の成果について調査を行っているところでありまして、調査結果を踏まえて今年度内を目途に事例集に取りまとめていく予定であります。「国が選ぶのではなくて、地方が選ぶことのできる」提案募集方式への理解が深まるよう、鋭意作業を進めてまいりたいと思っております。
 そして、実現したものに関してどういう取扱いが行われているかということも含めて広く発信することにより、より多くの自治体にそういう提案を頂きたいということであります。
(問)より多くのというのは、提案している自治体を全体から見ると、やはり1割ぐらいにしかならないとか、そういう現状があるからということでよろしいでしょうか。
(答)これまだ3回ということですから、この結果も踏まえてこういう結果でより住民サービスが行われるようになりましたよということも踏まえて、各自治体に広げていきたいということであります。今の時点ではまだ少ないとは思いますけれども、これから広くそういう自治体の提案を広げてまいりたいと思っています。
(問)数字の確認だけ、今、少ないとおっしゃったのは、何割程度でしたか。
(答)提案した市区町村数が223で、母数は1,741市区町村、1,718市町村プラス23区ということですから12.8%ということです。これを広げていきたいということです。
(問)一つ、行政事業レビューが始まりました。過去、事業仕分けとか、あと、河野大臣のときとかは、割と予算額をいかに削るかみたいな形のものが注目されていたかと思うんですけれども、昨年辺りからどちらかというと効率化を目指して意見を交わしていきたいというようなトーンが強まってきています。この辺りの変化を踏まえて、今回期待すること、望むもの、改めてになりますけれどもお話しいただければというのが一つ。
 それからもう一つは、前回の質問で、「京都と今治の比較、年末時点に決めましたということですが、その時点では今治の事業者が決まっていなかったのではないですか。なぜ比較できたのですか。」という質問が残ったと思います。改めてお願いいたします。
(答)秋のレビュー、公開でレビューを行うということですけれども、不断の努力はずっと続けているわけであります。大体国の事業が5,000事業あって、毎年見直しを図っていくという中で、大分政策も磨かれたと思っております。当然、予算の削減というものもありますが、マルかバツかということではなくて、よりブラッシュアップした政策にしていきたい、そして効率的な政策にしていきたいという形で今、行っているところであります。秋のレビューに関しましてはニコニコ動画で実況中継、生中継もするということですし、事務局のツイッターへの御意見も頂くということで、それらを活かしていきながら、より多くの国民の方に税金の使い方についてお考えいただき、また御意見も頂いていくということになろうかと思います。
 そして、今年は特に政策立案プロセスの改善に資するようEBPM(証拠に基づく政策立案)を推進する観点から試行的な公開検証も行う予定であります。統計の改革も含めて二本柱で行っているものでして、そういったものをベースに数値で政策の立案が見えるようにしていく、根拠があるような形にしていくためにどうするかということも含めて、試行的な公開検証も行っていくということであります。
 もう一件でありますけれども、事業者は本年1月に行った公募を経て決定されたものでありまして、京都にせよ今治市にせよ獣医学部を新設する提案比較を行った昨年末から年始にかけての時点では事業者が決定していたという事実はございません。その上で申し上げれば、京都と今治の比較は共同提案者に事業者が含まれるか否かに関わらず、それぞれの提案者が責任を持って作成・提出した提案書に基づき公正に行ったものであります。今治市の提案書には教員数や現場体験学習などの教育科目を具体的に示している以上、それらを実現すべき重い責任が発生していると思っております。その内容は信頼に足る、実現可能性があると考えたものであります。また、提案主体である今治市においては、実現可能性を担保するために様々な方と御議論された上で提案書を作成していると承知をしております。
 こうしたことから、今治市と京都府の提案比較は、提案書に基づいて適切に行われたものと承知しております。

(以上)